JP2979021B2 - 透視性電磁波シールド材料とその製造方法 - Google Patents
透視性電磁波シールド材料とその製造方法Info
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Description
VDT、CRT、PDP(プラズマディスプレイパネ
ル)などディスプレイの前面に配置して、これらの機器
から放射される電磁波を遮蔽するとともに表示部を透視
することができる電磁波シールド材料とその製造方法に
関する。
透視することができる電磁波シールド材料として、大き
く分けて次の2種類の構成のものがあった。
明ガラスまたは透明樹脂板でこれを挟みこんだ繊維メッ
シュ方式と呼ばれるものである。
性を有する導電性薄膜を、蒸着法やスパッタリング法な
どによって、ガラスなどの透明基体上に形成した薄膜方
式と呼ばれるものである。
方式は、導電性メッシュの導電性が高いため電磁波シー
ルド性は高いものであるが、導電性メッシュが目障りと
なり透視性が低いという問題点がある。
高いため透視性は高いが、導電性薄膜の導電性が劣るた
め電磁波シールド性は低いという問題点がある。
題点を解消し、電磁波シールド性と透視性とがともに優
れた透視性電磁波シールド材料とその製造方法を提供す
ることを目的とする。
シールド材料は、以上の目的を達成するために、つぎの
ように構成した。
材料は、透明基体上に、金属酸化物または金属硫化物か
らなる黒色層と、金属薄膜層とが電磁波シールドパター
ン形状に少なくとも順次積層されるように構成した。
に、防錆層が形成されるように構成してもよい。
料の製造方法は、透明基体上に、電磁波シールドパター
ン形状と逆パターンのレジスト層を形成し、次いで金属
酸化物または金属硫化物からなる黒色層を全面的に形成
し、次いでその上に金属薄膜層を全面的に形成し、次い
でレジスト層をその上に積層された黒色層と金属薄膜層
とともに除去するように構成した。
剥離した後にクロメート処理をするように構成してもよ
い。
施の形態について詳しく説明する。
実施例を示す断面図、図2〜4はこの発明の電磁波シー
ルド材料の製造工程を示す断面図である。図中、1は透
明基体、2は黒色層、3は金属薄膜層、4はレジスト層
である。
透明基体1上に、金属酸化物または金属硫化物からなる
黒色層2と、金属薄膜層3とが電磁波シールドパターン
形状に少なくとも順次積層されたものである(図1参
照)。
料を得るには、次のようにするとよい。
ターン形状と逆パターンのレジスト層4を形成する。
脂、ポリカーボネイト、ポリエチレン、AS樹脂、酢酸
ビニル樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ポリサルホン、ポリ塩化ビニルなどの透明なもの
を用いるとよい。
ジスト液を透明基体1上に塗布し乾燥させ、パターン露
光し、現像することにより得ることができる(図2参
照)。レジストパターン形状は、得ようとする電磁波シ
ールドパターン形状と逆パターンにする。すなわち、得
ようとする電磁波シールドパターン形状をポジとすれ
ば、このポジに対応するネガとなっている。電磁波シー
ルドパターン形状としては、導電層の線幅10〜50μm、
線間ピッチ50〜500μmの格子状パターンなどとすると
よい。線幅および線間ピッチを決めるには、電磁波シー
ルド材料の電磁波シールドレベルおよび光透過レベルを
考慮するとよい。すなわち、電磁波シールドレベルを高
くかつ光透過レベルも高くするには、線幅および線間ピ
ッチの両方を小さくするとよい。
なる黒色層2を全面的に形成する(図3参照)。黒色層
2は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティン
グ法などで形成するとよい。黒色層2はこれらの真空成
膜法により形成すると、密着強度および耐久性に優れた
ものとなる。黒色層2は、金属酸化物または金属硫化物
からなるものである。具体的には、金属酸化物として
は、ITO、酸化クロム、酸化スズ、酸化銀、酸化コバ
ルト、酸化水銀、酸化金、酸化イリジウムなどを用いる
とよい。また、金属硫化物としては、硫化クロム、硫化
パラジウム、硫化ニッケル、硫化銅、硫化コバルト、硫
化鉄、硫化タンタル、硫化チタンなどを用いるとよい。
黒色層2の厚みは、0.05〜1.0μmが適当である。
面的に形成する(図4参照)。金属薄膜層3は、蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などで
形成するとよい。金属薄膜層3はこれらの真空成膜法に
より形成すると、密着強度および耐久性に優れたものと
なる。また、金属薄膜層3としては、銅、銀、金、ニッ
ケルなどを用いるとよい。なお、金属薄膜層3として使
用する金属の種類は、黒色層2として使用する金属酸化
物または金属硫化物の種類と特に関係なく選択すること
ができる。金属薄膜層3の厚みは、0.1〜5.0μmが適当
である。
た黒色層2と金属薄膜層3とともに除去する。
積層された黒色層2と金属薄膜層3を除去する(図1参
照)。レジスト層4を除去するには、水酸化ナトリウム
水溶液などの剥離液を用いるとよい。レジスト層4上に
形成された黒色層2と金属薄膜層3は、被覆状態が不完
全であり、レジスト層4の縁で黒色層2および金属薄膜
層3に割れ目が生じ、剥離液が浸入してレジスト層4を
膨潤、溶解させる。
料を得ることができる。
薄膜層3上に防錆層が形成されたものであってもよい。
防錆層としては、たとえば金属薄膜層3が銅からなるも
のである場合、ニッケルめっき層を厚さ0.2〜1.0μmで
形成するとよい。
層4を剥離した後にクロメート処理をしてもよい。クロ
メート処理としては、たとえばリン酸・クロム酸処理法
と呼ばれる酸性クロメート処理がある。リン酸・クロム
酸塩を主成分とする水溶液中に浸漬して40℃にて1〜2
分間処理することにより防錆層を形成することができ
る。
パターン形状とは逆パターンにレジスト部をスクリーン
印刷法により形成し、80℃で30分間乾燥した。
銅を順にそれぞれ0.3μmの厚みで全面的に積層して黒
色層と金属薄膜層とを形成した。
離液として用い、レジスト層およびその上の黒色層と金
属薄膜層とを除去した。
表面に防錆加工を施し、線幅30μm、線間ピッチ125μ
mの格子状パターンの導電部が形成された透視性電磁波
シールド材料を得た。
ルド材料は導電性が高く、透明基体側から見たとき、パ
ターン状の導電部分は黒色部によって黒く見えるため、
金属反射が生じず透視しやすいものであった。
ジスト層をスクリーン印刷法により全面的に形成し、そ
の後電磁波シールドパターン形状とは逆パターンのマス
クで露光、現像をしてレジスト層をパターン化した。
化銀、銀の順にそれぞれ0.2μmの厚みで黒色層と金属
薄膜層とを形成した。
離液として用い、レジスト層およびその上の黒色層と金
属薄膜層とを除去し、線幅20μm、線間ピッチ100μm
の格子状パターンの導電部が形成された透視性電磁波シ
ールド材料を得た。
ルド材料は導電性が高く、透明基体側から見たとき、パ
ターン状の導電部分は黒色部によって黒く見えるため、
金属反射が生じず透視しやすいものであった。
で、次のような効果を有する。
に優れた電磁波シールドパターン形状の金属薄膜層によ
って電磁波を遮蔽するので、電磁波シールド性が高いも
のである。また、金属薄膜層の下側には黒色層が積層さ
れているので、導電部分の透明基板側が黒色を呈してお
り、金属反射が生じず透視性にも優れたものである。
造方法は、電磁波シールド性に優れ、透視性が良好な上
記の構成の電磁波シールド材料を容易に得ることができ
るものである。特に、フォトエッチングプロセスと比較
するとエッチング工程が省略でき工程短縮が可能とな
る。また、黒色層および金属薄膜層の厚みにかかわらず
電磁波シールドパターン形状に形成できるので、微細な
電磁波シールドパターン形状であっても容易に製造する
ことができる。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 透明基体上に、金属酸化物または金属硫
化物からなる黒色層と、金属薄膜層とが電磁波シールド
パターン形状に少なくとも順次積層されていることを特
徴とする透視性電磁波シールド材料。 - 【請求項2】 金属薄膜層上に、防錆層が形成されてい
る請求項1に記載の透視性電磁波シールド材料。 - 【請求項3】 透明基体上に、電磁波シールドパターン
形状と逆パターンのレジスト層を形成し、次いで金属酸
化物または金属硫化物からなる黒色層を全面的に形成
し、次いでその上に金属薄膜層を全面的に形成し、次い
でレジスト層をその上に積層された黒色層と金属薄膜層
とともに除去することを特徴とする透視性電磁波シール
ド材料の製造方法。 - 【請求項4】 レジスト層を剥離した後にクロメート処
理をする請求項3に記載の透視性電磁波シールド材料の
製造方法。
Priority Applications (1)
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JP10093770A JP2979021B2 (ja) | 1998-04-07 | 1998-04-07 | 透視性電磁波シールド材料とその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10093770A JP2979021B2 (ja) | 1998-04-07 | 1998-04-07 | 透視性電磁波シールド材料とその製造方法 |
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Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10093770A Expired - Lifetime JP2979021B2 (ja) | 1998-04-07 | 1998-04-07 | 透視性電磁波シールド材料とその製造方法 |
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Country | Link |
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-
1998
- 1998-04-07 JP JP10093770A patent/JP2979021B2/ja not_active Expired - Lifetime
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