JP2698538B2 - トランス型積層分配器 - Google Patents

トランス型積層分配器

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JP2698538B2 JP5240469A JP24046993A JP2698538B2 JP 2698538 B2 JP2698538 B2 JP 2698538B2 JP 5240469 A JP5240469 A JP 5240469A JP 24046993 A JP24046993 A JP 24046993A JP 2698538 B2 JP2698538 B2 JP 2698538B2
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剛志 武田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波通信機器に
使用される分配器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波通信機器で使用される分配器
は、1/4波長のマイクロストリップラインを使用した
方向性結合器、ブランチライン形ハイブリッド等を使用
していたが、携帯電話等の通信機器の小型化に伴い、チ
ップ抵抗を用いた抵抗型分配器、あるいはフェライトコ
アに巻線を施したトランス型分配器などが用いられるよ
うになっている。このフェライトコアを用いたトランス
型分配器の一例の斜視図を図4に、等価回路図を図5に
示す。図4に示すように、メガネ形状のフェライトコア
31に巻線32を施し、その巻線32のリード線を端子
33、34に接続し、また中間タップを端子35に接続
して形成されている。そして、中間タップに入力された
電力が2分され、出力端子33、34に出力される。ま
た、出力端子33、34間には、抵抗36(約100
Ω)が接続されている。この抵抗は、2出力端子間のア
イソレーションを得る為に接続されている。つまり、端
子33から電力が入力したとき、トランスの作用により
端子34にその電力が反転して表れるが、その電力が抵
抗36で吸収され、結果として端子33に入力した電力
は端子34に表れないものである。このような分配器
は、図6に示すように、マイクロ波発振器の出力電力の
2分配等に使用される。要求される性能は、発振器から
の入力電力を損失少なく2分配し、送信系と受信系との
干渉をなくすための分配器の2出力間のアイソレーショ
ンが大きいことである。更に、マイクロ波デジタル無線
機では、2つの出力電力の位相差が小さいことも要求さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
フェライトコアを用いたトランス型分配器は、マイクロ
波帯でのフェライトの材料損失(μ”)が大きいため、
分配器として損失が大きく、又極細の線材を巻線として
使用している為、部品としての信頼性に不安があるとい
う問題点があった。一方、チップ抵抗を用いた抵抗型分
配器も電力の伝送線路に直列に抵抗が入る為、分配器の
損失が2分配損3dBを含めて約6dBもあり、問題で
ある。また、1/4波長のマイクロストリップラインを
使用した分配器は、その寸法が大きくなり、携帯電話等
の移動無線機には適さない。本発明は、上記の事を鑑み
て、小型で、低損失のトランス型分配器を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、誘電体基板上
にストリップライン電極を形成し、これを積層してなる
分配器であって、前記ストリップライン電極は、全長が
約ωL=100ΩとなるインダクタンスLを得られる長
さに形成され、その半分の長さのところから中間タップ
が引き出され、前記ストリップライン電極の両端部及び
中間タップの引き出し電極が積層体の側面に形成されて
いるトランス型積層分配器である。
【0005】
【作用】本発明によれば、中間タップから入力された電
力は、それぞれストリップラインを2分して流れる。こ
の中間タップから見たインダクタンスは、それぞれL=
100Ω/2ωであり、ストリップラインの先端(出力
端)には90°位相が進んで表われる。この時2つの先
端(出力端)の位相差は0°である。このことは、スト
リップラインの一方の先端(出力端)から入力する電力
の電圧は、もう一方の先端(出力端)において、その電
力は180°の位相差をもつ電圧が表われる。このスト
リップラインの2つの先端間に抵抗を付加する事によ
り、2つの出力間のアイソレーションを得る事ができ
る。本発明では、上記のとおり2つの出力間のアイソレ
ーションを得るために、ストリップラインの全長をωL
=100Ωとしている。この理由を以下に説明する。こ
の2つの出力間のアイソレーションを得るということ
は、一方の出力端から入力した電力が、他方の出力端に
表われないようにすることであり、その条件は一方の出
力端の入力電圧に対し、中間タップを経由して他方の出
力端へ流れる電力の電圧が180度の位相差をもつこと
である。また、1/4波長のストリップラインは、その
入出力端子間で90度の位相差をもつ。このため、出力
端から中間タップまでをそれぞれ1/4波長ストリップ
ラインとすれば、2つの出力間で180度の位相差を実
現することができる。この1/4波長の長さのストリッ
プラインを集中定数で実現するには、数式1により達成
できる。
【数1】 ここで、RO、RLは入力、出力のインピーダンス一
方、マイクロ波装置においては、入出力インピーダンス
は50Ωである。そこで、数式1のRO、RLにそれぞ
れ50を代入すると、ωL=50Ωとなる。つまり、出
力端から中間タップまでをそれぞれωL=50Ωとする
ことにより、その出力端から中間タップまでに1/4波
長ストリップラインを構成できる。従って、一方の出力
端から他方の出力端までは、その2倍であるから、スト
リップラインの全長では、ωL=100Ωとすることに
より、アイソレーションを得ることができるものであ
る。本発明は、誘電体基板を用いているため、電磁界損
失が小さく、低損失のインダクタンスを形成できる。中
間タップ点(入力端)からみた入力インピーダンスZi
nは、ほぼZin=25+jωLで表わされる。マイク
ロ波無線装置に使用される分配器、あるいは発振器等の
部品は、その入出力インピーダンスが50Ωであること
が要求される。このトランス型積層分配器の入力インピ
ーダンスZinを50Ωに近づけるには、その入力端子
部分つまり中間タップ点に並列にコンデンサを付加する
ことで可能である。
【0006】
【実施例】本発明に係る一実施例の分解斜視図を図1
に、斜視図を図2に示す。この実施例のトランス型積層
分配器1は、ストリップライン電極の形成された誘電体
基板を積層して構成され、側面及び表面に外部電極B,
C,Dが形成されている。この誘電体基板にはセラミッ
クグリーンシートが用いられ、そのセラミックグリーン
シートに電極膜が形成された後積層され、外部電極B,
C,Dが形成され、焼成されて構成される。また、外部
電極B,C,Dは、積層体を焼成した後に形成してもよ
い。この実施例について更に詳しく説明する。第1のス
トリップライン電極基板2は、セラミックグリーンシー
トの一面にストリップライン電極2eが形成され、この
ストリップライン電極2eの一端側は外部電極2cに接
続され、他端はスルーホール用ラウンド2fが形成され
ている。次いで第2のストリップライン電極基板3は、
セラミックグリーンシートの一面にストリップライン電
極3eが形成され、このストリップライン電極3eの一
端側には前記第1のストリップライン電極基板2のスル
ーホール用ラウンド2fに対応した位置にてスルーホー
ル電極3gが形成され、他端はスルーホール用ラウンド
3fが形成されている。次いで第3のストリップライン
電極基板4は、セラミックグリーンシートの一面にスト
リップライン電極4eが形成され、このストリップライ
ン電極4eの一端側には前記第2のストリップライン電
極基板3のスルーホール用ラウンド3fに対応した位置
にてスルーホール電極4gが形成され、他端は外部電極
4dに接続されている。次いで第4のストリップライン
電極基板5は、セラミックグリーンシートの一面にスト
リップライン電極5eが形成され、このストリップライ
ン電極5eの一端側は外部電極5dに接続され、他端は
スルーホール用ラウンド5fが形成されている。次いで
第5のストリップライン電極基板6は、セラミックグリ
ーンシートの一面にストリップラインの電極6eが形成
され、このストリップライン電極6eの一端側に前記第
4のストリップライン電極基板5のスルーホール用ラウ
ンド5fに対応した位置にてスルーホール電極6gが形
成され、他端はスルーホール用ラウンド6fが形成され
ている。次いで第6のストリップライン電極基板7は、
セラミックグリーンシートの一面にストリップライン電
極7eが形成され、このストリップライン電極7eの一
端側には前記第5のストリップライン電極基板6のスル
ーホール用ラウンド6fに対応した位置にてスルーホー
ル電極7gが形成され、他端は外部電極7bに接続され
ている。そして保護基板8は、外部電極8b,8c,8
dが形成されている。このストリップライン電極2e,
3e,4eの全長と、ストリップライン電極5e,6
e,7eの全長は、それぞれL=50/ωとなるインダ
クタンスLをもつ長さである。このセラミックグリーン
シートは、誘電率7.8で、厚さ0.1mmの低温度焼
成可能な誘電体材料からなり、ストリップライン電極
は、幅0.2mm、厚さ10μmのCu電極からなり、
ストリップライン電極の全長(外部電極Bから外部電極
Cまでの長さ)は30.4mmとなるように作製した。
なお、寸法は、焼成後の寸法である。このとき、ストリ
ップライン電極のインダクタンスLは20nHとなり、
おおよそ800MHzでωL=100Ωとなる。また、
この実施例の外形は、3.2×1.6mmで厚さ0.8
mmと非常に小型化された。この入力端子Dに3pFの
チップコンデンサを付加し、かつ出力端子B,C間に1
00Ωのチップ抵抗を付加したときの電気特性を図3に
示す。分配損失は、2分配損失3dBを含めて3.2d
B以下とほとんど損失がなく、又アイソレーション特性
も20dB以上と良好なトランス型積層分配器を得るこ
とができた。ここでは、入力端子の整合用容量を外付け
のチップコンデンサで形成したが、ストリップライン電
極基板の上あるいは下、あるいは上下両方にコンデンサ
部分を内蔵することにより、より一層の小型化を図るこ
ともできる。
【0007】
【発明の効果】本発明によれば、分配損失が少なく、か
つ非常に小型化されたトランス型積層分配器を提供で
き、更に面実装可能な構造であり、携帯電話等マイクロ
波部品の小型化に極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の分解斜視図である。
【図2】本発明に係る一実施例の斜視図である。
【図3】本発明に係る一実施例の電気特性である。
【図4】従来例の斜視図である。
【図5】従来例の等価回路図である。
【図6】分配器の使用例の回路ブロック図である。
【符号の説明】
1 トランス型積層分配器 2、3、4、5、6、7 ストリップライン電極基板 8 保護基板 2b、3b、4b、5b、6b、7b、8b 外部電極 2c、3c、4c、5c、6c、7c、8c 外部電極 2d、3d、4d、5d、6d、7d、8d 外部電極 2e、3e、4e、5e、6e、7e ストリップライ
ン電極 2f、3f、5f、6f スルーホール用ラウンド 3g、4g、6g、7g スルーホール電極
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−62909(JP,A) 実開 平3−34317(JP,U) 実開 昭60−144317(JP,U) 実開 昭63−170908(JP,U) 特公 昭52−31697(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基板上にストリップライン電極を
    形成し、これを積層してなる分配器であって、前記スト
    リップライン電極は、全長が約ωL=100Ωとなるイ
    ンダクタンスLを得られる長さに形成され、その半分の
    長さのところから中間タップが引き出され、前記ストリ
    ップライン電極の両端部及び中間タップの引き出し電極
    が積層体の側面に形成されていることを特徴とするトラ
    ンス型積層分配器。
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