JPH11113818A - 掃除機の回転ロータ - Google Patents

掃除機の回転ロータ

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JPH11113818A
JPH11113818A JP28061497A JP28061497A JPH11113818A JP H11113818 A JPH11113818 A JP H11113818A JP 28061497 A JP28061497 A JP 28061497A JP 28061497 A JP28061497 A JP 28061497A JP H11113818 A JPH11113818 A JP H11113818A
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shaft
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rotating
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佳哉 名村
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久夫 村島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の掃除機の回転ロータは、回転軸となるシ
ャフトの周囲に、ブレード差込み用の嵌合溝を螺旋状に
形成することが困難で、製造コストの上昇を招いたり、
あるいは軸芯にぶれが生じて、回転バランスが悪くなる
という問題点があった。本発明は、上記従来の問題点の
改善を課題とする。 【解決手段】掃除機の回転ロータを、回転軸の中心とな
るシャフト2と、このシャフト2を被嵌した筒形の外部
材1とで構成した。そして、この外部材1を、合成樹脂
や金属薄板、あるいは布材で形成された一対の平板部材
3,3を接合して形成することとした。この平板部材3
は、平行四辺形の対向した長辺3a,3bに、それぞれ
この長辺3a,3bを一辺とした長方形の折曲片31,
32を連設した平面形状に形成され、折曲片31,32
同士を接合することにより、この折曲片31,32で外
部材1の周囲に螺旋状に突出した一対のブレード4,4
が形成されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸の周囲に螺
旋状に設けられたブレードが、床面に接して塵埃を掻き
出す働きをなす掃除機用の回転ロータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に掃除機用の回転ロータ10は、図
8に示すように、回転軸となる中心のシャフト11の周
囲に弾性を有する複数のブレード12を螺旋状に設け、
このブレード12で清掃面を掻き、床面にこびりついた
り、あるいは絨毯の毛の間などに紛れ込んだ塵埃などを
掻き出すようになっている。
【0003】ここにおいて、シャフト11は、一般にア
ルミニウムなどの軽金属や硬質の合成樹脂で形成され、
ブレード12は、塩化ビニルなどの可撓性を有する合成
樹脂やゴムなどの弾性材で形成されている。
【0004】従って、この材質の異なるブレード12を
シャフト11に取り付けるため従来、シャフト11に
は、図7に示すように、その周囲に螺旋状に、断面が蟻
溝状の嵌合溝11aを形成し、ブレード12には、その
下端に前記嵌合溝11aに嵌まり込む形状(蟻ほぞ状)
の嵌合突部12aを設けていた。
【0005】そして、シャフト11周囲の螺旋状の嵌合
溝11aは、シャフト11を押出成形する際に捩じりを
加えて同時に形成するか、あるいは、特開平8−511
号に示されるように、金属製の直棒条体の長手方向に予
め直線状に溝を形成しておき、この直棒条体を前記溝が
螺旋状になるように後から捩って形成していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の掃除機
の回転ロータでは、回転軸となるシャフトの形成が困難
であった。
【0007】即ち、押出成形による場合は、回転軸とな
るシャフトの周囲に、所定の断面形状を有する嵌合溝を
螺旋状に形成することが、熱歪みの影響などもあり相当
に難しく、回転軸として必要な寸法精度が出難いという
問題点があった。
【0008】また、特開平8−511号に示されるよう
に、金属製の直棒条体に予め溝を形成しておき、これを
後から捩じるようにした場合は、専用の治具を用いて軸
が偏心しないように、かつ軸線方向に均等に捩じらなく
てはならず、加工が困難であるばかりか、加工工程数も
多く、生産作業能率が悪く、製造コストも嵩むという問
題点があった。
【0009】従って、いずれの場合も軸ぶれを生じない
回転ロータを製造するためには、高い加工精度を必要と
し、生産作業能率の低下を招くと共に、製造コストが嵩
むという問題点を有していた。
【0010】本発明は、上記従来の掃除機の回転ロータ
が有していた問題点の解決を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のうち、請求項1記載の発明は、回転軸の
周囲に螺旋状に設けられたブレードが、床面に接して塵
埃を掻き出す働きをなす掃除機の回転ロータにおいて、
この回転ロータを、回転軸の中心となるシャフトと、こ
のシャフトを被嵌した筒形の外部材とで構成した。そし
て、上記外部材を、可撓性を有する合成樹脂や金属薄
板、あるいは布材で所定の形状に形成された複数の平板
部材同士を接合して形成されたものとし、この平板部材
の接合部分が、周囲に螺旋状に突出したフィン状のブレ
ードを形成するようにしたものである。
【0012】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明の構成において、外部材を構成した各々の平板部
材が、平行四辺形の対向した長辺に、それぞれこの長辺
を一辺とした長方形の折曲片が連設された平面形状のも
のと、限定したことを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の発明の構成において、外部材がシャフトに着脱可能に
取り付けられていることを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明は、上記請求項1また
は請求項2記載の発明の構成に、外部材の外周所定位置
にブラシを植設した構成を加えたことを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明は、上記請求項1記載
の発明の構成に、シャフトが中空体である構成を加えた
ことを特徴とする。
【0016】請求項6記載の発明は、上記請求項5記載
の発明の構成に、シャフトと、このシャフトを被嵌した
外部材の外周面に、それぞれ通気用の通孔を設けた構成
を加えたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示した実施の形
態に基づき詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明の掃除機の回転ロータの分
解斜視図である。図示したように、この回転ロータは、
回転軸の中心となるシャフト2と、このシャフト2の外
周を被うように取り付けられた筒形の外部材1とからな
る。
【0019】シャフト2は、アルミニウムなどの軽金属
や、あるいは硬質の合成樹脂などで円柱あるいは円筒形
に形成されたものである。
【0020】外部材1は、周囲に螺旋状に二枚のフィン
状のブレード4を突出させた筒形の形状に、可撓性を有
する合成樹脂や金属薄板、あるいは布材で形成されたも
のである。
【0021】ここにおいて、本発明の掃除機の回転ロー
タでは、上記外部材1を所定の形状を有する二枚の平板
部材3を接合して形成している。
【0022】上記平板部材3は、図2に示すように、平
行四辺形の対向した長辺3a,3bに、それぞれこの長
辺3a,3bを一辺とした長方形の折曲片31,32を
連設した平面形状に、可撓性を有する合成樹脂や金属薄
板、あるいは布材で形成されたものである。従って、図
3に示すように二枚の平板部材3,3を重ね合わせ、そ
の片側(上側)の折曲片31,31同士を接合すると、
他方側(下側)の折曲片32,32は、左右に所定範囲
ずれた状態で重なり合うこととなる。よって、この折曲
片32,32同士を正対させ、即ち、上下の平板部材
3,3の左右斜辺3c,3dと3c,3dを揃えた状態
で接合すると、この折曲片32,32が周囲に螺旋状に
位置することにより、平板部材3,3が筒形に形成され
ることとなる。
【0023】このようにして外部材1が形成され、接合
された折曲片31,32が、その周囲に螺旋状に突出し
たフィン状のブレード4,4を形成するものである。
【0024】ここにおいて、長さL、半径rのシャフト
2に対応した外部材1を形成するためには、平板部材3
の斜辺3c,3dの長さhを、π・rとすれば良い。ま
た、筒形に形成された外部材1の周囲に螺旋状に形成さ
れるブレード4の軸心に対する傾きθ(図4参照)は、
展開状態における平板部材3の斜辺3c,3dの傾きθ
と等しくなる。従って、この傾きθは、図4に示すよう
に、底辺の長さがL、高さがhの直角三角形の斜辺の傾
きθ、即ちθ=arctan(h/L)で求められる。
よって、平板部材3の斜辺3c,3d部分の高さha
は、h・cosθとなる。なお、図4に示した直角三角
形の斜辺の長さLaは、平板部材の長さと等しい。
【0025】以上の計算式から必要とする平板部材3の
形状が決定される。なお、上記の折曲片31,32同士
の接合は、接着、縫製、熱溶着、超音波溶着、超音波縫
製など公知の技術を用いれば良く、この他、マジックテ
ープと称される面接合テープなどを用いて接離可能に接
合するようにしても良い。
【0026】このようにして筒形に形成された外部材1
に、図1に矢印で示すようにシャフト2を差し込み、あ
るいはシャフト2の表面を被うように平板部材3,3を
取り付け、外部材1を形成すれば、この外部材1はシャ
フト2に一体的に取り付けられ、周囲に螺旋状のブレー
ド4を備えた回転ロータが形成されるものである。
【0027】なお、上記外部材1は、シャフト2に取り
外し不可に固定しても良いが、着脱可能に取り付けるこ
ととすれば、この外部材1を適宜、取り外して洗濯した
り、あるいは、掃除機の使用条件等に応じて、ブレード
4の形状や材質が異なる他の外部材(図示せず)に取り
換えることも可能となる。
【0028】図5は、上述した回転ロータの使用例を示
した斜視図である。図示したように本発明の回転ロータ
は、掃除機の吸込先端具である床ノズル5の内部に、シ
ャフト2の両端で回転可能に支持して取り付けられ、モ
ータ7で回転駆動し得るようにこのモータ7と駆動ベル
ト8を介して連結されている。そして、掃除機の使用時
に、回転駆動されることにより、図6に示すように、床
ノズル5の吸込口5aの下方に突出したブレード4が、
床面Fに接して、たたみや絨毯などの表面を掻き上げ、
その内部に紛れ込んでいる塵埃などをはね上げ、あるい
は掻き出すものである。そして、この塵埃は、掃除機の
吸引力により、吸い込みホース6を介して掃除機の本体
(図示せず)側に吸い取られる。
【0029】以上のようにして本発明の掃除機の回転ロ
ータは、製造され、使用されるものである。
【0030】なお、図示していないが、外部材1の外周
所定位置にブラシを植設しても良く、このようにすれ
ば、ブラシとブレード4が交互に床面Fに接することに
より、一層高い集塵、清掃効果が得られることとなる。
また、この場合、回転軸の中心となるシャフト2を中空
にすると共に、このシャフト2の外周面並びにこのシャ
フト2を被った外部材1に、それぞれ通気用の通孔(図
示せず)を設け、清掃時にこの通孔から周囲に空気を送
り出すこととすれば、ブラシへの糸くずや毛くずの絡み
つきが、効果的に防止されることとなる。
【0031】なお、上記では回転ロータを吸引式掃除機
の床ノズル5に取り付けた例を示したが、本発明の回転
ロータは、清掃時にブレード4が床面Fに接して塵埃を
掻き出す働きをなすものであれば良く、手動式掃除機
(掃除具)の集塵部分に採用しても良いことは勿論であ
る。
【0032】また、図示した実施の形態では、二枚の平
板部材3,3を接合して外部材1を形成した例を示した
が、本発明の掃除機の回転ロータは、外部材1を形成す
る平板部材3の接合部分が、周囲に螺旋状に突出したブ
レード4を形成するようになっていれば良く、接合する
平板部材3の数は、形成するブレード4の数に応じて適
宜決定すれば良い。なお、この時、それぞれの平板部材
3の斜辺3c,3dの長さhは、(2πr÷ブレードの
数)となる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち、請
求項1記載の発明は、掃除機の回転ロータを、シャフト
に外部材を取り付け、形成することとしたので、シャフ
トに何ら加工を施す必要がなく、軸芯のずれが生じる虞
れもない。よって、容易に回転バランスに優れた回転ロ
ータを製造することができ、コスト低廉に高回転化にも
対応できる高品位の回転ロータの提供が可能になる。
【0034】また、請求項2記載の発明は、上記請求項
1記載の外部材を、平行四辺形の対向した長辺に、それ
ぞれこの長辺を一辺とした長方形の折曲片が連設された
平面形状の平板部材同士を接合して形成することとした
ので、平板部材の材料取りに安価かつ容易に手に入る合
成樹脂やゴムなどの板材が利用でき、しかもその製造に
何ら特別な技術や装置を必要としない。さらにその形状
から材料取りにも優れ、材料の無駄が生じないという効
果もある。
【0035】請求項3記載の発明は、外部材をシャフト
に着脱可能に取り付けることにより、ブレードなどが汚
れた時に外部材を取り外して洗濯することが可能になる
と共に、掃除機の使用目的に応じてブレードの材質や形
状が異なった他の外部材に取り換えることも可能にな
る。
【0036】請求項4記載の発明は、外部材の外周所定
位置にブラシを植設することにより、ブレードとブラシ
の相乗効果により、一層の集塵、清掃効果の向上が図ら
れる。
【0037】請求項5記載の発明は、シャフトを中空体
とすることにより、回転ロータの重量が軽減され、掃除
機の取扱性が向上すると共に、回転ロータを駆動するた
めのモータも小型化できるという効果がある。
【0038】請求項6記載の発明は、中空のシャフト
と、このシャフトを被嵌した外部材の外周面に、それぞ
れ通気用の通孔を設け、この通孔から外側に空気を吹き
出させることにより、回転ロータへの糸くずや毛くずな
どの絡みつきを効果的に防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る掃除機の回転ロータの実施形態を
示した分解斜視図である。
【図2】図1に示した回転ロータの外部材を構成する平
板部材の一例を示した平面図である。
【図3】平板部材の組立途中の状態を示した平面図であ
る。
【図4】平板部材の寸法説明図である。
【図5】回転ロータの装着例を示す床ノズルの裏面側分
解斜視図である。
【図6】図5に示した床ノズルの使用状態を示す簡略断
面図である。
【図7】従来の回転ロータの分解斜視図である。
【図8】従来の回転ロータの組立状態斜視図である。
【符号の説明】
1 外部材 2 シャフト 3 平板部材 3a,3b 長辺 3c,3d 斜辺 31 長方形 4 ブレード h 平板部材の斜辺の長さ ha 平板部材の斜辺の高さ θ 平板部材の斜辺の傾き(ブレードの軸心に対する傾
き) La 平板部材の長さ r シャフトの半径 L シャフトの長さ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸の周囲に螺旋状に設けられたブレ
    ードが、床面に接して塵埃を掻き出す働きをなす掃除機
    の回転ロータにおいて、 上記回転ロータは、回転軸の中心となるシャフトと、こ
    のシャフトを被嵌した筒形の外部材とで構成され、 上記外部材は、可撓性を有する合成樹脂や金属薄板、あ
    るいは布材で所定の形状に形成された複数の平板部材同
    士を接合して形成され、この平板部材の接合部分が、周
    囲に螺旋状に突出したフィン状のブレードを形成するよ
    うになされたことを特徴とする掃除機の回転ロータ。
  2. 【請求項2】 外部材を構成した各々の平板部材が、平
    行四辺形の対向した長辺に、それぞれこの長辺を一辺と
    した長方形の折曲片が連設された平面形状のものである
    ことを特徴とする請求項1記載の掃除機の回転ロータ。
  3. 【請求項3】 外部材がシャフトに着脱可能に取り付け
    られていることを特徴とする請求項1記載の掃除機の回
    転ロータ。
  4. 【請求項4】 外部材の外周所定位置にブラシが植設さ
    れていることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の掃除機の回転ロータ。
  5. 【請求項5】 シャフトが中空体であることを特徴とす
    る請求項1記載の掃除機の回転ロータ。
  6. 【請求項6】 シャフトと、このシャフトを被嵌した外
    部材の外周面に、それぞれ通気用の通孔が設けられたこ
    とを特徴とする請求項5記載の掃除機の回転ロータ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015070975A (ja) * 2013-10-04 2015-04-16 株式会社コーワ 電気掃除機用吸込口の回転ロータ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015070975A (ja) * 2013-10-04 2015-04-16 株式会社コーワ 電気掃除機用吸込口の回転ロータ

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