JPH11116672A - フッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料およびそれを用いた電子部品 - Google Patents

フッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料およびそれを用いた電子部品

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JPH11116672A
JPH11116672A JP28241297A JP28241297A JPH11116672A JP H11116672 A JPH11116672 A JP H11116672A JP 28241297 A JP28241297 A JP 28241297A JP 28241297 A JP28241297 A JP 28241297A JP H11116672 A JPH11116672 A JP H11116672A
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稔 松原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比誘電率が低く、耐熱性に優れており、しか
も各種溶媒に対する溶解性にも優れているフッ素含有ポ
リイミド樹脂を含む電気絶縁材料およびそれを用いた電
子部品を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表される繰り返し単位お
よび一般式(2)で表される繰り返し単位あるいはいず
れか一方で表される繰り返し単位を含むフッ素含有ポリ
イミド樹脂を含む電気絶縁材料およびそれを用いた電子
部品。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素含有ポリイ
ミド樹脂を含む電気絶縁材料およびそれを用いた電子部
品に関する。さらに詳しくは、耐熱性に優れるとともに
誘電率が低いフッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁
材料およびそれを用いた電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】各種電気・電子部品に用いられるLSI
(大規模集積回路)等の半導体装置は、微細加工技術の
進歩によって、高集積化、多機能化、高性能化の一途を
辿っている。その結果、回路抵抗(以下、「寄生抵抗」
と称する場合もある。)や配線間のコンデンサー容量
(以下、「寄生容量」と称する場合もある。)が増大
し、それに伴って消費電力が増すだけではなく、入力信
号に対する遅延時間も増大し、デバイスの信号スピード
が低下する大きな要因となっており、その解決が大きな
課題となっている。このような信号スピードの低下を抑
える方策として、寄生抵抗や寄生容量を小さくすること
が考えられ、その一つとして、配線周辺を低誘電率の層
間絶縁膜で覆うことにより寄生容量を下げて、デバイス
の高速化に対応しようとしている。そこで、従来の代表
的な層間絶縁膜である無機膜の二酸化ケイ素(Si
2 )を、低誘電率の有機膜に代える試みがなされてい
る。そして、この有機膜の材料としては、絶縁性・低誘
電性の特性のほかに、実装基板製造時の薄膜化工程の際
や、チップ接続あるいはピン付け等の際の熱処理(加熱
工程)にも耐えられる耐熱性を有することが必要とされ
ている。ここで、代表的な低誘電性の電気絶縁有機材料
としてはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に代
表されるフッ素樹脂が知られている。かかるフッ素樹脂
は溶媒に対して不溶であり、電子部品の多様な用途に展
開するためには、特殊な組成物にする必要があるなど、
加工性や取り扱い性に問題があり、非常に限られた範囲
にその使用が限定されていた。また、さらに耐熱性の高
い有機材料としてポリイミド樹脂が知られており、特に
耐熱性の高いポリイミド樹脂として、J.Polymer Sc
i.、Part A:Polymer Chemistry、Vol.31、2153-2163(1
993) に記載されている、9、9−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]フルオレンと、ピロメリッ
ト酸二無水物、3、3'、4、4'−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、3、3'、4、4'−ジフェニルスル
ホンテトラカルボン酸二無水物および3、3'、4、4'
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等とを反応
させて得られるものが知られている。しかしながら、か
かるポリイミド樹脂の比誘電率の値は2.9〜3.5程
度であり、信号スピードの高速化を図ったLSIの低誘
電層間絶縁膜としては未だ満足しうるものではない。ま
た、かかるポリイミド樹脂を溶解するための溶媒の種類
が限定されてしまうという問題も見られた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
に鑑みなされたものであり、誘電率が低く、かつ高度の
耐熱性を有し、しかも各種溶媒に対する溶解性にも優れ
たフッ素含有ポリイミド樹脂を少なくとも一部に含む電
気絶縁材料、具体的にはワニス等の電気絶縁材料あるい
は、かかる電気絶縁材料を用いた電子部品を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、フッ素含有ポリイミド樹脂を含む
電気絶縁材料において、下記一般式(1)で表される繰
り返し単位および下記一般式(2)で表される繰り返し
単位あるいはいずれか一方で表される繰り返し単位を含
むことを特徴とする。
【0004】
【化8】
【0004】〔一般式(1)において、AおよびBは、
それぞれ2価の有機基(置換基と称する場合もある。以
下、同様である。)であって、下記式(3)に示す有機
基C、下記式(4)に示す有機基D、下記式(5)に示
す有機基Eおよび下記式(6)に示す有機基Fからなる
群から選ばれた有機基であり、AおよびBは、同一また
は異なったものであってもよく、さらに、下記(a)、
(b)、(c)および(d)の条件を満たす。 (a)有機基Aと有機基Bの合計量を200モル%とし
た時に、有機基Cの量を50〜180モル%の範囲内の
値とする。 (b)有機基Aと有機基Bの合計量を200モル%(有
機基Aは100モル%、有機基Bは100モル%)とし
た時に、有機基D、E、およびFの、少なくとも一つの
有機基の量を20〜150モル%の範囲内の値とする。 (c)フッ素含有ポリイミド樹脂におけるフッ素原子含
有率を、0.1〜30重量%の範囲内の値とする。 (d)一般式(1)、(3)および(5)において、R
1 〜R6 、R9 、R10は、フッ素原子、メチル基、トリ
フルオロメチル基から選ばれ、lは0または1〜3の整
数、mは0または1〜4の整数であり、R7 およびR8
は、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基およ
び下記式(7)に示す基から選ばれ、nは0または1〜
4の整数であり、pは0または1〜4の整数であり、下
記式(7)においてR11は、フッ素原子、メチル基、ト
リフルオロメチル基から選ばれ、qは0または1〜5の
整数である。〕
【0005】
【化9】
【0006】〔一般式(2)において、A、B、R1
2 、R3 、R4 、lおよびmは一般式(1)に示すも
のと同義である。〕
【0007】
【化10】
【0008】
【化11】
【0009】
【化12】
【0010】
【化13】
【0011】
【化14】
【0012】なお、ここで、一般式(2)で表される繰
り返し単位からなる樹脂は、ポリイミド前駆体(ポリア
ミック酸)であるが、本発明では、これを含めてポリイ
ミド樹脂と称する。この点につき、以下同様である。ま
た、上述した電気絶縁材料およびそれを用いた電子部品
において、フッ素含有ポリイミド樹脂を含むという場合
には、それぞれ電気絶縁材料等の構成成分の全てまたは
一部が、本発明のフッ素含有ポリイミドから構成されて
いることを意味する。したがって、本発明のフッ素含有
ポリイミド樹脂が「一部」に含まれる(使用)とされる
場合には、残りの構成成分はその他の電気絶縁材料、た
とえばその他の樹脂あるいは無機フィラー等からなる電
気絶縁材料を意味する。
【0013】また、この発明において、フッ素含有ポリ
イミド樹脂を含む電気絶縁材料を構成するに当たり、当
該電気絶縁材料が下記特性(i)〜(iv)を有すること
が好ましい。 (i)対数粘度(N−メチル−2−ピロリドン溶媒中、
濃度0.5g/dl、30℃で測定)が、0.05〜1
0dl/gの範囲内の値である。 (ii)ガラス転移温度が、230℃以上の値である。 (iii) 5重量%熱分解温度(窒素ガス中、10℃/分
昇温)が400℃以上の値である。 (iV)誘電率(1MHz)が、2.9以下の値である。
【0014】また、この発明において、フッ素含有ポリ
イミド樹脂を含む電気絶縁材料を構成するに当たり、当
該電気絶縁材料中のフッ素含有率を1〜25重量%の範
囲内の値とするのがより好ましい。
【0015】また、この発明において、フッ素含有ポリ
イミド樹脂を含む電気絶縁材料を構成するに当たり、当
該電気絶縁材料の熱重量変化(窒素ガス中、400℃、
3時間)が0〜3重量%(但し、0は含まない。)の範囲
内の値であるのが好ましい。
【0016】また、この発明において、フッ素含有ポリ
イミド樹脂を含む電気絶縁材料を構成するに当たり、当
該電気絶縁材料がさらに溶媒を含みワニス状であるのが
好ましい。
【0017】また、この発明において、フッ素含有ポリ
イミド樹脂を含む電気絶縁材料をワニス状に構成するに
当たり、前記溶媒を、フッ素含有ポリイミド樹脂100
重量部に対して150〜3000重量部の範囲内の値と
するのが好ましい。
【0018】また、この発明において、フッ素含有ポリ
イミド樹脂を含む電気絶縁材料をワニス状に構成するに
当たり、前記溶媒を、N−メチルピロリドン、N、N−
ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミ
ド、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、メトキシメチル
プロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテートからなる群から選択された少なくとも一
つとするのが好ましい。
【0019】また、この発明において、フッ素含有ポリ
イミド樹脂を含む電気絶縁材料を構成するに当たり、当
該電気絶縁材料の粘度を、10〜100,000cps
(測定温度25℃条件)の範囲内の値とするのが好まし
い。
【0020】また、この発明において、フッ素含有ポリ
イミド樹脂を含む電気絶縁材料を構成するに当たり、フ
ッ素含有ポリイミド樹脂100重量部に対して、シラン
カップリング剤を0.1〜30重量部の範囲内でさらに
含むことが好ましい。
【0021】また、この発明において、フッ素含有ポリ
イミド樹脂を含む電気絶縁材料を構成するに当たり、前
記シランカップリング剤が、アミノシランカップリング
剤およびエポキシシランカップリング剤あるいはいずれ
か一方であることが好ましい。
【0022】また、この発明における別な態様は、電子
部品であって、上述したフッ素含有ポリイミド樹脂を含
む電気絶縁材料を、少なくとも一部に含むことを特徴と
する。
【0023】また、この発明において、電子部品を構成
するに当たり、当該電子部品が、半導体における層間絶
縁膜、平坦化膜、電気絶縁膜、キャパシタ絶縁膜、高周
波基板用基材、フレキシブルプリント配線基板用基材、
TABテープ用基材およびフィルムキャリア用基材のい
ずれか一つであることが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。 1.電気絶縁材料 本発明の電気絶縁材料は、所定の構造と、所定の好まし
い特性とを有するフッ素含有ポリイミド樹脂を、少なく
ともその構成の一部として含むものである。このフッ素
含有ポリイミド樹脂として、以下に示すフッ素含有ポリ
イミド樹脂および/またはその前駆体としてのフッ素含
有ポリアミック酸を挙げることができる。
【0025】(1)フッ素含有ポリイミド樹脂 構造 本発明のフッ素含有ポリイミド樹脂の構造は、上記一般
式(1)に示す繰り返し単位を、ポリイミドの分子鎖中
にランダム状およびブロック状あるいはいずれか一方の
形態で以て結合して含むことができる。
【0026】ここで、一般式(1)において、Aおよび
Bは、それぞれ2価の有機基であって、上述した一般式
(3)に示す有機基C、同様に上述した一般式(4)に
示す有機基D、同様に上述した一般式(5)に示す有機
基Eおよび同様に上述した一般式(6)に示す有機基F
からなる群から選ばれた2価の有機基である。Aおよび
Bがこのような有機基であれば、誘電率が低く、かつ優
れた耐熱性を有し、しかも各種溶媒に対する溶解性にも
優れたフッ素含有ポリイミド樹脂を提供することができ
る。そして、AおよびBは、同一または異なったもので
あってもよい。
【0027】さらに、下記(a)、(b)、(c)およ
び(d)の条件を満たすことが必要である。 (a)有機基Aと有機基Bの合計量を200モル%、す
なわち、フッ素含有ポリイミドの有機基Aの量を100
モル%および有機基Bの量を100モル%とそれぞれし
た時に、有機基Cの量を50〜180モル%の範囲内の
値とする。 (b)有機基Aと有機基Bの合計量を200モル%とし
た時に、有機基D、E、およびFの、少なくとも一つの
有機基の量を20〜150モル%の範囲内の値とする。 (c)フッ素含有ポリイミド樹脂におけるフッ素原子含
有率を、0.1〜30重量%の範囲内の値とする。 (d)上述した一般式(1)、(3)および(5)にお
いて、R1 〜R3 、R9、R10は、フッ素原子、メチル
基、トリフルオロメチル基から選ばれたものであり、l
は0または1〜3の整数であり、mは0または1〜4の
整数であり、R7およびR8 は、フッ素原子、メチル
基、トリフルオロメチル基および下記式(7)に示す基
から選ばれたものであり、nは0または1〜4の整数で
あり、pは0または1〜4の整数であり、上述した一般
式(7)においてR11は、フッ素原子、メチル基、トリ
フルオロメチル基から選ばれたものであり、qは0また
は1〜5の整数である。〕
【0028】ここで、有機基Aと有機基Bの合計量を2
00モル%とした時に、有機基Cの量を50〜180モ
ル%の範囲内の値とするのは、有機基Cの量が50モル
%未満となると、フッ素含有ポリイミド樹脂の耐熱性
(例えば、5重量%熱分解温度)が低下するためであ
り、又、一方で、有機基Cの量が180モル%を超える
と、フッ素含有ポリイミド樹脂の比誘電率が高くなるた
めである。
【0029】また、有機基Aと有機基Bの合計量を20
0モル%とした時に、有機基D、E、およびFの、少な
くとも一つの有機基の量を20〜150モル%の範囲内
の値とするのは、有機基D等の量が20モル%未満とな
ると、フッ素含有ポリイミド樹脂の比誘電率が高くなる
ためであり、一方、有機基D等の量が150モル%を超
えると、フッ素含有ポリイミド樹脂の耐熱性(例えば、
5重量%熱分解温度)が低下するためである。
【0030】また、この発明のフッ素含有ポリイミド樹
脂は、下記一般式(8)および一般式(9)に示す有機
基Gを、有機基Aおよび有機基Bの合計量(200モル
%)に対して、0〜80モル%(但し、0モル%は含ま
ない。)の範囲内の値となるように含むことが好まし
い。このような範囲で有機基Gを含むことにより、フッ
素含有ポリイミド樹脂の耐熱性をよりきめ細かく調整す
ることができるが、含有量に関して、添加量の80モル
%を超えると、フッ素含有ポリイミド樹脂の比誘電率が
高くなるおそれがあるためである。
【0031】
【化15】
【0032】
【化16】
【0033】〔式(9)中、nは1〜10の整数、mは
1〜50の整数をそれぞれ示す。〕
【0034】特性 本発明に用いられるフッ素含有ポリイミド樹脂は、下記
に示す特性を有するものであることが好ましい。なお、
本発明のフッ素含有ポリイミド樹脂は、そのイミド化率
が50%以上であることが好ましい。 (i)対数粘度 N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略すことが
ある)溶媒中、濃度0.5g/dl、30℃で測定した
対数粘度を0.05〜10dl/gの範囲内の値とする
のが好ましい。対数粘度の値が0.05dl/g未満で
あると、分子量が低すぎて、耐熱性(熱分解温度)が低
下し、またフィルム形成性に乏しく、塗布膜形成が困難
となるおそれが生じるためである。一方、対数粘度の値
が10dl/gを超えると高分子量体となり、高粘度と
なる。したがって、加工性や使用性が低下するおそれが
生じるためである。
【0035】したがって、フッ素含有ポリイミド樹脂に
おける耐熱性等と、加工性等とのバランスがより良好な
観点から、フッ素含有ポリイミド樹脂の対数粘度の値を
0.1〜4dl/gの範囲内の値とするのがより好まし
い。
【0036】(ii)フッ素含有率 本発明のフッ素含有ポリイミドのフッ素含有率(フッ素
原子含有率と称する場合もある。)を、0.1〜30重
量%の範囲内の値とするのが好ましい。フッ素含有ポリ
イミドのフッ素含有率が0.1重量%未満となると、比
誘電率が高くなるおそれがあるためである。一方、フッ
素含有ポリイミドのフッ素含有率が30重量%を超える
と耐熱性が低下したり、加熱時にフッ素やフッ化水素が
発生したりするおそれがあり、さらには、下地(積層
面)に対する密着性や塗工性などの加工性が低下するお
それが生じるためである。
【0037】したがって、フッ素含有ポリイミド樹脂に
おける比誘電率の値等と、耐熱性等とのバランスがより
良好な観点から、フッ素含有ポリイミド樹脂のフッ素含
有率の値を、1〜25重量%の範囲内の値とするのがよ
り好ましい。
【0038】(iii) ガラス転移温度(Tg) フッ素含有ポリイミド樹脂におけるガラス転移温度は、
230℃以上の値が好ましく、さらに好ましくは240
〜600℃の範囲内の値である。ガラス転移温度が23
0℃未満であると、高温プロセス(たとえば耐ハンダ性
を要するプロセス)時に熱変形を引き起すおそれがある
ためである。なお、ガラス転移温度は、DSC(Differ
ential Scan-ning Calorimeter)を用いて、フッ素含有
ポリイミド樹脂の比熱の変化点から求めることができ
る。
【0039】(iv)5重量%熱分解温度 フッ素含有ポリイミド樹脂の5重量%熱分解温度の値
は、400℃以上が好ましく、さらに好ましくは430
℃以上である。フッ素含有ポリイミド樹脂の5重量%熱
分解温度が400℃未満となると、半田付け等の高温プ
ロセス時に分解ガスが発生するおそれが生じ、また、半
田付け箇所において、半田のはがれやふくれなどが生じ
る原因となるおそれがあるためである。そして、さらに
は、配線加工時の高温加工条件(400℃以上)で、熱
分解を生じるおそれがあるためである。なお、5重量%
熱分解温度は、TGAを用いて窒素中、10℃/分の昇
温条件で測定することができる。そして、5重量%熱分
解温度とは、測定開始時における測定試料の重量を10
0重量%としたときに、この測定試料の重量が5重量%
減少した時の温度、すなわち、測定試料の重量が95重
量%になった時のその温度をいう。
【0040】(v)比誘電率(1MHz) フッ素含有ポリイミド樹脂の比誘電率(1MHz)の値
は、2.9以下が好ましく、さらに好ましくは2.85
以下である。フッ素含有ポリイミド樹脂の比誘電率の値
が2.9を超えると、高周波に対する電気絶縁性に乏し
くなり、誘電性に基づく効果、たとえば配線遅延や発熱
等に対する課題を解決することができないおそれが生じ
るためである。
【0041】(2)フッ素含有ポリアミック酸 本発明のフッ素含有ポリイミド樹脂の合成に用いられる
フッ素含有ポリアミック酸は、上述した一般式(2)に
示す繰り返し単位を含むものである。そして、一般式
(2)において、A、B、R1 、R2 、R3 、R4 、l
およびmは、上述した一般式(1)に示すものと同義で
ある。このフッ素含有ポリアミック酸は、イミド化率
が、50%を超えない範囲内で、部分的にイミド化され
ていてもよい。フッ素含有ポリアミック酸は、フッ素含
有ポリイミド樹脂に比べて有機溶媒に溶解しやすいの
で、溶液濃度を高くしやすいという利点がある。そし
て、フッ素含有ポリアミック酸を、溶液状態で基材上に
塗布し、乾燥させて塗膜とした後、この塗膜を所定温度
に加熱することにより、脱水反応を生じさせて、フッ素
含有ポリイミド樹脂とすることができる。
【0042】なお、このようにフッ素含有ポリアミック
酸を、塗布し、所定温度に加熱することにより作成した
フッ素含有ポリイミド樹脂と、フッ素含有ポリイミド樹
脂溶液を基材に塗布し、乾燥させることにより作成した
フッ素含有ポリイミド樹脂とを比較して、5重量%熱分
解温度や比誘電率等の特性において、顕著な差がないこ
とが確認されている。
【0043】(3)材料の調製 本発明の電気絶縁材料は、上述したフッ素含有ポリイミ
ド樹脂あるいはその前駆体としてのフッ素含有ポリアミ
ック酸を用いて、たとえば下記のように調製し、作成す
ることができる。重合して得られたフッ素含有ポリイミ
ド樹脂の重合溶液(塗布液)から、または重合溶媒より
も沸点の高い溶媒を加え、低沸点溶媒を留去させて得ら
れるポリマー溶液(いわゆるワニス)から、それぞれ溶
液流延法によってフィルムやシートを得ることができ
る。また、重合溶液またはワニスをポリマーに対する貧
溶媒を添加して、ポリマー(フッ素含有ポリイミド樹
脂)を析出させた後、これを乾燥することにより、固体
または粉末状のフッ素含有ポリイミド樹脂のポリマーが
得られる。これらを粉末状で、あるいは熱成形してペレ
ットとし、フッ素含有ポリイミド樹脂からなる成形材料
とすることもできる。
【0044】なお、本発明の電気絶縁材料の外形形状
は、フィルム状、シート状、固形ペレット状、ペースト
状、液状等のいずれであってもよい。
【0045】本発明の電気絶縁材料は、上述したフッ素
含有ポリイミド樹脂を少なくともその構成の一部として
含んでいればよいが、その構成全体の5重量%以上含む
ことが前記ポリイミドの特性を十分に発揮させる上で好
ましい。フッ素含有ポリイミド樹脂の含有量が5重量%
未満となると、誘電率が高くなったり、耐熱性が低下す
るおそれが生じるためである。したがって、かかる誘電
率や耐熱性がより良好となる観点から、上述したフッ素
含有ポリイミド樹脂を10重量%以上含むことがさらに
好ましい。そして、全ポリマー中の50重量%以上が上
述したフッ素含有ポリイミド樹脂であることが好まし
い。
【0046】2.ワニス(ワニス状フッ素含有ポリイミ
ド樹脂) 本発明のフッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料
はワニス状であっても良く(以下、ワニス状フッ素含有
ポリイミド樹脂あるいは単に、ワニスと称する場合があ
る。)、上述したフッ素含有ポリイミド樹脂および溶媒
(有機溶剤)を少なくともその構成の一部として含むも
のである。
【0047】そして、前述したように、このワニスの固
形分や粘度を、溶媒を用いて調製することができる。用
いる溶媒の種類としては、特に制限はないが、たとえ
ば、NMP(N−メチルピロリドン)、DMF(N、N
−ジメチルホルムアミド)、DMAc(N、N−ジメチ
ルアセトアミド)などのアミド系溶媒、γ−ブチロラク
トン等のポリアミック酸やポリイミド樹脂に対して用い
られる双極子溶媒、乳酸エチル、メトキシメチルプロピ
オネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテートなどを挙げることができる。なお、本発明の電
気絶縁材料は、このように幅広い種類の溶媒に溶解可能
であり、かかる点も本発明の特徴の一つである。
【0048】また、本発明のワニスにおいて、溶媒の添
加量を、フッ素含有ポリイミド樹脂100重量部に対し
て、150〜3000重量部(固形分濃度約3〜40重
量%)の範囲内の値とするのが好ましい。溶媒の添加量
が150重量部未満となると、ワニスの粘度が著しく高
くなり、気泡を巻き込んだり、あるいは均一な製膜が困
難となるおそれがあるためである。一方、溶媒の添加量
が3000重量部を超えると、ワニスの粘度が著しく低
くなり、溶媒の除去に手間がかかったりあるいは使い勝
手が悪くなって、電子部品に適した膜厚の塗工が困難と
なるおそれがあるためである。したがって、ワニスの粘
度や使い勝手のバランスがより良好な観点から、溶媒の
添加量を、フッ素含有ポリイミド樹脂100重量部に対
して、250〜2000重量部(固形分濃度約5〜30
重量%)の範囲内の値とするのが好ましい。
【0049】また、本発明のワニスには、基質との密着
性改良のためにカップリング剤などの接着助剤や、加工
時に均一に塗膜を形成するための界面活性剤を加えるの
も好ましい。
【0050】3.電子部品 本発明の電子部品は、上述したフッ素含有ポリイミド樹
脂を少なくともその構成の一部として含むものである。
電子部品としては特に制限はないが、たとえば半導体や
マルチチップモジュール(MCM)内部における、配線
と配線との間の層間絶縁膜、あるいは絶縁膜(キャパシ
タ絶縁膜を含む)、さらには平坦化膜、表面保護膜およ
びフレキシブル回路用基材等を挙げることができる。そ
して、本発明の電子部品は比誘電率が低いため、低誘電
性が要求される層間絶縁膜の用途が好ましい。以下、具
体的な電子部品への応用例を示す。
【0051】(1)半導体用層間絶縁膜 半導体集積回路を搭載したシリコン基板、金属板あるい
はセラミック基板などの半導体基板は、回路素子の所定
部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜で被覆され、露
出した回路素子上にアルミニウム等からなる第1導体層
が形成されている。そして、この半導体基板上にフッ素
含有ポリイミド樹脂をスピナー法(回転塗布法)などで
塗布し、加熱熱処理することにより、溶媒の除去が行わ
れ、層間絶縁膜としてのフッ素含有ポリイミド樹脂膜が
形成される。
【0052】次にフェノールノボラック系感光性樹脂等
からなる感光性樹脂層を、層間絶縁膜上にスピナー法に
より形成し、公知のフォトリソグラフ技術によって所定
部分の層間絶縁膜が露出するように窓(ビアホール部)
が設けられる。そして、この窓部に露出した層間絶縁膜
は、ドライエッチングにより選択的に除去され窓が開け
られる。次いで感光性樹脂層を除去する。さらに公知の
金属膜形成法、例えばスパッタリング法およびフォトリ
ソグラフ技術を用いて第2導体層を層間絶縁膜上に形成
するとともに、ビアホール部を介して、この第2導体層
と第1導体層とを電気的に接続する。
【0053】3層以上の多層配線構造体を作成する場合
は、上記工程を繰り返して行う。また、この発明のフッ
素含有ポリイミド樹脂を用いて、多層配線構造体(半導
体素子)の最上部に絶縁性材料からなる表面保護膜を形
成することもできる。さらに、本発明の電子部品におい
ては、フッ素含有ポリイミド樹脂を絶縁材料および表面
保護材料として使用することができる。特に半導体装置
(半導体素子)においては、低誘電性の層間絶縁膜とし
て好適に用いられる。
【0054】(2)多層化フレキシブル回路基板 ステンレスベルト上に本発明のフッ素含有ポリイミドワ
ニスを連続的にTダイなどを用いて塗布する。次に、所
定の熱処理条件(通常200〜300℃)により、フッ
素含有ポリイミドワニスに含まれる溶媒を蒸発除去し、
フッ素含有ポリイミド樹脂からなるフィルム(通常、膜
厚2〜100μm)を作成する。それから、ドライプロ
セスを用いて、フッ素含有ポリイミドフィルム上にター
ゲットから銅を真空条件下でスパッタリング法によって
析出させるか、あるいは、ウェットプロセスを用いて、
メッキ浴中で行うメッキ法などから銅張フレキシブル基
板を作成することができる。そして、低誘電性の特性が
要求される多層化フレキシブル基板においては、前記フ
ッ素含有ポリイミド樹脂がその基材として好適に用いら
れる。
【0055】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。
【0056】[実施例1]攪拌機、還流冷却器、窒素導
入管をそれぞれ備えた容器内に窒素ガスを流入し、N、
N−ジメチルホルムアミド276.8gを仕込んだの
ち、9、9−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−3
−フェニル〕フルオレン26.633g(50ミリモ
ル)を添加して十分溶解した。その後、2、2−ビス
(3、4−ジカルボキシフェニルヘキサフルオロプロパ
ン二無水物22.213g(50ミリモル)を添加し
た、さらに、攪拌機を用いて室温で5時間攪拌して、フ
ッ素含有ポリアミック酸の溶液を得た。このフッ素含有
ポリアミック酸の溶液の対数粘度を測定したところ
(N、N−ジメチルホルムアミド溶媒、30℃、濃度
0.5g/dl)、その値は0.80dl/gであっ
た。
【0057】そして、このフッ素含有ポリアミック酸の
溶液に、キシレン80mlを加え、加熱、還流を3時間
行い、フッ素含有ポリアミック酸からフッ素含有ポリイ
ミド樹脂(溶液状態)を得た。それから、この間に生成
した水分を、共沸留法を用いて分離して除去した。次
に、水分の留出がさらに無いことを確認の上、フッ素含
有ポリイミド樹脂溶液から、過剰のキシレンを蒸留によ
り除去した。その後、N,N−ジメチルホルムアミドを
溶媒として添加し、フッ素含有ポリイミド溶液を得た。
このポリイミド溶液の対数粘度を測定したところ(N、
N−ジメチルホルムアミド溶媒、30℃、濃度0.5g
/dl)、その値は、0.81dl/gであった。
【0058】(コーティング膜の作成)以下に示すとお
り、第1〜第3のフッ素含有ポリイミド樹脂からなるポ
リイミドフィルムを作成した。 (1)上記フッ素含有ポリアミック酸の溶液をSUS3
04基板上に、スピンコート(回転塗布法)により塗布
したのち、80℃、140℃、200℃、250℃、3
00℃の各温度に順次昇温させ、各温度で20分間加熱
保持して、フッ素含有ポリイミド樹脂からなる第1のポ
リイミドフィルムを作成した。
【0059】(2)上記フッ素含有ポリイミド溶液を、
フッ素含有ポリアミック酸の溶液の場合と同様に、SU
S304基板上に、スピンコートにより塗布したのち、
80℃、140℃、200℃の各温度に順次昇温させ、
各温度で20分間加熱保持して、フッ素含有ポリイミド
樹脂からなる第2のポリイミドフィルムを作成した。 (3)上記フッ素含有ポリアミック酸の溶液をガラス板
上に、流延した後、80℃、140℃、200℃、25
0℃、300℃の各温度に順次昇温させ、各温度で20
分間加熱保持して、フッ素含有ポリイミド樹脂からなる
第3のポリイミドフィルムを作成した。
【0060】(コーティング膜の評価) (1)比誘電率(ε)の測定 この第1のポリイミドフィルム上に、マスク蒸着により
金電極を形成して、比誘電率測定用試料とした。この試
料を用い、比誘電率(ε)を以下に示す方法で測定し
た。すなわち、フッ素含有ポリイミド樹脂からなるポリ
イミドフィルムの1MHzにおける静電容量を、横河ヒ
ューレットパッカード社製のLCRメーター4284A
を用いて測定し、下記式により比誘電率(ε)を求め
た。 ε=C・d/(ε0・S) ただし、Cは静電容量、dは試料膜厚、ε0 は真空中の
誘電率、Sは上部電極面積をそれぞれ表す。その結果、
フッ素含有ポリイミド樹脂からなる第1のポリイミドフ
ィルムの比誘電率εの値は、2.82であり、十分低い
値であることが確認された。また、第2のポリイミドフ
ィルムについても、第1のポリイミドフィルムと同様に
比誘電率を測定したところ、比誘電率εの値は、第1の
ポリイミドフィルムと同じく2.82であり、十分低い
値であることが確認された。
【0061】(2)体積固有抵抗の測定 ガラス基板上に作成したフッ素含有ポリイミド樹脂から
なる第3のポリイミドフィルム(厚さ30μm)におけ
る体積固有抵抗を測定した。すなわち、体積固有抵抗測
定装置(アドバンテスト(株)製、R8340A、ウル
トラハイレジスタンスメータ)を用いて、第3のポリイ
ミドフィルムの体積固有抵抗を測定したところ、その値
は、6×1016Ω・cmであった。
【0062】(3)ガラス転移温度(Tg)の測定 ガラス基板上に作成したフッ素含有ポリイミド樹脂から
なる第3のポリイミドフィルムにおけるガラス転移温度
を測定した。すなわち、示差走査熱量計(DSC)を用
いて、窒素雰囲気中、昇温速度20℃/分の条件でフッ
素含有ポリイミド樹脂からなる第3のポリイミドフィル
ムのガラス転移温度(Tg)を測定した。その結果、フ
ッ素含有ポリイミ樹脂フィルムにおける、Tgは293
℃であった。したがって、この発明のフッ素含有ポリイ
ミド樹脂からなるフィルムは、ガラス転移温度に関して
高い耐熱性を有していることが確認された。
【0063】(4)5重量%熱分解温度(Td5)の測
定 ガラス基板上に作成したフッ素含有ポリイミド樹脂から
なる第3のポリイミドフィルムにおけるガラス転移温度
を測定した。すなわち、熱天秤(TGA)を用い、窒素
中、昇温速度10℃/分の条件で加熱し、加熱開始前の
試料重量を100重量%としたときに、5重量%の試料
重量の減少指示温度を、5重量%熱分解温度(Td5)
として測定した。その結果、フッ素含有ポリイミド樹脂
フィルムにおける、Td5は534℃であった。したが
って、この発明のフッ素含有ポリイミド樹脂からなるフ
ィルムは、5重量%熱分解温度に関して、高い耐熱性を
有していることが確認された。
【0064】(5)フッ素含有率の測定 この発明のフッ素含有ポリイミド樹脂をd6DMSOに
溶解し、このフッ素含有ポリイミド樹脂溶液のフッ素含
有率を、基準物質として、基準量のベンゾトリフルオラ
イドを用いてNMR法により測定した。その結果、フッ
素含有ポリイミド樹脂におけるフッ素含有率は、12.
1重量%であった。
【0065】[実施例2〜12および比較例1、2]芳
香族ジアミン化合物およびテトラカルボン酸二無水物を
表1および一部併用してIRチャート(図3〜図21)
で表される化合物を用いたほかは実施例1と同様の条件
において、フッ素含有ポリアミック酸の合成およびフッ
素含有ポリイミドフィルムの作製をそれぞれ行った。そ
して、実施例1と同様の条件および手法により、フッ素
含有ポリアミック酸の対数粘度〔ηinh 〕、フッ素含有
ポリイミド樹脂からなるフィルムの比誘電率(ε)、ガ
ラス転移温度(Tg)および5重量%熱分解温度(Td
5)をそれぞれ測定した。これらの結果を表1に示す。
【0066】[実施例13]実施例1で得られたフッ素
含有ポリイミド樹脂溶液の溶媒を、γ−ブチロラクトン
に置換し、固形分濃度が5重量%のフッ素含有ポリイミ
ド樹脂溶液とした。そして、この溶液におけるフッ素含
有ポリイミド樹脂に対して、シランカップリング剤であ
るN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシランを5重量%の濃度となるように添加
した。
【0067】次に、このシランカップリング剤を添加し
たフッ素含有ポリイミド樹脂溶液を、Al(アルミニウ
ム)蒸着したシリコンウェハー上にスピンコーティング
(回転塗布)法により塗布した。それから、このフッ素
含有ポリイミド樹脂が表面に積層されたシリコンウェハ
ーを、クリーンオーブンを用いて、100℃×10分、
次いで150℃×10分、さらに引き続き200℃×1
0分の条件で熱処理し、3μmの膜厚のコーティング膜
を形成し、以下の評価に供した。
【0068】(1)比誘電率の測定 得られたコーティング膜の比誘電率(1MHz)を測定
したところ、2.82という値が得られた。さらに、温
度制御可能なオーブンを用いて、300℃、1時間、窒
素下の条件で以て加熱処理したコーティング膜の比誘電
率を測定したところ、加熱処理前のコーティング膜の比
誘電率と比較して、比誘電率の変化は3%以内と低いこ
とが確認された。
【0069】(2)膜厚測定 また、得られたコーティング膜について触針式の膜厚計
を用いて膜厚を測定した。その結果、塗布面内における
膜厚変化(差)は1%以下であり、このコーティング膜
は優れた平坦性を有していることが確認された。 (3)密着性試験 さらに、得られたコーティング膜に対して、碁盤目試験
による密着性試験を行った。その結果、剥離部分は観察
されず(残存数100個/100個)、シリコンウェハ
ーに対するコーティング膜の密着性が良好であることが
確認された。
【0070】(4)PCT試験(耐湿熱試験) また、得られたコーティング膜に対して、温度121
℃、圧力2気圧、湿度100%、時間24時間の条件で
以てPCT(プレッシャークッカー試験)を行い、その
後碁盤目試験による密着性試験を行った。その結果、剥
離部分(残存数100個/100個)やクラックの発生
は特に見られなかった。また、PCT試験後のコーティ
ング膜の比誘電率を測定したところ、試験前の誘電率と
比較して、誘電率の変化率は3%以内と低いことが確認
された。
【0071】(5)エッチング特性の評価 上述したシランカップリング剤を添加したフッ素含有ポ
リイミド樹脂溶液を、シリコンウェハー上にスピンコー
ティングして乾燥、熱処理後(100℃×10分、次い
で150℃×10分、さらに続いて200℃×10
分)、3μmの膜厚のコーティング膜とした。こうして
得られたコーティング膜上に、さらに1.5μmの膜厚
のノボラック型ポジレジストを塗布し、露光マスクを介
して紫外線を照射した後、アルカリ現像液を用いて現像
し、レジストパターンを形成させた。そして、エッチン
グガスとして、O2 /CF4 =75/25(ガス組成)
の混合ガスを用い、コーティング膜のドライエッチング
を行った。その結果、L&S(ライン/スペース=50
/50)が1μmのフッ素含有ポリイミド樹脂からなる
コーティング膜のパターニングができたことを光学顕微
鏡で確認した。したがって、本発明のフッ素含有ポリイ
ミドは、パターニングが要求される用途、例えば、フレ
キシブル回路基板等の電子材料用途に適していると言え
る。
【0072】なお、シランカップリング剤を添加してい
ない実施例1で得られたフッ素含有ポリイミド樹脂溶液
についても、上述したように、エッチング特性を評価し
た。すなわち、まず、フッ素含有ポリイミド樹脂溶液を
シリコンウェハー上にスピンコーティングして3μmの
膜厚のコーティング膜を製膜した。それから、このコー
ティング膜上に、1.5μmの膜厚のノボラック型ポジ
レジストからなるレジストパターンを形成させた。そし
て、エッチングガスとして、O2 /CF4=75/2
5(ガス組成)の混合ガスを用い、コーティング膜のド
ライエッチングを行った。その結果、L&S(ライン/
スペース=50/50)が1μmのフッ素含有ポリイミ
ド樹脂からなるコーティング膜のパターニングができた
ことを光学顕微鏡で確認した。
【0073】以上のとおり、この発明の電気絶縁材料と
してのフッ素含有ポリイミド樹脂からなるコーティング
膜は、低い誘電率や優れた耐熱性や耐湿性を有し、下地
に対する密着性に優れ、さらには表面平滑性にも優れて
いることが確認された。したがって、この発明の電気絶
縁材料としてのフッ素含有ポリイミド樹脂からなるコー
ティング膜は、電子材料用層間絶縁膜の用途(半導体装
置、MCM−D)に特に適しているということができ
る。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】本発明の電気絶縁材料としてのフッ素含
有ポリイミド樹脂は、上述した一般式(1)で表される
繰り返し単位および一般式(2)で表される繰り返し単
位あるいはいずれか一方で表される繰り返し単位を含む
ことにより、比誘電率が低く、耐熱性に優れており、し
かも各種溶媒に対する溶解性にも優れている電気絶縁材
料としてのフッ素含有ポリイミド樹脂を提供できるよう
になった。また、フッ素含有ポリイミド樹脂を含む本発
明の電気絶縁材料は、各種溶媒における溶解性にも優れ
ているため、使い勝手も良い。また、フッ素含有ポリイ
ミド樹脂を含む本発明の電気絶縁材料は、コーティング
膜として製膜した場合に、表面平滑性にも優れている。
さらに、このフッ素含有ポリイミド樹脂からなるコーテ
ィング膜は、精度が高いエッチング特性を有しているこ
とも確認されている。したがって、この電気絶縁材料を
たとえばLSI(大規模集積回路)の層間絶縁膜として
用いた場合に、信頼性が高く、かつ高速化に対応しうる
デバイス(素子)、たとえば半導体装置をもたらすこと
ができるようになった。
【0077】また、本発明のフッ素含有ポリイミド樹脂
を含むワニスは、基材等に容易に塗布加工して、比誘電
率が低く、耐熱性に優れており、しかも表面平滑性にも
優れているコーティング膜を提供可能なため、使い勝手
の良いポリマー溶液として好適に用いることができるよ
うになった。
【0078】さらに、本発明のフッ素含有ポリイミド樹
脂を含む電子部品は、誘電率が低く、かつ優れた耐熱性
を有しているため、LSIが内蔵されている家庭用電気
機器および産業用機器の一部あるいは全部として好適に
用いることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1により得られたポリアミック酸のIR
チャートを示す図である。
【図2】実施例1により得られたポリイミド樹脂のIR
チャートを示す図である。
【図3】実施例2により得られたポリアミック酸のIR
チャートを示す図である。
【図4】実施例2により得られたポリイミド樹脂のIR
チャートを示す図である。
【図5】実施例3により得られたポリアミック酸のIR
チャートを示す図である。
【図6】実施例3により得られたポリイミド樹脂のIR
チャートを示す図である。
【図7】実施例4により得られたポリアミック酸のIR
チャートを示す図である。
【図8】実施例4により得られたポリイミド樹脂のIR
チャートを示す図である。
【図9】実施例5により得られたポリアミック酸のIR
チャートを示す図である。
【図10】実施例5により得られたポリイミド樹脂のI
Rチャートを示す図である。
【図11】実施例6により得られたポリアミック酸のI
Rチャートを示す図である。
【図12】実施例6により得られたポリイミド樹脂のI
Rチャートを示す図である。
【図13】実施例8により得られたポリイミド樹脂のI
Rチャートを示す図である。
【図14】実施例9により得られたポリアミック酸のI
Rチャートを示す図である。
【図15】実施例9により得られたポリイミド樹脂のI
Rチャートを示す図である。
【図16】実施例10により得られたポリアミック酸の
IRチャートを示す図である。
【図17】実施例10により得られたポリイミド樹脂の
IRチャートを示す図である。
【図18】実施例11により得られたポリアミック酸の
IRチャートを示す図である。
【図19】実施例11により得られたポリイミド樹脂の
IRチャートを示す図である。
【図20】実施例12により得られたポリアミック酸の
IRチャートを示す図である。
【図21】実施例12により得られたポリイミド樹脂の
IRチャートを示す図である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶
    縁材料において、 下記一般式(1)で表される繰り返し単位および下記一
    般式(2)で表される繰り返し単位あるいはいずれか一
    方の一般式で表される繰り返し単位を含むことを特徴と
    するフッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料。 【化1】 〔一般式(1)において、AおよびBは、それぞれ2価
    の有機基であって、下記式(3)に示す有機基C、下記
    式(4)に示す有機基D、下記式(5)に示す有機基E
    および下記式(6)に示す有機基Fからなる群から選ば
    れた有機基であり、AおよびBは同一または異なったも
    のであってもよく、さらに、AおよびBは下記(a)、
    (b)、(c)および(d)の条件を満たす。 (a)有機基Aと有機基Bの合計量を200モル%とし
    た時に、有機基Cの量を50〜180モル%の範囲内の
    値とする。 (b)有機基Aと有機基Bの合計量を200モル%とし
    た時に、有機基D、E、およびFの、少なくとも一つの
    有機基の量を20〜150モル%の範囲内の値とする。 (c)フッ素含有ポリイミド樹脂におけるフッ素原子含
    有率を、0.1〜30重量%の範囲内の値とする。 (d)一般式(1)、(3)および(5)において、R
    1 〜R6 、R9 、R10は、フッ素原子、メチル基、トリ
    フルオロメチル基から選ばれ、lは0または1〜3の整
    数、mは0または1〜4の整数であり、R7 およびR8
    は、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基およ
    び下記式(7)に示す基から選ばれ、nは0または1〜
    4の整数であり、pは0または1〜4の整数であり、下
    記式(7)においてR11は、フッ素原子、メチル基、ト
    リフルオロメチル基から選ばれ、qは0または1〜5の
    整数である。〕 【化2】 〔一般式(2)において、A、B、R1 、R2 、R3
    4 、lおよびmは一般式(1)に示すものと同義であ
    る。〕 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフッ素含有ポリイミド
    樹脂を含む電気絶縁材料において、当該電気絶縁材料が
    下記特性(i)〜(iv)を有するものであることを特徴
    とするフッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料。 (i)対数粘度(N−メチル−2−ピロリドン溶媒中、
    濃度0.5g/dl、30℃で測定)が、0.05〜1
    0dl/gの範囲内の値である。 (ii)ガラス転移温度が、230℃以上の値である。 (iii) 5重量%熱分解温度(窒素ガス中、10℃/分
    昇温)が400℃以上の値である。 (iV)誘電率(1MHz)が、2.9以下の値である。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のフッ素
    含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料において、当該
    電気絶縁材料中のフッ素含有率を1〜25重量%の範囲
    内の値とすることを特徴とするフッ素含有ポリイミド樹
    脂を含む電気絶縁材料。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のフ
    ッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料において、
    当該電気絶縁材料の熱重量変化(窒素ガス中、400
    ℃、3時間)が0〜3重量%(但し、0は含まない。)の
    範囲内の値であることを特徴とするフッ素含有ポリイミ
    ド樹脂を含む電気絶縁材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフ
    ッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料において、
    当該電気絶縁材料がさらに溶媒を含みワニス状であるこ
    とを特徴とするフッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶
    縁材料。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のフッ素含有ポリイミド
    樹脂を含む電気絶縁材料において、前記溶媒を、前記フ
    ッ素含有ポリイミド樹脂100重量部に対して150〜
    3000重量部の範囲内の値とすることを特徴とするフ
    ッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載のフッ素
    含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料において、前記
    溶媒が、N−メチルピロリドン、N、N−ジメチルホル
    ムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロ
    ラクトン、乳酸エチル、メトキシメチルプロピオネー
    ト、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
    トからなる群から選択された少なくとも一つの溶媒であ
    ることを特徴とするフッ素含有ポリイミド樹脂を含む電
    気絶縁材料。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれか1項に記載のフ
    ッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料において、
    当該電気絶縁材料の粘度が、10〜100,000cp
    s(測定温度25℃条件)の範囲内の値であることを特
    徴とするフッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材
    料。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載のフ
    ッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料において、
    前記フッ素含有ポリイミド樹脂100重量部に対して、
    シランカップリング剤を0.1〜30重量部の範囲内で
    さらに含むことを特徴とするフッ素含有ポリイミド樹脂
    を含む電気絶縁材料。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のフッ素含有ポリイミ
    ド樹脂を含む電気絶縁材料において、前記シランカップ
    リング剤が、アミノシランカップリング剤およびエポキ
    シシランカップリング剤あるいはいずれか一方であるこ
    とを特徴とするフッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶
    縁材料。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    のフッ素含有ポリイミド樹脂を含む電気絶縁材料を、少
    なくとも一部に含むことを特徴とする電子部品。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の電子部品におい
    て、当該電子部品が、半導体における層間絶縁膜、平坦
    化膜、電気絶縁膜、キャパシタ絶縁膜、高周波基板用基
    材、フレキシブルプリント配線基板用基材、TABテー
    プ用基材およびフィルムキャリア用基材のいずれか一つ
    であることを特徴とする電子部品。
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