JPH11116612A - 可視光硬化性樹脂組成物およびその用途 - Google Patents
可視光硬化性樹脂組成物およびその用途Info
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- JPH11116612A JPH11116612A JP10279498A JP10279498A JPH11116612A JP H11116612 A JPH11116612 A JP H11116612A JP 10279498 A JP10279498 A JP 10279498A JP 10279498 A JP10279498 A JP 10279498A JP H11116612 A JPH11116612 A JP H11116612A
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Abstract
YAGレーザーの第二高調波に十分な感度を有し、保存
安定性に優れ、可視光レーザー用の優れた感光層を形成
しうる可視光硬化性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 下記式(1)で表される有機ホウ素化合
物を光増感剤として含有する可視光硬化性樹脂組成物。 【化1】 〔式中、R1〜R9は明細書に記載される基を示すが、R
1、R2、R3、R5、R6、R7の内、少なくとも1つ以上
はアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオ
キシ基またはアラルキルオキシ基である。〕
Description
る有機ホウ素化合物を光増感剤として含有する可視光領
域の光線に対し高い感度を示す可視光硬化性樹脂組成物
及びその用途に関する。
は画像記録の分野で、従来のフィルム原稿等を用いた紫
外線による記録方法に代わり、コンピューターによって
電子編集された原稿を、そのまま、高出力レーザーを用
いて直接出力し、記録する方法が検討されている。この
方法は、レーザーによる直接書き込みにより、記録、画
像形成工程が、大幅に簡略化できるという利点をもつ。
定なレーザー光源は、可視領域にその出力波長を有する
ものが多い。具体的には、波長488nmおよび51
4.5nmに安定な発振線を持つアルゴンレーザー、あ
るいは第二高調波として532nmに輝線を持つYAG
レーザー等が汎用されている。そのため、それらの波長
に対して高感度な化合物が望まれているが、従来使用さ
れてきた紫外線用の感光剤では、可視領域での感度が低
いため使用できなかった。また、ピリリウム塩、または
チオピリリウム塩類等の添加で、可視部での感度の向上
は可能ではあるが、その感光層の保存安定性が低く、使
用するのが困難であった。
例えば、7−ジエチルアミノ−3−ベンゾチアゾイルク
マリン(慣用名:クマリン−6)、或いは、ビス〔3−
(7−ジエチルアミノクマリル)〕ケトン(慣用名:ケ
トクマリン)が知られているが、これらは、最大吸収波
長が450nm前後にあるために、アルゴンレーザーの
488nmよりは短波長であり、感度が不十分である。
また、特開平4−18088に記載の4−置換−3−ベ
ンゾチアゾイルクマリン化合物は、アルゴンレーザーの
488nmでは高感光性を示すものの、514.5nm
あるいはYAGレーザーの第二高調波である532nm
には吸収をほとんど持たず、感度向上の余地を残してい
た。
リカ特許第5498641号、特開平8−6245、特
開平7−225474、特開平7−219223、特開
平7−5685、特開平5−241338には、ビスピ
ロメテン系ホウ素化合物が開示されているが、これを用
いた場合、上記レーザー光に対する感度や、感光層の保
存安定性に改良の余地が残されていた。
力で安定なレーザー光源であるアルゴンレーザーの51
4.5nmの発振線、あるいは、YAGレーザーの第二
高調波である532nm等の可視光領域の長波長のレー
ザー光に対して高感度で、保存安定性に優れた光増感剤
を含有する可視光硬化性樹脂組成物を提供することであ
る。
を解決するため鋭意検討した結果、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、光増感剤として下記一般
式(1)で表される有機ホウ素化合物を含有する光硬化
性樹脂組成物に関する。また、本発明は、該可視光硬化
性樹脂組成物と溶剤とを含有してなる可視光硬化材料イ
ンキに関する。更に本発明は、該組成物を基板上に有し
てなる可視光感光性材料に関するものである。なお、本
発明で言う「可視光硬化材料用インキ」とは、後述する
ように、可視光感光性材料用の感光液、電着塗装用の塗
料等を意味する。また、「可視光硬化材料」とは、可視
光感光材料、電着塗装用感光材料、ドライフィルムレジ
スト等を意味するものである。
に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒ
ドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸
基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシアル
キル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリ
ールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシル基、アルコ
キシカルボニル基、アミノカルボニル基、アルキルアミ
ノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アル
キルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ
基、アリールアミノカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルケニルオキ
シカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アル
コキシカルボニルアルコキシカルボニル基、アルキルカ
ルボニルアルコキシカルボニル基、モノ(ヒドロキシア
ルキル)アミノカルボニル基、ジ(ヒドロキシアルキ
ル)アミノカルボニル基、モノ(アルコキシアルキル)
アミノカルボニル基、ジ(アルコキシアルキル)アミノ
カルボニル基またはアルケニル基を表し、R1、R2、R
3、R5、R6、R7の内、少なくとも1つ以上はアルコキ
シ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基また
はアラルキルオキシ基であり、R4は水素原子、シアノ
基、アルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロア
リール基またはアルケニル基を表し、R8,R9はハロゲ
ン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘテ
ロアリール基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ
基、アルコキシアルコキシアルコキシ基、ハロゲノアル
キル基、アルキルチオアルキル基、ジアルキルアミノア
ルキル基、アルキルチオアルコキシ基、ジアルキルアミ
ノアルコキシ基、ジアルキルアミノアルコキシアルコキ
シ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキルチオ基、ア
ルキルチオアルキルチオ基、ジアルキルアミノアルキル
チオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ヘテロア
リールオキシ基またはヘテロアリールチオ基を表す。〕
化合物は、ピロール環上の置換基として、アルコキシ
基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基、また
はアラルキルオキシ基の内、少なくとも1つ以上を含有
することを特徴とするジピロメテン系ホウ素化合物であ
り、アルゴンレーザー光やYAGレーザー高調波光の波
長に極めて大きな吸収を有しており、かつ、それらの光
に非常に高感度であり、光硬化樹脂(例えば、エチレン
型不飽和結合を分子中に少なくとも1個以上有する光重
合または光架橋可能な化合物など)ならびに光重合開始
剤を用いる光硬化に適用可能な、極めて有用な化合物で
ある。
て感度が大きく変動していたが、本発明の光増感剤は、
いずれの方式においても安定した感度を示すものであ
る。さらに、従来の可視光硬化性樹脂組成物は、保存安
定性に問題があったが、本発明の可視光硬化性樹脂組成
物は、長期間の保存に耐えうる、経時保存安定性に優れ
たものである。
する。本発明の一般式(1)で表される化合物におい
て、R1、R2、R3、R5、R6、R7の具体例としては、
水素原子;ニトロ基;シアノ基;ヒドロキシ基;アミノ
基;カルボキシル基;スルホン酸基;フッ素原子、塩素
原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペ
ンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチ
ルヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基;クロ
ロメチル基、ジクロロメチル基、フルオロメチル基、ト
リフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ノナフ
ルオロブチル基等のハロゲノアルキル基;メトキシエチ
ル基、エトキシエチル基、イソプロピルオキシエチル
基、3−メトキシプロピル基、2ーメトキシブチル基等
のアルコキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n
−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、
n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オ
クチルオキシ基、n−デシルオキシ基、シクロペンチル
オキシ基、シクロヘキシルオキシ基、4−メチルシクロ
ヘキシルオキシ基等のアルコキシ基;メトキシエトキシ
基、エトキシエトキシ基、3−メトキシプロポキシ基、
3−(イソプロピルオキシ)プロポキシ基等のアルコキ
シアルコキシ基;
4−メチルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ
基、2−メトキシフェノキシ基、4−イソプロピルフェ
ノキシ基等のアリールオキシ基;ベンジルオキシ基、フ
ェネチルオキシ基等のアラルキルオキシ基;ホルミル
基、アセチル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカ
ルボニル基、イソプロピルカルボニル基、イソブチルカ
ルボニル基、t−ブチルカルボニル基、イソペンチルカ
ルボニル基、ベンジルカルボニル基等のアシル基;メト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキ
シカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n
−オクチルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカル
ボニル基,シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロ
ヘキシルオキシカルボニル基、4−メチルシクロヘキシ
ルオキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ア
ミノカルボニル基;メチルアミノカルボニル基、n−ブ
チルアミノカルボニル基、n−ヘキシルアミノカルボニ
ル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、4−メチル
シクロヘキシルアミノカルボニル基等のアルキルアミノ
カルボニル基;
ミノカルボニル基、ジ−n−ブチルアミノカルボニル
基、ジ−n−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−n−オ
クチルアミノカルボニル基、N−イソアミル−N−メチ
ルアミノカルボニル基等のジアルキルアミノカルボニル
基;アセチルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、イ
ソブチルカルボニルアミノ基等のアルキルカルボニルア
ミノ基;フェニルアミノカルボニル基、4−メチルフェ
ニルアミノカルボニル基、2−メトキシフェニルアミノ
カルボニル基、4−n−プロピルフェニルアミノカルボ
ニル基等のアリールアミノカルボニル基;フェニルカル
ボニルアミノ基、4−エチルフェニルカルボニルアミノ
基、3−イソプロピルフェニルカルボニルアミノ基、2
−メトキシフェニルカルボニルアミノ基等のアリールカ
ルボニルアミノ基;フェノキシカルボニル基、4−メチ
ルフェノキシカルボニル基、3−メチルフェノキシカル
ボニル基、2−メチルフェノキシカルボニル基、2,4
−ジメチルフェノキシカルボニル基、2,6−ジメチル
フェノキシカルボニル基、2,4、6−トリメチルフェ
ノキシカルボニル基、4−フェニルフェノキシカルボニ
ル基等のアリールオキシカルボニル基;
基;フェニル基、3−ニトロフェニル基、4−シアノフ
ェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−メチルフェ
ニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3−トリフルオ
ロメチルフェニル基、4−クロロフェニル基、4−メト
キシフェニル基、4−(ジメチルアミノ)フェニル基、
ナフチル基などのアリール基;ピロリル基、チエニル
基、フラニル基、オキサゾイル基、イソオキサゾイル
基、オキサジアゾイル基、チアジアゾイル基、イミダゾ
イル基、ベンゾチアゾイル基、ベンゾオキサゾイル基、
ベンゾイミダゾイル基、ベンゾフラニル基、インド−3
−イル基等のヘテロアリール基;メチルチオ基、エチル
チオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n
−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、t−ブチルチオ
基、3,5,5−トリメチルヘキシルチオ基等のアルキ
ルチオ基;フェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ
基、2−メトキシフェニルチオ基、4−t−ブチルフェ
ニルチオ基、ナフチルチオ基等のアリールチオ基;アリ
ルオキシカルボニル基、2−ブテノキシカルボニル基等
のアルケニルオキシカルボニル基;ベンジルオキシカル
ボニル基、4−メチルベンジルオキシカルボニル基、フ
ェネチルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカル
ボニル基;
基、エトキシカルボニルメトキシカルボニル基、n−プ
ロポキシカルボニルメトキシカルボニル基、イソプロポ
キシカルボニルメトキシカルボニル基等のアルコキシカ
ルボニルアルコキシカルボニル基;メチルカルボニルメ
トキシカルボニル基、エチルカルボニルメトキシカルボ
ニル基等のアルキルカルボニルアルコキシカルボニル
基;ヒドロキシエチルアミノカルボニル基、2−ヒドロ
キシプロピルアミノカルボニル基、3−ヒドロキシプロ
ピルアミノカルボニル基等のモノ(ヒドロキシアルキ
ル)アミノカルボニル基;ジ(ヒドロキシエチル)アミ
ノカルボニル基、ジ(2−ヒドロキシプロピル)アミノ
カルボニル基、ジ(3−ヒドロキシプロピル)アミノカ
ルボニル基等のジ(ヒドロキシアルキル)アミノカルボ
ニル基;メトキシメチルアミノカルボニル基、メトキシ
エチルアミノカルボニル基、エトキシメチルアミノカル
ボニル基、エトキシエチルアミノカルボニル基、プロポ
キシエチルアミノカルボニル基等のモノ(アルコキシア
ルキル)アミノカルボニル基;ジ(メトキシメチル)ア
ミノカルボニル基、ジ(メトキシエチル)アミノカルボ
ニル基、ジ(エトキシメチル)アミノカルボニル基、ジ
(エトキシエチル)アミノカルボニル基、ジ(プロポキ
シエチル)アミノカルボニル基等のジ(アルコキシアル
キル)アミノカルボニル基;ビニル基、プロペニル基、
1−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル
基、3−メチル−1−ブテニル基、2,2−ジシアノビ
ニル基、1,2,2−トリシアノビニル基等のアルケニ
ル基等を挙げることができる。R1、R2、R3、R5、R
6、R7の内、少なくとも1つ以上は、上記のアルコキシ
基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基、アラ
ルキルオキシ基を表す。
基;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n
−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−
オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基
等のアルキル基;ベンジル基、フェネチル基等のアラル
キル基;フェニル基、3−ニトロフェニル基、4−シア
ノフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−メチル
フェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3−トリフ
ルオロメチルフェニル基、4−クロロフェニル基、4−
メトキシフェニル基、4−(ジメチルアミノ)フェニル
基、ナフチル基などのアリール基;ピロリル基、チエニ
ル基、フラニル基、オキサゾイル基、イソオキサゾイル
基、オキサジアゾイル基、チアジアゾイル基、イミダゾ
イル基、ベンゾチアゾイル基、ベンゾオキサゾイル基、
ベンゾイミダゾイル基、ベンゾフラニル基、インド−3
−イル基等のヘテロアリール基;ビニル基、プロペニル
基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニ
ル基、3−メチル−1−ブテニル基、2,2−ジシアノ
ビニル基、1,2,2−トリシアノビニル基等のアルケ
ニル基等を挙げることができる。
素、臭素等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル
基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキ
シル基、シクロヘキシル基等のアルキル基;ベンジル
基、フェネチル基等のアラルキル基;フェニル基、3−
ニトロフェニル基、4−シアノフェニル基、4−ヒドロ
キシフェニル基、2−メチルフェニル基、3,5−ジメ
チルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、
4−クロロフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−
(ジメチルアミノ)フェニル基、ナフチル基などのアリ
ール基;ピロリル基、チエニル基、フラニル基、オキサ
ゾイル基、イソオキサゾイル基、オキサジアゾイル基、
チアジアゾイル基、イミダゾイル基、ベンゾチアゾイル
基、ベンゾオキサゾイル基、ベンゾイミダゾイル基、ベ
ンゾフラニル基、インド−3−イル基等のヘテロアリー
ル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イ
ソプロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ
基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n
−デシルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘ
キシルオキシ基、4−メチルシクロヘキシルオキシ基等
のアルコキシ基;
基、3−メトキシプロポキシ基、3−(イソプロピルオ
キシ)プロポキシ基等のアルコキシアルコキシ基;メト
キシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ
基、3-( メトキシエトキシ) プロポキシ基等のアルコキ
シアルコキシアルコキシ基;クロロメチル基、ジクロロ
メチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、
ペンタフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ノ
ナフルオロブチル基等のハロゲノアルキル基;2-メチル
チオエチル基、2-エチルチオエチル基、2-n-プロピルチ
オエチル基、2-iso-プロピルチオエチル基、2-n-ブチル
チオエチル基、2-iso-ブチルチオエチル基等のアルキル
チオアルキル基;2-ジメチルアミノエチル基、2-(2- ジ
メチルアミノエトキシ) エチル基、4-ジメチルアミノブ
チル基、1-ジメチルアミノプロパン-2- イル基、3-ジメ
チルアミノプロピル基、2-ジ-iso- プロピルアミノエチ
ル基、2-ジ-n- ブチルアミノエチル基等のジアルキルア
ミノアルキル基;2-メチルチオエトキシ基、2-エチルチ
オエトキシ基、2-n-プロピルチオエトキシ基、2-iso-プ
ロピルチオエトキシ基、2-n-ブチルチオエトキシ基、2-
iso-ブチルチオエトキシ基等のアルキルチオアルコキシ
基;2-ジメチルアミノエトキシ基、2-(2- ジメチルアミ
ノエトキシ) エトキシ基、4-ジメチルアミノブトキシ
基、1-ジメチルアミノプロパン-2- イルオキシ基、3-ジ
メチルアミノプロポキシ基、2-ジメチルアミノ-2- メチ
ルプロポキシ基、2-ジエチルアミノエトキシ基、2-(2-
ジエチルアミノエトキシ) エトキシ基、3-ジエチルアミ
ノプロポキシ基、1-ジエチルアミノプロポキシ基、2-ジ
-iso- プロピルアミノエトキシ基、2-ジ-n- ブチルアミ
ノアミノエトキシ基等のジアルキルアミノアルコキシ
基;
チルアミノエトキシプロポキシ基、ジエチルアミノエト
キシプロポキシ基等のジアルキルアミノアルコキシアル
コキシ基;フェノキシ基、2-メチルフェノキシ基、4-メ
チルフェノキシ基、4-t-ブチルフェノキシ基、2-メトキ
シフェノキシ基、4-iso-プロピルフェノキシ基等のアリ
ールオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、n-プロピ
ルチオ基、iso-プロピルチオ基、n-ブチルチオ基、iso-
ブチルチオ基、sec-ブチルチオ基、t-ブチルチオ基、n-
ペンチルチオ基、iso-ペンチルチオ基、1,2-ジメチルプ
ロピルチオ基、1,1-ジメチルプロピルチオ基等のアルキ
ルチオ基;メトキシメチルチオ基、メトキシエチルチオ
基、エトキシエチルチオ基等のアルコキシアルキルチオ
基;メチルチオメチルチオ基、メチルチオエチルチオ
基、エチルチオエチルチオ基等のアルキルチオアルキル
チオ基;2-ジメチルアミノエチルチオ基、4-ジメチルア
ミノブチルチオ基等のジアルキルアミノアルキルチオ
基;フェニルチオ基、2-メチルフェニルチオ基、4-メチ
ルフェニルチオ基、4-t-ブチルフェニルチオ基、2-メト
キシフェニルチオ基、4-t-ブチルフェニルチオ基等のア
リールチオ基;ピロリルオキシ基、チエニルオキシ基、
フラニルオキシ基、オキサゾイルオキシ基等のヘテロア
リールオキシ基;ピロリルチオ基、チエニルチオ基、フ
ラニルチオ基、オキサゾイルチオ基等のヘテロアリール
チオ基等を挙げることができる。
ウ素化合物の具体例を示すが、本発明はこれらの例のみ
に限定されるものではない。
素化合物は以下の方法で製造することができる。即ち、
公知の方法(例えば、Aust. J. Chem., 1965, 11, 1835
-45、Liebigs Ann. Chem., 1973, 146-60)に従い合成
した下記一般式(2)で表される化合物を、三フッ化ホ
ウ素と反応することにより、下記一般式(3)で表され
る化合物を得た後、最後にフッ素原子を置換して一般式
(1)で示される有機ホウ素化合物を得ることができ
る。
原子を表す。)
は、400〜700nmの可視光領域の光、特に、40
0〜600nmの光を吸収することにより励起され、光
硬化性樹脂や、光反応開始剤(例えば、光ラジカル重合
開始剤、光酸発生剤、光塩基発生剤等)と相互作用を有
する化合物である。ここで言う「相互作用」には、励起
された本発明の化合物から光硬化性樹脂または光反応開
始剤へのエネルギー移動や電子移動が包含される。この
ことから、本発明の化合物は、光増感剤として極めて有
用な化合物である。
感剤として一般式(1)で表される有機ホウ素化合物
を、少なくとも1種含有するものであり、さらに、その
他の公知の光増感剤を含有していてもよい。
使用されている光増感剤であれば特に限定はされない
が、ケトクマリン、クマリン−6および特開平4−18
088号に記載されたクマリン化合物等が挙げられる。
される有機ホウ素化合物の含有量としては、特に制限は
ないが、本発明で所望の効果を得るためには、光増感剤
中の一般式(1)で表される有機ホウ素化合物の含有量
は、10重量%以上であることが好ましく、より好まし
くは20重量%以上であり、さらに好ましくは30重量
%以上であり、50重量%以上含有する光増感剤は特に
好ましい。
式(1)で表される有機ホウ素化合物を含有する光増感
剤と、光硬化性樹脂、光反応開始剤等を混合して得られ
る。本発明の可視光硬化性樹脂組成物において、本発明
の光増感剤の使用量は、光増感剤中に含有される一般式
(1)で表される有機ホウ素化合物の種類や量、相互作
用すべき光硬化性樹脂成分の種類により異なるが、通
常、光硬化性樹脂成分100重量部当たり、本発明の有
機ホウ素化合物の使用量が0.1〜10重量部、好まし
くは0.3〜5重量部の範囲内が適当である。本化合物
の使用量が0.1重量部より少なすぎると、形成される
被膜の感光性が低下する傾向があり、10重量部より多
くなると、溶解性の点から、組成物を均一な状態に保つ
ことが困難になる傾向がみられる。
般に使用されている光照射により架橋もしくは重合しう
る感光性基を有する光硬化性樹脂であれば特に限定され
るものではなく、少なくとも1個のエチレン性不飽和二
重結合を有する化合物で、モノマー、プレポリマー、2
量体、3量体等のオリゴマー、それらの混合物ならびに
それらの共重合体などである。単官能および多官能(メ
タ)アクリレートが一般的であり、例えば、特開平3−
223759号公報の第2頁右下欄第6行〜第6頁左下
欄第16行目に記載の感光性基として(メタ)アクリロ
イル基を含むアニオン性光硬化性樹脂、感光性基として
シンナモイル基を含む光硬化性樹脂、感光性基としてア
リル基を含む光硬化性樹脂等が挙げられる。該樹脂は下
記光ラジカル重合開始剤と組合せて使用することが好ま
しい。これらの光硬化性樹脂は、単独で用いてもよく、
混合して用いてもよい。
2)のエチレン性不飽和化合物に記載の脂肪族ポリヒド
ロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル化物の具
体例として、分子量300〜1000のポリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート等も使用することがで
きる。
発生剤から発生する酸を触媒として、重合反応、エーテ
ル化反応、ピナコール転移、シラノール脱水反応、分子
内脱水縮合反応、加水分解縮合反応等の反応により硬化
(不溶化)する化合物を使用することができる。該化合
物としては、例えば、ビスフェノールA型ジグリシジル
エーテル、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル
等のグリシジルエーテル型エポキシ化合物類、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシク
ロヘキサンカルボキシレート、ジシクロペンタジエンジ
オキサイド、エポキシシクロヘキセンカルボン酸エチレ
ングリコールジエステル、1,3−ビス〔2−{3(7
−オキサビシクロ〔4.1.0〕ヘプチル)}エチル〕
テトラメチルジシロキサン( J.Polym. Sci. : Part A
: Polym. Chem. 28, 479, 1990 参照)等の脂環型エポ
キシ化合物類、ブチレングリコールジビニルエーテル、
トリメチロールプロパンジ(1−プロペニル)メチルエ
ーテル、トリメチロールプロパンジ(1−プロペニル)
ブチルエーテル、トリメチロールプロパンジ(1−プロ
ペニル)オクチルエーテル、トリメチロールプロパンジ
(1−プロペニル)フェニルエーテル、トリメチロール
プロパンジ(1−プロペニル)エーテルアセテート、ト
リメチロールプロパンジ(1−プロペニル)エーテルア
クリレート、トリメチロールプロパンジ(1−プロペニ
ル)−N−ブチルカーボネート等のビニルエーテル化合
物類(J. Polym. Sci. : Part A : Polym. Chem. 34, 2
051, 1996参照)、ドデシルアレン(DA)、ジエチレ
ングリコールジアレン(DEGA)、トリエチレングリ
コールジアレン(TEGA)、1−テトラヒドロフルフ
リルアレンエーテル(THFA)、N−ヘキシロキシ−
1,2−プロパジエン(HA)、1,4−ジ−N−ブト
キシ−1,2−ブタジエン(DBB)、1,4−ジエト
キシ−1,2−ブタジエン、N−ヘキシルプロパジルエ
ーテル(HPE)等のアルコキシアレン化合物類( J.
Polym. Sci. : Part A : Polym. Chem. 33, 2493, 1995
参照)、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタ
ン、フェノキシメチルオキセタン、メトキシメチルオキ
セタン、3−メチル−3−メトキシメチルオキセタン等
のオキセタン化合物類( J. Polym. Sci. : Part A : P
olym. Chem. 33, 1807, 1995参照)、2−プロピリデン
−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン、2−プロ
ピリデン−4−メチル−1,3−ジオキソラン、3,9
−ジブチリデン−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ〔5.5〕ウンデカン等のケテンアセタール化合物類
( J. Polym. Sci. : Part A : Polym. Chem. 34, 309
1, 1996参照)、1−フェニル−4−エチル−2,6,
7−トリオキサビシクロ〔2.2.2〕オクタン等のビ
シクロオルソエステル化合物類( J. Polym. Sci. : Po
lym. Lett. Ed. 23, 359, 1985参照)、プロピオラクト
ン、ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロ
ラクトン、γ−カプリロラクトン、γ−ラウリロラクト
ン、クマリン等のラクトン化合物類、メトキシ−α−メ
チルスチレン等の芳香族ビニル化合物類、ビニルカルバ
ゾール等の複素環ビニル化合物類、ヘキサメチロールメ
ラミン、ヘキサメトキシメラミン等のメラミン化合物
類、p−ビニルフェノールとp−ビニルベンジルアセテ
ートとの共重合体、トリメチロールベンゼン、トリ(ア
セトキシカルボニルメチル)ベンゼン等のその他の芳香
族化合物類等をあげることができる。これらの化合物は
酸のプロトンにより硬化するものであれば、ポリマー構
造を有していても構わない。
媒として重合反応、縮合反応により硬化(不溶化)する
化合物、例えば、エポキシ基やシラノール基等の官能基
を含有する化合物を使用することができる。
媒により硬化する上記した化合物以外に、必要に応じ
て、従来から公知のアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ゴ
ム、ウレタン樹脂等を配合することができる。
は、光ラジカル重合開始剤、光酸発生剤、光塩基発生剤
を使用することができる。光ラジカル重合開始剤として
は、一般に使用されている光ラジカル重合開始剤であれ
ば特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンジル、キサントン、チオキサントン、アントラ
キノン等の芳香族カルボニル化合物;アセトフェノン、
プロピオフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノ
ン、α,α’−ジクロル−4−フェノキシアセトフェノ
ン、1−ヒドロキシ−1−シクロヘキシルアセトフェノ
ン等のアセトフェノン類;ベンゾイルパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルハイドロ
パーオキサイド、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタ
レート、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフェノン等の有機過酸化物;ジフ
ェニルヨードニウムブロマイド、ジフェニルヨードニウ
ムクロライド等のジフェニルハロニウム塩;四塩化炭
素、四臭化炭素、クロロホルム、ヨードホルム等の有機
ハロゲン化物;3−フェニル−5−イソオキサゾロン、
2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5
−トリアジンベンズアントロン等の複素環式および多環
式化合物;2,2'−アゾ(2,4−ジメチルバレロニト
リル)、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、1,1'
−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、
2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のア
ゾ化合物;鉄−アレン錯体(Iron-Arene Complex: ヨー
ロッパ特許152377号公報参照);チタノセン化合
物(特開昭63−221110号公報参照);ビスイミ
ダゾール系化合物;N−アリールグリシン系化合物;ア
クリジン系化合物;芳香族ケトン/芳香族アミンの組み
合わせ;ペルオキシケタール(特開平6−321895
号公報参照)等が挙げられる。
−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、3,3',
4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベ
ンゾフェノン、鉄−アレン錯体およびチタノセン化合物
は架橋もしくは重合に対して活性が高いので好ましい化
合物である。
する化合物であり、この発生した酸を触媒として、上記
した化合物を硬化させるもので、一般に使用されている
光酸発生剤であれば、特に限定されないが、例えば、ス
ルホニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨー
ドニウム塩、セレニウム塩等のオニウム塩類、鉄−アレ
ン錯体類、シラノール−金属キレート錯体類、トリアジ
ン化合物類、ジアジドナフトキノン化合物類、スルホン
酸エステル類、スルホン酸イミドエステル類等を使用す
ることができる。また、上記した以外に、特開平7−1
46552号公報、特願平9−289218号に記載の
光酸発生剤も使用することができる。
発生する化合物であり、この発生した塩基を触媒とし
て、上記した化合物を硬化させるものであり、一般に使
用されている光塩基発生剤であれば、特に限定されない
が、例えば、〔(o−ニトロベンジル)オキシ〕カルボ
ニルシクロヘキシルアミン等のニトロベンジルカルバメ
ート化合物類( J. Am. Chem. Soc., Vol.113, No.11,
4305, 1991参照) 、N−〔〔1−(3,5−ジメトキシ
フェニル)−1−メチル−エトキシ〕カルボニル〕シク
ロヘキシルアミン、N−〔〔1−(3,5−ジメトキシ
フェニル)−1−メチル−エトキシ〕カルボニル〕ピリ
ジン等の光官能性ウレタン化合物類( J.Org. Chem., V
ol.55, No.23, 5919, 1990 参照) 等を使用することが
できる。
ものではなく、その種類等に応じて広い範囲で変えるこ
とができるが、一般には、前述した光硬化性樹脂固形分
100重量部当たり、0.1〜25重量部、好ましく
は、0.2〜10重量部の範囲内とすることができる。
25重量部を越えて多量に用いると、得られる組成物の
安定性が低下する傾向がみられる。
要に応じて、密着促進剤類、ハイドロキノン、2,6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾール、N,N−ジフェニル
−p−フェニレンジアミン等の重合禁止剤類、ゴム、ビ
ニル重合体、不飽和基含有ビニル重合体等の有機樹脂微
粒子、着色顔料、体質顔料等の各種顔料類、酸化コバル
ト等の金属酸化物類、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオ
クチル、トリクレジルホスフェート、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等の可塑剤等を含有
することができる。
膜の密着性を向上させるために配合するものであって、
例えば、テトラゾール、1−フェニルテトラゾール、5
−アミノテトラゾール、5−アミノ−1−メチルテトラ
ゾール、5−アミノ−2−フェニルテトラゾール、5−
メルカプト−1−フェニルテトラゾール、5−メルカプ
ト−1−メチルテトラゾール、5−メチルチオテトラゾ
ール、5−クロロ−1−フェニル−1H−テトラゾール
等のテトラゾール類を挙げることができる。
用途について説明する。本発明の可視光硬化性樹脂組成
物は、一般に用いられている公知の感光性材料と同様に
取り扱うことができる。すなわち、本発明の可視光硬化
性樹脂組成物を溶剤又は水に分散もしくは溶解(着色剤
に顔料を用いた場合は顔料を微分散させる)させて、感
光液を調製し、これを支持体上に、例えば、ローラー、
ロールコーター、スピンコーター等の塗布装置を用いて
塗布し、乾燥する方法により、これを可視光感光材料と
して用いることができる。
表面に予めカバーコート層を設けておくことができる。
このカバーコート層は、空気中の酸素を遮断して露光に
よって発生したラジカルが酸素によって失活するのを防
止し、露光による被膜の硬化を円滑に進めるために形成
されるものである。
リエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、アク
リル樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル樹脂等の樹脂
フィルム(膜厚約1〜70μm)を塗装被膜表面に被せ
ることにより、また、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸
ビニルの部分ケン化物、ポリビニルアルコール−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリビニルピロリドン、プルラン等の水
溶性多糖類ポリマー類、塩基性基、酸性基、又は塩基を
含有するアクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル樹
脂、エポキシ樹脂等の水性樹脂類を水に溶解もしくは分
散した水性液を塗装被膜表面に塗装(乾燥膜厚約0.5
〜5μm)、乾燥することによりカバーコート層を形成
することができる。このカバーコート層は、塗装被膜を
露光した後、現像処理される前に取り除くことが好まし
い。この水溶性多糖類ポリマーや水性樹脂のカバーコー
ト層は、例えば、これらの樹脂を溶解もしくは分散する
水、酸性水溶液、塩基性水溶液等の溶媒により取り除く
ことができる。
(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、安息
香酸メチル、プロピオン酸メチル等)、エーテル類(テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン
等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等)、
芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン等)、ハロゲン化炭化水素(クロロホルム、
トリクロロエチレン、ジクロロメタン等)、アルコール
(エチルアルコール、ベンジルアルコール等)、その他
(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)な
どが挙げられる。
ウム、マグネシウム、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、鉄
等の金属またはそれらを成分とした合金のシート又はこ
れらの金属で表面を処理したプリント基板、プラスチッ
ク、ガラス又はシリコンウェハー、カーボンなどが挙げ
られる。
は、通常の電着塗装用感光性材料と同様に取り扱うこと
ができ、電着塗装用の塗料として用いることもできる。
その場合、最初に可視光硬化性樹脂組成物を水分散化物
とするか、又は水溶液化物とする。
溶化は、可視光硬化性樹脂組成物中にカルボキシル基
等のアニオン性基が導入されている場合にはアルカリ
(中和剤)で中和するか、又はアミノ基等のカチオン
性基が導入されている場合には、酸(中和剤)で中和す
ることによって行われる。その際に使用されるアルカリ
中和剤としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノ
ールアミン類;トリエチルアミン、ジエチルアミン、モ
ノエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリメチルア
ミン、ジイソブチルアミン等のアルキルアミン類;ジメ
チルアミノエタノール等のアルキルアルカノールアミン
類;シクロヘキシルアミン等の脂環族アミン類;カセイ
ソーダ、カセイカリ等のアルカリ金属水酸化物;アンモ
ニアなどが挙げられる。また、酸中和剤としては、例え
ば、ギ酸、酢酸、乳酸、酪酸等のモノカルボン酸が挙げ
られる。これらの中和剤は単独でまたは混合して使用で
きる。中和剤の使用量は可視光硬化性樹脂組成物中に含
まれるイオン性基1当量当り、一般に、0.2〜1.0
当量、特に0.3〜0.8当量の範囲が望ましい。
性をさらに向上させるために、必要により、上記可視光
硬化性樹脂組成物に親水性溶剤、例えば、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、t-ブタ
ノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、ブ
トキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等を加えるこ
とができる。かかる親水性溶剤の使用量は、一般には、
樹脂固形成分100重量部当り、300重量部まで、好
ましくは100重量部までとすることができる。
め、上記可視光硬化性樹脂組成物に対し、疎水性溶剤、
例えば、トルエン、キシレン等の石油系溶剤;メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;2-エチルヘキシ
ルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類等
も加えることができる。これらの疎水性溶剤の配合量
は、樹脂固形成分100重量部当り、通常、200重量
部まで、好ましくは、100重量部以下とすることがで
きる。
調製は、従来から公知の方法で行うことができる。例え
ば、前記の中和により水溶化された光硬化性樹脂、本発
明の光増感剤、光反応開始剤、さらに必要に応じ、含窒
素化合物、溶剤及びその他の成分をよく混合し、水を加
えることにより調製することができる。
の方法で、更に水で希釈し、例えば、pHが4〜9の範
囲内、浴濃度(固形分濃度)3〜25重量%、好ましく
は5〜15重量%の範囲内の電着塗料(または電着浴)
とすることができる。
次のようにして被塗物である導体表面に塗装することが
できる。すなわち、まず、浴のpH及び浴濃度を上記の
範囲に調整し、浴温度を15〜40℃、好ましくは15
〜30℃に管理する。次いで、このように管理された電
着塗装浴に、塗装されるべき導体を電着塗料がアニオン
型の場合には陽極として、また、カチオン型の場合には
陰極として、浸漬、5〜200Vの直流電流を通電す
る。通電時間は30秒〜5分が適当である。
ガラス転移温度の低い電着塗料を塗装し、次いで水洗又
は水洗乾燥後、更にガラス転移温度20℃以上の電着塗
料を塗装する方法(特開平2−20873号公報参
照)、即ちダブルコート電着塗装を行うこともできる。
〜50μm、好適には、1〜15μmである。電着塗装
後、電着浴から被塗物を引き上げ、水洗いした後、電着
塗膜中に含まれる水分などを熱風等で乾燥、除去する。
導体としては、金属、カーボン、酸化錫等の導電性材料
またはこれらを積層、メッキ等によりプラスチック、ガ
ラス表面に固着させたものが使用できる。
塗装被膜表面に予めカバーコート層を設けておくことが
できる。このカバーコート層としては、上記したものを
挙げることができる。このカバーコート層は、電着塗装
被膜が現像処理される前に取り除くことが好ましい。水
溶性多糖類ポリマーや水性樹脂を使用したカバーコート
層は、例えば、これらの樹脂を溶解もしくは分散する
水、酸性水溶液、塩基性水溶液等の溶媒により取り除く
ことができる。
視光硬化材料、及び、電着塗装によって得られる可視光
感光性電着塗膜は、画像に応じて、可視光で露光し、硬
化させ、非露光部を現像処理によって除去することによ
り、画像を形成することができる。
圧、中圧、低圧の水銀灯、ケミカルランプ、カーボンア
ーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、蛍光灯、タン
グステン灯、太陽光等の各光源により得られる光源のう
ち、紫外線を紫外カットフィルターによりカットした可
視領域の光線や、可視領域に発振線をもつ各種レーザー
等が使用できる。高出力で安定なレーザー光源として、
アルゴンレーザー、あるいはYAGレーザーの第二高調
波が好ましい。
合にはアルカリ水溶液を用いて、また、カチオン性の場
合にはpH5以下の酸水溶液を用いて洗い流すことによ
り行われる。アルカリ水溶液は通常、カセイソーダ、炭
酸ソーダ、カセイカリ、アンモニア水など塗膜中に有す
る遊離のカルボン酸と中和して水溶性を与えることので
きるものが、また、酸水溶液は酢酸、ギ酸、乳酸などが
使用可能である。
の場合の現像処理は、1,1,1−トリクロロエタン、
トリクレン、メチルエチルケトン、塩化メチレン等の溶
剤を使って未露光部を溶解することによって行う。現像
した後の塗膜は、水洗後、熱風等により乾燥され、導体
上に目的とする画像が形成される。また、必要に応じ
て、エッチングを施し、露出した導体部を除去した後、
レジスト膜を除去し、プリント回路板の製造を行うこと
もできる。
め、平板や凸版用製版材、オフセット印刷用PS板、情
報記録材料、レリーフ像作製材料等幅広い用途への応用
が可能である。
した以外に、例えば、ベースフィルム層となるポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステル樹脂、アクリル樹
脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル樹脂等の透明樹脂フ
ィルム上に、本発明の組成物をロールコータ、ブレード
コータ、カーテンフローコータ等を使用して塗布し、乾
燥してレジスト被膜(乾燥膜厚約0.5〜5μm)を形
成した後、該被膜表面に保護フィルムを貼り付けたドラ
イフィルムレジストとして使用することができる。この
ようなドライフィルムレジストは、保護フィルムを剥離
した後、レジスト被膜が面接するように、支持体に熱圧
着させる等の方法で接着してレジスト被膜を形成するこ
とができる。得られたレジスト被膜はベースフィルム層
を剥離するかもしくは剥離しないで、上記した電着塗装
と同様の方法で、画像に応じて、可視光で露光し、硬化
させ、ベースフィルム層がある場合にはこのものを剥離
し、ない場合にはこの上から現像処理することにより、
画像を形成することができる。また、ドライフィルムレ
ジストにおいて、必要に応じて、ベースフィルム層とレ
ジスト被膜との間に、上記と同様のカバーコート層を設
けることができる。該カバーコート層は、レジスト被膜
上に塗装して形成してもよいし、レジスト被膜上に貼り
付けて形成してもよい。カバーコート層は現像処理前に
除去しても、又は除去しなくてもどちらでも構わない。
が、これらは例示的なものであり、本発明は、これらに
限定されるものではない。実施例中の部は重量部、%は
重量%を示す。
し、光硬化性樹脂(高分子バインダー)としてメチルメ
タクリレート/メタクリル酸/ヒドロキシフェニルメタ
クリレート/ベンジルメタクリレート=50/20/1
0/20の混合物の重合体100部、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート55部、重合開始剤として下記
式(a)のチタノセン化合物20部、ならびに、溶媒と
してメチルセルソルブ160部を用いて感光液を調製し
た。この感光液を、乾燥膜厚3.5g/m2となるよう
に、積層銅板上に、スピナーを用いて塗布した。次い
で、アルゴンレーザーを上記感光層に光照射したとこ
ろ、強度1.0mJ/cm2で速やかに樹脂が硬化する
ことが確認された。キセノンランプおよびYAGレーザ
ーの第二高調波(532nm)の照射によっても同等の
結果を得た。また、上記感光層を室温で6ヵ月間放置し
た後に、同様の評価を行ったところ、前記の感光感度に
変化は認められなかった。
し、実施例1と同様の組成の感光液を調製した。これを
用いて、実施例1と同様に感光層を形成し、アルゴンレ
ーザーによって、上記の感光層に光照射したところ、速
やかに樹脂が硬化することが確認された。キセノンラン
プおよびYAGレーザーの第二高調波(532nm)の照
射によっても同等の結果を得た。また、上記感光層を室
温で6ヵ月間放置した後に、同様の評価を行ったとこ
ろ、前記の感光感度に変化は認められなかった。
し、実施例1と同様の組成の感光液を調製した。これを
用いて、実施例1と同様に感光層を形成し、アルゴンレ
ーザーによって、上記の感光層に光照射したところ、速
やかに樹脂が硬化することが確認された。キセノンラン
プおよびYAGレーザーの第二高調波(532nm)の照
射によっても同等の結果を得た。また、上記感光層を室
温で6ヵ月間放置した後に、同様の評価を行ったとこ
ろ、前記の感光感度に変化は認められなかった。
−4)〜(1−40)を用いて作製した感光層を評価し
た結果、実施例1と同様、いずれも極めて高い感光感度
を示した。また、各感光層を室温で6ヵ月間放置した後
に、同様の評価を行ったところ、いずれも感光感度に変
化は認められなかった。
ンゾフェノン20部を重合開始剤として使用し、実施例
1と同様の組成の感光液を調製した。これを用いて、実
施例1と同様に感光層を形成し、アルゴンレーザーによ
って、上記の感光層に光照射したところ、速やかに樹脂
が硬化することが確認された。キセノンランプおよびY
AGレーザーの第二高調波(532nm)の照射によって
も同等の結果を得た。また、上記感光層を室温で6ヵ月
間放置した後に、同様の評価を行ったところ、前記の感
光感度に変化は認められなかった。
開始剤として使用し、実施例1と同様の組成の感光液を
調製した。これを用いて、実施例1と同様に感光層を形
成し、アルゴンレーザーによって、上記の感光層に光照
射したところ、速やかに樹脂が硬化することが確認され
た。キセノンランプおよびYAGレーザーの第二高調波
(532nm)の照射によっても同等の結果を得た。ま
た、上記感光層を室温で6ヵ月間放置した後に、同様の
評価を行ったところ、前記の感光感度に変化は認められ
なかった。
施例1と同様の組成の感光液を調製した。これを用い
て、実施例1と同様に感光層を形成し、アルゴンレーザ
ーによって、上記の感光層に光照射したところ、実施例
1と同様の強度では樹脂は硬化せず、強度4.5mJ/
cm2で、樹脂の硬化が確認された。また、上記感光層
を室温で6ヵ月間放置したところ、結晶の析出により、
感光層の均一性が損なわれ、感光感度が著しく悪化し
た。
施例1と同様の組成の感光液を調製した。これを用い
て、実施例1と同様に感光層を形成し、アルゴンレーザ
ーによって、上記の感光層に光照射したところ、実施例
1と同様の強度では樹脂は硬化せず、強度5.0mJ/
cm2で、樹脂の硬化が確認された。また、上記感光層
を室温で6ヵ月間放置したところ、結晶の析出により、
感光層の均一性が損なわれ、感光感度が著しく悪化し
た。
する本発明の可視光硬化性樹脂組成物は、実用上極めて
有用性の高い組成物である。従来、光重合反応を用いた
情報記録の分野で、コンピューターによって電子編集さ
れた原稿を、そのまま直接レーザーを用いて出力し記録
する方式では、感光層の経時安定性が低く、また、感度
が低く、溶解性、保存安定性等の問題があった。
は、基本樹脂と光増感剤の相溶性が極めてよく、かつ、
汎用の塗布溶液に溶解し、支持体上で均一、かつ、経時
保存安定性に優れた塗面を得ることができる。
は、488nmおよび514.5nmに安定な発振線を
持つアルゴンレーザーや第二高調波として532nmに
輝線を持つYAGレーザー等の汎用可視レーザーに対し
て、非常に高い感度を有するため、本発明の可視光硬化
性樹脂組成物を用いて得られた感光材料は、このような
レーザーにより高速走査露光が可能である。また、高速
走査露光により画像を形成した場合、極めて微細な高解
像度の画像が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 光増感剤として一般式(1)で表される
化合物を含有することを特徴とする可視光硬化性樹脂組
成物。 【化1】 〔式中、R1、R2、R3、R5、R6、R7はそれぞれ独立
に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒ
ドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸
基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシアル
キル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリ
ールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシル基、アルコ
キシカルボニル基、アミノカルボニル基、アルキルアミ
ノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アル
キルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ
基、アリールアミノカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルケニルオキ
シカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アル
コキシカルボニルアルコキシカルボニル基、アルキルカ
ルボニルアルコキシカルボニル基、モノ(ヒドロキシア
ルキル)アミノカルボニル基、ジ(ヒドロキシアルキ
ル)アミノカルボニル基、モノ(アルコキシアルキル)
アミノカルボニル基、ジ(アルコキシアルキル)アミノ
カルボニル基またはアルケニル基を表し、R1、R2、R
3、R5、R6、R7の内、少なくとも1つ以上はアルコキ
シ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基また
はアラルキルオキシ基であり、R4は水素原子、シアノ
基、アルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロア
リール基またはアルケニル基を表し、R8、R9はハロゲ
ン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘテ
ロアリール基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ
基、アルコキシアルコキシアルコキシ基、ハロゲノアル
キル基、アルキルチオアルキル基、ジアルキルアミノア
ルキル基、アルキルチオアルコキシ基、ジアルキルアミ
ノアルコキシ基、ジアルキルアミノアルコキシアルコキ
シ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキルチオ基、ア
ルキルチオアルキルチオ基、ジアルキルアミノアルキル
チオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ヘテロア
リールオキシ基またはヘテロアリールチオ基を表す。〕 - 【請求項2】 請求項1記載の可視光硬化性樹脂組成物
と溶剤とを含有してなる可視光硬化材料用インキ。 - 【請求項3】 請求項1記載の可視光硬化性樹脂組成物
を基材上に有してなる可視光硬化材料。
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WO2009099169A1 (ja) * | 2008-02-08 | 2009-08-13 | The University Of Tokyo | ケージド化合物 |
JP2016511746A (ja) * | 2012-12-26 | 2016-04-21 | ナショナル ユニバーシティ オブ シンガポール | ストークスシフトが大きいアミノ−トリアゾリル−ボディパイ化合物ならびに生ニューロン染色およびヒト血清アルブミンfa1薬剤部位プロービングへの応用 |
-
1998
- 1998-04-14 JP JP10279498A patent/JP3987628B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2009099169A1 (ja) * | 2008-02-08 | 2009-08-13 | The University Of Tokyo | ケージド化合物 |
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