JPH11116563A - アスコルビン酸誘導体またはその塩、および医薬 - Google Patents

アスコルビン酸誘導体またはその塩、および医薬

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JPH11116563A
JPH11116563A JP9271682A JP27168297A JPH11116563A JP H11116563 A JPH11116563 A JP H11116563A JP 9271682 A JP9271682 A JP 9271682A JP 27168297 A JP27168297 A JP 27168297A JP H11116563 A JPH11116563 A JP H11116563A
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裕 水島
Toshisato Igarashi
理慧 五十嵐
Mitsuko Takenaga
美津子 武永
Toshiaki Nakayama
利明 中山
Yoshitomi Morisawa
義富 森澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生体に投与した場合に優れた化学的安定性、細
胞内移行性を発揮し、その効果を強化しうるアスコルビ
ン酸誘導体を提供する。 【解決手段】アスコルビン酸とリゾレシチンとを、直鎖
状ジカルボン酸残基からなる化学的橋かけを介して結合
してなるアスコルビン酸誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、癌転移抑制作用、
窒素酸化物産生抑制作用などの薬理活性を有するアスコ
ルビン酸誘導体またはその塩、またはこれを有効成分と
する医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】アスコルビン酸は天然に広く存在するビ
タミンの一種であり、活性酸素消去作用、あるいは細胞
の分化・増殖制御作用などの種々の生理活性を有する化
合物である。医学の分野では、アスコルビン酸を、活性
酸素除去剤(たとえば、炎症、変形性関節炎、慢性関節
リュウマチ、紫外線照射による障害、未熟児酸素網膜
症、白内障、緑内障、制癌剤の副作用、虚血部分への血
流再環流に伴う障害、脳卒中、心筋梗塞、エンドトキシ
ンショックなどの障害に対する治療薬、臓器移植の際の
臓器保存剤等。)、または癌治療剤として用いることが
期待されている。
【0003】アスコルビン酸は、培養細胞に試験管内で
投与した場合は前述の効果を示すが、生体に投与した場
合には、化学的安定性、細胞内移行性の低さゆえに期待
された効果を発揮しない問題があった。この問題を解決
する提案として、アスコルビン酸の水酸基部分をアルキ
ル基またはアシル基などで修飾して脂溶性を上げること
により、効果を高める提案がある。
【0004】一方、近年、薬物の効果を高め、副作用を
減らす試みとして、ドラッグデリバリーシステム(DD
S)が注目されている。DDSとは、薬物を必要なとき
に必要とされる場所に送り届けるシステムであり、薬物
の効果を増大し、副作用を軽減できる。
【0005】DDSに用いられるキャリアとしては種々
のものが知られており、たとえば、リポソームやリピッ
ドマイクロスフェアなどが挙げられる。リポソームは、
天然に存在するレシチンやコレステロールなどの脂質を
有機溶媒に溶解して、超音波処理などにより水に拡散さ
せ、これに薬物を封入したものである。リピッドマイク
ロスフェアは、大豆油をレシチンとともに水に懸濁した
ものであり、レシチンがその表面にあり、内部に薬物が
封入されたものである。リポソームやリピッドマイクロ
スフェアを用いたDDSにおいては、薬物は主に物理的
な結合により内部に封入されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リポソームを
キャリアとするDDSは、安定性、および水溶性薬物の
封入効率に問題がある。また、リピッドマイクロスフェ
アをキャリアとするDDSでは、封入する薬物が脂溶性
である必要があり、アスコルビン酸のような水溶性薬物
への応用には問題があった。また、アスコルビン酸の水
酸基部分を修飾して脂溶性を上げる方法は、溶解性が低
下し、実際には充分量を投与できない欠点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決するアスコルビン酸誘導体を見いだすために種
々検討を行った結果、アスコルビン酸をリゾレシチン誘
導体によりDDS化した化合物が優れた癌転移抑制作
用、活性酸素除去作用が得られることを見いだした。
【0008】すなわち本発明は、式1で表されるアスコ
ルビン酸誘導体またはその塩、またはこれを有効成分と
して含む医薬、を提供する。
【0009】
【化2】
【0010】ただし、式1中のR1 〜R4 は以下の意味
を示す。R1 、R2 、R3 、R4 :同一であっても異な
っていてもよく、それぞれ独立して、水素原子、水酸基
の保護基、または下式Aで表される基であり、R1 〜R
4 の少なくとも1つは下式Aで表される基。 X−Q1 −・・・式A ただし、式A中のX、Q1 は以下の意味を示す。 X:グリセロールの2位が水酸基であるリゾレシチンに
おける2位の水酸基から水素原子を除いた残基。 Q1 :化学的橋かけ。
【0011】
【発明の実施の形態】本明細書におけるハロゲン原子と
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原
子をいう。式1中のR1 〜R4 が水酸基の保護基である
場合、該保護基としてはトリオルガノシリル基(トリオ
ルガノシリル基中の有機基としては、アルキル基、アリ
ール基、またはアルアルキル基等が挙げられる。)、ア
シル基、アルアルキル基等が挙げられる。さらに、水酸
基の保護基としては、トリメチルシリル基、トリエチル
シリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジ
フェニルシリル基、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジ
ル基、トリチル基、メトキシトリチル基、ジメトキシト
リチル基等が好ましい。
【0012】また、水酸基の保護基は、2個の水酸基を
同時に保護する保護基であってもよい。2個の水酸基を
同時に保護する保護基としては、環状アセタール、環状
ケタール、環状シリルエーテル、環状カーボネート、環
状ボロネート等のジオールの一般的な保護基として公知
の基が挙げられる。さらに、2個の水酸基を同時に保護
する保護基としては、メチレン基、エチリデン基、イソ
プロピリデン基、ブチリデン基、ベンジリデン基、1,
1,3,3−テトライソプロピル−1,3−ジシロキサ
ニリデン基、環状カーボネート、環状ボロネート等が挙
げられる。
【0013】また、式A中のQ1 は化学的橋かけを示
す。化学的橋かけはアスコルビン酸にリゾレシチン残基
(たとえば、以下の式Bで表される基)を結合させる反
応を行ったあとに形成される、アスコルビン酸とリゾレ
シチン残基を連結する2価有機基である。
【0014】アスコルビン酸にリゾレシチン残基を結合
させる反応としては、エステル結合を形成させる反応が
好ましいことからQ1 は−CO−が末端に存在する2価
有機基であるのが好ましく、特に−CO−R20−CO−
または−CO−R21−CO−NH−R22−CO−(ただ
し、R20、R21、およびR22は、それぞれ同一であって
も異なっていてもよくアルキレン基を示す。)が好まし
く、とりわけ−CO−R20−CO−が好ましい。さらに
−CO−R20−CO−はR20が直鎖アルキレン基である
場合が好ましく、とりわけ−CO(CH2n CO−
(ただし、nは2以上の整数)である場合が好ましい。
nは2〜10の整数が好ましく、とりわけ3であるのが
好ましい。
【0015】式A中のXは、グリセロールの2位が水酸
基であるリゾレシチンの2位の水酸基の水素原子を除い
た残基を示し、該残基としては、下式Bで表される基が
挙げられる。
【0016】
【化3】
【0017】式B中のR10はアシル基、すなわち、カル
ボキシル基含有化合物からカルボキシル基中の水酸基を
除いた残基であり、脂肪酸から水酸基を除いた残基が好
ましい。R10は、炭素数8〜30の飽和脂肪酸または不
飽和脂肪酸の末端カルボキシル基から水酸基を除いた残
基が好ましく、特に炭素数14〜22の飽和脂肪酸残基
または炭素数14〜22の不飽和脂肪酸残基が好まし
く、とりわけミリストイル基、パルミトイル基、ステア
ロイル基、オレオイル基、またはリノレイル基が好まし
い。
【0018】アスコルビン酸誘導体(式1)の塩として
は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、または置換
または非置換のアンモニウム塩が好ましく、アルカリ金
属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましく、
アルカリ土類金属塩としてはマグネシウム塩、カルシウ
ム塩が好ましく、アンモニウム塩としては、トリエチル
アンモニウム塩、シクロヘキシルアンモニウム塩が好ま
しい。
【0019】アスコルビン酸誘導体(式1)中には、少
なくとも3つの不斉炭素原子[R2O−が結合する炭素
原子、−CH(OR2 )CH2 (OR1 )が結合する炭
素原子、および式B中−CH2 OR10が結合する炭素原
子]が存在しうる。これらの炭素原子に結合する置換基
の絶対配置は特に限定されず、RまたはSのいずれであ
ってもよい。また、本発明のアスコルビン酸誘導体(式
1)は、絶対配置が異なるこれらの異性体の2種以上の
混合物であってもよい。
【0020】本発明のアスコルビン酸誘導体またはその
塩は、R1 、R2 、R3 およびR4の少なくとも1つが
式Aで表される基である。そしてその1つのみが式Aで
表される基であるのが好ましく、特にR1 が式Aで表さ
れる基であるのが好ましい。また、式Aで表される基で
ある場合以外のR1 、R2 、R3 およびR4 は、水素原
子であるのが好ましい。
【0021】本発明のアスコルビン酸誘導体またはその
塩としては、下式で表される化合物またはその塩が好ま
しい。ただし、下式中のAは式Aで表される基を示し、
式A1 で表される基が好ましい。
【0022】
【化4】
【0023】本発明のアスコルビン酸誘導体(式1)の
製造方法としては、アスコルビン酸中の水酸基を少なく
とも1個の水酸基が残るように保護基で保護した化合物
(以下、該化合物を保護されたアスコルビン酸誘導体と
記す。)を用意し、つぎに、該保護されたアスコルビン
酸誘導体中に残った水酸基に下式3で表されるリゾレシ
チン誘導体を反応させる方法が挙げられる。 Z−Q1 −X・・・式3
【0024】ただし、式3中のXおよびQ1 は、式Aに
おける意味と同じである。また、Zは水酸基、ハロゲン
原子、または、カルボキシル基と反応して活性エステル
を形成しうる水酸基含有化合物から水酸基の水素原子を
除いた残基(以下、該残基を「活性エステル残基」と記
載する。)を表す。
【0025】該活性エステル残基としては、p−ニトロ
フェノール、1,3,5−トリクロロフェノール、ペン
タフルオロフェノール、ペンタクロロフェノール、2,
4−ジニトロフェノール、N−ヒドロキシスクシンイミ
ド、N−ヒドロキシピペリジン、N−ヒドロキシ−5−
ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド、8−ヒド
ロキシキノリン、2−ヒドロキシピリジン等の水酸基含
有化合物から、水酸基の水素原子を除いた残基が挙げら
れる。
【0026】アスコルビン酸誘導体(式1)の製造方法
の具体例としては、式3中のZの種類により、以下の製
造方法AおよびBが挙げられる。なお、以下の製造方法
における非プロトン性溶媒としては、クロロホルム、塩
化メチレン、四塩化炭素、ベンゼン、トルエン、N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトニトリ
ル等が挙げられる。また、有機塩基としては、ピリジ
ン、ピペリジン、トリエチルアミン、4−ジメチルアミ
ノピリジン、4−ピペリジノピリジン、N−メチルモル
ホリン、4−モルホリノピリジン等が挙げられる。
【0027】[製造方法A]Zが水酸基である場合のリ
ゾレシチン誘導体(下式3a )を用いたアスコルビン酸
誘導体の製造方法 製造方法Aとしては、非プロトン性溶媒中で縮合剤の存
在下で、保護されたアスコルビン酸誘導体とリゾレシチ
ン誘導体(式3a )とを反応させてアスコルビン酸誘導
体(式1)とする方法が挙げられる。ただし、式3a
のQ1 およびXは、上記と同じ意味を示す。 HO−Q1 −X・・・式3a
【0028】縮合剤としては、ジエチルカルボジイミ
ド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジシクロヘキシル
カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)カルボジイミド、ジフェニルホスホリルア
ジドなどが挙げられる。また、上記の反応は、−20℃
〜非プロトン性溶媒の還流温度の範囲内で行うのが好ま
しい。
【0029】[製造方法B]Zがハロゲン原子、また
は、活性エステル残基である場合のリゾレシチン誘導体
(下式3b )を用いたアスコルビン酸誘導体の製造方法 非プロトン性溶媒中で、保護されたアスコルビン酸誘導
体とリゾレシチン誘導体(式3b )とを直接反応させて
アスコルビン酸誘導体(式1)とする方法が挙げられ
る。ただし下式中のQ1 は上記と同じ意味を示し、Z1
はハロゲン原子、または、活性エステル残基を示す。 Z1 −Q1 −X・・・式3b
【0030】反応は−20℃〜非プロトン性溶溶媒還流
温度の範囲内で行うのが好ましい。また、反応系には必
要に応じて有機塩基を存在させてもよい。有機塩基とし
ては、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジン、N−
メチルモルホリン、4−ジメチルアミノピリジン、4−
モルホリノピリジン等が挙げられる。
【0031】アスコルビン酸誘導体の塩は、上記の方法
で得たアスコルビン酸誘導体を、重炭酸ナトリウム、重
炭酸カリウム等の重炭酸塩、炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウム等の炭酸塩、または炭酸−トリエチルアミン緩
衝液等の炭酸−アミン系緩衝液で処理することにより容
易に得られる。
【0032】上記の製造方法において用いられるリゾレ
シチン誘導体(式3)は、公知の方法により得られる。
これらのリゾレシチン誘導体(式3)のうち、好ましい
態様であるQ1 が−CO(CH2n CO−(ただし、
nは上記と同じ意味を示す。)である場合のリゾレシチ
ン誘導体(下式3A)は、Zの構造により下記[方法
イ]〜[方法ニ]により合成できる。 X−CO(CH2n CO−Z・・・式3A
【0033】[方法イ]Zが水酸基である式3A で表さ
れる化合物の製造方法(その1) 非プロトン性溶媒中で、下式4で表される酸無水物をH
−Xで表されるリゾレシチンに反応させる方法。ただ
し、Xおよびnは、上記と同じ意味を示す。上記の反応
温度は、−20℃〜非プロトン性溶媒還流温度の範囲内
が好ましい。また、方法イの反応系中には、必要に応じ
て有機塩基を共存させてもよい。
【0034】
【化5】
【0035】[方法ロ]Zが水酸基である式3A で表さ
れる化合物の製造方法(その2) 下式5で表されるジカルボン酸ハーフエステル無水物を
非プロトン性溶媒中でH−X(ただし、Xは式Aにおけ
る意味と同じ意味。)で表されるリゾレシチンに反応さ
せた後に、カルボン酸の保護基を除去する方法。
【0036】ただし、式5におけるnは、式Aにおける
意味と同じ意味を示す。Z’はカルボキシル基の保護基
であり、アルキル基、メトキシメチル基、ベンジル基、
フェナシル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリエチ
ルシリル基、およびトリメチルシリル基等が挙げられ
る。反応温度は、−20℃〜非プロトン性溶媒還流温度
の範囲内が好ましい。また、反応系中には有機塩基を存
在させてもよい。 [Z' −OCO(CH2n CO]2 O・・・式5
【0037】なお、式5で表されるジカルボン酸ハーフ
エステル無水物は、目的化合物に対応するカルボン酸ハ
ーフエステルを、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、
ジクロロメタン、テトラヒドロフランなどの溶媒中で、
カルボジイミドと混合して反応させることにより合成で
きる。カルボジイミドとしては、たとえばジエチルカル
ボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミドなどが用いられ
る。カルボン酸ハーフエステルとカルボジイミドとの反
応の温度は、−20℃〜溶媒還流温度の範囲であるのが
好ましい。
【0038】[方法ハ]Zがハロゲン原子である式3A
で表される化合物の製造方法 方法イにより得られるZが水酸基であるリゾレシチン誘
導体を原料として、非プロトン性溶媒中でハロゲン化チ
オニル、オキシハロゲン化リンなどのハロゲン化試薬を
作用させる方法。反応温度は、−20℃〜非プロトン性
溶媒還流温度の範囲内が好ましい。また、反応系中には
有機塩基を存在させてもよい。
【0039】[方法ニ]Zが活性エステル残基である式
A で表される化合物の製造方法 方法イにより得られるZが水酸基であるリゾレシチン誘
導体を原料として、非プロトン性溶媒中で、水酸基含有
化合物に縮合剤を作用させる方法。反応温度は、−20
℃〜非プロトン性溶媒還流温度の範囲内が好ましい。ま
た、反応系中には有機塩基を存在させてもよい。
【0040】水酸基含有化合物としては、Zの説明中に
記載した水酸基含有化合物が挙げられる。縮合剤として
は、ジエチルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジ
イミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル
−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド、ジフェニルホスホリルアジド等が挙げられる。
【0041】本発明におけるアスコルビン酸誘導体(式
1)またはその塩は、優れた化学的安定性、細胞内移行
性を発揮することから、アスコルビン酸の効果を強化し
うる優れた化合物である。本発明の、アスコルビン酸誘
導体(式1)またはその塩は、これを有効成分として含
む医薬として使用するのが好ましい。
【0042】医薬として用いる場合の、アスコルビン酸
誘導体(式1)またはその塩の製剤の形態としては、注
射剤、直腸吸収剤、経鼻吸収剤等が挙げられる。注射剤
としては、たとえば、本有効成分を緩衝剤、等張化剤、
pH調節剤、安定化剤と適量に溶解した注射用蒸留水に
溶解し、除菌フィルタを通して無菌化したものをアンプ
ルに分注するか、バイアル瓶に分注して凍結乾燥するこ
とにより調製される。
【0043】
【実施例】
[合成例1]9−ベンジルオキシカルボニル−1−ノナ
ン酸無水物の合成 9−ベンジルオキシカルボニル−1−ノナン酸15g
(51mmol)をベンゼン50mlに溶解させ、0℃
に冷却し、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
(DCC)5.8g(28mmol)を加え、室温で1
5時間撹拌した。不溶物をセライトで濾過し、減圧下濃
縮して標記化合物を得た。
【0044】[合成例2]2−(9−ベンジルオキシカ
ルボニルノナノイル)リゾレシチンの合成 グリセロールの2位が水酸基であるリゾレシチン[ただ
し、該リゾレシチンのR10に該当する基はパルミトイル
基である]3g(5.9mmol)のクロロホルム−ピ
リジン(80ml/20ml)懸濁液に、N,N−ジメ
チルアミノピリジン(DMAP)2.16g(17.7
mmol)と、合成例1で得た9−ベンジルオキシカル
ボニル−1−ノナン酸無水物10.0g(4.4mmo
l)とを加え、60℃で15時間撹拌した。その後反応
液を減圧下濃縮し、残渣にクロロホルム/メタノール/
水=4/5/1の混合物10mlを加えて溶解し、同液
にて平衡化したイオン交換カラム(商品名:Dowex
50W−X8)に通した。溶媒を減圧下濃縮した後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製
し、標記化合物3.91g(5.0mmol、85%)
を得た。
【0045】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m):0.84(t,3H),1.20(br s),
1.50−1.70(br s,6H),2.20−
2.40(br s,6H),3.38(s,9H),
3.80−4.00(m,4H),4.20−4.40
(m,4H),5.10(s,2H),5.20(m,
1H),7.30(m,5H).
【0046】[合成例3]2−(9−ヒドロキシカルボ
ニルノナノイル)リゾレシチンの合成 合成例2で得た2−(9−ベンジルオキシカルボニルノ
ナノイル)リゾレシチン3.91g(5.00mmo
l)をメタノール−水(225ml/25ml)の混合
溶媒に溶解し、水酸化パラジウム3.0gを加えた。水
素置換後、1気圧下15時間室温で撹拌した。反応液を
セライト濾過した後、溶媒を減圧下濃縮し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、標記化合
物2.37g(3.41mmol、61%)を得た。
【0047】[合成例4]2−(9−ヒドロキシカルボ
ニルノナノイル)リゾレシチン活性エステル体の合成 合成例3で得た2−(9−ヒドロキシカルボニルノナノ
イル)リゾレシチン2.0g(2.98mmol)をジ
クロロメタン50mlに溶解して0℃に冷却し、N−ヒ
ドロキシスクシンイミド343mg(2.98mmo
l)、テトラゾール209mg(2.98mmol)を
加えた。つぎに、DCC(769mg、3.73mmo
l)−ジクロロメタン(8ml)溶液をゆっくり滴下
し、室温で15時間撹拌した。不溶物をセライトで濾過
し、活性エステル体のジクロロメタン溶液を得た。
【0048】[合成例5]2−(4−ヒドロキシカルボ
ニルブチロイル)リゾレシチンの合成 9−ベンジルオキシカルボニル−1−ノナン酸無水物の
代わりにグルタル酸無水物を用い、合成例2と同様にし
て標記化合物を合成した。ただし、精製はODS(オク
タデシルシラン)を充填したカラムにより行った。
【0049】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m):0.84(t,3H),1.20(br s),
1.52−1.60(br s,2H),1.80−
1.95(m,2H),2.20−2.42(m,6
H),3.35(s,9H),3.78(m,4H),
3.90−4.35(m,4H),5.20(m,1
H).
【0050】[合成例6]2−(4−ヒドロキシカルボ
ニルブチロイル)リゾレシチン活性エステル体の合成 合成例5で得た2−(4−ヒドロキシカルボニルブチロ
イル)リゾレシチンを用いて合成例4と同様の方法で合
成した。
【0051】[合成例7]2,3−O−ジベンジル−
5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸の
合成 5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸
9.8g(45mmol)をN,N−ジメチルホルムア
ミド−テトラヒドロフラン(9ml/21ml)混液に
溶解し、炭酸カリウム6.3g(45mmol)を加え
て、15分間撹拌後にベンジルブロミド10.9ml
(45mmol)を氷冷下で滴下し、室温で16時間撹
拌した。反応液に水27ml、2N−塩酸溶液22.5
mlを加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を集
めて、硫酸ナトリウムで乾燥後濾過し、減圧下濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製
し、標記化合物10.0g(28.1mmol,62
%)を得た。
【0052】[合成例8]2,3−O−ジベンジル−L
−アスコルビン酸の合成 合成例7で得た2,3−O−ジベンジル−5,6−O−
イソプロピリデン−L−アスコルビン酸396mg(1
mmol)をエタノール6ml、水1mlに溶解し、2
N−塩酸水溶液1mlを加え、80℃で2時間撹拌し
た。反応液を減圧下濃縮し、標記化合物356mg(1
mmol、100%)を得た。
【0053】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m):2.30(br s,2H),3.78(m,2
H),3.92(m,1H),4.69(d,1H),
5.08−5.23(m,4H),7.23−7.41
(m,10H).
【0054】[実施例1]2,3−O−ジベンジル−6
−O−(1−O−パルミトイル−sn−グリセロ−3−
ホスホリルコリン−2−O−カルボニルブチリル)−L
−アスコルビン酸の合成
【0055】合成例5で得た2−(4−ヒドロキシカル
ボニルブチロイル)リゾレシチン610mg(1mmo
l)をクロロホルム4mlに溶解し、N,N−ジメチル
ホルムアミド0.1ml、塩化チオニル0.11mlを
加え、室温で15時間撹拌した後に、減圧下溶媒を留去
した。残渣をクロロホルム4mlに溶解し、合成例8で
得た2,3−O−ジベンジル−L−アスコルビン酸35
6mg(1mmol)をクロロホルム4mlに溶解した
溶液に滴下し、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧
下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで
精製し、下式で表される標記化合物450mg(0.4
7mmol,47.5%)を得た。
【0056】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m):0.89(t,3H),1.27(s,28
H),1.56(m,2H),1.90(m,2H),
2.23−2.53(m,6H),3.24(s,9
H),3.66(m,2H),3.93(m,1H),
4.04−4.46(m,8H),4.65(d,1
H),4.96−5.27(m,5H)7.22−7.
38(m,10H).
【0057】
【化6】
【0058】[実施例2]6−O−(1−O−パルミト
イル−sn−グリセロ−3−ホスホリルコリン−2−O
−カルボニルブチリル)−L−アスコルビン酸の合成
【0059】実施例1で得た化合物450mg(0.4
7mmol)にエタノール12mlを加えて溶解し、1
0%Pd−Cの20mgを加え、水素置換後、1気圧下
15時間室温で撹拌した。反応液をセライト濾過した後
に減圧下溶媒を留去し、下式で表される標記化合物32
0mg(0.42mmol,88.7%)を得た。
【0060】1H−NMR(CD3 OD)δ(pp
m):0.89(t、3H),1.29(s,28
H),1.58(m,2H),1.88(m,2H),
2.28−2.45(m,6H),3.25(s,9
H),3.72−4.45(m,12H),5.27
(m,1H).
【0061】
【化7】
【0062】[実施例3]マウス癌転移に及ぼす実施例
2の化合物の効果 Balb/cメス6週齢マウスを用い、2×104 ce
lls/0.1mlに調製したMeth Aマウス癌細
胞を、1匹当たり0.1ml静脈内投与した。さらに、
被験薬剤として、実施例2で合成したアスコルビン酸誘
導体、対照薬剤としてアスコルビン酸誘導体をそれぞれ
注射用生理食塩水に溶解したものを調製し、注射用生理
食塩水投与群を対照として試験を行った。
【0063】投与量は、実施例2で得たアスコルビン酸
誘導体13mg(0.017mmol)/kg、同44
mg(0.057mmol)/kg、同130mg
(0.170mmol)/kg、アスコルビン酸10m
g(0.057mmol)/kg、同30mg(0.1
70mmol)/kg、とした。これらは、それぞれM
eth Aマウス癌細胞の投与15分前に静脈内投与し
た。投与2週間後に肺を摘出し、肺表面に見られる転移
癌結節数を実体顕微鏡を用いて計数した。
【0064】転移癌結節数を、Mann−Whitne
yのU検定により統計学的に処理し、有意差検定を行っ
た。また、下式により抑制率を求めた。結果を表1に示
す。 抑制率(%)=[(対照群の転移癌結節数−薬剤投与群
の転移癌結節数)/(対照群の転移癌結節数)]×10
【0065】
【表1】
【0066】[実施例4]エンドトキシン(LPS)投
与に伴う窒素酸化物(NOx )上昇に及ぼすアスコルビ
ン酸誘導体の効果 Balb/cメス6週齢マウスを用い、被験薬剤とし
て、生理食塩水(対照群)、実施例2で得たアスコルビ
ン酸誘導体の注射用生理食塩水に溶解物を用意し、それ
ぞれ、静脈内に投与した。投与量は実施例2のアスコル
ビン酸誘導体量を130mg/kgとした。投与5分後
にエンドトキシン(LPS)量20mg/kgを静脈内
投与した。
【0067】LPS投与2時間および6時間後に、心臓
採血を行い、血漿における窒素酸化物濃度の測定を行っ
た。また、同様に脱血後肺ホモジネートを作成し、肺に
おける窒素酸化物濃度を測定した。窒素酸化物濃度を、
Mann−WhitneyのU検定により統計学的に処
理し、有意差検定を行った。結果を図1および図2に示
す。
【0068】
【発明の効果】
(1)実施例3の結果から明らかであるように、本発明
のアスコルビン酸誘導体投与群(0.057mmol/
kg、0.17mmol/kg)は、対照群(非投与
群)に対して、p<0.05、p<0.01で、転移癌
結節数に有意差が認められた。また、同投与量(0.1
7mmol/kg)のアスコルビン酸と比較した場合に
おいても、p<0.001で転移癌結節数に有意差が認
められた。以上の結果より、本発明のアスコルビン酸誘
導体は、マウス癌転移を有意に抑制する効果があると認
められた。
【0069】(2)実施例4の結果から明らかであるよ
うに、本発明のアスコルビン酸誘導体投与群(130m
g/kg)は、血漿および肺臓の両方において、対照群
(非投与群)に対して、p<0.001で窒素酸化物
(NOx )濃度に有意差が認められた。 以上の結果より、本発明のアスコルビン酸誘導体はエン
ドトキシンを用いたマウス血漿および、肺臓における窒
素酸化物濃度増加に対して有意な抑制効果があると認め
られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】LPS投与に伴うマウス血漿中の窒素酸化物
(NOx )上昇に及ぼすアスコルビン酸誘導体の効果の
評価結果を示す図。
【図2】LPS投与に伴うマウス肺臓中の窒素酸化物
(NOx )上昇に及ぼすアスコルビン酸誘導体の効果の
評価結果を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武永 美津子 神奈川県川崎市宮前区菅生二丁目30番1号 (72)発明者 中山 利明 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 森澤 義富 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式1で表されるアスコルビン酸誘導体また
    はその塩。 【化1】 ただし、式1中のR1 〜R4 は以下の意味を示す。R
    1 、R2 、R3 、R4 :同一であっても異なっていても
    よく、それぞれ独立して、水素原子、水酸基の保護基、
    または下式Aで表される基であり、R1 〜R4 の少なく
    とも1つは下式Aで表される基。 X−Q1 −・・・式A ただし、式A中のX、Q1 は以下の意味を示す。 X:グリセロールの2位が水酸基であるリゾレシチンに
    おける2位の水酸基から水素原子を除いた残基。 Q1 :化学的橋かけ。
  2. 【請求項2】R1 が式Aで表される基であり、かつ、R
    2 、R3 、およびR4 が水素原子である請求項1記載の
    アスコルビン酸誘導体またはその塩。
  3. 【請求項3】式Aで表される基が式A1 で表される基で
    ある請求項1または2記載のアスコルビン酸誘導体また
    はその塩。 X−CO(CH2n CO−・・・式A1 ただし、式A1 中のX、nは以下の意味を示す。 X:式Aにおける意味と同じ意味。 n:2以上の整数。
  4. 【請求項4】nが2〜10の整数である、請求項3記載
    のアスコルビン酸誘導体またはその塩。
  5. 【請求項5】nが3である請求項3記載のアスコルビン
    酸誘導体またはその塩。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4、または5記載のア
    スコルビン酸誘導体またはその塩を有効成分として含む
    医薬。
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