JPH11126604A - 密閉形鉛蓄電池およびその製造方法 - Google Patents

密閉形鉛蓄電池およびその製造方法

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JPH11126604A
JPH11126604A JP9309313A JP30931397A JPH11126604A JP H11126604 A JPH11126604 A JP H11126604A JP 9309313 A JP9309313 A JP 9309313A JP 30931397 A JP30931397 A JP 30931397A JP H11126604 A JPH11126604 A JP H11126604A
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Yuichi Okada
祐一 岡田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正極格子にPb−Ca系合金を用いた密閉形
鉛蓄電池の寿命性能の向上と安定化を図る。 【解決手段】 正極格子にPb−Ca系合金を用い、正
極活物質にアンチモンを添加して正極活物質重量当たり
0.005%以上1.0%以下存在させた密閉形鉛蓄電
池であって、正極活物質の密度が化成後の状態で3.7
5g/cc以上である密閉形鉛蓄電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は正極格子にPb−C
a系合金を用いた密閉形鉛蓄電池の寿命性能の向上に関
するもので、特に正極活物質へのアンチモン又はその化
合物の添加により正極活物質の劣化を防いで密閉形鉛蓄
電池の寿命性能の向上と安定化を図ることを目的とする
ものである。
【0002】
【従来の技術】密閉形鉛蓄電池には、現在最も広く使わ
れている、微細ガラスマットセパレータを正、負極板に
当接したリテーナ式電池と、古くからヨーロッパを中心
に用いられている、電解液をコロイダルシリカでゲル化
したゲル式電池と、近年開発が進められている、顆粒状
のシリカを極板間および極板群の周囲に充填し、そのシ
リカに電解液を含浸させたた顆粒シリカ式電池とがあ
る。
【0003】これらの密閉電池は、正極にPb−Ca系
合金格子を用いており、そのためサイクル寿命が、従来
の正極にSb合金格子を用いた液式電池のそれに比べる
と、かなり短いことが知られている。この原因の一つは
正極活物質の劣化(軟化)である。
【0004】その対策の一つとして古くから正極活物質
に微量のアンチモンを添加するという技術がある。以下
にその例を示す。
【0005】(1)特開昭54−114729:正極活
物質にSb2 3 を0.05%以下添加。
【0006】(2)特開昭56−82748:Sbを
0.05%〜0.5%含んだ鉛合金から作製した鉛粉を
使用した正極板。
【0007】(3)特開昭58−209865:正極板
をSb2 3 溶液に浸漬または正極板にSb2 3 を吹
き付ける。
【0008】(4)特開昭61−142666:カルシ
ウム格子を用いた電池の正極活物質にSb2 3 を添
加。
【0009】(5)特開昭61−126551:低Sb
格子を用いた電池の正極活物質にSb2 3 を添加。
【0010】(6)特開平1−200558:密閉電池
の正極活物質に0.05〜0.5%のアンチモン粉末と
シリカ粉末とを添加。
【0011】(7)特開平3−276561:0.05
%〜1%のアンチモン又はアンチモン酸化物を添加。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のような技術はあ
るものの、実際に上記アンチモン又はアンチモン酸化物
を添加すると、性能向上する場合もあれば、かえって寿
命性能が悪くなる場合もあった。この原因を調査したと
ころ、早期に容量低下した電池ではアンチモンが負極板
に析出して充電効率が低下し硫酸鉛が多く蓄積してい
た。また調査結果を統計的に検討したところ、この現象
は活物質の密度の低い正極板に多く見られた。種々の試
験を行ったところ、アンチモンだけでなく同時に砒素を
添加すると負極板に影響のでない比較的少ないアンチモ
ン添加量で、さらに寿命性能アップを達成することがで
きた。また、単にアンチモンをペーストに添加するだけ
でなく、活物質中のアンチモンの分散状態の良否がキー
ポイントであることがわかった。さらに、この現象は現
在鉛電池の化成方式として一般的な電槽化成方式(電槽
の中に極板群を入れた状態で極板化成を行う方式)を用
いた場合に多いこと、注液後化成に入るまでの放置時間
が長い場合に起こることがわかった。この電槽化成方式
は電池のコスト削減のためにはなくてはならない方式で
あり、この方式を前提にした改良が不可欠である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明密閉形鉛蓄電池
は、正極格子にPb−Ca系合金を用い、正極活物質に
アンチモンを添加して正極活物質重量当たり0.005
%以上1.0%以下存在させた密閉形鉛蓄電池であっ
て、正極活物質の密度が化成後の状態で3.75g/c
c以上であることを特徴とする。また、正極活物質にア
ンチモンとともに砒素を0.005〜0.1%同時に添
加したこと、Pb−Sb−As合金から作製した鉛粉を
正極活物質原料に用いることを特徴とする。さらに、製
造方法として、硫酸アンチモン、3酸化アンチモンある
いは金属アンチモンを、あらかじめ希硫酸あるいは水の
中で超音波を付与して細かく粉砕、分散させ、ペースト
練膏中正極ペーストに添加すること、超音波の周波数が
1kHz〜100kHzであること、電解液注液後、電
槽化成開始までの時間を2時間以内にしたことを特徴と
する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明による密閉形鉛蓄電
池およびその製造方法の実施の形態について述べる。
【0015】正極格子にPb−Ca系合金を用いた密閉
形鉛蓄電池の正極活物質中にアンチモンを一定量存在す
るように添加するとともに、この正極活物質の密度が化
成後の状態で3.75g/cc以上になるようにする。
この時、正極活物質中にアンチモンとともに砒素を一定
量存在するように添加する。
【0016】添加方法は、Sb、Asを所定量含んだ合
金から作製した鉛粉を用いても、従来の純鉛で作製した
鉛粉を用いてペースト練膏時にSb、Asを添加しても
その効果は同等であった。また、その時用いるSb,A
sは金属でもよいし、酸化物あるいは硫酸化物等の化合
物でもよい。また鉛粉はボールミルで作製しても、所定
の鉛合金を溶融状態にして鉛粉を作成する、いわゆるバ
ルトン方式で作製してもよい。
【0017】また、正極活物質中に添加するアンチモン
が均一に分散して存在するように製造する。このための
添加方法は、あらかじめ希硫酸あるいは水の中で1kH
z〜100kHzの超音波を付与して細かく粉砕、分散
させた硫酸アンチモン、3酸化アンチモンあるいは金属
アンチモンを、ペースト練膏中正極ペーストに添加する
ことにより行う。
【0018】さらに、上記の特徴をもった、電槽化成方
式で製作する密閉形鉛蓄電池で、注液後電槽化成開始ま
での時間を2 時間以内に、最適には30分以内にして製造
する。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。
【0020】(実施例1)ペースト練膏に用いる比重
1.40の希硫酸中に硫酸アンチモンを入れた硫酸アン
チモン溶液を、活物質重量当り0.001%、0.00
5%、0.01%、0.05%、0.1%、1%、3%
添加したペーストをPb−0.1%Ca−1.5%Sn
合金からなる格子に充填し2.4mm厚さの正極板を製
作した。なお、これは活物質密度の異なる5種類のペー
スト(化成後の活物質密度:3.4、3.75、4.
0、4.5、5.0g/cc)に上記7種類の量のアン
チモンを添加して、計35種類の正極板を製作した。
【0021】この正極板10枚と1.7mm厚さのペー
スト式負極板11枚と微細ガラスマットセパレータとか
ら、約63Ah(3hR)−12Vのリテーナ式密閉電
池を通常の製法にならって製作した。
【0022】なお、硫酸アンチモンを添加していない従
来の標準極板を用いた電池も併せて製作した。これらの
電池は常法に従って所定の注液を行なった後、電槽化成
を実施し、電池を完成させた。まず、1/3CA放電初
期容量を測定した後、寿命試験を行った。寿命試験は4
0℃で、1/3CA電流で定格の80%を放電した後、
定電圧−定電流方式で充電するという一般的な条件で行
った。
【0023】まず、初期容量は活物質密度と比例してい
たが、Sb添加量による差はなかった。寿命性能はその
結果を図1に示すが、Sb添加量が0.005〜1%の
場合、特に正極活物質密度が3.75g/cc以上の場
合に著しい向上が見られた。電槽化成後に同一構成の別
電池の解体を行って、負極板に析出しているアンチモン
量を分析した。結果を図2に示すが、活物質密度が3.
75g/cc以下の極板を用いた場合は負極板へのアン
チモン析出量が多かった。
【0024】この結果から分かるように正極活物質密度
が低いと添加したアンチモンが電解液中に溶出し、その
後負極板に析出してかえって寿命性能を低下させること
が分かる。正極活物質であるPbO2 はアンチモンを吸
着する能力があることがわかっているので、添加したア
ンチモンを正極板の中に捕らえておくには、正極板はア
ンチモン添加量に適した活物質密度を有している必要が
ある。
【0025】なお、本実施例では、硫酸中に硫酸アンチ
モンを分散、添加したが、ペースト練膏液の一つである
水に添加してもその効果には大差はなかった。また、ア
ンチモンとして硫酸アンチモンを用いたが、アンチモン
金属や3酸化アンチモンを同様に添加して試験しても結
果には大差なかった。
【0026】(実施例2)Sb量、As量の異なるPb
−Sb−As合金を作製し、この合金を用い、ボールミ
ルで鉛粉を作製した。Sb量は正極活物質重量に対し、
0.001%、0.005%、0.01%、0.05
%、0.1%、1%、3%の7種類、砒素量は、0.0
01%、0.005%、0.01%、0.05%、0.
1%、1%の6種類になるようにし、これらを組み合わ
せた合金を作製した。
【0027】これらの合金から作製した鉛粉を用いて化
成後に正極活物質密度が3.75g/ccになるように
作製したペーストをPb−0.1%Ca−1.5%Sn
合金からなる格子に充填し、2.4mm厚さの正極板を
製作する。この正極板10枚と1.7mm厚さのペース
ト式負極板11枚と微細ガラスマットセパレータとか
ら、約63Ah(3hR)−12Vのリテーナ式密閉電
池を通常の製法にならって製作した。
【0028】なお、砒素のみ添加した合金から作製した
鉛粉や純鉛から作製した鉛粉を適用した正極板を用いた
従来の標準電池も併せて製作した。これらの電池は常法
に従って所定の注液、充電を行なった後、1/3CA電
流で放電し初期容量を測定し、さらに寿命試験を行っ
た。寿命試験は40℃で、1/3CA電流で定格の80
%を放電した後、定電圧−定電流方式で充電するという
一般的な条件で行った。
【0029】まず、初期容量はSb量やAs量に関わら
ず大差はなかった。寿命性能はその結果を図3に示す
が、Sbに加えてAsが添加されていると寿命性能が大
幅に向上した。またそれらの元素量はSbが0.005
〜1%、Asは0.005〜0.1%の時が最も寿命性
能がよかった。
【0030】また、Asだけを増やした場合もある程度
寿命性能が向上していた。
【0031】なお、本試験では、Sb、Asを所定量含
んだ合金から作製した鉛粉を用いたが、従来の純鉛で作
製した鉛粉を用いてペースト練膏時にSb、Asを添加
してもその効果は同等であった。また、その時用いるS
b,Asは金属でもよいし、酸化物あるいは硫酸化物等
の化合物でもよい。
【0032】また本試験ではボールミルで鉛粉を作成し
たが、所定の鉛合金を溶融状態にして鉛粉を作成する、
いわゆるバルトン方式で作製した鉛粉を用いても同様の
結果であった。
【0033】(実施例3)ペースト練膏に用いる比重
1.40の希硫酸中に硫酸アンチモンを入れ、200
Hz1kHz10kHz100kHz1MHz
の周波数の超音波で粉砕、分散させた硫酸アンチモン
を、活物質重量当り0.001%、0.005%、0.
01%、0.05%、0.1%、1%、3%添加し化成
後に正極活物質密度が3.75g/ccになるように製
作したペーストをPb−0.1%Ca−1.5%Sn合
金からなる格子に充填し2.4mm厚さの正極板を製作
した。この正極板10枚と1.7mm厚さのペースト式
負極板11枚と微細ガラスマットセパレータとから、約
63Ah(3hR)−12Vのリテーナ式密閉電池を通
常の製法にならって製作した。
【0034】なお、硫酸アンチモンを添加していない従
来の標準極板を用いた電池も併せて製作した。これらの
電池は常法に従って所定の注液・充電を行ない、以下の
試験に供した。
【0035】まず30℃で1/3CA放電容量を測定し
た後、寿命試験を行った。寿命試験は40℃で、1/3
CA電流で定格の80%を放電した後、定電流で放電量
の110%を充電するという一般的な条件で行った。
【0036】まず、初期容量はSb添加量やSbの分散
方法によらず大差はなかった。寿命性能はその結果を図
4に示すが、超音波で粉砕、分散させた硫酸アンチモン
を0.005〜1%添加した正極板を用いた電池が優れ
ていた。その中でも特に、超音波の周波数が1kHz〜
10kHzの場合が最も効果的であった。
【0037】なお、本実施例では、硫酸中に硫酸アンチ
モンを添加して分散させたが、ペースト練膏液の一つで
ある水に添加してもその効果には大差はなかった。ま
た、アンチモンとして硫酸アンチモンを用いたが、アン
チモン金属や3酸化アンチモンを同様に添加して試験し
ても結果には大差なかった。
【0038】(実施例4)ペースト練膏に用いる比重
1.40の希硫酸中に硫酸アンチモンを入れ、約50k
Hzの周波数の超音波を付与し、粉砕・分散させた硫酸
アンチモン溶液を、活物質重量当り0.001%、0.
005%、0.01%、0.05%、0.1%、1%、
3%添加し、化成後に正極活物質密度が3.75g/c
cになるように製作したペーストをPb−0.1%Ca
−1.5%Sn合金からなる格子に充填し2.4mm厚
さの正極板を製作した。この正極板10枚と1.7mm
厚さのペースト式負極板11枚と微細ガラスマットセパ
レータとから、約63Ah(3hR)−12Vのリテー
ナ式密閉電池を通常の製法にならって製作した。
【0039】なお、硫酸アンチモンを添加していない従
来の標準極板を用いた電池も併せて製作した。これらの
電池は常法に従って所定の注液を行なった後、5分後、
30分後、1時間後、2時間後、5時間後、10時間後
に7Aで64時間の電槽化成を行った。その後、まず3
0℃で1/3CA放電容量を測定した後、寿命試験を行
った。寿命試験は40℃で、1/3CA電流で定格の8
0%を放電した後、定電圧−定電流方式で充電するとい
う一般的な条件で行った。
【0040】まず、初期容量はSb添加量や注液後の放
置時間によって大差はなかった。寿命性能はその結果を
図5に示すが、注液後、電槽化成までの放置時間が短い
ものほど寿命性能が優れていた。特に、アンチモン添加
量が0.005〜1%の場合で、放置時間が2時間以内
の場合に著しい効果が見られた。特に放置時間が30分
以内の場合に最も効果があった。電槽化成終了後、同一
構成の電池を解体して負極板に析出していたアンチモン
量を分析した結果を図6に示すが、寿命試験の結果と同
じく、上記アンチモン量でかつ放置時間が2時間までの
場合にはほとんどアンチモンの析出量は少なかった。本
実験の結果からは、電槽化成終了時に負極板に0.01
%以上のアンチモンが析出していると寿命性能に悪影響
があることがわかった。
【0041】なぜ、注液後の放置時間がアンチモンの溶
出と関係しているかははっきりとはしていないが、アン
チモン はPbO2 には吸着するが、PbSO4 には吸着
しにくいという特性を持っており、注液時には化成前の
極板中のPbOと激しく反応し、通常の充放電では考え
られないほど多量の硫酸鉛が極板中に生成するため、注
液後の放置中にアンチモンの溶出が起こりやすいものと
思われる。
【0042】また、電槽化成を開始すると、アンチモン
は電解液中で陰イオン錯体として存在するのでアンチモ
ンは正極格子の方向にさらに移動する。その結果、電槽
化成中にはもはやアンチモンの溶出はほとんど起こらな
いと考えられる。
【0043】なお、本実施例では、硫酸中に硫酸アンチ
モンを分散、添加したが、ペースト練膏液の一つである
水に添加してもその効果には大差はなかった。また、ア
ンチモンとして硫酸アンチモンを用いたが、アンチモン
金属や3酸化アンチモンを同様に添加して試験しても結
果には大差なかった。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、正極活物質に0.0
05〜1%のアンチモンを添加するとともに、化成後の
正極活物質密度を3.75g/cc以上にすることによ
り、密閉形鉛蓄電池の寿命性能が著しく改善される。ま
たアンチモンとともに0.005〜0.1%の砒素を添
加することでさらに寿命性能が改善される。また、アン
チモンまたはアンチモン化合物を超音波で液中に粉砕分
散させた後正極活物質に添加したり、あるいは電解液注
液後2時間以内に電槽化成を開始することで、アンチモ
ンまたはアンチモン化合物を活物質中に添加した正極板
を用いる密閉形鉛蓄電池を実用化できる。このような見
地から、本発明の工業的価値はきわめて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンチモン添加量、正極活物質密度と寿命性能
との関係を示す特性図
【図2】アンチモン添加量、正極活物質密度と負極板に
析出していたアンチモン量との関係を示す特性図
【図3】正極原料鉛粉中のアンチモン量および砒素量と
寿命性能との関係を示す特性図
【図4】アンチモン添加量、超音波周波数と寿命性能と
の関係を示す特性図
【図5】アンチモン添加量、電槽化成までの放置時間と
寿命性能との関係を示す特性図
【図6】アンチモン添加量、電槽化成までの放置時間と
負極板に析出していたアンチモン量との関係を示す特性
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 彰良 京都市南区吉祥院西ノ庄猪之馬場町1番地 日本電池株式会社内 (72)発明者 足立 昌司 京都市南区吉祥院西ノ庄猪之馬場町1番地 日本電池株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極格子にPb−Ca系合金を用い、正
    極活物質にアンチモンを添加して正極活物質重量当たり
    0.005%以上1.0%以下存在させた密閉形鉛蓄電
    池であって、該正極活物質の密度が化成後の状態で3.
    75g/cc以上であることを特徴とする密閉形鉛蓄電
    池。
  2. 【請求項2】 正極活物質にアンチモンとともに砒素を
    0.005〜0.1%同時に添加したことを特徴とする
    請求項1に記載の密閉形鉛蓄電池。
  3. 【請求項3】 Pb−Sb−As合金から作製した鉛粉
    を正極活物質原料に用いることを特徴とする請求項2に
    記載の密閉形鉛蓄電池。
  4. 【請求項4】 正極格子にPb−Ca系合金を用い、硫
    酸アンチモン、3酸化アンチモンあるいは金属アンチモ
    ンを、あらかじめ希硫酸あるいは水の中で超音波を付与
    して細かく粉砕、分散させ、ペースト練膏中正極ペース
    トに添加することにより、アンチモンを正極活物質重量
    当たり0.005%以上1.0%以下存在させ、正極活
    物質の密度が化成後の状態で3.75g/cc以上にな
    るようにしたことを特徴とする密閉形鉛蓄電池の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 超音波の周波数が1kHz〜100kH
    zであることを特徴とする請求項4に記載の密閉形鉛蓄
    電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 電解液注液後、電槽化成開始までの時間
    を2時間以内にしたことを特徴とする請求項4または5
    に記載の密閉形鉛蓄電池の製造方法。
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