JPH11121375A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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- JPH11121375A JPH11121375A JP23429698A JP23429698A JPH11121375A JP H11121375 A JPH11121375 A JP H11121375A JP 23429698 A JP23429698 A JP 23429698A JP 23429698 A JP23429698 A JP 23429698A JP H11121375 A JPH11121375 A JP H11121375A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 紫外光の照射により多結晶半導体薄膜の熱処
理を行う際のエネルギー効率の向上を図ることができる
半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 ガラス基板などの基板1上に多結晶Si薄
膜4を形成し、その上に反射防止膜としてSiO2 膜5を
形成した後、このSiO2 膜5を介して多結晶Si薄膜4に
エキシマーレーザーなどによる紫外域のパルスレーザー
ビーム6を照射して多結晶Si薄膜4を熱処理する。
理を行う際のエネルギー効率の向上を図ることができる
半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 ガラス基板などの基板1上に多結晶Si薄
膜4を形成し、その上に反射防止膜としてSiO2 膜5を
形成した後、このSiO2 膜5を介して多結晶Si薄膜4に
エキシマーレーザーなどによる紫外域のパルスレーザー
ビーム6を照射して多結晶Si薄膜4を熱処理する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置の製
造方法に関し、特に、多結晶半導体薄膜を用いた半導体
装置の製造に適用して好適なものである。
造方法に関し、特に、多結晶半導体薄膜を用いた半導体
装置の製造に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】エキシマーレーザーは、半導体集積回路
や液晶ディスプレイなどの製造工程におけるシリコン
(Si)の熱処理への応用が期待されている。
や液晶ディスプレイなどの製造工程におけるシリコン
(Si)の熱処理への応用が期待されている。
【0003】なお、特開昭61−145819号公報に
は、半導体薄膜にレーザ光吸収層を被着形成し、該レー
ザ光吸収層にレーザ光を照射して、上記レーザ光吸収層
を介して上記半導体薄膜を加熱するようにした半導体薄
膜の熱処理方法が提案されているが、この発明による熱
処理方法は、紫外光に対して透過性を有する反射防止膜
を半導体薄膜上に形成する点でこの方法とは全く異なる
ものである。
は、半導体薄膜にレーザ光吸収層を被着形成し、該レー
ザ光吸収層にレーザ光を照射して、上記レーザ光吸収層
を介して上記半導体薄膜を加熱するようにした半導体薄
膜の熱処理方法が提案されているが、この発明による熱
処理方法は、紫外光に対して透過性を有する反射防止膜
を半導体薄膜上に形成する点でこの方法とは全く異なる
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のSiの熱処理への
エキシマーレーザーの応用の一例として、パルスレーザ
ービームによる大面積照射が提案されている。しかし、
このエキシマーレーザーによる大面積照射は、レーザー
ビームパルスのエネルギー不足により、現状では実現が
困難である。このようなエネルギー不足が生じる主な理
由として、熱処理を行う際のパルスレーザービームのエ
ネルギー効率が低いことが挙げられる。このため、この
エネルギー効率の向上が望まれていた。
エキシマーレーザーの応用の一例として、パルスレーザ
ービームによる大面積照射が提案されている。しかし、
このエキシマーレーザーによる大面積照射は、レーザー
ビームパルスのエネルギー不足により、現状では実現が
困難である。このようなエネルギー不足が生じる主な理
由として、熱処理を行う際のパルスレーザービームのエ
ネルギー効率が低いことが挙げられる。このため、この
エネルギー効率の向上が望まれていた。
【0005】従って、この発明の目的は、紫外光の照射
により多結晶半導体薄膜の熱処理を行う際のエネルギー
効率の向上を図ることができる半導体装置の製造方法を
提供することにある。
により多結晶半導体薄膜の熱処理を行う際のエネルギー
効率の向上を図ることができる半導体装置の製造方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】エキシマーレーザーによ
る紫外域のパルスレーザービームをSi表面に照射した場
合、このパルスレーザービームのエネルギーのほとんど
はSi表面での反射により失われてしまう。従って、エネ
ルギー効率の向上を図るためには、この反射によるエネ
ルギー損失を少なくすることが最も有効な方法であると
考えられる。
る紫外域のパルスレーザービームをSi表面に照射した場
合、このパルスレーザービームのエネルギーのほとんど
はSi表面での反射により失われてしまう。従って、エネ
ルギー効率の向上を図るためには、この反射によるエネ
ルギー損失を少なくすることが最も有効な方法であると
考えられる。
【0007】この発明は、以上の検討に基づいて案出さ
れたものである。
れたものである。
【0008】すなわち、上記目的を達成するために、こ
の発明は、絶縁基板上に多結晶半導体薄膜を形成する工
程と、多結晶半導体薄膜上に、紫外光に対して透過性を
有するとともに、表面に紫外光を照射したときの反射率
を低減する反射防止膜を形成する工程と、反射防止膜を
介して多結晶半導体薄膜に紫外光を照射する工程とを有
することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
の発明は、絶縁基板上に多結晶半導体薄膜を形成する工
程と、多結晶半導体薄膜上に、紫外光に対して透過性を
有するとともに、表面に紫外光を照射したときの反射率
を低減する反射防止膜を形成する工程と、反射防止膜を
介して多結晶半導体薄膜に紫外光を照射する工程とを有
することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0009】反射防止膜としては、使用する紫外光に対
して透過性を有するとともに、表面に紫外光を照射した
ときの反射率を低減するものならばどのようなものを用
いることも可能であるが、具体的には例えばSiO2 膜や
SiN膜やSiON膜などが用いられる。また、この反射防
止膜の膜厚は、多結晶半導体薄膜の表面の反射率低減の
効果が最も大きくなるように選ばれるのが好ましく、具
体的には例えば200〜800Åの範囲内に選ばれる。
して透過性を有するとともに、表面に紫外光を照射した
ときの反射率を低減するものならばどのようなものを用
いることも可能であるが、具体的には例えばSiO2 膜や
SiN膜やSiON膜などが用いられる。また、この反射防
止膜の膜厚は、多結晶半導体薄膜の表面の反射率低減の
効果が最も大きくなるように選ばれるのが好ましく、具
体的には例えば200〜800Åの範囲内に選ばれる。
【0010】絶縁基板は、例えば、表面がSiO2 膜など
の絶縁膜により覆われたSi基板や石英基板やガラス基板
などである。
の絶縁膜により覆われたSi基板や石英基板やガラス基板
などである。
【0011】紫外光としては、パルスレーザービームが
好適に用いられるが、連続発振のレーザービームを用い
ることも可能である。パルスレーザービームとしては、
例えば希ガスハライドエキシマーレーザーによる紫外域
のパルスレーザービームを用いることができる。具体的
には、例えばXeClエキシマーレーザーによるパルスレー
ザービーム(波長308nm)、XeFエキシマーレーザ
ーによるパルスレーザービーム(波長351nm)、Kr
Fエキシマーレーザーによるパルスレーザービーム(波
長248nm)などを用いることができる。
好適に用いられるが、連続発振のレーザービームを用い
ることも可能である。パルスレーザービームとしては、
例えば希ガスハライドエキシマーレーザーによる紫外域
のパルスレーザービームを用いることができる。具体的
には、例えばXeClエキシマーレーザーによるパルスレー
ザービーム(波長308nm)、XeFエキシマーレーザ
ーによるパルスレーザービーム(波長351nm)、Kr
Fエキシマーレーザーによるパルスレーザービーム(波
長248nm)などを用いることができる。
【0012】上述のように構成されたこの発明によれ
ば、多結晶半導体薄膜上に、紫外光に対して透過性を有
するとともに、表面に紫外光を照射したときの反射率を
低減する反射防止膜を形成することにより、多結晶半導
体薄膜の表面による紫外光の反射率は、この反射防止膜
を形成しない場合に比べて実効的に小さくなる。そし
て、この反射防止膜を介して多結晶半導体薄膜に紫外光
を照射することにより、多結晶半導体薄膜の表面での紫
外光の反射によるエネルギー損失が少なくなる。これに
よって、紫外光の照射により多結晶半導体薄膜の熱処理
を行う際のエネルギー効率の向上を図ることができる。
また、この熱処理時に多結晶半導体薄膜の表面が反射防
止膜により覆われていることは、この多結晶半導体薄膜
の表面への異物の付着などによる汚染を防止する観点か
ら有利である。
ば、多結晶半導体薄膜上に、紫外光に対して透過性を有
するとともに、表面に紫外光を照射したときの反射率を
低減する反射防止膜を形成することにより、多結晶半導
体薄膜の表面による紫外光の反射率は、この反射防止膜
を形成しない場合に比べて実効的に小さくなる。そし
て、この反射防止膜を介して多結晶半導体薄膜に紫外光
を照射することにより、多結晶半導体薄膜の表面での紫
外光の反射によるエネルギー損失が少なくなる。これに
よって、紫外光の照射により多結晶半導体薄膜の熱処理
を行う際のエネルギー効率の向上を図ることができる。
また、この熱処理時に多結晶半導体薄膜の表面が反射防
止膜により覆われていることは、この多結晶半導体薄膜
の表面への異物の付着などによる汚染を防止する観点か
ら有利である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態につ
いて図面を参照しながら説明する。この実施形態は、ア
クティブマトリクス方式の液晶ディスプレイの画素スイ
ッチング素子などとして用いられる多結晶Si薄膜を用い
た薄膜トランジスタ(多結晶Si TFT)の製造に適用
して好適な多結晶Si薄膜の熱処理方法である。
いて図面を参照しながら説明する。この実施形態は、ア
クティブマトリクス方式の液晶ディスプレイの画素スイ
ッチング素子などとして用いられる多結晶Si薄膜を用い
た薄膜トランジスタ(多結晶Si TFT)の製造に適用
して好適な多結晶Si薄膜の熱処理方法である。
【0014】図1は、この発明の一実施形態による多結
晶Si薄膜の熱処理方法を工程順に示す。
晶Si薄膜の熱処理方法を工程順に示す。
【0015】この実施形態においては、図1Aに示すよ
うに、まず、石英基板やガラス基板などの基板1の上に
例えば低圧CVD法により例えば600℃程度の低温で
例えば膜厚が800Å程度の多結晶Si薄膜2を形成す
る。この低圧CVD法により形成された多結晶Si薄膜2
中の結晶粒の粒径は一般に小さく、例えば100〜20
0Å程度である。次に、この多結晶Si薄膜2に例えばSi
を例えばドーズ量1.5×1015/cm2 、エネルギー
40keV程度の条件でイオン注入することによりこの
多結晶Si薄膜2を非晶質化した後、引き続いて不純物と
して例えばホウ素(B)を例えばドーズ量5×1015/
cm2 、エネルギー15keV程度の条件でイオン注入
する。これによって、図1Bに示すように、Bがドープ
された非晶質Si薄膜3が形成される。
うに、まず、石英基板やガラス基板などの基板1の上に
例えば低圧CVD法により例えば600℃程度の低温で
例えば膜厚が800Å程度の多結晶Si薄膜2を形成す
る。この低圧CVD法により形成された多結晶Si薄膜2
中の結晶粒の粒径は一般に小さく、例えば100〜20
0Å程度である。次に、この多結晶Si薄膜2に例えばSi
を例えばドーズ量1.5×1015/cm2 、エネルギー
40keV程度の条件でイオン注入することによりこの
多結晶Si薄膜2を非晶質化した後、引き続いて不純物と
して例えばホウ素(B)を例えばドーズ量5×1015/
cm2 、エネルギー15keV程度の条件でイオン注入
する。これによって、図1Bに示すように、Bがドープ
された非晶質Si薄膜3が形成される。
【0016】次に、このBドープの非晶質Si薄膜3を例
えば窒素(N2 )雰囲気中において例えば600℃程度
の低温で例えば30時間程度アニールすることにより固
相成長を行う。これによって、図1Cに示すように、結
晶粒径が例えば1μm程度以上と極めて大きいp型の多
結晶Si薄膜4が形成される。
えば窒素(N2 )雰囲気中において例えば600℃程度
の低温で例えば30時間程度アニールすることにより固
相成長を行う。これによって、図1Cに示すように、結
晶粒径が例えば1μm程度以上と極めて大きいp型の多
結晶Si薄膜4が形成される。
【0017】次に、図1Dに示すように、この多結晶Si
薄膜4上に例えばCVD法により例えば膜厚が500Å
程度のSiO2 膜5を形成した後、このSiO2 膜5を介し
て多結晶Si薄膜4に例えばXeClエキシマーレーザーによ
る波長308nmのパルスレーザービーム6を照射す
る。このパルスレーザービーム6のエネルギー密度は、
例えば200〜300mJ/cm2 程度である。また、
パルス幅は例えば60ns程度である。このパルスレー
ザービーム6の照射により多結晶Si薄膜4は瞬間的に高
温に加熱され、この加熱によるアニールの効果でこの多
結晶Si薄膜4中の残留結晶欠陥が低減するとともに、注
入不純物の電気的活性化がほぼ完全に行われる。これに
よって、低抵抗のp型の多結晶Si薄膜4が得られる。
薄膜4上に例えばCVD法により例えば膜厚が500Å
程度のSiO2 膜5を形成した後、このSiO2 膜5を介し
て多結晶Si薄膜4に例えばXeClエキシマーレーザーによ
る波長308nmのパルスレーザービーム6を照射す
る。このパルスレーザービーム6のエネルギー密度は、
例えば200〜300mJ/cm2 程度である。また、
パルス幅は例えば60ns程度である。このパルスレー
ザービーム6の照射により多結晶Si薄膜4は瞬間的に高
温に加熱され、この加熱によるアニールの効果でこの多
結晶Si薄膜4中の残留結晶欠陥が低減するとともに、注
入不純物の電気的活性化がほぼ完全に行われる。これに
よって、低抵抗のp型の多結晶Si薄膜4が得られる。
【0018】図2は、SiO2 膜5が形成された多結晶Si
薄膜4とSiO2 膜5が形成されていない多結晶Si薄膜4
とについて反射率の波長依存性を示したものである。図
2に示すように、XeClエキシマーレーザーによるパルス
レーザービーム6の波長308nmで比べた場合、SiO
2 膜5が形成されていない多結晶Si薄膜4の反射率は約
62%であるのに対し、膜厚が500ÅのSiO2 膜5が
形成された多結晶Si薄膜4の反射率は約36.5%であ
る。すなわち、SiO2 膜5が形成されていない多結晶Si
薄膜5の反射率に比べて、膜厚が500ÅのSiO2 膜5
が形成された多結晶Si薄膜5の反射率は約25.5%も
低いことがわかる。
薄膜4とSiO2 膜5が形成されていない多結晶Si薄膜4
とについて反射率の波長依存性を示したものである。図
2に示すように、XeClエキシマーレーザーによるパルス
レーザービーム6の波長308nmで比べた場合、SiO
2 膜5が形成されていない多結晶Si薄膜4の反射率は約
62%であるのに対し、膜厚が500ÅのSiO2 膜5が
形成された多結晶Si薄膜4の反射率は約36.5%であ
る。すなわち、SiO2 膜5が形成されていない多結晶Si
薄膜5の反射率に比べて、膜厚が500ÅのSiO2 膜5
が形成された多結晶Si薄膜5の反射率は約25.5%も
低いことがわかる。
【0019】図3は、SiO2 膜5が形成された多結晶Si
薄膜4とSiO2 膜5が形成されていない多結晶Si薄膜4
とについてパルスレーザービーム6による熱処理を行っ
た後のシート抵抗のパルスレーザービーム6のエネルギ
ー密度依存性を示したものである。図3に示すように、
SiO2 膜5が形成された多結晶Si薄膜4では、SiO2膜
5が形成されていない多結晶Si薄膜4に比べて、同一の
シート抵抗値を得るために必要なエネルギー密度は約1
00mJ/cm2 程度も小さくなっている。すなわち、
多結晶Si薄膜4上にSiO2 膜5を形成した状態でパルス
レーザービーム6を照射して熱処理を行うことにより、
約100mJ/cm2 程度もエネルギーを節約すること
ができることがわかる。これは、上述のように膜厚が5
00ÅのSiO2 膜5が形成された多結晶Si薄膜4の反射
率がSiO2 膜5が形成されていない多結晶Si薄膜4の反
射率に比べて約25.5%も低いことに対応するもので
ある。また、図3より、SiO2 膜5が形成された多結晶
Si薄膜4では、約300mJ/cm2 のエネルギー密度
で約100Ω/□程度の低いシート抵抗が得られること
がわかる。
薄膜4とSiO2 膜5が形成されていない多結晶Si薄膜4
とについてパルスレーザービーム6による熱処理を行っ
た後のシート抵抗のパルスレーザービーム6のエネルギ
ー密度依存性を示したものである。図3に示すように、
SiO2 膜5が形成された多結晶Si薄膜4では、SiO2膜
5が形成されていない多結晶Si薄膜4に比べて、同一の
シート抵抗値を得るために必要なエネルギー密度は約1
00mJ/cm2 程度も小さくなっている。すなわち、
多結晶Si薄膜4上にSiO2 膜5を形成した状態でパルス
レーザービーム6を照射して熱処理を行うことにより、
約100mJ/cm2 程度もエネルギーを節約すること
ができることがわかる。これは、上述のように膜厚が5
00ÅのSiO2 膜5が形成された多結晶Si薄膜4の反射
率がSiO2 膜5が形成されていない多結晶Si薄膜4の反
射率に比べて約25.5%も低いことに対応するもので
ある。また、図3より、SiO2 膜5が形成された多結晶
Si薄膜4では、約300mJ/cm2 のエネルギー密度
で約100Ω/□程度の低いシート抵抗が得られること
がわかる。
【0020】以上のように、この実施形態によれば、B
ドープの多結晶Si薄膜4上にSiO2膜5を形成した状態
でこのSiO2 膜5を介して多結晶Si薄膜4に紫外域のパ
ルスレーザービーム6を照射することにより熱処理を行
っているので、この多結晶Si薄膜4の表面でのパルスレ
ーザービーム6の反射によるエネルギー損失が少なくな
り、従ってこのパルスレーザービーム6による多結晶Si
薄膜4の熱処理を行う際のエネルギー効率を高くするこ
とができる。そして、これによって、パルスレーザービ
ーム6による大面積照射が実現可能となる。また、小さ
なエネルギー密度でシート抵抗が低い多結晶Si薄膜4を
得ることができる。さらに、パルスレーザービーム6に
よる熱処理時に多結晶Si薄膜4の表面がSiO2 膜5によ
り覆われているので、この多結晶Si薄膜4の表面が異物
の付着などにより汚染されるのを防止することができ
る。さらにまた、この実施形態における膜形成や熱処理
などはいずれも低温プロセスで行っているため、基板1
として例えば低融点のガラス基板などを用いることが可
能となる。
ドープの多結晶Si薄膜4上にSiO2膜5を形成した状態
でこのSiO2 膜5を介して多結晶Si薄膜4に紫外域のパ
ルスレーザービーム6を照射することにより熱処理を行
っているので、この多結晶Si薄膜4の表面でのパルスレ
ーザービーム6の反射によるエネルギー損失が少なくな
り、従ってこのパルスレーザービーム6による多結晶Si
薄膜4の熱処理を行う際のエネルギー効率を高くするこ
とができる。そして、これによって、パルスレーザービ
ーム6による大面積照射が実現可能となる。また、小さ
なエネルギー密度でシート抵抗が低い多結晶Si薄膜4を
得ることができる。さらに、パルスレーザービーム6に
よる熱処理時に多結晶Si薄膜4の表面がSiO2 膜5によ
り覆われているので、この多結晶Si薄膜4の表面が異物
の付着などにより汚染されるのを防止することができ
る。さらにまた、この実施形態における膜形成や熱処理
などはいずれも低温プロセスで行っているため、基板1
として例えば低融点のガラス基板などを用いることが可
能となる。
【0021】また、この実施形態によれば、多結晶Si
TFTのソース領域及びドレイン領域を低抵抗とするこ
とができるなどの利点もある。
TFTのソース領域及びドレイン領域を低抵抗とするこ
とができるなどの利点もある。
【0022】以上、この発明の一実施形態につき具体的
に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の
変形が可能である。
に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の
変形が可能である。
【0023】例えば、上述の実施形態においては、不純
物としてBがドープされた多結晶Si薄膜4の熱処理を行
う場合にこの発明を適用した場合について説明したが、
この発明は、不純物として例えばリン(P)がドープさ
れた多結晶Si薄膜の熱処理を行う場合にも適用すること
が可能であることは勿論、ノンドープの多結晶Si薄膜の
熱処理を行う場合にもこの発明を適用することが可能で
ある。また、これらの不純物のドーズ量及び注入エネル
ギーは、上述の実施形態で用いた数値に限定されるもの
ではない。さらに、上述の実施形態においては、多結晶
Si薄膜2にSiをイオン注入することにより非晶質Si薄膜
3を形成しているが、例えば低圧CVD法やプラズマC
VD法などによりn型またはp型の不純物がドープされ
た非晶質Si薄膜を直接形成することも可能である。
物としてBがドープされた多結晶Si薄膜4の熱処理を行
う場合にこの発明を適用した場合について説明したが、
この発明は、不純物として例えばリン(P)がドープさ
れた多結晶Si薄膜の熱処理を行う場合にも適用すること
が可能であることは勿論、ノンドープの多結晶Si薄膜の
熱処理を行う場合にもこの発明を適用することが可能で
ある。また、これらの不純物のドーズ量及び注入エネル
ギーは、上述の実施形態で用いた数値に限定されるもの
ではない。さらに、上述の実施形態においては、多結晶
Si薄膜2にSiをイオン注入することにより非晶質Si薄膜
3を形成しているが、例えば低圧CVD法やプラズマC
VD法などによりn型またはp型の不純物がドープされ
た非晶質Si薄膜を直接形成することも可能である。
【0024】また、上述の実施形態においては、この発
明を多結晶Si薄膜の熱処理に適用した場合について説明
したが、この発明は、多結晶Si薄膜以外の他の半導体薄
膜の熱処理を行う場合に適用することも可能である。
明を多結晶Si薄膜の熱処理に適用した場合について説明
したが、この発明は、多結晶Si薄膜以外の他の半導体薄
膜の熱処理を行う場合に適用することも可能である。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
多結晶半導体薄膜上に、紫外光に対して透過性を有する
とともに、表面に紫外光を照射したときの反射率を低減
する反射防止膜を形成し、この反射防止膜を介して多結
晶半導体薄膜に紫外光を照射するようにしているので、
多結晶半導体薄膜の表面での紫外光の反射によるエネル
ギー損失を少なくすることができ、これによって紫外光
の照射により多結晶半導体薄膜の熱処理を行う際のエネ
ルギー効率の向上を図ることができる。
多結晶半導体薄膜上に、紫外光に対して透過性を有する
とともに、表面に紫外光を照射したときの反射率を低減
する反射防止膜を形成し、この反射防止膜を介して多結
晶半導体薄膜に紫外光を照射するようにしているので、
多結晶半導体薄膜の表面での紫外光の反射によるエネル
ギー損失を少なくすることができ、これによって紫外光
の照射により多結晶半導体薄膜の熱処理を行う際のエネ
ルギー効率の向上を図ることができる。
【図1】この発明の一実施形態による多結晶Si薄膜の熱
処理方法を工程順に示す断面図である。
処理方法を工程順に示す断面図である。
【図2】SiO2 膜が形成された多結晶Si薄膜とSiO2 膜
が形成されていない多結晶Si薄膜とについての反射率の
波長依存性を示すグラフである。
が形成されていない多結晶Si薄膜とについての反射率の
波長依存性を示すグラフである。
【図3】SiO2 膜が形成された多結晶Si薄膜とSiO2 膜
が形成されていない多結晶Si薄膜とについてパルスレー
ザービームによる熱処理を行った後のシート抵抗のパル
スレーザービームのエネルギー密度依存性を示すグラフ
である。
が形成されていない多結晶Si薄膜とについてパルスレー
ザービームによる熱処理を行った後のシート抵抗のパル
スレーザービームのエネルギー密度依存性を示すグラフ
である。
1・・・基板、2、4・・・多結晶Si薄膜、3・・・非
晶質Si薄膜、5・・・SiO2 膜、6・・・パルスレーザ
ービーム
晶質Si薄膜、5・・・SiO2 膜、6・・・パルスレーザ
ービーム
Claims (5)
- 【請求項1】 絶縁基板上に多結晶半導体薄膜を形成す
る工程と、 上記多結晶半導体薄膜上に、紫外光に対して透過性を有
するとともに、表面に紫外光を照射したときの反射率を
低減する反射防止膜を形成する工程と、 上記反射防止膜を介して上記多結晶半導体薄膜に紫外光
を照射する工程とを有することを特徴とする半導体装置
の製造方法。 - 【請求項2】 上記紫外光を照射する工程によって、上
記多結晶半導体薄膜中の結晶欠陥を低減することを特徴
とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】 上記多結晶半導体薄膜が、不純物がドー
プされた多結晶半導体薄膜であって、上記紫外光を照射
する工程によって、ドープされた不純物の活性化が行わ
れることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造
方法。 - 【請求項4】 上記多結晶半導体薄膜が、非晶質半導体
薄膜を固相成長させることにより形成されたことを特徴
とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 上記反射防止膜が200〜800Åの膜
厚を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23429698A JPH11121375A (ja) | 1989-08-31 | 1998-08-20 | 半導体装置の製造方法 |
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JP22500389A JPH0388322A (ja) | 1989-08-31 | 1989-08-31 | 熱処理方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004153258A (ja) * | 2002-10-29 | 2004-05-27 | Hewlett-Packard Development Co Lp | トンネル接合素子のトンネル障壁層を処理する方法 |
KR101321538B1 (ko) * | 2007-06-26 | 2013-10-25 | 엘지전자 주식회사 | 벌크형 실리콘 태양 전지 및 그 제조 방법 |
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- 1998-08-20 JP JP23429798A patent/JPH11121376A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2004153258A (ja) * | 2002-10-29 | 2004-05-27 | Hewlett-Packard Development Co Lp | トンネル接合素子のトンネル障壁層を処理する方法 |
KR101321538B1 (ko) * | 2007-06-26 | 2013-10-25 | 엘지전자 주식회사 | 벌크형 실리콘 태양 전지 및 그 제조 방법 |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0388322A (ja) | 1991-04-12 |
JPH11121376A (ja) | 1999-04-30 |
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