JPH11126326A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH11126326A JPH11126326A JP9291190A JP29119097A JPH11126326A JP H11126326 A JPH11126326 A JP H11126326A JP 9291190 A JP9291190 A JP 9291190A JP 29119097 A JP29119097 A JP 29119097A JP H11126326 A JPH11126326 A JP H11126326A
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- magnetic powder
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- metal magnetic
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- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高密度記録に好適な高い電磁変換特性を有す
る磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性支持体上に結合剤と比表面積35
m2/g以上の金属磁性粉末とを主体とする磁性塗料が
塗布されて磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
て、上記金属磁性粉末には、フェニルヒドロキシルアミ
ン化合物や芳香族ジアゾ化合物が配位吸着していること
を特徴とする。
る磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性支持体上に結合剤と比表面積35
m2/g以上の金属磁性粉末とを主体とする磁性塗料が
塗布されて磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
て、上記金属磁性粉末には、フェニルヒドロキシルアミ
ン化合物や芳香族ジアゾ化合物が配位吸着していること
を特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属磁性粉末と結
合剤とを主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒
体に関するものであり、特に金属磁性粉末の分散性の改
良に関するものである。
合剤とを主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒
体に関するものであり、特に金属磁性粉末の分散性の改
良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体は、オーディオ用テープ、
ビデオテープ、バックアップ用データカートリッジ、フ
ロッピーディスクとして広く利用されている。特に最近
では、記録波長の短波長化、或いはデジタル記録方式
等、高密度記録の検討が盛んに行われており、電磁変換
特性に優れた磁気記録媒体の開発が要求されている。
ビデオテープ、バックアップ用データカートリッジ、フ
ロッピーディスクとして広く利用されている。特に最近
では、記録波長の短波長化、或いはデジタル記録方式
等、高密度記録の検討が盛んに行われており、電磁変換
特性に優れた磁気記録媒体の開発が要求されている。
【0003】塗布型磁気記録媒体においては、電磁変換
特性を向上させるために、磁性層の薄膜化が検討されて
いる。これは、記録時の自己減磁損失を低減することに
より電磁変換を向上させる方法であり、近年種々の塗布
方式が提案されている。
特性を向上させるために、磁性層の薄膜化が検討されて
いる。これは、記録時の自己減磁損失を低減することに
より電磁変換を向上させる方法であり、近年種々の塗布
方式が提案されている。
【0004】また、一般に記録再生時のスペーシングロ
スを最小限にするために表面の平滑化が図られている。
高密度記録においては、使用する記録波長が短いため、
表面粗さの影響を受けやすく、表面粗さの制御が特に重
要である。
スを最小限にするために表面の平滑化が図られている。
高密度記録においては、使用する記録波長が短いため、
表面粗さの影響を受けやすく、表面粗さの制御が特に重
要である。
【0005】さらに、金属磁性粉末の改良も有効な手法
である。具体的には、(1)金属磁性粉末として強磁性
合金粉末の使用、(2)金属磁性粉末の微細化、(3)
金属磁性粉末の保磁力の増加及び保磁力分布の均一化、
等が挙げられる。(1)(2)の金属磁性粉末の改良に
ついては、磁性材料の改良が積極的に進められた結果、
現在では、飽和磁化が140Am2/kgを越える金属
磁性粉末や長軸長が0.1μm以下の金属磁性粉末が開
発されている。また、(3)の金属磁性粉末の改良につ
いては、保磁力が160kA/mを越える金属磁性粉末
も現れ、保磁力分布を反映する粒子サイズ分布も極めて
均一化される等、めざましい発展が見られる。
である。具体的には、(1)金属磁性粉末として強磁性
合金粉末の使用、(2)金属磁性粉末の微細化、(3)
金属磁性粉末の保磁力の増加及び保磁力分布の均一化、
等が挙げられる。(1)(2)の金属磁性粉末の改良に
ついては、磁性材料の改良が積極的に進められた結果、
現在では、飽和磁化が140Am2/kgを越える金属
磁性粉末や長軸長が0.1μm以下の金属磁性粉末が開
発されている。また、(3)の金属磁性粉末の改良につ
いては、保磁力が160kA/mを越える金属磁性粉末
も現れ、保磁力分布を反映する粒子サイズ分布も極めて
均一化される等、めざましい発展が見られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁気記録媒
体が良好な電磁変換特性を発揮するためには、金属磁性
粉末が結合剤中に均一に分散されていなければならな
い。しかし、金属磁性粉末の微細化に伴って結合剤中へ
の粉体の分散は困難になる傾向がある。このような問題
を解決する手法として、磁性塗料を調整する際に行う混
練或いは分散の所要時間を長くすることが考えられる
が、金属磁性粉末の損傷や製造効率の低下の問題が生じ
好ましくない。
体が良好な電磁変換特性を発揮するためには、金属磁性
粉末が結合剤中に均一に分散されていなければならな
い。しかし、金属磁性粉末の微細化に伴って結合剤中へ
の粉体の分散は困難になる傾向がある。このような問題
を解決する手法として、磁性塗料を調整する際に行う混
練或いは分散の所要時間を長くすることが考えられる
が、金属磁性粉末の損傷や製造効率の低下の問題が生じ
好ましくない。
【0007】一方、結合剤に−SO3M、−OSO3M、
−COOM、−P=O(OM)2、−NR1R2、−NR1
R2R3+X-、>NR1R2+X-等の官能基を含有させるこ
とで金属磁性粉末との相互作用を強化し、分散性を向上
させる試みもなされている。しかしながら、前記官能基
を有する結合剤は、従来の結合剤に比べ優れた性能を発
揮するものの、高密度記録用として開発された微細な金
属磁性粉末を十分に分散させるのは未だ困難であるとい
うのが現状である。
−COOM、−P=O(OM)2、−NR1R2、−NR1
R2R3+X-、>NR1R2+X-等の官能基を含有させるこ
とで金属磁性粉末との相互作用を強化し、分散性を向上
させる試みもなされている。しかしながら、前記官能基
を有する結合剤は、従来の結合剤に比べ優れた性能を発
揮するものの、高密度記録用として開発された微細な金
属磁性粉末を十分に分散させるのは未だ困難であるとい
うのが現状である。
【0008】そこで、本発明は、かかる従来の実情に鑑
みてなされたものであり、磁性層中の金属磁性粉末の分
散性を向上させ、高密度記録に好適な高い電磁変換特性
を有する磁気記録媒体を提供することを目的とする。
みてなされたものであり、磁性層中の金属磁性粉末の分
散性を向上させ、高密度記録に好適な高い電磁変換特性
を有する磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の目
的を達成せんものと鋭意検討を重ねてきた。その結果、
金属磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性層を有する磁
気記録媒体において、分散剤として、フェニルヒドロキ
シルアミン化合物や芳香族ジアゾ化合物を磁性層に保持
させることにより、優れた電磁変換特性が得られること
を見い出し、本発明を完成させるに至った。
的を達成せんものと鋭意検討を重ねてきた。その結果、
金属磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性層を有する磁
気記録媒体において、分散剤として、フェニルヒドロキ
シルアミン化合物や芳香族ジアゾ化合物を磁性層に保持
させることにより、優れた電磁変換特性が得られること
を見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】すなわち、本発明に係る磁気記録媒体は、
非磁性支持体上に結合剤と比表面積35m2/g以上の
金属磁性粉末とを主体とする磁性塗料が塗布されて磁性
層が形成されてなる磁気記録媒体において、上記磁性粉
末には、フェニルヒドロキシルアミン化合物が配位吸着
していることを特徴とする。
非磁性支持体上に結合剤と比表面積35m2/g以上の
金属磁性粉末とを主体とする磁性塗料が塗布されて磁性
層が形成されてなる磁気記録媒体において、上記磁性粉
末には、フェニルヒドロキシルアミン化合物が配位吸着
していることを特徴とする。
【0011】なお、磁性塗料の調製に際して、上記磁性
塗料は、フェニルヒドロキシルアミン化合物を金属磁性
粉末と結合剤と同時に混合することによって調製されて
なることが好ましい。或いは、上記金属磁性粉末は、予
めフェニルヒドロキシルアミン化合物により処理されて
なることが好ましい。フェニルヒドロキシルアミン化合
物を金属磁性粉末と同時に添加せず、磁性塗料塗布直前
或いは磁性塗料調製の途中の過程で添加した場合には、
フェニルヒドロキシルアミン化合物が金属磁性粉末に配
位吸着しないため好ましくない。
塗料は、フェニルヒドロキシルアミン化合物を金属磁性
粉末と結合剤と同時に混合することによって調製されて
なることが好ましい。或いは、上記金属磁性粉末は、予
めフェニルヒドロキシルアミン化合物により処理されて
なることが好ましい。フェニルヒドロキシルアミン化合
物を金属磁性粉末と同時に添加せず、磁性塗料塗布直前
或いは磁性塗料調製の途中の過程で添加した場合には、
フェニルヒドロキシルアミン化合物が金属磁性粉末に配
位吸着しないため好ましくない。
【0012】本発明に係る磁気記録媒体においては、金
属磁性粉末にフェニルヒドロキシルアミン化合物が配位
吸着することにより、フェニルヒドロキシルアミン化合
物が分散剤として機能し、金属磁性粉末の分散性が向上
する。これにより、金属磁性粉末の特性が十分に発揮さ
れ、磁気記録媒体の電磁変換特性が向上する。さらに、
フェニルヒドロキシルアミン化合物は、金属磁性粉末に
対して速い速度で吸着するため、本発明によれば、金属
磁性粉末の分散に要する時間、すなわち磁性塗料作製に
要する時間の短縮が可能である。
属磁性粉末にフェニルヒドロキシルアミン化合物が配位
吸着することにより、フェニルヒドロキシルアミン化合
物が分散剤として機能し、金属磁性粉末の分散性が向上
する。これにより、金属磁性粉末の特性が十分に発揮さ
れ、磁気記録媒体の電磁変換特性が向上する。さらに、
フェニルヒドロキシルアミン化合物は、金属磁性粉末に
対して速い速度で吸着するため、本発明によれば、金属
磁性粉末の分散に要する時間、すなわち磁性塗料作製に
要する時間の短縮が可能である。
【0013】また、本発明に係る磁気記録媒体は、非磁
性支持体上に結合剤と比表面積35m2/g以上の金属
磁性粉末とを主体とする磁性塗料が塗布されて磁性層が
形成されてなる磁気記録媒体において、上記磁性粉末に
は、芳香族ジアゾ化合物が配位吸着していることを特徴
とする。
性支持体上に結合剤と比表面積35m2/g以上の金属
磁性粉末とを主体とする磁性塗料が塗布されて磁性層が
形成されてなる磁気記録媒体において、上記磁性粉末に
は、芳香族ジアゾ化合物が配位吸着していることを特徴
とする。
【0014】なお、磁性塗料の調製に際して、上記磁性
塗料は、芳香族ジアゾ化合物を金属磁性粉末と結合剤と
同時に混合することによって調製されてなることが好ま
しい。或いは、上記金属磁性粉末は、予め芳香族ジアゾ
化合物により処理されてなることが好ましい。芳香族ジ
アゾ化合物を金属磁性粉末と同時に添加せず、磁性塗料
塗布直前或いは磁性塗料調製の途中の過程で添加した場
合には、芳香族ジアゾ化合物が金属磁性粉末に配位吸着
しないため好ましくない。
塗料は、芳香族ジアゾ化合物を金属磁性粉末と結合剤と
同時に混合することによって調製されてなることが好ま
しい。或いは、上記金属磁性粉末は、予め芳香族ジアゾ
化合物により処理されてなることが好ましい。芳香族ジ
アゾ化合物を金属磁性粉末と同時に添加せず、磁性塗料
塗布直前或いは磁性塗料調製の途中の過程で添加した場
合には、芳香族ジアゾ化合物が金属磁性粉末に配位吸着
しないため好ましくない。
【0015】本発明に係る磁気記録媒体においては、金
属磁性粉末に芳香族ジアゾ化合物が配位吸着することに
より、芳香族ジアゾ化合物が分散剤として機能し、金属
磁性粉末の分散性が向上する。これにより、金属磁性粉
末の特性が十分に発揮され、磁気記録媒体の電磁変換特
性が向上する。さらに、芳香族ジアゾ化合物は、金属磁
性粉末に対して速い速度で吸着するため、本発明によれ
ば、金属磁性粉末の分散に要する時間、すなわち磁性塗
料作製に要する時間の短縮が可能である。
属磁性粉末に芳香族ジアゾ化合物が配位吸着することに
より、芳香族ジアゾ化合物が分散剤として機能し、金属
磁性粉末の分散性が向上する。これにより、金属磁性粉
末の特性が十分に発揮され、磁気記録媒体の電磁変換特
性が向上する。さらに、芳香族ジアゾ化合物は、金属磁
性粉末に対して速い速度で吸着するため、本発明によれ
ば、金属磁性粉末の分散に要する時間、すなわち磁性塗
料作製に要する時間の短縮が可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気記録媒体
の具体的な実施の形態について説明する。
の具体的な実施の形態について説明する。
【0017】本発明に係る磁気記録媒体は、非磁性支持
体上に金属磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性塗料が
塗布されて磁性層が形成されている。そして、この磁性
層中の金属磁性粉末には、フェニルヒドロキシルアミン
化合物、芳香族ジアゾ化合物の一方もしくは両者が配位
吸着している。
体上に金属磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性塗料が
塗布されて磁性層が形成されている。そして、この磁性
層中の金属磁性粉末には、フェニルヒドロキシルアミン
化合物、芳香族ジアゾ化合物の一方もしくは両者が配位
吸着している。
【0018】フェニルヒドロキシルアミン化合物や芳香
族ジアゾ化合物(以下、配位子と称する。)の金属磁性
粉末への配位吸着は、この配位子を金属磁性粉末と結合
剤と同時に混合し、溶剤とともに混練、分散を行って磁
性塗料を調製することによって達成されている。或い
は、予め金属磁性粉末に配位子による処理を行い、これ
を結合剤と溶剤とともに混練、分散させて磁性塗料を調
製することによって達成されている。
族ジアゾ化合物(以下、配位子と称する。)の金属磁性
粉末への配位吸着は、この配位子を金属磁性粉末と結合
剤と同時に混合し、溶剤とともに混練、分散を行って磁
性塗料を調製することによって達成されている。或い
は、予め金属磁性粉末に配位子による処理を行い、これ
を結合剤と溶剤とともに混練、分散させて磁性塗料を調
製することによって達成されている。
【0019】配位子を金属磁性粉末と同時に添加せず、
磁性塗料塗布直前或いは磁性塗料調製の途中の過程で添
加した場合には、配位子が金属磁性粉末に配位吸着しな
いため好ましくない。
磁性塗料塗布直前或いは磁性塗料調製の途中の過程で添
加した場合には、配位子が金属磁性粉末に配位吸着しな
いため好ましくない。
【0020】本発明に係る磁気記録媒体においては、配
位子が金属磁性粉末の表面に配位吸着することにより金
属磁性粉末同士の凝集が抑制され、金属磁性粉末が結合
剤中に均一に分散される。すなわち、配位子が分散剤と
して機能し、金属磁性粉末の分散性を向上させる。これ
により、結合剤中金属磁性粉末の特性が十分に発揮さ
れ、磁気記録媒体の電磁変換特性が向上する。
位子が金属磁性粉末の表面に配位吸着することにより金
属磁性粉末同士の凝集が抑制され、金属磁性粉末が結合
剤中に均一に分散される。すなわち、配位子が分散剤と
して機能し、金属磁性粉末の分散性を向上させる。これ
により、結合剤中金属磁性粉末の特性が十分に発揮さ
れ、磁気記録媒体の電磁変換特性が向上する。
【0021】さらに、本発明に係る磁気記録媒体におい
ては、上記配位子が金属磁性粉末に対して速い速度で配
位吸着するため、金属磁性粉末の分散に要する時間、す
なわち磁性塗料調製時間の短縮が可能である。
ては、上記配位子が金属磁性粉末に対して速い速度で配
位吸着するため、金属磁性粉末の分散に要する時間、す
なわち磁性塗料調製時間の短縮が可能である。
【0022】具体的に、上記配位子として、フェニルヒ
ドロキシルアミン化合物には、下記の化6にて示される
化合物が挙げられる。
ドロキシルアミン化合物には、下記の化6にて示される
化合物が挙げられる。
【0023】
【化6】
【0024】また、上記配位子として、芳香族ジアゾ化
合物には、下記の化7にて示されるフェニルジアゾ化合
物、下記の化8にて示されるフェニルジアゾ化合物、化
9にて示されるピリジルアゾ化合物、又は化10にて示
されるチアゾイルアゾ化合物が挙げられる。
合物には、下記の化7にて示されるフェニルジアゾ化合
物、下記の化8にて示されるフェニルジアゾ化合物、化
9にて示されるピリジルアゾ化合物、又は化10にて示
されるチアゾイルアゾ化合物が挙げられる。
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】なお、例えば、化6で示されるフェニルヒ
ドロキシルアミン化合物は、磁性層内において、下記の
化11で示すように金属磁性粉末に配位吸着している。
また、化7で示されるフェニルジアゾ化合物は、磁性層
内において、下記の化12で示すように金属磁性粉末の
配位吸着している。
ドロキシルアミン化合物は、磁性層内において、下記の
化11で示すように金属磁性粉末に配位吸着している。
また、化7で示されるフェニルジアゾ化合物は、磁性層
内において、下記の化12で示すように金属磁性粉末の
配位吸着している。
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】
【0032】上述した配位子の含有量は、金属磁性粉末
100重量部に対して、0.5〜10重量部なる割合で
含有することが好ましく、分散剤としての機能を十分に
発揮するために、1.0〜5.0重量部なる割合で含有
することがより好ましい。
100重量部に対して、0.5〜10重量部なる割合で
含有することが好ましく、分散剤としての機能を十分に
発揮するために、1.0〜5.0重量部なる割合で含有
することがより好ましい。
【0033】配位子の含有量が0.5重量部より少ない
場合には、金属磁性粉末の分散剤としての機能が発揮さ
れず、良好な電磁変換特性を確保出来なくなる。一方、
配位子の含有量が10重量部より多い場合には、結合剤
と未反応の官能基が磁性層中に多く残存し、これらが相
互作用を及ぼし合うために分散性が低下してしまう。
場合には、金属磁性粉末の分散剤としての機能が発揮さ
れず、良好な電磁変換特性を確保出来なくなる。一方、
配位子の含有量が10重量部より多い場合には、結合剤
と未反応の官能基が磁性層中に多く残存し、これらが相
互作用を及ぼし合うために分散性が低下してしまう。
【0034】このように、配位子を所定量含有する磁性
層では、配位子が金属磁性粉末に配位吸着することによ
り、磁性粉末が結合剤中に均一に分散される。その結
果、磁性層表面の中心線平均粗さ(Ra)が8nm以下
である磁気記録媒体を得ることができ、高密度記録に好
適な高い電磁変換特性を得ることができる。
層では、配位子が金属磁性粉末に配位吸着することによ
り、磁性粉末が結合剤中に均一に分散される。その結
果、磁性層表面の中心線平均粗さ(Ra)が8nm以下
である磁気記録媒体を得ることができ、高密度記録に好
適な高い電磁変換特性を得ることができる。
【0035】なお、分散剤の添加量が前記範囲内であれ
ば、配位子として、フェニルヒドロキシルアミン化合物
を1種単独で添加しても、2種以上のフェニルヒドロキ
シルアミン化合物を同時に添加してもよい。或いは、芳
香族ジアゾ化合物を1種単独で添加しても、2種以上の
芳香族ジアゾ化合物を同時に添加してもよい。或いはフ
ェニルヒドロキシルアミン化合物と芳香族ジアゾ化合物
を併用してもよい。
ば、配位子として、フェニルヒドロキシルアミン化合物
を1種単独で添加しても、2種以上のフェニルヒドロキ
シルアミン化合物を同時に添加してもよい。或いは、芳
香族ジアゾ化合物を1種単独で添加しても、2種以上の
芳香族ジアゾ化合物を同時に添加してもよい。或いはフ
ェニルヒドロキシルアミン化合物と芳香族ジアゾ化合物
を併用してもよい。
【0036】ところで、上記磁性層を形成するために用
いられる金属磁性粉末としては、Fe、Co、Ni等の
金属、Fe−Co、Fe−Ni、Fe−Al、Fe−N
i−Al、Fe−Al−P、Fe−Ni−Si−Al、
Fe−Ni−Si−Al−Mn、Fe−Mn−Zn、F
e−Ni−Zn、Co−Ni、Co−P、Fe−Co−
Ni、Fe−Co−Ni−Cr、Fe−Co−Ni−
P、Fe−Co−B、Fe−Co−Cr−B、Mn−B
i、Mn−Al、Fe−Co−V等の合金、窒化鉄、炭
化鉄等が挙げられる。もちろん、還元時の焼結防止また
は形状維持等を目的として、Al、Si、P、B等の軽
金属元素を適当量添加しても、本発明の効果を妨げるも
のではない。
いられる金属磁性粉末としては、Fe、Co、Ni等の
金属、Fe−Co、Fe−Ni、Fe−Al、Fe−N
i−Al、Fe−Al−P、Fe−Ni−Si−Al、
Fe−Ni−Si−Al−Mn、Fe−Mn−Zn、F
e−Ni−Zn、Co−Ni、Co−P、Fe−Co−
Ni、Fe−Co−Ni−Cr、Fe−Co−Ni−
P、Fe−Co−B、Fe−Co−Cr−B、Mn−B
i、Mn−Al、Fe−Co−V等の合金、窒化鉄、炭
化鉄等が挙げられる。もちろん、還元時の焼結防止また
は形状維持等を目的として、Al、Si、P、B等の軽
金属元素を適当量添加しても、本発明の効果を妨げるも
のではない。
【0037】これら金属磁性粉末は、それぞれ一種単独
で使用することも可能であるが、2種類以上を併用する
ことも可能である。
で使用することも可能であるが、2種類以上を併用する
ことも可能である。
【0038】また、本発明に用いられる金属磁性粉末の
比表面積は、35m2/g以上、好ましくは35〜80
m2/g、より好ましくは40〜70m2/gである。比
表面積が、上記範囲内にあると、金属磁性粉末の形状の
微粒子化に伴い、高密度記録が可能となり、ノイズ特性
に優れた磁気記録媒体を得ることが可能である。
比表面積は、35m2/g以上、好ましくは35〜80
m2/g、より好ましくは40〜70m2/gである。比
表面積が、上記範囲内にあると、金属磁性粉末の形状の
微粒子化に伴い、高密度記録が可能となり、ノイズ特性
に優れた磁気記録媒体を得ることが可能である。
【0039】さらに、本発明に用いられる金属磁性粉末
は、長軸長0.05〜0.50μm、軸比が2〜15で
あることが好ましい。長軸長が0.05μm未満である
場合には、磁性塗料中の分散が困難となり、長軸長が
0.50μmを越える場合には、ノイズ特性が劣化する
恐れがあり好ましくない。軸比が5未満である場合に
は、金属磁性粉末の配向性が低下し出力が低下する。軸
比が15を越える場合には、短波長信号出力が低下する
恐れがあり好ましくない。長軸長、軸比、板径、及び板
厚は、透過型電子顕微鏡写真から無作為に選んだ100
サンプル以上の平均値を採用する。
は、長軸長0.05〜0.50μm、軸比が2〜15で
あることが好ましい。長軸長が0.05μm未満である
場合には、磁性塗料中の分散が困難となり、長軸長が
0.50μmを越える場合には、ノイズ特性が劣化する
恐れがあり好ましくない。軸比が5未満である場合に
は、金属磁性粉末の配向性が低下し出力が低下する。軸
比が15を越える場合には、短波長信号出力が低下する
恐れがあり好ましくない。長軸長、軸比、板径、及び板
厚は、透過型電子顕微鏡写真から無作為に選んだ100
サンプル以上の平均値を採用する。
【0040】また、上記磁性層に含有させる結合剤に
は、従来より磁気記録媒体用の結合剤として使用される
公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂等が使
用可能であり、数平均分子量が5000〜100000
のものが好ましい。
は、従来より磁気記録媒体用の結合剤として使用される
公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂等が使
用可能であり、数平均分子量が5000〜100000
のものが好ましい。
【0041】熱可塑性樹脂の例としては、塩化ビニル、
酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロ
ニトリル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニト
リル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニル−塩化
ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共
重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合
体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メ
タクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタク
リル酸エステル−塩化ビニル共重合体、メタクリル酸エ
ステル−エチレン共重合体、ポリフッ化ビニル、塩化ビ
ニリデン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニル
ブチラール、セルロース誘導体(セルロースアセテート
ブチレート、セルロースダイアセテート、セルロースト
リアセテート、セルロースプロピオネート、ニトロセル
ロース)、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、合成ゴム等が
挙げられる。
酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロ
ニトリル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニト
リル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニル−塩化
ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共
重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合
体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メ
タクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタク
リル酸エステル−塩化ビニル共重合体、メタクリル酸エ
ステル−エチレン共重合体、ポリフッ化ビニル、塩化ビ
ニリデン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニル
ブチラール、セルロース誘導体(セルロースアセテート
ブチレート、セルロースダイアセテート、セルロースト
リアセテート、セルロースプロピオネート、ニトロセル
ロース)、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、合成ゴム等が
挙げられる。
【0042】熱硬化性樹脂または反応性樹脂の例として
は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化
型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シ
リコーン樹脂、ポリアミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド
樹脂等が挙げられる。
は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化
型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シ
リコーン樹脂、ポリアミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド
樹脂等が挙げられる。
【0043】また、上記の全ての結合剤には、顔料の分
散性を向上させるために、−OSO3M、−COOM、
P=O(OM)2等の極性官能基を導入してもよい。こ
こで、式中Mは、水素原子或いはリチウム、カリウム、
ナトリウム等のアルカリ金属である。さらに、上記極性
官能基としては、−NR1R2、 −NR1R2R3+X-の末
端基を有する側鎖型のもの、>NR1R2+X-の主鎖型の
ものが挙げられる。ここで、式中R1、R2、R3は、水
素原子或いは炭化水素基であり、Xは、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素等のハロゲン元素イオン或いは無機・有機
イオンである。また、−OH、−SH、−CN、エポキ
シ基等の極性官能基もある。これら極性官能基の含有量
は、10-8〜10-1mol/gであり、好ましくは10
-6〜10-2mol/gである。
散性を向上させるために、−OSO3M、−COOM、
P=O(OM)2等の極性官能基を導入してもよい。こ
こで、式中Mは、水素原子或いはリチウム、カリウム、
ナトリウム等のアルカリ金属である。さらに、上記極性
官能基としては、−NR1R2、 −NR1R2R3+X-の末
端基を有する側鎖型のもの、>NR1R2+X-の主鎖型の
ものが挙げられる。ここで、式中R1、R2、R3は、水
素原子或いは炭化水素基であり、Xは、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素等のハロゲン元素イオン或いは無機・有機
イオンである。また、−OH、−SH、−CN、エポキ
シ基等の極性官能基もある。これら極性官能基の含有量
は、10-8〜10-1mol/gであり、好ましくは10
-6〜10-2mol/gである。
【0044】これら結合剤は、一種単独で用いることも
可能であるが、2種類以上を併用することも可能であ
る。磁性層における結合剤の含有量は、金属磁性粉末ま
たは非磁性粉末100重量部に対して、1〜200重量
部、好ましくは10〜50重量部である。結合剤の含有
量が多すぎる場合には、相対的に金属磁性粉末の磁性層
に占める割合が低下して出力が低下し、また、ドライブ
での繰り返し摺動等により塑性流動を起こしやすくな
り、磁気記録媒体の走行耐久性が低下する。一方、結合
剤の含有量が少なすぎる場合には、塗膜が脆くなり、磁
気記録媒体の走行耐久性が低下してしまう。
可能であるが、2種類以上を併用することも可能であ
る。磁性層における結合剤の含有量は、金属磁性粉末ま
たは非磁性粉末100重量部に対して、1〜200重量
部、好ましくは10〜50重量部である。結合剤の含有
量が多すぎる場合には、相対的に金属磁性粉末の磁性層
に占める割合が低下して出力が低下し、また、ドライブ
での繰り返し摺動等により塑性流動を起こしやすくな
り、磁気記録媒体の走行耐久性が低下する。一方、結合
剤の含有量が少なすぎる場合には、塗膜が脆くなり、磁
気記録媒体の走行耐久性が低下してしまう。
【0045】さらには、上記結合剤を架橋硬化させるポ
リイソシアネートを併用することも可能である。このポ
リイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート
並びにこれらの付加体、アルキレンジイソシアネート並
びにこれらの付加体が挙げられる。これらポリイソシア
ネートの上記結合剤への配合量は、上記結合剤100重
量部に対して、5〜80重量部、好ましくは、10〜5
0重量部である。
リイソシアネートを併用することも可能である。このポ
リイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート
並びにこれらの付加体、アルキレンジイソシアネート並
びにこれらの付加体が挙げられる。これらポリイソシア
ネートの上記結合剤への配合量は、上記結合剤100重
量部に対して、5〜80重量部、好ましくは、10〜5
0重量部である。
【0046】また、磁性層を形成するには、磁性塗料を
非磁性支持体上に塗布乾燥して形成するが、この塗料化
に用いられる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール
等のアルコール系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチル、エチレングリコー
ルアセテート等のエステル系溶媒、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、2−エトキシエタノール、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、メ
チレンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、
クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
系溶媒等が挙げられる。
非磁性支持体上に塗布乾燥して形成するが、この塗料化
に用いられる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール
等のアルコール系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチル、エチレングリコー
ルアセテート等のエステル系溶媒、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、2−エトキシエタノール、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、メ
チレンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、
クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
系溶媒等が挙げられる。
【0047】さらに、必要に応じて上記磁性層に潤滑剤
を含有させることが可能である。上記潤滑剤としては、
黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、シリコ
ーンオイル、炭素数が10〜22の脂肪酸、並びにこれ
と炭素数が2〜26のアルコールからなる脂肪酸エステ
ル、テルペン化合物、並びにこれらのオリゴマー等が挙
げられる。
を含有させることが可能である。上記潤滑剤としては、
黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、シリコ
ーンオイル、炭素数が10〜22の脂肪酸、並びにこれ
と炭素数が2〜26のアルコールからなる脂肪酸エステ
ル、テルペン化合物、並びにこれらのオリゴマー等が挙
げられる。
【0048】また、必要に応じて上記磁性層に研磨剤粒
子を含有させることが可能である。上記研磨剤粒子とし
ては、酸化アルミニウム(α、β、γ)、酸化クロム、
炭化硅素、ダイヤモンド、ガーネット、エメリー、窒化
ホウ素、チタンカーバイト、炭化硅素、炭化チタン、酸
化チタン(ルチル、アナターゼ)等が挙げられる。これ
らの研磨剤粒子は、金属磁性粉末100重量部に対し
て、20重量部以下、好ましくは10重量部以下が望ま
しい。また、これらの研磨剤粒子は、モース硬度が4以
上、好ましくは5以上であり、比重が2〜6、好ましく
は、3〜5の範囲が望ましい。平均粒径は、0.5μm
以下、好ましくは、0.3μm以下が望ましい。研磨剤
粒子の平均粒径も、金属磁性粉末の場合と同様に、透過
型電子顕微鏡写真から測定し、統計処理する。
子を含有させることが可能である。上記研磨剤粒子とし
ては、酸化アルミニウム(α、β、γ)、酸化クロム、
炭化硅素、ダイヤモンド、ガーネット、エメリー、窒化
ホウ素、チタンカーバイト、炭化硅素、炭化チタン、酸
化チタン(ルチル、アナターゼ)等が挙げられる。これ
らの研磨剤粒子は、金属磁性粉末100重量部に対し
て、20重量部以下、好ましくは10重量部以下が望ま
しい。また、これらの研磨剤粒子は、モース硬度が4以
上、好ましくは5以上であり、比重が2〜6、好ましく
は、3〜5の範囲が望ましい。平均粒径は、0.5μm
以下、好ましくは、0.3μm以下が望ましい。研磨剤
粒子の平均粒径も、金属磁性粉末の場合と同様に、透過
型電子顕微鏡写真から測定し、統計処理する。
【0049】以上、上述した配位子(フェニルヒドロキ
シルアミン化合物、芳香族ジアゾ化合物)、金属磁性粉
末、結合剤、要すれば潤滑剤、研磨剤等から磁性塗料を
調整し、非磁性支持体上に塗布、乾燥することによって
磁性層を形成する。
シルアミン化合物、芳香族ジアゾ化合物)、金属磁性粉
末、結合剤、要すれば潤滑剤、研磨剤等から磁性塗料を
調整し、非磁性支持体上に塗布、乾燥することによって
磁性層を形成する。
【0050】上記非磁性支持体としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート
等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン類、セルローストリアセテート、セルロースジアセテ
ート等のセルロース類、ビニル系樹脂、ポリイミド類、
ポリカーボネート類に代表されるような高分子材料、或
いは、金属、ガラス、セラミックス等により形成される
支持体等が挙げられる。
テレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート
等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン類、セルローストリアセテート、セルロースジアセテ
ート等のセルロース類、ビニル系樹脂、ポリイミド類、
ポリカーボネート類に代表されるような高分子材料、或
いは、金属、ガラス、セラミックス等により形成される
支持体等が挙げられる。
【0051】なお、磁性塗料の調整は、混練工程、混合
工程、分散工程の各工程によって行われる。分散及び混
練には、ロールミル、ボールミル、サンドミル、アジタ
ー、ニーダー、エクストルーダー、ホモジナイザー、超
音波分散機等が用いられる。磁性塗料の調整後は、この
磁性塗料を非磁性支持体上に吹き付け或いはロール塗布
等の任意の方法で塗布、乾燥させればよい。
工程、分散工程の各工程によって行われる。分散及び混
練には、ロールミル、ボールミル、サンドミル、アジタ
ー、ニーダー、エクストルーダー、ホモジナイザー、超
音波分散機等が用いられる。磁性塗料の調整後は、この
磁性塗料を非磁性支持体上に吹き付け或いはロール塗布
等の任意の方法で塗布、乾燥させればよい。
【0052】以上が本発明の基本的な構成であるが、こ
の磁気記録媒体には、この他にも付加的な構成をもたせ
ることで、さらなる特性の向上を図るようにしてもよ
い。
の磁気記録媒体には、この他にも付加的な構成をもたせ
ることで、さらなる特性の向上を図るようにしてもよ
い。
【0053】例えば、磁気記録媒体の走行性の向上や帯
電防止及び転写防止等を目的として、非磁性支持体の磁
性層形成面とは反対側の面にバックコート層を設けても
よい。さらに、必要に応じて、磁性層上に潤滑剤や防錆
剤等からなるトップコート層を設けてもよい。これらト
ップコート層やバックコート層は、磁性塗料を塗布乾燥
後、カレンダー装置に導き、巻取りロールに巻取ってか
ら塗布、乾燥させればよい。
電防止及び転写防止等を目的として、非磁性支持体の磁
性層形成面とは反対側の面にバックコート層を設けても
よい。さらに、必要に応じて、磁性層上に潤滑剤や防錆
剤等からなるトップコート層を設けてもよい。これらト
ップコート層やバックコート層は、磁性塗料を塗布乾燥
後、カレンダー装置に導き、巻取りロールに巻取ってか
ら塗布、乾燥させればよい。
【0054】また、磁性層と非磁性支持体との間には、
磁性層(上層)の平滑性を得る目的で、非磁性粉末を結
合剤中に分散させた非磁性層(下層)を設けることも可
能である。これは、一般に重層塗布型磁気記録媒体と呼
ばれるものである。重層塗布型磁気記録媒体の場合に、
非磁性層(下層)に用いられる非磁性粉末としては、例
えば、α−Fe2O3等の非磁性酸化鉄、ゲータイト、ル
チル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタン、酸化錫、
酸化タングステン、酸化硅素、酸化亜鉛、酸化クロム、
酸化セリウム、チタンカーバイト、BN,α−アルミ
ナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、硫酸カルシウム、硫
酸バリウム、二硫化モリブデン、炭酸マグネシウム、炭
酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、チ
タン酸バリウム等がある。
磁性層(上層)の平滑性を得る目的で、非磁性粉末を結
合剤中に分散させた非磁性層(下層)を設けることも可
能である。これは、一般に重層塗布型磁気記録媒体と呼
ばれるものである。重層塗布型磁気記録媒体の場合に、
非磁性層(下層)に用いられる非磁性粉末としては、例
えば、α−Fe2O3等の非磁性酸化鉄、ゲータイト、ル
チル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタン、酸化錫、
酸化タングステン、酸化硅素、酸化亜鉛、酸化クロム、
酸化セリウム、チタンカーバイト、BN,α−アルミ
ナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、硫酸カルシウム、硫
酸バリウム、二硫化モリブデン、炭酸マグネシウム、炭
酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、チ
タン酸バリウム等がある。
【0055】これらの非磁性粉末は、単独で用いること
も可能であるし、複数を混合して用いることも可能であ
る。また、これら非磁性粉末は、目的に応じて適当量の
不純物をドープすることも可能であるし、分散性の改
良、導電性の改良、導電性の付与、色調の改善等の目的
で、Al、Si、Ti、Sn、Sb、Zr等の化合物で
表面処理することも可能である。非磁性粉末の非表面積
は、30〜80m2/g、好ましくは40〜70m2/g
である。
も可能であるし、複数を混合して用いることも可能であ
る。また、これら非磁性粉末は、目的に応じて適当量の
不純物をドープすることも可能であるし、分散性の改
良、導電性の改良、導電性の付与、色調の改善等の目的
で、Al、Si、Ti、Sn、Sb、Zr等の化合物で
表面処理することも可能である。非磁性粉末の非表面積
は、30〜80m2/g、好ましくは40〜70m2/g
である。
【0056】また、非磁性層(下層)には、上述した非
磁性粉末の他に、必要に応じてゴム用ファーネス、熱分
解カーボン、カラー用ブラック、アセチレンブラック等
のカーボンブラックが含まれていてもよい。これらカー
ボンブラックの比表面積は、100〜400m2/g、
DBP(Dibutyl phthalate)吸油量
は、20〜200ml/100gであることが好まし
い。
磁性粉末の他に、必要に応じてゴム用ファーネス、熱分
解カーボン、カラー用ブラック、アセチレンブラック等
のカーボンブラックが含まれていてもよい。これらカー
ボンブラックの比表面積は、100〜400m2/g、
DBP(Dibutyl phthalate)吸油量
は、20〜200ml/100gであることが好まし
い。
【0057】なお、非磁性粉末及びカーボンブラックの
比表面積を規定するのは、非磁性層(下層)を平滑な表
面で形成し、これによって磁性層(上層)が平滑な表面
で形成されるようにするためである。磁性層(上層)が
平滑化されることにより、変調ノイズ特性に優れ、スペ
ーシングロスの影響の少ない磁気記録媒体を得ることが
可能となる。
比表面積を規定するのは、非磁性層(下層)を平滑な表
面で形成し、これによって磁性層(上層)が平滑な表面
で形成されるようにするためである。磁性層(上層)が
平滑化されることにより、変調ノイズ特性に優れ、スペ
ーシングロスの影響の少ない磁気記録媒体を得ることが
可能となる。
【0058】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明が本実施例に限定されるものでないこと
は言うまでもない。
するが、本発明が本実施例に限定されるものでないこと
は言うまでもない。
【0059】実験例a 以下、実験例a−1〜実験例a−15では、磁性層に下
記の化13にて示されるフェニルヒドロキシルアミン化
合物を含有する磁気テープを作製した。
記の化13にて示されるフェニルヒドロキシルアミン化
合物を含有する磁気テープを作製した。
【0060】
【化13】
【0061】<実験例a−1>先ず、下記の組成で示さ
れる金属磁性粉末、結合剤、添加剤、フェニルヒドロキ
シルアミン化合物を同時に混合し、エクストルーダーに
より溶剤とともに混練した後、サンドミルで6時間分散
した。
れる金属磁性粉末、結合剤、添加剤、フェニルヒドロキ
シルアミン化合物を同時に混合し、エクストルーダーに
より溶剤とともに混練した後、サンドミルで6時間分散
した。
【0062】次に、この磁性塗料にポリイソシアネート
3重量部を添加し、これを厚み7μmのベースフィルム
(ポリエチレンテレフタレート)上に厚みが6.5μm
となるように塗布した。その後、ソレノイドコイルによ
り配向処理を行い、乾燥、カレンダー処理、硬化処理を
行った。
3重量部を添加し、これを厚み7μmのベースフィルム
(ポリエチレンテレフタレート)上に厚みが6.5μm
となるように塗布した。その後、ソレノイドコイルによ
り配向処理を行い、乾燥、カレンダー処理、硬化処理を
行った。
【0063】磁性塗料の組成 Fe系金属磁性粉末 100重量部 (保磁力:160kA/m、飽和磁化量:145Am2/kg 比表面積:51m2/g、長軸長:0.08μm、針状比:3) ポリ塩化ビニル樹脂 (商品名;MR−110、日本ゼオン社製) 14重量部 ポリエステルポリウレタン樹脂(東洋紡社製) 3重量部 添加剤(Al2O3) 5重量部 表1で示されるフェニルヒドロキシルアミン化合物 3重量部 ステアリン酸 1重量部 ヘプチルステアレート 1重量部 メチルエチルケトン 150重量部 シクロヘキサノン 150重量部 さらに、下記の組成によるバック塗料をベースフィルム
の上記塗布面とは反対側に塗布した。このようにして得
られたフィルムを8mm幅にスリットして8mmカセッ
トに組み込んで磁気テープ(実験例a−1)を作製し
た。
の上記塗布面とは反対側に塗布した。このようにして得
られたフィルムを8mm幅にスリットして8mmカセッ
トに組み込んで磁気テープ(実験例a−1)を作製し
た。
【0064】バック塗料組成 カーボンブラック(商品名:旭#50、旭カーボン社製) 100重量部 ポリエステルポリウレタン(商品名:ニッポランN−2304) 100重量部 メチルエチルケトン 500重量部 トルエン 500重量部 <実験例a−2〜実験例a−8>フェニルヒドロキシル
アミン化合物の添加量を、表1に示すような添加量に変
えた。これ以外は、実験例a−1と同様にして磁性塗料
を調整し、磁気テープを作製した。
アミン化合物の添加量を、表1に示すような添加量に変
えた。これ以外は、実験例a−1と同様にして磁性塗料
を調整し、磁気テープを作製した。
【0065】<実験例a−9〜実験例a−14>化13
で示されるフェニルヒドロキシルアミン化合物の置換基
R2,R5,R6をHとし、R1,R3,R4の種類を表1
に示すように変えた。これ以外は、実験例a−1と同様
にして磁性塗料を調整し、磁気テープを作製した。
で示されるフェニルヒドロキシルアミン化合物の置換基
R2,R5,R6をHとし、R1,R3,R4の種類を表1
に示すように変えた。これ以外は、実験例a−1と同様
にして磁性塗料を調整し、磁気テープを作製した。
【0066】<実験例a−15>フェニルヒドロキシル
アミン化合物を金属磁性粉末に予め表面処理した。これ
以外は、実験例a−1と同様にして磁性塗料を調整し、
磁気テープを作製した。
アミン化合物を金属磁性粉末に予め表面処理した。これ
以外は、実験例a−1と同様にして磁性塗料を調整し、
磁気テープを作製した。
【0067】<比較例a−1>フェニルヒドロキシルア
ミン化合物を含有していない磁性塗料を用いて作製され
ている市販の8mmHi8磁気テープを用意した。
ミン化合物を含有していない磁性塗料を用いて作製され
ている市販の8mmHi8磁気テープを用意した。
【0068】<比較例a−2>フェニルヒドロキシルア
ミン化合物を磁性塗料塗布直前に添加して磁性層を形成
した。これ以外は、実験例a−1と同様にして磁気テー
プを作製した。
ミン化合物を磁性塗料塗布直前に添加して磁性層を形成
した。これ以外は、実験例a−1と同様にして磁気テー
プを作製した。
【0069】
【表1】
【0070】実験例b 以下、実験例b−1〜実験例b−19では、磁性層に芳
香族ジアゾ化合物を含有する磁気テープを作製した。
香族ジアゾ化合物を含有する磁気テープを作製した。
【0071】<実験例b−1〜実験例b−8>フェニル
ヒドロキシルアミン化合物の代わりに、芳香族ジアゾ化
合物として下記の化14で示されるピリジルジアゾ化合
物(但し、官能基R1〜R8を全てHとし、XをOHとす
る)を用い、その添加量を表2に示すように変えた。こ
れ以外は、実験例a−1と同様にして磁性塗料を調製
し、磁気テープを作製した。
ヒドロキシルアミン化合物の代わりに、芳香族ジアゾ化
合物として下記の化14で示されるピリジルジアゾ化合
物(但し、官能基R1〜R8を全てHとし、XをOHとす
る)を用い、その添加量を表2に示すように変えた。こ
れ以外は、実験例a−1と同様にして磁性塗料を調製
し、磁気テープを作製した。
【0072】
【化14】
【0073】<実験例b−9〜実験例b−12>化14
で示されるピリジルジアゾ化合物の官能基R2,R3,R
4,R7,R8を全てHとし、R1,R5,R6,Xを表2に
示すように変えた。これ以外は、実験例b−1と同様に
して磁性塗料を調製し、磁気テープを作製した。
で示されるピリジルジアゾ化合物の官能基R2,R3,R
4,R7,R8を全てHとし、R1,R5,R6,Xを表2に
示すように変えた。これ以外は、実験例b−1と同様に
して磁性塗料を調製し、磁気テープを作製した。
【0074】<実験例b−13〜実験例b−18>芳香
族ジアゾ化合物として、下記の化15〜化20で示され
る化合物を用いた。これ以外は、実験例b−1と同様に
して磁性塗料を調整し、磁気テープを作製した。
族ジアゾ化合物として、下記の化15〜化20で示され
る化合物を用いた。これ以外は、実験例b−1と同様に
して磁性塗料を調整し、磁気テープを作製した。
【0075】
【化15】
【0076】
【化16】
【0077】
【化17】
【0078】
【化18】
【0079】
【化19】
【0080】
【化20】
【0081】<実験例b−19>芳香族ジアゾ化合物を
金属磁性粉末に予め表面処理した。これ以外は、実験例
b−1と同様にして磁性塗料を調整し、磁気テープを作
製した。
金属磁性粉末に予め表面処理した。これ以外は、実験例
b−1と同様にして磁性塗料を調整し、磁気テープを作
製した。
【0082】<比較例b−1>芳香族ジアゾ化合物を含
有していない磁性塗料を用いて作製されている市販の8
mmHi8磁気テープを用意した。
有していない磁性塗料を用いて作製されている市販の8
mmHi8磁気テープを用意した。
【0083】<比較例b−2>芳香族ジアゾ化合物を磁
性塗料塗布直前に添加して磁性層を形成した。これ以外
は、実験例b−1と同様にして磁気テープを作製した。
性塗料塗布直前に添加して磁性層を形成した。これ以外
は、実験例b−1と同様にして磁気テープを作製した。
【0084】
【表2】
【0085】磁気テープの評価 以上、実験a及び実験bで作製された磁気テープについ
て、それぞれ再生出力、表面粗さ(Ra)を測定した。
その結果を表3及び表4に示す。
て、それぞれ再生出力、表面粗さ(Ra)を測定した。
その結果を表3及び表4に示す。
【0086】また、サンドミルによる金属磁性粉末の分
散効率を調べた。その結果を図1及び図2に示す。
散効率を調べた。その結果を図1及び図2に示す。
【0087】なお、再生出力の測定は、固定ヘッド式電
特測定機を用いて行った。この測定機は、回転ドラムと
これに接触するヘッドから構成されており、磁気テープ
はドラムに巻き付けられる。実際の測定は、先ず各磁気
テープの最適記録電流で10MHzの矩形波信号を記録
し、スペクトクラムアナライザーにより10MHzの出
力レベルを検出するものである。磁気テープ−ヘッド間
の相対速度は、3.33m/sとした。なお、リファレ
ンス(0dB)には、比較例a−1及び比較例b−1の
磁気テープを用いた。
特測定機を用いて行った。この測定機は、回転ドラムと
これに接触するヘッドから構成されており、磁気テープ
はドラムに巻き付けられる。実際の測定は、先ず各磁気
テープの最適記録電流で10MHzの矩形波信号を記録
し、スペクトクラムアナライザーにより10MHzの出
力レベルを検出するものである。磁気テープ−ヘッド間
の相対速度は、3.33m/sとした。なお、リファレ
ンス(0dB)には、比較例a−1及び比較例b−1の
磁気テープを用いた。
【0088】表面粗さの測定は、レーザ光干渉方式によ
る非接触型表面粗さ計を用いて中心線平均粗さ(Ra)
を測定した。
る非接触型表面粗さ計を用いて中心線平均粗さ(Ra)
を測定した。
【0089】金属磁性粉末の分散効率は、一定時間毎に
磁性塗料をサンドミルによるサンプリングして、2ml
のドクターブレードにて塗膜を形成し、乾燥後の塗膜面
の光沢度を測定した。入射角及び受光角は共に45度と
した。光沢度が高いほど高い分散性を示している。な
お、ここでは、実験例a−4、実験例b−4の結果を示
したが、他の実験例に関しても同様の結果が得られるこ
とを確認した。
磁性塗料をサンドミルによるサンプリングして、2ml
のドクターブレードにて塗膜を形成し、乾燥後の塗膜面
の光沢度を測定した。入射角及び受光角は共に45度と
した。光沢度が高いほど高い分散性を示している。な
お、ここでは、実験例a−4、実験例b−4の結果を示
したが、他の実験例に関しても同様の結果が得られるこ
とを確認した。
【0090】
【表3】
【0091】
【表4】
【0092】表3の結果から、フェニルヒドロキシルア
ミン化合物を所定量含有する磁気テープ(実験例a−2
〜実験例a−7及び実験例a−9〜実験例a−15)に
おいては、従来より用いられている磁気テープ(比較例
a−1)に比べ、表面が平滑であり、高い出力を得られ
ることがわかる。但し、フェニルヒドロキシルアミン化
合物の添加量には、最適値が存在することがわかる。添
加量が0.05重量部と少ない磁気テープ(実験例a−
1)では、分散効果が得られず、一方、添加量が15重
量部と多い磁気テープ(実験例a−8)では、金属磁性
粉末の分散性がかえって損なわれ、出力、表面粗さが悪
化している。このことから、フェニルヒドロキシルアミ
ン化合物の添加量は、金属磁性粉末100重量部に対し
て、0.5〜10重量部が好ましく、1.0〜5重量部
がより好ましいことがわかる。
ミン化合物を所定量含有する磁気テープ(実験例a−2
〜実験例a−7及び実験例a−9〜実験例a−15)に
おいては、従来より用いられている磁気テープ(比較例
a−1)に比べ、表面が平滑であり、高い出力を得られ
ることがわかる。但し、フェニルヒドロキシルアミン化
合物の添加量には、最適値が存在することがわかる。添
加量が0.05重量部と少ない磁気テープ(実験例a−
1)では、分散効果が得られず、一方、添加量が15重
量部と多い磁気テープ(実験例a−8)では、金属磁性
粉末の分散性がかえって損なわれ、出力、表面粗さが悪
化している。このことから、フェニルヒドロキシルアミ
ン化合物の添加量は、金属磁性粉末100重量部に対し
て、0.5〜10重量部が好ましく、1.0〜5重量部
がより好ましいことがわかる。
【0093】また、表3の結果から、フェニルヒドロキ
シルアミン化合物を金属磁性粉末と同時に添加した磁気
テープ(実験例a−1)、或いは予め金属磁性粉末に表
面処理した磁気テープ(実験例a−15)では、高い出
力、分散効果が得られるのに対して、フェニルヒドロキ
シルアミン化合物を磁性塗料塗布直前に添加した磁気テ
ープ(比較例a−2)では、十分な分散効果が得られ
ず、出力、表面粗さが悪化している。このことから、分
散剤として用いるフェニルヒドロキシルアミン化合物
は、磁性塗料と同時に添加する、或いは予め磁性粉末に
表面処理することによって、金属磁性粉末に配位させな
ければ、十分な分散効果を得ることができないことがわ
かる。
シルアミン化合物を金属磁性粉末と同時に添加した磁気
テープ(実験例a−1)、或いは予め金属磁性粉末に表
面処理した磁気テープ(実験例a−15)では、高い出
力、分散効果が得られるのに対して、フェニルヒドロキ
シルアミン化合物を磁性塗料塗布直前に添加した磁気テ
ープ(比較例a−2)では、十分な分散効果が得られ
ず、出力、表面粗さが悪化している。このことから、分
散剤として用いるフェニルヒドロキシルアミン化合物
は、磁性塗料と同時に添加する、或いは予め磁性粉末に
表面処理することによって、金属磁性粉末に配位させな
ければ、十分な分散効果を得ることができないことがわ
かる。
【0094】また、図1の結果から、フェニルヒドロキ
シルアミン化合物を用いた場合には、従来の分散剤に比
べ分散速度が速く、磁性塗料作製に要する時間の短縮が
可能であることがわかる。
シルアミン化合物を用いた場合には、従来の分散剤に比
べ分散速度が速く、磁性塗料作製に要する時間の短縮が
可能であることがわかる。
【0095】同様に、表4の結果から、芳香族ジアゾ化
合物を所定量含有する磁気テープ(実験例b−2〜実験
例b−7及び実験例b−9〜実験例b−19)において
は、従来より用いられている磁気テープ(比較例b−
1)に比べ、表面が平滑であり、高い出力を得られるこ
とがわかる。但し、芳香族ジアゾ化合物の添加量には、
最適値が存在することがわかる。添加量が0.05重量
部と少ない磁気テープ(実験例b−1)では、分散効果
が得られず、一方、添加量が15重量部と多い磁気テー
プ(実験例b−8)では、金属磁性粉末の分散性がかえ
って損なわれ、出力、表面粗さが悪化している。このこ
とから、芳香族ジアゾ化合物の添加量は、金属磁性粉末
100重量部に対して、0.5〜10重量部が好まし
く、1.0〜5重量部がより好ましいことがわかる。
合物を所定量含有する磁気テープ(実験例b−2〜実験
例b−7及び実験例b−9〜実験例b−19)において
は、従来より用いられている磁気テープ(比較例b−
1)に比べ、表面が平滑であり、高い出力を得られるこ
とがわかる。但し、芳香族ジアゾ化合物の添加量には、
最適値が存在することがわかる。添加量が0.05重量
部と少ない磁気テープ(実験例b−1)では、分散効果
が得られず、一方、添加量が15重量部と多い磁気テー
プ(実験例b−8)では、金属磁性粉末の分散性がかえ
って損なわれ、出力、表面粗さが悪化している。このこ
とから、芳香族ジアゾ化合物の添加量は、金属磁性粉末
100重量部に対して、0.5〜10重量部が好まし
く、1.0〜5重量部がより好ましいことがわかる。
【0096】また、表4の結果から、芳香族ジアゾ化合
物を金属磁性粉末と同時に添加した磁気テープ(実験例
b−1)、或いは予め金属磁性粉末に表面処理した磁気
テープ(実験例b−19)では、高い出力、分散効果が
得られるのに対して、芳香族ジアゾ化合物を磁性塗料塗
布直前に添加した磁気テープ(比較例b−2)では、十
分な分散効果が得られず、出力、表面粗さが悪化してい
る。このことから、分散剤として用いる芳香族ジアゾ化
合物は、磁性塗料と同時に添加する、或いは予め金属磁
性粉末に表面処理することによって、金属磁性粉末に配
位させなければ、十分な分散効果を得ることができない
ことがわかる。
物を金属磁性粉末と同時に添加した磁気テープ(実験例
b−1)、或いは予め金属磁性粉末に表面処理した磁気
テープ(実験例b−19)では、高い出力、分散効果が
得られるのに対して、芳香族ジアゾ化合物を磁性塗料塗
布直前に添加した磁気テープ(比較例b−2)では、十
分な分散効果が得られず、出力、表面粗さが悪化してい
る。このことから、分散剤として用いる芳香族ジアゾ化
合物は、磁性塗料と同時に添加する、或いは予め金属磁
性粉末に表面処理することによって、金属磁性粉末に配
位させなければ、十分な分散効果を得ることができない
ことがわかる。
【0097】また、図2の結果から、芳香族ジアゾ化合
物を用いた場合には、従来の分散剤に比べ分散速度が速
く、磁性塗料作製に要する時間の短縮が可能であること
がわかる。
物を用いた場合には、従来の分散剤に比べ分散速度が速
く、磁性塗料作製に要する時間の短縮が可能であること
がわかる。
【0098】このように、フェニルヒドロキシルアミン
化合物及び芳香族ジアゾ化合物は、金属磁性粉末に配位
吸着することによって分散剤として機能し、金属磁性粉
末の分散性を向上させる。したがって、磁性層にフェニ
ルヒドロキシルアミン化合物又は芳香族ジアゾ化合物を
保持する磁気記録媒体においては、微細な金属磁性粉末
を用いた場合でも、その金属磁性粉末の特性が十分に発
揮され、高密度記録に好適な高い電磁変換特性を得るこ
とができる。さらに、上記フェニルヒドロキシルアミン
化合物又は芳香族ジアゾ化合物を用いた場合には、金属
磁性粉末の分散を迅速に行え、磁性塗料調製に要する時
間を短縮することが可能となる。
化合物及び芳香族ジアゾ化合物は、金属磁性粉末に配位
吸着することによって分散剤として機能し、金属磁性粉
末の分散性を向上させる。したがって、磁性層にフェニ
ルヒドロキシルアミン化合物又は芳香族ジアゾ化合物を
保持する磁気記録媒体においては、微細な金属磁性粉末
を用いた場合でも、その金属磁性粉末の特性が十分に発
揮され、高密度記録に好適な高い電磁変換特性を得るこ
とができる。さらに、上記フェニルヒドロキシルアミン
化合物又は芳香族ジアゾ化合物を用いた場合には、金属
磁性粉末の分散を迅速に行え、磁性塗料調製に要する時
間を短縮することが可能となる。
【0099】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、高密度記録に好適な高い電磁変換特性を有
する磁気記録媒体を提供することができる。
明によれば、高密度記録に好適な高い電磁変換特性を有
する磁気記録媒体を提供することができる。
【図1】実験例a−4と比較例a−1の磁性塗料におけ
る分散時間と光沢度との関係を示す特性図である。
る分散時間と光沢度との関係を示す特性図である。
【図2】実験例b−4と比較例b−1の磁性塗料におけ
る分散時間と光沢度との関係を示す特性図である。
る分散時間と光沢度との関係を示す特性図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 非磁性支持体上に結合剤と比表面積35
m2/g以上の金属磁性粉末とを主体とする磁性塗料が
塗布されて磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
て、 上記金属磁性粉末には、フェニルヒドロキシルアミン化
合物が配位吸着していることを特徴とする磁気記録媒
体。 - 【請求項2】 上記磁性塗料は、フェニルヒドロキシル
アミン化合物を金属磁性粉末と結合剤と同時に混合する
ことによって調製されてなることを特徴とする請求項1
記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】 上記金属磁性粉末は、予めフェニルヒド
ロキシルアミン化合物により処理されてなることを特徴
とする請求項1記載の磁気記録媒体。 - 【請求項4】 上記フェニルヒドロキシルアミン化合物
は、下記の化1にて示されることを特徴とする請求項1
記載の磁気記録媒体。 【化1】 - 【請求項5】 上記フェニルヒドロキシルアミン化合物
の含有量は、金属磁性粉末100重量部に対して、0.
5〜10重量部であることを特徴とする請求項1記載の
磁気記録媒体。 - 【請求項6】 上記磁性層の中心線平均粗さは、8nm
以下であること特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
体。 - 【請求項7】 非磁性支持体上に結合剤と比表面積35
m2/g以上の金属磁性粉末とを主体とする磁性塗料が
塗布されて磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
て、 上記金属磁性粉末には、芳香族ジアゾ化合物が配位吸着
していることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項8】 上記磁性塗料は、芳香族ジアゾ化合物を
金属磁性粉末と結合剤と同時に混合することによって調
製されてなることを特徴とする請求項7記載の磁気記録
媒体。 - 【請求項9】 上記金属磁性粉末は、予め芳香族ジアゾ
化合物により処理されてなることを特徴とする請求項7
記載の磁気記録媒体。 - 【請求項10】 上記芳香族ジアゾ化合物は、下記の化
2〜化5より選ばれてなる少なくともいずれかにて示さ
れることを特徴とする請求項7記載の磁気記録媒体。 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 - 【請求項11】 上記芳香族ジアゾ化合物の含有量は、
金属磁性粉末100重量部に対して、0.5〜10重量
部であることを特徴とする請求項7記載の磁気記録媒
体。 - 【請求項12】 上記磁性層の中心線平均粗さは、8n
m以下であること特徴とする請求項7記載の磁気記録媒
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9291190A JPH11126326A (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9291190A JPH11126326A (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11126326A true JPH11126326A (ja) | 1999-05-11 |
Family
ID=17765632
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9291190A Withdrawn JPH11126326A (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11126326A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003210435A (ja) * | 2002-01-25 | 2003-07-29 | Kawasaki Safety Service Industries Ltd | 新生児および乳児の診断装置 |
-
1997
- 1997-10-23 JP JP9291190A patent/JPH11126326A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003210435A (ja) * | 2002-01-25 | 2003-07-29 | Kawasaki Safety Service Industries Ltd | 新生児および乳児の診断装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050104 |