JPH11118818A - 車両における回転数検出用センサの取付構造及び歯車 - Google Patents

車両における回転数検出用センサの取付構造及び歯車

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JPH11118818A
JPH11118818A JP9280493A JP28049397A JPH11118818A JP H11118818 A JPH11118818 A JP H11118818A JP 9280493 A JP9280493 A JP 9280493A JP 28049397 A JP28049397 A JP 28049397A JP H11118818 A JPH11118818 A JP H11118818A
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Kazuo Ishikawa
和男 石川
Hideaki Shima
英彰 島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転数を検出する歯車の回転軸方向の位置が
変化しても検出位置にある歯の一部と検出面との間の距
離が変化しないようにすることにある。 【解決手段】 回転に伴う歯先の軌跡面の回転軸を含む
平面における断面が回転軸に対して傾斜するリングギア
６において、その各歯７の外側面がリングギア６の回転
軸を中心軸とする円筒の外周面の一部をなすように形成
する。磁気センサ１６は、その検出面１９が各歯７の外
側面にて形成される円筒状の軌跡面に相対向するように
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両における回転
数検出用センサの取付構造に係り、詳しくは、差動装置
のリングギア等の回転に伴って順次相対向する歯の検出
の有無からその回転数を検出する回転数検出用センサの
取付構造、及び、同取付構造に使用する歯車に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、車両の車速を検出するセンサ
として、電磁ピックアップコイル、ホール素子、磁気抵
抗素子等の磁気検出素子からなる磁気センサが使用され
ている。図３は、差動装置２０のリングギア２１の回転
数を検出するための磁気センサ２２を示している。この
磁気センサ２２は、例えば差動装置２０のディファレン
シャルアウタケース２３に設けられたセンサ取付孔２４
に固定され、その検出面２５がリングギア２１の各歯２
６の歯先が通過する軌跡である歯先面に相対向するよう
に保持される。そして、車速に応じたリングギア２１の
回転に伴い検出面２５に相対向する検出位置を順次通過
する各歯２６の有無を検出する。この歯２６の検出の有
無に基づく検出信号から単位時間当たりの歯２６の検出
数が求められ、この検出数から車速が算出される。
【０００３】この磁気センサ２２では、その内部に備え
た磁石の磁束が検出面２５から外部に出され、その磁束
が前記磁気検出素子にて検出される。検出面２５から出
る磁束は、ヨークとしてのリングギア２１にて形成され
る磁路を通って磁気検出素子にて検出される。そして、
検出位置における歯２６の有無に応じて変化する磁路の
磁気抵抗に応じた磁束の変化に基づいて、磁気センサ２
２から検出信号が出力される。
【０００４】従って、磁気センサ２２の感度は、リング
ギア２１を含む磁路全体の磁気抵抗の大部分を占める歯
先面と検出面２５とのギャップの大きさにより大きく影
響される。このため、磁気センサ２２は、リングギア２
１の歯先面の寸法ばらつきや磁気センサ２２の中心軸方
向における取付位置の誤差等が許す範囲で、できるだけ
検出面２５を歯先面に近づけた状態で保持される。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、差動装置２
０ではリングギア２１の中心軸方向における位置は、デ
ィファレンシャルケース２７を支持するサイドテーパベ
アリングの車両毎の調整や、ドライブシャフトの回転方
向によりある範囲内でばらつく。その結果、磁気センサ
２２を単にセンサ取付孔２４に挿通させ、その所定の位
置決め部をセンサ取付孔の位置決め面に当接させるだけ
では、リングギア２１の中心軸方向における位置のばら
つきによる検出面２５と歯先面とのギャップのばらつき
範囲が許容範囲よりも大きくなる。その結果、場合によ
っては、所定以上の感度を得ることができないことがあ
る。
【０００６】そこで、磁気センサ２２の取り付けは、リ
ングギア２１の回転軸方向における位置のばらつきによ
る磁気センサ２２の検出面２５と歯２６の歯先面との間
のギャップのばらつきをできるだけ小さくするため、個
々の車両毎に実際のリングギア２１の位置に合わせて磁
気センサ２２の中心軸方向の取付位置をシムを使用して
調整しなければならなかった。それでも尚、ドライブシ
ャフトの回転方向等の原因による個々の車両毎のリング
ギア２１の位置の移動があり、磁気センサ２２の感度が
変動していた。
【０００７】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、回転に伴う歯先の軌
跡面の回転軸を含む平面における断面が前記回転軸に対
して傾斜する歯を備えた歯車に対して、検出面に相対向
する検出位置における歯の有無に応じた検出信号を出力
する回転数検出用センサを、前記歯車の回転に伴い前記
各歯が前記検出位置を順次通過するように設けた車両に
おける回転数検出用センサの取付構造において、前記歯
車の回転軸方向の位置が変化しても検出位置に移動した
歯と検出面との間の距離が変化しないようにした車両に
おける回転数検出用センサの取付構造を提供することに
ある。
【０００８】又、上記センサの取付構造に使用する歯車
を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項１に記載の発明は、回転に伴う歯先の軌跡面
の回転軸を含む平面における断面が前記回転軸に対して
傾斜する歯を備えた歯車に対して、検出面に相対向する
検出位置における歯の有無に応じた検出信号を出力する
回転数検出用センサを、前記歯車の回転に伴い前記各歯
が前記検出位置を順次通過するように設けた車両におけ
る回転数検出用センサの取付構造において、前記歯車に
は、各歯の一部が該歯車の回転軸を中心軸とする円筒の
外周面の一部をなすように各歯を形成し、前記回転数検
出用センサは、前記検出面が前記各歯の一部にて形成さ
れる円筒状の軌跡面に相対向するように設けた。
【００１０】請求項２に記載の発明歯、請求項１に記載
の発明において、前記回転数検出用センサは、前記検出
面から外部に磁束を出す磁石と、該磁石により前記歯車
を含んで形成される磁路に流れる磁束の、前記検出位置
における前記歯の有無に応じた変化に対応する検出信号
を出力する磁気検出素子を備えた磁気センサである。
【００１１】請求項３に記載の発明は、請求項１又は請
求項２に記載の発明において、前記歯車は、差動装置に
おいてディファレンシャルケースに固定されたリングギ
アである。
【００１２】請求項４に記載の発明は、請求項３に記載
の発明において、前記差動装置は、フォークリフトの前
輪車軸に設けられたものである。請求項５に記載の発明
は、回転に伴う歯先の軌跡面の回転軸を含む平面におけ
る断面が前記回転軸に対して傾斜する歯を備えた歯車に
おいて、歯の一部が回転軸を中心軸とする円筒の外周面
の一部をなすように形成された。
【００１３】（作用）請求項１に記載の発明によれば、
各歯の一部が歯車の回転軸を中心軸とする円筒の外周面
の一部をなすように形成されるとともに回転数検出用セ
ンサの検出面が各歯の一部にて形成される円筒状をなす
軌跡面に相対向するように設けられるため、歯車の回転
軸方向の位置が変化しても歯の一部と検出面との間の距
離が変化しない。
【００１４】請求項２に記載の発明によれば、請求項１
に記載の発明の作用に加えて、歯車の回転軸方向におけ
る位置が変化しても歯車を含む磁路の磁気抵抗が変化し
難くなり、検出位置における歯の有無に応じて出力され
る検出信号が変動し難くなる。
【００１５】請求項３に記載の発明によれば、請求項１
又は請求項２に記載の発明の作用に加えて、ディファレ
ンシャルケースの回転軸方向における位置が個々の車両
でばらついたり、ドライブシャフトの回転方向により同
ケースの回転軸方向における位置が変化しても、検出位
置における歯の外周面と検出面との間の距離が変化しな
い。
【００１６】請求項４に記載の発明によれば、請求項３
に記載の発明の作用に加えて、フォークリフトにおい
て、前輪に設けられた差動装置のディファレンシャルケ
ースの回転軸方向における位置が個々の車両でばらつい
たり、ドライブシャフトの回転方向により同ケースの回
転軸方向荷置ける位置が変化しても、検出位置における
歯の外周面と検出面との間の距離が変化しない。
【００１７】請求項５に記載の発明によれば、各歯の一
部にて円筒状の軌跡面が形成される。従って、歯車の回
転軸方向における位置が変化しても、歯の一部の回転軸
からの距離が変化しない。
【００１８】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図１及び図２に従って説明する。図２は、図示
しないフォークリフトの前輪車軸に設けられた差動装置
１を示す平断面図である。差動装置１のディファレンシ
ャルアウタケース２内には、ディファレンシャルケース
３が一対のサイドテーパベアリング４にて回動可能に支
持されている。各サイドテーパベアリング４の外側には
減速歯車バックラッシュ調整ナット５が設けられ、この
両調整ナット５により各サイドテーパベアリング４を介
してディファレンシャルケース３が回転可能に挟持され
ている。
【００１９】ディファレンシャルケース３にはリングギ
ア６が固定支持されている。このリングギア６はハイポ
イドギアであり、各歯７の一部としての外側面７ａを含
む外側面がリングギア６の回転軸を中心軸とする円筒の
外周面の一部をなすように形成されている。
【００２０】ディファレンシャルアウタケース２には、
図示しないミッションケースから延出されたドライブシ
ャフト８が導入され、同ケース２内に回転可能に支持さ
れている。ドライブシャフト８の先端にはピニオンギア
９が固定され、同ギア９はリングギア６に歯合されてい
る。
【００２１】ディファレンシャルケース３内には、ディ
ファレンシャルピニオンシャフト１０が支持され、該シ
ャフト１０には、一対のディファレンシャルピニオン１
１が相対向する状態で回転可能に支持されている。
【００２２】又、ディファレンシャルケース３内には、
右駆動輪車軸１２及び左駆動輪車軸１３がそれぞれ導入
され、各駆動輪車軸１２，１３に固着されたディファレ
ンシャルサイドギア１４が、それぞれ一対のディファレ
ンシャルピニオンギア１１に歯合されている。
【００２３】ディファレンシャルアウタケース２のドラ
イブシャフト８が導入される側と反対側には、歯７の外
側面７ａに相対向する位置にセンサ取付孔１５が設けら
れている。このセンサ取付孔１５には、回転数検出用セ
ンサとしての磁気センサ１６が装着されている。
【００２４】図１に示すように、磁気センサ１６は位置
決め部１７を備え、該位置決め部１７をセンサ取付孔１
５の外側に設けられた位置決め面１８に当接させること
により中心軸方向に位置決めされている。
【００２５】この磁気センサ１６は、その内部に図示し
ない磁石と磁気検出用素子とを備えている。磁気検出用
素子としては、電磁ピックアップコイル、磁気抵抗素
子、ホール素子等がある。磁石からの磁束は検出面１９
から外部に出されるとともにその磁束が磁気検出素子に
て検出されるようになっている。
【００２６】磁気センサ１６は、リングギア６の回転に
伴いリングギア６の歯７が検出位置を順次通過する位置
に保持固定されている。磁気センサ１６は、検出面１９
から出る磁束をリングギア６を含んで形成される磁路に
おける磁束として磁気検出素子が検出するようになって
いる。そして、検出面１９に相対向する検出位置にリン
グギア６の歯７が配置されたときのリングギア６を含む
磁路の磁気抵抗は、同検出位置に歯７が配置されていな
いときの同磁路の磁気抵抗よりも小さくなるようになっ
ている。そして、磁気センサ１６は、検出位置における
歯７の有無に応じて変化する磁路の磁気抵抗に基づいて
変化する検出信号を出力するようになっている。
【００２７】次に、以上のように構成された車両におけ
る回転数検出用センサの取付構造の作用について説明す
る。ドライブピニオン９とリングギア６とのバックラッ
シュが減速歯車バックラッシュ調整用ナット５にて個々
の車両毎に調整されると、ディファレンシャルアウタケ
ース２に対するディファレンシャルケース３の駆動輪車
軸軸方向の位置が個々の車両でばらつく。
【００２８】本実施の形態では、外側面７ａがリングギ
ア６の回転軸を中心軸とする円筒の外周面の一部をなす
ように形成された各歯７の外側面７ａに検出面１９が相
対向しているため、リングギア６の回転軸方向における
位置が変化しても、検出位置にある歯７の外側面７ａと
検出面１９との間の距離が変化しない。従って、個々の
車両毎にディファレンシャルケース３の位置がばらつい
ても、検出位置にきた歯７の外側面７ａと検出面１９と
の距離が個々の車両でばらつかない。
【００２９】ドライブシャフト８の回転によりディファ
レンシャルケース３が回転駆動されると、磁気センサ１
６の検出面１９に相対向する検出位置をリングギア６の
各歯７が順次通過する。検出位置に歯７が配置されてい
ないときには、リングギア６を含む磁路の磁気抵抗が相
対的に大きくなり、磁路を流れる磁束量が相対的に少な
くなる。反対に、検出位置に歯７が配置されたときに
は、リングギア６を含む磁路の磁気抵抗が相対的に小さ
くなり、磁路を流れる磁束量が相対的に多くなる。その
結果、磁気センサ１６からは、検出位置における歯７の
有無に応じて変化する検出信号が出力される。
【００３０】ドライブシャフト８の回転方向が切り換わ
ると、ディファレンシャルケース３の回転軸方向におけ
る位置が変動する。この場合にも、リングギア６の回転
軸方向における位置が変化しても、検出位置にある歯７
の外側面７ａと検出面１９との間の距離が変化しない。
従って、ドライブシャフト８の回転方向の変化による磁
気センサ１６の検出感度の変動が防止される。
【００３１】以上詳述したように、本実施の形態の車両
における回転数検出用センサの取付構造によれば、以下
の効果を得ることができる。 （ａ） 回転に伴う歯先の軌跡面の回転軸を含む平面に
おける断面が前記回転軸に対して傾斜する歯７を備えた
歯車（リングギア６）において、歯７の一部（外側面７
ａ）が回転軸を中心軸とする円筒の外周面の一部をなす
ように形成する。そして、回転数検出用センサ（磁気セ
ンサ１６）をその検出面１９が歯７の一部にて形成され
る円筒状の軌跡面に相対向するように設けた。従って、
回転数を検出する歯車の回転軸方向における位置が変化
しても検出位置における歯７の一部と検出面１９との間
の距離が変化しない。その結果、歯車の回転軸方向の位
置に応じた回転数検出用センサの取付位置の調整を不要
とすることができる。又、歯車の回転軸方向における位
置変化による回転数検出用センサの感度変化を防止する
ことができる。
【００３２】（ｂ） 歯車の回転軸方向における位置が
変化しても、ヨークとしての歯車（リングギア６）を含
む磁路の磁気抵抗が変化し難くなり、検出位置における
歯７の有無に応じて出力される検出信号の変動が抑制さ
れる。その結果、歯車の回転軸方向の位置の変化による
磁気センサ１６毎の検出感度の変動を抑制することがで
きる。
【００３３】（ｃ） 歯車の回転軸方向における位置が
変化しても、磁気センサ１６の検出面１９と歯７とが干
渉しないため、検出面１９をできるだけ各歯７の軌跡面
に近づけた状態で磁気センサ１６を固定することができ
る。従って、従来よりも検出面１９と各歯７との間のエ
アギャップを小さく設定することができるため、検出感
度を従来よりも向上させることができる。
【００３４】（ｄ） 個々の車両毎のディファレンシャ
ルケース３の回転軸方向の位置のばらつきや、ドライブ
シャフト８の回転方向による同ケース３の回転軸方向の
位置の変化が、回転数検出用センサの検出面１９とリン
グギア６の各歯７の外側面７ａとの間の距離に影響しな
い。その結果、車両毎のディファレンシャルケース３の
位置に応じたシム等による回転数検出用センサの取付位
置の調整を廃止することができ、しかも、ドライブシャ
フト８の回転方向による感度変化を防止することができ
る。
【００３５】（ｅ） フォークリフトの前輪に設けられ
た差動装置１のリングギア６の回転数を検出する回転数
検出用センサにおいて、個々の車両毎のディファレンシ
ャルケース３の回転軸方向の位置のばらつきによる検出
感度のばらつきが防止される。その結果、個々の車両毎
の回転数検出用センサの取付位置の調整を廃止すること
ができる。又、ドライブシャフト８の回転方向による同
ケース３の回転軸方向の位置の移動による感度変化を防
止することができる。
【００３６】尚、実施の形態は上記実施の形態に限ら
ず、以下のように変更してもよい。 ○ 上記実施の形態で、磁気センサを、磁化された歯か
ら外部に出される磁束を検出する磁気検出素子だけを備
えた磁気センサとしてもよい。そのような磁気検出素子
としては、電磁ピックアップコイル、磁気抵抗素子、ホ
ール素子を使用することができる。この場合には、上記
磁気センサ１６のように磁石の磁束をヨークとしての歯
車を介して歯７を検出する場合よりも、磁気検出素子に
て検出される磁束の変化量を大きくすることができるた
め、歯７の検出感度を高くすることができる。その結
果、センサ取付孔１５に固定する磁気センサの取付位置
許容範囲を大きくすることができる。
【００３７】○ 上記実施の形態で、回転数検出用セン
サを、内部の磁石から出る磁束を磁気検出素子にて検出
する方式の磁気センサの代わりに、発振コイルに高周波
を発振させ、検出位置に移動した歯によるインピーダン
ス変化から歯の有無を検出する高周波発振型近接スイッ
チとしてもよい。
【００３８】○ 上記実施の形態で、回転数検出用セン
サを、検出コイルと比較コイルに交流信号を印加し、検
出コイルにより検出位置の歯に誘導されるうず電流損失
により生じる両コイルに生じる磁束量の差から歯の有無
を検出する差動コイル型近接スイッチとしてもよい。
【００３９】○ 上記実施の形態で、リングギア６は、
ハイポイドギアに限らずマガリバカサ歯車であってもよ
い。 ○ 前輪車軸に設けられた差動装置１のディファレンシ
ャルケース３に固定されたリングギア６に限らず、後輪
車軸に設けられた差動装置のディファレンシャルケース
に固定されたリングギアであってもよい。
【００４０】○ フォークリフトに限らず、その他の産
業車両、例えば、ショベルローダ、高所作業車の差動装
置のディファレンシャルケースに固定されたリングギア
の回転数を検出する回転数検出用センサの取付構造に実
施してもよい。
【００４１】○ 産業車両に限らず、乗用車両、運搬車
両等の差動装置におけ回転数検出用センサの取付構造に
実施してもよい。 ○ 差動装置１のディファレンシャルケース３に固定さ
れたリングギア６の回転数を検出する回転数検出用セン
サの取付構造に限らず、その他、カサ歯車（スグバカサ
歯車、ハスバカサ歯車、ヤマバカサ歯車）の回転数を検
出する回転数検出用センサの取付構造に実施してもよ
い。
【００４２】以下、特許請求の範囲に記載された技術的
思想の外に前述した各実施の形態から把握される技術的
思想をその効果とともに記載する。 （１） 請求項３に記載の車両における回転数検出用セ
ンサの取付構造において、前記リングギアはハイポイド
ギアである。このような構成によれば、ハイポイドギア
にて形成されるリングギアの回転軸方向における位置変
化による歯の一部にて形成される円筒状の軌跡面と検出
面との間の距離変化を防止することができる。
【００４３】尚、この明細書において、発明の構成に係
る手段及び部材は、以下のように定義されるものとす
る。 （１） 歯車とは、回転に伴う各歯先の軌跡面の回転軸
を含む平面における断面が回転軸に対して傾斜する歯を
備えた歯車であればよく、スグバカサ歯車、ハスバカサ
歯車、ヤマバカサ歯車等のカサ歯車、クイ違イ軸歯車で
あるハイポイドギア等の歯車を含むものとする。
【００４４】（２） 回転数検出用センサとは、検出面
に相対向する検出位置における歯の有無を検出すること
ができ、歯車の回転に伴い検出位置を通過する歯の有無
に基づく検出信号を出力することができるセンサであれ
ばよい。このようなセンサとしては、電磁ピックアップ
コイル、磁気抵抗素子（強磁性体磁気抵抗素子、半導体
磁気抵抗素子）、ホール素子等の磁気検出素子を備えた
磁気センサがある。この磁気センサは、磁気検出素子に
検出する磁束を発生する磁石を備えたものと、磁化され
た歯からの磁束を磁気検出素子にて検出するものとを含
む。又、発振コイルで高周波を発振させ、歯の有無に基
づくインピーダンス変化から歯の有無を検出する高周波
発振型近接スイッチや、検出コイルと比較コイルとに交
流信号を印加し、検出コイルにより検出位置の歯に誘導
されるうず電流損失により両コイルの磁束量に生じる差
から歯の有無を検出する差動コイル型近接スイッチ等を
含むものとする。
【００４５】
【発明の効果】請求項１〜請求項４に記載の発明によれ
ば、回転数を検出する歯車の回転軸方向における位置が
変化しても検出位置における歯の一部と検出面との間の
距離が変化しないようにすることができる。
【００４６】請求項２に記載の発明によれば、歯車の回
転軸方向の位置の変化による磁気センサ毎の検出感度の
変動を抑制することができる。請求項３に記載の発明に
よれば、ディファレンシャルケースの回転軸方向におけ
る位置のばらつきによる歯と検出面との距離のばらつき
や、ドライブシャフトの回転方向による回転軸方向にお
ける同距離の変化を防止することができる。
【００４７】請求項４に記載の発明によれば、フォーク
リフトの前輪車軸に設けられた差動装置において、ディ
ファレンシャルケースの回転軸方向における位置のばら
つきによる歯と検出面との距離のばらつきや、ドライブ
シャフトの回転方向による回転軸方向における同距離の
変化を防止することができる。
【００４８】請求項５に記載の発明によれば、請求項１
〜請求項４のいずれか一項に記載の回転数検出用センサ
の取付構造に使用してセンサの検出面と歯との距離が変
化しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 磁気センサの取付構造を示す断面図。
【図２】 ディファレンシャルケースに設けた磁気セン
サを示す断面図。
【図３】 従来例の磁気センサの取付構造を示す断面
図。
【符号の説明】
１…差動装置、３…ディファレンシャルケース、６…歯
車としてのリングギア、７…歯、７ａ…歯の一部として
の外側面、１２…前輪車軸を構成する右駆動輪車軸、１
３…同じく左駆動輪車軸、１６…回転数検出用センサと
しての磁気センサ、１９…検出面。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 回転に伴う歯先の軌跡面の回転軸を含む
    平面における断面が前記回転軸に対して傾斜する歯を備
    えた歯車に対して、検出面に相対向する検出位置におけ
    る歯の有無に応じた検出信号を出力する回転数検出用セ
    ンサを、前記歯車の回転に伴い前記各歯が前記検出位置
    を順次通過するように設けた車両における回転数検出用
    センサの取付構造において、 前記歯車には、各歯の一部が該歯車の回転軸を中心軸と
    する円筒の外周面の一部をなすように各歯を形成し、前
    記回転数検出用センサは、前記検出面が前記各歯の一部
    にて形成される円筒状の軌跡面に相対向するように設け
    た車両における回転数検出用センサの取付構造。
  2. 【請求項２】 前記回転数検出用センサは、前記検出面
    から外部に磁束を出す磁石と、該磁石により前記歯車を
    含んで形成される磁路に流れる磁束の、前記検出位置に
    おける前記歯の有無に応じた変化に対応する検出信号を
    出力する磁気検出素子を備えた磁気センサである請求項
    １に記載の車両における回転数検出用センサの取付構
    造。
  3. 【請求項３】 前記歯車は、差動装置においてディファ
    レンシャルケースに固定されたリングギアである請求項
    １又は請求項２に記載の車両における回転数検出用セン
    サの取付構造。
  4. 【請求項４】 前記差動装置は、フォークリフトの前輪
    車軸に設けられたものである請求項３に記載の車両にお
    ける回転数検出用センサの取付構造。
  5. 【請求項５】 回転に伴う歯先の軌跡面の回転軸を含む
    平面における断面が前記回転軸に対して傾斜する歯を備
    えた歯車において、 歯の一部が回転軸を中心軸とする円筒の外周面の一部を
    なすように形成された歯車。
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