JPS6310215B2 - - Google Patents

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JPS6310215B2
JPS6310215B2 JP60087605A JP8760585A JPS6310215B2 JP S6310215 B2 JPS6310215 B2 JP S6310215B2 JP 60087605 A JP60087605 A JP 60087605A JP 8760585 A JP8760585 A JP 8760585A JP S6310215 B2 JPS6310215 B2 JP S6310215B2
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JP
Japan
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alloy
hydrogen
hydrogen storage
pressure
alloys
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JP60087605A
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Yasuaki Oosumi
Kazuo Ebato
Keiji Tamura
Hiroshi Yoshida
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Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/32Hydrogen storage

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  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、チタン系水素吸蔵合金に関し、より
詳細には、金属水素化物の形態で多量の水素を極
めて速やかに吸蔵でき、しかもわずかの加熱で容
易に、かつ速やかに水素を放出できる安価なチタ
ン系水素吸蔵合金に関するものである。 (従来の技術) 水素は、原料が豊富に存在する水であり、資源
的な制約がないこと、その燃焼生成物が水なので
クリーンであること、貯蔵・輸送が容易なことな
どから化石燃料に代る新しいエネルギー源として
注目されている。 しかし、水素は常温で気体であり、かつ液化温
度が極めて低いので、これを貯蔵する技術の開発
が従来から大きな課題となつている。この課題を
解決する方法の一つとして水素を金属水素化物の
形で貯蔵する方式が注目されている。この方式
は、150気圧の市販ボンベの2割以下の容積、あ
るいは液体水素の8割以下の容積で同重量の水素
を貯蔵することができる。従つて、金属水素化物
による水素の貯蔵方式は従来の方式に比べて安全
性、取扱い易さの点で極めて優れている。 さて、金属または合金と水素の吸蔵・放出反応
は可逆的であり、水素の貯蔵に利用されるだけで
なく、反応に伴つて相当量の反応熱が発生あるい
は吸収され、水素の吸蔵・放出圧力は温度に依存
することを利用して水素貯蔵装置、水素輸送装
置、水素精製装置、蓄熱装置、ヒートポンプ、熱
エネルギー・機械エネルギー変換装置などの広範
な応用システムの開発が期待されている。 かかる水素吸蔵材料として要求される性質とし
ては、(1)安価でかつその資源が豊富であること、
(2)活性化が容易で、水素吸蔵量が大きいこと、(3)
使用温度において好適な水素吸蔵・放出平衡圧を
有し、吸蔵圧と放出圧との差であるヒステリシス
が小さいこと、(4)水素吸蔵・放出反応が可逆的で
あり、その速度が大きいことなどが挙げられる。 ところでチタン系水素吸蔵合金の中で水素吸
蔵・放出特性ならびにコストの面から実用に最も
供せられるに近い合金として、常温乃至100℃近
辺の温度領域ではTiFe合金やTiFe1-lMnl系合金
が知られている。しかしながら、TiFe合金は、
活性化すなわち合金の表面にある酸化膜、吸着ガ
ス、付着水分などの水素化を抑制する物質を破壊
または除去するために高温、高圧を必要とし、ま
た水素の吸蔵・放出反応の速度が遅く、水素吸
蔵、放出を繰り返しているうちに水素吸蔵量が減
少し、しかもヒステリシスが大きいなどの欠点が
ある。一方、TiFe1-lMnl系合金は、室温で容易
に水素化でき、TiFe合金の欠点の一つとされて
いた活性化の問題が改善されたものの、TiFe合
金の鉄をMnで置換していくと、合金の水素吸蔵
量が大幅に減少するという欠点があり、実用上大
きな問題が残つていた。 上記の問題点を解決するため、特公昭59−
50742号によりチタン4元系水素吸蔵合金が提案
されている。前記合金は一般式がTiFe1-xMnyAz
で示されるチタン系水素吸蔵合金であり、式中x
=0.01〜0.3、y=0.01〜0.3、z≦0.2(但し0を除
く)で且つ1.0≦(1−x+y+z)≦1.2であり、
x=y+zのときはAはAl、Zrの中から選ばれ
るいずれか1種以上の元素を示し、かつy≧zで
あり、またx=yのときはAはAl、Cr、Zr、V
の中から選ばれるいずれか1種以上の元素を示
し、かつy≧z、z≦0.1(但し0は除く)であ
る。 (発明が解決しようとする問題点) 前記の合金は、比較的安価であり、活性化が容
易で、水素貯蔵用材料として好適な平衡水素圧を
有し、ヒステリシスも小さく、反応速度が速いと
いう特性を有する合金である。しかし、水素吸蔵
材料として要求される性質の中で、最も重要な水
素吸蔵量が小さいことは、実用上問題がある。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、従来の水素吸蔵合金が有する前記諸
欠点ならびに問題点を除去、解決した合金を提供
することを目的とし、特許請求の範囲記載の合金
を提供することによつて前記目的を達成すること
ができる。すなわち、本発明の合金は、下記(1)〜
(3)にそれぞれ記載の成分組成を有する合金であ
る。 (1) 示性式Ti1+kFe1-lMnlDoで示されるチタン系
水素吸蔵合金であつて式中DはDはジルコニウ
ム、バナジウムの少なくとも1種からなる元素
であり、0<k≦0.3、0<l≦0.3、0<n≦
0.1、k>n。 (2) 示性式Ti1+kFe1-lMnlAnで示されるチタン系
水素吸蔵合金であつて式中Aはニオブ、希土類
元素の少なくとも1種からなる元素であり、0
<k≦0.3、0<l≦0.3、0<m≦0.1。 (3) 示性式Ti1+kFe1-lMnlAnDoで示されるチタン
系水素吸蔵合金であつて式中Aはニオブ、希土
類元素の少なくとも1種からなる元素であり、
Dはジルコニウム、バナジウムの少なくとも1
種からなる元素であり、0<k≦0.3、0<l
≦0.3、0<m≦0.1、0<n≦0.1。 本発明者らは、前記特公昭59−50742号記載の
合金中のチタンの含有量をさらに増加させたり、
D、Aに属する元素を変化させて水素吸蔵合金の
特性変化の推移を研究した。その結果、本発明の
合金は、全く予期に反して水素吸蔵量が増大する
とともに、上記の水素吸蔵材料として要求される
性質をすべて具備しており、水素吸蔵合金として
新規にして極めて有用なものであることを見出
し、ここに本発明を完成するに至つた。 本発明の特許請求の範囲第1〜3項にそれぞれ
記載する合金の成分組成を限定する理由を以下に
説明する。 kが0.3より大きいと熱力学的に不均化が生起
しやすく、高温にならないと解離しないTiH2
生起するため水素吸蔵、放出量が少くなる。ま
た、lが0.3より大きい同様に水素吸蔵量が低下
し、しかも吸蔵された水素の放出が困難となり、
高温にするか、もしくは減圧あるいは真空下での
加熱によらなければ円滑な水素の放出が達成でき
なくなる。n、mがそれぞれ0.1より大きいと水
素吸蔵量が減少したり、吸蔵水素の放出が困難に
なつたりする。kが0.3以下のチタンと、n、m
がそれぞれ0.1以下のD、Aは水素吸蔵用として
適した特性を維持しつつ水素吸蔵量を増大するた
めに不可欠の成分である。 ところで、本発明合金と前記特公昭59−50742
号記載の発明合金とが、Aがジルコニウム、バナ
ジウムの少なくとも1種からなる元素である場合
に成分組成的に重複していないことを以下に説明
する。なお、前記先行発明合金の一般式はTiの
原子数比は1として示されているので、本発明合
合と比較し易いように、本発明合金にあつても
Tiの原子数比を1として示し、以下の如く対比
した。 本発明の特許請求の範囲第1項記載の合金の示
性式は、 Ti1+kFe1-lMnlDo ……(1) であり、前記式(1)において各成分組成を1+kで
割ると下記式(2)の如くになる。 ところで、 1−l/1+k+l/1+k+n/1+k=1+n
/1+k……(3) となり、n<kであることから、 1+n/1+k<1 ……(4) となる。 さて、上記先行合金においては下記式(5)の条件
が満されねばならない。 x=yのときy≧z、z≦0.1であるから 1.0≦〔(1−x)+y+z〕=(1+z)≦1.1……(5
) 一方、本発明合金においてはl≧nの場合前記
の如く (1−l/1+k+l/1+k+n/1+k)=1+
n/1+k<1 の条件があることから、本発明合金と前記先行合
金とは成分組成上全く重複していないことが判
る。また、本発明合金でk=0のとき、Aはニオ
ブ、希土類元素のなかから選ばれ、前記先行合金
の特許請求の範囲外の元素であり、しかも発明の
詳細な説明から本発明合金の特性を容易に推定す
ることも全く不可能である。 なお本発明の特許請求の範囲第2項記載の合金
を前記特公昭59−50742号記載の発明合金と対比
してみるとき、前者はニオブおよび/または希土
類元素の含有を必須とするが、後者には上記元素
は含まれていない。 本発明合金を製造するには従来知られているチ
タン多元系水素吸蔵合金の製造方法によることが
できるが、アーク溶融法によることが最も好適で
ある。次に、アーク溶融法による本発明合金の製
造方法について述べる。Ti、Fe、Mnおよび金属
AおよびDの元素をそれぞれ秤量して混合した
後、任意の形状にプレス成形し、この成形体をア
ーク溶融炉に装入して不活性雰囲気下で加熱溶融
し、炉内で凝固させて室温まで冷却した後、炉外
に出す。この取り出した合金を均質にするため、
この合金を真空にすることのできる容器内に装入
し10-2Torr以下の高真空雰囲気中で1000〜1100
℃、8時間以上炉中に保持した後、水中に投入し
て冷却するか、または真空容器を炉外に取り出し
て放冷する。得られた合金は、その表面積を増大
させるため通常通り破砕して粒状にする。 次に本発明を実施例について説明する。 実施例 1 市販のTi、Fe、Mn、Zr、Vを適量秤取し、こ
れを高真空アーク溶融炉の銅製ルツボ内に装入
し、炉内を99.99%Ar雰囲気とした後約2000℃に
加熱して約40gの下記の原子数組成のボタン状合
金塊4種をそれぞれ製造した。 Ti1.1Fe0.8Mn0.2Zr0.05 Ti1.2Fe0.8Mn0.2Zr0.05 Ti1.3Fe0.8Mn0.2Zr0.05 Ti1.1Fe0.8Mn0.2V0.05 各ボタン状試料をそれぞれ石英管内に装入し、
ロータリーポンプを用いて10-2Torrの真空下、
加熱炉内で1000℃、8時間保持した後、試料を常
温の水中に投入して急冷する均質熱処理を施し
た。その後、−100メツシユに粉砕した。 合金に活性化ならびに水素の吸蔵・放出量の測
定方法を第1図に示す原理図について説明する。 ステンレス鋼製水素吸蔵・放出反応器10には
前記粉砕した15gの水素吸蔵用合金試料12が収
納されており、前記反応器10はバルブ14を経
てリザーバー16に連結されている。リザーバー
16はバルブ18を経て水素ボンベ20に、また
バルブ22を経てロータリー式真空ポンプ24に
連結されている。バルブ14とリザーバー16と
の間に圧力変換器26、デジタル圧力指示計28
が配設されている。 反応器10を真空ポンプ24に接続して
10-2Torrの真空下120℃で脱気した。次に反応器
10を常温水で冷却しながら純度99.999%、圧力
40気圧の水素を器内に導入して水素の吸蔵を開始
させた。水素の吸蔵が略終了した後再び120℃で
真空脱気した後、常温水で冷却しながら水素加圧
する操作を活性化が完了するまで繰り返した。 次に水素吸蔵・放出量を以下の如く測定した。 反応器10を120℃に保持した後真空ポンプ2
4を運転し、バルブ14,22を開いてリザーバ
ー16と反応器10内を真空にした後、バルブ1
4,22を閉じる。バルブ18を開いてリザーバ
ー16に数気圧の水素を導入し、バルブ18を閉
じ、その圧力Pt1と雰囲気温度T1〓を測定する。
次いでバルブ14を開き、リザーバー16内の水
素を反応器10へ導入し、試料が水素を吸蔵して
平衡圧になつたときの圧力Pe1を測定する。バル
ブ14を閉じバルブ18を開いてリザーバー16
内の水素圧を数気圧増加させバルブ18を閉じ、
その圧力Pt2と雰囲気温度T2を測定する。バルブ
14を開いて反応器10に新たな水素を導入し、
試料がさらに水素を吸蔵して平衡圧になつたとき
の圧力Pe2を測定する。この操作をPtn(nは繰り
返し回数)がおよそ40気圧になるまで繰り返す。
n回目の水素吸蔵量は次の要領で算出される。 圧力P、体積V、水素ガスの絶対温度T、水素
ガスのモル数M、気体定数R、理想気体から実在
水素ガスへの補正係数Z(圧力、温度の関数)と
すると PV=MZRT の関係がある。これを利用してn回目のリザーバ
ーの水素圧Ptn、Penと反応器の水素圧Pe(n-1)、
Penおよびそれぞれの測定時の雰囲気温度Tn、
T(n+1)、反応器の温度Tr(353〓)からn回目の
吸蔵水素量を求めることができる。 リザーバー16にPtnの圧力を導入した状態で
反応器14(内部空間容積V1)とリザーバー1
6(内容積V2)の中にある水素ガスMoモルは式
(6)となる。 Mo=1/R・(Pe(n-1)・V1/Z(Pe(n-1)、
Tr)・Tr+Ptn・V2/Z(Ptn、Tn)・Tn)……(6) 次にバルブ14を開き、合金試料12が新たに
水素ΔMoモル(H2分子換算)吸蔵して平衡圧
Penに達したとき、上記Moモルの水素量は反応
器10とリザーバー16の中で式(7)の通りに存在
している。 Mo=Pen/R・(V1/Z(Pen、Tr)・Tr+V2/Z(Pen
、T(n+1))・T(n+1))+ΔMo……(7) 従つて、n回目に合金試料12に吸蔵された水
素量ΔMoモルは式(6)、(7)を等しいとおいて、式
(8)の通り計算される。 ΔMo=1/R・{(Ptn/Z(Ptn、Tn)・Tn+Pen/Z
(Pen、T(n+1))・T(n+1))・V2 −(Pen/Z(Pen、Tr)−Pe(n-1)/Z(Pe(n-1
、Tr))・V1/Tr}……(8) 式(8)を用いて各回の水素吸蔵量を算出し、水素
平衡圧と合金の水素吸蔵量との関係を得ることが
できる。 水素の放出量の測定はリザーバー16と反応器
10がほぼ40気圧の平衡水素圧になつた時から開
始する。バルブ14を閉じ、バルブ22を開きリ
ザーバー16内の水素圧を数気圧減圧してバルブ
22を閉じる。圧力と雰囲気温度を測定する。次
いでバルブ14を開き反応器10内の水素をリザ
ーバー16に導入し、合金試料12に吸蔵された
水素を一部放出させ平衡になつた圧力を測定す
る。この操作を反応器10が真空になるまで繰り
返す。水素放出量の算出は上記吸蔵の場合の算出
方法に準ずる。水素放出における水素平衡圧と合
金の水素放出量との関係を得ることができる。 上記の方法でそれぞれの合金の80℃における平
衡解離圧−組成の関係を求めた。第1表は上記で
得た各合金の水素吸蔵量を示す。
【表】 同表中試料No.5、6は公知組成の比較合金(特
公昭59−50742号記載の合金)であり、この試料
に対応する本発明合金はNo.1、2、3、4であ
る。また、1例として試料No.4の80℃での平衡解
離圧−組成等温線を第2図に示す。第1表および
第2図から明らかなように本発明の合金は、比較
例に示した従来の水素吸蔵合金に比べて水素吸蔵
量が増大している。 実施例 2 市販のTi、Fe、Mn、Nb、Laを適量秤取し、
実施例1と同一方法で下記の原子数組成のボタン
状合金塊4種をそれぞれ製造した。 Ti1.1Fe0.8Mn0.2Nb0.05 Ti1.1Fe0.8Mn0.2La0.05 Ti1.0Fe0.8Mn0.2Nb0.05 Ti1.0Fe0.8Mn0.2La0.05 このようにして得たボタン状試料をロータリー
ポンプにより10-2Torrの真空下で1000℃、8時
間保持後、常温の水に投入して急冷する均質熱処
理を施し、次いで−100メツシユに粉砕した。上
記合金について、実施例1と同一の方法で活性化
処理を行い、80℃における平衡解離圧−組成の関
係を求めた。第2表は上記で得た各合金の水素吸
蔵量を示す。
【表】 同表中試料No.11は公知組成の比較合金であり、
この試料に対応する本発明合金はNo.7、8、9、
10である。また、1例として試料No.10の80℃での
平衡解離圧−組成等温線を第3図に示す。第2表
および第3図から明らかなように、本発明合金は
比較例に示した従来の合金に比べて水素吸蔵量が
大幅に増大している。 実施例 3 市販のTi、Fe、Mn、Zr、V、La、Nbを適量
秤取し、実施例1と同一の方法で下記の原子数組
成のボタン状合金塊5種をそれぞれ製造した。 Ti1.1Fe0.8Mn0.2Zr0.025La0.025 Ti1.1Fe0.8Mn0.2V0.025Nb0.025 Ti1.1Fe0.8Mn0.2Zr0.025Nb0.025 Ti1.1Fe0.8Mn0.2V0.025La0.025 Ti1.0Fe0.8Mn0.2Zr0.025La0.025 このようにして得たボタン状試料をロータリー
ポンプにより10-2Torrの真空下で1000℃、8時
間保持し、常温の水に投入して急冷する熱処理を
施し、次いで−100メツシユに粉砕した。上記合
金について、実施例1と同一の方法で活性化処理
を行い、80℃での平衡解離圧−組成の関係を求め
た。第3表は上記で得た各合金の水素吸蔵量を示
す。
【表】 同表中試料No.17、18は公知組成の比較合金(特
公昭59−50742号記載の合金)であり、この試料
に対応する本発明合金はNo.12、13、14、15、16で
ある。また、1例として試料No.15の80℃での平衡
解離圧−組成等温線を第4図に示す。第3表およ
び第4図から明らかなように、本発明合金は、従
来の水素吸蔵合金に比べて水素吸蔵量が大幅に増
大している。 (本発明の効果) 本発明合金は上述の特性を有することから、本
発明合金を使用することにより下記の如き効果を
挙げることができる。 (1) 水素吸蔵量が従来合金に比べて著しく大き
い。 (2) 活性化は100℃以下の真空脱気、常温で30気
圧以下の水素加圧により容易に行うことができ
る。 (3) 平衡解離圧が、常温〜100℃の範囲内の温度
によつて異なるが、1気圧〜20気圧の範囲にあ
るので水素貯蔵用として取り扱い易い。 (4) 水素吸蔵・放出速度は、従来合金と同じ程度
で速く、水素吸蔵・放出を何回繰り返しても合
金自体の劣化は実質的に認められない。 (5) 酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガスなどの不純
物ガスによる影響が少ない。 (6) 合金のコストが比較的安価である。 本発明合金は、以上の通り水素吸蔵材料として
要求される諸特性をすべて具備しており、特に水
素吸蔵量は従来の水素吸蔵合金に比べて大幅に改
善されている。従つて、本発明合金は、水素貯蔵
材料としての用途、水素貯蔵システム、水素輸送
システムや水素精製システムなどに卓越した効果
を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明合金の活性化並びに水素吸蔵・
放出量の測定方法の説明図、第2図、第3図およ
び第4図はそれぞれ本発明合金についての実施例
における平衡解離圧−組成等温線図である。 10……反応器、12……水素吸蔵用合金試
料、14……バルブ、16……リザーバー、18
……バルブ、20……水素ボンベ、22……バル
ブ、24……ロータリー式真空ポンプ、26……
圧力変換器、28……デジタル式圧力指示計。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 示性式Ti1+kFe1-lMnlDoで示されるチタン系
    水素吸蔵合金。 但し、0<k≦0.3、0<l≦0.3、0<n≦
    0.1、k>n、Dはジルコニウム、バナジウムの
    少なくとも1種からなる元素である。 2 示性式Ti1+kFe1-lMnlAnで示されるチタン系
    水素吸蔵合金。 但し、0≦k≦0.3、0<l≦0.3、0<m≦
    0.1、Aはニオブ、希土類元素の少なくとも1種
    からなる元素である。 3 示性式Ti1+kFe1-lMnlAnDoで示されるチタン
    系水素吸蔵合金。 但し、0≦k≦0.3、0<l≦0.3、0<m≦
    0.1、0<n≦0.1、Aはニオブ、希土類元素の少
    なくとも1種からなる元素であり、Dはジルコニ
    ウム、バナジウムの少なくとも1種からなる元素
    である。
JP60087605A 1985-04-25 1985-04-25 チタン系水素吸蔵合金 Granted JPS61250136A (ja)

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