JPH11113516A - 三角麺類 - Google Patents

三角麺類

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JPH11113516A
JPH11113516A JP9297963A JP29796397A JPH11113516A JP H11113516 A JPH11113516 A JP H11113516A JP 9297963 A JP9297963 A JP 9297963A JP 29796397 A JP29796397 A JP 29796397A JP H11113516 A JPH11113516 A JP H11113516A
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JP
Japan
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noodles
triangular
noodle
triangle
angle
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JP9297963A
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Takashi Toda
敬 戸田
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IWATE SEIMEN KK
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IWATE SEIMEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の麺類にみられないような新しい、変化
に富み、多様性のある優れた外観および食感を有し、茹
でたり、蒸したりする際の調理時間が一層短くてすみ、
しかも乾麺類を製造する際の乾燥時間が従来よりも一層
短くてすむ麺類の提供。 【解決手段】 三角形の横断面形状を有する三角麺類で
あって、三角形の1つの頂角の角度が30°〜55°で
あり且つ残りの2つの頂角の角度がいずれも30°以上
である本発明の三角麺類により上記の課題が解決され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は三角麺類に関する。
より詳細には、本発明は、従来の麺類には見られないよ
うな変化に富み、多様性のある、優れた外観を有し、滑
らかさ、柔軟性、弾力性を備える従来にない新しい食感
および食味を有し、しかも短い時間で茹でたり、蒸した
りすることができ、その上乾麺の製造に際しては従来よ
りも短縮された乾燥時間で乾麺を得ることのできる三角
麺類に関する。
【0002】
【従来の技術】食生活の多様化やインスタント化などに
伴って、従来にないような斬新な外観を有し、しかも食
感的にも優れ、その上短い時間で調理できる食品の開発
が消費者に求められるようになっており、そのことは麺
類においても例外ではない。麺類の製法としては、製麺
原料に加水し、混練して生地をつくり、それをロールな
どにより複合、圧延して麺帯をつくり、必要に応じて麺
帯を更に圧延した後、麺線に切り出す方法が汎用されて
おり、それにより得られる麺類は、一般に、その断面形
状が正方形、長方形または丸形を呈している。
【0003】断面が正方形、長方形、丸形をなす上記し
た従来の麺類は、外観的に画一的で変化に乏しく、食感
の点でも単調で変化が少なく、茹でたり、蒸したりする
のに長い時間を要し、乾麺を製造する際の乾燥にも長い
時間を要する。そのため、茹で時間の短縮された麺類を
得るために、澱粉などの配合、麺線の細線化、麺線への
切り込みの付与などが行われているが、麺類の弾力性や
こしが失われて、食感の低下を招き易い。また、麺類の
弾力性を向上させる目的で、増粘剤などの食感改良剤の
添加や原料組成の異なる麺帯を三層重ねる三層麺類の製
造などが行われている。 しかしながら、添加剤の使用
は麺類の製造コストの上昇などを生じ易く、また三層麺
類の製造は作業および装置が複雑となるという欠点を有
する。
【0004】かかる点から、従来にない外観および食感
を有する麺類の提供を目的として、断面形状がほぼ正三
角形をなす三角麺類が提案されている(特開昭53−2
6380号公報)。しかしながら、正三角形の断面形状
を有するこの従来の三角麺類は、三角形の3つの辺の長
さが等しく且つ3つの頂角の角度がいずれも60°と同
じであって均整さを有するものであるために、外観や食
感などの点で、一層の変化や新しさを求める消費者の要
望を十分に満たし得ないでいる。また、茹でたり、蒸し
たりする際の調理時間の短縮化、乾麺類を製造する際の
乾燥時間の一層短縮化などの点においても、一層の改良
が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の麺類にみられないような新しい、変化に富み、多様性
のある優れた外観および食感を有する麺類を提供するこ
とである。そして、本発明の目的は、従来の麺類に比べ
て、茹でたり、蒸したりする際の調理時間が一層短くて
すむ麺類を提供することである。さらに、本発明の目的
は、乾麺類を製造する際の乾燥時間が従来よりも一層短
くてすむ麺類を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者は種々検討を重ねてきた。その結果、三角麺類
において、その断面形状を正三角形とせずに、三角形の
3つの頂角のうちの1つの角度が30°〜55°であっ
て且つ残りの2つの頂角の角度がいずれも30°以上で
ある断面形状を有するものにすると、茹でたときの茹で
あがり状態が三角形の3つの頂角またはその近傍と中央
部とで異なるだけではなく、3つの頂角の間でもその茹
であがり状態が微妙に違ったものとなって、正三角形麺
に比べて、外観および食感において一層変化に富んだも
のとなり、食感および食味の点では柔軟性、滑らかさ、
弾力性などを兼ね備えた高品質の麺類が得られることを
見出した。また、本発明者は、1つの頂角の角度が30
°〜55°であって且つ残りの2つの頂角の角度がいず
れも30°以上であるそのような三角麺類は、正三角形
麺に比べて、茹でたり蒸したりする際の調理時間が一層
短くてすむこと、また乾麺類を製造する際の乾燥時間も
一層短縮化されることを見出し、それらの知見に基づい
て本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、三角形の断面形状を
有する三角麺類であって、三角形の1つの頂角の角度が
30°〜55°であって且つ残りの2つの頂角の角度が
いずれも30°以上であることを特徴とする三角麺類で
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明には、三角形の断面形状を有する三角麺類
であって、三角形の3つの頂角のうちの1つの頂角の角
度が30°〜55°であって且つ残りの2つの頂角の角
度がいずれも30°以上である三角麺類のいずれもが包
含され、その断面形状が二等辺三角形であっても、直角
三角形であっても、または3辺の長さがそれぞれ異なる
三角形のいずれであってもよい。また、本発明の三角麺
類においては、3つの頂角のうちの1つの頂角の角度の
みが30°〜55°であって、残りの2つの頂角の角度
がいずれも55°より大きくても、または2つの頂角の
角度が30°〜55°で残りの一つの頂角の角度が55
°より大きくてもよい。
【0009】本発明の三角麺類では、三角形の3つの頂
角のうちの1つ頂角の角度が30°〜55°であって且
つ残りの2つの頂角の角度がいずれも30°以上である
ことによって、麺に肉薄の部分と肉厚の部分とのコント
ラストが鮮明に生じて、茹でたときに、肉薄の部分は柔
らかい食感を与え、肉厚の部分は弾力性や歯ごたえのあ
る食感を与える結果、柔らかさと共に、弾力性、歯ごた
えをも兼ね備える、単調でなく、変化に富む、多様性の
ある良好な食感を有する麺類を得ることができる。ま
た、本発明の三角麺類では、一つの麺線に肉薄の部分と
肉厚の部分とが存在することによって、茹でたときに、
それぞれの部分での吸水量が異なって膨張(伸び)の程
度が相違する結果、麺にクリンプなどが生じて、外観的
にも変化の多い、新しい感覚の麺となる。さらに、本発
明の三角麺類は、肉薄の部分を有しているために、麺を
茹でたり蒸したりする際に、お湯や蒸気の浸透が速やか
に行われる結果、調理時間を短縮することができる。ま
た、乾麺を製造する際の乾燥時間も一層短縮される。
【0010】三角麺類において、3つの頂角のうちの1
つまたは2つの頂角の角度が30°よりも小さくなる
と、三角麺類全体の形状が偏平に近いものとなって、肉
薄の部分と肉厚の部分とのコントラストが麺に形成され
なくなるので、外観や食感などの点で多様性に富む麺が
得られなくなり、例えば従来の平麺(キシメンなど)な
どと類似したものとなる。さらに、三角麺類の1つまた
は2つの頂角が30°よりも小さいと、三角麺類の製造
時や取り扱い時にその小さい頂角部分で割れや欠けなど
の破損を生じ易くなる。一方、三角麺類の3つの頂角の
すべてが55°よりも大きいと、三角麺類に肉薄部と肉
厚部のコントラストが生じなくなり、外観や食感などの
点で、変化に富む多様性のある麺類が得られなくなり、
しかも茹で時間の短縮、乾麺を製造する際の乾燥時間の
短縮がはかれなくなる。本発明の三角麺類では、三角形
のうちの1つの頂角の角度が30°〜45°であり、残
りの2つの頂角の角度が30°以上であることが、三角
麺類の外観、食感、食味の多様性、茹で時間や蒸し時間
の短縮、乾燥時間の短縮などの点から好ましい。
【0011】また、本発明の三角麺類は、三角形の3つ
の辺のいずれもが直線状またはほぼ直線状であっても、
または三角形の3つの辺のうちの1つまたは2つ以上が
内側に湾曲または折れ曲がった状態を呈していてもよ
い。さらに、本発明の三角麺類では、場合により、三角
形の3つの頂角のうちの1つまたは2つ以上の頂角部分
が外方に多少延びた形状を有していてもよい。また、本
発明の三角麺類では、その3つの頂角の1つまたは2つ
以上が、きちんと尖っておらず、多少丸まった状態であ
ってもよい。さらに、本発明の三角麺類は、三角形の3
つの辺のうちの1つまたは2つ以上に麺類の長さ方向に
沿う切り込みおよび/または溝を有していてもよく、こ
の場合に茹で時間や蒸し時間の一層の短縮化、乾燥麺類
を製造する際の乾燥時間の一層の短縮化をはかることが
できる。
【0012】何ら限定されるものではないが、本発明の
三角麺類の断面形状の例としては、図1に示すような種
々のものを挙げることができる。図1の(a)は、頂点
Aの部分の頂角の角度が30°〜55°の範囲であって
且つ残りの2つの頂角の角度がいずれも30°以上であ
る二等辺三角形の断面形状を有する三角麺類の一例であ
り、図1の(b)は頂点BとCの部分の頂角の角度が3
0°〜55°の範囲である二等辺三角形の断面形状を有
する三角麺類の一例である。また、図1の(c)は、頂
点AとCの部分の頂角の角度が45°で頂点Bの部分の
頂角の角度が90°である直角二等辺三角形の断面形状
を有する三角麺類であり、図1の(d)のものは頂点A
とCの部分の頂角の角度が30°〜55°の範囲で頂点
Bの部分の頂角の角度が90°である直角三角形の断面
形状を有する三角麺類の一例である。図1の(e)は、
頂点Cの部分の頂角の角度が30°〜55°の範囲であ
り、頂点AとBの部分の頂角の角度がいずれも30°以
上であり、3辺の長さがいずれも相違する三角麺類の一
例である。また、図1の(f)は、頂点Aの部分の頂角
が30°〜55°の範囲であり、頂点BとCの部分の頂
角の角度がいずれも30°以上であり且つ2つの辺(辺
ABと辺AC)が多少内側に湾曲した三角麺類の一例で
ある。図1の(g)は、頂点Aの部分の頂角が30°〜
55°の範囲であり、頂点BとCの部分の頂角の角度が
いずれも30°以上であり且つ2つの辺(辺ABと辺A
C)がその途中で多少内側に折れ曲がっている三角麺類
の一例である。さらに、図1の(h)は頂点Aの部分の頂
角が30°〜55°の範囲であり、頂点BとCの部分の
頂角の角度がいずれも30°以上であり且つ頂点Aの外
方に多少の延長部を有する三角麺類の一例である。ま
た、図1の(i)は、図1の(b)に示す断面形状を有
する三角麺類において、その3つの頂角が尖っておら
ず、多少丸くなった形状を有する三角麺類の一例であ
る。さらに、図1の(j)は、1つの頂角の角度が30
°〜55°の範囲で、残りに2つの頂角の角度がいずれ
も30°以上であり且つ少なくとも1つの辺に切り込み
を有する三角麺類の一例である。
【0013】本発明では、三角麺類における辺の長さ、
三角麺類の全体的なサイズなどは特に制限されず、麺の
種類などに応じて決めることができる。本発明では、三
角麺類の種類は特に限定されず、例えば、うどん、冷
麦、日本そば、そうめん、ラーメンや焼きそばなどの中
華麺類などのいずれであってもよく、特にうどんのよう
な太物の麺類であるのが好ましい。また、本発明の三角
麺類は、生麺、乾燥麺、半乾燥麺、蒸麺、茹麺、冷凍
麺、即席麺などのいずれの形態であってもよい。
【0014】さらに、本発明では、三角麺類の製造方法
および製造装置は何ら制限されず、上記した本発明の三
角麺類を円滑に製造し得る製造方法および製造装置のい
ずれを採用して製造してもよい。何ら限定されるもので
はないが、本発明の三角麺類は、例えば、図2に示すよ
うな三角麺類の製造装置を用いて円滑に生産性良く製造
することができる。図2の三角麺類の製造装置は、第1
の回転切刃ロール1aおよび第2の回転切刃ロール2a
を備え、それらの回転切刃ロールは、2個の円錐台形切
刃1b,1cおよび2b,2cからなる切刃対1d,2
dを回転切刃ロールの軸方向に沿って所定の間隔をあけ
て複数対ずつ有している。切刃対1d,2dでは、切刃
対1d,2dを構成している2個の円錐台形切刃1bと
1cおよび2bと2cにおける小面積の円形頂面と大面
積の円形底面のうち、小面積の円形頂面同士を対向させ
て配置してある。対向した小面積の円形頂面同士は密接
しておらず、両者間に間隙1h,2hを有している。そ
して、複数の切刃対1dを有する第1の回転切刃ロール
1aおよび複数の切刃対2dを有する第2の回転切刃ロ
ール2aは、第1の回転切刃ロール1aにおける切刃対
1dと第2の回転切刃ロール2aにおける切刃対2dを
互いに噛合させて平行に配置されており、2個の円錐台
形切刃1bおよび1cと第2の回転切刃ロール2aの本
体の表面によって三角形の麺線用空間1iが形成され、
また2個の円錐台形切刃2bおよび2cと第1の回転切
刃ロール1aの本体の表面によって三角形の麺線用空間
2iが形成される。そして、この三角麺類の製造装置の
第1回転切刃ロール1aと第2回転切刃ロール2aの間
に麺帯を供給すると、切刃対1dにおける円錐台形切刃
1bと切刃対2dにおける円錐台形切刃2cとにより、
そして切刃対1dにおける円錐台形切刃1cと切刃対2
dにおける円錐台形切刃2bによって麺帯の麺線への切
り出しが行われて、三角形の断面形状を有する本発明の
三角麺類が製造される。
【0015】図2の三角麺類の製造装置において、切刃
対1d,2dを構成する円錐台形切刃1b,1c,2
b,2cにおける斜面の傾斜角度や長さ、湾曲状態、折
れ曲がり状態、間隙1h,2hの幅、回転切刃ロール本
体の表面の構造などを適宜設計し調整することによっ
て、三角形の3つの頂角のうちの1つまたは2つの頂角
の角度が30°〜55°である、例えば図1の(a)〜
(j)に示すような、種々の断面形状を有する本発明の
三角麺類を円滑に製造することができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例により本発明について具体的に
説明するが、本発明はそれにより何ら制限されない。 《実施例1》 (1) 小麦粉100重量部に、食塩4重量部を水40
重量部に溶かした水溶液を加え、ミキサーで10分間混
練して生地を調製した。1時間熟成した後、ロールによ
る複合、圧延して麺帯とした。この麺帯を30分間熟成
した後、さらにロールにより圧延して厚さ2.6mmの
麺帯を製造した。 (2) 上記(1)で得られた麺帯を、麺線用空間1i
および2iが1つの頂角の角度が40°であり、残りの
2つの頂角の角度がそれぞれ70°である二等辺三角形
を呈する図2に示す三角麺類の製造装置に供給して麺線
に切り出して、1つの頂角の角度が約40°であり、残
りの2つの頂角の角度がそれぞれ約70°であって、1
つの辺の長さが2mmで残りの2つの辺の長さがそれぞ
れ3mmである二等辺三角形の断面形状を有する三角麺
類を製造した。 (3) 上記(2)で得られた三角麺の100gをpH
を5.0〜6.0に調整した温度96〜99℃の熱湯中
で5分間茹であげて歩留り290%の茹で麺とした後、
水洗、冷却、pHの調整を行って、ポリプロピレンフィ
ルムで包装した。 (4) 上記(3)で得られた包装麺を5℃の冷蔵庫で
5日間保存した後、取り出して沸騰水中で2分間再度茹
でて、その外観、食感および食味の評価を行った。その
結果、茹であげた三角麺は、麺線にひねり、うねりなど
のクリンプ状態を生じていて、従来にない新鮮で多様な
外観を有していた。また、その食感は、滑らかで、且つ
三角形の頂点部分、特に角度が約40°である頂点やそ
の近傍部分は柔らかであり、一方中心部は弾力性に富
む、歯ごたえのある食感を有し、一つの麺に柔らかさと
弾力性、歯ごたえの両方を併せもつ、変化および多様性
に富む、従来の麺類にはみられないような、良好な食感
および食味を有していた。
【0017】《比較例1》 (1) 実施例1の(1)と同じ工程を行って厚さ2.6
mmの麺帯を製造した。 (2) 上記(1)で得られた麺帯を、麺線用空間1i
および2iがほぼ正三角形状を呈するようにした図2に
示す三角麺類の製造装置に供給して麺線に切り出して、
1つの頂角の角度が約60°であり、一辺の長さが3m
mである正三角形の断面形状を有する三角麺類を製造し
た。 (3) 上記(2)で得られた三角麺の100gをpH
を5.0〜6.0に調整した温度96〜99℃の熱湯中
で6分間茹であげて歩留り280%の茹で麺とした後、
水洗、冷却、pHの調整を行って、ポリプロピレンフィ
ルムで包装した。 (4) 上記(3)で得られた包装麺を5℃の冷蔵庫で
5日間保存した後、取り出して沸騰水中で2分間再度茹
でて、その外観、食感および食味の評価を行った。その
結果、茹であげた三角麺は、麺線にひねり、うねりなど
を生じていて変化のある外観ではあったが、実施例1で
得られた三角麺類に比べるとその変化や多様性の発現状
態がかなり低いものであった。また、茹であげた三角麺
の食感は、三角形の3つの頂点部分は柔らかであり、一
方中心部は弾力性に富むものであって、柔らかさと弾力
性を有していたが、実施例1で得られた三角麺類に比べ
て、柔らかさと弾力性のコントラストが小さく、変化お
よび多様性の点で実施例1の三角麺類に比べて劣ってい
た。。また、上記実施例1およびこの比較例1の結果か
ら、実施例1の三角麺の方がこの比較例1の三角麺に比
べて、茹で時間が一層短くてすむことがわかる。
【0018】《比較例2》 (1) 実施例1の(1)と同じ工程を行って厚さ2.6
mmの麺帯を製造した。 (2) 上記(1)で得られた麺帯を、#10角切刃を
用いて断面が方形の麺線に切り出した。 (3) 上記(2)で得られた方形麺の100gをpH
を5.0〜6.0に調整した温度96〜99℃の熱湯中
で12分間茹であげて歩留り290%の茹で麺とした
後、水洗、冷却、pHの調整を行って、ポリプロピレン
フィルムで包装した。 (4) 上記(3)で得られた包装麺を5℃の冷蔵庫で
5日間保存した後、取り出して沸騰水中で2分間再度茹
でて、その外観、食感および食味の評価を行った。その
結果、茹であげた方形麺は、ほぼ良好な食感および食味
を有していたが、実施例1で得られた三角麺におけるよ
うな柔らかさと弾力性との混在した多様な食感を有して
おらず、実施例1の三角麺に比べて単調な食感および食
味であった。また、上記実施例1およびこの比較例2の
結果から、実施例1の三角麺の方がこの比較例2の方形
麺に比べて、茹で時間がはるかに短くてすむことがわか
る。
【0019】《実施例2》 (1) 実施例1の(1)および(2)と同じ工程を行っ
て、二等辺三角形の断面形状を有する三角麺を製造し
た。 (2) 上記(1)で得られた三角麺を、竿に掛けて、
温度30℃で60分間予備乾燥した後、温度45℃で4
時間本乾燥し、さらに温度25℃で1時間仕上げ乾燥を
行って、水分含量が14重量%である乾燥三角麺を製造
し、長さ20cmに切断して、200gずつに分けて包
装した。 (3) 上記(2)で得られた乾燥三角麺を沸騰水中で
8分間茹でて、歩留り300%の茹で麺とし、その外
観、食感および食味の評価を行った。その結果、茹であ
げた三角麺は、麺線にひねりやうねりを多く生じてい
て、従来にない新鮮な外観を有していた。また、その食
感は、滑らかで、三角形の頂点、特に頂角の角度が約4
0°である頂点部分およびその近傍は極めて柔らかであ
るのに対して、中心部は弾力性に富んでいて、両者のコ
ントラストが鮮明に出現しており、従来の麺類にはみら
れないような変化および多様性に富む良好な食感および
食味を備えていた。
【0020】《比較例3》 (1) 麺帯の最終厚みを2.0mmにした以外は実施
例1の(1)と同じ工程を行って、厚さ2.0mmの麺
帯を製造した。 (2) 上記(1)で得られた麺帯を#10角切刃によ
り切断して断面が方形の麺線とし、竿に掛けて、温度3
0℃で60分間予備乾燥した後、温度45℃で6時間本
乾燥し、さらに温度25℃で1時間仕上げ乾燥を行っ
て、水分含量が14重量%である断面が方形の乾麺を製
造し、長さ20cmに切断して、200gずつに分けて
包装した。 (3) 上記(2)で得られた乾麺を沸騰水中で15分
間茹でて歩留り300%の茹で麺とし、その外観、食感
および食味の評価を行った。その結果、茹であげた方形
麺は、ほぼ良好な食感および食味を有していたが、実施
例2で得られた三角麺におけるような柔らかさと弾力性
との混在した多様な食感を有しておらず、実施例2の三
角麺に比べて単調な食感および食味であった。また、上
記実施例2およびこの比較例3の結果から、実施例2の
三角麺の方がこの比較例3の方形麺に比べて、乾燥麺を
製造する際の乾燥時間が短くて済むこと、さらに茹で時
間が短くてすむことがわかる。
【0021】《実施例3》 (1) 小麦粉85重量部にタピオカ澱粉15重量部を
加えてミキサーにて5分間予備混合した後、これに食塩
4重量部を水40重量部に溶かした水溶液を加え、ミキ
サーで10分間混練して生地を調製した。1時間熟成し
た後、ロールによる複合、圧延して麺帯とした。この麺
帯を30分間熟成した後、さらにロールにより圧延して
厚さ2.6mmの麺帯を製造した。 (2) 上記(1)で得られた麺帯を、実施例1の
(2)で使用したのと同じ麺線用空間1iおよび2iが
二等辺三角形を呈する図2に示す三角麺類の製造装置に
供給して麺線に切り出して、1つの頂角の角度が約40
°であり、残りの2つの頂角の角度がそれぞれ約70°
であって、1つの辺の長さが2mmで残りの2つの辺の
長さがそれぞれ3mmである二等辺三角形の断面形状を
有する三角麺類を製造した。 (3) 上記(2)で得られた三角麺の100gをpH
を5.0〜6.0に調整した温度96〜99℃の熱湯中
で4分間茹であげて歩留り300%の茹で麺とした後、
水洗、冷却して、その外観、食感および食味の評価を行
った。その結果、茹であげた三角麺は、麺線にひねり、
うねりなどのクリンプ状態を生じていて、従来にない新
鮮で多様な外観を有していた。また、その食感は、滑ら
かで、且つ三角形の頂点部分、特に角度が約40°であ
る頂点やその近傍部分は柔らかであり、一方中心部は弾
力性に富む、歯ごたえのある食感を有し、一つの麺に柔
らかさと弾力性、歯ごたえの両方を併せもつ、変化およ
び多様性に富む、従来の麺類にはみられないような、良
好な食感および食味を有していた。
【0022】《比較例4》 (1) 実施例3の(1)と同じ工程を行って厚さ2.6
mmの麺帯を製造した。 (2) 上記(1)で得られた麺帯を、#10角切刃を
用いて断面が方形の麺線に切り出した。 (3) 上記(2)で得られた方形麺の100gをpH
を5.0〜6.0に調整した温度96〜99℃の熱湯中
で8分間茹であげて歩留り300%の茹で麺とした後、
水洗、冷却して、その外観、食感および食味の評価を行
った。その結果、茹であげた方形麺は、ほぼ良好な食感
および食味を有していたが、実施例3で得られた三角麺
におけるような柔らかさと弾力性の混在した多様な食感
を有しておらず、実施例3の三角麺に比べて単調な食感
および食味であった。また、上記実施例3およびこの比
較例4の結果から、実施例3の三角麺の方がこの比較例
4の方形麺に比べて、茹で時間が短くてすむことがわか
る。
【0023】
【発明の効果】本発明の三角麺類は、変化および多様性
に富む、優れた外観を有し、滑らかさおよび弾力性に富
む優れた食感を有し、しかも短い時間で茹でたり、蒸し
たりすることができる。特に、本発明の三角麺類では、
茹でたときに、三角形の3辺から湯が中心部に向かって
浸透してゆき、3つの頂点およびその近傍は短時間で必
要な水分量に達し、また中心部でも、従来の四角形や円
形の麺類に比べて、水分が浸透する距離が短いために、
短時間で茹で上げることができる。そして、それにより
得られる茹で麺では、3つの頂点部分、特に頂角の角度
が30°〜55°であることから、ひねり、うねりなど
を生じた変化の多いものとなり、これが外観を画一的で
はない多様性に富むものとしている。しかも、食感の点
でも、三角形の頂点部分、特に頂角の角度が30°〜5
5°である頂点部分は柔らかく、中心部が十分な弾力性
および歯ごたえを有し、両者間のコントラストが鮮明に
現れているので、従来の麺類に見られないような、変化
および多様性に極めて富む、優れた食感、食味を有して
いる。その上、本発明の三角麺類では、方形断面や円形
断面を有する従来の麺類に比べて、乾麺を製造する際の
乾燥時間が一層短くてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の三角麺類の断面形状の例を示す図であ
る。
【図2】本発明の実施例で好ましく用いられる三角麺類
の製造装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1a 第1回転切刃ロール 2a 第2回転切刃ロール 1b 円錐台形切刃 1c 円錐台形切刃 2b 円錐台形切刃 2c 円錐台形切刃 1d 切刃対 2d 切刃対 1h 円形頂面1eと1fの間の間隙 2h 円形頂面2eと2fの間の間隙 1i 麺線用空間 2i 麺線用空間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三角形の断面形状を有する三角麺類であ
    って、三角形の1つの頂角の角度が30°〜55°であ
    って且つ残りの2つの頂角の角度がいずれも30°以上
    であることを特徴とする三角麺類。
  2. 【請求項2】 三角形の3つの辺のいずれもが直線状ま
    たはほぼ直線状である請求項1記載の三角麺類。
  3. 【請求項3】 三角形の3つの辺のうちの1つまたは2
    つ以上が内側に湾曲または折れ曲がっている請求項1記
    載の三角麺類。
  4. 【請求項4】 三角形の3つの辺のうちの1つまたは2
    つ以上に麺類の長さ方向に沿う切り込みおよび/または
    溝を有する請求項1〜3のいずれか1項記載の三角麺
    類。
JP9297963A 1997-10-16 1997-10-16 三角麺類 Pending JPH11113516A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100416389B1 (ko) * 2001-12-29 2004-01-28 성호정 열쇠구멍형상의 단면구조를 갖는 국수의 제조방법 및 그방법으로 제조된 국수
JP2010051194A (ja) * 2008-08-26 2010-03-11 Sodick Co Ltd 製麺用切刃ロール、麺線、麺線切出し機、製麺装置
WO2018218316A1 (en) * 2017-05-29 2018-12-06 Bodurova Iliyana Petrova Dough product
WO2019068150A1 (en) * 2017-10-05 2019-04-11 Bodurova Iliana Petrova PASTE PRODUCT

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