JP2016073233A - 製麺方法 - Google Patents

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正敏 千田
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Abstract

【課題】手打ち麺のようにしっかりした弾力感が維持された食感であると共に、麺線を茹でる際の溶けが防止又は抑制され、角立ちのある艶やかな麺表面を得ることができるグルテン配向が交差した麺類を得る簡便な製麺方法を提供する。【解決手段】下記工程(1)棒の長軸方向にグルテンが配向した棒状生地を成形する工程、(2)棒状生地をグルテンの配向方向が交差するように撚り合わせる又は編む工程及び(3)工程(2)で得た撚り合わせた生地または編んだ生地を圧延して麺帯に成形する工程を含むことを特徴とする麺類の製造方法により上記課題を解決する。【選択図】なし

Description

本発明は製麺方法に関するものである。詳細には、(1)棒の長軸方向にグルテンが配向した棒状生地を成形する工程、(2)2本以上の棒状生地をグルテンの配向方向が交差するように撚り合わせる又は編む工程及び(3)工程(2)で得た撚り合わせた生地または編んだ生地を圧延して麺帯に成形する工程を含む製麺方法に関するものである。
加水した小麦粉を混練すると、グリアジンとグルテニンが絡み合ってグルテンが形成される。グルテン形成の様子は小麦粉への加水量により異なる。パン生地の場合(加水量は小麦重量に対して60〜70%)、十分な水分があるので混練により容易にグルテニンとグリアジンが接触してグルテンが形成され、そのグルテンは網目状の構造を成し、柔らかくて弾力のある生地になる。一般的な麺生地の場合、加水量は30〜33%であり、水分量が少ないために混練してもグルテン形成が不十分なソボロ状の生地になる。そこでこの生地をロールで圧力を加えること等により強制的にグルテンを形成させる。
麺生地の製造工程における混練で形成されたグルテンは、生地中で糸を丸めた様な塊で存在しており、この生地をロールや麺棒などで圧延したり、手で引張り延ばしたりすると、グルテンの塊が繊維状に延びる。この繊維状に延びる方向は生地を延ばす方向に依存し、麺棒が移動する方向や圧延ロールで生地が麺帯になっていく方向と同一である。グルテンを一定の方向に繊維状に延ばすことを「グルテンを配向させる」という。
手打ち麺では、生地を麺棒で圧延する際、生地に対して麺棒をさまざまな方向に移動させるため、形成するグルテンも様々な方向に配向し、繊維状のグルテン同士が複雑に絡み合った網目状の構造が形成される。このグルテンの網目状の構造により、麺のコシが強くなり、麺線を茹でた際の溶けが少なく角立ちが良い状態を生み出すことができる。
従来、機械製麺方法として、加水した穀粉を混練りした生地をロールで圧延して2枚の麺帯を作り、2枚を重ねてロールで圧延する複合圧延工程を経て1枚の麺帯を製造する方法が一般的に行われている。製麺機で複合圧延した一般的な麺では、生地を一方向にしか圧延しないため、生地中のグルテンは同じ方向に配向し、繊維の束状の構造が形成される。その結果、麺を噛み切る方向に対して抵抗力が強く、硬いだけの食感となるという欠点があった。また、このような束状構造はズレ応力に弱く、繊維の方向に裂けやすくなる。そして麺を茹でる際に麺同士の接触や麺と鍋との接触により麺表面が崩れ易く、麺の溶けが生じるとともに角立ちが悪い状態となるという欠点があった。
麺の食感や製麺時の作業性を改良する製麺方法として、様々な方法が提案されている。
麺帯の複合工程において、麺帯を3層にして間に挟む麺帯の性状に特徴を持たせることで食感などの改良を行う方法が提案されている(特許文献1:特開昭51−79749、特許文献2:特開昭60−149350)。これらの製法では、グルテンが一方向のみにしか形成されないため、硬さはあるが、弾力感の欠ける食感しか得られなかった。また、麺のゆで工程で麺の角が溶け易く、表面が荒れた状態になるという問題があった。
グルテンをさまざまな方向に配向させるという観点から、生地をロール圧延した麺帯を四方形状の麺帯又は麺シートに切り出し、これを縦及び横方向に複数回ずつロール圧延することで手打風麺帯が得られることが開示されている(非特許文献1:http://www.taisei-inc.jp/product/process_kotohira.html)。
特許文献3(特開平11−164643)では四方形の麺帯を麺棒に巻き付けて、麺棒を転動させながらハンマヘッドで麺帯を叩打して手打風麺帯を得ることができることが開示されている。
特許文献4(特開昭53−121983)にはロール圧延した麺帯をジグザグに順次折り畳むことで中央部の生地が多重で厚い層を形成させ、これを圧延ロールに通すことで生地の進行方向及び進行方向に対して直角方向へ同時に圧延され、グルテンが縦横に配向した麺帯が得られることが開示されている。
特許文献5(特開2002−45108)にはロール圧延した麺帯を垂直に垂れ落としながら90度回転させると共にベルトコンベア上に順次折り畳み、これを更にロール圧延することで手打風麺帯を得られることが開示されている。
特許文献6(特開平08−155)にはロール圧延した麺帯を横方向に移動するベルトコンベア上に垂れ落としながら複数層に積層させて圧延し、更にこれを3回繰り返すことでグルテンの配向を調節した麺帯が得られる。
しかしながら非特許文献1や特許文献3の方法は、バッチ方式であるため生産効率が悪い。また特許文献4〜6の方法は麺帯のグルテン配向を交差させて圧延しているが、90度で交差させることはできない。また、大掛かりな装置が必要である。
特開昭51−79749 特開昭60−149350 特開平11−164643 特開昭53−121983 特開2002−45108 特開平08−155
大成機械工業ホームページ、製品情報、作業工程「琴平」http://www.taisei-inc.jp/product/process_kotohira.html
本発明は手打ち麺のようにしっかりした弾力感が維持された食感であると共に、麺線を茹でる際の溶けが防止又は抑制され、角立ちのある艶やかな麺表面を得ることができるグルテン配向が交差した麺類を得る簡便な製麺方法を提供することを課題とする。
そこで本発明者等は上記課題を解決する為鋭意研究を重ねた結果、棒の長軸方向にグルテンが配向した棒状生地を成形し、棒状生地をグルテンの配向方向が交差するように撚り合わせ又は編み、撚り合わせた又は編んだ生地を圧延して麺帯に成形することによりグルテン配向が交差した状態を連続して作り出すことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の通りである。
[1]下記工程
(1)棒の長軸方向にグルテンが配向した棒状生地を成形する工程、
(2)棒状生地をグルテンの配向方向が交差するように撚り合わせる又は編む工程及び
(3)工程(2)で得た撚り合わせた生地または編んだ生地を圧延して麺帯に成形する工程
を含むことを特徴とする麺類の製造方法。
[2]グルテンの配向方向の交差角度が20〜160度である、前記[1]に記載の製造方法。
[3]工程(2)で得た撚り合わせた生地または編んだ生地を工程(3)の前にさらに撚り合わせる又は編む工程を含む前記[1]に記載の製造方法。
[4]前記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の方法によって得られる麺類。
本発明の製麺方法によれば、しっかりした弾力感が維持される食感を有すると共に、麺線を茹でる際の溶けを防止又は抑制でき、角立ちのある艶やかな麺表面を有する麺類を製造することができる。また製造工程の簡素化により、生産性を向上させることが可能である。
2本の棒状生地の交差角度が90度になるように撚り合わせているところである。 2本の棒状生地を交差角度90度で撚り合わせたうどん生地である。 2本の棒状生地を交差角度45度で撚り合わせたうどん生地である。 2本の棒状生地を交差角度30度で撚り合わせたうどん生地である。 3本の棒状生地を交差角度90度になるように編んでいるところである。 2本の棒状生地を交差角度90度で撚り合わせたうどん生地を交差角度が90度になるように撚り合わせているところである。 実施例1のうどんの外観である。 比較例1のうどんの外観である。
本発明において「麺類」とは麦類の穀物粉を用いて製造される麺をいう。麦類としては小麦、デュラム、大麦、ライ麦等が好ましく、グルテンを形成させるグリアジンとグルテニンの含有量の観点から小麦及びデュラムがより好ましい。
本発明の麺類の製造方法においては、麦類の穀物粉以外にも、麺の種類などに応じて、米粉、大豆粉、そば粉等などの穀粉類;タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉など及びこれらにα化、エーテル化、エステル化、アセチル化、架橋処理等を行った加工澱粉類;乳化剤;食塩等の無機塩類;保存料;増粘剤;鶏卵粉;乳粉末;かんすい;ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類等の強化剤等、通常麺の製造に用いる副原料を使用することができる。
本発明の麺類の製造方法により得られる麺類としては、うどん、冷麦、そうめん、中華麺、そば、パスタ、ビーフンなどの麺線や、餃子、春巻の皮などの麺皮などが挙げられる。
本発明の麺類の製造方法は(1)棒状生地を成形し、棒の長軸方向にグルテンを配向させる工程を含む。
ここで棒状生地とは、生地原料に加水し混練した生地を棒状に成形したものをいう。
麦類の穀物粉に対する加水量は、製造する麺の種類における通常の加水量である。例えばうどんの場合小麦粉100質量部に対し水30〜50質量部を加える。混練は通常麺の製造工程において行われる方法により行うことが出来、例えば、麺用ミキサーにて5〜20分間混練する。
棒状生地の太さについて特に制限はなく、後の工程で棒状生地を撚り合わせた生地を圧延ロール機で麺帯に加工するため、ロール幅並びに製造する麺の種類に依存して調製することが出来る。一般的な圧延ロール機で加工可能な範囲としては、棒状生地の太さは5mm以上が好ましく、10〜100mmがより好ましい。
棒状生地の成形方法としては、棒の長軸方向にグルテンが配向する成形方法であれば特に制限はない。圧延により圧延方向にグルテンが配向した麺帯をグルテンの配向に沿って帯状に切り出し、複数のローラーを用いて棒状に成形してもよい。麺帯を丸めて円筒様器具を通して巻き取ることで棒状に成形したり、麺帯を断面が方形(好ましくは正方形)になるように長軸方向に裁断し、得られた麺柱を円筒ロールに通すか平板上で転がして棒状に成形することもできる。また手作業で混練した生地を板上で転がして延ばして棒状に成形することで棒の長軸方向にグルテンを配向させてもよい。また、生地に圧力をかけて棒状に押し出し成形することにより長軸方向にグルテンを配向させた棒状生地を得ることもできる。
本発明麺類の製造方法は(2)棒状生地をグルテンの配向方向が交差するように撚り合わせる又は編む工程を含む。
グルテンの配向方向が交差するように撚り合わせるとは、一方の棒状生地のグルテンの配向方向が、他方の棒状生地のグルテンの配向方向と交差するように撚り合わせることをいう。またグルテンの配向方向が交差するように編むとは、一方の棒状生地のグルテンの配向方向が、他方の棒状生地のグルテンの配向方向が交差するように編むことをいう。撚り合わせる際には、棒状生地に捻りを加える必要は特にない。グルテンの配向方向の交差角度は、2本の生地の最後に交差した点から伸びるこれから撚り合わせる又は編む2本の棒状生地の長軸のなす角度をいう(図1及び図5参照)。棒状生地が平行な場合には交差角は0度となる。グルテンの配向方向の交差角度は、20〜160度が好ましく、より好ましくは30〜150度であり、さらに好ましくは60〜120であり、最も好ましくは90度である。
棒状生地をグルテンの配向方向が交差するように撚り合わせる又は編む工程において、使用する棒状生地の本数に制限は無い。2本の棒状生地を撚り合わせてもよく、1本の棒状生地を適当な位置で折り曲げて撚り合わせてもよく、3本の棒状生地を三つ編み状にあんでもよい。また複数の棒状生地を束としてまとめて交差させて撚り合わせる又は編むことが出来る。
本発明麺類の製造方法は(3)工程(2)で得られた生地を圧延して麺帯に成形する工程を含む。
生地を圧延して麺帯に成形する方法は、通常麺の製造方法において用いられる方法で行うことが出来る。一般的な圧延ロール機で生地を所望の厚さの麺帯に成形する。
得られた麺帯は通常麺の製造方法において用いられる方法で麺線に加工することが出来、例えば切歯で切り出し麺線とする。
本発明麺類の製造方法は工程(2)で得られた生地を工程(3)の前にさらに撚り合わせる又は編むことが出来る。工程(2)で得られた生地を全体として棒状生地と考え、一方の棒状生地の長軸方向が、他方の棒状生地の長軸方向が交差するように撚り合わせる又は編むことが出来る。工程(2)で得られた生地の交差角度は、2本の生地の最後に交差した点から伸びる、これから撚り合わせる又は編む2本の棒状生地の長軸のなす角度をいう(図6参照)。棒状生地が平行な場合は交差角は0度となる。工程(2)で得られた生地の交差角度は、20〜160度が好ましく、より好ましくは30〜150度であり、最も好ましくは90度である。
工程(2)で得られた複数の撚り合わせた生地または編んだ生地を束としてまとめてさらに撚り合わせる又は編むことも出来る。
以下本発明を具体的に説明する為に実施例を示すが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(うどんの製造例)
製造例1(本発明のうどんの製造)
1)麺用ミキサーに小麦粉100質量部を投入し、ミキシングしながら水42質量部に食塩4質量部を溶解させた食塩水を均一に添加し、15分間ミキシングして生地を得た。
2)生地が乾燥しないようにビニール袋等で密封し、30分間生地を熟成させた。
3)生地を2分割して棒状に成形し、直径40mmになるように延ばして棒状生地を得た。この際、グルテンは棒の長軸方向に配向される。
4)2本の棒状生地の交差角度が90度になるように撚り合わせた(図1参照)。
5)撚り合わせた生地をロールで圧延して麺帯に成形した。
6)2)に従って再度生地を熟成させた。
7)麺帯の最終厚みが3.0mmになるようにロールで圧延し、薄刃の切刃#10(麺巾が3.0mmになる切刃番手)でカットして麺線を得た。
実施例1
製造例1に従ってうどんの麺線を製造した。
実施例2
工程4)において交差角度を45度とした以外は製造例1に従ってうどんの麺線を製造した。
実施例3
工程3)において熟成した生地を圧延ロールにより麺帯を成形し、圧延方向に沿って2分割し、圧延方向に沿って直径40mmの棒状に成形して棒状生地を得た以外は製造例1に従ってうどんの麺線を製造した。
製造例2(一般的なうどんの製造)
1)麺用ミキサーに小麦粉100質量部を投入し、ミキシングしながら水42質量部に食塩4質量部を溶解させた食塩水を均一に添加し、15分間ミキシングして生地を得た。
2)生地が乾燥しないようにラップやビニール袋等で密封し、30分間生地を熟成させた。
3)生地を2分割し、圧延ロールで成形して2枚の麺帯を得た。この際、グルテンは圧延の方向に沿って配向される。
4)圧延方向に沿って2枚の麺帯を上下に重ね合わせて複合ロール圧延することにより1枚の麺帯を得た。(2枚の麺帯のグルテン配向は同じ向きである。)
5)製造例1の工程6)と7)を行って麺線を得た。
比較例1
製造例2に従って従来のうどんの麺線を製造した。
製造例3(手打風うどんの製造)
1)麺用ミキサーに小麦粉100質量部を投入し、ミキシングしながら水42質量部に食塩4質量部を溶解させた食塩水を均一に添加し、15分間ミキシングして生地を得た。
2)生地が乾燥しないようにラップやビニール袋等で密封し、30分間生地を熟成させた。
3)生地を圧延ロールで成形して1枚の麺帯とし、ロール幅に裁断して正方形の麺シートを得た。
4)2枚の麺シートのグルテンの配向方向が90度になるように重ね合わせ、複合ロール圧延して麺帯を得た。
5)製造例1の工程6)と7)を行って麺線を得た。
下記うどんの評価において、製造例3に従って手打風うどんの麺線を製造し、その外観及び食感を評価基準(評点「3」)とした。
(うどんの官能評価)
得られた各うどん麺線を13分間茹で、水冷した後、表1に示す評価基準により、10名の熟練のパネラーで外観(麺表面の状態)と食感(固さと弾力)について評価した。なお、上記製造例3により得た手打風うどんを評価基準とし、評点「3」とした。
結果を以下の表2に示す。
実施例1及び3では、麺表面の角立ちがよく艶やかで、食した時の麺の硬さ及び弾力が十分にあり、非常に良好なうどんであった。実施例1のうどんの外観を図7に示す。角立ち並びに艶が非常に良く、麺表面のややくぼんだ状態は、グルテンが多方向に形成された麺(いわゆる手打ち麺)に特有の形状と合致している。実施例2では、実施例1及び3と比較して麺表面の角立ちと艶やかさに劣るものの、評価基準の手打風うどんよりも良好なうどんであった。比較例1の従来のうどんでは、麺表面の角が溶けて荒れが目立ち、麺表面が荒れ、柔らかくて弾力感に劣るうどんであった。比較例1のうどんの外観を図8に示す。
(テクスチャーアナライザによるうどんの弾力の評価)
得られた各うどん麺線を13分間茹で、15℃の水で1分間水洗した後、V型プレート板を用いて70%まで圧縮した際の応力(応力A)と、その圧縮状態を維持した60秒後の応力(応力B)を測定した。うどんの弾力は圧縮を60秒間維持した前後の応力比で評価した。なお、この応力比の高いものほどしっかりした弾力がある。上記製造例3により得た手打風うどんを評価基準とした。
表1
実施例1〜3のうどんは、何れも評価基準の手打風うどんよりも応力比が高く、しっかりとした弾力のあるうどんであった。
(中華麺の製造)
製造例4(本発明の中華麺の製造)
1)麺用ミキサーに小麦粉100質量部を投入し、ミキシングしながら水44質量部に食塩1質量部及びかんすい1質量部を溶解させた混合液を均一に添加し、15分間ミキシングして生地を得た。
2)生地が乾燥しないようにラップやビニール袋等で密封し、30分間生地を熟成させた。
3)生地を2分割して棒状に成形し、直径40mmになるように延ばして棒状生地を得た。
4)2本の棒状生地の交差角度が90度になるように撚り合わせた。
5)撚り合わせた生地をロールで圧延して麺帯に成形した。
6)2)に従って再度生地を熟成させた。
7)麺帯の最終厚みが1.5mmになるようにロールで圧延し、薄刃の切刃#20(麺巾が1.5mmになる切刃番手)でカットして麺線を得た。
実施例4
製造例4に従って中華麺の麺線を製造した。
実施例5
工程3)において、熟成した生地を圧延ロールにより麺帯を成形し、圧延方向に沿って2分割し、圧延方向に沿って直径40mmの棒状に成形して棒状生地を得た以外は製造例1に従って中華麺の麺線を製造した。
製造例5(一般的な中華麺の製造)
1)麺用ミキサーに小麦粉100質量部を投入し、ミキシングしながら水44質量部に食塩1質量部及びかんすい1質量部を溶解させた混合液を均一に添加し、15分間ミキシングして生地を得た。
2)生地が乾燥しないようにラップやビニール袋等で密封し、30分間生地を熟成させた。
3)生地を2分割し、圧延ロールで成形して2枚の麺帯を得た。
4)圧延方向に沿って2枚の麺帯を上下に重ね合わせて複合ロール圧延することにより1枚の麺帯を得た。
5)製造例4の工程6)と7)を行って麺線を得た。
比較例2
製造例5に従って従来の中華麺の麺線を製造した。
(中華麺の官能評価)
得られた各中華麺線を2分間茹で、茹で直後及び茹で後5分経過した中華麺に付、表3に示す評価基準により、10名の熟練のパネラーで食感(固さと弾力)について評価した。なお、製造例5(比較例2)の茹で直後の食感を評価基準とし、評点「3」とした。
結果を以下の表2に示す。
実施例4及び実施例5では茹で直後と5分経過後で食感にあまり変化が無く、茹で伸びがほとんど感じられなかった。
これに対し、比較例2では茹で直後と比較して5分経過後の食感の評価が大幅に下がり、茹で伸びがあり、食感が損なわれることが明らかとなった。

Claims (4)

  1. 下記工程
    (1)棒の長軸方向にグルテンが配向した棒状生地を成形する工程、
    (2)棒状生地をグルテンの配向方向が交差するように撚り合わせる又は編む工程及び
    (3)(2)で得た撚り合わせた生地または編んだ生地を圧延して麺帯に成形する工程
    を含むことを特徴とする麺類の製造方法。
  2. グルテンの配向方向の交差角度が20〜160度である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 工程(2)で得た撚り合わせた生地または編んだ生地を工程(3)の前にさらに撚り合わせる又は編む工程を含む請求項1に記載の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法によって得られる麺類。
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