JP2003117462A - 塗布方法および塗布ライン - Google Patents

塗布方法および塗布ライン

Info

Publication number
JP2003117462A
JP2003117462A JP2001311269A JP2001311269A JP2003117462A JP 2003117462 A JP2003117462 A JP 2003117462A JP 2001311269 A JP2001311269 A JP 2001311269A JP 2001311269 A JP2001311269 A JP 2001311269A JP 2003117462 A JP2003117462 A JP 2003117462A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
web
coating
temperature
roller
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001311269A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3912769B2 (ja
Inventor
Nobuo Hamamoto
伸夫 浜本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001311269A priority Critical patent/JP3912769B2/ja
Publication of JP2003117462A publication Critical patent/JP2003117462A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3912769B2 publication Critical patent/JP3912769B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェブ表面に凹凸ムラが存在していても塗布
膜の塗布ムラの発生を抑制する。 【解決手段】 送り出し機11からウェブ10を平滑化
処理室12に送り込む。加熱ゾーン13に設けられた5
0〜120℃の温度範囲の加熱ローラ15によりウェブ
10を加熱する。この際に、温風機16から30〜12
0℃の温風が加熱ゾーン13に送風される。ウェブ10
は、さらに冷却ゾーン14に送り込まれ冷却ローラ18
により冷却される。冷却ローラ18の温度は、平滑化処
理室12の下流側に配置している温度センサ21により
ウェブ10の表面温度が測定され、温度制御機22によ
り制御される。ウェブ10の塗布前温度を25〜45℃
に制御することで、ウェブ表面を平滑化でき塗布装置3
0によって良好な塗布膜35を形成することができる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用フィルム、
写真用印画紙、印刷用感光材料、医療用感光材料、マイ
クロフィルム、磁気記録テープ、接着テープ、感圧記録
紙、感熱記録紙、オフセット版材、液晶画面材料等の製
造において連続走行する帯状支持体(以下、ウェブと称
する)に各種液状組成物を塗布する際の塗布方法および
塗布ラインに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ウェブ上に各種液状組成物(以下、塗布
液と称する)を塗布する際、ウェブの表面状態が均一で
なければ、均一な塗布面質を得ることはできない。例え
ば、ウェブの表面が静電気を帯びておりその帯電量に分
布がある場合には、塗布液のウェブへの濡れやすさが一
定では無くなるために、塗布液とウェブが接触する位置
(以下、動的接触線と称する)が帯電量の変化に対応し
て上下に変化する。この動的接触線の位置変化について
図4を用いて説明する。図4に示すように、塗布ダイ7
0からウェブ71に塗布液72が塗布される際に、ビー
ド部72aでの塗布液流入量と流出量の収支を変化させ
るために、動的接触線73が移動し塗布ムラを引き起こ
すことになる。このように問題を回避するため、特開平
4−244263号公報に開示されているように、ウェ
ブの塗布面を加湿して表面抵抗を低下させ、帯電ムラの
レベリングにより塗布ムラを抑制する方法が取られてき
た。この方法は、塗布ムラの根本原因が帯電ムラである
場合には、原因を取り除くことが可能であり非常に有効
な塗布前処理技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塗布ム
ラの主原因が帯電では無く、ウェブの凹凸ムラである場
合には、この方法には効果が無いという問題がある。例
えば、図5に示すようにウェブ80は、巻芯81に巻か
れたバルクロール82と称する巻き物で、通常は供給搬
送される。そして、複数のバルクロール82が接合テー
プで接続され、連続塗布される。しかし、接合部直前の
ウェブ80は図6に示すように、ウェブの端面の段差や
巻芯81近傍の強い面圧の影響により巻芯81の周期で
5〜10巻分が塑性変型(以下、切り口映り83と称す
る)している。また、巻芯81近傍のウェブ80が塑性
変形した切り口映り83は、バルクロール82(図5参
照)の外周部からの強い巻き圧により、他と比較して大
きな凹凸になる。なお、図6(b)のバルクロール82
は、その一部のみを示している。このため図7に示すよ
うに、ウェブ90、91を接合テープ92で接合した近
傍は、接合テープ92による段差と、切り口映り93の
凹凸により、ウェブ90、91の表面は、非常に乱れた
ものになっている。そして、このような微視的な凹凸で
あっても塗布液を塗布する際には、非常に大きな外乱に
なり、この切り口映りの箇所には塗布ムラが発生しやす
いという問題があった。
【0004】本発明の目的は、ウェブ表面に凹凸ムラが
存在していても塗布ムラを発生させない塗布方法および
塗布ラインを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ウェブを塗布
前に加熱し牽引することにより切り口映りをはじめとす
るウェブの塑性変形を回復させ、さらに塗布時の背面減
圧、ダイのリップとウェブとの距離、塗布液の温度を最
適化することにより、塗布ムラを抑制することにある。
【0006】本発明の塗布方法は、ダイから塗布液を連
続走行するウェブに塗布する塗布方法において、塗布前
に前記ウェブの表面を平滑化処理する。前記平滑化処理
が、前記ウェブを加熱する加熱工程と、前記ウェブを冷
却する冷却工程とを含むことが好ましい。
【0007】前記加熱工程が、50〜120℃の温度範
囲の加熱ローラにより前記ウェブを加熱する工程と、3
0〜120℃の温度範囲の風を送り込む工程と、のうち
少なくとも1つの工程を含むことが好ましい。また、前
記冷却工程が、冷却ローラにより前記ウェブを25〜4
5℃に冷却する工程であることが好ましい。さらに、前
記冷却工程が、前記ウェブの温度より低い温度の風を送
り込むことが好ましい。
【0008】前記加熱ローラが前記ウェブを牽引する際
のドロー率を、+0.2〜+2.0%の範囲にすること
が好ましい。なお、本発明においてドロー率とは、前記
ウェブを静止した状態での単位長さ(L0)と、走行し
ている際の単位長さ(L1)との比(=(L1−L0)
/L0)×100(%)を意味している。
【0009】前記冷却工程後から前記ウェブに前記塗布
液を塗布する前に、前記ウェブの塗布前温度を測定し、
その塗布前温度に基づいて、前記加熱工程と前記冷却工
程とにおける前記ウェブの温度を制御することが好まし
い。この場合において、前記ウェブの塗布前温度が、2
5〜45℃の温度範囲であることがより好ましく、最も
好ましくは30〜40℃である。
【0010】前記加熱ローラが複数設けられたものであ
って、下流側の加熱ローラの温度を、上流側の加熱ロー
ラの温度より高くすることが好ましい。また、最も上流
側の加熱ローラと最も下流側の加熱ローラとの温度差が
10〜50℃であることがより好ましい。
【0011】前記冷却ローラが複数設けられたものであ
って、下流側の冷却ローラの温度を、上流側の冷却ロー
ラの温度より低くすることが好ましい。また、最も上流
側の冷却ローラと最も下流側の冷却ローラとの温度差が
10〜50℃であることがより好ましい。
【0012】前記加熱工程には、前記加熱ローラと前記
ウェブを走行させるための搬送ローラとのうち少なくと
も1つのローラが設けられたものであって、前記ローラ
に巻き回された前記ウェブのラップ角度が、30〜24
0度の範囲であることが好ましく、より好ましくは90
〜200度であり、最も好ましくは160〜200度で
ある。
【0013】前記塗布方法が、前記ダイから前記塗布液
を供給し、ビードを形成して連続走行するウェブに塗布
するスライドビード塗布方法であって、前記塗布液の塗
布速度をU(m/s)、前記ダイのリップと前記ウェブ
の距離をd(m)、剪断速度=U/dにおける粘度を実
効粘度としたときに、前記ウェブに隣接する塗布液の実
効粘度が15〜30mPa・ sであることが好ましい。
【0014】前記ビードの背面の減圧度を300〜10
00Paの範囲とすることが好ましい。また、前記ダイ
のリップと前記ウェブとの距離dを140〜300μm
の範囲とすることが好ましい。さらに、前記塗布液の温
度を36〜42℃の範囲とすることが好ましい。さらに
は、前記ビードの背面の減圧度を300〜1000Pa
の範囲とし、前記ダイのリップと前記ウェブとの距離d
を140〜300μmの範囲とし、前記塗布液の温度を
36〜42℃の範囲とすることがより好ましい。
【0015】本発明の塗布ラインは、ダイから塗布液を
連続走行するウェブに塗布する塗布装置を備えた塗布ラ
インにおいて、塗布装置の上流側に前記ウェブの表面を
平滑化する装置を備えている。
【0016】前記表面平滑化装置が、前記ウェブを加熱
する加熱部と、前記ウェブを冷却する冷却部とから構成
されていることが好ましい。また、前記加熱部が、50
〜120℃の温度範囲の加熱ローラと、30〜120℃
の温度範囲の風を吹き付ける送風手段とのいずれか1つ
が備えられていることが好ましい。さらに、前記冷却部
には、20〜50℃の温度範囲の冷却ローラが備えられ
ていることが好ましい。さらには、前記加熱ローラが前
記ウェブを牽引する際のドロー率を、+0.2〜+2.
0%の範囲にするウェブ走行手段を備えていることが好
ましい。
【0017】前記冷却部から前記塗布装置の間に、前記
ウェブの塗布前温度を測定する測定手段を備え、その塗
布前温度に基づいて、前記加熱部と前記冷却部とにおけ
る前記ウェブの温度を制御する制御手段が備えられてい
ることが好ましい。前記制御手段は、前記ウェブの塗布
前温度が25〜45℃の温度範囲になるように制御する
制御手段であることがより好ましく、最も好ましくは3
0〜40℃の温度範囲に制御することである。
【0018】前記加熱部には、前記加熱ローラが複数設
けられ、下流側の加熱ローラの温度が、上流側の加熱ロ
ーラの温度より高く備えられていることが好ましい。ま
た、前記冷却部には、前記冷却ローラが複数設けられ、
下流側の冷却ローラの温度が、上流側の冷却ローラの温
度より低く備えられていることが好ましい。前記加熱部
は、前記加熱ローラと前記ウェブを走行させるための搬
送ローラとのうち少なくとも1つが備えられ、前記ロー
ラに巻き回された前記ウェブのラップ角度が、30〜2
40度の範囲になるように、前記ローラが配置されてい
ることが好ましい。また、前記ラップ角度は、90〜2
00度がより好ましく、最も好ましくは160〜200
度である。
【0019】前記塗布装置が、前記ダイから前記塗布液
を供給し、ビードを形成して連続走行するウェブに塗布
するスライドビード塗布装置であって、前記ウェブに隣
接する塗布液の所定の剪断速度の実効粘度が15〜30
mPa・ sになるように、前記塗布液の塗布速度をU
(m/s)とする塗布手段と、前記ダイのリップと前記
ウェブの距離をd(m)とが備えられ、前記所定の剪断
速度が、U/dであることが好ましい。
【0020】前記ビードの背面の減圧度を300〜10
00Paの範囲とすることが好ましい。また、前記ダイ
のリップと前記ウェブとの距離dを140〜300μm
の範囲とすることが好ましい。さらに、前記塗布液の温
度を36〜42℃の範囲とすることが好ましい。さらに
は、前記ビードの背面の減圧度を300〜1000Pa
の範囲とし、前記ダイのリップと前記ウェブとの距離d
を140〜300μmの範囲とし、前記塗布液の温度を
36〜42℃の範囲とすることがより好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】[ウェブ]ウェブには、紙,プラ
スチックフイルム,レジンコーティッド紙,合成紙など
を用いることができる。プラスチックフイルムの材質
は、例えばポリエチレン,ポリプロピレンなどのポリオ
レフィンや、酢酸ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリスチレ
ンなどのビニル重合体などを使用することができる。ま
た、ナイロン−66,ナイロン−6などのポリアミド
や、ポリエチレンテレフタレート,ポリエチレン−2,
6−ナフタレートなどのポリエステルを使用することも
できる。さらには、ポリカーボネートなどを使用するこ
とができ、セルローストリアセテート(以下、TACと
称する),セルロースジアセテートなどのセルロースア
セテートなどを使用することもできる。これらウェブに
は、ゼラチンなどの下引き層がウェブの表面に形成され
ていることが塗布性を良好にするために好ましい。ま
た、レジンコーティッド紙に用いる樹脂としては、ポリ
エチレンをはじめとするポリオレフィンが代表的である
が、必ずしもこれに限定されない。
【0022】[塗布液]本発明に用いることができる塗
布液は、その用途に応じて種々の液組成のものを使用で
き、特に限定されない。例えば、写真感光材料の製造に
おいては、感光乳剤層,下塗り層,保護層,バック層な
どを形成する塗布液を用いることができる。その他に
も、接着剤層,着色層,防錆層などを形成する塗布液を
用いることができる。これら塗布液には、水溶性バイン
ダーまたは有機バインダーを含有しているものが好まし
く用いられる。
【0023】[塗布方法]本発明の塗布方法の好ましい
実施形態について説明する。本発明に係る塗布方法に用
いられる塗布ラインを図1に、塗布装置の要部拡大図を
図2に示して説明する。図では塗布液を3層塗布するス
ライドビード塗布方法を説明するが、本発明は、ウェブ
に塗布液を塗布する塗布方法のいずれの方法にも適用可
能である。また、塗布液の液層は何層であっても適用可
能である。
【0024】図1に示した塗布ラインでは、ウェブ10
は送り出し機11から送り出され、平滑化処理室12に
送られる。平滑化処理室12には、加熱ゾーン13と冷
却ゾーン14とが備えられている。送られたウェブ10
は、始めに平滑化処理室12の加熱ゾーン13で搬送さ
れながら、加熱される。ウェブ10の加熱は、加熱ロー
ラに15により行なわれる。加熱ローラ15の温度が5
0〜120℃の温度範囲であると、ウェブ10の切り口
映りを消去するために好ましい。また、ウェブ10の加
熱は、加熱ゾーン13に温風機16を取り付け、その温
風機16から加熱ゾーン13に温風を送風して行なって
も良い。温風機16からの温風によりウェブ10を加熱
することで、切り口映りの消去ができる。さらに、加熱
ゾーン13でのウェブ10の加熱は、前述した加熱ロー
ラ15による加熱と、温風機16から送風される温風に
よる加熱を同時に行なっても良い。なお、温風機16か
ら送風される温風の温度は30〜120℃の温度範囲で
あることが、ウェブ10の切り口映りを消去するために
好ましい。
【0025】さらに、加熱ゾーン13中で加熱ローラ1
5、搬送ローラ17により走行しているウェブ10のド
ロー率が、正となるように搬送されることが、ウェブ1
0表面の切り口映りを消去するために好ましい。すなわ
ち、ドロー率を正とすることで、静止状態の単位長さの
ウェブより、走行状態のウェブの単位長さの方が長くな
り、ウェブ10は、加熱ローラ15や搬送ローラ17に
より引っ張られて搬送されていることになる。このよう
に、加熱ゾーン13で、ウェブ10を加熱しながら、引
っ張ることでウェブ10表面の切り口映りはより効率良
く消去される。本発明において、ドロー率を+0.2〜
+2.0%の範囲とすることが好ましい。ドロー率が+
0.2%未満であると、ウェブを引っ張る効果が発現し
にくく、また、+2.0%以上であるとウェブの搬送中
に切断されるおそれがある。なお、図1では、加熱ゾー
ン13に設けられたローラは、加熱ローラ15と搬送ロ
ーラ17との2種類が備えられたものを示した。しかし
ながら、本発明では図示した形態に限定されず、いずれ
か1種類が設けられていればよい。もっとも、加熱ゾー
ン13に搬送ローラ17のみが設けられている場合に
は、加熱手段として温風機16が取り付けられている必
要がある。
【0026】また、加熱ゾーン13に設けられたローラ
(加熱ローラ15または搬送ローラ17)は、ウェブ1
0を巻き回しながら搬送するが、その際のラップ角が3
0〜240度の範囲であると、ウェブ10の切り口映り
を消去する張力がかかるために好ましい。ラップ角は、
より好ましくは、90〜200度、最も好ましくは16
0〜200度である。ラップ角については、図3を用い
て説明する。本発明においてラップ角とは、図3(a)
に示すように、ラップ前にローラ60に近づくウェブ6
1aの進行方向の延長線62aと、ローラ60から離れ
るウェブ61bの進行方向に対して逆方向の延長線62
bとが交差して形成される角度の補角θ1を意味してい
る。しかしながら、図3(b)に示すようなローラ6
3、64、65配置の場合には、前述した補角θ1で
は、定義せずに以下に説明する角度をラップ角として定
義する。例えばローラ65に対するウェブ66のラップ
角は、ローラ65に近づくウェブ66aの進行方向の延
長線67aと、ローラ65から離れるウェブ66bの進
行方向の延長線67bとが交差してなす角θ2から定義
される。さらに、ローラに近づくウェブと離れるウェブ
とが平行の場合には、ラップ角は180度と定義され
る。なお、前述の説明においてローラとは、加熱ローラ
15と搬送ローラ17との両方を包含した意味で用いて
いる。
【0027】さらに、加熱ゾーン13に多数の加熱ロー
ラ15が設けられた場合には、下流側の加熱ローラの温
度を、上流側の加熱ローラの温度より高くすることで、
加熱ゾーン13内でウェブ10を徐々に加熱することが
できるため、ウェブ10表面の切り口映り消去のために
好ましい。この場合、最も下流側の加熱ローラの温度
と、最も上流側の加熱ローラの温度との差が、10〜5
0℃であれば、ウェブ10の切り口映りの消去を効率良
く行なうことができる。
【0028】以上に説明したように、加熱ゾーン13に
おいて、ローラ(加熱ローラ15または搬送ローラ1
7)とウェブ10とのラップ角を30〜240度にし、
ドロー率を正とすることでウェブに表面を平滑化するこ
とができる。この平滑化をアイロン効果と称する。アイ
ロン効果が現れるより有効な条件は、ウェブを加熱状態
に長く滞在させ昇温させる事と、ウェブのローラへの接
触面積を大きくし加圧を長時間行なう事である。したが
って、ある容積の加熱ゾーンでアイロン効果を有効にす
るためには、加熱ゾーン内の搬送ローラを多くすること
が効果的である。一定の加熱ゾーン内に搬送ローラを多
く設けるには、必然的にラップ角が大きくり、これはウ
ェブの搬送ローラへの接触面積を大きくする。ウェブの
ローラへの接触面積が大きくなると、ウェブが加圧され
る時間が長くなるために、アイロン効果が相乗的に大き
くなる。
【0029】次に、加熱ゾーン13から冷却ゾーン14
に送り込まれたウェブ10は、冷却ゾーン14に設けら
れた冷却ローラ18により搬送されながら、冷却され
る。冷却ローラ18の温度は、20〜50℃の温度範囲
であると、加熱ゾーン13で塑性変形したウェブ10を
再度平滑にするために好ましい。さらに、冷却ゾーン1
4でのウェブ10の冷却は、前述した冷却ローラ18に
よる冷却方法に限られない。例えば、冷却ゾーン14に
冷風機19を取り付け、その冷風機からの冷風によって
ウェブ10を冷却しても良い。この場合の冷風温度は、
ウェブ10の温度より低い温度になるが、その温度は2
0〜30℃であることが、ウェブ10の急激な冷却を抑
制し、ウェブ10に無理な変形を起こさせないために好
ましい。
【0030】さらに、冷却ゾーン14に多数の冷却ロー
ラ18が設けられた場合には、下流側の冷却ローラの温
度を、上流側の加熱ローラの温度より低くすることで、
冷却ゾーン14内でウェブ10を徐々に冷却でき、ウェ
ブ10表面の平滑化のために好ましい。この場合、最も
下流側の冷却ローラの温度と、最も上流側の冷却ローラ
の温度との差が、10〜50℃であれば、ウェブ10の
塑性変形を効率良く行なわれ、表面が良質に平滑化され
る。
【0031】なお、加熱ローラ15、冷却ローラ18の
表面はハードクロム鍍金を施したステンレス製のものが
好ましいが、120℃で溶融などにより変化しない材質
であれば特に限定されない。また、加熱ローラ15、冷
却ローラ18の表面は平坦なものが好ましいが、溝きり
があっても良い。例えばマットローラや、ディンプルロ
ーラが挙げられるがこれらに限定されない。さらに本発
明において、加熱ローラ15と冷却ローラ18とが、そ
れぞれのゾーン13、14に設けらる本数は、特に限定
されない。また、加熱ローラ15の温度制御方式は電熱
線による方法、温水を通水する方法、温かい空気を通風
する方法など公知のいずれの方法を用いても良い。さら
に、冷却ローラ18の温度制御方式も冷水を通水する方
法、冷たい空気を通風する方法などの公知のいずれの方
法を用いても良い。
【0032】そして、平滑化処理室12から送り出され
たウェブ10は、多数の搬送ローラ20により搬送され
ながら塗布装置30に送られる。この際、ウェブ10に
塗布液を塗布する前のウェブ10の温度(以下、ウェブ
の塗布前温度と称する)が、25〜45℃の範囲である
ことが、塗布装置30によって塗布液の塗布を均一に行
なうために好ましく、より好ましくは30〜40℃の温
度範囲である。ウェブの塗布前温度は、ウェブの塗布前
温度の測定は、塗布装置30の上流側に配置されている
温度センサ21により行なわれる。温度センサ21によ
り測定されたウェブの塗布前温度の値は、温度制御機2
2に送信され、温度制御機22は、その値に基づいて加
熱ゾーン13の加熱ローラ15と温風機16、冷却ゾー
ン14の冷却ローラ18と冷風機19の温度制御を行な
い、ウェブの塗布前温度が好ましい温度範囲になるよう
する。また、ウェブ10に塗布液を塗布する前に帯電器
(図示しない)により、ウェブ10表面に電荷を帯電さ
せると塗布液を塗布しやすくなり好ましいが、本発明に
おいては、ウェブ10に塗布液を塗布する前に、ウェブ
の表面に電荷を帯電させることは必ずしも必要ではな
い。
【0033】平滑化処理室12により表面が平滑化処理
されたウェブ10は、塗布装置30により塗布液が塗布
される。塗布装置30には、塗布ダイ(以下、ダイと称
する)31と背面減圧室32とウェブ10を巻き回しな
がら走行するバックアップローラ33と塗布液の温度調
節するためにダイ31に取り付けられた温度調節機34
とが備えられている。塗布装置30によりウェブ10上
に塗布された塗布液から塗布膜35が形成され、搬送ロ
ーラ36によって乾燥装置(図示しない)に搬送され、
フイルムが製造される。なお、バックアップローラ33
は金属ローラか、特開平2−251266号公報にある
ような表面を薄くセラミックコーティングされ電荷漏洩
を防いだローラとすることが好ましいが、公知のいずれ
をも用いることができる。また、本発明において塗布装
置30には、背面減圧室32、塗布液の温度調節機35
は必ずしも取り付けられている必要はない。
【0034】図2を参考に本発明に係る塗布方法につい
てさらに説明する。ダイ31は、3個のダイブロック4
0、41、42が一体として備えられている。また、ダ
イ31の上面はスライド面43が形成され、このスライ
ド面43は、バックアップローラ33に向かうに従い低
くなるように傾斜面になっている。ダイブロック40、
41、42には、ウェブ10に塗布される3層の塗布液
44、45、46が図示しないそれぞれの塗布液タンク
から送液量可変の送液ポンプによりマニホールド47、
48、49に供給される。塗布液44、45、46の供
給はマニホールド47、48、49の幅方向中央からな
されても良いし、マニホールド47、48、49の片側
端部から供給されても良い。本発明においてマニホール
ドの形状は公知のいずれのものを用いても良い。
【0035】マニホールド47、48、49に供給され
た塗布液44、45、46は、各スロット50、51、
52を通ってスライド面43に押しだされる。スライド
面43に押しだされた塗布液44、45、46はスライ
ド面43上で多層液膜53を形成した後に、ダイ31の
先端であるリップ54からウェブ10に塗布される。本
発明において、リップ54とウェブ10の距離dは、1
40〜300μm(すなわち、1.4×10-4〜3.0
×10-4m)であることが好ましく、より好ましくは1
80〜240μm(=1.8×10-4〜2.4×10-4
m)である。また、多層液膜53を塗布する際の塗布速
度U(m/s)は、0.2〜6m/sが好ましく、より
好ましくは1〜4m/sである。
【0036】本発明において、塗布膜36の最下層を形
成する塗布液44の塗布量は5〜20ml/m2 が好ま
しいが、特にこの範囲に限定されるものではない。ま
た、この塗布液44の粘度は、前述した塗布速度Uと、
リップ49とウェブ10との距離dとにおける剪断速度
(U/d)における実効粘度が、15〜30mPa・s
の範囲であることが、ウェブの表面に帯電ムラが生じて
いても、塗布ムラの発生を抑制でき高品位の塗布膜を製
造できる。この剪断速度(U/d)における塗布液の粘
度を実効粘度と称する。本発明において、剪断速度は、
(U/d)の関係式より1700〜43000(1/
s)の範囲となることが好ましい。流体の粘度は、剪断
速度が小さい場合には、分子量30万以上の高分子を除
いた溶液の粘度とほぼ同じ値と見なせ、本発明において
は静的粘度と定義する。また、剪断速度が大きい場合に
は、ほぼ一定の粘度になり、この値を究極粘度と定義す
る。しかしながら、剪断速度がその中間の値では、剪断
速度の増加に伴って、流体の粘度は低下する。このた
め、所定の剪断速度における流体の粘度を実効粘度と規
定して、その実効粘度を調整することで、本発明の塗布
方法を実施することができる。なお、最下層の塗布液の
実効粘度の調整は、塗布速度Uの変更、ウェブとダイ先
端リップとの距離dの変更以外にも、塗布液44調製時
にその溶液粘度を調整することでも行なえる。
【0037】背面減圧室32は、多層液膜53のウェブ
10に塗布される面(以下、背面と称する)を減圧にす
るために取り付けられている。多層液膜53の背面を減
圧にすることで、空気同伴現象の発生を抑制できること
が知られている。本発明においては、多層液膜53の表
面の大気圧P0 と背面の圧力Pb との差(P0 −Pb
である背面減圧度が、300〜1000Paであること
が好ましく、より好ましくは400〜700Paであ
る。
【0038】ウェブ10に塗布液44、45、46を塗
布する際の塗布液44、45、46の温度は、特に限定
されないが36〜42℃の範囲であると、ウェブ10上
に多層液膜53が塗布されやすく、また多層液膜53中
の溶媒の急激な揮発を抑制することができる。なお、図
2では各塗布液44、45、46の温度を調整するため
にダイブロック40、41、42に温度調節機34を取
り付けた実施形態を示した。しかしながら、本発明にお
いて塗布液44、45、46の温度の制御は、図示した
形態に限定されず、例えば各塗布液44、45、46を
あらかじめ温度調整した後に、各ダイブロック40、4
1、42に送液するものであっても良い。
【0039】本発明の塗布装置としては、スライドビー
ド方式のものが好ましいが、エクストルージョンビード
方式であってもスライドカーテン方式でもスライドエク
ストルージョン方式であっても良い。
【0040】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれらに限定されない。また、説
明において実施例1及び実施例9で実験条件を詳細に説
明し、実施例2〜8、10〜12及び比較例1〜11
は、実施例1及び実施例9と同じ条件については説明を
省略している。
【0041】<実験1>切り口映り起因の塗布ムラを塗
布前の熱処理と塗布操作因子の最適化により解消するた
めの実験を実施例1〜7として行なった。また、比較実
験を比較例1〜4として行なった。
【0042】[ウェブの面質と塗布面質の評価]それぞ
れの実験において、ウェブの面質と塗布面質の評価を行
ない、後にまとめて表1に示す。評価方法は、ウェブの
面質は、目視により行ない、擦り傷が見られず良好
(○)と擦り傷が見られた(×)との2段階評価により
行なった。また、塗布面質の評価は、塗布膜表面に全く
問題が無い(○)、切り口映り上に塗布ムラが生じたが
実用上問題が無い(△)、耳端部に厚塗りが発生し、製
品として問題がある(×1)、風ムラが生じ製品として
問題がある(×2)の3段階評価で行なった。
【0043】[実施例1]ゼラチン下塗層を施したTA
Cから構成されたウェブをライン速度3m/sで搬送
し、図1に示した塗布ラインにより3層の重層塗布を行
なった。塗布液はゼラチン水溶液であり、総塗布量は1
40ml/m2 である。最下層の塗布液はコロイド銀を
含む4.3%ゼラチン水溶液であり、ポリビニルスルホ
ン酸ナトリウムの添加により実効粘度が15mPa・s
に調整した。最上層の塗布液46は、エアロゾルOTに
より表面張力を40℃で、27×10-3(N/m)に調
整した。ダイのリップ54とウェブ10との距離dは2
20μmに設定した。加熱ローラは、加熱風を循環可能
な加熱ゾーン内に3本設置した。表1中の加熱ローラ温
度は、最下流の加熱ローラ温度であり、60℃の場合、
上流側から1本目が30℃、2本目が45℃、3本目が
60℃である。また、加熱ゾーンにおけるウェブのドロ
ー率は+0.4%とし、これら加熱ローラにおけるウェ
ブのラップ角は180°とした。加熱ゾーンを経由した
後に、ウェブは冷却ゾーンに送り込まれる。ここでは3
0℃の風が循環されている。また冷却ゾーン内には冷却
ロールが設置されており、加熱ゾーンで昇温したウェブ
の温度はここで降温する。冷却ゾーンと塗布装置との間
には、非接触の遠赤外温度センサが設置され、ウェブの
塗布前温度が測定される。冷却ローラの温度は、塗布前
温度の目標に応じて温度センサからの値が温度制御機に
フィードバックされ、冷却ローラの温度が調整される。
本実施例では、ウェブの塗布前温度が35℃になるよう
に制御した。このようにして、ウェブの表面平滑化処理
をした後に、背面減圧度を490Paとして、前述した
塗布液の塗布を行ない、フイルムを製造した。
【0044】得られたフイルムを乾燥後に、ウェブを接
合した直前部で塗布前には切り口映りが存在した箇所の
塗布ムラを目視にて観察した所、塗布ムラは見られなか
った(○)。また、ウェブの擦り傷も見られなかった
(○)。
【0045】[実施例2ないし実施例6]実施例2ない
し実施例6の各実験条件については、表1にまとめて示
す。なお、表1中の加熱ローラの温度が90℃とは、上
流側から1本目が65℃、2本目が80℃、3本目が9
0℃であることを意味している。表1に記載した以外の
実験条件は実施例1と同じ条件で行なった。結果は、表
1にまとめて示す。
【0046】[実施例7]実施例7の実験では、加熱ゾ
ーンにおけるウェブの加熱を行なわなかった。それ以外
の条件は、実施例1と同じ条件で行なった。結果は、表
1にまとめて示す。
【0047】[比較例1ないし比較例4]比較例1ない
し比較例4の各実験条件については、表1にまとめて示
す。なお、それ以外の実験条件は、実施例1と同じ条件
で行なった、結果は、表1にまとめて示す。
【0048】
【表1】
【0049】表1から、ウェブに塗布液を塗布する前に
平滑化処理を行なえば、良好な塗布面質の塗布膜が得ら
れることが分かる。実施例7から、その平滑化処理は必
ずしもウェブを加熱する工程を経る必要が無いことも分
かる。
【0050】<実験2>ウェブ表面の帯電ムラに起因す
る塗布ムラを抑制する実験を実験2とし、実施例8ない
し実施例11として行なった。また、比較実験として、
比較例5と比較例6の実験も行なった。
【0051】[ウェブの搬送性と塗布面質の評価]その
ぞれの実験において、ウェブの搬送性と塗布膜の塗布面
質の評価を行ない、後に示す表2にまとめて示す。評価
方法は、ウェブの搬送性に問題が無い(○)と、ウェブ
のスプライン部が塗布装置に接触してしまい切断の問題
が生じた(×)との2段階評価で行なった。また、塗布
面質の評価は、塗布膜表面に全く問題が無い(◎)、塗
布膜表面に問題が無い(○)、塗布膜表面に若干の塗布
ムラが生じたが製品の種類によっては使用可能である
(△)、帯電ムラ模様のムラが生じて、製品として使用
不可能であった(×3)、木目状のムラが生じ、製品と
して使用不可能であった(×4)の4段階評価で行なっ
た。
【0052】[実施例8]ゼラチン下塗層を施したTA
Cから構成されたウェブをライン速度3m/sで搬送
し、図2に示した塗布装置により3層の重層塗布を行な
った。塗布液はゼラチン水溶液であり、総塗布量は14
0ml/m2 である。最下層の塗布液の実効粘度は水と
ポリビニルスルホン酸ナトリウムとの添加量により調整
した。最上層の塗布液は、エアロゾルOTにより表面張
力を40℃で、27×10-3(N/m)に調製した。最
上層と最下層を除く中間層の塗布液のうち下側1/3の
塗布量に相当する位置の層(以下、最下層隣接層)は染
料により着色した。また、塗布直前に帯電器により、ウ
ェブの塗布面側に電荷を400±100V帯電させ、帯
電ムラを発生させた。帯電は、10mm間隔でビニール
テープを張り付けたローラにより、塗布面側に100μ
mのタングステンワイヤによるコロナ放電で行なった。
この条件下で、塗布速度Uを3(m/s)、リップとウ
ェブとの距離dを180μm(=1.8×10-4)とし
た。この場合の剪断速度(U/d)は、16700(1
/s)となり、最下層の塗布液の実効粘度は15mPa
・ sであった。また、ウェブの温度は35℃、塗布液の
温度は38℃、背面減圧度は490Paにして、塗布液
を塗布した。ウェブの搬送性と塗布膜の塗布ムラを目視
で観測した。この条件下では、帯電ムラの搬送性の問題
無し(○)に帯電ムラ起因の塗布ムラを排除でき、塗布
面質にも問題が生じなかった(○)。
【0053】[実施例9ないし実施例11]実施例9な
いし実施例11の各実験条件については、表2にまとめ
て示した。なお、それ以外の実験条件は実施例8と同じ
条件で行なった。結果は、表2にまとめて示す。
【0054】[比較例5と比較例6]比較例5と比較例
6の各実験条件については、表2にまとめて示した。な
お、それ以外の実験条件は、実施例8と同じ条件で行な
った。結果は、表2にまとめて示す。
【0055】
【表2】
【0056】表2から、最下層の塗布液の実効粘度を1
5〜30mPa・ sの範囲にした実験(実施例8ないし
実施例11)では、塗布面質が良好なものが得られるこ
とが分かる。特に、最下層の塗布液の実効粘度を30m
Pa・ sにした実施例9、背面減圧度を686Paにし
た実施例10の各実験結果からは、塗布面質が全く問題
が無い(◎)塗布膜が形成されたことが分かる。
【0057】
【発明の効果】本発明の塗布方法によれば、ダイから塗
布液を連続走行するウェブに塗布する塗布方法におい
て、塗布前に前記ウェブの表面を平滑化処理するから、
帯電ムラのみならずウェブ表面に凹凸ムラが存在する場
合でも塗布ムラを解消することが可能となった。
【0058】また、前記平滑化処理は、加熱工程と冷却
工程とを含み、前記加熱工程が、50〜120℃の温度
範囲の加熱ローラにより前記ウェブを加熱し、かつ30
〜120℃の温度範囲の風を送り込む工程であり、前記
冷却工程が、冷却ローラにより前記ウェブを25〜45
℃に冷却する工程であれば、ウェブ表面の凹凸を平滑化
する効果がより得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗布ラインの概略図である。
【図2】図1に示した塗布ラインを構成する塗布装置の
要部拡大図である。
【図3】ラップ角を説明するための図である。
【図4】動的接触線を説明するための図である。
【図5】バルクロールを説明するための図である。
【図6】切り口映りを説明するための図である。
【図7】切り口映りを説明するための図である。
【符号の説明】
10 ウェブ 12 平滑化処理室 13 加熱ゾーン 14 冷却ゾーン 15 加熱ローラ 16 温風機 17、20 搬送ローラ 18 冷却ローラ 19 冷風機 21 温度センサ 22 温度制御機 30 塗布装置 31 ダイ 32 背面減圧室 33 バックアップローラ 35 塗布膜 44 塗布液 54 リップ 60、63、64、65 ローラ 61、66 ウェブ 62a、62b、67a、67b 延長線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 1/74 G03C 1/74 Fターム(参考) 2H023 EA00 4D075 AC16 AC17 AC72 AC80 AC91 AC93 AC94 AC96 BB18Y BB22Y BB23Y BB33Y BB36Y BB38Y BB57Y CA48 DA04 DB18 DB33 DB36 DB37 DB38 DB40 DB48 DB53 DC27 DC28 EA06 EA07 EB07 4F041 AA12 AB02 BA05 BA22 BA47 BA56 CA06 CA13 CA22 4F042 AA22 BA03 BA04 BA08 BA10 BA15 BA19 DA09 DB02 DB09 DB10 DB21 DB25

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイから塗布液を連続走行するウェブに
    塗布する塗布方法において、 塗布前に前記ウェブの表面を平滑化処理することを特徴
    とする塗布方法。
  2. 【請求項2】 前記平滑化処理が、 前記ウェブを加熱する加熱工程と、 前記ウェブを冷却する冷却工程と、を含むことを特徴と
    する請求項1記載の塗布方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱工程が、 50〜120℃の温度範囲の加熱ローラにより前記ウェ
    ブを加熱する工程と、30〜120℃の温度範囲の風を
    送り込む工程と、のうち少なくとも1つの工程を含むこ
    とを特徴とする請求項2記載の塗布方法。
  4. 【請求項4】 前記冷却工程が、 冷却ローラにより前記ウェブを25〜45℃に冷却する
    工程であることを特徴とする請求項2または3記載の塗
    布方法。
  5. 【請求項5】 前記冷却工程が、 前記ウェブの温度より低い温度の風を送り込むことを特
    徴とする請求項2ないし4いずれか1つ記載の塗布方
    法。
  6. 【請求項6】 前記加熱ローラが前記ウェブを牽引する
    際のドロー率を、 +0.2〜+2.0%の範囲にすることを特徴とする請
    求項3ないし5いずれか1つ記載の塗布方法。
  7. 【請求項7】 前記冷却工程後から前記ウェブに前記塗
    布液を塗布する前に、 前記ウェブの塗布前温度を測定し、 その塗布前温度に基づいて、前記加熱工程と前記冷却工
    程とにおける前記ウェブの温度を制御することを特徴と
    する請求項2ないし6いずれか1つ記載の塗布方法。
  8. 【請求項8】 前記ウェブの塗布前温度が、 25〜45℃の温度範囲にすることを特徴とする請求項
    7記載の塗布方法。
  9. 【請求項9】 前記加熱ローラが複数設けられたもので
    あって、 下流側の加熱ローラの温度を、上流側の加熱ローラの温
    度より高くすることを特徴とする請求項3ないし8いず
    れか1つ記載の塗布方法。
  10. 【請求項10】 前記冷却ローラが複数設けられたもの
    であって、 下流側の冷却ローラの温度を、上流側の冷却ローラの温
    度より低くすることを特徴とする請求項4ないし9いず
    れか1つ記載の塗布方法。
  11. 【請求項11】 前記加熱工程には、前記加熱ローラと
    前記ウェブを走行させるための搬送ローラとのうち少な
    くとも1つのローラが設けられたものであって、 前記ローラに巻き回された前記ウェブのラップ角度が、 30〜240度の範囲であることを特徴とする請求項2
    ないし10いずれか1つ記載の塗布方法。
  12. 【請求項12】 前記塗布方法が、前記ダイから前記塗
    布液を供給し、ビード形成して連続走行するウェブに塗
    布するスライドビード塗布方法であって、 前記塗布液の塗布速度をU(m/s)、前記ダイのリッ
    プと前記ウェブの距離をd(m)、剪断速度=U/dに
    おける粘度を実効粘度としたときに、 前記塗布液の実効粘度が15〜30mPa・ sであるこ
    とを特徴とする請求項1ないし11いずれか1つ記載の
    塗布方法。
  13. 【請求項13】 前記ビードの背面の減圧度を300〜
    1000Paの範囲とし、 前記ダイのリップと前記ウェブとの距離dを140〜3
    00μmの範囲とし、 前記塗布液の温度を36〜42℃の範囲としたことを特
    徴とする請求項12記載の塗布方法。
  14. 【請求項14】 ダイから塗布液を連続走行するウェブ
    に塗布する塗布装置を備えた塗布ラインにおいて、 塗布装置の上流側に前記ウェブの表面を平滑化する装置
    を備えたことを特徴とする塗布ライン。
JP2001311269A 2001-10-09 2001-10-09 塗布方法および塗布ライン Expired - Fee Related JP3912769B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001311269A JP3912769B2 (ja) 2001-10-09 2001-10-09 塗布方法および塗布ライン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001311269A JP3912769B2 (ja) 2001-10-09 2001-10-09 塗布方法および塗布ライン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003117462A true JP2003117462A (ja) 2003-04-22
JP3912769B2 JP3912769B2 (ja) 2007-05-09

Family

ID=19130128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001311269A Expired - Fee Related JP3912769B2 (ja) 2001-10-09 2001-10-09 塗布方法および塗布ライン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3912769B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101192186B1 (ko) * 2009-12-22 2012-10-17 나카모토팍쿠스가부시키가이샤 도포 액제의 건조 방법 및 장치
JP2015174021A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 凸版印刷株式会社 塗布物の製造装置および製造方法
US20180006292A1 (en) * 2016-06-29 2018-01-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Manufacturing method of electrode and manufacturing apparatus of electrode
KR101931018B1 (ko) * 2016-06-29 2018-12-19 도요타지도샤가부시키가이샤 전극의 제조 방법 및 전극의 제조 장치
WO2019086705A3 (de) * 2017-11-06 2019-07-25 Tesa Se Verfahren und vorrichtung zur herstellung eines klebebandes und vorrichtung hierfür

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101192186B1 (ko) * 2009-12-22 2012-10-17 나카모토팍쿠스가부시키가이샤 도포 액제의 건조 방법 및 장치
TWI414438B (zh) * 2009-12-22 2013-11-11 Nakamoto Packs Co Ltd Drying method and apparatus for coating liquid
JP2015174021A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 凸版印刷株式会社 塗布物の製造装置および製造方法
US20180006292A1 (en) * 2016-06-29 2018-01-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Manufacturing method of electrode and manufacturing apparatus of electrode
CN107546369A (zh) * 2016-06-29 2018-01-05 丰田自动车株式会社 电极的制造方法和电极的制造装置
KR101931018B1 (ko) * 2016-06-29 2018-12-19 도요타지도샤가부시키가이샤 전극의 제조 방법 및 전극의 제조 장치
US10403877B2 (en) 2016-06-29 2019-09-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Manufacturing method of electrode and manufacturing apparatus of electrode
CN107546369B (zh) * 2016-06-29 2020-12-04 丰田自动车株式会社 电极的制造方法和电极的制造装置
WO2019086705A3 (de) * 2017-11-06 2019-07-25 Tesa Se Verfahren und vorrichtung zur herstellung eines klebebandes und vorrichtung hierfür
CN111373007A (zh) * 2017-11-06 2020-07-03 德莎欧洲股份公司 制造胶带的方法和设备以及用于此的设备
CN111373007B (zh) * 2017-11-06 2022-03-08 德莎欧洲股份公司 制造胶带的方法和设备以及用于此的设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP3912769B2 (ja) 2007-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4319532B2 (ja) 帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置
JP2002254022A (ja) カーテン塗布方法
JP2003260400A (ja) 塗布方法及び装置
JP2003117462A (ja) 塗布方法および塗布ライン
JP3941857B2 (ja) 塗布方法及び装置
US6726958B2 (en) Coating method with select parameters
JP2558136B2 (ja) 磁気記録媒体の塗布装置
JP3523663B2 (ja) 塗布装置及び加工方法
JP2002361146A (ja) ビード型塗布装置及びビード型塗布方法
EP0404014B1 (en) Coating width changing device for use in curtain coating
JP5642632B2 (ja) 塗布膜付きフィルムの製造装置及び製造方法
JPH04190870A (ja) 塗布方法及び装置
JP2000107668A (ja) 塗布装置及び塗布方法
JP2001113216A (ja) 塗布製造物、塗布製造装置および塗布製造方法
JP2001121058A (ja) 塗布乾燥装置、塗布乾燥方法および塗布製造物
JP2003112111A (ja) ビード塗布方法
JP4366693B2 (ja) バー塗布方法
JP2005296699A (ja) バー塗布方法及び装置
JP2001293416A (ja) 塗布装置、塗布方法及びその塗布物の断裁方法
JP2003230862A (ja) 塗布方法
US5458925A (en) Dual geometry for slide-bead coating
JP2003211048A (ja) 塗布装置及び塗布方法
JP2004269113A (ja) 搬送方法、搬送装置、塗布方法及び塗布物製造方法
JP2003260402A (ja) 塗布装置及び塗布方法
JP2003225602A (ja) カーテン塗布装置及びカーテン塗布方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040609

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061108

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3912769

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100209

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110209

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120209

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120209

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130209

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140209

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees