JPH11124353A - シクロプロピルアクリル酸誘導体の製造法 - Google Patents

シクロプロピルアクリル酸誘導体の製造法

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JPH11124353A
JPH11124353A JP29007097A JP29007097A JPH11124353A JP H11124353 A JPH11124353 A JP H11124353A JP 29007097 A JP29007097 A JP 29007097A JP 29007097 A JP29007097 A JP 29007097A JP H11124353 A JPH11124353 A JP H11124353A
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reaction
derivative
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water
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JP29007097A
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Shigeo Osono
重雄 大園
Makoto Nakazawa
信 仲澤
Goro Asanuma
五朗 浅沼
Manzo Shiono
万蔵 塩野
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高収率かつ高純度で、シクロプロピルアクリ
ル酸誘導体を工業的に有利に製造する方法が提供され
る。 【解決手段】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ水素
原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表
す。)で示されるシクロプロパンカルバルデヒド誘導体
とマロン酸とを塩基の存在下に反応させて一般式(2) 【化2】 で示されるシクロプロピルアクリル酸誘導体を製造する
にあたり、生成した水を反応系外に除去しながら反応を
行うことを特徴とする上記一般式(2)で示されるシク
ロプロピルアクリル酸誘導体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシクロプロピルアク
リル酸誘導体の製造方法に関する。本発明により製造さ
れるシクロプロピルアクリル酸は、例えば抗HIV活性
を有するベンゾキサジノン誘導体(L-743726)
[テトラヘドロン・レターズ(TetrahedronLetters)、3
6巻、8937頁(1995年)参照]の骨格構成単位
となるシクロプロピルアセチレンを合成するための合成
中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】シクロプロピルアクリル酸誘導体の製造
方法としては、シクロプロパンカルバルデヒドとマロン
酸をピリジン中で反応させる方法[ジャーナル オブ
ザ アメリカンケミカル ソサエティー(Journal of t
he American Chemical Society)、73巻、3831頁
(1951年)参照]が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法は、目的物の収率が56%と必ずしも高いとは言え
ず、実際に本反応を追試したところ、反応時間を10時
間以上かけたにもかかわらず、原料のシクロプロパンカ
ルバルデヒドを完全に転化させることができなかった。
したがって、かかる方法はシクロプロピルアクリル酸誘
導体の工業的に有利な製法とは言い難い。しかして、本
発明の目的は、シクロプロピルアクリル酸誘導体を、高
収率かつ高純度で、工業的に有利に製造し得る方法を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、一般式(1)
【0005】
【化3】
【0006】(式中、R1、R2、R3、R4およびR5
それぞれ水素原子または置換基を有していてもよいアル
キル基を表す。)で示されるシクロプロパンカルバルデ
ヒド誘導体[以下、シクロプロパンカルバルデヒド誘導
体(1)と略記する]とマロン酸とを塩基の存在下に反
応させて一般式(2)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1、R2、R3、R4およびR5
前記定義のとおりである。)で示されるシクロプロピル
アクリル酸誘導体[以下、シクロプロピルアクリル酸誘
導体(2)と略記する]を製造するにあたり、生成した
水を反応系外に除去しながら反応を行うことを特徴とす
るシクロプロピルアクリル酸誘導体(2)の製造方法を
提供することにより達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】上記一般式中、R1、R2、R3
4およびR5が表すアルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基などが挙げられ
る。
【0010】これらのアルキル基は置換基を有していて
もよく、かかる置換基としては、例えば水酸基;メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのア
ルコキシル基;tert−ブチルジメチルシリル基、t
ert−ブチルジフェニルシリルオキシ基などの三置換
シリルオキシ基;フェニル基、p-メトキシフェニル
基、p-クロロフェニル基などのアリール基などが挙げ
られる。
【0011】本発明の反応に使用される塩基としては、
ピリジン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピロリジン
などの有機塩基が挙げられる。中でも、ピリジンが好ま
しい。塩基の使用量は、マロン酸に対し0.1〜10当
量の範囲が好ましく、反応完結に要する時間と経済的見
地からは、0.5〜2.0当量がより好ましい。
【0012】本発明の反応は、反応により生成する水を
反応系外に除去しながら行う。生成した水を反応系外に
除去する方法は特に限定されず、例えば、シリカゲル、
モレキュラーシーブス、硫酸ナトリウムなどの固体脱水
剤を使用することもできるが、工業的実施の観点からは
有機溶媒を用いる共沸脱水による方法がより簡便であ
る。
【0013】ここで使用される有機溶媒としては、本発
明の反応に悪影響を与えないで水と共沸し、水との相互
溶解性の低い性質を有する溶媒であればよく、このよう
な性質を有する溶媒としては、例えばジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル;ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサンなど
の炭化水素;塩化メチレン、1,2−ジクロルエタン、
クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなどのエ
ステルなどが挙げられる。溶媒の使用量は水の共沸に必
要な量でよく、通常マロン酸に対し0.2〜20倍重量
の範囲で使用される。
【0014】反応を加速させるため、触媒として酢酸ア
ンモニウムなどの塩類を添加して反応を行ってもよい。
触媒の使用量は、マロン酸に対して0.001〜1.0
当量の範囲が好ましい。
【0015】本反応は溶媒の還流条件で行うため、反応
温度は使用する有機溶媒の種類、使用量によって決まる
が、通常0℃〜150℃の間で行うことができる。反応
温度が高いほど反応の進行が早くなる傾向があるが、マ
ロン酸自身の熱分解も起こりやすくなるため、40℃〜
80℃の間で行うのが好ましい。本反応は通常、常圧に
おいて行われるが、減圧、加圧条件下に行っても何ら問
題はない。反応の完結には通常1〜5時間程度を要する
のが一般的である。
【0016】このようにして得られたシクロプロピルア
クリル酸誘導体(2)は、通常の有機化合物の単離・精
製に用いられる方法により単離・精製することができ
る。例えば反応終了確認後、反応混合物を希塩酸、希硫
酸などの酸性水溶液にあけて、ジエチルエーテル、酢酸
エチル、塩化メチレンなどの有機溶媒で抽出し、必要に
応じて抽出液を水、食塩水などで洗浄することにより、
水溶性物質を除去し、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マ
グネシウムなどで乾燥したのちに濃縮し、得られる粗生
成物を必要に応じて蒸留、クロマトグラフィー、再結晶
などにより精製することにより行う。また精製すること
なく、反応液をそのまま次の反応に供してもよい。
【0017】本発明により得られたシクロプロピルアク
リル酸誘導体(2)は、医薬中間体として有用なシクロ
プロピルアセチレンへと変換することができる。例え
ば、シクロプロピルアクリル酸(3)からシクロプロピ
ルアセチレンへの変換は、下記のスキームにしたがって
行うことができる。
【0018】
【化5】
【0019】まず、シクロプロピルアクリル酸(3)を
臭素化する。臭素化反応は、例えばヘキサンなどの不活
性溶媒中、ほぼ等モルの臭素を-20℃〜0℃で反応さ
せることにより実施でき、得られた反応液を濾過、洗浄
することにより臭素化体(4)が得られる。
【0020】得られた臭素化体(4)からの脱炭酸脱臭
素化反応は、例えば、臭素化体のヘキサン懸濁液に炭酸
ナトリウムの水溶液を添加することにより実施すること
ができ、反応後、ヘキサン層を濃縮、蒸留することによ
り、シクロプロピルビニルブロマイド(5)を得ること
ができる。また、塩化メチレンなどの不活性溶媒中、臭
素化体(4)にトリエチルアミンなどの有機アミンを作
用させることによってもシクロプロピルビニルブロマイ
ド(5)を得ることができる。
【0021】上記により得られたシクロプロピルビニル
ブロマイド(5)からの脱臭化水素は、例えば、ジメチ
ルスルホキシド、トルエン、tert−アミルアルコー
ルなどの不活性溶媒中で、シクロプロピルビニルブロマ
イド(5)にカリウムtert−ブトキシド、ナトリウ
ムtert−ブトキシド、水酸化カリウムなどの塩基を
作用させることにより行うことができる。シクロプロピ
ルアセチレンの単離は蒸留により行うことができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。
【0023】実施例1 マロン酸(62.4g、0.6モル)および酢酸アンモニ
ウム(1.5g)をジイソプロピルエーテル(172m
l)中に仕込み、次いでピリジン(47.5g、0.6モ
ル)およびシクロプロパンカルバルデヒド(35.5
g、0.5モル)を仕込み、還流条件で2時間加熱し
た。この間、反応器内部温度は70℃〜75℃で、イソ
プロピルエーテルと共沸して留出した水は水分離装置に
より除去しながら(留出した水量9g)反応させた。反
応終了を確認後、イソプロピルエーテルを留去し、つい
で1N塩酸650mLを加えた後、塩化メチレン(50
0ml×2回)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄
した後、溶媒を留去すると粗生成物45.6gが得られ
た。粗生成物中のシクロプロピルアクリル酸の純度は9
9.1%であり、収率として80.7%であった。
【0024】実施例2 溶媒としてイソプロピルエーテルに代えてヘキサンを用
い、反応時間を1.5時間とした以外は、実施例1と同
様に反応および後処理操作を行ったところ、粗生成物4
3.7gが得られた。粗生成物中のシクロプロピルアク
リル酸の純度は93.6%であり、収率として73.0%
であった。
【0025】比較例1 シクロプロピルアクリル酸の合
成 マロン酸(124.8g、1.2モル)、ピリジン(9
4.9g、1.2モル)およびシクロプロパンカルバルデ
ヒド(70.0g、1.0モル)を仕込み、95℃〜10
0℃で12時間加熱した。反応混合物を1N塩酸1.2
5L中にあけた後、塩化メチレン(500ml×2回)
で抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、溶媒を留
去すると粗生成物70.9gが得られた。粗生成物中の
シクロプロピルアクリル酸の純度は93.7%であり、
収率として59.3%であった。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、簡便な脱水操作によ
り、高収率かつ高純度で、シクロプロピルアクリル酸誘
導体(2)を工業的に有利に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩野 万蔵 岡山県倉敷市酒津2045番地の1 株式会社 クラレ内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ水素
    原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表
    す。)で示されるシクロプロパンカルバルデヒド誘導体
    とマロン酸とを塩基の存在下に反応させて一般式(2) 【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は前記定義のと
    おりである。)で示されるシクロプロピルアクリル酸誘
    導体を製造するにあたり、生成した水を反応系外に除去
    しながら反応を行うことを特徴とする上記一般式(2)
    で示されるシクロプロピルアクリル酸誘導体の製造方
    法。
JP29007097A 1996-12-16 1997-10-22 シクロプロピルアクリル酸誘導体の製造法 Pending JPH11124353A (ja)

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JP29007097A JPH11124353A (ja) 1997-10-22 1997-10-22 シクロプロピルアクリル酸誘導体の製造法
US08/989,412 US5955627A (en) 1996-12-16 1997-12-12 Process for the preparation of cyclopropylacetylene derivatives
DE69713040T DE69713040T2 (de) 1996-12-16 1997-12-16 Verfahren zur Herstellung von Cyclopropylacetylen und dessen Derivaten
EP97122210A EP0847974B1 (en) 1996-12-16 1997-12-16 Process for the preparation of cyclopropylacetylene and its derivatives
CN97129774A CN1070833C (zh) 1996-12-16 1997-12-16 制备环丙基乙炔衍生物的方法
CNB001188429A CN1183090C (zh) 1996-12-16 1997-12-16 制备环丙基丙烯酸衍生物的方法
HK99100768A HK1016965A1 (en) 1996-12-16 1999-02-25 Process for the preparation of cyclopropylacetylene derivatives
CNB001188410A CN1200917C (zh) 1996-12-16 2000-06-17 制备环丙基乙炔衍生物的方法

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