JPH11127005A - 積層型方向性結合器 - Google Patents
積層型方向性結合器Info
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Abstract
性結合器を提供する。 【解決手段】 第1のアース電極と第2のアース電極に
挟まれた領域に、コイル構造の主線路と副線路が配され
てなる積層型方向性結合器において、前記第2のアース
電極と第3のアース電極に挟まれた領域に容量形成電極
を配し、前記主線路に前記容量形成電極により構成され
るコンデンサを接続してローパスフィルタを構成する。
Description
器などに用いられる方向性結合器に関するものである。
方向性結合器を図4に示す。この従来例は、主線路及び
副線路を同じ基板上に作製した同一平面型の場合を示
す。これは、裏面に平面状の地導体52が形成された誘
電体基板51の表面に2本のストリップライン53、5
4が間隔Sだけ離れて平行に配されている。これらのス
トリップライン53、54の平行な長さは誘電体基板内
を伝搬する電磁波の波長の1/4波長の長さになるよう
に構成されている。
主線路であるストリップライン53を通り、ポートP2
に出力される。このとき、主線路であるストリップライ
ン53と副線路であるストリップライン54との結合に
より、ストリップライン53を通る電力の一部が、スト
リップライン54に流れ、ポートP3に出力される。こ
のとき、ポートP4には出力は現れない。次に、主線路
であるストリップライン53の逆方向に、つまりポート
P2からポートP1に向かって電力を流した場合、その
一部の電力がポートP4に現れ、ポートP3には現れな
い。つまり、このような構成をとることにより、主線路
のストリップライン53を流れる順方向電力と逆方向電
力の一部を、副線路のストリップライン54の出力ポー
トP3及びP4端子にそれぞれ分離して取り出すことが
できる。これが、方向性結合器の基本的な動作である。
つのストリップラインの平行部分の間隔Sを調節するこ
とにより可能である。図4の従来例の説明では、主線路
及び副線路をストリップライン53、54としたが、図
4の対称な構造から明らかなように、主線路及び副線路
の役割を入れ替えても、同じように方向性結合器の基本
的動作を実現できる。
たせて分離する機能を有する方向性結合器は、マイクロ
波通信の例えば携帯電話器の送信器の送信電力を制御す
るため用いられる。図5にその応用例のブロック図を示
す。方向性結合器71の主線路72のポートP1、P2
を送信電力増幅器とアンテナ74の間に配するととも
に、副線路73の一つのポートP3を自動利得制御回路
に接続し、他のポートP4に電力を吸収する抵抗素子7
5を接続する。このようにすると、送信電力増幅器の出
力の一部だけがポートP3に現れ自動利得制御回路に導
かれる。アンテナ74から逆流する高周波電力の一部は
ポートP4に現れ、抵抗素子75で吸収される。自動利
得制御回路の信号出力は利得制御可能な送信電力増幅器
に送られ、目的に応じた高周波出力の制御を行うことが
できる。
した例として、特開平7−131211号公報がある。
これには、1回以上巻回された2個のストリップライン
が2つの地導体に挟まれた構造の積層型方向性結合器が
示されている。
ロ波通信分野でめざましい発展を遂げている携帯電話器
などでは、その小型化が重要な課題となっており、素子
単体の小型化とともに、複数の機能を一つの素子に組み
込んだ複合化が要求されるようになっている。本発明
は、上記のことを鑑みて、ローパスフィルタ機能を内蔵
した積層型方向性結合器を提供すること、又そのローパ
スフィルタ機能を内蔵した積層型方向性結合器を小型に
構成することを目的とする。
電極と第2のアース電極に挟まれた領域に、主線路と副
線路が配置され、第2のアース電極と第3のアース電極
に挟まれた領域に、容量形成電極が配置され、前記主線
路に容量形成電極により構成されるコンデンサを接続
し、前記主線路と前記コンデンサとによりローパスフィ
ルタを構成していることを特徴とするローパスフィルタ
機能を有する積層型方向性結合器である。
回以上巻回されたコイル状に形成されているのである。
されたコイル構造となっているものである。
回されたコイル構造となっているものである。
でアース電極と対向し、他面で他の容量形成電極と対向
する構造となっているものである。
電極に挟まれた領域に、主線路と副線路を形成し、方向
性結合器を構成している。そして、前記第2のアース電
極と第3のアース電極に挟まれた領域に、容量形成電極
を形成し、これにより構成されたコンデンサを前記主線
路に接続してローパスフィルタを構成している。つま
り、主線路を方向性結合器の主線路として、更にローパ
スフィルタのL素子として用い、兼用することにより、
方向性結合器とローパスフィルタを一体化するととも
に、素子数を削減し、小型化を達成するものである。
されたコイル構造、副線路が一回以上又は一回未満巻回
されたコイル構造となっており、それぞれの巻回部分が
互いに重なっている構造を用いている。これにより、従
来1/4波長の長さの主線路及び副線路としていたもの
を、長さを1/8〜1/15波長程度と短くした主線路
及び副線路にて構成することが可能となり、小型化を達
成できる。つまり、従来の方向性結合器では、主線路と
副線路は、その線路を所定間隔で一定長さ対向させて結
合させていたが、本発明では、主線路と副線路は、コイ
ル状であり、そのコイルによる磁気結合により結合させ
ている。言い換えれば、本発明は、線路を所定間隔で対
向させるのではなく、コイルを対向させている構造であ
る。
層構造を利用し、その積層型方向性結合器を構成してい
る一方のアース電極と第3のアース電極との間に、容量
形成電極層を配置している。この容量形成電極層は、2
つの電極層で構成できる。それぞれアース電極と対向す
る電極層であり、かつ各電極層がその一部で対向する構
造としている。
コンデンサを接続する構造が可能となっている。このコ
イル構造の主線路はL素子として見ることができ、その
L素子の両端にアースに接続されるコンデンサを接続し
て、所謂π型のローパスフィルタを構成している。さら
に、そのL素子の両端間にもコンデンサを接続した構造
となっている。つまり、コイル状の主線路は、方向性結
合器の主線路の役割とローパスフィルタのL素子の役割
を有し、兼用することにより、複合化及び小型化を容易
としている。
及び主線路と副線路の間隔を変更すること及び副線路の
巻回数を一回未満にすることにより、任意の結合度を得
ることが出来る。また巻回するコイルの断面積及び容量
形成電極の大きさ、アース電極との間隔を変更すること
により、種々の周波数のシステムに容易に対応すること
が可能である。
部分と容量形成電極部分を仕切ることにより、方向性を
妨げる不要な浮遊容量及び干渉を排除することができ、
優れた特性の方向性結合器を得ることができる。
構造により、ローパスフィルタ機能付積層型方向性結合
器を構成することができる。また、複合化することによ
り、部品の実装工数を低減でき、また部品ごとのバラツ
キによる特性バラツキを抑制することができる。
細に説明する。本発明に係わる一実施例の内部パターン
構造図を図1に示す。また、本発明に係わる一実施例の
積層型方向性結合器1の斜視図を図2に示す。
1は、第1のアース電極用誘電体層2と、主線路用のコ
イル電極が形成された誘電体層3、4と、副線路用のコ
イル電極が形成された誘電体層5、6と、第2のアース
電極用誘電体層7と、容量形成電極が形成された誘電体
層10、11と、第3のアース電極用誘電体層9と、保
護用誘電体層8とを積層して構成されている。これらの
各誘電体層は、低温焼結用のセラミックグリーンシート
が用いられている。
ートの上に端部を少し残して一面に第1のアース電極2
aが形成されている。アース電極2aの中央の端部には
2箇所の突起が設けられ、側面の二つの外部電極2bに
接続される。前記主線路用の誘電体層3は、セラミック
グリーンシートの一面にストリップライン電極3aが形
成されている。このストリップライン電極3aの一端は
外部電極3bに接続され、他端には、スルーホール12
が形成されている。もう一つの主線路用の誘電体層4
は、セラミックグリーンシートの一面にストリップライ
ン電極4aが形成されている。このストリップライン電
極4aの一端は外部電極4bに接続され、他端は、前記
誘電体層3のスルーホール12と接続される。これによ
り約2回巻のコイルを形成し、主線路としている。
誘電体層3、4と同様の構成であり、ストリップライン
電極5aと6aは、スルーホール12で接続され、約2
回巻のコイルの構成となっている。そして、それぞれ側
面の外部電極5b、6bに接続される。前記誘電体層7
は、前記誘電体層2と同じ構成であり、セラミックグリ
ーンシートの上に端部を少し残して一面に第2のアース
電極7aが形成されている。そして、側面の二つの外部
電極2bに接続される。この第1のアース電極2aと第
2のアース電極7aは、主線路、副線路の高周波電力が
外部に漏れることを防ぐシールド効果を実現している。
電極10aが形成されている。この容量形成用電極10
aは、一端が外部電極4bに接続される。この外部端子
4bにより、主線路の端部と接続される。また容量形成
用誘電体層11にも同様に容量形成用電極11aが形成
されている。そして、この容量形成用電極11aは、一
端が外部電極3bに接続される。この外部端子3bによ
り、主線路の端部と接続される。また、この容量形成用
電極10aと11aとは、一部分が互いに対向するよう
に形成されている。
極9aが形成されている。これは、第1及び第2のアー
ス電極と同様である。そして、最上層に保護用の誘電体
層8が設けられている。
により形成された後に積み重ねられ、900℃程度の温
度で焼成され一体化される。結果として図2に示す方向
性結合器1が完成する。尚、側面の外部電極2b、3
b、4b、5b、6bは、グリーンシートの積層体を焼
成した後に、印刷焼付け及びメッキにより形成した。本
実施例のセラミックグリーンシートは、比誘電率εrが
約8で、900℃で焼成可能な誘電材料であり、積層後
一体焼成して完成したローパスフィルタ機能付積層型方
向性結合器の外寸法は、3.2×1.6×1.0t(m
m)であった。尚、電極にはAgペーストを用い、スク
リーン印刷で形成した。
トリップライン電極3aと4aとを接続した主線路はL
1で示され、ストリップライン電極5aと6aとを接続
した副線路はL2で示される。また、容量形成用電極1
0aと第2のアース電極7aとにより、コンデンサC2
を、容量形成用電極11aと第3のアース電極9aとに
より、コンデンサC1を、そして、容量形成用電極10
aと容量形成用電極11aとにより、コンデンサC3を
構成している。そして、主線路L1と副線路L2が結合
して、方向性結合器を構成し、L1、C1、C2、C3
にてローパスフィルタを構成している。つまり、L1
は、方向性結合器の主線路であり、かつローパスフィル
タのL素子であり、2つの役目を果たしている。
の断面積(コイルの環状部の内周部分の面積)を1.2
6mm2とし、主線路の4aと副線路の5aとの間隔を
200μmとし、容量形成電極10a、11aの面積を
1.7mm2とし、容量形成電極10a、11aとアー
ス電極7a、9aとの間隔を50μmとして、積層型方
向性結合器を得た。この実施例1の結合特性を図7に、
アイソレーション特性を図8に示す。この図7、8に示
すように、この実施例1は、900MHzにおいて、1
4dBの結合度、24dBのアイソレーションを得てい
る。また、図9に通過特性を示す。900MHz
(f0)において挿入損失0.5dB、2倍波(2
f0:1800MHz)、3倍波(3f0:2700M
Hz)の減衰量も30dBと良好なローパスフィルタ特
性を有している。このように、実施例1は、ローパスフ
ィルタ機能を有する方向性結合器として優れた特性を有
している。
は、実施例1の内部構造(図1)とほぼ同様であって、
パターン形状を変更したものである。誘電体層15に第
1のアース電極15a、誘電体層20に第2のアース電
極20a、誘電体層23に第3のアース電極23aが形
成され、誘電体層16、17のライン電極16a、17
aをスルーホール12で接続して、約2回巻のコイルを
構成し、主線路を構成し、誘電体層18、19のライン
電極18a、19aをスルーホール12で接続して、約
2回巻のコイルを構成し、副線路を構成している。そし
て、容量形成電極21a、22aが誘電体層21、22
に形成されている。回路構造、外部端子構造は、実施例
1と同様である。
構成するコイルの断面積(コイルの環状部の内周部分の
面積)を0.36mm2とし、主線路の17aと副線路
の18aとの間隔を100μmとし、容量形成電極21
a、22aの面積を1.2mm2とし、容量形成電極2
1a、22aとアース電極20a、23aとの間隔を1
00μmとして、積層型方向性結合器を得た。尚、外寸
法は、3.2×1.6×1.0t(mm)であり、誘電
体には、比誘電率εrが約8で、900℃で焼成可能な
誘電材料を用いた。また、電極材料は、Agを用いた。
ソレーション特性を図11に示す。この図10、11に
示すように、この実施例2は、1700MHzにおい
て、15dBの結合度、26dBのアイソレーションを
得ている。また、図12に通過特性を示す。1700M
Hz(f0)において挿入損失0.5dB、2倍波(2
f0:3400MHz)、3倍波(3f0:5100M
Hz)の減衰量も30dB以上と良好なローパスフィル
タ特性を有している。このように、実施例2も、ローパ
スフィルタ機能を有する方向性結合器として優れた特性
を有している。
3は、実施例1の内部構造において副線路の巻回数を1
回未満にしたものである。誘電体層26に第1のアース
電極26a、誘電体層30に第2のアース電極30a、誘
電体層33に第3のアース電極33aが形成されてい
る。誘電体層27,28のライン電極27a、28aはス
ルーホール12で接続され、約2回巻のコイルを構成
し、主線路を構成している。誘電体層29のライン電極
29aは約0.7回巻のコイルを構成し、副線路を構成
している。そして、容量形成電極31a、32aが誘電
体層31、32に形成されている。回路構造、外部端子
構造は、実施例1と同様である。
コイルの断面積を実施例1と同じく1.26mm2と
し、主線路の28aと副線路の29aとの間隔を250
μmとし、容量形成電極31a、32aの面積を1.7
mm2とし、容量形成電極31a、32aとアース電極
30a、33aとの間隔を50μmとして、積層型方向
性結合器を得た。この実施例3の結合特性を図14に、
アイソレーション特性を図15に示す。この図14,1
5に示すように、この実施例は900MHzにおいて、
20dBの結合度、35dBのアイソレーションを得て
いる。また、図16に通過特性を示す。900MHz
(f0)において挿入損失0.3dB、2倍波(2f0:
1800MHz)、3倍波(3f0:2700MHz)の減
衰量も30dBと良好なローパスフィルタ特性を有して
いる。このように実施例3もローパスフィルタ機能を有
する方向性結合器として優れた特性を有している。
合器であって、ローパスフィルタ機能を有するものを非
常に小型に構成することができた。また、方向性結合器
の主線路とローパスフィルタのL素子とを共用化するこ
とにより、内部構造を簡単にすることができ、複合化を
容易とし、しかも小型に構成することができた。
を有する方向性結合器を、簡単な構造で達成でき、非常
に小型で、しかも高性能なローパスフィルタ機能を有す
る積層型方向性結合器を得ることができた。
図である。
る。
る。
図である。
である。
特性のグラフである。
である。
フである。
ン特性のグラフである。
フである。
造図である。
フである。
ン特性のグラフである。
フである。
ース電極用誘電体層 3、4、5、6、16、17、18、19、27、2
8、29 線路用誘電体層 8、24、25 保護用誘電体層 2a、15a、26a 第1のアース電極 3a、4a、5a、6a、16a、17a、18a、1
9a、27a、28a、29a ストリップライン電極 2b、3b、4b、5b、6b 外部電極 7a、20a、30a 第2のアース電極 9a、23a、33a 第3のアース電極 10a、11a、21a、22a、31a、32a 容
量形成用電極
Claims (5)
- 【請求項1】 第1のアース電極と第2のアース電極に
挟まれた領域に、主線路と副線路が配置され、第2のア
ース電極と第3のアース電極に挟まれた領域に、容量形
成電極が配置され、前記主線路に容量形成電極により構
成されるコンデンサを接続し、前記主線路と前記コンデ
ンサとによりローパスフィルタを構成していることを特
徴とするローパスフィルタ機能を有する積層型方向性結
合器。 - 【請求項2】 前記主線路は少なくとも1回以上巻回さ
れたコイル状に形成されていることを特徴とする請求項
1記載の積層型方向性結合器。 - 【請求項3】 前記副線路は一回以上巻回されたコイル
構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載の積
層型方向性結合器。 - 【請求項4】 前記副線路は一回未満に巻回されたコイ
ル構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
積層型方向性結合器。 - 【請求項5】 前記容量形成電極は、一面でアース電極
と対向し、他面で他の容量形成電極と対向する構造であ
ることを特徴とする請求項1記載の積層型方向性結合
器。
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- 1998-07-10 JP JP19552698A patent/JP4069431B2/ja not_active Expired - Lifetime
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TWI488354B (zh) * | 2010-07-06 | 2015-06-11 | Murata Manufacturing Co | Electronic Parts |
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