JP3781877B2 - アスコルビン酸誘導体またはその塩、および医薬 - Google Patents

アスコルビン酸誘導体またはその塩、および医薬 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、癌転移抑制作用、窒素酸化物産生抑制作用などの薬理活性を有するアスコルビン酸誘導体またはその塩、またはこれを有効成分とする医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
アスコルビン酸は天然に広く存在するビタミンの一種であり、活性酸素消去作用、あるいは細胞の分化・増殖制御作用などの種々の生理活性を有する化合物である。医学の分野では、アスコルビン酸を、活性酸素除去剤(たとえば、炎症、変形性関節炎、慢性関節リュウマチ、紫外線照射による障害、未熟児酸素網膜症、白内障、緑内障、制癌剤の副作用、虚血部分への血流再環流に伴う障害、脳卒中、心筋梗塞、エンドトキシンショックなどの障害に対する治療薬、臓器移植の際の臓器保存剤等。)、または癌治療剤として用いることが期待されている。
【0003】
アスコルビン酸は、培養細胞に試験管内で投与した場合は前述の効果を示すが、生体に投与した場合には、化学的安定性、細胞内移行性の低さゆえに期待された効果を発揮しない問題があった。この問題を解決する提案として、アスコルビン酸の水酸基部分をアルキル基またはアシル基などで修飾して脂溶性を上げることにより、効果を高める提案がある。
【0004】
一方、近年、薬物の効果を高め、副作用を減らす試みとして、ドラッグデリバリーシステム(DDS)が注目されている。DDSとは、薬物を必要なときに必要とされる場所に送り届けるシステムであり、薬物の効果を増大し、副作用を軽減できる。
【0005】
DDSに用いられるキャリアとしては種々のものが知られており、たとえば、リポソームやリピッドマイクロスフェアなどが挙げられる。リポソームは、天然に存在するレシチンやコレステロールなどの脂質を有機溶媒に溶解して、超音波処理などにより水に拡散させ、これに薬物を封入したものである。リピッドマイクロスフェアは、大豆油をレシチンとともに水に懸濁したものであり、レシチンがその表面にあり、内部に薬物が封入されたものである。リポソームやリピッドマイクロスフェアを用いたDDSにおいては、薬物は主に物理的な結合により内部に封入されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、リポソームをキャリアとするDDSは、安定性、および水溶性薬物の封入効率に問題がある。また、リピッドマイクロスフェアをキャリアとするDDSでは、封入する薬物が脂溶性である必要があり、アスコルビン酸のような水溶性薬物への応用には問題があった。また、アスコルビン酸の水酸基部分を修飾して脂溶性を上げる方法は、溶解性が低下し、実際には充分量を投与できない欠点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題を解決するアスコルビン酸誘導体を見いだすために種々検討を行った結果、アスコルビン酸をリゾレシチン誘導体によりDDS化した化合物が優れた癌転移抑制作用、活性酸素除去作用が得られることを見いだした。
【0008】
すなわち本発明は、式1で表されるアスコルビン酸誘導体またはその塩、またはこれを有効成分として含む医薬、を提供する。
【0009】
【化2】
Figure 0003781877
【0010】
ただし、式1中のR1 〜R4 は以下の意味を示す。
1 、R2 、R3 、R4 :同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素原子、水酸基の保護基、または下式Aで表される基であり、R1 〜R4 の少なくとも1つは下式Aで表される基。
X−Q1 −・・・式A
ただし、式A中のX、Q1 は以下の意味を示す。
X:グリセロールの2位が水酸基であるリゾレシチンにおける2位の水酸基から水素原子を除いた残基。
1 :化学的橋かけ。
【0011】
【発明の実施の形態】
本明細書におけるハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子をいう。
式1中のR1 〜R4 が水酸基の保護基である場合、該保護基としてはトリオルガノシリル基(トリオルガノシリル基中の有機基としては、アルキル基、アリール基、またはアルアルキル基等が挙げられる。)、アシル基、アルアルキル基等が挙げられる。さらに、水酸基の保護基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、トリチル基、メトキシトリチル基、ジメトキシトリチル基等が好ましい。
【0012】
また、水酸基の保護基は、2個の水酸基を同時に保護する保護基であってもよい。2個の水酸基を同時に保護する保護基としては、環状アセタール、環状ケタール、環状シリルエーテル、環状カーボネート、環状ボロネート等のジオールの一般的な保護基として公知の基が挙げられる。さらに、2個の水酸基を同時に保護する保護基としては、メチレン基、エチリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、ベンジリデン基、1,1,3,3−テトライソプロピル−1,3−ジシロキサニリデン基、環状カーボネート、環状ボロネート等が挙げられる。
【0013】
また、式A中のQ1 は化学的橋かけを示す。化学的橋かけはアスコルビン酸にリゾレシチン残基(たとえば、以下の式Bで表される基)を結合させる反応を行ったあとに形成される、アスコルビン酸とリゾレシチン残基を連結する2価有機基である。
【0014】
アスコルビン酸にリゾレシチン残基を結合させる反応としては、エステル結合を形成させる反応が好ましいことからQ1 は−CO−が末端に存在する2価有機基であるのが好ましく、特に−CO−R20−CO−または−CO−R21−CO−NH−R22−CO−(ただし、R20、R21、およびR22は、それぞれ同一であっても異なっていてもよくアルキレン基を示す。)が好ましく、とりわけ−CO−R20−CO−が好ましい。さらに−CO−R20−CO−はR20が直鎖アルキレン基である場合が好ましく、とりわけ−CO(CH2n CO−(ただし、nは2以上の整数)である場合が好ましい。nは2〜10の整数が好ましく、とりわけ3であるのが好ましい。
【0015】
式A中のXは、グリセロールの2位が水酸基であるリゾレシチンの2位の水酸基の水素原子を除いた残基を示し、該残基としては、下式Bで表される基が挙げられる。
【0016】
【化3】
Figure 0003781877
【0017】
式B中のR10はアシル基、すなわち、カルボキシル基含有化合物からカルボキシル基中の水酸基を除いた残基であり、脂肪酸から水酸基を除いた残基が好ましい。R10は、炭素数8〜30の飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸の末端カルボキシル基から水酸基を除いた残基が好ましく、特に炭素数14〜22の飽和脂肪酸残基または炭素数14〜22の不飽和脂肪酸残基が好ましく、とりわけミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オレオイル基、またはリノレイル基が好ましい。
【0018】
アスコルビン酸誘導体(式1)の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、または置換または非置換のアンモニウム塩が好ましく、アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましく、アルカリ土類金属塩としてはマグネシウム塩、カルシウム塩が好ましく、アンモニウム塩としては、トリエチルアンモニウム塩、シクロヘキシルアンモニウム塩が好ましい。
【0019】
アスコルビン酸誘導体(式1)中には、少なくとも3つの不斉炭素原子[R2 O−が結合する炭素原子、−CH(OR2 )CH2 (OR1 )が結合する炭素原子、および式B中−CH2 OR10が結合する炭素原子]が存在しうる。これらの炭素原子に結合する置換基の絶対配置は特に限定されず、RまたはSのいずれであってもよい。また、本発明のアスコルビン酸誘導体(式1)は、絶対配置が異なるこれらの異性体の2種以上の混合物であってもよい。
【0020】
本発明のアスコルビン酸誘導体またはその塩は、R1 、R2 、R3 およびR4 の少なくとも1つが式Aで表される基である。そしてその1つのみが式Aで表される基であるのが好ましく、特にR1 が式Aで表される基であるのが好ましい。また、式Aで表される基である場合以外のR1 、R2 、R3 およびR4 は、水素原子であるのが好ましい。
【0021】
本発明のアスコルビン酸誘導体またはその塩としては、下式で表される化合物またはその塩が好ましい。ただし、下式中のAは式Aで表される基を示し、式A1 で表される基が好ましい。
【0022】
【化4】
Figure 0003781877
【0023】
本発明のアスコルビン酸誘導体(式1)の製造方法としては、アスコルビン酸中の水酸基を少なくとも1個の水酸基が残るように保護基で保護した化合物(以下、該化合物を保護されたアスコルビン酸誘導体と記す。)を用意し、つぎに、該保護されたアスコルビン酸誘導体中に残った水酸基に下式3で表されるリゾレシチン誘導体を反応させる方法が挙げられる。
Z−Q1 −X・・・式3
【0024】
ただし、式3中のXおよびQ1 は、式Aにおける意味と同じである。また、Zは水酸基、ハロゲン原子、または、カルボキシル基と反応して活性エステルを形成しうる水酸基含有化合物から水酸基の水素原子を除いた残基(以下、該残基を「活性エステル残基」と記載する。)を表す。
【0025】
該活性エステル残基としては、p−ニトロフェノール、1,3,5−トリクロロフェノール、ペンタフルオロフェノール、ペンタクロロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシピペリジン、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド、8−ヒドロキシキノリン、2−ヒドロキシピリジン等の水酸基含有化合物から、水酸基の水素原子を除いた残基が挙げられる。
【0026】
アスコルビン酸誘導体(式1)の製造方法の具体例としては、式3中のZの種類により、以下の製造方法AおよびBが挙げられる。
なお、以下の製造方法における非プロトン性溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、ベンゼン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトニトリル等が挙げられる。
また、有機塩基としては、ピリジン、ピペリジン、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピペリジノピリジン、N−メチルモルホリン、4−モルホリノピリジン等が挙げられる。
【0027】
[製造方法A]Zが水酸基である場合のリゾレシチン誘導体(下式3a )を用いたアスコルビン酸誘導体の製造方法
製造方法Aとしては、非プロトン性溶媒中で縮合剤の存在下で、保護されたアスコルビン酸誘導体とリゾレシチン誘導体(式3a )とを反応させてアスコルビン酸誘導体(式1)とする方法が挙げられる。ただし、式3a 中のQ1 およびXは、上記と同じ意味を示す。
HO−Q1 −X・・・式3a
【0028】
縮合剤としては、ジエチルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジドなどが挙げられる。また、上記の反応は、−20℃〜非プロトン性溶媒の還流温度の範囲内で行うのが好ましい。
【0029】
[製造方法B]Zがハロゲン原子、または、活性エステル残基である場合のリゾレシチン誘導体(下式3b )を用いたアスコルビン酸誘導体の製造方法
非プロトン性溶媒中で、保護されたアスコルビン酸誘導体とリゾレシチン誘導体(式3b )とを直接反応させてアスコルビン酸誘導体(式1)とする方法が挙げられる。ただし下式中のQ1 は上記と同じ意味を示し、Z1 はハロゲン原子、または、活性エステル残基を示す。
1 −Q1 −X・・・式3b
【0030】
反応は−20℃〜非プロトン性溶溶媒還流温度の範囲内で行うのが好ましい。また、反応系には必要に応じて有機塩基を存在させてもよい。有機塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジン、N−メチルモルホリン、4−ジメチルアミノピリジン、4−モルホリノピリジン等が挙げられる。
【0031】
アスコルビン酸誘導体の塩は、上記の方法で得たアスコルビン酸誘導体を、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等の重炭酸塩、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩、または炭酸−トリエチルアミン緩衝液等の炭酸−アミン系緩衝液で処理することにより容易に得られる。
【0032】
上記の製造方法において用いられるリゾレシチン誘導体(式3)は、公知の方法により得られる。これらのリゾレシチン誘導体(式3)のうち、好ましい態様であるQ1 が−CO(CH2n CO−(ただし、nは上記と同じ意味を示す。)である場合のリゾレシチン誘導体(下式3A)は、Zの構造により下記[方法イ]〜[方法ニ]により合成できる。
X−CO(CH2n CO−Z・・・式3A
【0033】
[方法イ]Zが水酸基である式3A で表される化合物の製造方法(その1)
非プロトン性溶媒中で、下式4で表される酸無水物をH−Xで表されるリゾレシチンに反応させる方法。ただし、Xおよびnは、上記と同じ意味を示す。
上記の反応温度は、−20℃〜非プロトン性溶媒還流温度の範囲内が好ましい。また、方法イの反応系中には、必要に応じて有機塩基を共存させてもよい。
【0034】
【化5】
Figure 0003781877
【0035】
[方法ロ]Zが水酸基である式3A で表される化合物の製造方法(その2)
下式5で表されるジカルボン酸ハーフエステル無水物を非プロトン性溶媒中でH−X(ただし、Xは式Aにおける意味と同じ意味。)で表されるリゾレシチンに反応させた後に、カルボン酸の保護基を除去する方法。
【0036】
ただし、式5におけるnは、式Aにおける意味と同じ意味を示す。Z’はカルボキシル基の保護基であり、アルキル基、メトキシメチル基、ベンジル基、フェナシル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリエチルシリル基、およびトリメチルシリル基等が挙げられる。
反応温度は、−20℃〜非プロトン性溶媒還流温度の範囲内が好ましい。また、反応系中には有機塩基を存在させてもよい。
[Z' −OCO(CH2n CO]2 O・・・式5
【0037】
なお、式5で表されるジカルボン酸ハーフエステル無水物は、目的化合物に対応するカルボン酸ハーフエステルを、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフランなどの溶媒中で、カルボジイミドと混合して反応させることにより合成できる。カルボジイミドとしては、たとえばジエチルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドなどが用いられる。カルボン酸ハーフエステルとカルボジイミドとの反応の温度は、−20℃〜溶媒還流温度の範囲であるのが好ましい。
【0038】
[方法ハ]Zがハロゲン原子である式3A で表される化合物の製造方法
方法イにより得られるZが水酸基であるリゾレシチン誘導体を原料として、非プロトン性溶媒中でハロゲン化チオニル、オキシハロゲン化リンなどのハロゲン化試薬を作用させる方法。
反応温度は、−20℃〜非プロトン性溶媒還流温度の範囲内が好ましい。また、反応系中には有機塩基を存在させてもよい。
【0039】
[方法ニ]Zが活性エステル残基である式3A で表される化合物の製造方法
方法イにより得られるZが水酸基であるリゾレシチン誘導体を原料として、非プロトン性溶媒中で、水酸基含有化合物に縮合剤を作用させる方法。
反応温度は、−20℃〜非プロトン性溶媒還流温度の範囲内が好ましい。また、反応系中には有機塩基を存在させてもよい。
【0040】
水酸基含有化合物としては、Zの説明中に記載した水酸基含有化合物が挙げられる。縮合剤としては、ジエチルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド等が挙げられる。
【0041】
本発明におけるアスコルビン酸誘導体(式1)またはその塩は、優れた化学的安定性、細胞内移行性を発揮することから、アスコルビン酸の効果を強化しうる優れた化合物である。本発明の、アスコルビン酸誘導体(式1)またはその塩は、これを有効成分として含む医薬として使用するのが好ましい。
【0042】
医薬として用いる場合の、アスコルビン酸誘導体(式1)またはその塩の製剤の形態としては、注射剤、直腸吸収剤、経鼻吸収剤等が挙げられる。注射剤としては、たとえば、本有効成分を緩衝剤、等張化剤、pH調節剤、安定化剤と適量に溶解した注射用蒸留水に溶解し、除菌フィルタを通して無菌化したものをアンプルに分注するか、バイアル瓶に分注して凍結乾燥することにより調製される。
【0043】
【実施例】
[合成例1]9−ベンジルオキシカルボニル−1−ノナン酸無水物の合成
9−ベンジルオキシカルボニル−1−ノナン酸15g(51mmol)をベンゼン50mlに溶解させ、0℃に冷却し、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)5.8g(28mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。不溶物をセライトで濾過し、減圧下濃縮して標記化合物を得た。
【0044】
[合成例2]2−(9−ベンジルオキシカルボニルノナノイル)リゾレシチンの合成
グリセロールの2位が水酸基であるリゾレシチン[ただし、該リゾレシチンのR10に該当する基はパルミトイル基である]3g(5.9mmol)のクロロホルム−ピリジン(80ml/20ml)懸濁液に、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)2.16g(17.7mmol)と、合成例1で得た9−ベンジルオキシカルボニル−1−ノナン酸無水物10.0g(4.4mmol)とを加え、60℃で15時間撹拌した。その後反応液を減圧下濃縮し、残渣にクロロホルム/メタノール/水=4/5/1の混合物10mlを加えて溶解し、同液にて平衡化したイオン交換カラム(商品名:Dowex 50W−X8)に通した。溶媒を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、標記化合物3.91g(5.0mmol、85%)を得た。
【0045】
1H−NMR(CDCl3 )δ(ppm):0.84(t,3H),1.20(br s),1.50−1.70(br s,6H),2.20−2.40(br s,6H),3.38(s,9H),3.80−4.00(m,4H),4.20−4.40(m,4H),5.10(s,2H),5.20(m,1H),7.30(m,5H).
【0046】
[合成例3]2−(9−ヒドロキシカルボニルノナノイル)リゾレシチンの合成合成例2で得た2−(9−ベンジルオキシカルボニルノナノイル)リゾレシチン3.91g(5.00mmol)をメタノール−水(225ml/25ml)の混合溶媒に溶解し、水酸化パラジウム3.0gを加えた。水素置換後、1気圧下15時間室温で撹拌した。反応液をセライト濾過した後、溶媒を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、標記化合物2.37g(3.41mmol、61%)を得た。
【0047】
[合成例4]2−(9−ヒドロキシカルボニルノナノイル)リゾレシチン活性エステル体の合成
合成例3で得た2−(9−ヒドロキシカルボニルノナノイル)リゾレシチン2.0g(2.98mmol)をジクロロメタン50mlに溶解して0℃に冷却し、N−ヒドロキシスクシンイミド343mg(2.98mmol)、テトラゾール209mg(2.98mmol)を加えた。つぎに、DCC(769mg、3.73mmol)−ジクロロメタン(8ml)溶液をゆっくり滴下し、室温で15時間撹拌した。不溶物をセライトで濾過し、活性エステル体のジクロロメタン溶液を得た。
【0048】
[合成例5]2−(4−ヒドロキシカルボニルブチロイル)リゾレシチンの合成9−ベンジルオキシカルボニル−1−ノナン酸無水物の代わりにグルタル酸無水物を用い、合成例2と同様にして標記化合物を合成した。ただし、精製はODS(オクタデシルシラン)を充填したカラムにより行った。
【0049】
1H−NMR(CDCl3 )δ(ppm):0.84(t,3H),1.20(br s),1.52−1.60(br s,2H),1.80−1.95(m,2H),2.20−2.42(m,6H),3.35(s,9H),3.78(m,4H),3.90−4.35(m,4H),5.20(m,1H).
【0050】
[合成例6]2−(4−ヒドロキシカルボニルブチロイル)リゾレシチン活性エステル体の合成
合成例5で得た2−(4−ヒドロキシカルボニルブチロイル)リゾレシチンを用いて合成例4と同様の方法で合成した。
【0051】
[合成例7]2,3−O−ジベンジル−5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸の合成
5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸9.8g(45mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド−テトラヒドロフラン(9ml/21ml)混液に溶解し、炭酸カリウム6.3g(45mmol)を加えて、15分間撹拌後にベンジルブロミド10.9ml(45mmol)を氷冷下で滴下し、室温で16時間撹拌した。反応液に水27ml、2N−塩酸溶液22.5mlを加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を集めて、硫酸ナトリウムで乾燥後濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、標記化合物10.0g(28.1mmol,62%)を得た。
【0052】
[合成例8]2,3−O−ジベンジル−L−アスコルビン酸の合成
合成例7で得た2,3−O−ジベンジル−5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸396mg(1mmol)をエタノール6ml、水1mlに溶解し、2N−塩酸水溶液1mlを加え、80℃で2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、標記化合物356mg(1mmol、100%)を得た。
【0053】
1H−NMR(CDCl3 )δ(ppm):2.30(br s,2H),3.78(m,2H),3.92(m,1H),4.69(d,1H),5.08−5.23(m,4H),7.23−7.41(m,10H).
【0054】
[実施例1]2,3−O−ジベンジル−6−O−(1−O−パルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホリルコリン−2−O−カルボニルブチリル)−L−アスコルビン酸の合成
【0055】
合成例5で得た2−(4−ヒドロキシカルボニルブチロイル)リゾレシチン610mg(1mmol)をクロロホルム4mlに溶解し、N,N−ジメチルホルムアミド0.1ml、塩化チオニル0.11mlを加え、室温で15時間撹拌した後に、減圧下溶媒を留去した。残渣をクロロホルム4mlに溶解し、合成例8で得た2,3−O−ジベンジル−L−アスコルビン酸356mg(1mmol) をクロロホルム4mlに溶解した溶液に滴下し、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、下式で表される標記化合物450mg(0.47mmol,47.5%)を得た。
【0056】
1H−NMR(CDCl3 )δ(ppm):0.89(t,3H),1.27(s,28H),1.56(m,2H),1.90(m,2H),2.23−2.53(m,6H),3.24(s,9H),3.66(m,2H),3.93(m,1H),4.04−4.46(m,8H),4.65(d,1H),4.96−5.27(m,5H)7.22−7.38(m,10H).
【0057】
【化6】
Figure 0003781877
【0058】
[実施例2]6−O−(1−O−パルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホリルコリン−2−O−カルボニルブチリル)−L−アスコルビン酸の合成
【0059】
実施例1で得た化合物450mg(0.47mmol)にエタノール12mlを加えて溶解し、10%Pd−Cの20mgを加え、水素置換後、1気圧下15時間室温で撹拌した。反応液をセライト濾過した後に減圧下溶媒を留去し、下式で表される標記化合物320mg(0.42mmol,88.7%)を得た。
【0060】
1H−NMR(CD3 OD)δ(ppm):0.89(t、3H),1.29(s,28H),1.58(m,2H),1.88(m,2H),2.28−2.45(m,6H),3.25(s,9H),3.72−4.45(m,12H),5.27(m,1H).
【0061】
【化7】
Figure 0003781877
【0062】
[実施例3]マウス癌転移に及ぼす実施例2の化合物の効果
Balb/cメス6週齢マウスを用い、2×104 cells/0.1mlに調製したMeth Aマウス癌細胞を、1匹当たり0.1ml静脈内投与した。さらに、被験薬剤として、実施例2で合成したアスコルビン酸誘導体、対照薬剤としてアスコルビン酸誘導体をそれぞれ注射用生理食塩水に溶解したものを調製し、注射用生理食塩水投与群を対照として試験を行った。
【0063】
投与量は、実施例2で得たアスコルビン酸誘導体13mg(0.017mmol)/kg、同44mg(0.057mmol)/kg、同130mg(0.170mmol)/kg、アスコルビン酸10mg(0.057mmol)/kg、同30mg(0.170mmol)/kg、とした。これらは、それぞれMeth Aマウス癌細胞の投与15分前に静脈内投与した。投与2週間後に肺を摘出し、肺表面に見られる転移癌結節数を実体顕微鏡を用いて計数した。
【0064】
転移癌結節数を、Mann−WhitneyのU検定により統計学的に処理し、有意差検定を行った。また、下式により抑制率を求めた。結果を表1に示す。抑制率(%)=[(対照群の転移癌結節数−薬剤投与群の転移癌結節数)/(対照群の転移癌結節数)]×100
【0065】
【表1】
Figure 0003781877
【0066】
[実施例4]エンドトキシン(LPS)投与に伴う窒素酸化物(NOx )上昇に及ぼすアスコルビン酸誘導体の効果
Balb/cメス6週齢マウスを用い、被験薬剤として、生理食塩水(対照群)、実施例2で得たアスコルビン酸誘導体の注射用生理食塩水に溶解物を用意し、それぞれ、静脈内に投与した。投与量は実施例2のアスコルビン酸誘導体量を130mg/kgとした。投与5分後にエンドトキシン(LPS)量20mg/kgを静脈内投与した。
【0067】
LPS投与2時間および6時間後に、心臓採血を行い、血漿における窒素酸化物濃度の測定を行った。また、同様に脱血後肺ホモジネートを作成し、肺における窒素酸化物濃度を測定した。
窒素酸化物濃度を、Mann−WhitneyのU検定により統計学的に処理し、有意差検定を行った。結果を図1および図2に示す。
【0068】
【発明の効果】
(1)実施例3の結果から明らかであるように、本発明のアスコルビン酸誘導体投与群(0.057mmol/kg、0.17mmol/kg)は、対照群(非投与群)に対して、p<0.05、p<0.01で、転移癌結節数に有意差が認められた。また、同投与量(0.17mmol/kg)のアスコルビン酸と比較した場合においても、p<0.001で転移癌結節数に有意差が認められた。以上の結果より、本発明のアスコルビン酸誘導体は、マウス癌転移を有意に抑制する効果があると認められた。
【0069】
(2)実施例4の結果から明らかであるように、本発明のアスコルビン酸誘導体投与群(130mg/kg)は、血漿および肺臓の両方において、対照群(非投与群)に対して、p<0.001で窒素酸化物(NOx )濃度に有意差が認められた。
以上の結果より、本発明のアスコルビン酸誘導体はエンドトキシンを用いたマウス血漿および、肺臓における窒素酸化物濃度増加に対して有意な抑制効果があると認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】LPS投与に伴うマウス血漿中の窒素酸化物(NOx )上昇に及ぼすアスコルビン酸誘導体の効果の評価結果を示す図。
【図2】LPS投与に伴うマウス肺臓中の窒素酸化物(NOx )上昇に及ぼすアスコルビン酸誘導体の効果の評価結果を示す図。

Claims (6)

  1. 式1で表されるアスコルビン酸誘導体またはその塩。
    Figure 0003781877
    ただし、式1中のR〜Rは以下の意味を示す。
    、R、R,R:同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素原子、水酸基の保護基、または下式Aで表される基であり、R〜Rの少なくとも1つは下式Aで表される基。
    X−Q−・・・式A
    ただし、式A中のX、Qは以下の意味を表す。
    X:グリセロールの2位が水酸基であるリゾレシチンにおける2位の水酸基から水素原子を除いた残基。
    :−CO(CH)nCO−(nは2〜10の整数を意味する。)
  2. 1 が式Aで表される基であり、かつ、R2 、R3 、およびR4 が水素原子である請求項1記載のアスコルビン酸誘導体またはその塩。
  3. 式Aで表される基が式A1 で表される基である請求項1または2記載のアスコルビン酸誘導体またはその塩。
    X−CO(CH2n CO−・・・式A1
    ただし、式A1 中のX、nは以下の意味を示す。
    X:式Aにおける意味と同じ意味。
    n:2以上の整数。
  4. nが2〜10の整数である、請求項3記載のアスコルビン酸誘導体またはその塩。
  5. nが3である請求項3記載のアスコルビン酸誘導体またはその塩。
  6. 請求項1、2、3、4、または5記載のアスコルビン酸誘導体またはその塩を有効成分として含む医薬。
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