JPH11117036A - 水素吸蔵合金 - Google Patents

水素吸蔵合金

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JPH11117036A
JPH11117036A JP9276834A JP27683497A JPH11117036A JP H11117036 A JPH11117036 A JP H11117036A JP 9276834 A JP9276834 A JP 9276834A JP 27683497 A JP27683497 A JP 27683497A JP H11117036 A JPH11117036 A JP H11117036A
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hydrogen storage
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alloy
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Yoshio Morita
芳雄 盛田
Koji Gamo
孝治 蒲生
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B3/00Hydrogen; Gaseous mixtures containing hydrogen; Separation of hydrogen from mixtures containing it; Purification of hydrogen
    • C01B3/0005Reversible uptake of hydrogen by an appropriate medium, i.e. based on physical or chemical sorption phenomena or on reversible chemical reactions, e.g. for hydrogen storage purposes ; Reversible gettering of hydrogen; Reversible uptake of hydrogen by electrodes
    • C01B3/001Reversible uptake of hydrogen by an appropriate medium, i.e. based on physical or chemical sorption phenomena or on reversible chemical reactions, e.g. for hydrogen storage purposes ; Reversible gettering of hydrogen; Reversible uptake of hydrogen by electrodes characterised by the uptaking medium; Treatment thereof
    • C01B3/0031Intermetallic compounds; Metal alloys; Treatment thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/38Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of elements or alloys
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有効水素移動量の多いV系水素吸蔵合金を提
供する。 【解決手段】 Ti、Zr、Hf、Cr、およびMoか
らなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を0.3原
子%以上5原子%以下の量で含有する体心立方構造を有
するV系合金からなることを特徴とする水素吸蔵合金。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可逆的に水素を吸
蔵・放出することができ、水素エネルギー利用のために
有効な機能性材料である水素吸蔵合金に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、水素吸蔵合金に具備することが
望まれる性質として、活性化が容易であること、水素吸
蔵量が多いこと、水素吸蔵放出曲線のプラトー領域の幅
が広く平坦性がすぐれていること、ヒステリシスが小さ
いこと、操作温度に適した生成熱を有すること、水素の
吸蔵放出速度が大きいこと、不純物に対する被毒に強い
こと、良好な熱伝導性を持っていること等があげられ
る。この中で水素貯蔵として利用する場合に特に重要な
条件としては、実際に使用可能な実効的な水素吸蔵放出
量が多いことがあげられる。
【0003】よく知られているようにRNi5系合金が
(R:Laもしくはミッシュメタル)Ni−水素蓄電池
の負極物質として、比較的大きな放電容量をもつ水素吸
蔵合金として実用化されている。LaNi5合金は、水
素吸蔵量が1.4wt%、平衡水素吸蔵放出圧が室温で
0.2〜0.3MPaであり、扱い易く、室温付近で水
素を吸蔵放出することができる。また、LaNi5合金
のコスト改善の手段として、高価なランタンの代わりに
未精製の希土類金属の混合物であるミッシュメタルを用
いることが試みられており、第三、第四、第五成分を添
加したミッシュメタル−ニッケル系多元合金が開発され
ている。ミッシュメタル−ニッケル系多元合金の水素吸
蔵量は室温で1.2〜1.5wt%程度である。これら
の合金は、ニッケル−水素化物蓄電池、水素貯蔵、輸送
容器、金属水素化物ヒートポンプなど広い分野でエネル
ギー貯蔵・変換技術の開発に利用されている。
【0004】また、C14型、C15型、C36型結晶
構造のAB2型ラーベス相合金が、水素吸蔵合金として
従来から調べられており、多くのラーベス相合金が知ら
れている。この中で水素吸蔵合金として有効なものとし
て、化学式TiaZr1-a2(0≦a≦1)でMがM
n,Cr,V,Fe,Co,Moのいずれか一種もしく
は二種以上の元素から成るものがある。特に、水素吸蔵
量が多くプラトー性のすぐれたラーベス相合金の1つと
して、Ti0.9Zr0.1Mn1.4Cr0.40.2合金があ
る。この合金は、水素吸蔵量が2.1wt%と多く、水
素化物の解離圧が室温付近において約0.9MPaで活
性化も容易である。
【0005】一方、体心立方構造の結晶構造であるV金
属またはVTiMnのV系合金あるいはVTiCrのV
系合金が最大水素吸蔵量がそれぞれV金属が3.9wt
%、V系合金が共に3.6wt%と多いことが知られて
いる。しかし、V金属の場合は、水素圧組成等温線図を
図6に示すように、プラトー性が2段となり、1段目の
プラトー圧が大気圧よりかなり低いため、実効的な水素
吸蔵・放出は2段目プラトー領域のみ利用可能で、有効
利用可能な水素吸蔵量はV金属あるいはV系合金とも
2.0wt%程度である。また、VTiMnのV系合金
あるいはVTiCrのV系合金は、ともに水素吸蔵放出
にともなうサイクル特性が不良で、水素吸蔵放出サイク
ルによって急激に最大水素吸蔵量の減少が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】水素吸蔵合金をいずれ
の用途に用いる場合にも使用温度において実効的な水素
吸蔵放出能が大きいことが望まれる。すなわち、水素吸
蔵合金を水素供給装置として考える場合、合金の水素平
衡圧が大気圧である1気圧以上の場合に有効に水素を放
出させることが可能である。上記のLaNi5合金は実
効的な水素吸蔵放出能である有効水素移動量が室温で
1.2wt%であり、また、AB2型として知られる種
々のラーベス相合金の中で吸蔵量が多い上記のTi0.9
Zr0.1Mn1. 4Cr0.40.2合金は有効水素移動量が室
温で1.6wt%である。そして、最大吸蔵量の多いV
金属あるいはV系合金でも有効水素移動量は室温で2.
0wt%程度である。さらに、V系合金では、水素吸蔵
放出サイクルによって急激に水素吸蔵特性の劣化をきた
す。
【0007】このため、実際に利用可能な有効水素移動
量がより一層多く、かつサイクル寿命特性の良好な合金
の開発が望まれているのが現状である。
【0008】本発明は、かかる点に鑑み、有効水素移動
量が今まで以上に多く、かつサイクル寿命特性の良好な
水素吸蔵合金を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、体心立方構造
のV金属またはV系合金において、Ti、Zr、Hf、
Cr、およびMoからなる群より選ばれた少なくとも一
種の元素を少量添加した水素吸蔵合金を提供する。
【0010】Vに対する元素添加量は、5原子%を越え
ると、最大水素吸蔵量が急激に減少し、有効水素移動量
も急激に減少するので、5原子%以内が必要量である。
また、2%以上の水素吸蔵量増大効果が現れるのが0.
3原子%であるから、非金属元素の添加量の下限は、
0.3原子%とするのがよい。
【0011】前記添加元素の群より選ばれる少なくとも
一種の元素を添加した本発明のV系合金においては、V
の体心立方構造に対する添加元素の含有によって、V金
属の2段目のプラトー域に対応する金属水素化物相の安
定性が高められるので、合金化によって最大水素吸蔵量
の増加、および、水素吸蔵放出曲線の2段目のプラトー
領域の拡大による有効水素移動量の増大効果が生じ、そ
の結果、有効水素移動量の高い水素吸蔵合金を実現する
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、結晶構造学的な考察を
加えながら新規の合金を設計し、実験を行うことにより
見いだした結果に基づくものである。
【0013】V金属では、水素吸蔵放出曲線において、
1段目プラトー幅と2段目プラトー幅はほぼ同じであ
り、各プラトー領域に対応する水素化物相の安定性が同
程度と考えられる。そして、上記添加元素の含有によっ
て結晶場が変化し、各水素化物相の安定性が変化するこ
とが期待された。
【0014】ところが、実際に合金を作製して調べた結
果、添加元素の含有により最大水素吸蔵量の増加ととも
に、2段目プラトー領域を安定化して有効水素移動量の
改善に有効であることが確かめられた。さらに、水素吸
蔵放出サイクル寿命も良好で、水素吸蔵量の減少は見ら
れなかった。
【0015】このように本発明による高い吸蔵放出能を
有する水素吸蔵合金によって、水素吸蔵合金利用型エネ
ルギー貯蔵・変換技術分野において性能向上が達成され
る。
【0016】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1)図1は本実施例における水素吸蔵合金V
0.99Ti0.01の室温における水素圧組成等温線図であ
る。単体の純度99.7%のバナジウム金属(V)を2
9.72g、純度99.5%のチタン(Ti)金属を
0.28g秤量用意して、アルゴン雰囲気中アーク溶解
炉でV金属とTi金属を一緒に溶かして合金化させた。
その際、インゴットを上下に反転させながら5回程度再
溶解して均質に合金化されるようにした。得られたボタ
ンインゴットを粉砕して水素吸蔵放出能測定用試料とし
た。
【0017】水素吸蔵放出能試験は、水素圧組成等温線
測定によっておこなった。これは、合金との反応に関与
した水素量を求める方法で、活性化前原点法によって測
定した。まず、一定体積の系内の水素量の変化を測定前
後の圧力差、温度から求め、次に、一定温度における水
素化物の組成の変化を計算することによって、合金との
反応に関与した水素量を求めた。この方法は、水素が吸
蔵されていない状態を原点とする方法であり、試料活性
化後、高温で真空脱気することによって残留水素量を無
くしてから測定を行う方法で実施した。すなわち、活性
化は500℃で3時間真空引きすることによって行い、
その後、水素の吸蔵放出操作を3回繰り返した後、80
0℃で再度6時間真空脱気してから本測定を行った。
【0018】図1は、最大水素吸蔵量が4.0wt%で
あることを示すが、2段目プラトーの幅が広くかつ平坦
性も良好でTiの添加によって有効水素移動量の改善が
なされることが示された。この2段目プラトーの幅の増
大化によって有効水素移動量が2.1wt%となり、T
i無添加のV金属と比べて5%程度上昇した。
【0019】本実施例では、Ti含量が1原子%につい
て記述したが、Ti元素添加量による有効水素移動量の
増加率(%)を示すと、Tiが2原子%では有効水素移
動量増加率が4%、Tiが3原子%では有効水素移動量
増加率が3%、Tiが4原子%では有効水素移動量増加
率が2%、Tiが5原子%では有効水素移動量増加率が
1%であった。添加量が5原子%を越えると最大水素吸
蔵量が急激に減少し、有効水素移動量も急激に減少す
る。従って、添加量としては5原子%以内が必要量であ
る。
【0020】なお、本実施例では、純金属のVに対して
Ti元素を添加した具体例を述べたが、体心立方構造を
有するV固溶体に対してTi元素を添加した場合にも同
様の効果が生じる。また、本実施例では、純金属のVに
対して添加する元素の種類はTiの一種類の場合につい
て述べたが、Ti、Zr、Hf、Cr、およびMoから
なる群より選ばれる二種以上の元素の複合添加の場合で
も最大添加量5原子%以内まで同様の効果が得られる。
【0021】(実施例2)図2は本実施例における水素
吸蔵合金V0.99Zr0.01の室温における水素圧組成等温
線図である。単体の純度99.7%のバナジウム金属
(V)を29.47g、純度99%のジルコニウム金属
(Zr)を0.53gそれぞれ秤量し、アルゴン雰囲気
中においてアーク溶解炉でV金属とZr金属を一緒に溶
かして合金化させた。その際、インゴットを上下に反転
させながら5回程度再溶解して均質に合金化されるよう
にした。得られたボタンインゴットを細かく加工して水
素吸蔵放出能測定用試料とした。水素吸蔵放出能試験
は、実施例1と同様活性化前原点法で水素圧組成等温線
測定によっておこなった。活性化は500℃で3時間真
空引きすることによってできた。その後、水素の吸蔵放
出操作を3回繰り返した後、800℃で再度6時間真空
脱気してから本測定を行った。
【0022】図2は、最大水素吸蔵量が4.0wt%で
あることを示す。2段目プラトーの幅が広く、かつ平坦
性も良好で、Zrを添加することによって有効水素移動
量の改善がなされることが示された。この2段目プラト
ーの幅の増大化によって有効水素移動量が2.1wt%
となり、Zr無添加のV金属と比べて5%程度上昇し
た。本実施例では、Zr含量が1原子%について記述し
たが、Zr元素添加量による有効水素移動量の増加率
(%)を示すと、Zrが2原子%では有効水素移動量増
加率が4%、Zrが3原子%では有効水素移動量増加率
が3%、Zrが4原子%では有効水素移動量増加率が2
%、Zrが5原子%では有効水素移動量増加率が1%で
あった。添加量が5原子%を越えると最大水素吸蔵量が
急激に減少し、有効水素移動量も急激に減少する。従っ
て、添加量としては5原子%以内が必要量である。
【0023】なお、本実施例では、純金属のVに対して
Zr元素を添加した具体例を述べたが、体心立方構造を
有するV固溶体に対してZr元素を添加した場合にも同
様の効果が生じる。また、本実施例では、純金属のVに
対して添加する元素の種類はZrの一種類の場合につい
て述べたが、Ti、Zr、Hf、Cr、およびMoから
なる群より選ばれる二種以上の元素の複合添加の場合で
も最大添加量5原子%以内まで同様の効果が得られる。
【0024】(実施例3)図3は本実施例における水素
吸蔵合金V0.99Hf0.01の室温における水素圧組成等温
線図である。単体の純度99.7%のバナジウム金属
(V)を28.97g、純度98%のハフニウム金属
(Hf)を1.03gそれぞれ秤量し、アルゴン雰囲気
中においてアーク溶解炉でV金属とHf金属を一緒に溶
かして合金化させた。その際、インゴットを上下に反転
させながら5回程度再溶解して均質に合金化されるよう
にした。得られたボタンインゴットを細かく加工して水
素吸蔵放出能測定用試料とした。水素吸蔵放出能試験
は、実施例1と同様活性化前原点法で水素圧組成等温線
測定によっておこなった。活性化は500℃で3時間真
空引きすることによってできた。その後、水素の吸蔵放
出操作を3回繰り返した後、800℃で再度6時間真空
脱気してから本測定を行った。
【0025】図3は、最大水素吸蔵量が4.0wt%で
あることを示す。2段目プラトーの幅が広く、かつ平坦
性も良好で、Hfを添加することによって有効水素移動
量の改善がなされることが示された。この2段目プラト
ーの幅の増大化によって有効水素移動量が2.1wt%
となり、Hf無添加のV金属と比べて5%程度上昇し
た。本実施例では、Hf含量が1原子%について記述し
たが、Hf元素添加量による有効水素移動量の増加率
(%)を示すと、Hfが2原子%では有効水素移動量増
加率が4%、Hfが3原子%では有効水素移動量増加率
が3%、Hfが4原子%では有効水素移動量増加率が2
%、Hfが5原子%では有効水素移動量増加率が1%で
あった。添加量が5原子%を越えると最大水素吸蔵量が
急激に減少し、有効水素移動量も急激に減少する。従っ
て、添加量としては5原子%以内が必要量である。
【0026】なお、本実施例では、純金属のVに対して
Hf元素を添加した具体例を述べたが、体心立方構造を
有するV固溶体に対してHf元素を添加した場合にも同
様の効果が生じる。また、本実施例では、純金属のVに
対して添加する元素の種類はHfの一種類の場合につい
て述べたが、Ti、Zr、Hf、Cr、およびMoから
なる群より選ばれる二種以上の元素の複合添加の場合で
も最大添加量5原子%以内まで同様の効果が得られる。
【0027】(実施例4)図4は本実施例における水素
吸蔵合金V0.99Cr0.01の室温における水素圧組成等温
線図である。単体の純度99.7%のバナジウム金属
(V)を29.69g、純度99.9%のクロム金属
(Cr)を0.31gそれぞれ秤量し、アルゴン雰囲気
中においてアーク溶解炉でV金属とCr金属を一緒に溶
かして合金化させた。その際、インゴットを上下に反転
させながら5回程度再溶解して均質に合金化されるよう
にした。得られたボタンインゴットを細かく加工して水
素吸蔵放出能測定用試料とした。水素吸蔵放出能試験
は、実施例1と同様活性化前原点法で水素圧組成等温線
測定によっておこなった。活性化は500℃で3時間真
空引きすることによってできた。その後、水素の吸蔵放
出操作を3回繰り返した後、800℃で再度6時間真空
脱気してから本測定を行った。
【0028】図4は、最大水素吸蔵量が4.0wt%で
あることを示す。2段目プラトーの幅が広く、かつ平坦
性も良好で、Crを添加することによって有効水素移動
量の改善がなされることが示された。この2段目プラト
ーの幅の増大化によって有効水素移動量が2.1wt%
となり、Cr無添加のV金属と比べて5%程度上昇し
た。本実施例では、Cr含量が1原子%について記述し
たが、Cr元素添加量による有効水素移動量の増加率
(%)を示すと、Crが2原子%では有効水素移動量増
加率が4%、Crが3原子%では有効水素移動量増加率
が3%、Crが4原子%では有効水素移動量増加率が2
%、Crが5原子%では有効水素移動量増加率が1%で
あった。添加量が5原子%を越えると最大水素吸蔵量が
急激に減少し、有効水素移動量も急激に減少する。従っ
て、添加量としては5原子%以内が必要量である。
【0029】なお、本実施例では、純金属のVに対して
Cr元素を添加した具体例を述べたが、体心立方構造を
有するV固溶体に対してCr元素を添加した場合にも同
様の効果が生じる。また、本実施例では、純金属のVに
対して添加する元素の種類はCrの一種類の場合につい
て述べたが、Ti、Zr、Hf、Cr、およびMoから
なる群より選ばれる二種以上の元素の複合添加の場合で
も最大添加量5原子%以内まで同様の効果が得られる。
【0030】(実施例5)図5は本実施例における水素
吸蔵合金V0.99Mo0.01の室温における水素圧組成等温
線図である。単体の純度99.7%のバナジウム金属
(V)を29.44g、純度99.9%のモリブデン金
属(Mo)を0.56gそれぞれ秤量し、アルゴン雰囲
気中においてアーク溶解炉でV金属とMo金属を一緒に
溶かして合金化させた。その際、インゴットを上下に反
転させながら5回程度再溶解して均質に合金化されるよ
うにした。得られたボタンインゴットを細かく加工して
水素吸蔵放出能測定用試料とした。水素吸蔵放出能試験
は、実施例1と同様活性化前原点法で水素圧組成等温線
測定によっておこなった。活性化は500℃で3時間真
空引きすることによってできた。その後、水素の吸蔵放
出操作を3回繰り返した後、800℃で再度6時間真空
脱気してから本測定を行った。
【0031】図5は、最大水素吸蔵量が4.0wt%で
あることを示す。2段目プラトーの幅が広く、かつ平坦
性も良好で、Moを添加することによって有効水素移動
量の改善がなされることが示された。この2段目プラト
ーの幅の増大化によって有効水素移動量が2.1wt%
となり、Mo無添加のV金属と比べて5%程度上昇し
た。本実施例では、Mo含量が1原子%について記述し
たが、Mo元素添加量による有効水素移動量の増加率
(%)を示すと、Moが2原子%では有効水素移動量増
加率が4%、Moが3原子%では有効水素移動量増加率
が3%、Mo原子%では有効水素移動量増加率が2%、
Moが5原子%では有効水素移動量増加率が1%であっ
た。添加量が5原子%を越えると最大水素吸蔵量が急激
に減少し、有効水素移動量も急激に減少する。従って、
添加量としては5原子%以内が必要量である。
【0032】なお、本実施例では、純金属のVに対して
Mo元素を添加した具体例を述べたが、体心立方構造を
有するV固溶体に対してMo元素を添加した場合にも同
様の効果が生じる。また、本実施例では、純金属のVに
対して添加する元素の種類はMoの一種類の場合につい
て述べたが、Ti、Zr、Hf、Cr、およびMoから
なる群より選ばれる二種以上の元素の複合添加の場合で
も最大添加量5原子%以内まで同様の効果が得られる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、有効水
素移動量の多い水素吸蔵合金を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における一実施例の水素吸蔵合金V0.99
Ti0.01の室温における水素圧組成等温線図
【図2】本発明の他の実施例の水素吸蔵合金V0.99Zr
0.01の室温における水素圧組成等温線図
【図3】本発明の他の実施例の水素吸蔵合金V0.99Hf
0.01の室温における水素圧組成等温線図
【図4】本発明の他の実施例の水素吸蔵合金V0.99Cr
0.01の室温における水素圧組成等温線図
【図5】本発明の他の実施例の水素吸蔵合金V0.99Mo
0.01の室温における水素圧組成等温線図
【図6】従来例の水素吸蔵金属Vの室温における水素圧
組成等温線図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ti、Zr、Hf、Cr、およびMoか
    らなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を0.3原
    子%以上5原子%以下の量で含有する体心立方構造を有
    するV系合金からなることを特徴とする水素吸蔵合金。
JP9276834A 1997-10-09 1997-10-09 水素吸蔵合金 Pending JPH11117036A (ja)

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