JP3079740B2 - ポリイミド及びそれを用いた配線構造体 - Google Patents
ポリイミド及びそれを用いた配線構造体Info
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- JP3079740B2 JP3079740B2 JP3315092A JP3315092A JP3079740B2 JP 3079740 B2 JP3079740 B2 JP 3079740B2 JP 3315092 A JP3315092 A JP 3315092A JP 3315092 A JP3315092 A JP 3315092A JP 3079740 B2 JP3079740 B2 JP 3079740B2
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- JP
- Japan
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- polyimide
- wiring structure
- carbon atoms
- polyimide precursor
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- Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低熱膨張率で高ガラス
転移点、高耐熱性を有し、かつ酸素によるアッシングに
よりポリイミド間に高接着性を備えるポリイミド及びそ
のポリイミド前駆体、更にそのポリイミドを絶縁材とし
て含む配線構造体に係り、特に多層化された半導体装
置、多層化された配線構造体、及びそれらの製造法に関
する。
転移点、高耐熱性を有し、かつ酸素によるアッシングに
よりポリイミド間に高接着性を備えるポリイミド及びそ
のポリイミド前駆体、更にそのポリイミドを絶縁材とし
て含む配線構造体に係り、特に多層化された半導体装
置、多層化された配線構造体、及びそれらの製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置等の電子装置の性能向
上に伴い、その構造の多層化、高集積化が進み、これに
従い使用される絶縁材料に高度な特性が要求されるよう
になった。現在この絶縁材料の1つに優秀な材料として
ポリイミドが広く使用されている。
上に伴い、その構造の多層化、高集積化が進み、これに
従い使用される絶縁材料に高度な特性が要求されるよう
になった。現在この絶縁材料の1つに優秀な材料として
ポリイミドが広く使用されている。
【0003】電子装置の多層化が進んだ場合、それに使
用されるポリイミド等の有機絶縁膜の熱膨張率を低下さ
せる必要がある。この理由は、有機絶縁膜の熱膨張率が
一般的に配線となる金属材料や基板となる無機材料の熱
膨張率より、数倍から数十倍程度大きく、このことに由
来する幾つかの弊害が生ずるためである。第1に、配線
材料と絶縁材料の熱膨張率に差が大きいと、それらの間
に応力が生じ配線の断線や絶縁膜のクラックを生じ、不
良や信頼性低下の原因となる。第2に、基板材料と絶縁
材料の熱膨張率に差が大きいと、応力により基板全体の
反りが大きくなり、上層でのフォトエッチング等のパタ
ーンニングに精密さを欠き、プロセス上困難を来し、不
良や信頼性低下の原因となる。
用されるポリイミド等の有機絶縁膜の熱膨張率を低下さ
せる必要がある。この理由は、有機絶縁膜の熱膨張率が
一般的に配線となる金属材料や基板となる無機材料の熱
膨張率より、数倍から数十倍程度大きく、このことに由
来する幾つかの弊害が生ずるためである。第1に、配線
材料と絶縁材料の熱膨張率に差が大きいと、それらの間
に応力が生じ配線の断線や絶縁膜のクラックを生じ、不
良や信頼性低下の原因となる。第2に、基板材料と絶縁
材料の熱膨張率に差が大きいと、応力により基板全体の
反りが大きくなり、上層でのフォトエッチング等のパタ
ーンニングに精密さを欠き、プロセス上困難を来し、不
良や信頼性低下の原因となる。
【0004】上記のような問題点を解決しうる熱膨張率
の低いポリイミドの例として、特開昭57−11425
8号、特開昭57−188853号、特開昭60−25
0031号、特開昭60−221426号、特開昭61
−60725号、特開昭62−184025号、特開昭
62−232436号等が知られている。しかし、これ
らのポリイミドには、電子装置を製造する上で必要不可
欠な特性と考えられる充分な接着性が考慮されていな
い。一般に、熱膨張率αの低いポリイミド(α≦20p
pm/℃)は、熱膨張率の高いポリイミド(α≧40p
pm/℃)に比較すると基板や金属材料及びポリイミド
自身に対して接着性に乏しく、基板や配線材料及びポリ
イミド自身との界面で剥がれが生じやすい。
の低いポリイミドの例として、特開昭57−11425
8号、特開昭57−188853号、特開昭60−25
0031号、特開昭60−221426号、特開昭61
−60725号、特開昭62−184025号、特開昭
62−232436号等が知られている。しかし、これ
らのポリイミドには、電子装置を製造する上で必要不可
欠な特性と考えられる充分な接着性が考慮されていな
い。一般に、熱膨張率αの低いポリイミド(α≦20p
pm/℃)は、熱膨張率の高いポリイミド(α≧40p
pm/℃)に比較すると基板や金属材料及びポリイミド
自身に対して接着性に乏しく、基板や配線材料及びポリ
イミド自身との界面で剥がれが生じやすい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような低熱膨張
率のポリイミドには、基板や金属材料及びポリイミド自
身に対しての接着性が考慮されていない。この接着性が
十分でないと、あらゆる界面で剥離を生じやすく、水分
の浸入による配線金属の腐食の原因となり信頼性の低下
を来し、また製造プロセス上の困難をまねき、電子装置
が完成に至らない可能性がある。
率のポリイミドには、基板や金属材料及びポリイミド自
身に対しての接着性が考慮されていない。この接着性が
十分でないと、あらゆる界面で剥離を生じやすく、水分
の浸入による配線金属の腐食の原因となり信頼性の低下
を来し、また製造プロセス上の困難をまねき、電子装置
が完成に至らない可能性がある。
【0006】本発明者らは、従来の技術では成し得なか
った低熱膨張率のポリイミドに高接着性を具備せしめる
こと、従って当該ポリイミドを使用し高信頼性を具備す
る多層配線構造体を実現することを目的として鋭意検討
を重ねた結果本発明に至ったものである。
った低熱膨張率のポリイミドに高接着性を具備せしめる
こと、従って当該ポリイミドを使用し高信頼性を具備す
る多層配線構造体を実現することを目的として鋭意検討
を重ねた結果本発明に至ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(化1)で表される繰返し単位を分子鎖中に含むことを
特徴とするポリイミド前駆体(ポリアミド酸)と、これ
を加熱して生成するポリイミドを絶縁膜として用いた配
線構造体等の電子装置に関する。
(化1)で表される繰返し単位を分子鎖中に含むことを
特徴とするポリイミド前駆体(ポリアミド酸)と、これ
を加熱して生成するポリイミドを絶縁膜として用いた配
線構造体等の電子装置に関する。
【0008】
【化1】
【0009】(式中、R1は4価の有機基、R2は(化
2)
2)
【0010】
【化2】
【0011】から選ばれる少なくとも1種の2価の有機
基である。ここでk、m、nはそれらが同時には0にな
らない0以上4以下の整数である。)また、本発明は上
記ポリイミド前駆体の分子鎖中に更に、下記一般式(化
3)又は(化4)で示される有機ケイ素基の少なくとも
1種以上を含むことを特徴とするポリイミド前駆体と、
これを加熱して生成するポリイミドを絶縁膜として用い
た配線構造体等の電子装置に関する。
基である。ここでk、m、nはそれらが同時には0にな
らない0以上4以下の整数である。)また、本発明は上
記ポリイミド前駆体の分子鎖中に更に、下記一般式(化
3)又は(化4)で示される有機ケイ素基の少なくとも
1種以上を含むことを特徴とするポリイミド前駆体と、
これを加熱して生成するポリイミドを絶縁膜として用い
た配線構造体等の電子装置に関する。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】(式中、R3、R6は炭素数1から9の炭化
水素基又はエーテル結合を含む炭素数1から7の飽和ア
ルキル基、R4は炭素数1から3の炭化水素基、R5は必
要に応じてエーテル結合を含む炭素数1から5のアルキ
ル基又はトリアルキルシリル基の中から選ばれた1種以
上の基、R7、R8は炭素数1から3のアルキル基、炭素
数1から9のアリ-ル基の中から選ばれた1種以上の
基、nは0から3の整数、fは正の整数である。)上記
ポリイミド前駆体の分子鎖には、芳香環に結合したメチ
ル基を含む。このメチル基は、後の実施例で示すよう
に、このポリイミド前駆体を加熱して生成するポリイミ
ドに酸素ガスを用いたアッシング処理をすることによ
り、その表面に多量の酸素原子を導入できる利点を有す
る。導入された酸素は非常に活性で、更にその上層に形
成されるポリイミド膜又は配線材料又はモールド樹脂と
強固な結合を作り、従ってこれらの界面に高接着性が得
られることになる。この高接着性を得るためには、(化
1)で表される繰返し単位をポリイミド前駆体の全固形
分の重量中10%以上含むことが望ましい。
水素基又はエーテル結合を含む炭素数1から7の飽和ア
ルキル基、R4は炭素数1から3の炭化水素基、R5は必
要に応じてエーテル結合を含む炭素数1から5のアルキ
ル基又はトリアルキルシリル基の中から選ばれた1種以
上の基、R7、R8は炭素数1から3のアルキル基、炭素
数1から9のアリ-ル基の中から選ばれた1種以上の
基、nは0から3の整数、fは正の整数である。)上記
ポリイミド前駆体の分子鎖には、芳香環に結合したメチ
ル基を含む。このメチル基は、後の実施例で示すよう
に、このポリイミド前駆体を加熱して生成するポリイミ
ドに酸素ガスを用いたアッシング処理をすることによ
り、その表面に多量の酸素原子を導入できる利点を有す
る。導入された酸素は非常に活性で、更にその上層に形
成されるポリイミド膜又は配線材料又はモールド樹脂と
強固な結合を作り、従ってこれらの界面に高接着性が得
られることになる。この高接着性を得るためには、(化
1)で表される繰返し単位をポリイミド前駆体の全固形
分の重量中10%以上含むことが望ましい。
【0015】また、上記ポリイミド前駆体において、一
般式(化3)又は(化4)で示される有機ケイ素基の導
入目的は、基板や配線となる金属材料に対する接着性の
向上である。この有機ケイ素基の導入範囲は、ポリイミ
ド前駆体の全重量中0.1%以上10%以下の割合であ
ることが望ましい。0.1%以下では接着性の効果が小
さく、10%以上では耐熱性や機械的特性(伸び率や可
とう性)に悪影響を及ぼす。
般式(化3)又は(化4)で示される有機ケイ素基の導
入目的は、基板や配線となる金属材料に対する接着性の
向上である。この有機ケイ素基の導入範囲は、ポリイミ
ド前駆体の全重量中0.1%以上10%以下の割合であ
ることが望ましい。0.1%以下では接着性の効果が小
さく、10%以上では耐熱性や機械的特性(伸び率や可
とう性)に悪影響を及ぼす。
【0016】上記ポリイミド前駆体は、次のようにして
製造することができる。すなわち、テトラカルボン酸二
無水物と少なくとも1種のジアミン成分とからポリイミ
ド前駆体を製造する方法において、一般式(化5)
製造することができる。すなわち、テトラカルボン酸二
無水物と少なくとも1種のジアミン成分とからポリイミ
ド前駆体を製造する方法において、一般式(化5)
【0017】
【化5】
【0018】(式中、R1は(化6)、
【0019】
【化6】
【0020】から選ばれる少なくとも一種の4価の有機
基である。)で表されるテトラカルボン酸二無水物成分
と、一般式H2N−R2−NH2(式中、R2は(化2)
基である。)で表されるテトラカルボン酸二無水物成分
と、一般式H2N−R2−NH2(式中、R2は(化2)
【0021】
【化2】
【0022】から選ばれる少なくとも一種の2価の有機
基である。。ここでk、m、nはそれらが同時には0に
ならない0以上4以下の整数である。)で表されるジア
ミン成分と、必要に応じて、一般式(化7)又は(化
8)
基である。。ここでk、m、nはそれらが同時には0に
ならない0以上4以下の整数である。)で表されるジア
ミン成分と、必要に応じて、一般式(化7)又は(化
8)
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】(式中、R3、R6は炭素数1から9の炭化
水素基又はエーテル結合を含む炭素数1から7の飽和ア
ルキル基、R4は炭素数1から3の炭化水素基、R5は必
要に応じてエーテル結合を含む炭素数1から5のアルキ
ル基又はトリアルキルシリル基の中から選ばれた1種以
上の基、R7、R8は炭素数1から3のアルキル基、炭素
数1から9のアリール基の中から選ばれた1種以上の
基、nは0から3の整数、fは正の整数である。)で表
されるアミノシラン化合物またはシロキサンジアミン化
合物と、必要に応じて上記以外のジアミンとを非プロト
ン性極性溶剤中で重合反応させる。このとき、一般式H
2N−R2−NH2で表されるジアミン及び一般式(化
7)又は(化8)で表されるアミン化合物の使用割合
は、それぞれ上記の割合になるようにする必要がある。
また、酸二無水物成分と全アミン成分との混合割合は、
それらが化学量論的にほぼ等しいことが望ましい。重合
反応が開始すると、この溶液の粘度は徐々に上昇し、ポ
リイミド前駆体(ポリアミド酸)のワニスが生成する。
この後、更に撹拌しながら50〜80℃で加熱して粘度
を調整しても差し支えない。
水素基又はエーテル結合を含む炭素数1から7の飽和ア
ルキル基、R4は炭素数1から3の炭化水素基、R5は必
要に応じてエーテル結合を含む炭素数1から5のアルキ
ル基又はトリアルキルシリル基の中から選ばれた1種以
上の基、R7、R8は炭素数1から3のアルキル基、炭素
数1から9のアリール基の中から選ばれた1種以上の
基、nは0から3の整数、fは正の整数である。)で表
されるアミノシラン化合物またはシロキサンジアミン化
合物と、必要に応じて上記以外のジアミンとを非プロト
ン性極性溶剤中で重合反応させる。このとき、一般式H
2N−R2−NH2で表されるジアミン及び一般式(化
7)又は(化8)で表されるアミン化合物の使用割合
は、それぞれ上記の割合になるようにする必要がある。
また、酸二無水物成分と全アミン成分との混合割合は、
それらが化学量論的にほぼ等しいことが望ましい。重合
反応が開始すると、この溶液の粘度は徐々に上昇し、ポ
リイミド前駆体(ポリアミド酸)のワニスが生成する。
この後、更に撹拌しながら50〜80℃で加熱して粘度
を調整しても差し支えない。
【0026】上記のポリイミド前駆体を温度100℃以
上で加熱硬化させることにより、ポリイミド硬化物が得
られる。
上で加熱硬化させることにより、ポリイミド硬化物が得
られる。
【0027】本発明のポリイミド前駆体に用いられるテ
トラカルボン酸二無水物成分としては、ピロメリット酸
二無水物(PMDA)、s−ビフェニル−3,3’,
4,4’−テトラカルボン酸二無水物(BPDA)等を
用いることができるがこれらに限定されない。
トラカルボン酸二無水物成分としては、ピロメリット酸
二無水物(PMDA)、s−ビフェニル−3,3’,
4,4’−テトラカルボン酸二無水物(BPDA)等を
用いることができるがこれらに限定されない。
【0028】本発明に用いられる一般式H2N−R2−N
H2で表されるジアミンとしては、2−メチル−1,4
−ジアミノベンゼン(2−Me−PDA)、2,3−ジ
メチル−1,4−ジアミノベンゼン(2,3−Me2−
PDA)、2,5−ジメチル−1,4−ジアミノベンゼ
ン(2,5−Me2−PDA)、2,6−ジメチル−
1,4−ジアミノベンゼン(2,6−Me2−PD
A)、2,3,5−トリメチル−1,4−ジアミノベン
ゼン(2,3,5−Me3−PDA)、2−メチル−
4,4’−ジアミノビフェニル(2−Me−DAB
P)、3−メチル−4,4’−ジアミノビフェニル(3
−Me−DABP)、2,2’−ジメチル−4,4’−
ジアミノビフェニル(2,2’−Me2−DABP)、
3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル
(3,3’−Me2−DABP)、2,5,2’,5’
−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(2,
5,2’,5’−Me4−DABP)、2,6,2’,
6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル
(2,6,2’,6’−Me4−DABP)、3,5,
3’,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェ
ニル(3,5,3’,5’−Me4−DABP)、3,
6,3’,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビ
フェニル(3,6,3’,6’−Me4−DABP)、
2,7−ジアミノ−3,6−ジメチルジベンゾチオフェ
ン−9,9−ジオキシド(TSN)、2−メチル−4,
4”−ジアミノ−p−ターフェニル(2−Me−DAT
P)、3−メチル−4,4”−ジアミノ−p−ターフェ
ニル(3−Me−DATP)、2’−メチル−4,4”
−ジアミノ−p−ターフェニル(2’−Me−DAT
P)、2,2”−ジメチル−4,4”−ジアミノ−p−
ターフェニル(2,2”−Me2−DATP)、3,
3”−ジメチル−4,4”−ジアミノ−p−ターフェニ
ル(3,3”−Me2−DATP)、2’,3’−ジメ
チル−4,4”−ジアミノ−p−ターフェニル(2’,
3’−Me2−DATP)、2’,5’−ジメチル−
4,4”−ジアミノ−p−ターフェニル(2’,5’−
Me2−DATP)、2’,6’−ジメチル−4,4”
−ジアミノ−p−ターフェニル(2’,6’−Me2−
DATP)、2,6,2”,6”−テトラメチル−4,
4”−ジアミノ−p−ターフェニル(2,6,2”,
6”−Me4−DATP)、3,5,3”,5”−テト
ラメチル−4,4”−ジアミノ−p−ターフェニル
(3,5,3”,5”−Me4−DATP)、2’,
3’,5’,6’−テトラメチル−4,4”−ジアミノ
−p−ターフェニル(2’,3’,5’,6’−Me4
−DATP)等を用いることができるがこれらに限定さ
れない。また、これら以外のジアミンをこれらのジアミ
ンに混入して用いることもできる。
H2で表されるジアミンとしては、2−メチル−1,4
−ジアミノベンゼン(2−Me−PDA)、2,3−ジ
メチル−1,4−ジアミノベンゼン(2,3−Me2−
PDA)、2,5−ジメチル−1,4−ジアミノベンゼ
ン(2,5−Me2−PDA)、2,6−ジメチル−
1,4−ジアミノベンゼン(2,6−Me2−PD
A)、2,3,5−トリメチル−1,4−ジアミノベン
ゼン(2,3,5−Me3−PDA)、2−メチル−
4,4’−ジアミノビフェニル(2−Me−DAB
P)、3−メチル−4,4’−ジアミノビフェニル(3
−Me−DABP)、2,2’−ジメチル−4,4’−
ジアミノビフェニル(2,2’−Me2−DABP)、
3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル
(3,3’−Me2−DABP)、2,5,2’,5’
−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(2,
5,2’,5’−Me4−DABP)、2,6,2’,
6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル
(2,6,2’,6’−Me4−DABP)、3,5,
3’,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェ
ニル(3,5,3’,5’−Me4−DABP)、3,
6,3’,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビ
フェニル(3,6,3’,6’−Me4−DABP)、
2,7−ジアミノ−3,6−ジメチルジベンゾチオフェ
ン−9,9−ジオキシド(TSN)、2−メチル−4,
4”−ジアミノ−p−ターフェニル(2−Me−DAT
P)、3−メチル−4,4”−ジアミノ−p−ターフェ
ニル(3−Me−DATP)、2’−メチル−4,4”
−ジアミノ−p−ターフェニル(2’−Me−DAT
P)、2,2”−ジメチル−4,4”−ジアミノ−p−
ターフェニル(2,2”−Me2−DATP)、3,
3”−ジメチル−4,4”−ジアミノ−p−ターフェニ
ル(3,3”−Me2−DATP)、2’,3’−ジメ
チル−4,4”−ジアミノ−p−ターフェニル(2’,
3’−Me2−DATP)、2’,5’−ジメチル−
4,4”−ジアミノ−p−ターフェニル(2’,5’−
Me2−DATP)、2’,6’−ジメチル−4,4”
−ジアミノ−p−ターフェニル(2’,6’−Me2−
DATP)、2,6,2”,6”−テトラメチル−4,
4”−ジアミノ−p−ターフェニル(2,6,2”,
6”−Me4−DATP)、3,5,3”,5”−テト
ラメチル−4,4”−ジアミノ−p−ターフェニル
(3,5,3”,5”−Me4−DATP)、2’,
3’,5’,6’−テトラメチル−4,4”−ジアミノ
−p−ターフェニル(2’,3’,5’,6’−Me4
−DATP)等を用いることができるがこれらに限定さ
れない。また、これら以外のジアミンをこれらのジアミ
ンに混入して用いることもできる。
【0029】また、本発明で用いられるアミノシラン化
合物としては、一般式(化7)
合物としては、一般式(化7)
【0030】
【化7】
【0031】(式中、R3は炭素数1から9の炭化水素
基またはエーテル結合を含む炭素数1から7の飽和アル
キル基、R4は炭素数1から3の炭化水素基、R5は必要
に応じてエーテル基を含む炭素数1から5のアルキル基
又はトリアルキルシリル基の中から選ばれた一種又は2
種以上の基、nは0〜3の整数である)で表わされるモ
ノアミノシラン化合物、例えば、3−アミノプロピルト
リメチルシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキシ
シラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルメ
チルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、3−アミノプロピルジメチルプロポキシシラ
ン、3−アミノプロピルメチルジプロポキシシラン、3
−アミノプロピルトリプロポキシシラン、3−アミノプ
ロピルジメチルブトキシシラン、3−アミノプロピルメ
チルジブトキシシラン、3−アミノプロピルトリブトキ
シシラン等の3−アミノプロピルジアルキルアルコキシ
シラン、3−アミノプロピルアルキルジアルコキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−
(4−アミノフェノキシ)プロピルジアルキルアルコキ
シシラン、3−(4−アミノフェノキシ)プロピルアル
キルジアルコキシシラン、3−(4−アミノフェノキ
シ)プロピルトリアルコキシシラン、3−(3−アミノ
フェノキシ)プロピルジアルキルアルコキシシラン、3
−(3−アミノフェノキシ)プロピルアルキルジアルコ
キシシラン、3−(3−アミノフェノキシ)プロピルト
リアルコキシシラン、4−アミノブチルジメチルエトキ
シシラン、4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、
4−アミノブチルトリエトキシシラン等の4−アミノブ
チルジアルキルアルコキシシラン、4−アミノブチルア
ルキルジアルコキシシラン、4−アミノブチルトリアル
コキシシラン、3−アミノプロピルトリス(トリメチル
シロキシ)シラン、メタ−アミノフェニルジメチルメト
キシシラン、メタ−アミノフェニルメチルジメトキシシ
ラン、メタ−アミノフェニルトリメトキシシラン、メタ
−アミノフェニルジメチルエトキシシラン、メタ−アミ
ノフェニルメチルジエトキシシラン、メタ−アミノフェ
ニルトリエトキシシラン、メタ−アミノフェニルジメチ
ルプロポキシシラン、メタ−アミノフェニルメチルジプ
ロポキシシラン、メタ−アミノフェニルトリプロポキシ
シラン等のメタ−アミノフェニルジアルキルアルコキシ
シラン、メタ−アミノフェニルアルキルジアルコキシシ
ラン、メタ−アミノフェニルトリアルコキシシラン、パ
ラ−アミノフェニルジメチルメトキシシラン、パラ−ア
ミノフェニルメチルジメトキシシラン、パラ−アミノフ
ェニルトリメトキシシラン、パラ−アミノフェニルジメ
チルエトキシシラン、パラ−アミノフェニルメチルジエ
トキシシラン、パラ−アミノフェニルトリエトキシシラ
ン、パラ−アミノフェニルジメチルプロポキシシラン、
パラ−アミノフェニルメチルジプロポキシシラン、パラ
−アミノフェニルトリプロポキシシラン等のパラ−アミ
ノフェニルジアルキルアルコキシシラン、パラ−アミノ
フェニルアルキルジアルコキシシラン、パラ−アミノフ
ェニルトリアルコキシシラン、メタ−アミノベンジルジ
メチルエトキシシラン、メタ−アミノベンジルメチルジ
エトキシシラン、メタ−アミノベンジルトリエトキシシ
シラン、メタ−アミノベンジルジメチルプロポキシシラ
ン、メタ−アミノベンジルメチルジプロポキシシラン、
メタ−アミノベンジルトリプロポキシシラン、メタ−ア
ミノベンジルジメチルプロポキシシラン、メタ−アミノ
ベンジルメチルジプロポキシシラン、メタ−アミノベン
ジルトリプロポキシシラン等のメタ−アミノベンジルジ
アルキルアルコキシシラン、メタ−アミノベンジルアル
キルジアルコキシシラン、メタ−アミノベンジルトリア
ルコキシシラン、パラ−アミノベンジルジメチルプロポ
キシシラン、パラ−アミノベンジルメチルジプロポキシ
シラン、パラ−アミノベンジルトリプロポキシシラン等
のパラ−アミノベンジルジアルキルアルコキシシラン、
パラ−アミノベンジルアルキルジアルコキシシラン、パ
ラ−アミノベンジルトリアルコキシシラン、パラ−アミ
ノフェネチルジメチルメトキシシラン、パラ−アミノフ
ェネチルメチルジメトキシシラン、パラ−アミノフェネ
チルトリメトキシシラン等のパラ−アミノフェネチルジ
アルキルアルコキシシラン、パラ−アミノフェネチルア
ルキルジアルコキシシラン、パラ−アミノフェネチルト
リアルコキシシラン、又は上記のメタ−、パラ−体のベ
ンジル、フェネチル系化合物の水添したものなどが挙げ
られるがこれらに限定されない。
基またはエーテル結合を含む炭素数1から7の飽和アル
キル基、R4は炭素数1から3の炭化水素基、R5は必要
に応じてエーテル基を含む炭素数1から5のアルキル基
又はトリアルキルシリル基の中から選ばれた一種又は2
種以上の基、nは0〜3の整数である)で表わされるモ
ノアミノシラン化合物、例えば、3−アミノプロピルト
リメチルシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキシ
シラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルメ
チルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、3−アミノプロピルジメチルプロポキシシラ
ン、3−アミノプロピルメチルジプロポキシシラン、3
−アミノプロピルトリプロポキシシラン、3−アミノプ
ロピルジメチルブトキシシラン、3−アミノプロピルメ
チルジブトキシシラン、3−アミノプロピルトリブトキ
シシラン等の3−アミノプロピルジアルキルアルコキシ
シラン、3−アミノプロピルアルキルジアルコキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−
(4−アミノフェノキシ)プロピルジアルキルアルコキ
シシラン、3−(4−アミノフェノキシ)プロピルアル
キルジアルコキシシラン、3−(4−アミノフェノキ
シ)プロピルトリアルコキシシラン、3−(3−アミノ
フェノキシ)プロピルジアルキルアルコキシシラン、3
−(3−アミノフェノキシ)プロピルアルキルジアルコ
キシシラン、3−(3−アミノフェノキシ)プロピルト
リアルコキシシラン、4−アミノブチルジメチルエトキ
シシラン、4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、
4−アミノブチルトリエトキシシラン等の4−アミノブ
チルジアルキルアルコキシシラン、4−アミノブチルア
ルキルジアルコキシシラン、4−アミノブチルトリアル
コキシシラン、3−アミノプロピルトリス(トリメチル
シロキシ)シラン、メタ−アミノフェニルジメチルメト
キシシラン、メタ−アミノフェニルメチルジメトキシシ
ラン、メタ−アミノフェニルトリメトキシシラン、メタ
−アミノフェニルジメチルエトキシシラン、メタ−アミ
ノフェニルメチルジエトキシシラン、メタ−アミノフェ
ニルトリエトキシシラン、メタ−アミノフェニルジメチ
ルプロポキシシラン、メタ−アミノフェニルメチルジプ
ロポキシシラン、メタ−アミノフェニルトリプロポキシ
シラン等のメタ−アミノフェニルジアルキルアルコキシ
シラン、メタ−アミノフェニルアルキルジアルコキシシ
ラン、メタ−アミノフェニルトリアルコキシシラン、パ
ラ−アミノフェニルジメチルメトキシシラン、パラ−ア
ミノフェニルメチルジメトキシシラン、パラ−アミノフ
ェニルトリメトキシシラン、パラ−アミノフェニルジメ
チルエトキシシラン、パラ−アミノフェニルメチルジエ
トキシシラン、パラ−アミノフェニルトリエトキシシラ
ン、パラ−アミノフェニルジメチルプロポキシシラン、
パラ−アミノフェニルメチルジプロポキシシラン、パラ
−アミノフェニルトリプロポキシシラン等のパラ−アミ
ノフェニルジアルキルアルコキシシラン、パラ−アミノ
フェニルアルキルジアルコキシシラン、パラ−アミノフ
ェニルトリアルコキシシラン、メタ−アミノベンジルジ
メチルエトキシシラン、メタ−アミノベンジルメチルジ
エトキシシラン、メタ−アミノベンジルトリエトキシシ
シラン、メタ−アミノベンジルジメチルプロポキシシラ
ン、メタ−アミノベンジルメチルジプロポキシシラン、
メタ−アミノベンジルトリプロポキシシラン、メタ−ア
ミノベンジルジメチルプロポキシシラン、メタ−アミノ
ベンジルメチルジプロポキシシラン、メタ−アミノベン
ジルトリプロポキシシラン等のメタ−アミノベンジルジ
アルキルアルコキシシラン、メタ−アミノベンジルアル
キルジアルコキシシラン、メタ−アミノベンジルトリア
ルコキシシラン、パラ−アミノベンジルジメチルプロポ
キシシラン、パラ−アミノベンジルメチルジプロポキシ
シラン、パラ−アミノベンジルトリプロポキシシラン等
のパラ−アミノベンジルジアルキルアルコキシシラン、
パラ−アミノベンジルアルキルジアルコキシシラン、パ
ラ−アミノベンジルトリアルコキシシラン、パラ−アミ
ノフェネチルジメチルメトキシシラン、パラ−アミノフ
ェネチルメチルジメトキシシラン、パラ−アミノフェネ
チルトリメトキシシラン等のパラ−アミノフェネチルジ
アルキルアルコキシシラン、パラ−アミノフェネチルア
ルキルジアルコキシシラン、パラ−アミノフェネチルト
リアルコキシシラン、又は上記のメタ−、パラ−体のベ
ンジル、フェネチル系化合物の水添したものなどが挙げ
られるがこれらに限定されない。
【0032】又本発明に用いられるジアミノシロキサン
化合物としては、一般式(化8)
化合物としては、一般式(化8)
【0033】
【化8】
【0034】(式中、R6は炭素数1から9の炭化水素
基、R7、R8は炭素数1から3のアルキル基または炭素
数1から9のアリール基の中から選ばれた一種以上の
基、fは正の整数である。)で表されるジアミノシロキ
サン化合物、例えば(化9)
基、R7、R8は炭素数1から3のアルキル基または炭素
数1から9のアリール基の中から選ばれた一種以上の
基、fは正の整数である。)で表されるジアミノシロキ
サン化合物、例えば(化9)
【0035】
【化9】
【0036】等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0037】本発明のポリイミド前駆体及びポリイミド
を製造するに当って用いられる溶剤は、例えば、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチレンス
ルホン、パラ−クロロフェノール、パラ−ブロモフェノ
ール等があげられ、これらの少なくとも1種以上を用い
ることができる。
を製造するに当って用いられる溶剤は、例えば、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチレンス
ルホン、パラ−クロロフェノール、パラ−ブロモフェノ
ール等があげられ、これらの少なくとも1種以上を用い
ることができる。
【0038】以下、本発明の配線構造体の製造方法につ
いて図1により説明する。
いて図1により説明する。
【0039】先ず基板1上に所定のパターンの導体層2
を周知のフォトエッチング技術によって形成する。次に
本発明のポリイミド前駆体(ポリアミド酸ワニス)を塗
布、熱硬化してポリイミド樹脂層3とする。(図1
a)。次にポリイミド樹脂層3上に酸素プラズマ耐性を
有するフォトレジスト4を塗布し、乾燥する(図1
b)。フォトレジスト4は所定のフォトマスクを用いて
露光し、現像、リンス、乾燥を行なって、所定のパター
ンを得る(図1c)。然る後にポリイミド樹脂層3はフ
ォトレジストのパターンをマスクとして、エッチングに
より所定の部分を選択的に除去してスルーホール5と
し、この部分の導体層2を露出させる(図1d)。その
後、レジスト剥離液にてフォトレジスト4を剥離する
(図1e)。ここで、もしポリイミド樹脂層3のスルー
ホール5の加工を、エキシマ−レーザー等のレーザー光
を用いて行うならば(図1a→図1e)、図1b〜図1
dのフォトレジスト4を用いる工程は省略することが出
来る。多層配線構造体を形成する場合に、導体層2を下
部導体層とし、上記に従い形成された配線層上に更に上
部導体層を形成するが、この際ポリイミド樹脂層3に酸
素ガスをもちいたアッシングを行う。その後、上部導体
層6は真空蒸着法、スパッタリング法、めっき法等の方
法で基板全面に堆積され、周知のフォトエッチング技術
によってパターンが形成さる。そして下部導体層2とポ
リイミド樹脂層3のスルーホール5の部分で電気的に接
続された2層配線構造体が形成される(図1f)。更
に、この操作を多数回繰り返すことにより3層以上の多
層配線構造体が形成される。
を周知のフォトエッチング技術によって形成する。次に
本発明のポリイミド前駆体(ポリアミド酸ワニス)を塗
布、熱硬化してポリイミド樹脂層3とする。(図1
a)。次にポリイミド樹脂層3上に酸素プラズマ耐性を
有するフォトレジスト4を塗布し、乾燥する(図1
b)。フォトレジスト4は所定のフォトマスクを用いて
露光し、現像、リンス、乾燥を行なって、所定のパター
ンを得る(図1c)。然る後にポリイミド樹脂層3はフ
ォトレジストのパターンをマスクとして、エッチングに
より所定の部分を選択的に除去してスルーホール5と
し、この部分の導体層2を露出させる(図1d)。その
後、レジスト剥離液にてフォトレジスト4を剥離する
(図1e)。ここで、もしポリイミド樹脂層3のスルー
ホール5の加工を、エキシマ−レーザー等のレーザー光
を用いて行うならば(図1a→図1e)、図1b〜図1
dのフォトレジスト4を用いる工程は省略することが出
来る。多層配線構造体を形成する場合に、導体層2を下
部導体層とし、上記に従い形成された配線層上に更に上
部導体層を形成するが、この際ポリイミド樹脂層3に酸
素ガスをもちいたアッシングを行う。その後、上部導体
層6は真空蒸着法、スパッタリング法、めっき法等の方
法で基板全面に堆積され、周知のフォトエッチング技術
によってパターンが形成さる。そして下部導体層2とポ
リイミド樹脂層3のスルーホール5の部分で電気的に接
続された2層配線構造体が形成される(図1f)。更
に、この操作を多数回繰り返すことにより3層以上の多
層配線構造体が形成される。
【0040】
【作用】上記したように、本発明による低熱膨張率のポ
リイミドは、配線材料及びポリイミド自身に対する高接
着性を発現する性質を具備している。そのため基板の反
りや配線の断線や絶縁膜のクラックが無いことのみなら
ず、層間の剥がれの無い信頼性の高い配線構造体を見い
だすことができた。これは本発明に依るポリイミドに
は、芳香環に結合したメチル基が含まれ、これが酸素に
よるアッシングにより酸化をうけ易く、表面に活性な酸
素原子を多量に含む結果、その上層に形成される材料と
強固な結合が形成されるためと考えられる。また、本発
明によるポリイミドは、シリコン、ガラス、セラミック
ス等の基板に対して接着性を発現する有機ケイ素を含有
するため、基板に対して接着信頼性が高い。そのために
高多層で高信頼性の配線構造体が達成されたものと考え
られる。
リイミドは、配線材料及びポリイミド自身に対する高接
着性を発現する性質を具備している。そのため基板の反
りや配線の断線や絶縁膜のクラックが無いことのみなら
ず、層間の剥がれの無い信頼性の高い配線構造体を見い
だすことができた。これは本発明に依るポリイミドに
は、芳香環に結合したメチル基が含まれ、これが酸素に
よるアッシングにより酸化をうけ易く、表面に活性な酸
素原子を多量に含む結果、その上層に形成される材料と
強固な結合が形成されるためと考えられる。また、本発
明によるポリイミドは、シリコン、ガラス、セラミック
ス等の基板に対して接着性を発現する有機ケイ素を含有
するため、基板に対して接着信頼性が高い。そのために
高多層で高信頼性の配線構造体が達成されたものと考え
られる。
【0041】
【実施例】次に実施例により本発明を説明する。
【0042】合成例1 室温、窒素気流下、3,3’−ジメチル−4,4’−ジ
アミノビフェニル(3,3’−Me2−DABP)1
3.0g(61.24ミリモル)を、N,N−ジメチル
アセトアミド(DMAc)とN−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)の1:1重量比の混合溶媒208.0gに
撹拌しつつ溶解した。次にs−ビフェニル−3,3’,
4,4’−テトラカルボン酸二無水物(BPDA)1
8.02g(61.24ミリモル)を窒素気流下上記溶
液に撹拌しつつ溶解した(全固形分濃度13%)。この
時溶液の温度は30度前後まで上昇し、その粘度は21
5poiseとなった。更にこの溶液に55〜65℃の
温度範囲で約6時間熱を加えてその粘度を122poi
seとし、ポリアミド酸ワニスとした(表1ワニスNo
1)。このポリアミド酸ワニスをガラスウエハ−に回転
塗布し、200℃30分、350℃30分加熱しポリイ
ミドフィルムを得た。このポリイミドの比誘電率ε=
2.8(10kHz、25℃)、ガラス転移温度Tg>
400℃、熱膨張係数α=7ppm/℃、伸び率=11
%であった。
アミノビフェニル(3,3’−Me2−DABP)1
3.0g(61.24ミリモル)を、N,N−ジメチル
アセトアミド(DMAc)とN−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)の1:1重量比の混合溶媒208.0gに
撹拌しつつ溶解した。次にs−ビフェニル−3,3’,
4,4’−テトラカルボン酸二無水物(BPDA)1
8.02g(61.24ミリモル)を窒素気流下上記溶
液に撹拌しつつ溶解した(全固形分濃度13%)。この
時溶液の温度は30度前後まで上昇し、その粘度は21
5poiseとなった。更にこの溶液に55〜65℃の
温度範囲で約6時間熱を加えてその粘度を122poi
seとし、ポリアミド酸ワニスとした(表1ワニスNo
1)。このポリアミド酸ワニスをガラスウエハ−に回転
塗布し、200℃30分、350℃30分加熱しポリイ
ミドフィルムを得た。このポリイミドの比誘電率ε=
2.8(10kHz、25℃)、ガラス転移温度Tg>
400℃、熱膨張係数α=7ppm/℃、伸び率=11
%であった。
【0043】合成例2 室温、窒素気流下、3,3’−Me2−DABP8.0
g(37.7ミリモル)と、ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]エ−テル(BAPE)2.67g
(6.94ミリモル)を、N,N−ジメチルアセトアミ
ド(DMAc)とN−メチル−2−ピロリドン(NM
P)の1:1重量比の混合溶媒146.0gに撹拌しつ
つ溶解した。BPDA13.13g(44.64ミリモ
ル)を窒素気流下上記溶液に撹拌しつつ溶解した(全固
形分濃度14%)。この時溶液の温度は30度前後まで
上昇し、その粘度は208poiseとなった。更にこ
の溶液に55〜65℃の温度範囲で約5時間熱を加えて
その粘度を88poiseとし、ポリアミド酸ワニスと
した(表1ワニスNo2)。このポリアミド酸ワニスを
ガラスウエハ−に回転塗布し、200℃30分、350
℃30分加熱しポリイミドフィルムを得た。このポリイ
ミドの比誘電率ε=2.8(10kHz、25℃)、ガ
ラス転移温度Tg=390℃、熱膨張係数α=12pp
m/℃、伸び率=16%であった。
g(37.7ミリモル)と、ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]エ−テル(BAPE)2.67g
(6.94ミリモル)を、N,N−ジメチルアセトアミ
ド(DMAc)とN−メチル−2−ピロリドン(NM
P)の1:1重量比の混合溶媒146.0gに撹拌しつ
つ溶解した。BPDA13.13g(44.64ミリモ
ル)を窒素気流下上記溶液に撹拌しつつ溶解した(全固
形分濃度14%)。この時溶液の温度は30度前後まで
上昇し、その粘度は208poiseとなった。更にこ
の溶液に55〜65℃の温度範囲で約5時間熱を加えて
その粘度を88poiseとし、ポリアミド酸ワニスと
した(表1ワニスNo2)。このポリアミド酸ワニスを
ガラスウエハ−に回転塗布し、200℃30分、350
℃30分加熱しポリイミドフィルムを得た。このポリイ
ミドの比誘電率ε=2.8(10kHz、25℃)、ガ
ラス転移温度Tg=390℃、熱膨張係数α=12pp
m/℃、伸び率=16%であった。
【0044】合成例3 室温、窒素気流下、3,3’−Me2−DABP12.
0g(56.52ミリモル)と、1,3−ビス(3−ア
ミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(BAMS)
0.6g(2.41ミリモル)を、N,N−ジメチルア
セトアミド(DMAc)とN−メチル−2−ピロリドン
(NMP)の1:1重量比の混合溶媒170.0gに撹
拌しつつ溶解した。BPDA17.34g(58.93
ミリモル)を窒素気流下上記溶液に撹拌しつつ溶解した
(全固形分濃度15%)。この時溶液の温度は30度前
後まで上昇し、その粘度は220poiseとなった。
更にこの溶液に55〜65℃の温度範囲で約5時間熱を
加えてその粘度を103poiseとし、ポリアミド酸
ワニスとした(表1ワニスNo3)。このポリアミド酸
ワニスをガラスウエハ−に回転塗布し、200℃30
分、350℃30分加熱しポリイミドフィルムを得た。
このポリイミドの比誘電率ε=2.8(10kHz、2
5℃)、ガラス転移温度Tg〜400℃、熱膨張係数α
=10ppm/℃、伸び率=10%であった。
0g(56.52ミリモル)と、1,3−ビス(3−ア
ミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(BAMS)
0.6g(2.41ミリモル)を、N,N−ジメチルア
セトアミド(DMAc)とN−メチル−2−ピロリドン
(NMP)の1:1重量比の混合溶媒170.0gに撹
拌しつつ溶解した。BPDA17.34g(58.93
ミリモル)を窒素気流下上記溶液に撹拌しつつ溶解した
(全固形分濃度15%)。この時溶液の温度は30度前
後まで上昇し、その粘度は220poiseとなった。
更にこの溶液に55〜65℃の温度範囲で約5時間熱を
加えてその粘度を103poiseとし、ポリアミド酸
ワニスとした(表1ワニスNo3)。このポリアミド酸
ワニスをガラスウエハ−に回転塗布し、200℃30
分、350℃30分加熱しポリイミドフィルムを得た。
このポリイミドの比誘電率ε=2.8(10kHz、2
5℃)、ガラス転移温度Tg〜400℃、熱膨張係数α
=10ppm/℃、伸び率=10%であった。
【0045】合成例4〜18 表1、表2に示される成分を用いて合成例1〜3と同様
の方法でポリアミド酸ワニスを合成した(表1、表2の
ワニスNo4〜18)。その際の固形分濃度と粘度を表
1に併記した。これらのポリアミド酸ワニスから合成例
1と同様の方法でポリイミドフィルムを得た。それらの
特性値は以下の範囲であった。比誘電率ε=2.8〜
3.2、ガラス転移温度Tg≧380℃、熱膨張係数α
=7〜18ppm/℃、伸び率=10〜18%。尚、上
記していない化合物の略号は次の通りである。TPE:
1,4ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、AEM
S:3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、HF
BAPP:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン。
の方法でポリアミド酸ワニスを合成した(表1、表2の
ワニスNo4〜18)。その際の固形分濃度と粘度を表
1に併記した。これらのポリアミド酸ワニスから合成例
1と同様の方法でポリイミドフィルムを得た。それらの
特性値は以下の範囲であった。比誘電率ε=2.8〜
3.2、ガラス転移温度Tg≧380℃、熱膨張係数α
=7〜18ppm/℃、伸び率=10〜18%。尚、上
記していない化合物の略号は次の通りである。TPE:
1,4ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、AEM
S:3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、HF
BAPP:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】(実施例1)本発明により製造した多層配線
構造体の例として、図2にコンピュ−タ−用の薄膜多層
配線基板の断面概略図を示す。以下にその製法を示す
が、その製造プロセスは図1に準ずる。セラミック層7
の内部にタングステン配線8を有し、タングステン配線
上部に上部電極としてめっき法によって形成したニッケ
ル層9、タングステン配線下部に下部電極としてめっき
法によって形成したニッケル層10、金層11を有する
セラミック基板12(10mm角、2mm厚)の上に、
導体層として3μmのAlを真空蒸着により堆積し、周
知のフォトエッチング技術によりニッケル層9を覆う所
定のAlパターン13を得た。(1)次にポリイミド層
と下地との接着強度を増すため、1%のアルミニウムモ
ノエチルアセテートジイソプロピレートの溶液を塗布
し、酸素雰囲気中350℃で10分間熱処理を加えた。
(2)次に、表1のNo1のポリアミド酸ワニスを回転
塗布し、オーブン中で200℃30分、350℃30分
の順に加熱して、ポリイミド膜14へと硬化させた。こ
のポリイミド膜(配線層間絶縁膜)の厚さは7.5μm
であった。(3)次にポリイミド樹脂14上に、ルモニ
クス社製エキシマ−レーザー(INDEX200K;K
rF、248nm、パルス幅16ns)を所定のマスク
を通してパルスで照射し、径70μmのスルーホールを
形成した。このときのレーザー照射エネルギー密度は
0.4J/cm2、エッチング終了時のパルス数は60
パルスであった。(4)この上に3μmのAlを真空蒸
着により堆積し、周知のフォトエッチング技術により第
1層Al配線パターン15を形成した。(5)この表面
に、アッシングを、酸素ガス圧0.5Torr、印加R
F周波数13.56MHz、RFパワー300Wの条件
で3分間行なった。上記操作(2)〜(5)を繰り返し
てスルーホール径70μm、膜厚7.5μmの第2層ポ
リイミド膜16、膜厚3μmの第2層Al配線パターン
17、スルーホール径70μm、膜厚7.5μmの第3
層ポリイミド膜18の順に絶縁層と配線層を交互に形成
した。しかる後に、真空蒸着法により膜厚0.07μm
のクロム、膜厚0.7μmのニッケル−銅合金を順に堆
積し、周知のフォトエッチング技術によって第3層ポリ
イミド膜のスルーホールの部分で径150μmのクロム
/ニッケル−銅層19をパターン化した。この上部を更
にめっき法でニッケル層、金層の順に形成し、ニッケル
/金複合膜20からなる上部電極を形成した。以上によ
って作成した薄膜多層配線基板においては、基板の反り
は無視できるほど小さかった。また、ポリイミド膜の基
板からの剥がれ、ポリイミド膜とポリイミド膜の間の剥
がれ、膜のクラック、欠陥等は見られず、またスルーホ
ール上部のAl配線の被覆性も良好で全ての配線にわた
って良好な電気的導通が得られた。
構造体の例として、図2にコンピュ−タ−用の薄膜多層
配線基板の断面概略図を示す。以下にその製法を示す
が、その製造プロセスは図1に準ずる。セラミック層7
の内部にタングステン配線8を有し、タングステン配線
上部に上部電極としてめっき法によって形成したニッケ
ル層9、タングステン配線下部に下部電極としてめっき
法によって形成したニッケル層10、金層11を有する
セラミック基板12(10mm角、2mm厚)の上に、
導体層として3μmのAlを真空蒸着により堆積し、周
知のフォトエッチング技術によりニッケル層9を覆う所
定のAlパターン13を得た。(1)次にポリイミド層
と下地との接着強度を増すため、1%のアルミニウムモ
ノエチルアセテートジイソプロピレートの溶液を塗布
し、酸素雰囲気中350℃で10分間熱処理を加えた。
(2)次に、表1のNo1のポリアミド酸ワニスを回転
塗布し、オーブン中で200℃30分、350℃30分
の順に加熱して、ポリイミド膜14へと硬化させた。こ
のポリイミド膜(配線層間絶縁膜)の厚さは7.5μm
であった。(3)次にポリイミド樹脂14上に、ルモニ
クス社製エキシマ−レーザー(INDEX200K;K
rF、248nm、パルス幅16ns)を所定のマスク
を通してパルスで照射し、径70μmのスルーホールを
形成した。このときのレーザー照射エネルギー密度は
0.4J/cm2、エッチング終了時のパルス数は60
パルスであった。(4)この上に3μmのAlを真空蒸
着により堆積し、周知のフォトエッチング技術により第
1層Al配線パターン15を形成した。(5)この表面
に、アッシングを、酸素ガス圧0.5Torr、印加R
F周波数13.56MHz、RFパワー300Wの条件
で3分間行なった。上記操作(2)〜(5)を繰り返し
てスルーホール径70μm、膜厚7.5μmの第2層ポ
リイミド膜16、膜厚3μmの第2層Al配線パターン
17、スルーホール径70μm、膜厚7.5μmの第3
層ポリイミド膜18の順に絶縁層と配線層を交互に形成
した。しかる後に、真空蒸着法により膜厚0.07μm
のクロム、膜厚0.7μmのニッケル−銅合金を順に堆
積し、周知のフォトエッチング技術によって第3層ポリ
イミド膜のスルーホールの部分で径150μmのクロム
/ニッケル−銅層19をパターン化した。この上部を更
にめっき法でニッケル層、金層の順に形成し、ニッケル
/金複合膜20からなる上部電極を形成した。以上によ
って作成した薄膜多層配線基板においては、基板の反り
は無視できるほど小さかった。また、ポリイミド膜の基
板からの剥がれ、ポリイミド膜とポリイミド膜の間の剥
がれ、膜のクラック、欠陥等は見られず、またスルーホ
ール上部のAl配線の被覆性も良好で全ての配線にわた
って良好な電気的導通が得られた。
【0049】実施例2〜8 ポリアミド酸ワニスとして、表1のNo2、No4、N
o7〜No9、表2のNo10、No13、のそれぞれ
の材料を使用して、実施例1と同様の方法によって薄膜
多層配線基板を作成した。作成した薄膜多層配線基板に
おいては、基板の反りは無視できるほど小さかった。ま
た、ポリイミド膜の基板からの剥がれ、ポリイミド膜と
ポリイミド膜の間の剥がれ、膜のクラック、欠陥等は見
られず、またスルーホール上部のAl配線の被覆性も良
好で全ての配線にわたって良好な電気的導通が得られ
た。
o7〜No9、表2のNo10、No13、のそれぞれ
の材料を使用して、実施例1と同様の方法によって薄膜
多層配線基板を作成した。作成した薄膜多層配線基板に
おいては、基板の反りは無視できるほど小さかった。ま
た、ポリイミド膜の基板からの剥がれ、ポリイミド膜と
ポリイミド膜の間の剥がれ、膜のクラック、欠陥等は見
られず、またスルーホール上部のAl配線の被覆性も良
好で全ての配線にわたって良好な電気的導通が得られ
た。
【0050】(実施例9〜12)ポリアミド酸ワニスとし
て、表1のNo3、No6、表2のNo12、No15
のそれぞれの材料を使用して、実施例1の操作(1)を
行なわないことの他は、実施例1と同様の方法によって
薄膜多層配線基板を作成した。作成した薄膜多層配線基
板においては、基板の反りは無視できるほど小さかっ
た。また、ポリイミド膜の基板からの剥がれ、ポリイミ
ド膜とポリイミド膜の間の剥がれ、膜のクラック、欠陥
等は見られず、またスルーホール上部のAl配線の被覆
性も良好で全ての配線にわたって良好な電気的導通が得
られた。
て、表1のNo3、No6、表2のNo12、No15
のそれぞれの材料を使用して、実施例1の操作(1)を
行なわないことの他は、実施例1と同様の方法によって
薄膜多層配線基板を作成した。作成した薄膜多層配線基
板においては、基板の反りは無視できるほど小さかっ
た。また、ポリイミド膜の基板からの剥がれ、ポリイミ
ド膜とポリイミド膜の間の剥がれ、膜のクラック、欠陥
等は見られず、またスルーホール上部のAl配線の被覆
性も良好で全ての配線にわたって良好な電気的導通が得
られた。
【0051】(実施例13)本発明により製造した、銅−
ポリイミド系多層配線構造体の製造プロセスを図3に示
す。ムライト系セラミック層(100mm角、5mm
厚)の内部にタングステン配線を有し、タングステン配
線上部にめっき下地膜としてスパッタ法により形成した
クロム層22(0.05μm)、銅層23(0.5μ
m)を有するセラミック基板21(図3b)の上部にポ
ジタイプレジスト24を回転塗布し、窒素雰囲気中90
℃で30分加熱した。この時のレジスト24の膜厚は1
0μmであった(図3c)。次に所定のマスクで露光、
現像、リンス後(図3d)、電気めっき法により銅めっ
き25を行なった。めっき液組成はCuSO4/5H2O
70g/l、H2SO4 140g/l、HCl 50p
pm、電流密度は1.0(A/dm2)であり、10μ
m厚の銅を得るための所要時間は40分であった(図3
e)。銅めっき終了後、水洗し、真空乾燥を80℃、1
時間行なった。更に以上の工程図3c〜3eを繰り返し
た(工程図3f〜3h)。レジスト24を剥離液にて剥
離後(図3i)、アルコール系有機溶剤で洗浄した。次
いでめっき下地膜である銅及びクロムのうち、その後の
銅めっきの下地になっていない部分を、塩化アンモニウ
ム系エッチング液、及びフェリシアン化カリウム/水酸
化ナトリウム混液にてそれぞれ選択的に除去した(図3
j)。充分に水洗後、ニッケルめっきを行ない水洗後、
真空乾燥をした(図3k)。このニッケル保護膜を銅に
施すことにより、銅とこの後に塗布されるポリアミド酸
との反応(銅の酸化)を防ぐことができる。次にNo1
のポリアミド酸ワニスを回転塗布し、200℃30分、
350℃30分で窒素雰囲気下、加熱した。熱硬化物で
あるポリイミドの膜厚は10μmであった(図3l)。
更にアルミナ粒子の付着したテープ(#500〜#40
00)により研磨しポリイミド層を平坦化し、アセトン
で洗浄後、この表面に、アッシングを、酸素ガス圧0.
5Torr、印加RF周波数13.56MHz、RFパ
ワー300Wの条件で3分間行なった。(図3m)。更
に上記工程図3b〜3mを9回繰り返し、配線層10層
からなる銅−ポリイミド系多層配線構造体(全薄膜層4
00μm厚)を得た。以上によって完成した多層配線構
造体においては、最終的な基板の反りは9μmと小さか
った。またポリイミド膜の基板からの剥がれ、ポリイミ
ド膜とポリイミド膜の間の剥がれ、膜のクラックや欠
陥、配線の腐食等は見られず、全ての配線にわたって良
好な電気的導通が得られた。
ポリイミド系多層配線構造体の製造プロセスを図3に示
す。ムライト系セラミック層(100mm角、5mm
厚)の内部にタングステン配線を有し、タングステン配
線上部にめっき下地膜としてスパッタ法により形成した
クロム層22(0.05μm)、銅層23(0.5μ
m)を有するセラミック基板21(図3b)の上部にポ
ジタイプレジスト24を回転塗布し、窒素雰囲気中90
℃で30分加熱した。この時のレジスト24の膜厚は1
0μmであった(図3c)。次に所定のマスクで露光、
現像、リンス後(図3d)、電気めっき法により銅めっ
き25を行なった。めっき液組成はCuSO4/5H2O
70g/l、H2SO4 140g/l、HCl 50p
pm、電流密度は1.0(A/dm2)であり、10μ
m厚の銅を得るための所要時間は40分であった(図3
e)。銅めっき終了後、水洗し、真空乾燥を80℃、1
時間行なった。更に以上の工程図3c〜3eを繰り返し
た(工程図3f〜3h)。レジスト24を剥離液にて剥
離後(図3i)、アルコール系有機溶剤で洗浄した。次
いでめっき下地膜である銅及びクロムのうち、その後の
銅めっきの下地になっていない部分を、塩化アンモニウ
ム系エッチング液、及びフェリシアン化カリウム/水酸
化ナトリウム混液にてそれぞれ選択的に除去した(図3
j)。充分に水洗後、ニッケルめっきを行ない水洗後、
真空乾燥をした(図3k)。このニッケル保護膜を銅に
施すことにより、銅とこの後に塗布されるポリアミド酸
との反応(銅の酸化)を防ぐことができる。次にNo1
のポリアミド酸ワニスを回転塗布し、200℃30分、
350℃30分で窒素雰囲気下、加熱した。熱硬化物で
あるポリイミドの膜厚は10μmであった(図3l)。
更にアルミナ粒子の付着したテープ(#500〜#40
00)により研磨しポリイミド層を平坦化し、アセトン
で洗浄後、この表面に、アッシングを、酸素ガス圧0.
5Torr、印加RF周波数13.56MHz、RFパ
ワー300Wの条件で3分間行なった。(図3m)。更
に上記工程図3b〜3mを9回繰り返し、配線層10層
からなる銅−ポリイミド系多層配線構造体(全薄膜層4
00μm厚)を得た。以上によって完成した多層配線構
造体においては、最終的な基板の反りは9μmと小さか
った。またポリイミド膜の基板からの剥がれ、ポリイミ
ド膜とポリイミド膜の間の剥がれ、膜のクラックや欠
陥、配線の腐食等は見られず、全ての配線にわたって良
好な電気的導通が得られた。
【0052】(実施例14〜20)ポリアミド酸ワニスと
して表1のNo3、No5、表2のNo11、No1
4、No16〜No18のそれぞれを用いることの他
は、実施例13と同様の方法で配線層10層からなる銅
−ポリイミド系多層配線構造体を得た。完成した多層配
線構造体においては、最終的な基板の反りは全て16μ
m以下と小さかった。またポリイミド膜の基板からの剥
がれ、ポリイミド膜とポリイミド膜の間の剥がれ、膜の
クラックや欠陥、配線の腐食等は見られず、全ての配線
にわたって良好な電気的導通が得られた。
して表1のNo3、No5、表2のNo11、No1
4、No16〜No18のそれぞれを用いることの他
は、実施例13と同様の方法で配線層10層からなる銅
−ポリイミド系多層配線構造体を得た。完成した多層配
線構造体においては、最終的な基板の反りは全て16μ
m以下と小さかった。またポリイミド膜の基板からの剥
がれ、ポリイミド膜とポリイミド膜の間の剥がれ、膜の
クラックや欠陥、配線の腐食等は見られず、全ての配線
にわたって良好な電気的導通が得られた。
【0053】(比較例1)合成例1と同様の方法で表3の
No19のポリアミド酸ワニスを合成した(DABP:
4,4’−ジアミノビフェニル)。このワニスをガラス
基板上に回転塗布し、200℃30分、350℃で30
分加熱して厚さ8μmのポリイミドフィルムを得た。こ
のフィルムは脆く、伸びは2%以下であった。上記ワニ
スを用いることの他は、実施例1と同様の方法により多
層配線基板を製造した。完成品を観察したところ、ポリ
イミド膜14と16、及びポリイミド膜16と18の間
に剥がれが生じ、ポリイミド膜間の接着性が不十分であ
ることが確認された。更に、ポリイミド膜14と16に
は、スルーホールの付近にクラックの発生が認められ
た。
No19のポリアミド酸ワニスを合成した(DABP:
4,4’−ジアミノビフェニル)。このワニスをガラス
基板上に回転塗布し、200℃30分、350℃で30
分加熱して厚さ8μmのポリイミドフィルムを得た。こ
のフィルムは脆く、伸びは2%以下であった。上記ワニ
スを用いることの他は、実施例1と同様の方法により多
層配線基板を製造した。完成品を観察したところ、ポリ
イミド膜14と16、及びポリイミド膜16と18の間
に剥がれが生じ、ポリイミド膜間の接着性が不十分であ
ることが確認された。更に、ポリイミド膜14と16に
は、スルーホールの付近にクラックの発生が認められ
た。
【0054】(比較例2)合成例2と同様の方法で表3の
No20のポリアミド酸ワニスを合成した。このワニス
をガラス基板上に回転塗布し、200℃30分、350
℃で30分加熱して厚さ8μmのポリイミドフィルムを
得た。このフィルムは可とう性に乏しく、伸びは4%以
下であった。上記ワニスを用いることの他は、実施例1
と同様の方法により多層配線基板を製造した。完成品を
観察したところ、ポリイミド膜にクラックの発生は認め
られなかったが、ポリイミド膜14と16、及びポリイ
ミド膜16と18の間に剥がれが生じており、信頼性を
欠くことが確認された。
No20のポリアミド酸ワニスを合成した。このワニス
をガラス基板上に回転塗布し、200℃30分、350
℃で30分加熱して厚さ8μmのポリイミドフィルムを
得た。このフィルムは可とう性に乏しく、伸びは4%以
下であった。上記ワニスを用いることの他は、実施例1
と同様の方法により多層配線基板を製造した。完成品を
観察したところ、ポリイミド膜にクラックの発生は認め
られなかったが、ポリイミド膜14と16、及びポリイ
ミド膜16と18の間に剥がれが生じており、信頼性を
欠くことが確認された。
【0055】(比較例3)合成例1と同様の方法で表3の
No21のポリアミド酸ワニスを合成した(DATP:
4,4”−ジアミノ−p−ターフェニル)。このワニス
をガラス基板上に回転塗布し、200℃30分、350
℃で30分加熱して厚さ8μmのポリイミドフィルムを
得た。このフィルムは脆く、伸びは1%以下であった。
上記ワニスを用いることの他は、実施例1と同様の方法
により多層配線基板を製造した。完成品を観察したとこ
ろ、ポリイミド膜14と16、及びポリイミド膜16と
18の間に剥がれが生じ、ポリイミド膜間の接着性が不
十分であることが確認された。また、ポリイミド膜14
と16には、スルーホールの付近にクラックの発生が認
められた。
No21のポリアミド酸ワニスを合成した(DATP:
4,4”−ジアミノ−p−ターフェニル)。このワニス
をガラス基板上に回転塗布し、200℃30分、350
℃で30分加熱して厚さ8μmのポリイミドフィルムを
得た。このフィルムは脆く、伸びは1%以下であった。
上記ワニスを用いることの他は、実施例1と同様の方法
により多層配線基板を製造した。完成品を観察したとこ
ろ、ポリイミド膜14と16、及びポリイミド膜16と
18の間に剥がれが生じ、ポリイミド膜間の接着性が不
十分であることが確認された。また、ポリイミド膜14
と16には、スルーホールの付近にクラックの発生が認
められた。
【0056】(比較例4)合成例3と同様の方法で表3の
No21のポリアミド酸ワニスを合成した(DATP:
4,4”−ジアミノ−p−ターフェニル)。このワニス
をガラス基板上に回転塗布し、200℃30分、350
℃で30分加熱して厚さ8μmのポリイミドフィルムを
得た。このフィルムは脆く、伸びは1%以下であった。
上記ワニスを用いることの他は、実施例9と同様の方法
により多層配線基板を製造した。完成品を観察したとこ
ろ、ポリイミド膜14と16、及びポリイミド膜16と
18の間に剥がれが生じ、ポリイミド膜間の接着性が不
十分であることが確認された。
No21のポリアミド酸ワニスを合成した(DATP:
4,4”−ジアミノ−p−ターフェニル)。このワニス
をガラス基板上に回転塗布し、200℃30分、350
℃で30分加熱して厚さ8μmのポリイミドフィルムを
得た。このフィルムは脆く、伸びは1%以下であった。
上記ワニスを用いることの他は、実施例9と同様の方法
により多層配線基板を製造した。完成品を観察したとこ
ろ、ポリイミド膜14と16、及びポリイミド膜16と
18の間に剥がれが生じ、ポリイミド膜間の接着性が不
十分であることが確認された。
【0057】(比較例5〜6)合成例1と同様の方法で表
3のNo23のポリアミド酸ワニスを、また、合成例2
と同様の方法で表3のNo24のポリアミド酸ワニスを
合成した(PDA:p−フェニレンジアミン、DDE:
4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル)。これらのワ
ニスをガラス基板上に回転塗布し、200℃30分、3
50℃で30分加熱して厚さ8μmのポリイミドフィル
ムを得た。これらのフィルムはいずれも脆く、伸びは3
%以下であった。上記ワニスを用いることの他は、実施
例13と同様の方法により銅−ポリイミド系多層配線構
造体を製造した。製造途中、いずれのワニスを使用した
場合にも、配線層が4層目の時点でポリイミド膜の2層
目と3層目の間に剥がれが生じ、多層配線構造体は完成
品には至らなかった。
3のNo23のポリアミド酸ワニスを、また、合成例2
と同様の方法で表3のNo24のポリアミド酸ワニスを
合成した(PDA:p−フェニレンジアミン、DDE:
4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル)。これらのワ
ニスをガラス基板上に回転塗布し、200℃30分、3
50℃で30分加熱して厚さ8μmのポリイミドフィル
ムを得た。これらのフィルムはいずれも脆く、伸びは3
%以下であった。上記ワニスを用いることの他は、実施
例13と同様の方法により銅−ポリイミド系多層配線構
造体を製造した。製造途中、いずれのワニスを使用した
場合にも、配線層が4層目の時点でポリイミド膜の2層
目と3層目の間に剥がれが生じ、多層配線構造体は完成
品には至らなかった。
【0058】(比較例7〜8)合成例3と同様の方法で表
3のNo25のポリアミド酸ワニスを、また、合成例1
と同様の方法で表3のNo26のポリアミド酸ワニスを
合成した。これらのワニスをガラス基板上に回転塗布
し、200℃30分、350℃で30分加熱して厚さ8
μmのポリイミドフィルムを得た。これらのフィルムは
伸びに優れ、いずれも伸び率は20%以上であったが、
熱膨張係数αがNo25の場合42ppm/℃、No2
6の場合67ppm/℃と大きく、ガラス転移温度Tg
がそれぞれ265℃、235℃と低かった。上記ワニス
を用いることの他は、実施例13と同様の方法により銅
−ポリイミド系多層配線構造体を製造した。製造途中、
配線層が5層目の時点で基板全体の反りが大きくなり、
その反りを測定したところ、それぞれ64μm、78μ
mであった。また、配線層が5層目の時点でのフォト工
程でのマスクと基板上層との充分な密着が取れず、配線
パターンサイズに大きなバラツキが認められた。更に、
No25のポリアミド酸ワニスの場合場合3〜4層目の
銅配線の一部にわん曲が見られ、No26のポリアミド
酸ワニスの場合には、2層目から4層目の各ポリイミド
膜間に剥がれが生じており、これらのいずれの多層配線
構造体も完成品には至らなかった。
3のNo25のポリアミド酸ワニスを、また、合成例1
と同様の方法で表3のNo26のポリアミド酸ワニスを
合成した。これらのワニスをガラス基板上に回転塗布
し、200℃30分、350℃で30分加熱して厚さ8
μmのポリイミドフィルムを得た。これらのフィルムは
伸びに優れ、いずれも伸び率は20%以上であったが、
熱膨張係数αがNo25の場合42ppm/℃、No2
6の場合67ppm/℃と大きく、ガラス転移温度Tg
がそれぞれ265℃、235℃と低かった。上記ワニス
を用いることの他は、実施例13と同様の方法により銅
−ポリイミド系多層配線構造体を製造した。製造途中、
配線層が5層目の時点で基板全体の反りが大きくなり、
その反りを測定したところ、それぞれ64μm、78μ
mであった。また、配線層が5層目の時点でのフォト工
程でのマスクと基板上層との充分な密着が取れず、配線
パターンサイズに大きなバラツキが認められた。更に、
No25のポリアミド酸ワニスの場合場合3〜4層目の
銅配線の一部にわん曲が見られ、No26のポリアミド
酸ワニスの場合には、2層目から4層目の各ポリイミド
膜間に剥がれが生じており、これらのいずれの多層配線
構造体も完成品には至らなかった。
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】以上の実施例、比較例で説明したよう
に、本発明で用いられる新規なポリアミド酸から生成す
るポリイミドは、従来公知のポリイミドに比較して、多
くの特性、特に低熱膨張性、耐熱性、接着性において優
れているので、これらをもちいて高信頼性、高性能を具
備する半導体装置、多層配線構造体をはじめとするあら
ゆる電子装置を提供できる。
に、本発明で用いられる新規なポリアミド酸から生成す
るポリイミドは、従来公知のポリイミドに比較して、多
くの特性、特に低熱膨張性、耐熱性、接着性において優
れているので、これらをもちいて高信頼性、高性能を具
備する半導体装置、多層配線構造体をはじめとするあら
ゆる電子装置を提供できる。
【図1】本発明による多層配線構造体の製造プロセスの
一実施例を示す図である。
一実施例を示す図である。
【図2】本発明による薄膜多層配線基板の断面構造を示
す図である。
す図である。
【図3】本発明による銅−ポリイミド系薄膜多層配線構
造体の製造プロセスの一実施例を示す図である。
造体の製造プロセスの一実施例を示す図である。
1…基板、 2…導体層、 3…ポリイミド樹脂層、 4…フォトレジスト、 5…スルーホール、 6…上部導体層、 7…セラミック層、 8…タングステン配線、 9…ニッケル層、 10…ニッケル層、 11…金層、 12…セラミック基板、 13…Alパターン、 14…第1層ポリイミド膜、 15…第1層Al配線パターン、 16…第2層ポリイミド膜、 17…第2層Al配線パターン、 18…第3層ポリイミド膜、 19…クロム/ニッケル−銅層、 20…ニッケル/金複合膜、 21…セラミック基板、 22…クロム層、 23…銅層、 24…フォトレジスト、 25…めっき銅、 26…ニッケル保護膜、 27…ポリイミド膜。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−176135(JP,A) 特開 平2−36232(JP,A) 特開 平2−147630(JP,A) 特開 平4−41527(JP,A) 特開 平4−41529(JP,A) 特開 昭57−168943(JP,A) 特開 平5−214100(JP,A) 特開 平4−132292(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 73/26 C08L 79/00 - 79/08
Claims (4)
- 【請求項1】 基板の上方に導体層と、絶縁膜と、上部導
体層とを形成してなる配線構造体の製造方法において、 前記絶縁膜がポリイミド前駆体を加熱脱水して得られる
ポリイミドを含むものであって、下記の一般式(化1)
で表わされる繰り返し単位を前記ポリイミド前駆体の分
子鎖中に含み、かつ前記上部導体層を形成する前に前記
ポリイミドの表面をアッシング処理することを特徴とす
る配線構造体の製造方法。 【化1】 但し、R1は4価の有機基であり、R2は(化2)から
選ばれる少なくとも1種の2価の有機基である。ここ
で、k、m、nはそれらが同時に0にならない4以下の
正整数である。 【化2】 - 【請求項2】基板の上方に導体層を形成する工程と、該
導体層の上方に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁層の上
方に上部導体層を形成する工程からなり、前記絶縁膜形
成工程及び前記上部導体層形成工程を繰り返し形成して
なる配線構造体の製造方法において、 前記絶縁膜がポリイミド前駆体を加熱脱水して得られる
ポリイミドを含むものであって、下記の一般式(化1)
で表わされる繰り返し単位を前記ポリイミド前駆体の分
子鎖中に含み、かつ、少なくとも前記絶縁膜または前記
上部導体層を形成する前に前記ポリイミドの表面をアッ
シング処理することを特徴とする配線構造体の製造方
法。 【化1】 但し、R1は4価の有機基であり、R2は(化2)から
選ばれる少なくとも1種の2価の有機基である。ここ
で、k、m、nはそれらが同時に0にならない4以下の
正整数である。 【化2】 - 【請求項3】前記ポリイミド前駆体の分子鎖中に、前記
一般式(化1)で表わされる繰り返し単位が重量比で1
0%以上含むことを特徴とする請求項1または2に記載
の配線構造体の製造方法。 - 【請求項4】 前記ポリイミド前駆体の分子鎖中に、下記
の一般式(化3)または(化4)で示される有機ケイ素
基の少なくとも1種を、前記ポリイミド前駆体の全固形
成分の0.1〜10%の割合で含むことを特徴とする請
求項1または2に記載の配線構造体の製造方法。 【化3】 【化4】 但し、R3またはR6は単素数1〜9の炭素水素基また
はエーテル結合を含む炭素数1〜7の飽和アルキル基、
R4は炭素数1〜3の炭素水素基、R5はエーテル結合
を含む炭素数1〜5のアルキル基またはトリアルキルシ
リル基の中から選ばれた1種以上の基、R7及びR8は
炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜9のアリー
ル基の中から選ばれた1種以上の基である。ここで、n
は0以上で3以下の正整数、fは正の整数である。
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