JPH1112237A - アミノインダノール化合物の回収法 - Google Patents
アミノインダノール化合物の回収法Info
- Publication number
- JPH1112237A JPH1112237A JP17178997A JP17178997A JPH1112237A JP H1112237 A JPH1112237 A JP H1112237A JP 17178997 A JP17178997 A JP 17178997A JP 17178997 A JP17178997 A JP 17178997A JP H1112237 A JPH1112237 A JP H1112237A
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- Japan
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- amino
- indanol
- cis
- alkanol
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水溶液中のアミノインダノール化合物を効率
的に回収する。 【解決手段】 水溶液中に存在するアミノインダノール
化合物を、炭素数4〜12のアルカノールで抽出するこ
とを特徴とするアミノインダノール化合物の回収法。
的に回収する。 【解決手段】 水溶液中に存在するアミノインダノール
化合物を、炭素数4〜12のアルカノールで抽出するこ
とを特徴とするアミノインダノール化合物の回収法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業的に有用なア
ミノインダノール化合物、特にシス−1−アミノ−2−
インダノールの回収法に関する。
ミノインダノール化合物、特にシス−1−アミノ−2−
インダノールの回収法に関する。
【0002】
【従来の技術】シス−1−アミノ−2−インダノール
は、医薬中間体として重要である。例えば、J.Me
d.Chem.,35,2525(1992)、J M
ed.Chem.,35,1702(1992)、J.
Med.Chem.,35,1685(1992)等に
は、シス−1−アミノ−2−インダノールが抗HIV薬
の製造中間体として有用であることが開示されている。
は、医薬中間体として重要である。例えば、J.Me
d.Chem.,35,2525(1992)、J M
ed.Chem.,35,1702(1992)、J.
Med.Chem.,35,1685(1992)等に
は、シス−1−アミノ−2−インダノールが抗HIV薬
の製造中間体として有用であることが開示されている。
【0003】従来、、シス−1−アミノ−2−インダノ
ールの製造法としては、幾つかの方法が知られている。
特開平7−316106には、1,2−ジ置換インダン
類叉はシス−1,2−インデンエポキシドからリッター
反応を利用した効率的なシス−1−アミノ−2−インダ
ノールの製造法が開示されており(純度95%程度)、
シス−1−アミノ−2−インダノールを、リッター反応
後加水分解し、水溶液中から結晶として析出させる方法
及びジクロロメタン等のハロゲン化アルキルで抽出する
方法が記載されている。
ールの製造法としては、幾つかの方法が知られている。
特開平7−316106には、1,2−ジ置換インダン
類叉はシス−1,2−インデンエポキシドからリッター
反応を利用した効率的なシス−1−アミノ−2−インダ
ノールの製造法が開示されており(純度95%程度)、
シス−1−アミノ−2−インダノールを、リッター反応
後加水分解し、水溶液中から結晶として析出させる方法
及びジクロロメタン等のハロゲン化アルキルで抽出する
方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の水溶液
中からシス−1−アミノ−2−インダノールを結晶とし
て析出させる方法は、シス−1−アミノ−2−インダノ
ールが非常に水に溶けやすいため回収効率が悪く、加水
分解後の中和により生成した無機塩の混入が避けられな
いこと、ハロゲン化アルキルで抽出する方法は、安全性
や環境面からハロゲン化アルキルの使用が困難等の問題
を抱えており、シス−1−アミノ−2−インダノールを
効率よく抽出するためには大量に使用する必要ある等の
問題点がある。
中からシス−1−アミノ−2−インダノールを結晶とし
て析出させる方法は、シス−1−アミノ−2−インダノ
ールが非常に水に溶けやすいため回収効率が悪く、加水
分解後の中和により生成した無機塩の混入が避けられな
いこと、ハロゲン化アルキルで抽出する方法は、安全性
や環境面からハロゲン化アルキルの使用が困難等の問題
を抱えており、シス−1−アミノ−2−インダノールを
効率よく抽出するためには大量に使用する必要ある等の
問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、水溶液中
に存在するアミノインダノール化合物の回収法について
鋭意検討を重ねた結果、水に難溶性の炭素数4〜12の
アルカノールを抽出溶媒として使用することにより、ア
ミノインダノール化合物が効率良く水溶液中から回収で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
に存在するアミノインダノール化合物の回収法について
鋭意検討を重ねた結果、水に難溶性の炭素数4〜12の
アルカノールを抽出溶媒として使用することにより、ア
ミノインダノール化合物が効率良く水溶液中から回収で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、水溶液中に存在するアミ
ノインダノール化合物を、水に難溶性の炭素数4〜12
のアルカノールで抽出することを特徴とするアミノイン
ダノール化合物の回収法に関するものである。
ノインダノール化合物を、水に難溶性の炭素数4〜12
のアルカノールで抽出することを特徴とするアミノイン
ダノール化合物の回収法に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、更に詳細に本発明を説明す
る。アミノインダノール化合物としては、ラセミのシス
−1−アミノ−2−インダノール、光学活性な(+)体
のシス−1−アミノ−2−インダノール、(−)体のシ
ス−1−アミノ−2−インダノール、ラセミのトランス
−1−アミノ−2−インダノール、光学活性な(+)体
のトランス−1−アミノ−2−インダノール、(−)体
のトランス−1−アミノ−2−インダノール等が挙げら
れる。
る。アミノインダノール化合物としては、ラセミのシス
−1−アミノ−2−インダノール、光学活性な(+)体
のシス−1−アミノ−2−インダノール、(−)体のシ
ス−1−アミノ−2−インダノール、ラセミのトランス
−1−アミノ−2−インダノール、光学活性な(+)体
のトランス−1−アミノ−2−インダノール、(−)体
のトランス−1−アミノ−2−インダノール等が挙げら
れる。
【0008】本発明の水に難溶性の炭素数4〜12のア
ルカノールを抽出溶媒として使用すると、アミノインダ
ノール化合物のアルカノール層と水層との分配率が、有
機層側に高く、水溶液中に存在するアミノインダノール
化合物を効率良く抽出することができる。炭素数4〜1
2のアルカノールとしては、1−ブタノール、2−ブタ
ノール、イソブタノール、tert−ブタノール、1−
ペンタノール、2−ペンタノール、2−メチル−1−ブ
タノール、3−メチル−1−ブタノール、1−ヘキサノ
ール、2−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプ
タノール、イソヘプタノール(プロピレンダイマーのオ
キソ化物)、1−オクタノール、2−オクタノール、2
−エチルヘキサノール、1−ノナノール、1−デカノー
ル、1−ウンデカノール、1−ドデカノール等が挙げら
れ、好ましくは、1−ブタノール、1−ヘキサノール、
イソヘプタノール、1−オクタノール、2−エチルヘキ
サノール等が挙げられる。
ルカノールを抽出溶媒として使用すると、アミノインダ
ノール化合物のアルカノール層と水層との分配率が、有
機層側に高く、水溶液中に存在するアミノインダノール
化合物を効率良く抽出することができる。炭素数4〜1
2のアルカノールとしては、1−ブタノール、2−ブタ
ノール、イソブタノール、tert−ブタノール、1−
ペンタノール、2−ペンタノール、2−メチル−1−ブ
タノール、3−メチル−1−ブタノール、1−ヘキサノ
ール、2−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプ
タノール、イソヘプタノール(プロピレンダイマーのオ
キソ化物)、1−オクタノール、2−オクタノール、2
−エチルヘキサノール、1−ノナノール、1−デカノー
ル、1−ウンデカノール、1−ドデカノール等が挙げら
れ、好ましくは、1−ブタノール、1−ヘキサノール、
イソヘプタノール、1−オクタノール、2−エチルヘキ
サノール等が挙げられる。
【0009】抽出条件について説明する。抽出温度は、
特に制限はなく、通常0℃から抽出溶媒と水の共沸温度
までの範囲が可能であるが、好ましくは20℃から90
℃の範囲がよい。抽出時間は、特に制限はなく、通常1
〜60分間の範囲が可能であるが、好ましくは5〜30
分の範囲がよい。
特に制限はなく、通常0℃から抽出溶媒と水の共沸温度
までの範囲が可能であるが、好ましくは20℃から90
℃の範囲がよい。抽出時間は、特に制限はなく、通常1
〜60分間の範囲が可能であるが、好ましくは5〜30
分の範囲がよい。
【0010】静置時間は、特に制限はなく、通常5分〜
100時間の範囲が可能であるが、好ましくは10分〜
50時間の範囲がよい。抽出法としては、バッチ法、向
流による連続法のいずれも採用することができ、抽出操
作は、通常常圧下で行われる。叉、抽出溶媒として通常
使用される、トルエン、酢酸エチル、メチルイソブチル
ケトン等は、アミノインダノール化合物の有機層と水層
との分配率が、水層側高く、アミノインダノール化合物
の抽出が困難である。
100時間の範囲が可能であるが、好ましくは10分〜
50時間の範囲がよい。抽出法としては、バッチ法、向
流による連続法のいずれも採用することができ、抽出操
作は、通常常圧下で行われる。叉、抽出溶媒として通常
使用される、トルエン、酢酸エチル、メチルイソブチル
ケトン等は、アミノインダノール化合物の有機層と水層
との分配率が、水層側高く、アミノインダノール化合物
の抽出が困難である。
【0011】更に、ハロゲン化アルキルも、抽出効率が
悪いことが判明した。
悪いことが判明した。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて更に詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1〜8[(−)シス−1−アミノ−2−インダノ
ールの分配率] 下記の各種炭素数4〜12のアルカノール20g及びp
H12.0の水20gに、(−)シス−1−アミノ−2
−インダノール0.21gを加え、25℃で20分間撹
拌して30分間静置後、分液した。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1〜8[(−)シス−1−アミノ−2−インダノ
ールの分配率] 下記の各種炭素数4〜12のアルカノール20g及びp
H12.0の水20gに、(−)シス−1−アミノ−2
−インダノール0.21gを加え、25℃で20分間撹
拌して30分間静置後、分液した。
【0013】各種炭素数4〜12のアルカノール及び水
層の(−)シス−1−アミノ−2−インダノールの含量
を、液体クロマトグラフ(カラム:Inertsil
ODS−3 4.6φ×250mm、カラム温度:40
℃、溶離液:アセトニトリル/水=4:1、トリフルオ
ロ酢酸0.2%、流量:1.0ml/min.、検出:
UV264nm)で分析したところ、表1の結果を得
た。
層の(−)シス−1−アミノ−2−インダノールの含量
を、液体クロマトグラフ(カラム:Inertsil
ODS−3 4.6φ×250mm、カラム温度:40
℃、溶離液:アセトニトリル/水=4:1、トリフルオ
ロ酢酸0.2%、流量:1.0ml/min.、検出:
UV264nm)で分析したところ、表1の結果を得
た。
【0014】
【表1】 (-)シス-1-アミノ-2-インタ゛ノール 実施例 炭素数4〜12のアルカノール アルカノール層:水層 ──────────────────────────────── 1 1−ブタノール 89:11 2 2−ブタノール 85:15 3 1−ペンタノール 88:12 4 1−ヘキサノール 95:5 5 イソヘプタノール(?) 91:9 6 2−ヘプタノール 88:12 7 1−オクタノール 81:19 8 2−エチルヘキサノール 77:23 参考例1〜4 下記の各種有機化合物20g及びpH12.0の水20
gに、(−)シス−1−アミノ−2−インダノール0.
21gを加え、25℃で20分間撹拌して30分間静置
後、分液した。
gに、(−)シス−1−アミノ−2−インダノール0.
21gを加え、25℃で20分間撹拌して30分間静置
後、分液した。
【0015】各種有機化合物層及び水層の(−)シス−
1−アミノ−2−インダノールの含量を、実施例1〜8
と同様に測定したところ、表2の結果を得た。
1−アミノ−2−インダノールの含量を、実施例1〜8
と同様に測定したところ、表2の結果を得た。
【0016】
【表2】 アミノインダノール比率 参考例 各種化合物 有機化合物層:水層 ───────────────────────────────── 1 トルエン 3:97 2 オルトジクロロベンゼン 29:71 3 メチルイソブチルケトン 47:53 4 酢酸エチル 35:65 5 クロロホルム 64:36 6 ジクロロメタン 63:37
【0017】
【発明の効果】炭素数4〜12のアルカノールを使用す
ることにより、水溶液中に存在するアミノインダノール
化合物を効率良く回収することができる。
ることにより、水溶液中に存在するアミノインダノール
化合物を効率良く回収することができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 水溶液中に存在するアミノインダノール
化合物を、炭素数4〜12のアルカノールで抽出するこ
とを特徴とするアミノインダノール化合物の回収法。 - 【請求項2】 アミノインダノール化合物がシス−1−
アミノ−2−インダノールである請求項1記載の回収
法。 - 【請求項3】 アミノインダノール化合物が光学活性な
シス−1−アミノ−2−インダノールである請求項1記
載の回収法。 - 【請求項4】 炭素数4〜12のアルカノールが1−ブ
タノールである請求項1記載の回収法。 - 【請求項5】 炭素数4〜12のアルカノールが1−ヘ
キサノールである請求項1記載の回収法。 - 【請求項6】 炭素数4〜12のアルカノールがイソヘ
プタノールである請求項1記載の回収法。 - 【請求項7】 炭素数4〜12のアルカノールが1−オ
クタノールである請求項1記載の回収法。 - 【請求項8】 炭素数4〜12のアルカノールが2−エ
チルヘキサノールである請求項1記載の回収法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17178997A JPH1112237A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | アミノインダノール化合物の回収法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17178997A JPH1112237A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | アミノインダノール化合物の回収法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1112237A true JPH1112237A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15929730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17178997A Pending JPH1112237A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | アミノインダノール化合物の回収法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1112237A (ja) |
-
1997
- 1997-06-27 JP JP17178997A patent/JPH1112237A/ja active Pending
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