JPS6158545B2 - - Google Patents

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JPS6158545B2
JPS6158545B2 JP59105655A JP10565584A JPS6158545B2 JP S6158545 B2 JPS6158545 B2 JP S6158545B2 JP 59105655 A JP59105655 A JP 59105655A JP 10565584 A JP10565584 A JP 10565584A JP S6158545 B2 JPS6158545 B2 JP S6158545B2
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JP
Japan
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hydrogen
alloy
hydrogen storage
pressure
sample
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JP59105655A
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JPS60251238A (ja
Inventor
Yasuaki Oosumi
Keiji Tamura
Hiroshi Yoshida
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Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Yakin Kogyo Co Ltd filed Critical Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
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Publication of JPS60251238A publication Critical patent/JPS60251238A/ja
Publication of JPS6158545B2 publication Critical patent/JPS6158545B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/32Hydrogen storage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/10Process efficiency
    • Y02P20/129Energy recovery, e.g. by cogeneration, H2recovery or pressure recovery turbines

Landscapes

  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(発明の分野) 本発明は、水素吸蔵用合金に関し、特に本発明
はチタン系水素吸蔵用合金に関するものである。 (従来技術) 水素は資源的には豊富な元素であり、これを燃
焼させても水が生成されるため生態系のバランス
は崩されず、貯蔵、輸送が容易であるなどの理由
から将来クリーンエネルギーシステムにおける2
次エネルギーの主体になるものとみられている。 しかし水素は常温において気体であり、かつ液
化温度は極めて低いので、これを貯蔵する技術の
開発が従来大きな課題になつている。上記課題を
解決する一つの方式として水素を金属水素化物の
形で貯蔵する方式が注目されている。この方式に
よれば150気圧の市販水素ボンベの2割以下の容
積、あるいは液体水素の8割以下の容積で同重量
の水素を貯蔵することができるばかりでなく、安
全性、取扱い易さの点で極めて優れているからで
ある。 さて、水素を金属水素化物の形で吸収し、次に
放出するに適した材料が水素吸蔵用合金であり、
かかる合金に水素を吸蔵させ、次にこれらの合金
から水素を放出させる際の金属水素化物の生成あ
るいは分解反応に伴う反応熱の発生または吸収を
利用して蓄熱装置、ヒートポンプ、熱エネルギ
ー・機械エネルギー変換装置などの広範な応用シ
ステムの開発が期待されている。 ところで水素吸蔵材料に要求される性質は (1) 安価であり、資源的に豊富であること。 (2) 水素吸蔵量が大きいこと。 (3) 使用温度において好適な水素吸蔵・放出平衡
圧を具有し、吸蔵圧と放出圧との差であるヒス
テリシスが小さいこと。 (4) 水素吸蔵・放出反応が可逆的であり、その速
度が大きいこと。 などが挙げられる。 ところでチタン系水素吸蔵用合金の中で水素吸
蔵・放出特性ならびにコストの面から実用に最も
供せられるに近い合金として、常温乃至100℃近
辺の温度領域ではTiFeが、また常温乃至200℃近
辺の温度領域ではTiFe1-lNilなどのCsCl型立方晶
合金が知られているが、これらの合金はいずれも
活性化すなわち合金の表面にある酸化膜、吸着ガ
ス、付着水分などの水素化を抑制する物質を除去
するために高温、高圧を必要とし、また水素純度
の影響を受け易く、ヒステリシスも大きいという
欠点がある。例えばTiFe0.8Ni0.2合金にあつては
水素吸蔵圧が150℃において約30気圧であるが、
水素放出圧は約4気圧であり、ヒステリシスは約
26気圧と極めて大きい。よつて水素の好適な吸蔵
あるいは放出条件を満足するためには大きな温度
差の間を加熱または冷却するか、もしくは大きな
圧力差の間を加圧または減圧しなければならな
い。従つて具有の水素貯蔵能力および水素化反応
熱を有効に活用することができないという欠点が
あり、実用には問題が残つていた。 本発明者らの1人はチタン系水素吸蔵用合金に
ついて多年研究しており、特開昭57−185945号、
特公昭59−7772号により、新規なチタン系水素吸
蔵用合金を提案した。前記特開昭57−185945号記
載の発明合金は一般式がTiFe1-XNiyAzで示され
るチタン系水素吸蔵用合金であり、式中Aは
Al、Nb、Cr、Co、Mn、Mo、V、Zr、希土類元
素のなかから選ばれるいずれか1種以上の元素を
示し、x=0.01〜0.3、y=0.01〜0.3、z≦0.2、
1.0≦(1−x+y+z)≦1.2である。前記合金は
活性化が容易であり、またヒステリシスが小さい
という特性を有する合金である。また前記特公昭
59−7772号記載の発明合金は一般式が
TiFe1-XNiyAzBaで示されるチタン多元系水素吸
蔵用合金であり、式中AはNb、V、Zrのなかか
ら選ばれるいずれか少なくとも1種の元素、Bは
Al、Nb、Cr、Co、Mn、Mo、V、Zr、希土類元
素のなかから選ばれるいずれか少なくとも1種の
元素を示し、x=0.01〜0.3、y=0.01〜0.3、z
=0.01〜0.2、a≦0.2、1.0≦(1−x+y+z+
a)≦1.2、AとBとは常に異なる元素である。該
合金は前記特開昭57−185945号記載の発明合金を
さらに改造した合金であり、水素による活性化が
極めて容易で水素化物の形態で多量の水素を吸蔵
でき、しかもヒステリシスが極めて小さく、わず
かの加熱で容易かつすみやかに水素を放出すると
いう特性を有する合金である。 (発明の目的) 本発明は、前記2種の合金を有する特性をさら
に向上させた合金を提供することを目的とするも
のであり、特許請求の範囲記載の合金を提供する
ことによつて前記目的を達成することができる。 (発明の構成) 本発明の合金は: 「示性式がTi1+kFe1-lNilAnで示されることを特徴
とするチタン系水素吸蔵用合金であり、式中Aは
Zr、Nb、V、希土類元素のなかから選ばれるい
ずれか少なくとも1種の元素であり、k≦0.3、
l≦0.3、m≦0.1およびk>m」である。 本発明者らは、本発明者らの1人が先に発明し
た前記合金中のTiの含有量をさらに増加させて
水素吸蔵用合金の特性変化の推移を研究したとこ
ろ、全く予期に反して水素有効吸蔵量、水素吸
蔵・放出速度が大幅に急上昇し、プラトー(種々
の温度における平衡水素圧と水素原子数/合金原
子数の比との関係を示す図すなわち前記関係の等
温線図において前記比が変化しても平衡水素圧が
余り変化しない比較的平坦な部分がプラトーと呼
称されている。)の傾斜が小さくなり、活性化が
さらに容易になることを新規に知見して本発明を
完成した。 本発明の合金において、kが0.3より大きいと
熱力学的に不均化が生起し易く、高温にならない
と解離しないTiH2が生成するため水素吸蔵・放
出量が少なくなり、プラトーの傾斜が大きくなる
のでkは0.3以下にする必要がある。またlが0.3
より大きいと同様に吸蔵された水素の放出が困難
となり、高温にするか、もしくは減圧あるいは真
空下での加熱によらなければ円滑な水素放出を達
成できなくなるので、lは0.3以下にする必要が
ある。mは0.1より大きいと水素吸蔵量が減少
し、さらに水素吸蔵・放出曲線におけるプラトー
域が2段状になる傾向が現われるので、mは0.1
以下にする必要がある。 ところで、本発明合金と前記特開昭57−185945
号記載の発明合金とが成分組成的に重複していな
いことを以下に説明する。なお、前記先行発明合
金の示性式はTiの原子数比は1として示されて
いるので、本発明合金と比較し易いように、本発
明合金にあつてもTiの原子数比を1として示
し、以下の如く対比した。 本発明合金の示性式は Ti1+kFe1-lNilAn ……(1) であり、前記式(1)において各示性成分組成を1+
kで割ると下記式(2)の如くになる Ti Fe1−l/1+kNil/1+kAm/1+k
……(2) ところで、 1−l/1+k+l/1+k+m/1+k=1+m
/1+k となり、m<kであることから、 1+m/1+k<1 ……(3) となる。 一方、前記特開昭57−185945号記載の発明合金
はその示性式は式(4)の如くである。 Ti Fe1-xNiyz ……(4) ここでx=0.01〜0.3、y=0.01〜0.3、z≦0.2、
1.0≦〔(1−x)+y+z〕≦1.2である。 ところで、本発明合金と上記先行合金とにおい
て、Aは同一元素群よりなることがあり得るの
で、両合金においてAは同一とする。またFe、
Niの含有量について、両合金において重複範囲
を有する。 さて上記先行合金においては下記式(5)の条件が
満されねばならない。 1.0≦〔(1−x)+y+z〕≦1.2 ……(5) 一方、本発明合金においては前記の如く (1−l/1+k+1/1+k+m/1+k)<1…
…(3) の条件があることから、本発明合金と前記先行合
金とは成分組成上全く重複していないことが判
る。 また、本発明合金と前記特公昭59−7772号記載
の発明合金とが成分組成的に重複していないこと
を以下に説明する。 前記公告の合金の示性式は下記式(6)の如くであ
る。 Ti Fe1-xNiyAzBa ……(6) 式(6)中A、Bに属する元素はNb、V、Zrが重
複しており、AとBは常に異なる元素であると規
定されており、かつz=0.01〜0.2、a≦0.2であ
ることから、Azaを一括してDwで表すとw≦
0.2となり、一方1.0≦(1−x+y+z+a)≦1.2
は下記式(7)のように表すことができる。 1.0≦(1−x+y+w)≦1.2 ……(7) 一方本発明合金にあつて、先述の如く置換式(2)
から得られた式(3)は 1−l/1+k+1/1+k+m/1+k<1…
…(3) であることから、前記公告合金は本発明合金との
間に重複した成分組成は有しない。 (本発明合金の製造方法) 本発明合金を製造するには従来知られているチ
タン多元系水素吸蔵用合金の製造方法によること
ができるが、アーク溶融法によることが最も好適
である。次にアーク溶融法による本発明合金の製
造方法を述べると、Ti、Fe、Niおよび金属Aの
元素をそれぞれ秤量して混合した後、任意の形状
にプレス成形し、この成形体をアーク溶融炉に装
入して不活性雰囲気下で加熱溶融し、炉内で凝固
させて室温まで冷却した後炉外に取出す。この取
出した合金を均質にするためこの合金を真空にす
ることのできる容器内に装入し10-2Torr以下の
高真空雰囲気中で1000〜1100℃、8hr以上炉中に
保持した後、真空容器を炉外に取出し放冷する
か、または真空容器を水中に投入して冷却する。
その後合金の表面積を拡大して水素吸蔵能力を高
めるため、破砕して粒状にする。 次に本発明を実施例について説明する。 実施例 1 市販のTi、Fe、Ni、Zrを適量秤取し、これを
高真空アーク溶融炉の銅製ルツボ内に装入し、炉
内を99.99%Ar雰囲気とした後約2000℃に加熱溶
融して約40gの下記の原子数組成のボタン状合金
塊4種をそれぞれ製造した。 Ti1.0Fe0.8Ni0.2Zr0.05 Ti1.1Fe0.8Ni0.2Zr0.05 Ti1.2Fe0.8Ni0.2Zr0.05 Ti1.3Fe0.8Ni0.2Zr0.05 各ボタン状試料をそれぞれ石英管内に装入し、
ロータリーポンプを用いて10-2Torrの真空下で
加熱炉内で1000℃、8時間保持した後、試料を石
英管内に入れたまま炉外に取出して放冷する均質
熱処理を施した。その後−100メツシユに粉砕し
た。 合金の活性化ならびに水素の吸蔵・放出量の測
定方法を第1図に示す原理図について説明する。 ステンレス製水素吸蔵・放出反応器10には、
前記粉砕した15grの水素吸適用合金試料12が収
納されており、前記反応器10はバルブ14を経
てリザーバー16に連結されている。リザーバー
16はバルブ18を経て水素ボンベ20に、また
バルブ22を経てロータリー式真空ポンプ24に
連結されている。バルブ14とリザーバー16と
の間にロードセル26、デジタル圧力指示計28
が配設されている。 反応器10を真空ポンプ24に接続して
10-2Torrの真空下160℃で脱気した。次に反応器
10を常温水で冷却しながら純度99.999%、圧力
40気圧の水素を器内に導入して水素の吸蔵を開始
させた。水素の吸蔵が略終了した後再び160℃で
真空脱気した後常温水で冷却しながら、水素加圧
する操作を活性化が完了するまで繰返した。 次に水素吸蔵・放出量を以下の如く測定した。 反応器10を160℃に保持した後真空ポンプ2
4を運転し、バルブ14,22を開いてリザーバ
ー16と反応器10内を真空にした後バルブ1
4,22を閉じる。バルブ18を開いてリザーバ
ー16に数気圧の水素を導入し、バルブ18を閉
じ、その圧力Pt1と雰囲気温度T1を測定する。次
いでバルブ14を開き、リザーバー内の水素を反
応器10へ導入し、試料が水素を吸蔵して平衡圧
になつたときの圧力Pe1を測定する。バルブ14
を閉じバルブ18を開いてリザーバー16内の水
素圧を数気圧増加させ、バルブ18を閉じその圧
力Pt2と雰囲気温度T2を測定する。バルブ14を
開いて反応器10に新らたな水素を導入し、試料
がさらに水素を吸蔵して平衡圧になつたときの圧
力Pe2を測定する。この操作をPto(nは繰返し
回数)がおよそ40気圧になるまで繰返す。n回目
の水素吸蔵量は次の要領で算出される。 圧力P、体積v、水素の絶対温度T、水素ガス
のモル数M、気体定数R、理想気体から実在水素
ガスへの補正係数Z(圧力、温度の関数)とする
と、 Pv=MZRT の関係がある。これを利用してn回目のリザーバ
ーの水素圧Pto、Peoと反応器の水素圧Pe(o-1
、Peoおよびそれぞれの測定時の雰囲気温度T
o、T(o+1)、反応器の温度Tr(433〓)からn回
目の吸蔵水素量を求めることができる。 リザーバー16にPtoの圧力を導入した状態で
反応器10(内部空間容積V1)とリザーバー16
(内容積V2)の中にある水素ガスMoモルは(8)式と
なる。 Mn=1/R・(Pe(o−1)・V/Z(Pe(o−
1)
、T)・T +Pto・V/Z(Pto、T)・T)……(8
) 次にバルブ14を開き、合金試料12が新たに
水素△Moモル(H2分子換算)吸蔵して平衡圧Pe
に達したとき、上記Moモルの水素量は反応器1
0とリザーバー16の中で次の通りに存在してい
る。 Mn=Peo/R・(V/Z(Peo、T)・T+ V/Z(Peo、T(o+1))・T(o+1)
+△Mo……(9) 従つて、n回目に合金試料12に吸蔵された水
素量△Mモルは(8)、(9)式を等しいとおいて次の通
り計算される。 △Mo=1/R{(Pto/Z(Pto、T)・T
− Peo/Z(Peo、T(o+1))・T(o+1)
)・V2 −(Peo/Z(Peo、T)−Pe(o−1)
Z(Pe(o−1)、T) ・V/T} ……(10) 式(10)を用いて各回の水素吸蔵量を算出し、水素
平衡圧と合金の水素吸蔵量との関係を得ることが
できる。水素の放出量の測定はリザーバー16と
反応器10がほぼ40気圧の平衡水素圧になつた時
から開始する。バルブ14を閉じ、バルブ22を
開き、リザーバー16内の水素圧を数気圧減圧し
てバルブ22を閉じる。圧力と雰囲気温度を測定
する。次いでバルブ14を開き反応器10内の水
素をリザーバー16に導入し、合金試料に吸蔵さ
れた水素を1部放出させ、平衡になつた圧力を測
定する。この操作を反応器10が真空になるまで
繰返す。水素放出量の算出は上記吸蔵の場合の算
出方法に準ずる。水素放出における水素平衡圧と
合金の水素放出量との関係を得ることができる。 このようにして等温における平衡水素圧力−組
成の関係を求めて、その結果を第1表に示す。同
表中試料No.8は公知組成材料(特開昭57−185945
号記載の発明合金)であり、この試料に対応する
本発明材料はNo.1、2、3である。また1例とし
て試料No.1の平衡水素圧−組成等温線を第2図に
示す。 表より試料No.1、2、3および8はいずれも活
性化操作は2回で完了することができた。Tiと
Fe、TiとNi、Tiと(Fe+Ni)とが金属間化合物
となるときのそれぞれの原子数組成から過剰に
Tiが含まれる本発明の合金No.1〜3は比較材の
前記原子数組成の公知の試料No.8に比し平衡水素
解離圧、ヒステリシスは同程度であるが、0<k
≦0.2の範囲内で水素有効吸蔵量は等量以上であ
り、プラトーの傾斜は小さい。また水素吸蔵速度
はkが零から0.3へと次第に多くなるのに従つ
て、増加する。特にk=0.1の試料No.1は比較材
に比べて水素有効吸蔵量、プラトーの傾斜が大巾
に改善されている。上記結果の再現性を調べる実
験を行なつたが、その結果は同一であつた。
【表】 実施例 2 市販のTi、Fe、Ni、Zr、Nb、La、Vを適量秤
取し、実施例1と同じ方法でTi1.1Fe0.8Ni0.2A0.05
(AはZr、Nb、La、Vの1種)を4種と
Ti1.1Fe0.8Ni0.2Zr0.1の合金を溶製した。このよう
にして得たボタン状試料をロータリーポンプによ
り10-2Torrの真空下で1000℃、8時間保持後、
常温の水中に投入して急冷する均質熱処理を施
し、次いで−100メツシユに粉砕して活性化を行
なつた。但し、活性化操作中の脱気は
10-2Torr、150℃で行なつた。次に150℃におけ
る水素吸蔵・放出量を実施例1と同じ方法で測定
し等温における平衡水素圧−組成の関係を求め
た。これらの結果を表の試料No.4〜7とNo.9(比
較材)とに示す。 また1例として試料No.5の平衡水素圧−組成等
温線を第3図に示す。 表において資料No.4〜7で比較の基準となるNo.
4の組成は試料No.1〜3の最も水素吸蔵・放出特
性のよいNo.1と同じであり、試料No.9はk=mの
公知である。 試料No.4〜7および9は試料No.1〜3および8
より測定温度は10℃低く、均質熱処理における空
気中放冷を水冷に変えた試料である。 活性化操作は試料No.4、5、7(それぞれZr、
Nb、Vを含有)は2回の繰返しで完了するのに
対し、試料No.6(Laを含有)は1回だけでよ
く、希土類元素を適量添加すると活性化が特に容
易になることが判つた。 水素吸蔵・放出特性については、試料No.4は同
一組成のNo.1に比べて平衡水素解離圧が低くなり
(5.8気圧)、かつ水素吸蔵速度が大きくなるのは
測定温度が低いことによるものであるが、水素有
効吸蔵量は、略等しい。またプラトーの傾斜から
みて空気中放冷を伴なう均質熱処理の方が水冷を
伴なう熱処理よりも好ましいことが判る。 試料No.4、5、6、7はいずれも水素有効吸蔵
量は略70mlH2/g・metalと同じであり、ヒステ
リシスは指数0.1以下と略同一であり、また水素
吸蔵速度も略20mlH2/g・metal・分以上であ
り、公知材料試料No.9の水素有効吸蔵量が50ml
H2/g・metal、ヒステリシス指数0.15に比べて
一層優れており、また試料No.4(Zr含有)の金属
水素化物の生成熱を測定したところ10.3Kcal/
molH2の発熱であつた。試料No.4〜7も水素吸蔵
用合金として優秀な性質を有することが判つた。 (本発明の効果) 本発明合金は上述の諸特性を有することから、
本発明合金を使用することにより下記の如き効果
を挙げることができる。 活性化は200℃以下の真空脱気、常温で30気
圧以下の水素加圧により容易に行うことができ
る。特に希土類元素、ミツシユメタルを添加し
た場合は、従来合金に比べその容易さは優れて
いる。 水素吸蔵放出特性の内、平衡水素解離圧は添
加元素、常温〜200℃の範囲内で温度によつて
異なるが、数気圧〜10数気圧の範囲にあるので
取扱い易い。 水素有効吸蔵量は従来合金に比べ優れてい
る。 プラトーの傾斜は非常に小さい。特にk≦
0.2の合金は空気放冷を伴なう均質熱処理を行
なうと、従来合金に比べてはるかに小さい。 ヒステリシス指数も従来合金に比べ同等以下
である。 水素吸蔵・放出速度は、従来合金に比べkが
大きくなるに従い大きくなり、水素貯蔵用の
外、特にヒートポンプ、蓄熱などのシステム応
用に非常に効率よく使用できる。 本発明合金の水素化物の生成熱(発熱)は
Ti系合金としては比較的大きく、1例として
Ti1.1Fe0.8Ni0.2Zr0.05のそれは10.3Kcal/molH2
であつた。同合金の水素吸蔵・放出特性は
Ti1.0Fe0.8Ni0.2Zr0.05の比較材に較べ活性化の
容易さ、平衡水素解離圧の高さ、ヒステリシス
の大きさなどは変わらないが、有効水素吸蔵量
は20%、水素吸蔵速度は15%増加し、プラトー
の傾斜は1/3に減少する。 水素吸蔵と放出を何回繰り返しても合金自体
の劣化は実質的に認められない。 酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガスなどの不純
ガスによる影響が殆んどない。 本発明合金は、以上の通り水素吸蔵材料として
要求される諸性能を全て具備しており、特に水素
有効吸蔵量、水素吸蔵・放出速度、プラトーの傾
斜または活性化は、従来の水素吸蔵用合金に比べ
て大幅に改善されている。この合金は活性化が極
めて容易で大量の水素を密度高く吸蔵し得、且つ
水素の吸蔵・放出反応が完全に可逆的に行われる
など、従来合金に比べ数々の特長を有する。従つ
て水素貯蔵材料としての用途、水素吸蔵・放出反
応に伴う反応熱を利用するシステム応用分野への
用途などに卓越した効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明合金の活性化並びに水素の吸
蔵・放出量の測定方法の説明図、第2,3図はそ
れぞれ本発明合金についての実施例における平衡
水素圧−組成についての等温線図である。 10……反応器、12……水素吸蔵用合金試
料、14……バルブ、16……リザーバー、18
……バルブ、20……水素ボンベ、22……バル
ブ、24……ロータリー式真空ポンプ、26……
ロードセル、28……デジタル圧力指示計。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 原子数組成で示性式がTi1+kFe1-lNilAnで示
    されることを特徴とするチタン系水素吸蔵用合金
    〔但し、式中Aはジルコニウム、ニオブ、バナジ
    ウム、希土類元素のなかから選ばれるいずれか少
    なくとも1種の元素を示し、k≦0.3、l≦0.3、
    m≦0.1、でk>mである〕。 2 k≦0.2である特許請求の範囲第1項記載の
    合金。
JP59105655A 1984-05-26 1984-05-26 チタン系水素吸蔵用合金 Granted JPS60251238A (ja)

Priority Applications (1)

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JP59105655A JPS60251238A (ja) 1984-05-26 1984-05-26 チタン系水素吸蔵用合金

Applications Claiming Priority (1)

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JP59105655A JPS60251238A (ja) 1984-05-26 1984-05-26 チタン系水素吸蔵用合金

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