JPH11119675A - 電磁波遮蔽板の製造方法 - Google Patents

電磁波遮蔽板の製造方法

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JPH11119675A
JPH11119675A JP29794797A JP29794797A JPH11119675A JP H11119675 A JPH11119675 A JP H11119675A JP 29794797 A JP29794797 A JP 29794797A JP 29794797 A JP29794797 A JP 29794797A JP H11119675 A JPH11119675 A JP H11119675A
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JP
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electromagnetic wave
wave shielding
shielding plate
substrate
thin film
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JP29794797A
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Osamu Nagasaki
修 長崎
Junichi Yamada
淳一 山田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 品質的にも対応でき、量産性に適する、金属
薄膜からなるメッシュを設けた電磁波遮蔽板の製造方法
を提供する。 【解決手段】 ディスプレイの前面に置いて用いられ
る、透明な基板の一面に金属薄膜からなるメッシュを積
層した電磁波遮蔽性と透視性を有する電磁波遮蔽板を、
量産するための製造方法であって、少なくとも、順次、
(a)めっき剥離性を有する連続するフープ状(帯状)
の基板の面に、連続ないし間欠的にメッシュをめっき形
成するための耐めっき性のレジストマスクを形成するマ
スキング工程と、(b)基板面のレジストマスクから露
出している部分に、メッシュ作成のための所定材質から
なる金属薄膜層を電着形成する電着工程と、(c)接着
剤を介して、電着形成された金属薄膜層を電磁波遮蔽板
用の透明基板面に接着転写する転写工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属薄膜メッシュ
を用いた電磁波遮蔽板の製造方法に関する。更に詳しく
は、ディスプレイ電子管等の電磁波発生源から発生する
電磁波を遮蔽するための金属薄膜メッシュを用いた電磁
波遮蔽板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、直接人が接近して利用する電
磁波を発生する電子装置、例えばプラズマディスプレイ
等のディスプレイ用電子管は、人体への電磁波による弊
害を考慮して電磁波放出の強さを規格内に抑えることが
要求されている。更に、プラズマディスプレイパネル
(以下PDPとも言う)においては、発光はプラズマ放
電を利用しているので、周波数帯域が30MHz〜13
0MHzの不要な電磁波を外部に漏洩するため、他の機
器(例えば情報処理装置等)へ弊害を与えないよう電磁
波を極力抑制することが要求されている。これら要求に
対応し、一般には、電磁波を発生する電子装置から装置
外部へ流出する電磁波を除去ないし減衰させるために、
電磁波を発生する電子装置などの外周部を適当な導電性
部材で覆う電磁波シールドが採られる。プラズマディス
プレイパネル等のディスプレイ用パネルでは、良好な透
視性のある電磁波遮蔽板をディスプレイ前面に設けるの
が普通である。
【0003】電磁波遮蔽板は、基本構造自体は比較的簡
単なものであり、透明なガラスやプラスチック基板面
に、例えばインジュウムー錫酸化物膜(ITO膜)等の
透明導電性膜を蒸着やスパッタリング法などで薄膜形成
したもの、透明なガラスやプラスチック基板面に、例え
ば金網等の適当な金属スクリーンを貼着したもの、透明
なガラスやプラスチック基板面に、無電解メッキや蒸着
などにより全面に金属薄膜を形成し、該金属薄膜をフォ
トリソグラフィー法等により加工して微細な金属薄膜か
らなるメッシュを設けたもの等が知られている。
【0004】透明基板上にITO膜を形成した電磁波遮
蔽板は、透明性の点で優れており、一般的に、光の透過
率が90%前後となり、且つ基板全面に均一な膜形成が
可能なため、ディスプレイ等に用いられた場合には、電
磁波遮蔽板に起因するモアレ等の発生も懸念することな
い。しかし、透明基板上にITO膜を形成した電磁波遮
蔽板においては、ITO膜を形成するのに、蒸着やスパ
ッタリング、技術を用いるので、製造装置が高価であ
り、また、生産性も一般的に劣ることから、製品として
の電磁波遮蔽板自体の価格が高価になるという間題があ
る。更に、透明基板上にITO膜を形成した電磁波遮蔽
板においては、金属薄膜からなるメッシュを形成した電
磁波遮蔽板と比較して、導電性が1桁以上劣ることか
ら、電磁波放出が比的に弱い対象物に対して有効である
が、強い対象物に用いた場合には、その遮蔽機能が不十
分となり、漏洩電磁波が放出されて、その規格値を満足
させることかできない場合があるという問題がある。こ
の透明基板上にITO膜を形成した電磁波遮蔽板におい
ては、導電性を高めるために、ITO膜の膜厚を厚くす
ればある程度の導電性は向上するが、この場合、透明性
が著しく低下するという問題が発生する。加えて、更に
厚くすることにより、製造価格もより高価になるという
問題がある。
【0005】また、透明なガラスやプラスチック基板面
に金属スクリーンを貼った電磁波遮蔽板を用いる場合、
あるいは、金網等の適当な金属スクリーンを直接ディス
プレイ面に貼着する場合、簡単であり、かつ、コストも
安価となるが、有効なメッシュ(100−200メッシ
ュ)の金属スクリーンの透過率が、50%以下であり、
極めて暗いディスブレイとなってしまうという重大な欠
点を持っている。
【0006】また、透明なガラスやプラスチック基板面
に金属薄膜からなるメッシュを形成したものは、フオト
リソグラフィー法を用いたエッチング加工により外形加
工されるため、微細加工が可能で高開口率(高透過率)
メッシュを作成することができ、且つ金属薄膜にてメッ
シュを形成しているので、導電性が上記のITO膜等と
比して非常に高く、強力な電磁波放出を遮蔽することが
できるという利点を有する。しかし、その製造工程は煩
雑かつ複雑で、その生産性は低く、生産コストが高価に
なるという間題点を避けることができない。
【0007】このように、各電磁波遮蔽板にはそれぞれ
得失があり、用途に応じて選択して用いられている。中
でも、透明なガラスやプラスチック基板面に金属薄膜か
らなるメッシュを形成した電磁波遮蔽板は、電磁波シー
ルド性、光透過性の面では良好で、近年プラズマディス
プレイパネル等のディスプレイ用パネルの前面に置い
て、電磁波シールド用として用いられるようになってき
た。
【0008】ここで、透明なガラスやプラスチック基板
面に金属薄膜からなるメッシュを形成した電磁波遮蔽板
を図4に示し、簡単に説明しておく。図4(a)は電磁
波遮蔽板の平面図で、図4(b)は図4(a)のA1−
A2における断面図、図4(c)はメッシュ部の一部の
拡大図である。尚、図4(a)と図4(c)には、位置
関係、メッシュ形状を明確にするための、X方向、Y方
向を表示してある。図4に示す電磁波遮蔽板は、PDP
等のディスプレイの前面に置き用いられる電磁波シール
ド用電磁波遮蔽板で、透明基板の一面上に接地用枠部と
メッシュ部とを形成したもので、接地用枠部415は、
ディスプレイの前面に置いて用いられた際にディスプレ
イの画面領域を囲むように、メッシュ部410の外周辺
にメッシュ部と同じ金属薄膜で形成されている。メッシ
ュ部410は、その形状を図4(c)に一部拡大して示
すように、それぞれ所定のピッチPx、Py間隔で互い
に平行にY、X方向に沿い設けられた複数のライン47
0群とライン450群とからなる。尚、メッシュ形状と
しては図4に示すものに限定はされない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この為、図4に示すよ
うな金属薄膜からなるメッシュを透明基板上に設けた電
磁波遮蔽板が、その透視性と電磁波遮蔽性の面から、量
的に多く求められるよになり、結果、該電磁波遮蔽板を
生産性良く効率的に製造できる方法が求められるように
なっいてきた。本発明はこれに対応するもので、金属薄
膜メッシュを設けた電磁遮蔽板の製造方法であって、品
質的にも十分対応でき、生産性の良い製造方法を提供し
ようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁波遮蔽板の
製造方法は、ディスプレイの前面に置いて用いられる、
透明な基板の一面に金属薄膜からなるメッシュを積層し
た電磁波遮蔽性と透視性を有する電磁波遮蔽板を、量産
するための製造方法であって、少なくとも、順次、
(a)めっき剥離性を有する連続するフープ状(帯状)
の基板の面に、連続ないし間欠的にメッシュをめっき形
成するための耐めっき性のレジストマスクを形成するマ
スキング工程と、(b)基板面のレジストマスクから露
出している部分に、メッシュ作成のための所定材質から
なる金属薄膜層を電着形成する電着工程と、(c)接着
剤を介して、電着形成された金属薄膜層を電磁波遮蔽板
用の透明基板面に接着転写する転写工程とを有すること
を特徴とするものである。そして、上記におけるマスキ
ング工程は、基板の面にレジストを塗布し、乾燥した
後、基板のレジスト側を所定のパターン版で密着露光し
て、現像処理を経て所定のレジストパターンを基板面に
形成し、必要に応じ、レジストパターンのベーキング処
理を施すものであることを特徴とするものである。そし
てまた、上記において、電着形成された金属薄膜層は2
層以上の多層構成からなることを特徴とするものであ
る。また、上記において、転写工程に先たち、予め、電
磁波遮蔽板用の透明基板面または金属薄膜層を形成した
側の基板面に接着剤を塗布しておくことを特徴とするも
のである。また、上記において、電着形成された金属薄
膜層の上に有機接着剤層を電着形成することを特徴とす
るものである。尚、ここで言う透明な基板とは、ガラ
ス、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂からな
る剛性のある基板に加えプラスチックフィルムを含むも
のである。
【0011】
【作用】本発明の電磁波遮蔽板の製造方法は、このよう
な構成にすることにより、品質面で対応でき、且つ、生
産性の面で優れた電磁遮蔽板の製造方法の提供を可能と
している。これにより、図4に示すようなPDP等ディ
スプレイ用の良好な透視性と電磁波シールド性を兼ね備
えた電磁波遮蔽板を多量に早期に提供できるものとして
いる。詳しくは、めっき剥離性を有する連続するフープ
状(帯状)の基板の面に、連続ないし間欠的にメッシュ
をめっき形成するための耐めっき性のレジストマスクを
形成することにより、生産性の良いものととともに、転
写工程における転写を容易にしている。特に、マスキン
グ工程は、基板の面にレジストを塗布し、乾燥した後、
基板のレジスト側を所定のパターン版で密着露光して、
現像処理を経て所定のレジストパターンを基板面に形成
し、必要に応じ、レジストパターンのベーキング処理を
施すものであることにより、レジストによる精細な製版
を連続して行うため、品質的にも対応でき、且つ量産に
対応できるものとしている。
【0012】
【実施の形態】本発明の実施の形態を図に基づいて説明
する。図1は、本発明の電磁波遮蔽板の製造方法の実施
の形態の1例を示した製造工程フロー図であり、図4に
示す、PDP等のディスプレイの前面に置き用いられる
電磁波シールド用電磁波遮蔽板の製造工程を示したもの
である。尚、S10〜S80は、処理ステップを示すも
のである。先ず、めっき剥離性を有する、連続したフー
プ状(帯状)の基板を供給する。(S10) 通常、めっき剥離性を有する連続するフープ状(帯状)
の基板は、50〜200μm厚のステンレス材(SUS
304、あるいはSUS430材)、あるいは、鉄材に
Cuめっき等特殊処理を施した材料(ハードトップ材T
FS(TinFree Steel)、東洋鋼板株式会
社製)等をロール状にしたものから供給される。次い
で、めっき剥離性を有する連続するフープ状(帯状)の
基板の面に、連続ないし間欠的に、メッシュを電着(め
っき)形成するための耐めっき性のレジストマスクを形
成する。(S20) 具体的には、ロール状に巻かれた連続する金属板をフー
プ状(帯状)の状態で搬送しながら、脱脂、酸洗い等の
前処理を行った後、その両面に耐めっき性のレジストを
塗布する。(S21) 耐めっき性のレジストとしては、耐めっき性があり、製
版性が良く、且つ、後述する転写工程の際の接着剤層と
の密着性が弱いものが好ましい。特に限定はされない
が、水溶性のカゼイン、PVA、ゼラチン等が水現像で
き、コスト的にも安価となるので有利である。レジスト
の塗布は、通常、水溶性のカゼイン、PVA、ゼラチン
等の耐めっき性のレジストを基板を搬送させながら、デ
ィッピング(浸漬)やカーテンコートや掛け流しにより
塗布する。レジスト塗布後、レジストを乾燥した(S2
2)後、所定のパターン版を用いて、密着露光し(S2
3)、次いで現像処理を行い、所望のメッシュ状パター
ンを有するレジストパターンを基板面上に形成する。
(S24) この後、必要に応じ、レジストのベーキング処理を行
う。(S25) カゼインレジストの場合は、200〜300°C程度で
ベーキングを行う。
【0013】次いで、めっき処理に対応し易いように所
定長さのシートに切断する。(S30) 次いで、切断されたシート毎に、基板面のレジストから
露出した面に、メッシュを形成するための金属薄膜を電
着する。(S40) メッシュを形成するための金属薄膜としては、安価で、
処理性の良いものが好ましい材料であり、更には電磁波
シールド性の良いものが好ましい。具体的に使用される
材料としては、Au、Ag、Cu、Ni、Ni−Co合
金、Zn、Sn等の単層、あるいはこれらを多層にした
ものが挙げられる。さらにまた、電磁遮蔽板をディスプ
レイの前面に置いて使用したとき、観察者側面が金属光
沢があると表面画像のコントラストが低下するため、金
属薄膜に黒化層を設ける黒化処理を、必要に応じて行
う。例えば、金属薄膜がCu層である場合には、露出し
たCu層の表面部を酸化する処理により黒化することが
できる。
【0014】次いで、必要に応じ、更に前記シートを切
断した(S50)後、電磁波遮蔽板用の透明基板上に、
接着剤を介して、電着形成された基板面上の金属薄膜を
圧着して転写する。(S60) 透明基板としては、ガラス、ポリアクリル系樹脂、ポリ
カーボネート樹脂基板が好適に用いられ、必要に応じプ
ラスチックフィルムとしても良い。プラスチックフィル
ムの材質としては、トリアセチルセルロースフィルム、
ジアセチルセルロースフィルム、アセテートブチレート
セルロースフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、
ポリアクリル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィ
ルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、,ポリスルホンフィルム、ポリエーテルフィルム、
トリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィ
ルム、(メタ)アクリロニトリルフィルム等が使用でき
るが、特に、二軸延伸ポリエステルが透明性、耐久性に
優れている点で好適である。その厚みは、通常は8μm
〜1000μm程度のものが好ましい。尚、大型のディ
スプレイに対しては1〜10mm厚の剛性をもつ基板が
用いられ、キャラクタ表示管用の小型のディスプレイに
対しては、適当な可撓性を持つ、厚さ0.01mm〜
0.5mmのプラスチックフィルムがディスプレイに貼
付して用いられる。上記透明基板やこれに代わるプラス
チックフィルムの光透過率としては、100%のものが
理想であるが、透過率80%以上のものを選択すること
が好ましい。尚、電磁波を効果的に遮蔽するための金属
薄膜の厚さは、電磁波遮蔽の点では厚い程良いが加工性
の点からは0.2〜20μm程度が好ましい。転写性を
上げるため、必要に応じ、転写工程に先たち、予め、電
磁波遮蔽板用の透明基板面に接着剤を塗布しておく。
(S80) 電着形成された金属薄膜層の上に有機接着剤層を電着形
成しておくことにより、転写性を上げることもできる。
このようにして、電磁波遮蔽板用の透明基板面に金属薄
膜からなるメッシュを形成した電磁波遮蔽板を形成する
ことができる。
【0015】尚、上記においてはめっき剥離性を有する
連続する帯状の基板を、レジストパターン形成後に所定
の長さに切断した(S30)後に、電着処理を行う(S
40)が、切断せずに、基板が連続する帯状の状態のま
ま(S20)、連続ないし間欠的に電着処理を行い(S
41)、電着後にこれを一旦ロールに巻き取り(S7
0)、更に、必要に応じ、所定の長さ、幅に切断する
(S50)こともできる。この場合、量産の面では上記
より更に優れる。尚、場合によっては切断せずにフープ
状(帯び状の状態)のままで転写しても良い。
【0016】
【実施例】次いで実施例を挙げ、本発明を更に説明す
る。 (実施例1)本実施例は、図4に示す電磁波遮蔽板の作
製した例である。図2は実施例1における各処理の一部
断面の状態を示したもので、図4(b)に対応する位置
における断面図である。以下、図2に基づいて説明す
る。図2中、110は基板(ステンス基板)、120は
レジスト、120Aはレジストパターン、130は電着
銅、135は黒化層、210は(電磁波遮蔽板用の)透
明基板、220は接着剤、230は保護層である。図1
に示す実施の形態において、めっき剥離性を有する連続
するフープ状(帯状)の基板110として厚さ0.15
mmのステンレス板(SUS304材)を用い、基板面
に重クロム酸カリウムを光感光剤とする水溶性のカゼイ
ンレジストを掛け流し塗布し、乾燥し(図2(a))、
次いで、網目状のメッシュパターン(100メッシュ、
幅28μm)を密着露光し、所定温度の水にて現像処理
を行い基板面上にメッシュ状のレジストパターン120
Aを形成した(図2(b))後、これを250°Cでベ
ーキング処理した。次いで、所定長さのシートに切断し
た後、下記の条件で電着を行い、レジストパターン12
0Aから露出した基板面に電着銅130からなる金属薄
膜メッシュを形成した。(図2(c)) (電着条件) 浴組成:ピロ燐酸銅浴 Cu2 2 7 ・3H2 O 49g/l K4 2 7 340g/l MH4 OH(28%) 3ml/l pH 8.8 P比(P2 7 4-/Cu2+) 7.0 液温 55°C 電着速度(5A/dm) 1.0μm/min 電着膜厚 3.0μm 仕上がり線幅 30.0μm 次いで、電着銅130の露出した部分を酸化して黒化層
135を形成した。(図2(d)) 一方、厚さ5mmの電磁波遮蔽板用のアクリルの透明基
板210のメッシュ形成側面に、光(紫外線)硬化性の
接着剤220を予め約20μmの厚さに均一に塗布して
おき、この上に、前記ステンレス基板110面に電着形
成された金属薄膜(130、135)からなるメッシュ
を均一に圧着した状態(図2(e))で、アクリルの透
明基板210側から紫外線を照射した。光(紫外線)硬
化性の接着剤220は、アクリレートモノマーと光重合
開始剤を主成分とし、ここでは、アルリレートモノマー
として2−エチルキシルアクリレートや1.4−ブタン
ジオールアクリレートなどを用い、光重合開始剤とし
て、イルガキュアー651(チバガイギ株式会社製)を
使用した。この場合、電着銅130(135)と接着性
は良好であるが、レジスト120(レジストパターン1
20A)との接着力は弱いので、ステンレス基板110
をゆっくり引き剥がすと、電着銅130からなる金属薄
膜メッシュは、全部アクリルの透明基板210側に転移
し、レジスト120は剥離せずにステンレス基板110
側に残留した。次いで、電着銅130からなる金属薄膜
メッシュが転移したアクリル透明基板210(図2
(f))の転写面に透明なアクリルの保護層230を、
周辺の枠型銅部からのリード線引出し部を除く、メッシ
ュ部を含む所定領域全面に形成して電磁波遮蔽板とし
た。(図2(g)) このようにして、電磁波遮蔽板を形成し、プラズマディ
スプレイ(PDP)の前面におき、その電磁波遮蔽性を
確認したが、所望通りの効果が得られた。尚、上記で電
着銅からなる金属薄膜メッシュが剥離されたステンレス
基板は、再度電着に用いることができたが、その反復使
用回数は、レジスト画線端部の一部の壊れ具合から、数
回〜10回程度と判断される。
【0017】(実施例2)実施例2は、実施例1の電着
工程において、電着銅130の下層にNi層170を設
けたものである。電着後、電着銅130の表面を酸化し
て黒化層135を設けると、図3(a)に示すようにな
る。また、転写後の状態は図3(b)に示すようにな
り、Ni層170が軟かい電着銅130の表面を保護す
るような構造となる。Ni層170は、下記電着条件に
て1.0μmの厚さに付け、水洗後、実施例1と同様
に、電着銅130を設け、黒化層135を設けた。 (Ni電着条件) Ni電着浴組成: 硫酸ニッケル 240〜340g/l 塩化ニッケル 45g/l 硫酸 30〜38g/l pH 2.2〜5.5 温度 46〜70°C 電流密度 2.5〜10A/cm2
【0018】
【発明の効果】本発明は、上記のように、PDP等のデ
ィスプレイの前面に置いて用いられる、透明な基板の一
面に金属薄膜からなるメッシュを積層した電磁波遮蔽性
と透視性を有する電磁波遮蔽板の製造方法で、品質的に
も十分対応でき、且つ、生産性の良い製造方法の提供を
可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波遮蔽板の製造方法の実施の形態
の1例を示した工程フロー図
【図2】実施例1の工程を説明するための一部断面図
【図3】実施例2の工程を説明するための一部断面図
【図4】金属薄膜からなるメッシュを用いた電磁波遮蔽
板を説明するための図
【符号の説明】 110 基板(ステンス基板) 120 レジスト 120A レジストパターン 130 電着銅 135 黒化層 210 (電磁波遮蔽板用の)透明基板 220 接着剤 230 保護層 400 電磁波遮蔽板 410 メッシュ部 415 接地用枠部 417 金属薄膜 430 透明基板 450、470 ライン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスプレイの前面に置いて用いられ
    る、透明な基板の一面に金属薄膜からなるメッシュを積
    層した電磁波遮蔽性と透視性を有する電磁波遮蔽板を、
    量産するための製造方法であって、少なくとも、順次、
    (a)めっき剥離性を有する連続するフープ状(帯状)
    の基板の面に、連続ないし間欠的にメッシュをめっき形
    成するための耐めっき性のレジストマスクを形成するマ
    スキング工程と、(b)基板面のレジストマスクから露
    出している部分に、メッシュ作成のための所定材質から
    なる金属薄膜層を電着形成する電着工程と、(c)接着
    剤を介して、電着形成された金属薄膜層を電磁波遮蔽板
    用の透明基板面に接着転写する転写工程とを有すること
    を特徴とする電磁波遮蔽板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1におけるマスキング工程は、基
    板の面にレジストを塗布し、乾燥した後、基板のレジス
    ト側を所定のパターン版で密着露光して、現像処理を経
    て所定のレジストパターンを基板面に形成し、必要に応
    じ、レジストパターンのベーキング処理を施すものであ
    ることを特徴とする電磁波遮蔽板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし2において、電着形成さ
    れた金属薄膜層は2層以上の多層構成からなることを特
    徴とする電磁波遮蔽板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3において、転写工程に
    先たち、予め、電磁波遮蔽板用の透明基板面または金属
    薄膜層を形成した側の基板面に接着剤を塗布しておくこ
    とを特徴とする電磁波遮蔽板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4において、電着形成さ
    れた金属薄膜層の上に有機接着剤層を電着形成すること
    を特徴とする電磁波遮蔽板の製造方法。
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