JP2005137983A - 走行ウエブへの塗液の塗布方法、装置、幅方向膜厚プロフィールの調整方法並びにウエブのシワ矯正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウエブに塗布する塗料の幅方向の膜厚プロフィールを均一化する。
【解決手段】 塗布ヘッド2の直上流に、上流側長尺ガイドロール5が設けられ、その上流側に左右一対の補助ガイドロール8、8が設けられており、補助ガイドロール8、8は、ウエブ3をその下方から持ち上げるようにウエブ3と当接し、他方、上流側長尺ガイドロール(クラウンロール)5は、ウエブ3を上方から押し下げるようにウエブ3と当接する。ウエブ3の幅が1000mmのときに、クラウン量をゼロに設定のときには、ウエブ3の幅方向膜厚プロフィールはウエブ3の中央部分が凸となり、クラウン量を2mmに設定したときには、膜厚プロフィールはウエブ3の中央部分が凹となり、クラウン量を1mmに設定したときには、膜厚プロフィールが均一化した。
【選択図】 図3

Description

この発明は、走行するウエブに対して押出方式により塗液を塗布する塗布方法、装置、膜厚プロフィールの調整方法並びにウエブのシワ矯正方法に関する。
高速で走行するウエブに塗液を塗布する一つの手法として、複数の互いに間隔を隔てて配置されたガイドロールで、走行するウエブを案内しながら、走行するウエブに、これを横断する方向に延在する塗布ヘッド(コーター)を押し付けることで、連続的に塗液を塗布する押出方式が知られている(例えば特許文献1〜4を参照)。
特許文献1は、接着性、帯電防止性、導電性、離型性、耐薬品性、易印刷性、遮光性などの機能特性を付与することのできる塗液を、押出方式によりフィルムつまりウエブに塗布することを開示しており、適用できるフィルム材料(ウエブ材料)として、ポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどを例示している。
特許文献2は、押出方式によりウエブ表面に磁性塗料を塗布することによって磁気記録媒体(磁気テープ)を製造することを開示しており、塗布すべき磁性塗料として、有機溶媒の存在下で磁性酸化鉄粉体を塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂及びポリウレタン樹脂を分散させた磁性塗料を例示している。
特許文献3は、押出方式により、α-Fe、Co-γ-Fe、針状TiO又は球状TiOを含む下層用塗液、強磁性金属粉末を含む磁性塗液、帯電防止塗液などをウエブ表面に塗布することを開示している。
押出方式の塗布装置は、特許文献1〜3に開示のように、ウエブを横断する塗布ヘッド(コーター)と、その前後に配設された上流側及び下流側の長尺ガイドロールとを有し、一定の張力の下で走行するウエブに塗布ヘッドを押し付けることで、塗布ヘッドから吐出される塗液を連続的にウエブに塗布するようになっている。このことから、ウエブに塗布した塗料の膜厚プロフィール、特にウエブの幅方向の膜厚プロフィールを均一化する上で、ウエブが塗布ヘッドの上を通過するときに、ウエブがその幅方向に均一に塗布ヘッドと当接するようにウエブの幅方向に適度な張力を与えることが重要となる。
この目的のために、特許文献1では、ウエブの幅方向両端部を上方に変位させる左右一対のエッジリフタを塗布ヘッドの直上流に配置することを提案している。
また、特許文献2は、上流側長尺ガイドロールの上流に、ウエブの幅方向に数多くの短尺ロールを配列した張力調整手段を設け、この張力調整手段の個々の短尺ロールの押し付け力を制御することでウエブを平坦化することを提案している。
また、特許文献3は、塗布ヘッドの近傍に、ウエブの幅方向の一部分を押圧するサポートロールを配置することを提案している。
また、特許文献4は、上流側長尺ガイドロールと塗布ヘッドとの間に、ウエブの幅方向に延びる鼓状調整ロール及び/又は太鼓状調整ロール又はウエブの幅方向端部を押し下げて、ウエブの幅方向断面をV字状に変形させる左右一対の傾斜ロールを配置することを提案している。
特開2000−197843号公報 特開平11−128822号公報 特開平9−141173号公報 特開平1−203075号公報
例えば、磁気記録テープの製造にあっては、記憶容量の増大のために肉薄のウエブを使用する傾向になっており、このため、押出方式の塗布装置を使った塗膜形成では、膜厚プロフィールの管理が益々重要且つ難しくなっているのが現状である。
ところで、ウエブに複数回塗膜を形成してウエブの上に複数の層を形成する場合、複数の押出方式の塗布装置を互いに離間して配置し、これらの間をガイドロールで案内しながらウエブを走行させて連続的に複数の塗膜を積層することが行われる。
このような連続的な塗膜の積層化は、例えば、隣接する塗布装置の間においても、走行するウエブに発生するシワを矯正する技術が重要となる。例えば、第1段の塗布が完了したら、その後にウエブ上の塗膜を加熱乾燥させる工程が続く場合、この加熱乾燥工程から出て後段の塗布工程に移行しつつあるウエブは敏感であり、シワが発生し易い状態にある。
本発明の目的は、押出方式の塗料の塗布において、ウエブに塗布した塗料の膜厚の均一化、特に、ウエブ上の塗膜の幅方向の膜厚プロフィールを均一化することのできる塗布方法及び装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、押出方式の塗料の塗布において、ウエブ上の塗膜の幅方向の膜厚プロフィールの調整方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、典型的に押出方式の塗料の塗布で採用される、互いに離間した複数の長尺ガイドロールで案内されて一定の張力の下で走行するウエブに発生するシワの矯正方法を提供することにある。
かかる技術的課題は、本発明の第1の観点によれば、
一定の張力の下で走行するウエブに塗布ヘッドを押し付けることにより塗液を連続的に塗布する走行ウエブへの塗液の塗布方法において、
前記ウエブの幅方向両端部分のパス路を延長させて、該ウエブの幅方向両端部分の長手方向の張力を高める第1工程と、
該第1工程の次に、前記ウエブの幅方向中央部分のパス路を延長させて、該ウエブの幅方向中央部分の長手方向の張力を高める第2工程とを有し、
該第2工程の次に、前記塗布ヘッドを前記ウエブに押し付けて該ウエブに塗液を塗布することを特徴とする走行ウエブへの塗液の塗布方法を提供することにより達成される。
また、上述した技術的課題は、本発明の第2の観点によれば、
一定の張力の下で走行するウエブを横断して延び、該ウエブに押し付けられることにより該ウエブに塗液を塗布する塗布ヘッドと、
該塗布ヘッドを挟んでその上流側と下流側とに配設され且つ前記ウエブを横断して延びる上流側及び下流側の長尺ガイドロールとを有する塗布装置において、
前記上流側長尺ガイドロールの上流に配設され、前記ウエブの幅方向両端部分と当接して、該ウエブの幅方向両端部分のパス路を延長させる一対の補助ガイドロールを有し、
前記上流側長尺ガイドロールが、両端から中央に向かうに従って徐々に直径が増大するクラウンロールで構成されていることを特徴とする塗布装置を提供することにより達成される。
すなわち、本発明によれば、ウエブの幅方向両端部分のパス路を延長させ、次いで、ウエブの幅方向中央部分のパス路を延長させて、ウエブの長手方向に作用する張力をバランスさせることで、実験によれば、ウエブが塗布ヘッドと当接するときにウエブの幅方向に適度な張力を与えることができ、これにより、ウエブに塗布される塗液の膜厚プロフィールを均一化させることができる。
また、上述した技術的課題は、本発明の第3の観点によれば、
一定の張力の下で走行するウエブに塗布ヘッドを押し付けて塗液を連続的に塗布したウエブの幅方向膜厚プロフィールを調整する方法であって、
前記ウエブを横断して延び且つ両端から中央に向かうに従って徐々に直径が増大するクラウンロールを前記塗布ヘッドの上流側に配置し、
該クラウンロールの上流側に、前記ウエブの幅方向両端部分と当接して該ウエブの幅方向両端部分のパス路を延長させる一対の補助ガイドロールを配置し、
前記クラウンロールのクラウン量を調整することにより前記ウエブの幅方向膜厚プロフィールを均一化することを特徴するウエブの塗膜の幅方向膜厚プロフィールの調整方法を提供することにより達成される。
本発明の第3の観点によれば、押出方式の塗布において、走行するウエブに対して塗布した塗膜の特性が、例えば、ウエブの幅方向中央部分が端部分よりも厚くなる傾向(センター凸)を有する場合には、本発明による調整方法を用いて、塗布ヘッドの上流に位置するクラウンロールのクラウン量を調整し、ウエブの幅方向中央部分の膜厚が相対的に薄くなるように設定することで、ウエブの幅方向の膜厚プロフィールを平坦化することが可能になる。
本発明の第4の観点によれば、
互いに離間して配設された複数の長尺ガイドロールに案内されて一定の張力の下で走行するウエブに発生するシワを矯正する方法であって、
前記ウエブを横断して延び且つ両端から中央に向かうに従って徐々に直径が増大するクラウンロールと、
該クラウンロールの上流に位置し、前記ウエブの幅方向両端部分と当接して該ウエブの幅方向両端部分のパス路を延長させる一対の補助ガイドロールとを用意し、
該一対の補助ガイドロールの次に前記クラウンロールを通過させることにより前記ウエブに発生するシワを矯正することを特徴とするウエブのシワ矯正方法が提供される。
図1は、磁気記録テープの製造に適用された押出方式の塗布装置の概要を示し、この図1は、例示として磁気記録テープに塗料を塗布する工程に適用した塗布装置1を示す。塗布装置1は、コーターつまり塗布ヘッド2を有する。塗布ヘッド2は、ウエブ3を横断する方向に直線状に延びるスリット4を有し、このスリット4を通じて塗料が吐出される。
図1〜図3の矢印Aはウエブ3の走行方向を示す。塗布装置1は、塗布ヘッド2を挟んでその上流側と下流側とに配設された長尺ガイドロール5、6を更に有する。
また、下流側長尺ガイドロール6の直下流には方向転換長尺ガイドロール7が配設され、他方、上流側長尺ガイドロール5の上流側には、後に詳しく説明する補助ガイドロール8が配設され、更にその上流側に2つの方向転換ガイドロール9、10が配設される。ここに、ウエブ3は、磁気記録テープの製造に関する一連の工程の途中で、図1に図示の塗料を塗布する工程に供給される。
ウエブ3は、下流側の方向転換長尺ガイドロール7よりも下流側に配設されたバキュームドラム(図示せず)によって引っ張られる形式で矢印Aの方向に走行すると共にウエブ3の長手方向に一定の張力が付与される。ここに、上流側及び下流側の長尺ガイドロール5、6及び下流側の方向転換ロール7の周速度がウエブ3の走行速度と同じになるように回転駆動される。すなわち、上流側及び下流側の長尺ガイドロール5、6及び下流側の方向転換ロール7は駆動ローラである。これに対して、上流側の方向転換長尺ガイドロール9、10及び補助ガイドロール8は、自由回転する従動ロールで構成されている。
塗布装置1に含まれる各種のガイドロール5〜10のうち、上流側長尺ガイドロール5を除いたガイドロール6〜10は、その軸線方向に同一の直径を備えた円筒状外形輪郭のロールで構成されている。他方、上流側長尺ガイドロール5は後に説明するクラウンロールで構成されている。ここに、「長尺」という用語は、ウエブ3を横断し且つウエブ3の全幅に亘って延びるという意味である。
上流側長尺ガイドロール(クラウンロール)5は、図4を参照して、その軸線方向両端から中央に向かうに従って徐々に直径が増大する形状を有し、軸線方向中央の直径D1と両端の直径D2との差つまりクラウン量(Δd)は正の値を持つ。
補助ガイドロール8、8は、クラウンロール5とはウエブ3を挟んで反対側に配置される。すなわち、図示の例では、クラウンロール5がウエブ3の上面と当接するように配置されていることから、補助ガイドロール8、8はウエブ3の下面と当接するように配置される。
補助ガイドロール8、8は、ウエブ3の両側からウエブ3を横断する方向に沿って配置され、その長さ寸法Lはウエブ3の幅Wの半分(W/2)よりも短く、ウエブ幅Wの0.3程度が好ましい。(例えばウエブ3の幅Wが1,000mmの場合は、各補助ガイドロール8の全長Lは380mmであり、また、補助ガイドロール8が実際にウエブ3と当接する有効長さLは300mmであるのがよい。)
各補助ガイドロール8は、図示を省略したが、X方向、Y方向、Z方向に自在に微調整可能なように、X軸ステージ、Y軸ステージ、Z軸ステージを備えた基台を有し、また、この基台には、補助ガイドロール8の鉛直方向の傾斜角度及び水平方向の揺動角度を調整することのできる機構を備えている。
図示の例では、図5に示すように、左右一対の補助ガイドロール8、8の各軸線がウエブ3を横断する共通の鉛直面上に配置され、また、この共通の鉛直面上において、水平線HLから角度αの傾斜角度に設定されており、補助ガイドロール8の先端(ウエブ3の中央部分に位置する端)は、基端よりも若干高所に位置している。この左右一対の補助ガイドロール8、8は、上述したように、ウエブ3をその下方から持ち上げるようにウエブ3と当接し、他方、上流側長尺ガイドロール(クラウンロール)5は、ウエブ3を上方から押し下げるようにウエブ3と当接する。
図6は、補助ガイドロール8の傾斜角度をα=2°に設定し、上流側長尺ガイドロール(クラウンロール)5のクラウン量Δdを変化させたときのウエブ3の幅方向における塗膜の膜厚プロフィールを示す。
図6の一番上のプロフィールは、クラウン量ゼロ(Δd=0)つまり上流側長尺ガイドロール5として円筒状の外形輪郭のロールを採用したときの幅方向膜厚プロフィールである。中央のプロフィールは、クラウン量1mm(Δd=1mm)のクラウンロール5を採用したときの幅方向膜厚プロフィールである。最も下のプロフィールは、クラウン量2mm(Δd=2mm)のクラウンロール5を採用したときの幅方向膜厚プロフィールである。
図6に図示の幅方向膜厚プロフィールから理解できるように、ウエブ3の幅方向の膜厚プロフィールは、クラウン量ゼロ(最も上のプロフィール)のときには、ウエブ3の中央部分が両端部分に比べて厚くなる傾向(センターが凸)になり、クラウン量が増大するに従って、ウエブ3の中央部分と両端部分との差が少なくなり(フラット化)になり、クラウン量が大きくなり過ぎると(最も下のプロフィール)、ウエブ3の両端部分が中央部分に比べて厚くなる傾向(センターが凹)になる傾向を知ることができる。
この傾向は、補助ガイドロール8の前端を基端よりもウエブ3の走行方向に前後に僅かに揺動させて補助ガイドロール8の姿勢を変化させたときにも同じような結果が得られた。
以上のことから、左右一対の補助ガイドロール8、8とその下流のクラウンロール(上流側長尺ロール)5との組み合わせにおいて、クラウン量を調整することにより、ウエブ3の塗膜の膜厚プロフィールを制御することができる。
したがって、一定の張力の下で緊張した状態で走行するウエブ3に塗布ヘッド2を押し付けて塗液を塗布する押出方式の塗布装置を動作させたときに、塗膜の幅方向の膜厚プロフィールがセンター凸になる傾向を有する場合には、クラウン量(Δd)が大きめのクラウンロール5を採用することで、ウエブ3の塗膜の膜厚プロフィールをフラット化する方向に調整することができる。
また、押出方式の塗布装置を動作させたときに、塗膜の幅方向の膜厚プロフィールがセンター凹になる傾向を有する場合には、クラウン量(Δd)が小さめのクラウンロール5を採用することで、ウエブ3の塗膜の膜厚プロフィールをフラットさせる方向に調整することができる。
上述した現象は、一つの解釈として、次のメカニズムが働いていると考えることができる。すなわち、ウエブ3は、先ず、左右一対の補助ガイドロール8、8によってウエブ3の幅方向両端部分のパス路が延長され、これにより、ウエブ3に作用している長手方向の張力はウエブ3の幅方向両端部分で増大される。次いで、補助ガイドロール8、8の下流に位置しているクラウンロール(上流側長尺ロール)5によってウエブ3の幅方向中央部分のパス路が延長され、これによりウエブ3に作用している長手方向の張力はウエブ3の中央部分で増大される。
すなわち、ウエブ3には、塗布ヘッド2の上流側で、先ず、補助ガイドロール8、8によって幅方向両端部分のパス路が延長されて、この幅方向両端部分における長手方向の張力が高められ、次いで、クラウンロール5によって幅方向中央部分のパス路が延長されて、この幅方向中央部分における長手方向の張力が高められる。
そして、クラウン量を小さく設定し過ぎると、幅方向両端部分の長手方向の張力と幅方向中央部分の長手方向の張力とのバランスが不均衡になり、幅方向両端部分の張力の方が大きくなり過ぎて、ウエブ3の幅方向中央部分の膜厚が相対的に厚くなる傾向になると考えることができる。このことは、図6の最も上に図示した膜厚プロフィール(センター凸)と整合している。
逆に、クラウン量を大きく設定し過ぎると、幅方向両端部分の長手方向の張力と幅方向中央部分の長手方向の張力とのバランスが不均衡になり、幅方向中央部分の張力の方が大きくなり過ぎて、ウエブ3の幅方向両端部分の膜厚が相対的に厚くなる傾向になると考えることができる。このことは図6の最も下に図示した膜厚プロフィール(センター凹)と整合している。
実験によれば、クラウンロール5から塗布ヘッド2に移行するウエブ3の「しわ」が幅方向両端縁に向けて流れながら消失していく現象が見られた。この現象から、補助ガイドロール8、8によって幅方向両端部分のパス路を延長し、次いで、クラウンロール5によって幅方向中央部分のパス路を延長させることで、ウエブ3が塗布ヘッド2と当接するときに、ウエブ3には、その幅方向に張力が作用することが分かった。したがって、クラウン量を調整することで、この幅方向の張力の最適化が可能になる。
したがって、左右一対の補助ガイドロール8、8とその下流のクラウンロール5との組み合わせを利用して、クラウンロール5のクラウン量を適当な値に設定することにより、クラウンロール5の下流つまりウエブ3が塗布ヘッド2と当接するときにウエブ3の幅方向に適度な張力を作用させることができ、これにより、ウエブ3の幅方向の膜厚プロフィールを均一化することが可能になる。
このことは、当業者であれば容易に理解できるように、左右一対の補助ガイドロール8、8とその下流のクラウンロール(上流側長尺ロール)5との組み合わせを、走行するウエブ3に発生するシワの矯正にも利用することができる。
押出方式の塗布装置の構成の概略図である。 図1の塗布装置の要部を上から見た平面図である。 図1の塗布装置の要部を斜めから見た斜視図である。 塗布装置に採用されたクラウンロールの側面図である。 左右一対の補助ガイドロールの配置レイアウトを説明するための図である。 クラウンロールのクラウン量を変化させたときのウエブの幅方向膜厚プロフィールの変化を示す図である。
符号の説明
1 押出方式の塗布装置
2 塗布ヘッド
3 ウエブ
5 上流側長尺ガイドロール(クラウンロール)
6 下流側長尺ガイドロール
8 補助ガイドロール
A ウエブの走行方向
α 補助ガイドロールの傾斜角度

Claims (7)

  1. 一定の張力の下で走行するウエブに塗布ヘッドを押し付けることにより塗液を連続的に塗布する走行ウエブへの塗液の塗布方法において、
    前記ウエブの幅方向両端部分のパス路を延長させて、該ウエブの幅方向両端部分の長手方向の張力を高める第1工程と、
    該第1工程の次に、前記ウエブの幅方向中央部分のパス路を延長させて、該ウエブの幅方向中央部分の長手方向の張力を高める第2工程とを有し、
    該第2工程の次に、前記塗布ヘッドを前記ウエブに押し付けて該ウエブに塗液を塗布することを特徴とする走行ウエブへの塗液の塗布方法。
  2. 前記第1工程の前記ウエブの幅方向両端部分のパス路の延長が、前記ウエブの幅方向両端部分に補助ガイドロールを押し付けることにより行われ、
    前記第2工程の前記ウエブの幅方向中央部分のパス路の延長が、前記ウエブを横断する方向に延び且つ両端から中央に向かうに従って徐々に直径が増大するクラウンロールによって行われる、請求項1に記載の走行ウエブへの塗液の塗布方法。
  3. 一定の張力の下で走行するウエブを横断して延び、該ウエブに押し付けられることにより該ウエブに塗液を塗布する塗布ヘッドと、
    該塗布ヘッドを挟んでその上流側と下流側とに配設され且つ前記ウエブを横断して延びる上流側及び下流側の長尺ガイドロールとを有する塗布装置において、
    前記上流側長尺ガイドロールの上流に配設され、前記ウエブの幅方向両端部分と当接して、該ウエブの幅方向両端部分のパス路を延長させる一対の補助ガイドロールを有し、
    前記上流側長尺ガイドロールが、両端から中央に向かうに従って徐々に直径が増大するクラウンロールで構成されていることを特徴とする塗布装置。
  4. 前記上流側長尺ガイドロールが、前記ウエブの走行速度と同じ周速度で回転駆動される駆動ロールで構成され、
    前記一対の補助ガイドロールが自由回転する従動ロールで構成されている、請求項3に記載の塗布装置。
  5. 前記一対の補助ガイドロールが、前記ウエブを挟んで前記上流側長尺ガイドロールとは反対側のウエブ面と当接するように配置されている、請求項3又は4に記載の塗布装置。
  6. 一定の張力の下で走行するウエブに塗布ヘッドを押し付けて塗液を連続的に塗布したウエブの幅方向膜厚プロフィールを調整する方法であって、
    前記ウエブを横断して延び且つ両端から中央に向かうに従って徐々に直径が増大するクラウンロールを前記塗布ヘッドの上流側に配置し、
    該クラウンロールの上流側に、前記ウエブの幅方向両端部分と当接して該ウエブの幅方向両端部分のパス路を延長させる一対の補助ガイドロールを配置し、
    前記クラウンロールのクラウン量を調整することにより前記ウエブの幅方向膜厚プロフィールを均一化することを特徴するウエブの塗膜の幅方向膜厚プロフィールの調整方法。
  7. 互いに離間して配設された複数の長尺ガイドロールに案内されて一定の張力の下で走行するウエブに発生するシワを矯正する方法であって、
    前記ウエブを横断して延び且つ両端から中央に向かうに従って徐々に直径が増大するクラウンロールと、
    該クラウンロールの上流に位置し、前記ウエブの幅方向両端部分と当接して該ウエブの幅方向両端部分のパス路を延長させる一対の補助ガイドロールとを用意し、
    該一対の補助ガイドロールの次に前記クラウンロールを通過させることにより前記ウエブに発生するシワを矯正することを特徴とするウエブのシワ矯正方法。
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