JP3670950B2 - トルクセンサ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば操舵トルクに応じた操舵補助力を付与するパワーステアリング装置において、その操舵トルクを検出するのに適したトルクセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば車両のパワーステアリング装置においては、ステアリングホイールの回転をステアリングシャフトを介して車輪に伝達する際、そのステアリングシャフトにより伝達されるトルクをトルクセンサにより検出し、その検出トルクの大きさに応じて操舵補助力を付与している。
【0003】
例えば、特開平2‐132336号公報に開示されたトルクセンサは、第1のシャフト部分と、この第1のシャフト部分に対して同軸心かつ弾性的に相対回転可能な第2のシャフト部分と、その第1のシャフト部分と同行回転可能、且つ、シャフト軸方向に直交する表裏面を有する第1の回転板と、その第2のシャフト部分と同行回転可能、且つ、シャフト軸方向に直交する表裏面を有する第2の回転板と、シャフト軸心まわりに巻かれる導線により構成されると共に、交番磁界を生じるように磁束を発生させる第1、第2のコイルとを備えている。その第1、第2の回転板は共に導電性非磁性材製とされている。その第1のコイルのシャフト径方向内方に第2のコイルが配置されている。シャフト軸方向において、その第1の回転板は第2の回転板と両コイルとの間に配置されている。各回転板は両コイルの発生磁束の通過位置に配置されている。各回転板に、第1コイルの発生磁束の通過位置に配置される第1部分と第2コイルの発生磁束の通過位置に配置される第2部分とを有する開口が形成されている。シャフト軸方向において、その第1の回転板の開口の第1部分と第2の回転板との重なり面積が、両シャフトが一方向に相対回転する時は変化し、他方向に相対回転する時は変化しないように、その第1の回転板の開口の第1部分と第2の回転板の開口の第1部分とは相対配置されている。また、シャフト軸方向において、その第1の回転板の開口の第2部分と第2の回転板との重なり面積が、両シャフトが一方向に相対回転する時は変化せず、他方向に相対回転する時は変化するように、その第1の回転板の開口の第2部分と第2の回転板の開口の第2部分とは相対配置されている。これにより、両シャフトが一方向に相対回転する時は、第1の回転板の開口の第1部分と第2の回転板との重なり面積の変化に応じた第1コイルの出力変化に基づき、両シャフトにより伝達されるトルクが検出される。また、両シャフトが他方向に相対回転する時、第1の回転板の開口の第2部分と第2の回転板との重なり面積の変化に応じた第2コイルの出力変化に基づき、両シャフトにより伝達されるトルクが検出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のトルクセンサでは、トルクの検出感度が低く、また、温度変化による検出値変動を補償できないという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題を解決することのできるトルクセンサを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のトルクセンサは、第1シャフトと、その第1シャフトに同軸心かつ弾性的に相対回転可能に連結される第2シャフトと、その第1シャフトと同行回転可能、且つ、シャフト軸方向に直交する表裏面を有する導電性の非磁性材製規制側回転板と、その第2シャフトと同行回転可能、且つ、シャフト軸方向に直交する表裏面を有する磁性材製通過側回転板と、シャフト軸心まわりに巻かれる導線により構成されると共に、交番磁界を生じるように磁束を発生させる第1コイルと、シャフト軸心まわりに巻かれる導線により構成されると共に、交番磁界を生じるように磁束を発生させる第2コイルとを備え、その第1コイルのシャフト径方向内方に第2コイルが配置され、シャフト軸方向において、その規制側回転板は、その通過側回転板と両コイルとの間に配置され、その規制側回転板と通過側回転板とは、両コイルの発生磁束の通過位置に配置され、その規制側回転板に、第1コイルの発生磁束が通過する第1部分と第2コイルの発生磁束が通過する第2部分とを有する規制側開口が形成され、その通過側回転板に、第1コイルの発生磁束が通過する第1部分と第2コイルの発生磁束が通過する第2部分とを有する通過側開口が形成され、シャフト軸方向において、その規制側開口の第1部分と通過側回転板との重なり面積が、両シャフトが一方向に相対回転する時は増加し他方向に相対回転する時は減少するように、その規制側開口の第1部分と通過側開口の第1部分とは相対配置され、シャフト軸方向において、その規制側開口の第2部分と通過側回転板との重なり面積が、両シャフトが一方向に相対回転する時は減少し他方向に相対回転する時は増加するように、その規制側開口の第2部分と通過側開口の第2部分とは相対配置され、両シャフトの検出原点位置からの相対回転時において、その規制側開口の第1部分と通過側回転板との重なり面積の変化による第1コイルの出力変化の絶対値と、その規制側開口の第2部分と通過側回転板との重なり面積の変化による第2コイルの出力変化の絶対値とは互いに等しくされ、前記第1コイルと前記第2コイルは発振器に接続され、前記第1コイルと前記第2コイルは、前記発振器の出力変動周期の1/2周期毎に交互に励磁されると共に励磁されていない時は相互誘導により起電力を生じるように、交互に通電され、その第1コイルの出力変化と第2コイルの出力変化との差に対応するその相互誘導による起電力の変化に基づき、両シャフトにより伝達されるトルクが検出されることを特徴とする。
その通過側回転板を構成する磁性材としては、トルクセンサを構成する上で必要な磁気特性に優れた例えば軟質磁性金属材料や磁性樹脂材料を用いることができる。その規制側回転板を構成する導電性を有する非磁性材としては、アルミニウム等の導電性に優れると共に透磁率の小さい常磁性体を用いることができる。
上記構成においては、トルク伝達時における両シャフトの相対回転により、規制側回転板の開口と通過側回転板の開口との重なり状態が変化する。これにより、その規制側回転板の開口の第1部分と通過側回転板との重なり面積と、規制側回転板の開口の第2部分と通過側回転板との重なり面積とが、両シャフトの相対回転量に応じて変化する。その通過側回転板は磁性材製であり、その規制側回転板は非磁性材製であるので、各重なり面積の変化に応じて通過側回転板の通過磁束が変化する。また、各コイルの磁束発生に基づき生じる交番磁界内で規制側回転板に生じる渦電流によっても、その通過側回転板に至る磁束が遮られる。各重なり面積は、両シャフトの相対回転により一方が増加すると共に他方が減少することから、規制側回転板の開口の第1部分と通過側回転板との重なり面積変化に応じた通過側回転板の通過磁束変化に対応する第1コイルの出力変化と、規制側回転板の開口の第2部分と通過側回転板との重なり面積変化に応じた通過側回転板の通過磁束変化に対応する第2コイルの出力変化とは、絶対値が等しく符号が逆になる。その第1コイルの出力変化と第2コイルの出力変化との差に基づき、両シャフトにより伝達されるトルクを検出することで、トルク検出感度を増大できる。しかも、温度が変動した場合、第1コイルの出力と第2コイルの出力とは同じだけ変化するので、両出力の差に基づきトルクを検出することで温度変動による検出トルクの変動を相殺できる。よって、検出感度を向上すると同時に温度変化による検出値変動の補償ができる。しかもシャフト軸方向寸法が従来よりも大きくなることはなく、コンパクトな構造にできる。
【0007】
前記両コイルを保持する磁性材製のコイルホルダーを備え、そのコイルホルダーは、その第1コイルの外周に対向する筒状の外周部分と、その第2コイルの内周に対向する筒状の内周部分と、その第1コイルの内周と第2コイルの外周とに対向する筒状の中間部分と、その外周部分と内周部分と中間部分それぞれにおける前記両回転板から離れた側の各一端部を連結する環状部分とを有するのが好ましい。
これにより単一のコイルホルダーにより両コイルを保持できるので、構造の簡単化とコスト低減を図ることができる。
【0008】
前記通過側回転板の外周に、周方向に沿って複数の凸部が等間隔をおいて形成され、その通過側回転板の回転による各凸部の位置変化に基づき、その通過側回転板の回転角に対応する信号を出力するセンサを備えるのが好ましい。
これにより、通過側回転板をシャフト回転角の検出に利用でき、その回転角の検出構造の簡単化を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に示すトルクセンサ1は、車両のパワーステアリング装置における操舵トルクを検出するために用いられる。そのトルクセンサ1は、ハウジング2と、第1シャフト3と、第2シャフト4とを備えている。その第1シャフト3は、軸受5を介してハウジング2により支持され、ブッシュ6を介して第2シャフト4の一端に形成された凹部4aの内周により支持される。その第2シャフト4は、軸受7を介してハウジング2により支持される。その検出トルクに応じて操舵補助力が付与される。
【0010】
その第1シャフト3に形成された軸方向孔3aと、その第2シャフト4の凹部4aとにトーションバー8が挿入されている。そのトーションバー8の一端はピン9により第1シャフト3に同行回転するように連結され、他端はセレーション10を介して第2シャフト4に同行回転するように連結されている。これにより、その第2シャフト4は、第1シャフト3と同軸心に配置されると共に、第1シャフト3に弾性的に相対回転可能に連結されている。その第1シャフト3の一端側はステアリングホイール(図示省略)に接続され、その第2シャフト4の他端側は例えばラックピニオン式ステアリングギア等のステアリングギアに接続される。これにより、操舵のためのステアリングホイールの回転が第1、第2シャフト3、4を介して車輪に伝達され、操舵角が変化する。
【0011】
その第1シャフト3は、シャフト軸方向に直交する表裏面を有する円環状の規制側回転板11に、同軸心に同行回転するように連結されている。本実施形態では、その規制側回転板11は、第1シャフト3の外周に圧入される筒体13と一体的に形成されるが、その規制側回転板11と第1シャフト3との連結手段は特に限定されない。この規制側回転板11は、アルミニウム等の導電性を有する非磁性材製とされている。
【0012】
その第2シャフト4は、シャフト軸方向に直交する表裏面を有する円環状の通過側回転板12に、同軸心に同行回転するように連結されている。本実施形態では、その通過側回転板12は第2シャフト4の外周に圧入される筒体14と一体的に形成されるが、その通過側回転板12と第2シャフト4との連結手段は特に限定されない。その通過側回転板12は、軟質磁性金属材料等の磁性材製とされている。図2に示すように、本実施形態の通過側回転板12は軟質磁性金属材製の複数の薄板12′を積層することで構成され、交番磁界下において生じる渦電流が抑制されている。
【0013】
そのハウジング2の内周に、磁性材製のコイルホルダー31が挿入されている。そのコイルホルダー31により第1コイル33と第2コイル34が保持される。各コイル33、34は、絶縁材製のボビン36、37にシャフト軸心まわりに巻かれる導線33a、34aにより構成され、後述のようにトルク検出回路を構成し、交番磁界を生じるように磁束を発生させる。その第1コイル33のシャフト径方向内方に第2コイル34が配置される。
【0014】
シャフト軸方向において、その規制側回転板11は、その通過側回転板12と両コイル33、34との間に配置され、その規制側回転板11と通過側回転板12とは、両コイル33、34の発生磁束の通過位置に配置される。
【0015】
そのコイルホルダー31は、第1コイル33の外周に対向する円筒状の外周部分31aと、その第2コイル34の内周に対向する円筒状の内周部分31bと、その第1コイル33の内周と第2コイル34の外周とに対向する円筒状の中間部分31cと、その外周部分31aと内周部分31bと中間部分31cそれぞれにおける前記両回転板11、12から離れた側の各一端部を連結する円環状部分31dとを有する。このコイルホルダー31は、外周部分31aがハウジングの内周に嵌め合わされることでハウジング2に固定され、内周部分31bは第1シャフト3の外周を隙間を介して囲むように配置される。そのコイルホルダー31と規制側回転板11との間、規制側回転板11と通過側回転板12との間には、それぞれシャフト軸方向における隙間が形成されている。
【0016】
図3に示すように、その規制側回転板11に複数の規制側開口41が形成されている。各規制側開口41は、シャフト径方向において外方側に位置する第1部分41aと内方側に位置する第2部分41bとに分離され、その第1部分41aを第1コイル33の発生磁束が通過し、その第2部分41bを第2コイル34の発生磁束が通過する。各第1部分41aは、シャフト周方向において等間隔で並列し、互いに形状と大きさが同一とされ、シャフト径方向に沿う一対の縁と、両シャフト3、4の軸心を中心とする円周に沿う一対の縁とを有する4辺形に沿う形状を有する。各第2部分41bは、シャフト周方向において等間隔で並列し、互いに形状と大きさが同一とされ、シャフト径方向に沿う一対の縁と、両シャフト3、4の軸心を中心とする円周に沿う一対の縁とを有する4辺形に沿う形状を有する。各第1部分41aのシャフト径方向に沿う一対の縁がなす角と、各第2部分41bのシャフト径方向に沿う一対の縁がなす角とは互いに等しくされている。また、第1コイル33と第2コイル34の出力変化が、絶対値が等しく符号が逆になるように、それぞれの部分41a、41bのシャフト径方向に沿う縁の寸法が定められている。各規制側開口41において、第1部分41aと第2部分41bとは互いからシャフト周方向にずれて配置され、本実施形態では、それぞれのシャフト周方向における中央位置が互いに対してシャフト周方向寸法の1/2だけずれて配置されている。
【0017】
図4に示すように、その通過側回転板12に規制側開口41と同数の通過側開口42が、シャフト周方向において等間隔で並列するように形成されている。各通過側開口42は互いに形状と大きさが同一とされ、シャフト径方向に沿う一対の縁と、両シャフト3、4の軸心を中心とする円周に沿う一対の縁とを有する4辺形に沿う形状を有する。シャフト径方向において、各通過側開口42の外方側は第1コイル33の発生磁束が通過する第1部分42aとされ、内方側は第2コイル34の発生磁束が通過する第2部分42bとされている。各通過側開口42のシャフト径方向に沿う一対の縁がなす角は、各規制側開口41における各部分42a、42bのシャフト径方向に沿う一対の縁がなす角に等しくされている。各通過側開口42における径方向外方側の円周に沿う縁は、各規制側開口41の第1部分41aにおける径方向外方側の円周に沿う縁よりも径方向外方側に位置する。各通過側開口42における径方向内方側の円周に沿う縁は、各規制側開口41の第2部分41bにおける径方向内方側の円周に沿う縁よりも径方向内方側に位置する。
【0018】
その通過側回転板12の外周に、周方向に沿って複数の凸部50が等間隔をおいて形成されている。その通過側回転板12の回転による各凸部50の位置変化に基づき、その通過側回転板12の回転角に対応する信号を検出するセンサ51がハウジング2に取り付けられている。本実施形態では、そのセンサ51として磁気抵抗センサが用いられている。
【0019】
図5に示すように、両シャフト3、4が相対回転していない検出原点位置にある時、すなわち舵角が零の時、シャフト軸方向において、規制側開口41の第1部分41aと通過側開口42の第1部分42aとは互いに部分的に重なり、また、規制側開口41の第2部分41bと通過側開口42の第2部分42bとは互いに部分的に重なり、この時、その規制側開口41の第1部分41aと通過側回転板12との重なり面積は、規制側開口41の第2部分41bと通過側回転板12との重なり面積に等しくされている。また、上記のように規制側開口41の第1部分41aと第2部分41bとが互いからシャフト周方向においてずらして配置されることで、シャフト軸方向において、規制側開口41の第1部分41aと通過側回転板12との重なり面積が、両シャフト3、4が一方向に相対回転する時は増加し他方向に相対回転する時は減少するように、その規制側開口41の第1部分41aと通過側開口42の第1部分42aとは相対配置されている。また、シャフト軸方向において、規制側開口41の第2部分41bと通過側回転板12との重なり面積が、両シャフト3、4が一方向に相対回転する時は減少し他方向に相対回転する時は増加するように、その規制側開口41の第2部分41bと通過側開口42の第2部分42bとは相対配置されている。両シャフト3、4の相対回転時において、その規制側開口41の第1部分41aと通過側回転板12との重なり面積の変化の絶対値と、その規制側開口41の第2部分41bと通過側回転板12との重なり面積の変化の絶対値とは互いに等しくされている。
【0020】
図2において二点鎖線βで示すように、第1コイル33の発生磁束がコイルホルダー31、規制側開口41の第1部分41a、通過側回転板12を通過することで、そのコイルホルダー31および通過側回転板12を構成要素として含む第1磁気回路が構成される。また、第2コイル34の発生磁束がコイルホルダー31、規制側開口41の第2部分41b、通過側回転板12を通過することで、そのコイルホルダー31および通過側回転板12を構成要素として含む第2磁気回路が構成される。
【0021】
上記構成においては、トルク伝達時における両シャフト3、4の相対回転時に、規制側開口41と通過側開口42との重なり状態が変化する。これにより、その規制側開口41の第1部分41aと通過側回転板12との重なり面積と、規制側開口41の第2部分41bと通過側回転板12との重なり面積とが、両シャフト3、4の相対回転量に応じて変化する。その通過側回転板12は磁性材製であり、その規制側回転板11は非磁性材製であるので、各重なり面積の変化に応じて通過側回転板12の通過磁束が変化する。また、各コイル33、34の磁束発生に基づき生じる交番磁界内で規制側回転板11に生じる渦電流によっても、その通過側回転板12に至る磁束が遮られる。各重なり面積は、両シャフト3、4の相対回転により一方が増加すると共に他方が減少することから、規制側開口41の第1部分41aと通過側回転板12との重なり面積変化に応じた通過側回転板12の通過磁束変化に対応する第1コイル33の出力変化と、規制側開口41の第2部分41bと通過側回転板12との重なり面積変化に応じた通過側回転板12の通過磁束変化に対応する第2コイル34の出力変化とは、絶対値が等しく符号が逆になる。その第1コイル33の出力変化と第2コイル34の出力変化との差に基づき、両シャフト3、4により伝達されるトルクを検出することで、トルク検出感度を増大できる。しかも、温度が変動した場合、第1コイル33の出力と第2コイル34の出力とは同じだけ変化するので、両出力の差に基づきトルクを検出することで温度変動による検出トルクの変動を相殺できる。よって、検出感度を向上すると同時に温度変化による検出値変動の補償ができる。
【0022】
図6は第1比較例のトルク検出回路を示す。すなわち、各コイル33、34は例えばハウジング2に取り付けられるプリント基板(図示省略)上の回路とで図6に示すトルク検出回路を構成する。すなわち、そのトルク検出回路においては、第1コイル33は抵抗45を介して発振器46に接続され、第2コイル34は抵抗47を介して発振器46に接続され、各コイル33、34は差動増幅回路48に接続される。これにより、両シャフト3、4間でのトルク伝達によりトーションバー8が捩れることで両シャフト3、4が弾性的に相対回転し、その伝達トルクに応じて規制側開口41と通過側回転板12との重なり面積が変化し、その重なり面積の変化により通過側回転板12の通過磁束が変化することで、第1、第2コイル33、34の出力が変化する。その規制側開口41の第1部分41aと重なる通過側回転板12の通過磁束の変化と、規制側開口41の第2部分41bと重なる通過側回転板12の通過磁束の変化との差に対応する差動増幅回路48の出力に基づき、両シャフト3、4により伝達されるトルクが検出される。その差動増幅回路48から出力される伝達トルクに対応した信号に応じて駆動されるモータ等の図外アクチュエータにより操舵補助力が付与される。その操舵補助力の付与機構は公知の構成を採用できる。
【0023】
図7は、そのトルク検出回路の第2比較例を示す。この比較例において上記比較例と同様部分は同一符号で示し、上記比較例との相違を説明する。この第2比較例では、第1コイル33と第2コイル34をそれぞれブリッジ回路の1つのアームを構成するように直列に配置することで、温度変動による検出トルクの変動を相殺するようにしている。
【0024】
図8、図9は、そのトルク検出回路の第1実施形態を示す。この第1実施形態において上記比較例と同様部分は同一符号で示し、上記比較例との相違を説明する。この第1実施形態では、第1コイル33と第2コイル34に交互に通電する。すなわち、発振器46の出力と基準電圧V01との偏差に対応する信号を出力する演算増幅器60は、第1通電時間調整手段61、インバータ62、第2通電時間調整手段63に直列に接続される。その第1通電時間調整手段61の出力は、発振器46と第1コイル33との間のスイッチ64と、第2コイル34と差動増幅回路48との間のスイッチ65とに印加され、スイッチ64、65は演算増幅器60の出力がV01より大きい時にオンし、小さい時にオフする。その第2通電時間調整手段63の出力は、発振器46と第2コイル34との間のスイッチ66と、第1コイル33と差動増幅回路48との間のスイッチ67とに印加され、スイッチ66、67は演算増幅器60の出力がV01より大きい時にオフし、小さい時にオンする。これにより、図9の(1)に示す発振器46の出力変動周期の1/2周期毎に、図9の(2)、図9の(3)に示すように両コイル33、34は交互に励磁される。また、両コイル33、34はそれぞれ励磁されていない時に相互誘導により起電力を生じ、図9の(4)に示すように差動増幅回路48の出力は相互誘導による起電力に対応する。ここでV02は各コイル33、34の端子電圧の基準電圧である。その相互誘導による起電力の変化に基づきトルクが検出される。
この第1実施形態において、各コイル33、34へ印加する励磁用出力の振幅、通電時間、または振幅と通電時間の両方を変化させることにより、第1コイル33と第2コイル34の各々の特性のアンバランスをキャンセルできる。すなわち、基準電圧V01を変更調節することで、第1コイル33に印加される励磁用出力電圧の振幅と第2コイル34に印加される励磁用出力電圧の振幅との比が変化することから、第1コイル33と第2コイル34のアンバランスを補正することができる。また、各通電時間調整手段61、63により、第1コイル33への励磁用出力電圧の印加時間と第2コイル34への励磁用出力電圧の印加時間との比を変化させることでも、第1コイル33と第2コイル34のアンバランスを補正することができる。
その基準電圧V01の変更調節は、例えば可変抵抗を基準電圧V01の電源と演算増幅器60との間に設けることで行うことができる。この場合、その可変抵抗は小さな電流しか流れないために定格電力の小さい安価なものを使用できる。また、その基準電圧V01の電源としてマイコン等を使用したプログラマブルな電圧源を使用することで、可変抵抗を使用する必要がなくなり、この場合は信頼性の高いシステムを構成できる。なお、その第1コイル33と第2コイル34のアンバランスを補正するため、抵抗45、47を可変抵抗として抵抗値を変化させることが考えられるが、各抵抗45、47はコイル33、34に直列に接続されるため比較的大きい電流が流れ、定格電力が大きく高価な可変抵抗とする必要がある。
この第1実施形態においては、入力トルクゼロの中点での検出信号の誤差も検出できる。すなわち、入力トルクゼロの状態で発振器46を停止させ、スイッチ64、65、66、67を全て閉じることで、第1、第2コイル33、34に基準電圧V01のみが印加される状態にできる。この状態での差動増幅回路48の出力は、第1コイル33と第2コイル34とのアンバランスに起因する中点出力からの誤差に対応する。よって、トルクセンサ1の出力を利用して制御を行う場合に、その誤差をなくすようにトルクセンサ1の出力を補正することで、中点補正のためにトルクセンサ1のメカニカルな構造を調整する面倒な作業が不要になる。
【0025】
図10は、そのトルク検出回路の第2実施形態を示す。この第2実施形態において上記第1実施形態と同様部分は同一符号で示し、第1実施形態との相違点を説明する。この第2実施形態では、発振器46とスイッチ64、66との間に、上限値設定回路71と下限値設定回路72とが直列に設けられている。その上限値設定回路71は可変電圧VH の変化に応じて発振器46の出力値の上限値を変化させ、その下限値設定回路72は可変電圧VL の変化に応じて発振器46の出力値の下限値を変化させる。例えば、図9の(1)において実線で示す発振器46の振幅が2点鎖線で示すように変化する。これにより、各コイル33、34へ印加する励磁用出力の振幅を変化させることにより、第1コイル33と第2コイル34の各々の特性のアンバランスをキャンセルできる。すなわち、可変電圧VH 及び可変電圧VL を変更調節することで、第1コイル33に印加される励磁用出力電圧の振幅と第2コイル34に印加される励磁用出力電圧の振幅との比が変化することから、第1コイル33と第2コイル34のアンバランスを補正することができる。なお、その第1コイル33に印加される励磁用出力電圧の振幅と第2コイル34に印加される励磁用出力電圧の振幅との比を、上限値設定回路71と下限値設定回路72の中の何れか一方のみを設けるだけで変化させるようにしてもよい。
【0026】
図11、図12は、そのトルク検出回路の第3実施形態を示す。この第3実施形態において上記第1実施形態と同様部分は同一符号で示し、第1実施形態との相違を説明する。この第3実施形態では、第1通電時間調整手段61、第2通電時間調整手段63は設けられず、発振器46の出力と基準電圧V01との偏差に対応する信号を出力する演算増幅器60の出力はスイッチ65に印加され、インバータ62を介してスイッチ67に印加される。また、基準変更用電圧V03の第1可変抵抗83を介する出力電圧VH から発振器46の出力を差し引いた偏差に対応する信号を出力する演算増幅器81の出力はスイッチ64に印加され、発振器46の出力から基準変更用電圧V03の第2可変抵抗84を介する出力電圧VL を差し引いた偏差に対応する信号を出力する演算増幅器82の出力はスイッチ66に印加される。これにより、図12の(1)に示す発振器46の出力が電圧VH 以上の時に図12の(2)に示すように第1コイル33が励磁され、発振器46の出力が電圧VL 以下の時に図12の(3)に示すように第3コイル34が励磁される。これにより、両コイル33、34の相互誘導による起電力に対応して図12の(4)に示す差動増幅回路48の出力が得られる。
この第3実施形態においては、各コイル33、34へ印加する励磁用出力の通電時間は電圧VH 、VL に応じて変化することから、第1コイル33への通電時間と第2コイル34への通電時間との比を調整して各々の特性のアンバランスを補正することができる。
【0027】
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では規制側開口41の第1部分41aと第2部分41bとを互いからシャフト周方向においてずらして配置したが、この配置に代えて、あるいはこの配置と共に、通過側開口42の第1部分と第2部分とを互いからシャフト周方向においてずらして配置してもよい。各回転板に形成される開口は、上記各実施形態においては周囲が閉じた開口であるが、各回転板の外周側や内周側において開放された開口であってもよい。また、第1シャフト3の一端側をステアリングギアに接続し、第2シャフト4の他端側をステアリングホイールに接続するようにしてもよい。さらに、本発明のトルクセンサをステアリング装置以外においてトルクを検出するために用いてもよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、感度向上、構造の簡単化、コスト低減を図ることができるコンパクトなトルクセンサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のトルクセンサの断面図
【図2】本発明の実施形態のトルクセンサの要部の断面図
【図3】本発明の実施形態のトルクセンサの規制側回転板の部分正面図
【図4】本発明の実施形態のトルクセンサの通過側回転板の部分正面図
【図5】本発明の実施形態のトルクセンサの部分正断面図
【図6】本発明の第1比較例のトルクセンサにおけるトルク検出回路を示す図
【図7】本発明の第2比較例におけるトルク検出回路を示す図
【図8】本発明の第1実施形態におけるトルク検出回路を示す図
【図9】本発明の第1実施形態におけるトルク検出回路の(1)は発振器の出力波形を示す図、(2)は第1コイルの出力波形を示す図、(3)は第2コイルの出力波形を示す図、(4)は作動増幅回路の出力波形を示す図
【図10】本発明の第2実施形態におけるトルク検出回路を示す図
【図11】本発明の第3実施形態におけるトルク検出回路を示す図
【図12】本発明の第3実施形態におけるトルク検出回路の(1)は発振器の出力波形を示す図、(2)は第1コイルの出力波形を示す図、(3)は第2コイルの出力波形を示す図、(4)は作動増幅回路の出力波形を示す図
【符号の説明】
1 トルクセンサ
3 第1シャフト
4 第2シャフト
11 規制側回転板
12 通過側回転板
31 コイルホルダー
33 第1コイル
34 第2コイル
41 規制側開口
41a 第1部分
41b 第2部分
42 通過側開口
42a 第1部分
42b 第2部分

Claims (3)

  1. 第1シャフトと、
    その第1シャフトに同軸心かつ弾性的に相対回転可能に連結される第2シャフトと、
    その第1シャフトと同行回転可能、且つ、シャフト軸方向に直交する表裏面を有する導電性の非磁性材製規制側回転板と、
    その第2シャフトと同行回転可能、且つ、シャフト軸方向に直交する表裏面を有する磁性材製通過側回転板と、
    シャフト軸心まわりに巻かれる導線により構成されると共に、交番磁界を生じるように磁束を発生させる第1コイルと、
    シャフト軸心まわりに巻かれる導線により構成されると共に、交番磁界を生じるように磁束を発生させる第2コイルとを備え、
    その第1コイルのシャフト径方向内方に第2コイルが配置され、
    シャフト軸方向において、その規制側回転板は、その通過側回転板と両コイルとの間に配置され、
    その規制側回転板と通過側回転板とは、両コイルの発生磁束の通過位置に配置され、
    その規制側回転板に、第1コイルの発生磁束が通過する第1部分と第2コイルの発生磁束が通過する第2部分とを有する規制側開口が形成され、
    その通過側回転板に、第1コイルの発生磁束が通過する第1部分と第2コイルの発生磁束が通過する第2部分とを有する通過側開口が形成され、
    シャフト軸方向において、その規制側開口の第1部分と通過側回転板との重なり面積が、両シャフトが一方向に相対回転する時は増加し他方向に相対回転する時は減少するように、その規制側開口の第1部分と通過側開口の第1部分とは相対配置され、
    シャフト軸方向において、その規制側開口の第2部分と通過側回転板との重なり面積が、両シャフトが一方向に相対回転する時は減少し他方向に相対回転する時は増加するように、その規制側開口の第2部分と通過側開口の第2部分とは相対配置され、
    両シャフトの検出原点位置からの相対回転時において、その規制側開口の第1部分と通過側回転板との重なり面積の変化による第1コイルの出力変化の絶対値と、その規制側開口の第2部分と通過側回転板との重なり面積の変化による第2コイルの出力変化の絶対値とは互いに等しくされ、
    前記第1コイルと前記第2コイルは発振器に接続され、
    前記第1コイルと前記第2コイルは、前記発振器の出力変動周期の1/2周期毎に交互に励磁されると共に励磁されていない時は相互誘導により起電力を生じるように、交互に通電され、
    その第1コイルの出力変化と第2コイルの出力変化との差に対応するその相互誘導による起電力の変化に基づき、両シャフトにより伝達されるトルクが検出されるトルクセンサ。
  2. 前記両コイルを保持する磁性材製のコイルホルダーを備え、
    そのコイルホルダーは、その第1コイルの外周に対向する筒状の外周部分と、その第2コイルの内周に対向する筒状の内周部分と、その第1コイルの内周と第2コイルの外周とに対向する筒状の中間部分と、その外周部分と内周部分と中間部分それぞれにおける前記両回転板から離れた側の各一端部を連結する環状部分とを有する請求項1に記載のトルクセンサ。
  3. 前記通過側回転板の外周に、周方向に沿って複数の凸部が等間隔をおいて形成され、
    その通過側回転板の回転による各凸部の位置変化に基づき、その通過側回転板の回転角に対応する信号を出力するセンサを備える請求項1または2に記載のトルクセンサ。
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