JPH11128286A - 注射針溶断器 - Google Patents

注射針溶断器

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JPH11128286A
JPH11128286A JP29875897A JP29875897A JPH11128286A JP H11128286 A JPH11128286 A JP H11128286A JP 29875897 A JP29875897 A JP 29875897A JP 29875897 A JP29875897 A JP 29875897A JP H11128286 A JPH11128286 A JP H11128286A
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fusing
injection needle
dust box
chamber
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JP29875897A
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Yukio Ota
幸雄 太田
Naoji Akutsu
直司 阿久津
Fujio Yanobu
富士夫 矢延
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TAIYO ELEX KK
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
TAIYO ELEX KK
Oki Data Corp
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    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
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    • A61M5/3205Apparatus for removing or disposing of used needles or syringes, e.g. containers; Means for protection against accidental injuries from used needles
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臭気の漏れ出しを防ぐと共に、より安全且つ
確実に注射針を溶断できる注射針溶断器を提供するこ
と。 【解決手段】 注射針を案内するフロート4を備えたフ
ロートガイドアセンブリ11内の空間と、ローラ電極1
8及び19によって注射針を溶断するローラ電極アセン
ブリ12内の空間と、溶断屑を収容するダストボックス
51内の空間とを気密を保って連通させる。また、エア
ーポンプによってダストボックス51からフィルタ52
を通じて空気を吸引する。この吸引は、溶断を開始する
前に初めて、溶断の終了以後に停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済みの注射器
先端の注射針を処理する注射針溶断器に関する。
【0002】
【従来の技術】使用済みの注射器、特にその注射針の取
り扱いには危険を伴う。そのため、使用済みの注射針を
安全に処理するための注射針溶断器あるいは注射器処理
装置が従来から使用されている。これらの装置では、注
射針によって回路を短絡させることで、注射針に大電流
を流す。そして、この通電に伴って生じる熱によって溶
断することで処理している。このような注射器処理装置
に関する技術には、例えば、以下のようなものがある。
なお、該従来技術の説明において使用する符号は、引用
文献中でのものであって、後述する実施の形態で使用し
ている符号とは無関係である。
【0003】(1)登録実用新案 第3014221号
(以下「従来技術1」という) この技術の装置では、注射針を溶断する手段を格納する
区画された処理室内に、注射針の溶屑を収納する溶屑容
器(紙パック)も格納するようにしている。そして、処
理室内の空気を触媒フィルタを通してシロッコファンに
より吸引して装置外へ排気する構成となっている。
【0004】(2)特開平5−92026号公報(以下
「従来技術2」という) この文献に開示されている装置では、ガイド部材たる支
持筒8と、スライド部材たる支持ブロック10と、付勢
部材たるスプリング11とによって注射針挿入手段が構
成されている。そして、この支持ブロック10の外形全
周に渡って指示筒8が摺動可能に係合している装置が開
示されている。この支持ブロック10は、摺動性、製造
の容易さ、およびコストの観点から樹脂材料で作るのが
一般的である。
【0005】(3)登録実用新案 第3008777号
(以下「従来技術3」という) この装置の基本構成は、上述した特開平5−92026
号公報に開示されたものとほぼ同様である。但し、該技
術においては、注射針挿入口6aが、スライダー6とー
体に形成されている。
【0006】この他にも、特開平1−223964号公
報(以下「従来技術4」という)、特開昭60−400
60号公報(以下「従来技術5」という)にも注射器処
理装置が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
1〜5には以下のような問題1〜6があった。
【0008】問題1 従来技術1の装置は、処理室の容積が大きいため、注射
針の溶断時に発生する臭気の濃度が薄くなり、臭気を取
り除くための触媒フィルタの消臭効率が低いという問題
があった。
【0009】問題2 従来技術2(特開平5−92026号公報)の装置で
は、使用済みの注射針を処理するために支持ブロック1
0に注射器をセットして押し下げていくと、支持筒8と
支持ブロック10とで閉じられた空間の空気が支持筒8
の下部開口9から押し出されしまう。そのため、支持ブ
ロック10を押し下げる作業が、注射針を加熱した際の
臭気の拡散を助長させて、操作者に不快感を与えると云
う問題があった。
【0010】問題3 従来技術2(特開平5−92026号公報)の装置で
は、注射針14が第1の電極17と第2の電極19とに
接触し、この注射針14に電流が印加される瞬間に電気
的ノイズが発生する。そして、この注射針14自身の上
部がアンテナとなり、電気的な大開口部となっているス
ライド部材たる支持ブロック10の部分からこの電気的
ノイズが装置の外に漏れ出して、他の装置に悪影響を与
えると云う問題があった。
【0011】問題4 従来技術2(特開平5−92026号公報)の装置で
は、針先端部収納箱6が処理装置1に装着されてあるか
否かを検出する手段を備えていなかった。そのため、針
先端部収納箱6を処理装置1に装着せずに装置を作動さ
せてしまうと云う問題があった。
【0012】問題5 従来技術3(登録実用新案 第3008777号)の装
置においては、注射針の挿入の際に問題が生じることが
あった。すなわち、注射針の注射器本体への取り付け部
分の形状は共通ではなく、注射針の種類やメーカーによ
っても異なる。そのため、注射針が注射針挿入口にぴっ
たり合わないと、注射針の保持が安定せずに注射針の方
向が傾き、スライダー保持体の底板の挿通口に入らなか
ったり、注射針の取り付け部分と注射針挿入口の隙間か
ら注射針溶断時の火花が漏れ出たりする問題があった。
【0013】問題6 従来技術4(特開平1−223964号)に開示されて
いる装置には、電気的安全装置が付属していない。この
ような注射針を溶断処理する装置では、注射針によって
回路を短絡して電流を流すため、太い注射針を溶断処理
しようとすると大電流(電圧6Vで150A以上)が流
れる。そのため、処理可能とする注射針より太い金属物
(例:クリップ等)を電極部に挿入された場合に装置が
壊れてしまったり、操作者に危険が及んだりする問題が
あった。従来技術5(特開昭60−40060号公報)
には、電気的安全装置としてヒューズ様の安全器を回路
上に付属した装置が開示されている。しかし、太い注射
針を溶断処理しようとすると大電流(電圧6Vで150
A以上)が流れるため、注射針が溶断する前に安全器が
遮断してしまい処理が完了できない場合がある。より大
電流に対応したスイッチを採用することも考えられる
が、150A以上もの電流を流すことができる過電流保
護機能付きスイッチは容積が大きいため、小型装置には
実装できない問題があった。
【0014】本発明は、臭気を効率よく消臭し、操作者
に不快感を与えることのない注射針溶断器を提供するこ
とを目的とする。
【0015】本発明は、電気的ノイズの漏洩の少ない注
射針溶断器を提供することを目的とする。
【0016】本発明は、誤操作を防止した注射針溶断器
を提供することを目的とする。
【0017】本発明は、様々なタイプの注射器に対応可
能な注射針溶断器を提供することを目的とする。
【0018】本発明は、太い注射針についても確実且つ
安全に処理可能で、さらには、より小型の注射針溶断器
を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであり、その第1の態様として
は、注射針を溶断しこれをダストボックスに収容する注
射針溶断器において、溶断処理室を形成する溶断処理室
構成部材と、前記溶断処理室に挿入された注射針を溶断
する溶断処理動作を行う溶断手段と、導入室を形成する
とともに、該導入室が前記溶断処理室と気密を保って連
通された状態に前記溶断処理室構成部材と接続された導
入室構成部材を備え、該導入室に入れられた注射針を前
記溶断処理室に案内するガイド手段と、前記ダストボッ
クス内の空間が前記溶断処理室と気密を保って連通した
装着状態となるように、前記ダストボックスを前記溶断
処理室構成部材に密着させた状態で保持するダストボッ
クス収容部と、フィルタを備え、該フィルタを通じて、
前記ダストボックスから空気を吸引する吸引手段とを有
することを特徴とする注射針溶断器が提供される。
【0020】前記ダストボックス収容部は、前記ダスト
ボックスが装填される装填部と、前記装着状態となるよ
うに前記装填部に装填されたダストボックスを前記溶断
処理室構成部材に密着させるとともに、前記ダストボッ
クスを取り外す際には前記ダストボックスを前記溶断処
理室構成部材から離間させる密着離間機構とを有するこ
とが好ましい。
【0021】前記ダストボックスの装填および取り外し
が容易な第1の状態と、該第1の状態とは異なる第2の
状態との間で、前記装填部の状態を遷移させる交換機構
を有し、前記密着離間機構は、前記第1の状態から前記
第2の状態への遷移に伴って前記ダストボックスを前記
溶断処理室構成部材に密着させ、前記第2の状態から前
記第1の状態への遷移に伴って前記ダストボックスを前
記溶断処理室構成部材から離間させることが好ましい。
【0022】前記吸引手段は、前記溶断処理動作の開始
される前に吸引を開始し、且つ、前記溶断処理動作の終
了以後に吸引を停止することが好ましい。
【0023】前記溶断手段は、導電性を備えた複数の溶
断部材と、前記溶断部材を回転させる回転機構と、前記
溶断部材間に電圧を印加する電圧印加手段とを備えたも
のであり、前記溶断処理動作は、前記溶断部材間に電圧
が印加された状態で前記溶断部材を回転させる動作であ
ってもよい。
【0024】前記ガイド手段は、前記導入室構成部材と
して、前記導入室の一部を形成すると共に、注射針を保
持した状態で移動することで当該注射針を前記溶断処理
室に案内する案内部材と、前記案内部材と共に前記導入
室を形成する囲み部材とを有し、前記案内部材、前記囲
み部材、および/または、前記案内部材と前記囲み部材
との間には、前記導入室と外界とをつなぐ開口が形成さ
れていることが好ましい。
【0025】前記導入室と前記溶断処理室との連通部を
閉じており、前記導入室側から押されると前記連通部を
開くシャッタを有することが好ましい。
【0026】本発明の第2の態様において注射針を溶断
する注射針溶断器において、溶断処理室を形成する溶断
処理室構成部材と、前記溶断処理室に挿入された注射針
に通電することで当該注射針を溶断する溶断手段と、前
記溶断処理室と連通された導入室を形成する導入室構成
部材を備え、該導入室に入れられた注射針を前記溶断処
理室に案内するガイド手段と、前記導入室を囲み、且
つ、導電性を備えると共に互いに導通された複数の遮蔽
部材とを有することを特徴とする注射針溶断器が提供さ
れる。
【0027】本発明の第3の態様において注射針を溶断
しこれをダストボックスに収容する注射針溶断器におい
て、注射針を溶断する溶断手段と、前記溶断手段に電力
を供給する電源回路と、前記電源回路から前記溶断手段
への電力供給をオン、オフする電源スイッチと、前記ダ
ストボックスを保持するダストボックス収容部と、前記
ダストボックス収容部に前記ダストボックスが保持され
ているか否かを検知するダストボックス検知手段と、前
記ダストボックス収容部に前記ダストボックスが保持さ
れていないことを前記ダストボックス検知手段が検知し
ている場合には、前記電源スイッチをオフの状態に保つ
解除手段とを有することを特徴とする注射針溶断器が提
供される。
【0028】本発明の第4の態様としては、注射針を溶
断しこれをダストボックスに収容する注射針溶断器にお
いて、注射針が接触される複数の端子部材を備え、該端
子部材間に電圧を印加する溶断回路と、前記溶断回路に
電力を供給する電源回路と、互いに連動してオン、オフ
する複数のスイッチを互いに並列に接続して構成され、
前記電源回路から前記溶断回路へ電力を供給する回路上
に接続された、前記溶断回路への電力供給をオン、オフ
する通電スイッチとを有することを特徴とする注射針溶
断器が提供される。
【0029】複数の前記スイッチは電流容量が互いに等
しいものであり、前記スイッチそれぞれについての通電
状態を監視し、当該スイッチを通じて流れる電流が前記
注射針溶断器が想定する最大電流の1/n(nは、スイ
ッチの個数)を越えている状態を検出した場合には、す
べての前記スイッチをオフにする過電流防止手段を有す
ることが好ましい。
【0030】本発明の第5の態様としては、注射針を溶
断する注射針溶断器において、溶断処理室を備え、該溶
断処理室に挿入された注射針を溶断する溶断手段と、前
記注射針を保持する保持部材と、前記保持部材が取り外
し可能な状態で装着され、且つ前記保持部材が前記注射
針を保持した状態で移動されることで当該注射針を前記
溶断処理室に案内する可動部材とを有することを特徴と
する注射針溶断器が提供される。
【0031】前記保持部材および前記可動部材は、互い
を装着するためのねじを備え、前記ネジの回転方向にお
ける前記保持部材の回転を規制する回転規制機構を有す
ることが好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を用い
て説明する。
【0033】まず、注射針溶断器1の外観について図1
を用いて説明する。
【0034】注射針溶断器1は、その上側部分がプラス
チック製のアッパーカバー2によって、また、その下側
部分がアルミダイキャスト製のミドルカバー3によって
覆われている。
【0035】アッパーカバー2の上面には、取っ手2a
がアッパーカバー2自身と一体に形成されている。ま
た、その横には、後述するバッテリ10(図2参照)の
状態を表示するLED表示窓7が設けられている。さら
に、その横(正面側)には、円形の開口部が設けられて
おり、ここから後述する注射針挿入口4aを備えたフロ
ート4が露出している。
【0036】一方、ミドルカバー3の右側面下部には、
後述するメインスイッチ6が設置されている。また、そ
の横には、端子挿入口8が設けられている。さらに、正
面下部にはトレイ5が配置されている。
【0037】次に、注射針溶断器1内における主要部の
配置の概要を図2、図3、図4を用いて説明する。な
お、図2は、アッパーカバー2およびミドルカバー3を
はずした状態の左側面の斜視図である。図3は、アッパ
ーカバー2およびミドルカバー3をはずした状態の右側
面の斜視図である。図4は、右側面透視図である。
【0038】この注射針溶断器1は、その内部に、トレ
イ5、バッテリ10、フロートガイドアセンブリ11、
ローラ電極アセンブリ12、エアーポンプ13、コント
ロール基板14、モータアセンブリ15を備えている。
これらは、ベースフレーム9、メインブラケット17等
に取り付けられている。
【0039】注射針溶断器1の最下部には、この装置の
すべてを支えるベースフレーム9が配置されている。こ
のベースフレーム9の略中央にはその平板面を前後方向
に向けた状態でメインブラケット17が立設されてい
る。なお、ベースフレーム9およびメインブラケット1
7は、導電性を備えている。
【0040】このメインブラケット17の中段位置に
は、注射針を溶断するためのローラ電極アセンブリ12
が取り付けられている。そして、このローラ電極アセン
ブリ12の右側には、ローラ電極アセンブリ12を駆動
するモータアセンブリ15がメインブラケット17によ
って支えられるようにして配置されている。
【0041】ローラ電極アセンブリ12の上方には、注
射針を挿入され、これをローラ電極アセンブリ12に案
内するためのフロートガイドアセンブリ11が配置され
ている。このフロートガイドアセンブリ11も、サポー
トブラケット33を介してメインブラケット17によっ
て支えられている。前述したフロート4は、このフロー
トガイドアセンブリ11の上部に設けられている。
【0042】ローラ電極アセンブリ12の下方には、ダ
ストボックス51を収容するためのトレイ5が、正面側
に引き出し可能な状態で設置されている(図18参
照)。
【0043】トレイ5の右側には、メインスイッチ6が
設置されている。一方、トレイ5の左側には、ダストボ
ックス51から空気を吸引するためのエアーポンプ13
が設置されている。上述したフロートガイドアセンブリ
11と、ローラ電極アセンブリ12と、トレイ5に収容
されたダストボックス51とは、単に互いに上下方向に
積み重なるように接続配置されているだけでなく、それ
ぞれの内部空間は図5に示すとおり互いに気密を保って
連通されている。従って、エアーポンプ13は、この連
通した空間全体の空気を吸引できるようになっている。
但し、ここで言う「気密」とは、これらの接続部から臭
気がこの内部空間の外に漏れてしまうのを防止できる程
度のもので十分である。
【0044】ベースフレーム9のメインブラケット17
よりも後部側には、この注射針溶断器1の全体を制御す
るコントロール基板14と、バッテリ10とが共に立て
て配置されている。
【0045】コントロール基板14の上端には、バッテ
リ10の状態を示すためのLEDランプ14aが設置さ
れており、その光はLEDレンズ16を通じてLED表
示窓7(図1参照)に導かれるようになっている。
【0046】また、コントロール基板14の下部右端に
おける前述したアダプタの端子挿入口8(図1参照)に
対応する位置には、バッテリ10の充電用アダプタの端
子を挿入されるソケット14bが設けられている。
【0047】以上で注射針溶断装置の概要の説明を終わ
る。
【0048】これ以降においては上述した各部ごとにさ
らに詳細に説明する。
【0049】まず、ローラ電極アセンブリ12およびモ
ータアセンブリ15の詳細を、図4、図6、図7および
図8を用いて説明する。
【0050】ローラ電極アセンブリ12は、注射針を溶
断するものであり、図4、図6に示すとおり、電極フレ
ーム12a、第1のローラ電極18、第2のローラ電極
19、ブラシアセンブリ20、電極ブラケット21等を
主要構成部材として構成されている。
【0051】電極フレーム12aは、非導電性であり、
その中央にはコの字型で導電性を有する電極ブラケット
21が設置されている。そして、この電極ブラケット2
1には、非導電性の左右一対の第1のブッシュ22を介
して第1のローラ電極18が、また、同様に非導電性の
左右一対の第2のブッシュ23を介して第2のローラ電
極19が回動可能な状態で軸支されている。特に、第2
のローラ電極19については、後述するとおり第2のブ
ッシュ23等によってその軸位置を変動可能な状態で支
持されている。なお、第1のローラ電極18と第2のロ
ーラ電極19との詳細な位置関係等については、後ほど
図7、図8を用いて詳細に説明する。
【0052】導電性を備えた第1のローラ電極18と第
2のローラ電極19との間には後述するとおり電圧が印
加されており、両者の間を注射針によって短絡させるこ
とで、この短絡時に発生する熱によって注射針を溶断す
る。従って、電極フレーム12aの電極ブラケット21
および電極プレート24によって囲まれた領域には、落
下してくる注射針の溶屑を通すための排出穴12bが開
けられている(図4参照)。
【0053】電極ブラケット21のコの字の開口部分に
は、導電性を有する電極プレート24が配置されてい
る。これにより、第1のローラ電極18および第2のロ
ーラ電極19は、電極ブラケット21および電極プレー
ト24によって、四方(前後左右)を囲まれている。
【0054】第1のローラ電極18は、その軸が電極ブ
ラケット21よりも外側に伸張されている。このうち図
6における右方に伸張した部分には、円筒部分18aが
設けられている。第2のローラ電極19も同様にその軸
が電極ブラケット21よりも外側(図6における左方)
に伸張されている。そして、その先端には円筒部分19
aが設けられている。尚、円筒部分18aおよび円筒部
分19aには、電気的接点に適した材料の円筒部材が圧
入されており、該円筒部分18aと第1のローラ電極1
8の表面部とは、導通状態にある。同様に円筒部分19
aと第2のローラ電極19の表面部とは、導通状態にあ
る。
【0055】電極ブラケット21の左右における円筒部
分18aおよび19aに対応する位置には、左右一対の
ブラシアセンブリ20が設置されている。このブラシア
センブリ20は、円筒部分18aおよび19aを通じて
第1のローラ電極18および第2のローラ電極19に電
圧を印加するためのものである。ブラシアセンブリ20
の詳細な構造は後ほど図4および図6を用いて説明す
る。
【0056】円筒部分18aのさらに先(図6における
右方)には、ドリブンギヤ27が固着されている。第1
のローラ電極18は、このドリブンギヤ27を通じて入
力されるモータアセンブリ15の回転駆動力によって回
転される構成となっている。なお、モータアセンブリ1
5の詳細な構造は、後ほど図6を用いて説明する。
【0057】また、第1のローラ電極18の他方(図6
における左方)への伸張部分には、第1のアイドルギヤ
28が固着されている。一方、第2のローラ電極19の
電極ブラケット21の左方に伸張した部分には、第1の
アイドルギヤ28と対応する位置に第2のアイドルギヤ
29が固着されている。この第2のアイドルギヤ29
は、第1のアイドルギヤ28と噛み合わされており、第
1のローラ電極18の回転は、これらを通じて第2のロ
ーラ電極19に伝達されるようになっている。
【0058】前述したブラシアセンブリ20の詳細を図
4および図6を用いて説明する。
【0059】ブラシアセンブリ20は、サポートブラケ
ット20aと、弾性を備えたブラシサポート25と、一
対のブラシ片25aとを備えて構成されている。
【0060】サポートブラケット20aは、このブラシ
アセンブリ20全体を支えるものであり、電極フレーム
12aに設置されている。ブラシサポート25は、その
一端をこのサポートブラケット20aに固着された状態
で支えられている。
【0061】ブラシサポート25は二股に分岐されてお
り、その先端部には、その上面にV字型の凹部を備えた
一対のブラシ片25aが固着されている。また、このブ
ラシ片25aは、ブラシサポート25の下方に配置され
た圧縮バネ26(図4参照)によって、上方、すなわ
ち、円筒部分18aおよび19aに押圧されている。つ
まり、ブラシアセンブリ20は、円筒部分18aおよび
19aにブラシ片25aを圧接させることで両者間にお
ける電気的導通を確保している。なお、圧縮バネ26
も、電極フレーム12aに配設されている。
【0062】モータアセンブリ15の詳細を図6を用い
て説明する。
【0063】モータアセンブリ15は、すでに述べたと
おり第1のローラ電極18および第2のローラ電極19
を回転させるための駆動源であり、メインブラケット1
7に取り付けられている。
【0064】駆動力の発生源となるモータ15bは、モ
ータブラケット15aに取り付けられている。そして、
モータ15bの出力軸には、ドライブギヤ15cが固着
されている。さらに、モータブラケット15aには、減
速機構を構成する各種ギアが取り付けられており、モー
タ15bの回転はこの減速機構によって減速された上
で、ドリブンギヤ27に入力される構成となっている。
減速機構は、具体的には、ドライブギヤ15cと噛み合
わされた第1の減速二段ギヤ15dと、この第1の減速
二段ギヤ15dに噛み合わされた第2の減速二段ギヤ1
5e等によって構成されている。そして、第2の減速二
段ギヤ15eの他方のギヤが、ドリブンギヤ27と噛み
合わされている。
【0065】次に、第1のローラ電極18と第2のロー
ラ電極19との位置関係およびその支持構成等につい
て、図7、図8を用いて詳細に説明する。
【0066】第2のローラ電極19は、図7に示すよう
に、その外周付近が挿入経路Xと交差するような位置に
設置されている。なお、挿入経路Xは、注射針510を
注射針挿入口4a(図1参照)から挿入していった場合
に、注射針510の通過する経路である。
【0067】一方、第1のローラ電極18は、第2のロ
ーラ電極19の斜め下、より詳しくは、交点181から
第2のローラ電極19側へ45度の角度範囲内において
挿入経路Xが第1のローラ電極18の円周面と交差する
ような位置に設置されている。ここで、交点181は、
第1ローラ電極18の回転中心180を通過する鉛直線
と、第1のローラ電極18の上側円周面とが交差する位
置である。
【0068】また、すでに述べたとおり、第1のローラ
電極18は左右一対の第1のブッシュ22によって、一
方、第2のローラ電極19は左右一対の第2のブッシュ
23によって、軸支されている。この場合、第1のブッ
シュ22は電極ブラケット21に固着されているため、
第1のローラ電極18もその軸の位置が移動することは
ない。これに対し、第2のブッシュ23は、図8に示す
とおり、このブッシュ23に一体に形成された支点23
aを中心に回動可能に構成されている。従って、この支
点23aを中心としたブッシュ23の回動に伴って第2
のローラ電極19はその軸の位置が移動可能になってい
る。但し、注射針が挿入されていない状態においては、
第2のローラ電極19の位置は所定の位置に定まってお
り、第1のローラ電極18との間隔は一定に保たれてい
る。
【0069】なお、この第2のブッシュ23の支持構造
は、具体的には以下の通りである。第2のブッシュ23
の略中央には、支点23aが一体に形成されている。そ
して、この支点23aは、電極ブラケット21の支点穴
21aに回動可能な状態で係合されている。また、第2
のブッシュ23の一端には、第2のローラ電極19を軸
支する軸受部23bが設けられている。この軸受部23
bは、電極ブラケット21の小判穴21bに係合されて
いる。従って、第2のブッシュ23は、支点23aを中
心として小判穴21bの余裕分(図8の符号t)だけ回
動できる。また、第2ブッシュ23の他端には、スプリ
ング穴23cが設けられている。そして、このスプリン
グ穴23cには、電極ブラケット21に形成したフック
部21cとの間に、バイアススプリング31が掛けられ
ている。このバイアススプリング31がフック部21c
を引くことで、この第2ブッシュ23は常に反時計方向
に付勢された状態となっている。この状態において、軸
受部23bは小判穴21bの下側縁に当接しているた
め、第1のローラ電極18と第2のローラ電極19と
は、所定の間隙を保っている。
【0070】このように配置された第1のローラ電極1
8および第2のローラ電極19に向かって挿入経路Xに
沿って注射針を挿入していった場合の様子を説明する。
【0071】図7において、挿入経路Xに沿って、処理
対象となる注射針510を挿入していくと、注射針51
0の円筒側面が第2のローラ電極19に接触する。さら
に注射針510が挿入されると、第2のローラ電極19
は、注射針510の円筒側面に押されて挿入経路Xから
退避するように移動する。但し、この場合の第2のロー
ラ電極19の移動量は注射針510を避けるための最小
限であり、第2のローラ電極19は注射針510と接触
した状態を保っている。
【0072】この後、さらに、注射針510が挿入され
ると、注射針510の先端が第2のローラ電極19の円
周面に到達し、ここに当接する。以上の結果、第2のロ
ーラ電極19と第1のローラ電極18とが、注射針51
0によって短絡された状態となる。
【0073】次に、フロートガイドアセンブリ11につ
いて図4を用いて説明する。
【0074】フロートガイドアセンブリ11は、処理対
象となる注射針を挿入されてこれを上述したローラ電極
アセンブリ12に案内するものであり、ローラ電極アセ
ンブリ12の上部に配設されている。
【0075】このフロートガイドアセンブリ11は、フ
ロートガイド32、フロート4、圧縮スプリング34、
フロート検出機構35等を備えて構成されている。ま
た、これらを支えるためのサポートブラケット33、ス
イッチブラケット36等を備えている。
【0076】フロートガイド32は、処理対象となる注
射針を挿入されてこれを囲む空間を構成するものであ
り、導電性を備えた有底円筒形の部材である。フロート
ガイド32は、導電性を備えたサポートブラケット33
を介してメインブラケット17に取り付けられている。
この状態において、フロートガイド32はその底板部3
2aの下面が、電極ブラケット21の上端部21d(図
6参照)と、電極プレート24の上端部24a(図6参
照)と、に気密を保つように密着されている。従って、
この部分から臭気がローラ電極アセンブリ12およびフ
ロートガイドアセンブリ11の外に漏れ出すことはな
い。なお、既に述べたとおり、ここで言う「気密」とは
臭気の漏れ出しを防止できる程度のもので十分である。
【0077】底板部32aの中央部には、注射針が通さ
れる挿入口32bが開けられている。
【0078】フロートガイド32内には、圧縮スプリン
グ34が設置されている。また、この圧縮スプリング3
4の上にはフロート4が、圧縮スプリング34の伸縮方
向に移動可能な状態を保って設置されている。このフロ
ート4は、処理対象となる注射器をガイド保持するため
のものであり、その中央には注射針を挿入するための挿
入口4aを備えている。通常、フロート4は圧縮スプリ
ング34に押し上げられてフロートガイド32の上端付
近に位置している。フロート4が移動可能な距離は、処
理対象として想定される注射針の長さ以上に設定されて
いる。
【0079】フロート検出機構35は、フロート4が下
方に押し込まれているか否かを検出するためのものであ
り、サポートブラケット33の上端付近に取り付けられ
ている。なお、フロート検出機構35は、検出結果を、
後述するコントロール基板14に設置されたモータ制御
回路81(図24参照)に出力している。
【0080】このフロート検出機構35は、具体的に
は、リミットスイッチ37、検出アーム38等によって
構成されている。
【0081】この検出アーム38は、サポートブラケッ
ト33の上端付近に設けられた支点33aを中心に回動
可能な状態でその下端部を支持されている。また、スプ
リング(不図示)によって反時計方向に付勢されてい
る。検出アーム38の上側先端38aは、そのフロート
ガイド32側に斜めに屈曲させられており、検出アーム
38が反時計方向に回動した状態においてはこの上側先
端38aがフロートガイド32の側面上部に設けられた
切り欠き32cにちょうど進入するようになっている。
従って、検出アーム38は、フロート4の状態に応じて
その角度位置が変化する。
【0082】リミットスイッチ37は、このような検出
アーム38の角度位置の変化を検出するものであり、検
出アーム38の後方(図4における右側)に設置されて
いる。なお、このリミットスイッチ37は、サポートブ
ラケット33に取り付けたスイッチブラケット36に支
持されている。
【0083】フロート4がフロートガイド32内に押し
込まれている状態においては、上側先端38aがフロー
トガイド32内に突き出ることになり、その分だけ、検
出アーム38全体が反時計方向に回動した状態となる。
一方、フロート4がフロートガイド32内に押し込まれ
ていない状態、すなわち、フロート4が最上部に位置し
ている状態においては、上側先端38aはフロート4の
存在が障害となりフロートガイド32内に突き出ること
ができず検出アーム38全体が時計方向に回動した状態
となる。そして、このような検出アーム38の角度位置
をリミットスイッチ37が検出する。
【0084】以上述べたようにローラ電極アセンブリ1
2およびフロートガイドアセンブリ11の接続部は密着
されているため、この接続部から臭気がこれらの空間外
に漏れ出すことはない。後述するとおり、ダストボック
ス51とローラ電極アセンブリ12との接続部も同様に
密着されており、ここからも臭気がこれらの空間外に漏
れ出すことはない。つまり、装置内において臭気の拡散
する空間を最小限に抑えることで、後述するエアーポン
プ13、消臭用フィルタ52による消臭を効率よくでき
る。
【0085】次に、トレイ5およびこれに収容されるダ
ストボックス51の詳細を、図9乃至図21を用いて説
明する。
【0086】トレイ5は、ダストボックス51を装填さ
れるものであり、装置本体から引き出し可能に構成され
ている。また、このトレイ5が押し込まれるとダストボ
ックス51が上方に移動させられて、ダストボックス5
1がローラ電極アセンブリ12に密着し、両者の内部空
間が隙間なく連通するようになっている。以下において
は、トレイ5の引き出し構造と、トレイ5自体の構造お
よびダストボックス51を移動させる機構とに分けて説
明を行う。
【0087】まず、トレイ5の引き出し構造を図9、図
10、図11、図12、図16および図17を用いて説
明する。
【0088】なお、図9はトレイ5が引き出された状態
を示す斜視図、図10はトレイ5を正面側から透視した
状態を示す模式図、図11および図12はトレイ5およ
びその引き出し構造を示す側面模式図である。図16は
図11の状態を斜め後方から見た様子を示す斜視図であ
る。図17は図12の状態を斜め後方から見た様子を示
す斜視図である。
【0089】トレイ5は、ガイドプレート41と、スラ
イドブラケット40と、トレイフレーム39とが、互い
にスライド可能な状態で連結されることで、引き出し可
能に構成されている。
【0090】ガイドプレート41とスライドブラケット
40との連結は、具体的には以下のような構造によって
実現されている。ガイドプレート41はトレイ5の引き
出し方向に長い略板状の部材である。このガイドプレー
ト41は、ベースフレーム9に固着された一対の段付き
円筒座41aによってベースフレーム9に固定される。
一方、スライドブラケット40は、引き出し方向に長い
板状の部材であり、その左右端部がコの字形に成形され
ている。また、その幅方向における中央部には小判型長
穴40aが形成されている。従って、段付き円筒座41
aが小判形長穴40aに通された状態で、スライドブラ
ケット40をガイドプレート41とベースフレーム9と
の間においてスライド可能な状態で挟み込むことで、両
者は連結されている。
【0091】一方、スライドブラケット40とトレイフ
レーム39との連結は、具体的には以下のような構造に
よってなされている。つまり、スライドブラケット40
は、その左右端部がコの字形に成形されている。一方、
トレイフレーム39の側壁39cおよび39dの下部に
は、外側に対称に突出した脚部39c’および39d’
が設けられている。この脚部39c’および39d’
が、スライドブラケット40のコの字型に成形された部
分に摺動可能に係合されることで、両者は引き出し方向
にスライド可能な状態を保って連結されている。
【0092】この他、スライドブラケット40は、ディ
テントスプリング42と、L型ストッパ43とを左右一
対に備えている。
【0093】L型ストッパ43は、トレイ5が引き出さ
れ過ぎてスライドブラケット40から外れるのを防止す
るためのものである。このL型ストッパ43は、その先
端がスライドブラケット40の開口部を通して上方へ突
出されており、トレイ5の後端に設けられた後端壁39
rと当たることでトレイ5の引き出し量を規制する構成
となっている(図12参照)。
【0094】ディテントスプリング42は、スライドブ
ラケット40とトレイ5との一体性を高めることで、ス
ライドブラケット40に対して引き出された状態にある
トレイ5を押し込む際に、スライドブラケット40がト
レイ5とともに押し込まれるようにするためのものであ
る。このディテントスプリング42のアーム状先端部4
2aは、図11に示すようにトレイフレーム39の底面
に当接している。従って、トレイ5を押し込もうとする
力がこのディテントスプリング42の力を越えるまで
は、トレイ5はスライドブラケット40に対してスライ
ドしない。この間は、もっぱらスライドブラケット40
がガイドプレート41に対してスライドすることにな
る。
【0095】次に、トレイ5自体の構造について図1
3、図14、図15を用いて詳細に説明する。
【0096】なお、図13はトレイ5の斜視図である。
図14はダストボックスホルダ44が上昇している状態
を示すトレイ5の右側面模式図である。図15はダスト
ボックスホルダ44が下降している状態を示すトレイ5
の右側面模式図である。
【0097】トレイ5は、図13に示すとおり、トレイ
フレーム39と、ダストボックスホルダ44と、プルー
ダウンアーム45と、ロックアーム48とを主要構成部
材として構成されている。
【0098】トレイ5は、そのトレイフレーム39の前
面壁39aに操作開口39bが形成されている。また、
トレイフレーム39の左右一対の側壁39cおよび39
dは、その後方に伸びて設けられている。
【0099】図13、図14に示すように、トレイフレ
ーム39の後部(図13、図14における右側)には、
ダストボックスホルダ44が配設されている。
【0100】このダストボックスホルダ44は、ダスト
ボックス51を収容するためのものであり、四つの側壁
(前方側壁44a、左右側壁44bおよび44d、後方
側壁44c)と、底板44eと、前方側壁44aの上端
から水平方向前方に伸張した隔壁44fとを備えて構成
されている。左右側壁44bおよび44dの上部前方に
は、一対のフック部44b’および44d’が形成され
ている。
【0101】プルーダウンアーム45およびロックアー
ム48は、ダストボックスホルダ44に装着されたダス
トボックス51を上下方向に移動させるための機構の一
部を構成している。また、ロックアーム48は、上方に
移動されたダストボックス51が下がるのを防止するた
めの機構の一部を構成している。
【0102】プルーダウンアーム45は、クランク状に
曲がった取っ手部45aと、左右対称形にトレイフレー
ム39に跨るように曲がって後方に伸張した左右側板4
5bおよび45cとを備えている。
【0103】左右側板45bおよび45cの前部領域に
は、左右一対の水平溝形穴45dおよび45eが形成さ
れている。また、その後部領域には、左右一対の溝カム
45fおよび45gが形成されている。この溝カム45
fおよび45gは、その一部に水平溝形穴45dおよび
45eと平行な部分(溝形穴45f’および45g’)
がある。さらに、左右側板45bおよび45cは、その
中間部にスプリング穴45hおよび45iが開けられて
いる。
【0104】この水平溝形穴45dおよび45eには、
ポスト39eおよび39fが摺動可能に係合されてい
る。同様に、溝形穴45f’および45g’には、ポス
ト39gおよび39hが摺動可能に係合されている。な
お、ポスト39e、39f、39gおよび39hは、側
壁39cおよび39dに一体に形成されている。
【0105】トレイフレーム39の側壁39cおよび3
9dには、案内用の垂直角穴39iおよび39jが設け
られている。また、左右一対のショルダカラー46およ
び47には、その内側に突出したカラー部46aおよび
47aが設けられている。このカラー部46aおよび4
7aは、溝カム45fおよび45gと、案内用の垂直角
穴39iおよび39jとを、上下方向に摺動可能な状態
で貫通し、ダストボックスホルダ44の側壁44bと4
4dにそれぞれ固着されている。
【0106】ロックアーム48は、左右対称のアーム部
48aおよび48bと、この両アームを繋ぐフック部4
8cとを備えている。このアーム部48aおよび48b
の先端には、内側にL型に曲がったサブアーム部48
a’および48b’と、スプリング穴48dおよび48
eとが形成されている。側壁39cおよび39dには、
支点ポスト39kおよび39lが一体に形成されてい
る。一方、アーム部48aおよび48bは、支点穴48
eおよび48fが形成されている。そして、このアーム
部48aおよび48bは、回動可能な状態で、支点ポス
ト39kおよび39lに支点穴48eおよび48fが係
合されている。
【0107】サブアーム部48a’および48b’は、
側壁39cおよび39dに設けられた開口39mおよび
39nを貫通している。そして、その先端は、側壁44
bおよび44dに設けられた開口44gおよび44h
に、上下方向における「あそび」がない状態で係合され
ている。
【0108】プルーダウンアーム45のスプリング穴4
5hおよび45iと、ロックアーム48のスプリング穴
48dおよび48eとの間には、それぞれ一対のバイア
ススプリング49および50が掛けられている。図14
に示すように、このバイアススプリング49および50
の力によって、プルーダウンアーム45は最後方(図1
4の右方向)まで後退させられている。一方、ロックア
ーム48は時計方向に付勢されており、フック部48c
がガイドプレート41の後端部に掛かっている。また、
ダストボックスホルダ44は、サブアーム48a’およ
び48b’によって、最上位まで押し上げられている。
【0109】ここで、ダストボックス51の構造につい
て、図19および図20により説明しておく。
【0110】なお、図19はダストボックスの斜視図で
あり、図20はダストボックスの断面図である。
【0111】ダストボックス51は、容器部51aと蓋
51a’とが一体に成形され、容器51aと蓋51a’
はフィルム状のヒンジ51dで繋がっている。
【0112】容器部51aは、隔壁51gによって区画
された、溶屑が落下する開口51a”を有する溶屑容器
51eと、フィルタ室51fとを備えている。この溶屑
容器51eと、フィルタ室51fとは、隔壁51gの所
定の高さ位置に設けられた通風口51hを通じて連通し
ている。
【0113】フィルタ室51f内には、消臭用フィルタ
52が収容されている。そして、このフィルタ室51f
内における消臭用フィルタ52の前後には、第1の空気
室52aと、第2の空気室52bとが形成されている。
このうち、第2の空気室52bには排気口52cが設け
られている。この排気口52cの位置は、ダストボック
スホルダ44およびトレイフレーム39に合わせられて
いる。すなわち、このダストボックス51がダストボッ
クスホルダ44に装着された状態において、トレイフレ
ーム39の後面に開けられた開口39t(図16参照)
と、ダストボックスホルダ44の側壁44cに開けられ
た開口(不図示)とから、排気口52cが覗けるように
位置決めされている。
【0114】次にトレイ5の押し込みおよび引き出し動
作と、これに伴ってなされるダストボックス51の上下
への移動動作について説明する。
【0115】図14において、トレイ5の操作口39b
より手を入れて取っ手45aに指を掛け、トレイフレー
ム39の前面壁39aとの間で握るようにして、プルー
ダウンアーム45を手前(図14において左方向)に引
く。
【0116】すると、図15に示すように、プルーダウ
ンアーム45の移動に伴い、溝カム45fおよび45g
の斜面45jおよび45kによって、ショルダカラー4
6および47が押し下げられる。これに伴って、ダスト
ボックスホルダ44も水平を保ちながら下降する。
【0117】ダストボックスホルダ44が下降すると、
ロックアーム48が支点ポスト39kおよび39lを中
心に反時計方向に回転する。その結果、フツク部48c
の下端48c’がガイドプレート41の上面より上方に
位置することとなり、ロックが解除される。
【0118】プルーダウンアーム45を握ったままさら
にトレイ5を引くと、トレイ5およびスライドブラケッ
ト40が引き出される。この場合、図11に示すよう
に、ディテントスプリング42の押圧力が作用している
ため、トレイ5とスライドブラケット40とは一体に引
き出されている。なお、プルーダウンアーム45を手前
に引くのに要する力を、トレイ5を手前に引き出す力に
較べて弱く設定しておけば、単に、取っ手45aに指を
かけて手前に引くだけで、トレイ5の引き出しに伴って
ダストボックスホルダ44も下降するようになる。この
場合には、使用者は、前述したような「握る」ことを意
識しなくてもよいため、操作性がよい。
【0119】このスライドブラケット40が所定量引き
出されると、段付き円筒座41aに小判型長穴40aの
後端が当接し、スライドブラケット40はそれ以上引き
出せなくなる。
【0120】さらに、トレイ5を引くと、ディテントス
プリング42の圧力に抗してトレイ5だけが引き出され
る。最終的にはトレイフレーム39の後端壁39rがL
型ストッパ43に当接した位置で、トレイ5もそれ以上
引き出せなくなる。この状態において、ディテントスプ
リング42はトレイフレーム39の底面に形成されたV
型凹部39sにはまり込んでいる(図12参照)。
【0121】以上述べた図11の状態の後方からの斜視
図が図16であり、図12の後方斜視図が図17であ
る。
【0122】トレイ5を引き出した後トレイ5から手を
離すと、プルーダウンアーム45はバイアススプリング
49および50に引かれて後退する。しかし、ロックア
ーム48のフック部48cの下端48c’がガイドプレ
ート41に乗っているために、ロックアーム48の時計
方向への回動は阻止される。従って、トレイ5を引き出
している間は、ダストボックスホルダ44は下降したま
まの状態に保たれる。次に、図18に示すように、ダス
トボックス51を蓋51a’を開いた状態でダストボッ
クスホルダ44に装着する。ダストボックス51を最下
位まで押し込むと、ダストボックス51の左右に張り出
した鰐部51bおよび51cがダストボックスホルダ4
4のフック部44b’および44d’の下側に掛かり、
ダストボックス51が装填された状態になる。
【0123】ダストボックス51の装填後は、トレイ5
を押し込む。この時には、トレイ5を引き出す時とは逆
に、図12に示すようにディテントスプリング42がト
レイフレーム39のV字型凹部39sに係合したままの
状態で、すなわち、トレイフレーム39とスライドブラ
ケット40とが一体のままで後退する。
【0124】スライドブラケット40が所定量後退する
と、小判型長穴40aの前端が段付き円筒座41aに当
接する。すると、ディテントスプリング42がトレイフ
レーム39のV字型凹部39sから外れて、これ以降は
トレイ5のみ後退する。
【0125】トレイ5が所定量後退すると、ロックアー
ム48のフック部48cがガイドプレート41から外れ
る。その結果、ロックアーム48がバイアススプリング
49および50の作用によって時計方向に回動させられ
て、フック部48cがガイドプレート41の後側に落ち
込む。すなわち、ロックされる。
【0126】これと同時に、ダストボックスホルダ44
が押し上げられて、中に装着されているダストボックス
51の開口51a”の枠部51gが、電極フレーム12
aの下面に当接し密着する(図4参照)。従って、ダス
トボックス51と電極フレーム12aとは密着し、この
部分から臭気が漏れ出すことはない。また、図4に示す
ように、ダストボックス44の排気口52cに吸引キャ
ップ53が結合する(図21参照)。この吸引キャップ
53に接続されているチューブ54は、エアーポンプ1
3に接続されている。
【0127】なお、本実施の形態では、トレイ5を引き
出すことで、すなわち、移動させることで、ダストボッ
クス51の装填作業か可能な状態にしていた。しかし、
トレイ5あるいはダストボックスホルダ44の姿勢を変
更することでダストボックスの装填作業か可能な状態に
移行するようにしてもよい。
【0128】次に、エアーポンプ13の詳細について図
22、図23を用いて説明する。
【0129】エアーポンプ13は、図2に示すとおり、
ポンプ55と、これを駆動するマグネット60とを備え
て構成されている。
【0130】ポンプ55は、図22に示すとおり、吸気
口56aを備えた吸気室55aと、排気口56bを備え
た排気室55bと、可変室55cとを備えている。この
うち吸気室55aと排気室55bとは、剛体からなる本
体部材56に形成されたものであり、その容積は変化し
ない。これに対し、可変室55cは、本体部材56と、
ゴム等からなるダイアフラム57とによって構成されて
いる。従って、このダイアフラム57が変形させられる
ことで、可変室55cはその容積が変化する。吸気室5
5aおよび排気室55bと、可変室55cとは連通され
ている。但し、吸気室55aと可変室55cとの間には
吸入弁58が設けられており、空気は吸気室55aから
可変室55cへのみ流れることができる。逆向きには流
れない。同様に、排気室55bと可変室55cとの間に
は排出弁59が設けられており、空気は可変室55cか
ら排気室55bへのみ流れることができる。逆向きには
流れない。
【0131】なお、吸気口56aは、チューブ54によ
って、ダストボックス51の排気口52c(図21参
照)に接続されている。
【0132】マグネット60は、ポンプ55を駆動する
駆動源であり、後述するエアポンプドライバ回路82
(図24)によって制御されている。
【0133】エアーポンプ13の動作を図23を用いて
説明する。
【0134】マグネット60によってダイアフラム57
が図23(a)における矢印X方向に引かれると、可変
室55cの容積が増大し可変室55c内の圧力が低下す
る。その結果、吸入弁58が開き、吸気口56a、吸気
室55aを通じて、空気が可変室55c内に内に吸入さ
れる。この場合、排出弁59は閉じている。
【0135】続いて、図23(b)に示すように、マグ
ネット60によってダイアフラム57が矢印Y方向に押
されると、可変室55cの容積が減少し可変室55c内
の圧力が上昇する。その結果、排出弁59が開き、排気
室55b、排気口56bを通じて、可変室55c内の空
気が排出される。以上の動作を繰り返すことで、継続的
に空気が排出される。
【0136】次に、この注射針溶断器の制御構成を図2
4を用いて説明する。
【0137】図24は本装置の回路構成を示すシステム
ブロック図である。
【0138】本装置を構成する各部への電力の供給、動
作の制御は、メインスイッチ6、サブスイッチ6b、お
よびコントロール基板14に設けられた各種制御回路に
よってなされている。
【0139】第1のローラ電極18および第2のローラ
電極19への電圧印加状態(ON/OFF)の切換は、
メインスイッチ6によってなされている。なお、メイン
スイッチ6そのものについては、後ほど図26、図27
および図28を用いて別途詳細に説明するためここでは
説明しない。
【0140】モータ15bおよびエアーポンプ13への
電力の供給状態(供給/供給停止)の切換は、サブスイ
ッチ6bによってなされている。このサブスイッチ6b
は、メインスイッチ6と連動している。従って、メイン
スイッチ6がONの時にはこのサブスイッチ6bは常に
ONであり、逆に、メインスイッチ6がOFFの時には
このサブスイッチ6bは常にOFFである。
【0141】なお、前述したモータ15bおよびエアー
ポンプ13への電力の供給は、バッテリ10(+極)〜
コントロール基板14〜サブスイッチ6b〜コントロー
ル基板14〜エアーポンプ13およびモータ15b〜コ
ントロール基板14〜サブスイッチ6b〜コントロール
基板14〜バッテリ10(−極)という回路を通じてな
されている。なお、図24においては、信号線と電力供
給線をとまとめて1本の線で表現している部分がある。
【0142】モータ15bおよびエアーポンプ13の動
作制御は、コントロール基板14に設けられた各種制御
回路によってなされている。このコントロール基板14
には、モータ制御回路81と、エアポンプドライバ回路
82と、充電コントロール回路と、電圧チェック回路8
4が設けられている。
【0143】エアポンプドライバ回路82は、エアポン
プ13の動作状態、すなわち、吸引を制御するものであ
る。このエアポンプドライバ回路82は本実施の形態に
おいては単に吸引速度を一定に保つ制御のみを行ってい
るが、その時期(例えば、溶断処理の前後、溶断処理
中)に応じて吸引速度をきめ細かに変更することも当然
可能である。エアポンプ13の始動および停止のタイミ
ングについては、前述した経路を通じて電力が供給され
るか否かによって決定されている。つまり、エアポンプ
13は、サブスイッチ6bがONにされた時点で動作を
開始し、サブスイッチ6bがOFFにされた時点で動作
を停止する構成となっている。
【0144】モータ制御回路81は、モータ15b、す
なわち、第1のローラ電極18および第2のローラ電極
19の回転を制御するものである。このモータ制御回路
81は、フロート4が押し込まれたことをリミットスイ
ッチ37が検出した時点でモータ15bの作動を開始さ
せる。また、モータ15bの作動開始後、所定時間経過
後にモータ15bを停止させる構成となっている。本実
施の形態では作動開始から8秒経過後にモータ15bを
停止させている。また、本実施の形態のモータ制御回路
81は、CR積分回路を用いて、モータ15bを停止さ
せるタイミングを決定している。
【0145】バッテリーパワー検出回路84は、バッテ
リー10の電力の残量を検出するものである。このバッ
テリーパワー検出回路84は、検出結果に応じてLED
14aを発光させることで残量を使用者に報知する構成
となっている。
【0146】充電コントロール回路83は、バッテリー
10の充電を行うための回路である。充電は、ソケット
14bにACアダプタ550を接続して行う。
【0147】次に、注射針を溶断する際におけるこの注
射針溶断装置全体の動作について説明する。
【0148】使用者によってメインスイッチ6(図1参
照)がONにされると、メインスイッチ6に連動したサ
ブスイッチ6b(図24参照)もONとなる。これによ
り、マグネット60への電力供給が開始されて、エアー
ポンプ13が稼働を開始する。その結果、吸引対象とな
る空間(以下「吸引対象空間」という)からの空気の吸
引、排出が開始される。吸引対象となる空間とは、フロ
ートガイドアセンブリ11内とローラ電極アセンブリ1
2内とダストボックス51内との連通した空間である
(図5参照)。上述した各部間の接合部は互いに密着さ
れているため、この接合部から臭気が該装置の筺体(ア
ッパーカバー2、ミドルカバー3、ベースフレーム9)
内全体に広がることはない。従って、吸引対象空間が注
射針を溶断処理する上で溶断屑の臭気の拡散が避けにく
い部分のみに限定されているため、効率よく消臭でき
る。
【0149】なお、メインスイッチ6がONにされた時
点で、第1のローラ電極18と第2のローラ電極19と
の間にも電圧が印加されて、注射針510を溶断できる
状態になっている。
【0150】この状態において、図25に示すように、
使用者が注射器500の注射針510を注射針挿入口4
aに挿入する。そして、使用者が、フロート4、すなわ
ち、圧縮スプリング34による上方への付勢力に抗し
て、注射器500を押し下げてゆく。
【0151】すると、リミットスイッチ37が、フロー
ト4が押し下げられたことを検知し、検知結果をモータ
制御回路81に出力する。モータ制御回路81は、これ
に応じてモータ15bを作動させて、第1のローラ電極
18および第2のローラ電極19を回転させ始める。な
お、注射針510の長さはフロート4の上下方向の移動
可能距離よりも短いため、単に注射針510が注射針挿
入口4aに挿入されてはいるもののフロート4が押し下
げられる前の段階で、注射針510の先端がローラ電極
アセンブリ12に達することはない。
【0152】この後も注射器500が押し下げられてゆ
くと、注射針510が第2のローラ電極19の外周面に
接触する。さらに、押し下げられると、針先が第1のロ
ーラ電極18の外周面に接触し、注射針510が第1の
ローラ電極18と第2のローラ電極19との間を短絡さ
せた状態となる。すなわち、図24における、バッテリ
10(+極)−メインスイッチ6−第1のローラ電極1
8−注射針510−第2のローラ電極19−バッテリ1
0(−極)という回路が成立する。そして、この短絡し
た回路を電流が流れる際に注射針510が発熱し溶解す
る。注射針510のうち第1のローラ電極18と第2の
ローラ電極19とを短絡させていた部分が溶解した後
も、さらに、使用者が注射針510を押し下げてゆくこ
とで、注射針510全体が溶解させられるまで短絡およ
び溶解が繰り返される。
【0153】以上の溶断作業中、エアーポンプ13は、
前述した吸引対象空間内の空気を消臭用フィルタ52を
通して吸引している。吸引された空気は、消臭用フィル
タ52によって消臭されるため臭気が装置外に出てゆく
ことはない。このエアーポンプ13による吸引は、注射
針510の溶断終了後もそのまま続けられるため、溶断
終了直後にダストボックス51等に残っている臭気も確
実に除去される。すべての作業が完了すると、使用者に
よってメインスイッチ6がOFFにされる。すると、こ
のメインスイッチ6に連動してサブスイッチ6bもOF
Fになり、エアーポンプ13も停止する。
【0154】次に、メインスイッチ6の詳細について図
26、図27、図28および図29を用いて説明する。
【0155】ここでは、メインスイッチ6を、機構上の
構成と、回路構成とに分けて説明を行う。
【0156】まず、メインスイッチ6の機構上の構成を
図26、図27、図28を用いて説明する。
【0157】このメインスイッチ6には、図26に示す
ように、トレイ5およびダストボックス51が装着され
ているか否かを検出するボックス検出レバー66が取り
付けられており、その検出結果に応じてスイッチキャッ
プ69の操作を受け付けないようになっている。以下に
おいては、まず、メインスイッチ6の基本構造およびそ
の動作を説明し、ボックス検出レバー66についてはそ
の後述べることにする。
【0158】メインスイッチ6の内部構造について図2
7(a)を用いて詳細に説明する。このメインスイッチ
6では、回転軸69aを中心として回動可能に構成され
たスイッチキャップ69の動きを、中間レバー72を介
して接続端子77に伝えることで、接続端子77と出力
端子79とを接触、離間させている。また、バイメタル
バー78の撓み状態に応じてリセットレバー74が作動
して中間レバー72によるこの伝達機構を解除すること
で、接続端子77と出力端子79とを離間させている。
【0159】以下、詳細に説明する。
【0160】支点ポスト68、ポスト70a、支点ポス
ト70b、係止壁70cは、メインスイッチ6の図示せ
ぬスイッチフレームに固定的に設置されている。
【0161】スイッチキャップ69は、支点ポスト68
に回動可能に係合されている。また、このスイッチキャ
ップ69は、トーションスプリング71aによって矢印
B方向に付勢されている。この付勢の具体的構成は以下
の通りである。トーションスプリング71aは、スイッ
チキャップ69の回転軸69aに支持されている。そし
て、トーションスプリング71aは、その一端をスイッ
チキャップ69自身に設けられたポスト69bに、ま
た、他端をポスト70aに掛けられることで、スイッチ
キャップ69を前述した矢印B方向に付勢している。
【0162】中間レバー72の一端は、リセットレバー
74のストッパ部74aに近接されている。また、他端
には溝部74bが設けられており、接続端子77はこの
溝部74bを通されている。中間レバー72はこの溝部
74bにおいて接続端子77を押圧することで、接続端
子77を移動させる。既に述べたとおり中間レバー72
は、スイッチキャップ69とリンクされており、このス
イッチキャップ69の動きに応じて作動している。な
お、中間レバー72は、固定的に設けられたポスト等に
は支持されていないため、その動きには、単純な回転で
はなく、中間レバー72全体の平行移動が合わさってい
る。この中間レバー72とスイッチキャップ69とのリ
ンクは、ディテントバー73および板バネ71bによっ
てなされている。
【0163】ディテントバー73は、剛性の高い棒状の
部材であり、その一端には長手方向と垂直な方向に突出
した軸73aが形成されている。また、他端には、軸7
3aと同じ側に軸73aと平行な軸73bが形成されて
いる。ディテントバー73は、軸73aがスイッチキャ
ップ69の支軸穴69cに、一方、軸73bが中間レバ
ー72の支軸穴72aにはめ込まれることで、スイッチ
キャップ69と中間レバー72とを連結している。
【0164】板バネ71bは、くの字形に屈曲してお
り、ポスト69bと、ディテントバー73の軸73aと
の間において、回転軸69aを回り込むようにして掛け
られている。板バネ71bによる付勢は、ポスト69b
と軸73aとが遠ざかる方向に作用している。
【0165】リセットレバー74は、その全体形状が略
L字形である。そして、その屈曲部の位置において、支
点ポスト70bによって回動可能な状態で支持されてい
る。このリセットレバー74は、係止壁70cとリセッ
トレバー74の一端との間に設置された圧縮スプリング
75によって、矢印C方向に付勢されている。
【0166】入力端子76および出力端子79は固定的
に設けられている。
【0167】接続端子77は、弾性を有し、その一端が
入力端子76に固着されている。この接続端子77は、
他端側を中間レバー72によって移動されることで、他
端が出力端子79と接触、離間される。
【0168】バイメタルバー78は、一端が入力端子7
6に固着されている。他端はリセットレバー74の一端
に近接させられている。温度が上昇した場合、バイメタ
ルバー78にはリセットレバー74を半時計方向に回動
させる向きに撓み変形が生じるようになっている。
【0169】このメインスイッチ6の動作について説明
する。
【0170】図27(b)に示すように、使用者によっ
て、スイッチキャップ69がトーションスプリング71
aの付勢力に抗して矢印D方向に押されてゆく。する
と、板バネ71bによって、ディテントバー73の軸7
3aが押し下げられ、これに伴って中間レバー72が下
げられその一端がリセットレバー74のストッパ部74
aに当接する。また、中間レバー72に押されて、接続
端子77の一端が出力端子79の上端に当接する。この
状態においては、ディテントバー73の軸73bはその
位置が固定されている。
【0171】さらに、スイッチキャップ69が押し込ま
れると、ディテントバー73は、軸73aが板バネ71
bの付勢力に抗して上方に移動しながら、軸73bを中
心として矢印E方向に回動する。そして、支点ポスト6
8と、軸73bの中心とを結んだ線上を軸73aが通過
したところで、図27(c)のように停止保持される。
この状態においては、入力端子76と出力端子79との
間の導通が保持されている。
【0172】ところで、入力端子76と出力端子79と
の間に過大な電流が流れた場合には、入力端子76が発
熱する。そして、この熱がバイメタルバー78に伝わり
所定の温度以上になると、図27(d)のごとく、バイ
メタルバー78が撓み変形する。バイメタルバー78の
この変形力は、圧縮スプリング75の付勢力に抗してリ
セットレバー74を矢印F方向に回動させる。
【0173】すると、中間レバー72の一端がリセット
レバー74のストッパ部74aから外れる。その結果、
接続端子77が出力端子79から離れて電流が遮断され
る。さらに、軸73bの位置固定が解除されて、スイッ
チキャップ69はトーションスプリング71aの付勢力
によって矢印B方向に回動される。そして、中間レバー
72が引き上げられる。
【0174】なお、電流が遮断されたことでバイメタル
バー78は冷えて元の形状に戻る。リセットレバー74
も矢印C方向に回動し、図27(a)の状態に戻る。
【0175】次に、このメインスイッチ6に取り付けら
れているボックス検出レバー66について図26、図2
8を用いて説明する。
【0176】メインスイッチ6が取り付けられたスイッ
チブラケット65には、支軸穴65aが形成されてい
る。そして、この支軸穴65aに、ボックス検出レバー
66が水平面内において回動可能な状態で取り付けられ
ている。また、ボックス検出レバー66は、バイアスス
プリング67によって、矢印A方向に付勢されている。
ボックス検出レバー66の一端にはボックス検出部66
aが、また、他端には押圧レバー66bが設けられてい
る。トレイ5が押し込まれた状態において、ボックス検
出部66aは、トレイフレーム39に設けられた開口3
9u(図16参照)と、ダストボックスホルダ44に設
けられた同様の開口(不図示)とを通して、ダストボッ
クスホルダ44内に突き出ている。一方、押圧レバー部
66bの先端は、リセットレバー74に対向させられて
いる。
【0177】ボックス検出レバー66の動作を説明す
る。
【0178】トレイ5が引き出されている場合、あるい
はダストボックス51が装填されないままトレイ5が装
置内に押し込まれている場合、図28(a)に示すよう
に、バイアススプリング67の付勢力によって、押圧レ
バー部66bがリセットレバー74を矢印F方向に回動
させた状態となっている。前述したとおりこの状態で
は、使用者がスイッチキャップ69を押しても、メイン
スイッチ6はONにはならない。スイッチキャップ69
から手を離すとOFFの状態(図27(a))に戻って
しまう。
【0179】これに対し、正しくダストボックス51が
装填されたうえでトレイ5が押し込まれている状態で
は、図28(b)に示すように、ボックス検出部66a
がダストボックス51によって矢印Gで示す方向に押さ
れることで、ボックス検出レバー66全体が時計方向に
回動し押圧レバー部66bがリセットレバー74から離
間する。従って、この状態では、メインスイッチ6をO
Nにすることができる。以上のようにダストボックス5
1が装填されていない場合、また、トレイ5が引き出さ
れている状態では、メインスイッチ6がONにならない
ため、この注射針溶断器は安全性が高い。なお、このよ
うな構成を採用するに当たっては、回路上の接点箇所を
増やす必要がないため、電気的損失(ラインドロップ)
が増加することがなく、構造も簡素化できコスト的メリ
ットも得られる。
【0180】次に、メインスイッチ6の回路構成を図2
9を用いて説明する。
【0181】図29は、メインスイッチ6の回路構成を
示す図である。
【0182】このメインスイッチ6は、スイッチ回路S
1およびS2と、過電流検出部T1およびT2と、スイ
ッチ解除手段71とを備えて構成されている。
【0183】スイッチ回路S1およびスイッチ回路S2
は、第1のローラ電極18とバッテリ10との間に接続
されて回路をON/OFFするためのスイッチである。
スイッチ回路S1とスイッチ回路S2とは、互いに電流
容量が等しく且つ互いに並列的に接続されている。
【0184】過電流検出部T1およびT2は、スイッチ
回路S1およびS2に過剰な電流が流れるのを防ぐため
のものであり、過電流検出部T1はスイッチ回路S1
に、一方、過電流検出部T2はスイッチ回路S2に接続
されている。過電流検出部T1およびT2は、あらかじ
め設定された大きさの電流が流れると、スイッチ回路S
1およびS2を解放する。過電流検出部T1およびT2
は、注射針を処理する際に流れると想定される最大電流
値の1/2より僅かに大きい電流値で作動するように設
定されている。なお、スイッチ回路は2個に限定される
ものではなくさらに多数を使用してもよい。n個のスイ
ッチ回路を並列に接続する場合には、想定される最大電
流値の1/nの電流値で作動するように設定する。
【0185】スイッチ解除手段71は、過電流検出部T
1と過電流検出部T2とのどちらかー方でも作動したと
きには、スイッチ回路S1およびS2の両方を同時に解
放するものである。
【0186】本実施の形態における実際のメインスイッ
チ6では、図27に示した機構を有するスイッチを二個
並列に配置している。但し、スイッチキャップ69と中
間レバー72とディテントバー73とリセットレバー7
4はこの二個のスイッチS1およびS2間で共用してい
る。また、前述したバイメタルバー78およびリセット
レバー74が、ここで言うスイッチ解除手段71に相当
する。
【0187】本実施の形態ではこのようにメインスイッ
チ部を電気容量の小さな複数のスイッチ回路によって構
成したことで、1個の大きなスイッチでメインスイッチ
部を構成した場合よりも、その全体の大きさが小さい。
何らかの原因でどちらか一方のスイッチ回路に電流が集
中しても安全にメインスイッチ6を遮断することができ
る。すなわち、小型で信頼性が高い。
【0188】なお、特許請求の範囲において言う「溶断
処理室」とは、電極ブラケット21、電極プレート24
等によって囲まれた空間を指す。「溶断処理室構成部
材」とは、電極ブラケット21、電極プレート24等に
相当する。「溶断手段」とは、第1の電極ローラ18、
第2の電極ローラ19等によって実現されている。「導
入室」とは、フロート4およびフロートガイド32に囲
まれた空間を指す。「導入室構成部材」とは、フロート
4およびフロートガイド32に相当する。「ガイド手
段」とは、フロート4、フロートガイド32、圧縮スプ
リング34等によって実現されている。「ダストボック
ス」とは、ダストボックス51に相当する。「ダストボ
ックス収容部」とは、トレイ5、特に、ダストボックス
ホルダ44、ロックアーム48、プルーダウンアーム4
5等に相当する。「フィルタ」とは、本実施の形態にお
いては消臭フィルタ52に相当する。「吸引手段」と
は、消臭フィルタ52、エアポンプ13等によって実現
されている。「装填部」とは、ダストボックスホルダ4
4に相当する。「密着離間機構」とは、プルーダウンア
ーム45、バイアススプリング49等によって実現され
ている。「第1の状態」とは、トレイ5が引き出された
状態に相当する。「第2の状態」とは、トレイ5が注射
針溶断器内に押し込まれた状態に相当する。「交換機
構」とは、トレイ5を引き出すための機構、例えば、ス
ライドブラケット40、ガイドプレート41等に相当す
る。「溶断部材」とは、第1のローラ電極18および第
2のローラ電極19に相当する。「回転機構」とは、モ
ータアセンブリ15等に相当する。「電圧印加手段」と
は、バッテリー10およびバッテリ10と第1のローラ
電極18等とをつなぐ回路を構成する部分に相当する。
「電源回路」とは、バッテリ10に相当する。「電源ス
イッチ」とは、メインスイッチ6およびサブスイッチ6
bに相当する。「ダストボックス検知手段」とは、ボッ
クス検出レバー66に相当する。「解除手段」とは、リ
セットレバー72等によって実現されている。「溶断回
路」とは、第1のローラ電極18、第2のローラ電極1
9およびこれらとバッテリー10とをつなぐ各部に相当
する。「スイッチ」とは、スイッチS1、スイッチS2
に相当する。「端子部材」とは、第1のローラ電極1
8、第2のローラ電極19に相当する。「通電スイッ
チ」とは、スイッチS1およびスイッチS2を備えて構
成されたメインスイッチ6に相当する。「過電流防止手
段」とは、バイメタルバー74およびリセットレバー7
2などによって実現されている。
【0189】次に、実施の形態2を説明する。
【0190】この実施の形態2の注射針溶断器は、フロ
ートガイドアセンブリ、特に、フロートガイドおよびこ
れに装着される部材等に主要な特徴を有する。従って、
ここでは、フロートガイドに関連した構成を中心に説明
を行う。なお、上述した実施形態とほぼ同等の機能構成
を有する部分については、上述した実施形態と同じ符号
を付し説明を省略する場合がある。
【0191】図30(a)はフロートガイドアセンブリ
111の上面図、図30(b)はフロートガイドアセン
ブリ111を注射針溶断器1の正面側から見た断面図、
図30(c)はフロートガイドアセンブリ111の下面
図である。
【0192】フロートガイドアセンブリ111は、処理
対象となる注射針が挿入されてこれを上述したローラ電
極アセンブリ12に案内するものであり、ローラ電極ア
センブリ12の上部に配設されている。
【0193】このフロートガイドアセンブリ111は、
フロートガイド32、フロート4、圧縮スプリング3
4、漏斗61、絶縁シート62、シャッタ63等を備え
て構成されている。
【0194】フロートガイド32は、処理対象となる注
射針を挿入されてこれを囲む空間を構成するものであ
り、導電性を備えた有底円筒形の部材である。底板部3
2aの中央部は開口部が形成されており、ここには漏斗
61が設置されている。
【0195】この漏斗61の内側の漏斗面61aは、水
平面に対する角度が、フロートガイドアセンブリ111
の傾斜角(垂直に対する)よりも大きくされている。従
って、注射器あるいは注射針内に残った薬液や血液が滴
下した場合でも、この薬液等は、ダストボックス51内
に導き入れられる。
【0196】この漏斗61の下方には、フロートガイド
32の下面側からシャッタ63が取り付けられている。
シャッタ63は、このフロートガイド32内の空間とロ
ーラ電極アセンブリ12とを区切るためのものであり、
その略中央部には注射針を通される穴63aが形成され
ている。さらに、この穴63aを通過する、H字状の溝
穴63bが設けられている。従って、この穴63aを間
に挟んで両側部分は、図30(b)における上方から押
された場合には、図31に示すように、扉のごとく下方
に開く。また、シャッタ63を押す力が取り去られた後
は、シャッタ63は元の状態に戻る。本実施の形態では
このシャッタ63を耐熱性で弾性を有する薄板材料(例
えば、バネ用ステンレス)で構成している。従って、ロ
ーラ電極アセンブリ12において溶断された注射針の溶
断屑等が飛び散ってこのシャッタ63に当たっても問題
ない。
【0197】このシャッタ63の取り付けは、フロート
ガイド32との間に絶縁シート62を挟んだ状態でその
外周部を固着させることでなされている。絶縁シート6
2を間に挟んだのは、ローラ電極アセンブリ12におい
て注射針を溶断するために流れる電流がこのフロートガ
イドアセンブリ111にも流れるのを防止するためであ
る。
【0198】フロートガイド32内には、金属製で導電
性を備えた圧縮スプリング34が設置されている。ま
た、この圧縮スプリング34の上にはキャップ64が、
またさらにその上にはフロート4が、圧縮スプリング3
4の伸縮方向に移動可能な状態を保って設置されてい
る。
【0199】フロート4は、処理対象となる注射器をガ
イド保持するためのものであり、その中央には注射針を
挿入するための挿入口4aを備えている。通常、フロー
ト4は圧縮スプリング34に押し上げられてフロートガ
イド32の上端付近に位置している。フロート4が移動
可能な距離は、処理対象として想定される注射針の長さ
以上に設定されている。また、フロート4の側面外周に
は、フロートガイド32の内部空間と外界との間におい
て空気を流通させるための、溝4bが複数形成されてい
る。
【0200】キャップ64は、このフロートガイド32
内の空間を電気的に遮蔽するためのものであり、導電性
を備えている。また、この遮蔽をより完全なものとする
べく、その大きさはフロート4とほぼ等しくされてい
る。これによりフロートガイド32の上方は、ほぼ完全
に遮蔽された状態となっている。なお、該空間の底面部
及び側面部における電気的遮蔽は、フロートガイド32
自身およびシャッタ63によってなされている。キャッ
プ64とフロートガイド32とは、圧縮スプリング34
を介して電気的に接続されている。
【0201】図には示していないが、フロート検出機構
35等については、前述した実施形態と同様である。
【0202】次に、作用を説明する。
【0203】図30(b)に示すように、使用者によっ
て注射器500がセットされたフロート4は、使用者に
よって下方に押し下げられてゆく。このとき、フロート
ガイド32内の空気はフロート4の外周の溝4bから排
出される。従って、フロートガイド32内の空気の存在
が、フロート4の押し下げの障害となることはない。ま
た、フロート4の押し下げに伴ってフロートガイド32
内の空気がダストボックス51側に流れ、ダストボック
ス51内の臭気を帯びた空気を押し出すように流出させ
ることもない。
【0204】注射器500をある程度押し下げると、注
射針510がシャッタ63の穴63aに到達する。しか
し、実際には、注射針510の挿入角度が多少振れて注
射針510の先端がシャッタ63に突き当たってしまう
ことがある。本実施の形態では、図31(側面図)に示
すように、シャッタ63の一部分が撓むことで、注射針
510の先端がシャッタ63の穴63aに導かれる。
【0205】この後、さらに注射器500を押し下げて
ゆくと、注射針510がローラ電極アセンブリ12に到
達し、ここで溶断される。溶断そのものの詳細について
は前述した実施の形態と同様である。
【0206】この場合、注射針510はその全体が電気
的に遮蔽された空間内にある。すなわち、注射針510
は、キャップ64と、フロートガイド32と、電極プレ
ート24と、電極ブラケット21とによってその全体が
囲まれている。特に、本実施の形態においては、注射針
510は常にキャップ64よりも下側に位置している。
これらはいずれも導電性を備えており(金属製)、直
接、あるいは、同様に導電性を備えた圧縮スプリング3
4、サポートブラケット33およびメインブラケット1
7等を介して、互いに電気的に接続されている。さらに
これらは、ミドルカバー3とべースフレーム9とも電気
的に接続され且つ囲まれている。従って、溶断処理の際
に発生したノイズが、注射針510をアンテナとして装
置外に放出されるのを最小限に抑えられる。
【0207】溶断処理後、フロート4が上昇する際に
は、溝4bから外部の空気がフロートガイド32内に流
入する。従って、フロート4の上昇に伴って、ダストボ
ックス51およびローラ電極アセンブリ12内の臭気を
帯びた空気がフロートガイド32内へ逆流することもな
い。
【0208】以上説明したとおり本実施の形態2では、
フロート4に空気が通る溝4bを設けたことにより、フ
ロート4が上下動する際に、注射針を溶断して溶屑を貯
蔵する空間の空気を押し出したり吸い上げたりことが少
ない。従って、注射針処理時の臭気の拡散を少なくする
ことができる。なお、フロート4の溝4bの代わりに、
フロート4の天板面に開口を設けても同様の効果が得ら
れる。あるいは、フロートガイド32の下側に開講を設
けることも考えられる。
【0209】また、シャッタ63を設けたことで、この
臭気拡散をさらに少なくできた。しかも、注射針の挿入
には支障もない。
【0210】さらに、溶断処理しようとする注射針を導
電性を有する部材で囲み、かつ互いに電気的に接続して
いるため、溶断時に発生する電気的ノイズの装置外への
漏洩を少なくできる。
【0211】なお、本実施の形態では、フロート4の下
にキャップ64を配置していた。しかし、フロート4そ
のものを導電性材料で作ればキャップ64は不要であ
る。また、圧縮スプリング34は一般的にバネ用ステン
レス材で作られるが、導電性がより良いリン青銅製圧縮
スプリングで構成すればさらに効果的にノイズの放出を
抑制できる。
【0212】なお、特許請求の範囲において言う「案内
部材」とは、フロート4に相当する。「囲み部材」と
は、フロートガイド32に相当する。「導入室を外界と
つなぐ開口」とは、溝4bに相当する。「シャッタ」と
は、シャッタ63に相当する。「遮蔽部材」とは、フロ
ートガイド32、キャップ64に相当する。
【0213】次に本発明の第3の実施の形態を説明す
る。
【0214】本実施の形態3の注射針溶断器は、フロー
ト267を、フロート本体268とシリンジガイドキャ
ップ269とに分けて構成することで、シリンジガイド
キャップ269を交換可能にし、様々なタイプの注射器
への対応を可能とした点を主要な特徴とする。
【0215】ここでの説明は、フロートガイドアセンブ
リ211、特に、フロート267を中心に説明を行う。
前述した実施の形態のフロートガイドアセンブリ11と
同様の部分には、同じ符号を付し説明を省略することが
ある。
【0216】フロート267は、図32に示すとおり、
フロート本体268と、シリンジガイドキャップ269
とから構成されている。
【0217】フロート本体268の中央部には、図33
に示すように、シリンジガイドキャップ269を装着す
るための穴が設けられている。この穴は、外周側の浅い
有底穴部分268bと、中心側の貫通穴部分268aと
の2段に構成されている。貫通穴部分268aは、フロ
ート本体268の上下を貫通しており、その内壁面には
雌ネジ268dが形成されている。有底穴部分268b
は、その底面に半球型凹部268cが形成されている。
この半球型凹部268cの位置は、雌ネジ268dと同
心円上であり、且つ、この雌ネジ268dとあらかじめ
定められた所定の角度位置である。また、フロート本体
268の側壁内周面の下部(図32のP部)には、図3
4に示すように、少なくともー個の突起268eが形成
されている。この突起268eは、その下端部が三角形
状にされており尖っている。
【0218】シリンジガイドキャッブ269は、注射
器、あるいは注射針を安定的に保持するためのものであ
り、フロート本体268に装着されて使用される。この
シリンジガイドキャップ269の中央には、注射針を挿
入するための、上下方向に貫通した穴が形成されてい
る。この穴の上側開口部分が、注射針挿入口269aで
ある。さらにシリンジガイドキャップ269の上面に
は、図35に示すように、この注射針挿入口269aを
横断するように溝269bが形成されている。
【0219】フランジ部269cの下面には、雄ネジ2
69eと所定の角度関係を持ち、半球形凹部268cと
係合する半球形凸部269dが形成されている。また、
フランジ部269cの下側且つこの半球型凸部269d
よりも内周側には、図36に示すように、雌ネジ268
dと係合する雄ネジ269eが所定の厚み分だけ形成さ
れている。
【0220】このフロート267の装着されるフロート
ガイド32には、その底板部32aにストッパプレート
270が固着されている。このストッパプレート270
には、図37に示すように、三角形状に上方に尖った突
起部270aが少なくともー個形成されている。この突
起部270aは、フロート本体268の突起268eと
同一の同心円上に位置している。
【0221】次に、シリンジガイドキャップ269の交
換作業について説明する。
【0222】シリンジガイドキャップ269を交換する
場合は、既にフロート本体268に装着されているシリ
ンジガイドキャップ269の溝269bにコイン等を嵌
合させ、そのままフロート267を最下点まで押し下げ
る。
【0223】この場合、フロート267の突起268e
とストッパプレート270の突起部270aとがぶつか
ることもある。しかし、突起268eの下端と突起部2
70aの上端とは共に三角形状にされているため、フロ
ート267が僅かに回転し突起268eと突起部270
aとはすれ違う。従って、フロート267は確実に最下
点まで押し下げられる。
【0224】続いて、シリンジガイドキャップ269が
緩む方向に、コイン等を回動させる。回動初期には、シ
リンジガイドキャップ269とともにフロート本体26
8も共に回動される。しかし、突起部270aの側面に
突起268eの側面が当接すると、フロート本体268
はそれ以上は回動されない。それ以降はシリンジガイド
キャップ269のみが回動して、半球形凸部269d、
凹部268cのディテントを越えて緩み、外れる。
【0225】なお、注射針処理時に圧縮スプリング34
に抗してフロート267を押し下げた際にも、フロート
267の突起268eとストッパプレート270の突起
部270aとがぶつかることもある。しかし、この場合
も同様に、フロート267が僅かに回転することで、フ
ロート267を最下点まで降下させることができる。従
って、注射針の処理には影響しない。
【0226】この後は、新たなシリンジガイドキャップ
269をフロート本体268にねじ込むことで装着す
る。なお、ねじ込み完了位置で半球形凹部268cと半
球形凸部269dとが係合することで、ネジのゆるみは
防止される。
【0227】以上のように本実施の形態3では、装置を
分解することなく、異なる注射針に対応したシリンジガ
イドキャップを容易に交換できる。つまり、操作性に優
れた装置を提供できる。
【0228】なお、特許請求の範囲において言う「保持
部材」とは、シリンジガイドキャップ269に相当す
る。「可動部材」とは、フロート本体268に相当す
る。「回転規制機構」とは、ストッパプレート270の
突起部270aおよびフロート本体268の突起268
eによって実現されている。
【0229】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、装
置内における臭気の拡散する空間を小さくすることで、
注射針溶断時の臭気の拡散を防止して、より効果的な消
臭ができる。
【0230】また、ダストボックスを装着せずに装置を
作動させてしまうような事態を防止でき、安全である。
本発明を適用するに当たっての電気的損失が増大するこ
ともなく、コストアップも最小限に抑えることができ
る。
【0231】また、スイッチに流れる電流を分散するこ
とにより通電スイッチを小型にすることができる。何ら
かの原因でどちらか一方のスイッチ回路に電流が集中し
ても安全にメインスイッチを遮断することができる。す
なわち、小型で信頼性の高い装置を提供することができ
る。
【0232】注射針の挿入動作に伴って生じる空気の流
れの影響を少なくし、注射針の溶断処理時の臭気の拡散
を少なくすることができる。シャッタを設ければ、注射
針の挿入に支障を生じることなく、臭気拡散をさらに少
なくすることができる。
【0233】また、溶断時に発生する電気的ノイズの装
置外への漏洩を少なくすることができる。
【0234】さらに、様々な種類の注射針に対応でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1である注射針溶断器の
外観を示す斜視図である。
【図2】 注射針溶断器のカバーをはずした状態での左
側面斜視図である。
【図3】 注射針溶断器のカバーをはずした状態での左
側面斜視図である。
【図4】 注射針溶断器の内部構成を示すの右側面透視
図である。
【図5】 空間の連通状態を示す右側面模式図である。
【図6】 ローラ電極アセンブリおよびモータアセンブ
リを示す斜視図である。
【図7】 第1のローラ電極と第2のローラ電極との位
置関係を示す模式図である。
【図8】 第2のローラ電極の支持構造を示す側面模式
図である。
【図9】 トレイが引き出された状態を示す斜視図であ
る。
【図10】 トレイを正面側から透視した状態を示す模
式図である。
【図11】 トレイが収容されている状態を示す側面模
式図である。
【図12】 トレイが引き出されている状態を示す側面
模式図である。
【図13】 トレイ5の斜視図である。
【図14】 ダストボックスホルダが上昇している状態
を示すトレイの右側面模式図である。
【図15】 ダストボックスホルダが下降している状態
を示すトレイの右側面模式図である。
【図16】 ダストボックスホルダが上昇している状態
(図11参照)を示す後方からの斜視図である。
【図17】 ダストボックスホルダが下降している状態
(図12参照)を示す後方からの斜視図である。
【図18】 ダストボックスホルダにダストボックスが
装填された状態を示すトレイの斜視図である。
【図19】 ダストボックスの斜視図である。
【図20】 ダストボックスの断面模式図である。
【図21】 ダストボックスの排気口にキャップが結合
した状態を示す模式図である。
【図22】 ポンプの内部構造を示す断面模式図であ
る。
【図23】 (a)ポンプの吸引動作を示す断面模式
図、(b)ポンプの排出動作を示す断面模式図である。
【図24】 制御構成を示すブロック図である。
【図25】 注射針を注射針挿入口に挿入した状態を示
す模式図である。
【図26】 メインスイッチを示す斜視図である。
【図27】 (a)メインスイッチがオフの状態を示す
模式図、(b)メインスイッチがオフの状態からオンの
状態へ移行する途中の状態を示すを示す模式図、(c)
メインスイッチがオンの状態を示す模式図、(d)メイ
ンスイッチがオンの状態が、バイメタルバーによって解
除された状態を示す模式図である。
【図28】 (a)ボックス検出レバーがダストボック
スを検知していない場合におけるメインスイッチの状態
を示す模式図、(b)ボックス検出レバーがダストボッ
クスを検知している場合におけるメインスイッチの状態
を示す模式図である。
【図29】 メインスイッチ6の回路構成を示す図であ
る。
【図30】 (a)はフロートガイドアセンブリの上面
図、(b)はフロートガイドアセンブリを注射針溶断器
の正面側から見た断面模式図、(c)はフロートガイド
アセンブリの下面図である。
【図31】 シャッタが開いた状態を示すフロートガイ
ドアセンブリの断面模式図である。
【図32】 本発明の第3の実施形態におけるフロート
ガイドアセンブリの断面模式図である。
【図33】 シリンジガイドキャップの装着部を示す拡
大斜視図である。
【図34】 フロート本体の側壁内周面を示す斜視図で
ある。
【図35】 シリンジガイドキャップを上から見た斜視
図である。
【図36】 シリンジガイドキャップを下から見た斜視
図である。
【図37】 フロートガイドの底に取り付けられたスト
ッパプレートを示す斜視図である。
【符号の説明】
4 フロート、 4b 溝、 5 トレイ、 6 メイ
ンスイッチ、 6bサブスイッチ、 9 ベースフレー
ム、 10 バッテリ、 11 フロートガイドアセン
ブリ、 12 ローラ電極アセンブリ、 13 エアー
ポンプ、 14 コントロール基板、 15 モータア
センブリ、 15b モータ、 18第1のローラ電
極、 19 第2のローラ電極、 21 電極ブラケッ
ト、24 電極プレート、 32 フロートガイド、
34 圧縮スプリング、 37 リミットスイッチ、
38 検出アーム、 39 トレイフレーム、 40ス
ライドブラケット、 41 ガイドプレート、 44
ダストボックスホルダ、 45 プルーダウンアーム、
48 ロックアーム 、49,50 バイアススプリ
ング、 51 ダストボックス、 55 ポンプ、 5
6 本体部材、 57 ダイアフラム、 63 シャッ
タ、 64 キャップ、 66 ボックス検出レバー、
69 スイッチキャップ、 71 スイッチ解除手
段、 72 中間レバー、 74 リセットレバー、
77 接続端子、 78 バイメタルバー、 79 出
力端子、 81 モータ制御回路、 82 エアポンプ
ドライバ回路、 111 フロートガイドアセンブリ、
211 フロートガイドアセンブリ、 267 フロ
ート、 268 フロート本体、 268d 雌ねじ、
268e 突起、 269 シリンジガイドキャッ
プ、 269e 雄ネジ 270 ストッパプレート、
270a 突起部、 S1,S2 スイッチ回路、
T1,T2 過電流検出部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿久津 直司 東京都港区芝浦4丁目11番地22号 株式会 社沖データ内 (72)発明者 矢延 富士夫 京都府京都市山科区勧修寺本堂山町10番15 号 大洋エレックス株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注射針を溶断しこれをダストボックスに
    収容する注射針溶断器において、 溶断処理室を形成する溶断処理室構成部材と、 前記溶断処理室に挿入された注射針を溶断する溶断処理
    動作を行う溶断手段と、 導入室を形成するとともに、該導入室が前記溶断処理室
    と気密を保って連通された状態に前記溶断処理室構成部
    材と接続された導入室構成部材を備え、該導入室に入れ
    られた注射針を前記溶断処理室に案内するガイド手段
    と、 前記ダストボックス内の空間が前記溶断処理室と気密を
    保って連通した装着状態となるように、前記ダストボッ
    クスを前記溶断処理室構成部材に密着させた状態で保持
    するダストボックス収容部と、 フィルタを備え、該フィルタを通じて、前記ダストボッ
    クスから空気を吸引する吸引手段とを有することを特徴
    とする注射針溶断器。
  2. 【請求項2】 前記ダストボックス収容部は、 前記ダストボックスが装填される装填部と、 前記装着状態となるように前記装填部に装填されたダス
    トボックスを前記溶断処理室構成部材に密着させるとと
    もに、前記ダストボックスを取り外す際には前記ダスト
    ボックスを前記溶断処理室構成部材から離間させる密着
    離間機構とを有することを特徴とする請求項1記載の注
    射針溶断器。
  3. 【請求項3】 前記ダストボックスの装填および取り外
    しが容易な第1の状態と、該第1の状態とは異なる第2
    の状態との間で、前記装填部の状態を遷移させる交換機
    構を有し、 前記密着離間機構は、前記第1の状態から前記第2の状
    態への遷移に伴って前記ダストボックスを前記溶断処理
    室構成部材に密着させ、前記第2の状態から前記第1の
    状態への遷移に伴って前記ダストボックスを前記溶断処
    理室構成部材から離間させることを特徴とする請求項2
    記載の注射針溶断器。
  4. 【請求項4】 前記吸引手段は、前記溶断処理動作の開
    始される前に吸引を開始し、且つ、前記溶断処理動作の
    終了以後に吸引を停止することを特徴とする請求項1記
    載の注射針溶断器。
  5. 【請求項5】 前記溶断手段は、 導電性を備えた複数の溶断部材と、 前記溶断部材を回転させる回転機構と、 前記溶断部材間に電圧を印加する電圧印加手段とを備え
    たものであり、 前記溶断処理動作は、前記溶断部材間に電圧が印加され
    た状態で前記溶断部材を回転させる動作であることを特
    徴とする請求項4記載の注射針溶断器。
  6. 【請求項6】 前記ガイド手段は、前記導入室構成部材
    として、 前記導入室の一部を形成すると共に、注射針を保持した
    状態で移動することで当該注射針を前記溶断処理室に案
    内する案内部材と、 前記案内部材と共に前記導入室を形成する囲み部材とを
    有し、 前記案内部材、前記囲み部材、および/または、前記案
    内部材と前記囲み部材との間には、前記導入室と外界と
    をつなぐ開口が形成されていることを特徴とする請求項
    1記載の注射針溶断器。
  7. 【請求項7】 前記導入室と前記溶断処理室との連通部
    を閉じており、前記導入室側から押されると前記連通部
    を開くシャッタを有することを特徴とする請求項1また
    は6記載の注射針溶断器。
  8. 【請求項8】 注射針を溶断する注射針溶断器におい
    て、 溶断処理室を形成する溶断処理室構成部材と、 前記溶断処理室に挿入された注射針に通電することで当
    該注射針を溶断する溶断手段と、 前記溶断処理室と連通された導入室を形成する導入室構
    成部材を備え、該導入室に入れられた注射針を前記溶断
    処理室に案内するガイド手段と、 前記導入室を囲み、且つ、導電性を備えると共に互いに
    導通された複数の遮蔽部材とを有することを特徴とする
    注射針溶断器。
  9. 【請求項9】 注射針を溶断しこれをダストボックスに
    収容する注射針溶断器において、 注射針を溶断する溶断手段と、 前記溶断手段に電力を供給する電源回路と、 前記電源回路から前記溶断手段への電力供給をオン、オ
    フする電源スイッチと、 前記ダストボックスを保持するダストボックス収容部
    と、 前記ダストボックス収容部に前記ダストボックスが保持
    されているか否かを検知するダストボックス検知手段
    と、 前記ダストボックス収容部に前記ダストボックスが保持
    されていないことを前記ダストボックス検知手段が検知
    している場合には、前記電源スイッチをオフの状態に保
    つ解除手段とを有することを特徴とする注射針溶断器。
  10. 【請求項10】 注射針を溶断しこれをダストボックス
    に収容する注射針溶断器において、 注射針が接触される複数の端子部材を備え、該端子部材
    間に電圧を印加する溶断回路と、 前記溶断回路に電力を供給する電源回路と、 互いに連動してオン、オフする複数のスイッチを互いに
    並列に接続して構成され、前記電源回路から前記溶断回
    路へ電力を供給する回路上に接続された、前記溶断回路
    への電力供給をオン、オフする通電スイッチとを有する
    ことを特徴とする注射針溶断器。
  11. 【請求項11】 複数の前記スイッチは電流容量が互い
    に等しいものであり、 前記スイッチそれぞれについての通電状態を監視し、当
    該スイッチを通じて流れる電流が前記注射針溶断器が想
    定する最大電流の1/n(nは、スイッチの個数)を越
    えている状態を検出した場合には、すべての前記スイッ
    チをオフにする過電流防止手段を有することを特徴とす
    る請求項10記載の注射針溶断器。
  12. 【請求項12】 注射針を溶断する注射針溶断器におい
    て、 溶断処理室を備え、該溶断処理室に挿入された注射針を
    溶断する溶断手段と、前記注射針を保持する保持部材
    と、 前記保持部材が取り外し可能な状態で装着され、且つ前
    記保持部材が前記注射針を保持した状態で移動されるこ
    とで当該注射針を前記溶断処理室に案内する可動部材と
    を有することを特徴とする注射針溶断器。
  13. 【請求項13】 前記保持部材および前記可動部材は、
    互いを装着するためのねじを備え、 前記ネジの回転方向における前記保持部材の回転を規制
    する回転規制機構を有することを特徴とする請求項12
    記載の注射針溶断器。
JP29875897A 1997-10-30 1997-10-30 注射針溶断器 Withdrawn JPH11128286A (ja)

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