JPH0532891A - 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いたプリント配線板 - Google Patents
熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いたプリント配線板Info
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- JPH0532891A JPH0532891A JP19409791A JP19409791A JPH0532891A JP H0532891 A JPH0532891 A JP H0532891A JP 19409791 A JP19409791 A JP 19409791A JP 19409791 A JP19409791 A JP 19409791A JP H0532891 A JPH0532891 A JP H0532891A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 付加重合型ポリイミドに、その脆弱さを補強
するための可溶性熱可塑性ポリイミドをブレンドした樹
脂組成物からえられる硬化物の基材に対する密着性を改
善する。ポリイミドを層間絶縁膜とするプリント配線板
におけるポリイミドの基材に対する密着性を改善する。 【構成】 一般式(I): 【化1】 (R1:2価の有機基)で表わされる付加反応型化合物
と、一般式(II): 【化2】 (R2:炭素数1〜5の有機基、R3,R4:2価の有機
基、R5:4価の有機基、n:2以上の整数)で表わさ
れるポリアミド酸とを混合した。前記混合物の硬化物を
プリント配線板の層間絶縁膜とした。
するための可溶性熱可塑性ポリイミドをブレンドした樹
脂組成物からえられる硬化物の基材に対する密着性を改
善する。ポリイミドを層間絶縁膜とするプリント配線板
におけるポリイミドの基材に対する密着性を改善する。 【構成】 一般式(I): 【化1】 (R1:2価の有機基)で表わされる付加反応型化合物
と、一般式(II): 【化2】 (R2:炭素数1〜5の有機基、R3,R4:2価の有機
基、R5:4価の有機基、n:2以上の整数)で表わさ
れるポリアミド酸とを混合した。前記混合物の硬化物を
プリント配線板の層間絶縁膜とした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性だけでなく、成
形加工性、高温機械特性にも優れた硬化物となり、半導
体、HIC(ハイブリッドIC)、プリント配線板など
の層間絶縁膜材料として有用な熱硬化性樹脂組成物およ
びそれを用いたプリント配線板に関する。
形加工性、高温機械特性にも優れた硬化物となり、半導
体、HIC(ハイブリッドIC)、プリント配線板など
の層間絶縁膜材料として有用な熱硬化性樹脂組成物およ
びそれを用いたプリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】層間絶縁膜などの用途に用いられる材料
としては様々な材料が検討されている。その中でポリイ
ミドは耐熱性が高く、低熱膨張率で誘電特性も良好であ
るなどの理由で層間絶縁膜材料として代表的な樹脂とな
っている。
としては様々な材料が検討されている。その中でポリイ
ミドは耐熱性が高く、低熱膨張率で誘電特性も良好であ
るなどの理由で層間絶縁膜材料として代表的な樹脂とな
っている。
【0003】ポリイミドの層間絶縁膜材料への適用は主
にLSI、HICなどの分野においてとくに盛んであ
る。この分野では回路の高密度化を達成するために、平
面方向での配線パターンの微細化、垂直方向での導体の
厚膜化が検討されている。これにともなって、層間絶縁
膜に対しては厚膜化、回路の凹凸の平坦性が要求される
ようになり、それらを満足することが高密度実装を実現
するために必要不可欠となっている。
にLSI、HICなどの分野においてとくに盛んであ
る。この分野では回路の高密度化を達成するために、平
面方向での配線パターンの微細化、垂直方向での導体の
厚膜化が検討されている。これにともなって、層間絶縁
膜に対しては厚膜化、回路の凹凸の平坦性が要求される
ようになり、それらを満足することが高密度実装を実現
するために必要不可欠となっている。
【0004】従来、ポリイミド膜の形成は、ポリイミド
前駆体であるポリアミド酸ワニスを用い、ワニスを塗布
したのち溶媒を乾燥し、加熱硬化させる方法で行なわれ
ている。しかしながら、ポリアミド酸は溶解性が低く、
ワニスの粘度が非常に高くなるので、ワニス中の樹脂濃
度は約20%(重量%、以下同様)程度が限界であり、そ
れ以上の樹脂濃度を実現することは困難である。そのた
め厚さ20μm以上の厚膜絶縁層を形成するばあい、1回
の膜形成プロセスでは目的の厚さにすることができず、
前記プロセスを何度も繰り返してポリイミド膜を積み重
ねる必要があるなど、成形加工性に劣っている。
前駆体であるポリアミド酸ワニスを用い、ワニスを塗布
したのち溶媒を乾燥し、加熱硬化させる方法で行なわれ
ている。しかしながら、ポリアミド酸は溶解性が低く、
ワニスの粘度が非常に高くなるので、ワニス中の樹脂濃
度は約20%(重量%、以下同様)程度が限界であり、そ
れ以上の樹脂濃度を実現することは困難である。そのた
め厚さ20μm以上の厚膜絶縁層を形成するばあい、1回
の膜形成プロセスでは目的の厚さにすることができず、
前記プロセスを何度も繰り返してポリイミド膜を積み重
ねる必要があるなど、成形加工性に劣っている。
【0005】またポリアミド酸は、硬化して閉環する前
にすでに高分子量化した状態にあるため、樹脂の流動性
が低く、導体などの凹凸の平坦化性がわるい。このこと
はとくに多層基板の層間絶縁膜として用いるばあい、層
数が増えるにしたがって基板表面の凹凸が大きくなり、
導体形成またはバイアホール形成時のパターンニングプ
ロセスに大きな影響を与え、パターン精度の低下やパタ
ーン形成ができなくなる原因となる。
にすでに高分子量化した状態にあるため、樹脂の流動性
が低く、導体などの凹凸の平坦化性がわるい。このこと
はとくに多層基板の層間絶縁膜として用いるばあい、層
数が増えるにしたがって基板表面の凹凸が大きくなり、
導体形成またはバイアホール形成時のパターンニングプ
ロセスに大きな影響を与え、パターン精度の低下やパタ
ーン形成ができなくなる原因となる。
【0006】厚膜絶縁層の形成を可能にするためには、
ワニス中の樹脂濃度が高いことが必要であり、凹凸の平
坦性を良好にするためには、硬化前の分子量が低いこ
と、ワニス粘度が低いこと、望ましくは樹脂の加熱硬化
時に塗布された膜が流動することが必要である。そこで
これらの条件を満たしている付加重合型ポリイミドが検
討されてきている。しかしながら、これらのポリイミド
は、高度に3次元架橋するため脆弱である、密着性が低
いといった欠点を有している。
ワニス中の樹脂濃度が高いことが必要であり、凹凸の平
坦性を良好にするためには、硬化前の分子量が低いこ
と、ワニス粘度が低いこと、望ましくは樹脂の加熱硬化
時に塗布された膜が流動することが必要である。そこで
これらの条件を満たしている付加重合型ポリイミドが検
討されてきている。しかしながら、これらのポリイミド
は、高度に3次元架橋するため脆弱である、密着性が低
いといった欠点を有している。
【0007】そこで、本発明者らは付加重合型ポリイミ
ドに可溶性熱可塑性ポリイミドをブレンドすることによ
り、良好な成形加工性を低下させずに脆弱さを補強しう
ることを見出し、すでに特許出願している(特開平3-76
760号公報)。しかしながら、このばあいであっても、
付加重合型ポリイミドの脆弱さは改善されるもののその
密着性に改善の余地があった。
ドに可溶性熱可塑性ポリイミドをブレンドすることによ
り、良好な成形加工性を低下させずに脆弱さを補強しう
ることを見出し、すでに特許出願している(特開平3-76
760号公報)。しかしながら、このばあいであっても、
付加重合型ポリイミドの脆弱さは改善されるもののその
密着性に改善の余地があった。
【0008】密着性を向上させたポリイミドとしては、
ポリイミドの分子構造中にシロキサン結合を導入した系
が知られており、たとえば米国特許3740305号明細書に
はポリアミド酸−シロキサン共重合体よりえられるポリ
イミド−シロキサン共重合体が密着性の良好なポリイミ
ドとして紹介されている。この他にもポリイミドの分子
鎖の末端にシラノール基を導入したものが報告されてお
り、たとえば特開昭57-143328号公報、特開昭58-13631
号公報、特開昭61-287926号公報などがある。しかしな
がら、これらは密着性の向上は実現できるが、前記のよ
うにワニス粘度の高いポリアミド酸であるため厚膜絶縁
層を容易に形成することができない。
ポリイミドの分子構造中にシロキサン結合を導入した系
が知られており、たとえば米国特許3740305号明細書に
はポリアミド酸−シロキサン共重合体よりえられるポリ
イミド−シロキサン共重合体が密着性の良好なポリイミ
ドとして紹介されている。この他にもポリイミドの分子
鎖の末端にシラノール基を導入したものが報告されてお
り、たとえば特開昭57-143328号公報、特開昭58-13631
号公報、特開昭61-287926号公報などがある。しかしな
がら、これらは密着性の向上は実現できるが、前記のよ
うにワニス粘度の高いポリアミド酸であるため厚膜絶縁
層を容易に形成することができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のポリ
イミド膜の形成に用いられているポリアミド酸は、溶媒
に対する溶解性が低いためワニスの粘度が非常に高く、
そのため厚膜絶縁層の形成が困難で成形加工性が非常に
わるいという問題がある。またポリアミド酸はすでに高
分子量化しているため、加熱硬化時の樹脂の流動性が低
く、絶縁層形成などを行なったばあい、導体層の凹凸の
平坦性が低くなる。そのため多層基板を作成する際にパ
ターン精度の低下などの問題を惹き起こすといった問題
がある。
イミド膜の形成に用いられているポリアミド酸は、溶媒
に対する溶解性が低いためワニスの粘度が非常に高く、
そのため厚膜絶縁層の形成が困難で成形加工性が非常に
わるいという問題がある。またポリアミド酸はすでに高
分子量化しているため、加熱硬化時の樹脂の流動性が低
く、絶縁層形成などを行なったばあい、導体層の凹凸の
平坦性が低くなる。そのため多層基板を作成する際にパ
ターン精度の低下などの問題を惹き起こすといった問題
がある。
【0010】成形加工性に優れる付加重合型ポリイミド
を用いたばあいには、高度に3次元架橋するため脆弱で
あり、密着性も低いといった問題がある。
を用いたばあいには、高度に3次元架橋するため脆弱で
あり、密着性も低いといった問題がある。
【0011】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたものであり、ワニス溶媒に対する溶解性が良好
でワニス粘度が低く、そのためワニス中の樹脂濃度を高
くすることが可能であり、厚膜絶縁層の形成が容易に実
現でき、硬化による膜減りが小さく回路の凹凸の平坦性
に優れ、硬化後は強靭で密着性に優れる樹脂組成物およ
びそれを用いたプリント配線板を提供すことを目的とす
る。
なされたものであり、ワニス溶媒に対する溶解性が良好
でワニス粘度が低く、そのためワニス中の樹脂濃度を高
くすることが可能であり、厚膜絶縁層の形成が容易に実
現でき、硬化による膜減りが小さく回路の凹凸の平坦性
に優れ、硬化後は強靭で密着性に優れる樹脂組成物およ
びそれを用いたプリント配線板を提供すことを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I):
【0013】
【化3】
(式中、R1は2価の有機基を示す)で表わされる付加
反応型化合物と、一般式(II):
反応型化合物と、一般式(II):
【0014】
【化4】
(式中、R2は炭素数1〜5の有機基、R3、R4は2価
の有機基、R5は4価の有機基、nは2以上の整数を示
す)で表わされる末端ケイ素修飾ポリアミド酸とを混合
してなる熱硬化性樹脂組成物および前記熱硬化性樹脂組
成物の硬化物を層間絶縁膜として用いたプリント配線板
に関する。
の有機基、R5は4価の有機基、nは2以上の整数を示
す)で表わされる末端ケイ素修飾ポリアミド酸とを混合
してなる熱硬化性樹脂組成物および前記熱硬化性樹脂組
成物の硬化物を層間絶縁膜として用いたプリント配線板
に関する。
【0015】
【実施例】本発明に用いられる一般式(I)で表わされる
付加反応型化合物は、ワニスの粘度を低下させて成形加
工性を改善し、厚膜形成を可能にするために配合され
る。一般式(I)中のR1は2価の有機基であり、その例と
してはアリール基があげられる。
付加反応型化合物は、ワニスの粘度を低下させて成形加
工性を改善し、厚膜形成を可能にするために配合され
る。一般式(I)中のR1は2価の有機基であり、その例と
してはアリール基があげられる。
【0016】一般式(I)で表わされる化合物の具体例と
しては、たとえばN,N´-(メチレン-p-フェニレン)ビ
スマレイミド、N,N´-(スルホンジ-p-フェニレン)ビ
スマレイミド、N,N´-(オキシジ-p-フェニレン)ビス
マレイミド、N,N´-(スルホンジ-m-フェニレン)ビス
マレイミド、N,N´-2,4-トリレンビスマレイミド、N,N
´-2,6-トリレンビスマレイミド、N,N´-m-フェニレン
ビスマレイミド、N,N´-p-フェニレンビスマレイミド、
N,N´-エチレンビスマレイミド、N,N´-ヘキサメチレン
ビスマレイミドのようなマレイミド系化合物などがあげ
られる。これらは1種を用いてもよく、または2種以上
を用いてもよい。
しては、たとえばN,N´-(メチレン-p-フェニレン)ビ
スマレイミド、N,N´-(スルホンジ-p-フェニレン)ビ
スマレイミド、N,N´-(オキシジ-p-フェニレン)ビス
マレイミド、N,N´-(スルホンジ-m-フェニレン)ビス
マレイミド、N,N´-2,4-トリレンビスマレイミド、N,N
´-2,6-トリレンビスマレイミド、N,N´-m-フェニレン
ビスマレイミド、N,N´-p-フェニレンビスマレイミド、
N,N´-エチレンビスマレイミド、N,N´-ヘキサメチレン
ビスマレイミドのようなマレイミド系化合物などがあげ
られる。これらは1種を用いてもよく、または2種以上
を用いてもよい。
【0017】本発明に用いられる一般式(II)で表わされ
る末端ケイ素修飾ポリアミド酸は、強靭で密着性に優れ
た膜を形成させる。
る末端ケイ素修飾ポリアミド酸は、強靭で密着性に優れ
た膜を形成させる。
【0018】一般式(II)中のR2は炭素数1〜5の有機
基である。
基である。
【0019】R3は2価の有機基であり、具体例として
は
は
【0020】
【化5】
などがあげられる。
【0021】R4は2価の有機基であり、具体例として
は
は
【0022】
【化6】
などがあげられる。
【0023】R5は4価の有機基であり、具体例として
は
は
【0024】
【化7】
などがあげられる。
【0025】nは2以上、好ましくは6000〜10000の整
数である。
数である。
【0026】前記末端ケイ素修飾ポリアミド酸の具体例
としては、たとえば式(III):
としては、たとえば式(III):
【0027】
【化8】
で表わされる化合物があげられる。
【0028】前記ポリアミド酸は、たとえばテトラカル
ボン酸ニ無水物、ジアミンおよびアルコキシアミノシラ
ンから既知の方法(ジャーナル オブ ポリメリック
マテリアル(J.Polymeric Mater.)1982,Vo1.9,p225参
照)で合成することができる。
ボン酸ニ無水物、ジアミンおよびアルコキシアミノシラ
ンから既知の方法(ジャーナル オブ ポリメリック
マテリアル(J.Polymeric Mater.)1982,Vo1.9,p225参
照)で合成することができる。
【0029】前記テトラカルボン酸二無水物の具体例と
しては、たとえばピロメリット酸無水物、3,3´,4,4´-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2´,3,3´-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´-ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3´,3´,4
´-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などがあ
げられる。
しては、たとえばピロメリット酸無水物、3,3´,4,4´-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2´,3,3´-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´-ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3´,3´,4
´-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などがあ
げられる。
【0030】前記ジアミンの具体例としては、たとえば
4,4´-ジアミノジフェニルエーテル、4,4´-ジアミノジ
フェニルメタン、4,4´-ジアミノジフェニルスルホン、
4,4´-(メタ−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン、4,4´-ジ(パラ−アミノフェノキシ)ジフェニルス
ルホン、0-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミ
ン、p-フェニレンジアミン、2,2´-ジアミノベンゾフェ
ノン、4,4´-ジアミノベンゾフェノン、4,4´-ジアミノ
ジフェニル-2,2´-プロパンなどの芳香族ジアミン、ト
リメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、テトラ
メチレンジアミン、4,4´-ジメチルヘプタメチレンジア
ミンなどの脂肪族ジアミンなどがあげられる。
4,4´-ジアミノジフェニルエーテル、4,4´-ジアミノジ
フェニルメタン、4,4´-ジアミノジフェニルスルホン、
4,4´-(メタ−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン、4,4´-ジ(パラ−アミノフェノキシ)ジフェニルス
ルホン、0-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミ
ン、p-フェニレンジアミン、2,2´-ジアミノベンゾフェ
ノン、4,4´-ジアミノベンゾフェノン、4,4´-ジアミノ
ジフェニル-2,2´-プロパンなどの芳香族ジアミン、ト
リメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、テトラ
メチレンジアミン、4,4´-ジメチルヘプタメチレンジア
ミンなどの脂肪族ジアミンなどがあげられる。
【0031】前記アルコキシアミノシラン化合物の具体
例としては、たとえば3-アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノ
ブチルトリエトキシシラン、3-アミノブチルトリメトキ
シシラン、アミノフェニルトリエトキシシラン、アミノ
フェニルトリメトキシシランなどがあげられる。
例としては、たとえば3-アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノ
ブチルトリエトキシシラン、3-アミノブチルトリメトキ
シシラン、アミノフェニルトリエトキシシラン、アミノ
フェニルトリメトキシシランなどがあげられる。
【0032】本発明の組成物における一般式(I)で表わ
される化合物と一般式(II)で表わされるポリアミド酸の
割合は、両者の合計量に対し、一般式(I)で表わされる
化合物が10〜80%であるのが好ましく、さらには20〜50
%であるのが好ましい。一般式(I)で表わされる化合物
の割合が10%未満では樹脂の流動性が低くなって加工性
が低下し、厚膜形成が困難になり、80%をこえると機械
的強度が低下する傾向がある。
される化合物と一般式(II)で表わされるポリアミド酸の
割合は、両者の合計量に対し、一般式(I)で表わされる
化合物が10〜80%であるのが好ましく、さらには20〜50
%であるのが好ましい。一般式(I)で表わされる化合物
の割合が10%未満では樹脂の流動性が低くなって加工性
が低下し、厚膜形成が困難になり、80%をこえると機械
的強度が低下する傾向がある。
【0033】本発明の組成物は、通常一般式(I)で表わ
される化合物と一般式(II)で表わされるポリアミド酸と
を有機溶媒中に溶解して混合することにより調製され
る。すなわち、一般式(I)で表わされる化合物と一般式
(II)で表わされるポリアミド酸からなる本発明の組成物
を有機溶媒に溶解したものがワニスとして使用される。
される化合物と一般式(II)で表わされるポリアミド酸と
を有機溶媒中に溶解して混合することにより調製され
る。すなわち、一般式(I)で表わされる化合物と一般式
(II)で表わされるポリアミド酸からなる本発明の組成物
を有機溶媒に溶解したものがワニスとして使用される。
【0034】前記有機溶媒としては、たとえばN-メチル
-2-ピロリドン、γ-ブチロラクトン、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルホルムアミドなどが用いられる。これら
は1種で、または2種以上の混合系で用いられる。
-2-ピロリドン、γ-ブチロラクトン、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルホルムアミドなどが用いられる。これら
は1種で、または2種以上の混合系で用いられる。
【0035】ワニス中の樹脂濃度は、必要なポリイミド
膜の膜厚に応じて通常樹脂濃度65%以下の範囲で調整さ
れるが、さらに好ましくは50%程度である。樹脂濃度が
65%をこえるとワニス中の樹脂成分が析出しやすく、作
業性が若干損なわれるおそれがある。なお、ワニスの粘
度は基板の凹凸の平坦化性の点から5ポイズ以下である
のが好ましい。
膜の膜厚に応じて通常樹脂濃度65%以下の範囲で調整さ
れるが、さらに好ましくは50%程度である。樹脂濃度が
65%をこえるとワニス中の樹脂成分が析出しやすく、作
業性が若干損なわれるおそれがある。なお、ワニスの粘
度は基板の凹凸の平坦化性の点から5ポイズ以下である
のが好ましい。
【0036】以上のような本発明の組成物は、基材上に
塗布することにより、一回の塗布で厚さ40μm程度の厚
膜を形成することができ、しかも、樹脂濃度がたとえば
50%の高濃度のワニスとしても粘度が5ポイズ程度で流
動性を有するため、基板の凹凸の平坦化性に優れてい
る。またえられるポリイミド膜は強靭で基材との密着性
に優れている。
塗布することにより、一回の塗布で厚さ40μm程度の厚
膜を形成することができ、しかも、樹脂濃度がたとえば
50%の高濃度のワニスとしても粘度が5ポイズ程度で流
動性を有するため、基板の凹凸の平坦化性に優れてい
る。またえられるポリイミド膜は強靭で基材との密着性
に優れている。
【0037】以上のような本発明の組成物の硬化物は、
HIC、マルチチップモジュールなどの層間絶縁膜とし
て適用可能であるほか、LSIなどのα−線遮閉膜、平
坦化膜、パッシベーション膜などへの適用も可能であ
る。このばあいには、Naイオン、C1イオンなどの不
純物の濃度を2ppm以下にコントロールすることが望ま
しい。またガラス板などに流延乾燥し、そのあと剥離し
て未硬化の状態でフィルムシートとして用いることもで
きる。すなわち、本発明の組成物は一般的に用いられて
いるガラスクロス/エポキシ樹脂のプリプレグと同様に
積層後加熱するなどしてプリント基板の層間絶縁膜など
として用いることもできる。
HIC、マルチチップモジュールなどの層間絶縁膜とし
て適用可能であるほか、LSIなどのα−線遮閉膜、平
坦化膜、パッシベーション膜などへの適用も可能であ
る。このばあいには、Naイオン、C1イオンなどの不
純物の濃度を2ppm以下にコントロールすることが望ま
しい。またガラス板などに流延乾燥し、そのあと剥離し
て未硬化の状態でフィルムシートとして用いることもで
きる。すなわち、本発明の組成物は一般的に用いられて
いるガラスクロス/エポキシ樹脂のプリプレグと同様に
積層後加熱するなどしてプリント基板の層間絶縁膜など
として用いることもできる。
【0038】その他、前記ワニスをガラス板上に塗布・
乾燥後、加熱硬化することにより、硬化フィルムをうる
こともでき、ガラスクロス、カーボンクロスなどの基材
に含浸、乾燥してプリプレグとして用いることもでき
る。さらに各々の用途に応じて公知の種々の充填剤、強
化材などを配合して複合材料として用いてもよい。
乾燥後、加熱硬化することにより、硬化フィルムをうる
こともでき、ガラスクロス、カーボンクロスなどの基材
に含浸、乾燥してプリプレグとして用いることもでき
る。さらに各々の用途に応じて公知の種々の充填剤、強
化材などを配合して複合材料として用いてもよい。
【0039】つぎに本発明のプリント配線板について説
明する。
明する。
【0040】本発明のプリント配線板は、前記熱硬化性
樹脂組成物の硬化物を層間絶縁膜として用いたものであ
る。前記層間絶縁膜は基板の平坦性に優れているため、
10層以上の高多層を実現できる。また、強靭で密着性に
優れるため、信頼性の高いプリント配線板である。
樹脂組成物の硬化物を層間絶縁膜として用いたものであ
る。前記層間絶縁膜は基板の平坦性に優れているため、
10層以上の高多層を実現できる。また、強靭で密着性に
優れるため、信頼性の高いプリント配線板である。
【0041】つぎに本発明のプリント配線板の製法を説
明する。
明する。
【0042】前記ワニスをセラミック基板上にスピンコ
ート法などによって塗布・乾燥後、加熱硬化することに
より、たとえば膜厚50μmの層間絶縁膜を容易にうるこ
とができる。前記乾燥は、たとえばチッ素雰囲気に保た
れたオーブンの中で80℃(2時間)で行なわれる。加熱
硬化は、たとえばチッ素雰囲気に保たれたオーブン中で
200℃(1時間)、250℃(1時間)、350℃(1.5時間)
で行なえばよい。
ート法などによって塗布・乾燥後、加熱硬化することに
より、たとえば膜厚50μmの層間絶縁膜を容易にうるこ
とができる。前記乾燥は、たとえばチッ素雰囲気に保た
れたオーブンの中で80℃(2時間)で行なわれる。加熱
硬化は、たとえばチッ素雰囲気に保たれたオーブン中で
200℃(1時間)、250℃(1時間)、350℃(1.5時間)
で行なえばよい。
【0043】つぎに硬化膜上に導体層を形成するばあい
には、無電解メッキだけで導体層を形成してもよいが無
電解メッキと電解メッキを併用することが望ましい。同
様の手順を繰り返すことにより、多層基板を実現でき
る。
には、無電解メッキだけで導体層を形成してもよいが無
電解メッキと電解メッキを併用することが望ましい。同
様の手順を繰り返すことにより、多層基板を実現でき
る。
【0044】上下導体間の導通を取るためのバイアホー
ルの形成は、公知の方法で行なえばよい。たとえばワニ
スを塗布・乾燥後にレジストを形成し、前記有機溶媒ま
たは可性ソーダ溶液などのアルカリ水溶液中に浸漬する
ことにより、バイアホール部分のポリイミドを除去する
方法も可能である。とくにレーザなどによる孔あけ加工
によるバイアホール形成はパータン精度が良好であるこ
と、プロセスが乾燥状態で行なえることから作業性が良
好であるなどの点から好ましい。
ルの形成は、公知の方法で行なえばよい。たとえばワニ
スを塗布・乾燥後にレジストを形成し、前記有機溶媒ま
たは可性ソーダ溶液などのアルカリ水溶液中に浸漬する
ことにより、バイアホール部分のポリイミドを除去する
方法も可能である。とくにレーザなどによる孔あけ加工
によるバイアホール形成はパータン精度が良好であるこ
と、プロセスが乾燥状態で行なえることから作業性が良
好であるなどの点から好ましい。
【0045】以上のような本発明の樹脂組成物を用いる
ことにより、たとえばプリント配線板などの層間絶縁膜
を形成するばあい、厚膜で回路の凹凸の平坦化性に優れ
たポリイミド層間絶縁膜の形成が容易となり、製造工程
を大幅に短縮でき、製品の歩留りが向上するとともにコ
スト低減を実現しうる。また形成された層間絶縁膜は強
靭で密着性に優れているため、信頼性の高いプリント配
線板がえられる。
ことにより、たとえばプリント配線板などの層間絶縁膜
を形成するばあい、厚膜で回路の凹凸の平坦化性に優れ
たポリイミド層間絶縁膜の形成が容易となり、製造工程
を大幅に短縮でき、製品の歩留りが向上するとともにコ
スト低減を実現しうる。また形成された層間絶縁膜は強
靭で密着性に優れているため、信頼性の高いプリント配
線板がえられる。
【0046】[実施例1]N,N-(メチレン-p-フェニレ
ン)ビスマレイミドを、前記式(III)で表わされるポリ
アミド酸のNMP(N-メチル-2-ピロリドン)溶液に混
合し、室温下で撹拌して相溶させて調整した均一なワニ
スにおいて、N,N-(メチレン-p-フェニレン)ビスマレ
イミドの混合量を変化させたばあいの室温における粘度
の変化を調べた。ワニス中の樹脂濃度は20%の一定にな
るようにした。ワニスの粘度はBL型粘度計((株)東
京計器)の検出ローター(No.2)をワニス中に5分間
浸漬したのち、60r.p.m.の回転速度で2分後の値を測定
値とした。
ン)ビスマレイミドを、前記式(III)で表わされるポリ
アミド酸のNMP(N-メチル-2-ピロリドン)溶液に混
合し、室温下で撹拌して相溶させて調整した均一なワニ
スにおいて、N,N-(メチレン-p-フェニレン)ビスマレ
イミドの混合量を変化させたばあいの室温における粘度
の変化を調べた。ワニス中の樹脂濃度は20%の一定にな
るようにした。ワニスの粘度はBL型粘度計((株)東
京計器)の検出ローター(No.2)をワニス中に5分間
浸漬したのち、60r.p.m.の回転速度で2分後の値を測定
値とした。
【0047】その結果、図1に示すように、ビスマレイ
ミド/ポリアミド酸=1/2(重量比、以下同様)のワ
ニスのばあい、ポリアミド酸単独の同一粘度のワニスに
較べて約半分までに粘度が低くなっていた。また、ビス
マレイミド/ポリアミド酸=1/1のワニスのばあい、
約1/3まで粘度が低くなっていた。
ミド/ポリアミド酸=1/2(重量比、以下同様)のワ
ニスのばあい、ポリアミド酸単独の同一粘度のワニスに
較べて約半分までに粘度が低くなっていた。また、ビス
マレイミド/ポリアミド酸=1/1のワニスのばあい、
約1/3まで粘度が低くなっていた。
【0048】[実施例2]N,N-(メチレン-p-フェニレ
ン)ビスマレイミド20.0gを式(III)で表わされるポリ
アミド酸の40%NMP溶液100gに混合し、室温下で撹
拌して相溶させ、ビスマレイミド/ポリアミド酸=1/
2で、樹脂濃度50%の均一なワニスを調製した。
ン)ビスマレイミド20.0gを式(III)で表わされるポリ
アミド酸の40%NMP溶液100gに混合し、室温下で撹
拌して相溶させ、ビスマレイミド/ポリアミド酸=1/
2で、樹脂濃度50%の均一なワニスを調製した。
【0049】えられたワニスの5.0gをセラミック基板
(10cm×10cm)上にスピンコート法(スピンコート条
件:500rpm/10秒+800rpm/60秒)により塗布し、チッ
素気流下、オーブン中80℃で1時間乾燥したのち、200
℃で1時間、250℃で30分間、350℃で1時間加熱硬化す
ることにより、セラミック基板上に膜厚42μmのポリイ
ミド膜を形成した。
(10cm×10cm)上にスピンコート法(スピンコート条
件:500rpm/10秒+800rpm/60秒)により塗布し、チッ
素気流下、オーブン中80℃で1時間乾燥したのち、200
℃で1時間、250℃で30分間、350℃で1時間加熱硬化す
ることにより、セラミック基板上に膜厚42μmのポリイ
ミド膜を形成した。
【0050】[実施例3]図2に示すように、実施例2
で形成されたポリイミド膜1上に無電解メッキ処理によ
り膜厚0.5μm程度の薄付け銅を形成したのち、メッキ
レジスト(東京応化工業(株)、OFPR-800)を形成し、
電解メッキを行ない、厚付け銅を形成後、レジスト剥離
・薄付け銅ソフトエッチングにより膜厚(Th)40μmの導
体層2を形成した。その上にポリイミド膜1と同様にし
てポリイミド膜3を形成した。図2に示すように、本発
明の組成物は1回の塗布工程で厚さ40μmの導体を絶縁
することができた。
で形成されたポリイミド膜1上に無電解メッキ処理によ
り膜厚0.5μm程度の薄付け銅を形成したのち、メッキ
レジスト(東京応化工業(株)、OFPR-800)を形成し、
電解メッキを行ない、厚付け銅を形成後、レジスト剥離
・薄付け銅ソフトエッチングにより膜厚(Th)40μmの導
体層2を形成した。その上にポリイミド膜1と同様にし
てポリイミド膜3を形成した。図2に示すように、本発
明の組成物は1回の塗布工程で厚さ40μmの導体を絶縁
することができた。
【0051】ついでポリイミド膜3による平坦化効果
((1−Ti/Th)×100)を調べたところ、83%と良好な結
果がえられた。
((1−Ti/Th)×100)を調べたところ、83%と良好な結
果がえられた。
【0052】[実施例4]実施例2におけるN,N-(メチ
レン-p-フェニレン)ビスマレイミドとポリアミド酸の
混合比を1/1に変えたほかは実施例2と同様にして樹
脂濃度50%の均一なワニスを調製した。えられたワニス
の5.0gをセラミック基板(10cm×10cm)上にスピンコー
ト法(スピンコート条件:500rpm/10秒+800rpm/60
秒)により塗布し、チッ素気流下、オーブン中80℃で1
時間乾燥したのち、200℃で1時間、250℃で30分、350
℃で1時間加熱硬化することにより、セラミック基板上
に膜厚48μmのポリイミド膜を形成した。
レン-p-フェニレン)ビスマレイミドとポリアミド酸の
混合比を1/1に変えたほかは実施例2と同様にして樹
脂濃度50%の均一なワニスを調製した。えられたワニス
の5.0gをセラミック基板(10cm×10cm)上にスピンコー
ト法(スピンコート条件:500rpm/10秒+800rpm/60
秒)により塗布し、チッ素気流下、オーブン中80℃で1
時間乾燥したのち、200℃で1時間、250℃で30分、350
℃で1時間加熱硬化することにより、セラミック基板上
に膜厚48μmのポリイミド膜を形成した。
【0053】[実施例5]実施例3と同様にして、実施
例4で形成されたポリイミド膜1上に無電解メッキ処理
により膜厚0.5μm程度の薄付け銅を形成したのち、メ
ッキレジストを形成し、電解メッキを行ない、厚付け銅
を形成後、レジスト剥離・薄付け銅ソフトエッチングに
より膜厚(Th)40μm導体層2を形成した。その上にポリ
イミド膜1と同様にしてポリイミド膜3を形成した。本
実施例においても、1回の塗布工程で厚さ40μmの導体
を絶縁することができた。ポリイミド膜3による平坦化
効果は92%と良好であった。
例4で形成されたポリイミド膜1上に無電解メッキ処理
により膜厚0.5μm程度の薄付け銅を形成したのち、メ
ッキレジストを形成し、電解メッキを行ない、厚付け銅
を形成後、レジスト剥離・薄付け銅ソフトエッチングに
より膜厚(Th)40μm導体層2を形成した。その上にポリ
イミド膜1と同様にしてポリイミド膜3を形成した。本
実施例においても、1回の塗布工程で厚さ40μmの導体
を絶縁することができた。ポリイミド膜3による平坦化
効果は92%と良好であった。
【0054】[実施例6]実施例5でえられたポリイミ
ド膜1、導体層2およびポリイミド膜3が形成されたセ
ラミック基板を用い、これにレーザによるバイアホール
の形成、メッキによる導体層形成を繰り返し行ない、導
体層12層の片面多層基板を作製した。えられた多層基板
はセラミック基板と樹脂層の密着性が良好であり、ハン
ダ浴に20秒浸漬後も剥離などはまったく見られない。
また平坦性が良好であり10層以上の多層化をパターン
精度を低下させることなく実現できた。
ド膜1、導体層2およびポリイミド膜3が形成されたセ
ラミック基板を用い、これにレーザによるバイアホール
の形成、メッキによる導体層形成を繰り返し行ない、導
体層12層の片面多層基板を作製した。えられた多層基板
はセラミック基板と樹脂層の密着性が良好であり、ハン
ダ浴に20秒浸漬後も剥離などはまったく見られない。
また平坦性が良好であり10層以上の多層化をパターン
精度を低下させることなく実現できた。
【0055】[実施例7]N,N-(スルホンジ-p-フェニ
レン)ビスマレイミド20.0gを式(III)で表わされるポ
リアミド酸の40%NMP溶液100gに混合し、室温下で
撹拌して相溶させ、ビスマレイミド/ポリアミド酸=1
/2で樹脂濃度50%の均一なワニスをえた。
レン)ビスマレイミド20.0gを式(III)で表わされるポ
リアミド酸の40%NMP溶液100gに混合し、室温下で
撹拌して相溶させ、ビスマレイミド/ポリアミド酸=1
/2で樹脂濃度50%の均一なワニスをえた。
【0056】えられたワニスの5.0gをセラミック基板
(10cm×10cm)上にスピンコート法(スピンコート条
件:500rpm/10秒+800rpm/60秒)により塗布し、チッ
素気流下、オーブン中80℃で1時間乾燥したのち、200
℃で1時間、250℃で30分間、350℃で1時間加熱硬化す
ることにより、セラミック基板上に膜厚48μmのポリイ
ミド膜を形成した。
(10cm×10cm)上にスピンコート法(スピンコート条
件:500rpm/10秒+800rpm/60秒)により塗布し、チッ
素気流下、オーブン中80℃で1時間乾燥したのち、200
℃で1時間、250℃で30分間、350℃で1時間加熱硬化す
ることにより、セラミック基板上に膜厚48μmのポリイ
ミド膜を形成した。
【0057】[実施例8〜10]N,N-(メチレン-p-フェ
ニレン)ビスマレイミドを前記式(III)で表わされるポ
リアミド酸のNMP溶液に表1に示される混合比になる
ように混合して樹脂濃度20%のワニスをえた。これらの
ワニスを2.0tスチール板上に塗布して実施例7と同じ
様にして厚さ10μm、幅5mmのポリイミド膜を形成し、
テンシロンTSM-10((株)東洋ボールドウィン)を用い
て引張り速度10mm/分でTピール強度を測定した。
ニレン)ビスマレイミドを前記式(III)で表わされるポ
リアミド酸のNMP溶液に表1に示される混合比になる
ように混合して樹脂濃度20%のワニスをえた。これらの
ワニスを2.0tスチール板上に塗布して実施例7と同じ
様にして厚さ10μm、幅5mmのポリイミド膜を形成し、
テンシロンTSM-10((株)東洋ボールドウィン)を用い
て引張り速度10mm/分でTピール強度を測定した。
【0058】[比較例1]式(III)で表わされるポリア
ミド酸の40%NMP溶液を用いたほかは、実施例3と同
様にしてポリアミド膜を形成し、平坦化効果を調べたと
ころ24%であった。
ミド酸の40%NMP溶液を用いたほかは、実施例3と同
様にしてポリアミド膜を形成し、平坦化効果を調べたと
ころ24%であった。
【0059】[比較例2]式(III)で表わされるポリア
ミド酸の20%NMP溶液を実施例8〜10と同様にして硬
化させた硬化物のTピール強度を測定した。結果を表1
に示す。
ミド酸の20%NMP溶液を実施例8〜10と同様にして硬
化させた硬化物のTピール強度を測定した。結果を表1
に示す。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物はワニスの粘度を低
くすることができるため、ワニスの粘度を低く維持しな
がら樹脂濃度を高くすることができ、プリント配線板な
どの絶縁膜として用いたばあいに導体の凹凸平坦性に優
れるだけでなく、成形加工性が飛躍的に向上し、厚膜の
ポリイミド膜の形成が容易になる。また強靭で基材との
高い密着性を実現しうる。しかも比較的低価格の付加反
応型ポリイミドを混合するため、コストを大幅に低減す
ることも可能となる。
くすることができるため、ワニスの粘度を低く維持しな
がら樹脂濃度を高くすることができ、プリント配線板な
どの絶縁膜として用いたばあいに導体の凹凸平坦性に優
れるだけでなく、成形加工性が飛躍的に向上し、厚膜の
ポリイミド膜の形成が容易になる。また強靭で基材との
高い密着性を実現しうる。しかも比較的低価格の付加反
応型ポリイミドを混合するため、コストを大幅に低減す
ることも可能となる。
【0062】本発明の樹脂組成物は、LSIのα線遮閉
膜や層間絶縁膜、多層配線板などの層間絶縁膜、さらに
は表面コーティング膜、接着剤などのあらゆる用途に適
用可能である。
膜や層間絶縁膜、多層配線板などの層間絶縁膜、さらに
は表面コーティング膜、接着剤などのあらゆる用途に適
用可能である。
【図1】本発明の樹脂組成物を用いたワニスにおけるビ
スマレイミド化合物の混合量と粘度との関係を示すグラ
フである。
スマレイミド化合物の混合量と粘度との関係を示すグラ
フである。
【図2】平坦化効果測定方法の説明図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のポリ
イミド膜の形成に用いられているポリアミド酸は、溶媒
に対する溶解性が低いためワニスの粘度が非常に高く、
そのため厚膜絶縁層の形成が困難で成形加工性が非常に
わるいという問題がある。またポリアミド酸はすでに高
分子量化しているため、加熱硬化時の樹脂の流動性が低
く、絶縁層形成などを行なったばあい、導体層の凹凸の
平坦性が低くなる。そのため多層基板を作成する際にパ
ターン精度の低下などを惹き起こすといった問題があ
る。
イミド膜の形成に用いられているポリアミド酸は、溶媒
に対する溶解性が低いためワニスの粘度が非常に高く、
そのため厚膜絶縁層の形成が困難で成形加工性が非常に
わるいという問題がある。またポリアミド酸はすでに高
分子量化しているため、加熱硬化時の樹脂の流動性が低
く、絶縁層形成などを行なったばあい、導体層の凹凸の
平坦性が低くなる。そのため多層基板を作成する際にパ
ターン精度の低下などを惹き起こすといった問題があ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたものであり、ワニス溶媒に対する溶解性が良好
でワニス粘度が低く、そのためワニス中の樹脂濃度を高
くすることが可能であり、厚膜絶縁層の形成が容易に実
現でき、硬化による膜減りが小さく回路の凹凸の平坦性
に優れ、硬化後は強靭で密着性に優れる樹脂組成物およ
びそれを用いたプリント配線板を提供することを目的と
する。
なされたものであり、ワニス溶媒に対する溶解性が良好
でワニス粘度が低く、そのためワニス中の樹脂濃度を高
くすることが可能であり、厚膜絶縁層の形成が容易に実
現でき、硬化による膜減りが小さく回路の凹凸の平坦性
に優れ、硬化後は強靭で密着性に優れる樹脂組成物およ
びそれを用いたプリント配線板を提供することを目的と
する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】前記テトラカルボン酸二無水物の具体例と
しては、たとえばピロメリット酸無水物、3,3´,4,4´-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2´,3,3´-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´-ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3´,4´-
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などがあげら
れる。
しては、たとえばピロメリット酸無水物、3,3´,4,4´-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2´,3,3´-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´-ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3´,4´-
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などがあげら
れる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 山本 泰
尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機
株式会社材料研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1は2価の有機基を示す)で表わされる付加
反応型化合物と、一般式(II): 【化2】 (式中、R2は炭素数1〜5の有機基、R3、R4は2価
の有機基、R5は4価の有機基、nは2以上の整数を示
す)で表わされる末端ケイ素修飾ポリアミド酸とを混合
してなる熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物の硬
化物を層間絶縁膜として用いたプリント配線板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19409791A JPH0532891A (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いたプリント配線板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19409791A JPH0532891A (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いたプリント配線板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532891A true JPH0532891A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16318900
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19409791A Pending JPH0532891A (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いたプリント配線板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0532891A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08124422A (ja) * | 1994-10-25 | 1996-05-17 | Nec Corp | 磁器組成物及びそれを用いた誘電体部品 |
US20100063678A1 (en) * | 2008-09-10 | 2010-03-11 | Hitachi Cable, Ltd. | Motion control sensor system for a moving unit and motion control system |
WO2010128667A1 (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-11 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 熱硬化性ポリイミド樹脂組成物、硬化物及び粘着剤 |
KR20150005167A (ko) * | 2013-07-04 | 2015-01-14 | 제일모직주식회사 | 포지티브형 감광성 수지 조성물, 이를 이용한 표시 소자용 유기 절연막, 및 표시 소자 |
JP2015081285A (ja) * | 2013-10-22 | 2015-04-27 | 日産化学工業株式会社 | ディスプレイ基板用樹脂組成物 |
-
1991
- 1991-08-02 JP JP19409791A patent/JPH0532891A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08124422A (ja) * | 1994-10-25 | 1996-05-17 | Nec Corp | 磁器組成物及びそれを用いた誘電体部品 |
US20100063678A1 (en) * | 2008-09-10 | 2010-03-11 | Hitachi Cable, Ltd. | Motion control sensor system for a moving unit and motion control system |
WO2010128667A1 (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-11 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 熱硬化性ポリイミド樹脂組成物、硬化物及び粘着剤 |
KR20150005167A (ko) * | 2013-07-04 | 2015-01-14 | 제일모직주식회사 | 포지티브형 감광성 수지 조성물, 이를 이용한 표시 소자용 유기 절연막, 및 표시 소자 |
JP2015081285A (ja) * | 2013-10-22 | 2015-04-27 | 日産化学工業株式会社 | ディスプレイ基板用樹脂組成物 |
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