JP7362402B2 - 麺類の製造方法及び麺類 - Google Patents

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本発明は、麺類の製造方法及び麺類に関する。
うどん、中華麺、パスタ等の麺類は、店舗や家庭で食される機会が多い、消費者に人気のある代表的な食品である。麺類の種類にもよるが、麺類は、一般的に硬さと弾力感に優れたものが好まれる傾向にある。
麺類を食品工業的に大量生産する場合、一般的に機械製麺が利用されており、製麺方法としては、圧延製麺法と押出製麺法が知られている。圧延製麺法とは、穀粉等の製麺原料に水分を加えて混合して得られるそぼろ状の生地をロール圧延機により成形し、得られた生地を任意に複合(重ね合わせ)し、複数回の圧延により段階的に薄く延ばして麺帯生地とし、得られた麺帯生地を適当な切り刃で切断して麺類を得る手法である。押出製麺法とは、そぼろ状生地を押出機に供給し、適当な形状及び大きさの穴が開いたダイスから押し出して麺類を得る手法である。また、押出機から得られる麺帯様又は麺柱様生地を圧延ロールで段階的に薄く延ばして麺帯生地を得ることもある。圧延製麺法では、1回以上の圧延工程を経てグルテン組織が形成されるため、弾力感のある麺が得られる一方、ソフトな食感となる傾向がある。一方、押出製麺法では、硬い食感の麺が得られるが、グルテン組織の形成が不十分なために弾力感が少ないと感じられる傾向がある。
硬さと弾力感に優れた麺類を得るために種々検討がなされている。例えば、特許文献1には、主原料である穀類に小麦蛋白部分加水分解物及び/又は乳蛋白部分加水分解物を添加したものにトランスグルミナーゼを作用せしめることを特徴とする麺類の製造方法が開示されている。特許文献1に記載の麺類は、弾力、しなやかさを併せ持つ食感を有する。また、特許文献2には、微細セルロース60~80%と、ローカストビーンガム2~12%と、キサンタンガム0.5~8%と、親水性物質0~37.5%を含む微細セルロース含有複合体であることを特徴とする麺質改良剤が開示されている。この麺質改良剤が添加された麺類によれば、麺類の食感をさらに向上させることができる。いずれも優れた技術ではあるが、更なる改良が求められている。
従来の麺類の製造方法として、例えば、特許文献3には、原料粉と水と必要により添加物とを混合して成る生地を、シリンダにスクリューシャフトを内蔵し且つ先端にダイスを備えた加圧混練機に投入し、これにより加圧して生地の組織を均一化し、さらに圧力と熱と混練とにより生地を熟成させてそのグルテンを活性化し、しかる後これをダイスから押出し且つこれを適当な長さに切断して生地のブロックを成形し、このブロックを、対をなすローラ間に、各ブロックの姿勢を特定することなく投入して荒麺帯とし、この荒麺帯を圧延ローラにより所定厚味に圧延した後、所定寸法の麺に形成することを特徴とする製麺方法が開示されている。また、特許文献4には、減圧下で捏練しチップ状に押し出し成形した生地をさらに捏練し押し出し成形したことを特徴とするパスタが開示されている。
特開平08-51944号公報 特開2004-24155号公報 特開昭57-129664号公報 特開2001-346533号公報
本発明の目的は、弾力感に優れ、硬さにも優れた麺類の製造方法を提供することである。
また、本発明の目的は、弾力感に優れ、硬さにも優れた麺類を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、麺類の製造方法において、グルテン含有製麺原料及び水分を混練して粗生地を得る工程、前記粗生地又は前記粗生地の集合物を圧延して圧延生地を得る工程、及び前記圧延生地を押し出して押出麺類を得る工程を採用することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1]グルテン含有製麺原料及び水分を混練して粗生地を得る工程、
前記粗生地又は前記粗生地の集合物を圧延して圧延生地を得る工程、及び
前記圧延生地を押し出して押出麺類を得る工程を含む、麺類の製造方法。
[2]前記圧延生地は、複数回の圧延工程を経て得られる、[1]に記載の麺類の製造方法。
[3]前記圧延生地を複合する工程を含む、[1]又は[2]に記載の麺類の製造方法。
[4]前記圧延生地を押し出す際の圧力が8MPa以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の麺類の製造方法。
[5][1]~[4]のいずれかに記載の製造方法により得られる、麺類。
本発明によれば、押出製麺法により製麺した麺類でありながら、弾力感に優れた麺類及びその製造方法を提供することができる。即ち、本発明によれば、弾力感に優れ、硬さにも優れた麺類及びその製造方法を提供することができる。
本発明は、グルテン含有製麺原料及び水分を混練して粗生地を得る工程、前記粗生地又は前記粗生地の集合物を圧延して圧延生地を得る工程、及び前記圧延生地を押し出して押出麺類を得る工程を含む、麺類の製造方法である。以下、本発明を詳述する。
[粗生地を得る工程]
本発明の麺類の製造方法は、グルテン含有製麺原料及び水分を混練して粗生地を得る工程を含む。
本明細書中、「麺類」には、うどん、中華麺、きしめん、素麺、冷麺、パスタ、マカロニ等の押出製麺法によって通常製造することができる麺類が含まれる。
本明細書中、「粗生地」とは、グルテン含有製麺原料及び水分を含むそぼろ状の生地を意味する。グルテン含有製麺原料及び水分を混練すると、製麺原料に水分が浸透し、製麺原料が水和する。この水和の際に、グルテン含有製麺原料に含まれる主要タンパク質であるグリアジン及びグルテニンが水分と接触してグルテンが形成されると考えられる。
グルテン含有製麺原料とは、水分と接触することによりグルテンを形成するグリアジン及びグルテニンを含有する穀粉及び/又は精製グルテンを含有する製麺原料を少なくとも含み、必要に応じて副原料を含むものである。上記グリアジン及びグルテニンを含有する穀粉としては、特に制限されないが、小麦粉、ライ麦粉及びライ小麦粉等が挙げられる。上記精製グルテンは、前記グリアジン及びグルテニンを含有する穀粉に水分を加えて混練し、澱粉等のグルテン以外の成分を洗い流すことで調製することができ、市販の精製グルテンを使用することもできる。精製グルテンは、上記グリアジン及びグルテニンを含有する穀粉と共に使用してもよい。
上記副原料としては、特に制限されず、米粉や大麦粉等のグルテンフリー穀粉、澱粉、加工澱粉、植物性蛋白、卵白粉、全卵粉、増粘剤、食塩、乳化剤、酒精、乳化油脂、乳粉末、色素等が挙げられ、これらを単独又は組み合わせて使用することができる。グルテン含有製麺原料全量における、グリアジン及びグルテニン並びに精製グルテンの総量は、特に制限されず、例えば5~20質量%であり、9~14質量%であることが好ましい。
上記混練は、製麺原料を水和することができれば、慣用手法に従って行うことができる。上記混練は、常圧下で行ってもよく、減圧下で行ってもよい。製麺原料の水和を促進する観点からは、減圧下で混練を行うことが好ましい。上記混練する際の圧力は、目的とする麺類の種類、生地性及び麺類の食感によって適宜変更することができる。
上記粗生地中における水分の量は、製麺原料の種類に応じて変更することができる。例えば、グルテン含有製麺原料として小麦粉のみを使用する場合、小麦粉100質量部に対して20~45質量部であることが好ましく、25~35質量部であることが好ましい。グルテン含有製麺原料として更に副原料を含む場合は、粗生地の状態に応じて水分量を適宜調節することができる。
[圧延生地を得る工程]
本発明の麺類の製造方法は、粗生地又は粗生地の集合物を圧延して圧延生地を得る工程を含む。
本明細書中、「圧延」とは、ローラ等を用いて一定の厚さを有する生地を得る手法を意味する。圧延する手段としては、少なくとも対向する二方向から挟むように圧力を加えて、粗生地又は粗生地の集合物から圧延生地に成形することができれば特に制限されず、例えば一対のローラ間に粗生地又は粗生地の集合物を供給して圧延する手法及びプレス機を用いて圧縮する手法等が挙げられる。加える圧力の大きさは、目的とする厚みを有する圧延生地を得ることができれば特に制限されない。
上記粗生地の集合物とは、粗生地を手動又は機械的手段によってある程度の大きさにまとめられた生地を意味する。粗生地の集合物は、例えば、粗生地に力を加えて捏ねることによって得ることができる。本発明の麺類の製造方法は、粗生地の集合物を圧延して圧延生地を得る工程を含むことが好ましい。このような工程を含むことにより、硬さに優れた麺類が得られやすくなる。
上記粗生地の集合物を得る機械的手段として、例えば、ローリングプレス機によって粗生地に圧力をかける手段等が挙げられる。例えば、下方(上方から生地の原料が投入される)が閉じた空間を形成するように配置された3本以上の互いに平行なローラを同一方向に回転させながら徐々に上方を閉じるとともに粗生地を加圧することによって円柱状の生地を得ることができる。また、相対するローラにおいて、互いに共役するように複数の半円状の凹状空間を形成する3本以上のローラを使用することによって、玉状の生地を得ることができる。ローリングプレス機としては、例えば特開平02-238843に記載の装置を用いることができる。
上記圧延生地の厚みは、特に制限されず、例えば1~150mmであり、1~50mmが好ましく、1~15mmがより好ましい。
このように粗生地に圧力を加えること(圧延生地を得ること及び粗生地の集合物を得ること)によってグルテンが網目構造を形成し、グルテン組織の形成が促進され、弾力感に優れた麺類を得ることができる。
粗生地又は粗生地の集合物から得られた圧延生地を、再度圧延工程を経て圧延することが好ましい。即ち、上記圧延生地は、複数回の圧延工程を経て得られることが好ましい。複数回の圧延工程を経ることで、弾力感に優れた麺類が得られやすくなる。上記圧延回数の合計は、2回以上であることが好ましく、3回以上であることがより好ましい。圧延回数が上記回数以上であることで、弾力感及び硬さに優れた麺類が得られやすくなる。圧延回数の上限については、特に制限されないが、作業の簡便さの観点から、10回以下が好ましく、5回以下がより好ましい。
本発明の麺類の製造方法は、圧延生地を複合する工程を含むことが好ましい。圧延生地を複合する工程を含むことにより、弾力感に優れた麺類が得られやすくなる。
本明細書中、「複合」とは、複数の、即ち2枚以上の圧延生地を重ね合わせ、圧着して一体化させることで多層の、即ち2層以上の圧延生地を得る手法を意味する。複合のための圧延生地の枚数は、3枚以上でもよく、4枚以上でもよく、これらは順次複合してもよく、同時に複合してもよい。なお、同一組成の圧延生地を複合してもよく、互いに異なる組成の圧延生地を複合してもよく、最外層を同一の組成とし、最外層に挟まれた中間層を最外層とは異なる組成となるように圧延生地を複合してもよい。また、複合される各圧延生地の方向は、特に制限されず、圧延生地の延伸方向に対して平行となるように複数の圧延生地を複合してもよく、圧延生地の延伸方向に対して+90°~-90°の範囲となるようにずらして複合してもよい。弾力感及び硬さに優れた麺類が得られやすくなる観点からは、圧延生地の延伸方向に対して平行となるように複数の圧延生地を複合することが好ましい。
なお、上記複合する工程は、圧延生地を複合することができればどの段階で行ってもよい。例えば、粗生地又は粗生地の集合物から得られた圧延生地を複合してから更に圧延を行ってもよいし、複数の圧延工程を経て得られた圧延生地を複合してもよい。
[押出麺類を得る工程]
本発明の麺類の製造方法は、圧延生地を押し出して押出麺類を得る工程を含む。
上記押出麺類は、例えば、圧延生地を押出機に投入し、ダイスの穴から押し出すことによって得ることができる。押出機に投入される圧延生地(麺帯生地とも呼ぶ)は、上記の通り、複数回の圧延工程を経たものでもよく、複合されたものでもよい。上記押出機及びダイスは、特に制限されず、通常麺類を得るために用いられる押出機及びダイスを使用することができる。
押出機に圧延生地を投入する場合は、圧延生地をそのまま投入してもよく、圧延生地を適当な大きさに切断してから投入してもよい。切断された生地(以下、塊状生地ともいう)の形状は、特に制限されず、多面体であってもよく、球体であってもよい。作業の簡便さの観点から、上記形状は、多面体であることが好ましく、略立方体又は略直方体であることがより好ましい。また、塊状生地の大きさは、押出機のスクリューによって押出機内に取り込まれる程度の大きさであれば特に制限されないが、例えば塊状生地が略立方体又は略直方体である場合は、その一辺の長さを1~20mmとすることができる。圧延生地を切断する手段としては、特に制限されず、切り刃で切り出す手法及び金型等の型を使用して型抜きする手法等が挙げられる。
上記塊状生地を押し出す際の圧力は、特に制限されず、押出機で設定できる範囲の押出圧を適用することができる。硬さに優れた麺類が得られやすくなる観点からは、上記圧力は、5MPa以上であることが好ましく、8MPa以上であることがより好ましく、10MPa以上であることがより好ましい。上記圧力の上限については、特に制限されないが、20MPa以下であることが好ましい。
グルテン含有製麺原料及び水分を混練して粗生地を得る工程、前記粗生地又は前記粗生地の集合物を圧延して圧延生地を得る工程、及び前記圧延生地を押し出す工程を含んでいる本発明の麺類の製造方法によれば、弾力感及び硬さに優れた麺類を得ることができる。特に、本発明の麺類の製造方法は、麺類を押出製麺法によって得ているにも関わらず、弾力感に優れる麺類を得ることができる。このようにして得られる麺類もまた、本発明の一つである。得られた麺類は、切り出し、打ち粉、乾燥等、通常行われる加工処理を施してもよい。
上記麺類の厚みは、麺類の種類に応じて適宜調節することができる。上記厚みは特に制限されないが、0.5~3.0mmであることが好ましく、0.7~2.5mmであることがより好ましい。また、麺類の形状や長さも特に制限されない。例えば、麺類の長さは、100~350mmであることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<スパゲッティ状麺線の製造>
実施例1
工程1:グルテン含有製麺原料としての小麦粉(日本製粉株式会社製、「マルコポーロ」)100質量部、食塩1質量部及び水30質量部をミキサー(トーキョーメンキ株式会社製)に投入し、13分間ミキシングしてそぼろ状の粗生地を得た。
工程2:粗生地を1対の平行なロールに通すことで圧延し、厚さ9mmの圧延生地に成形した。
工程3:得られた圧延生地を延伸方向に対して平行になるように2枚積層し、1対の平行なロールに通して生地同士を圧着させて複合した。
工程4:複合した圧延生地を圧延ロールに3回通して段階的に薄く延ばし、最終的に厚さ5mmのシート状の麺帯生地を得た。
工程5:切り刃で麺帯生地を切断し、一片約5mmの略立方体状の複数の塊状生地を得た。
工程6:複数の塊状生地をランダムに押出機(イタルパスタ社製)のホッパーに投入し、8MPaの押出圧で押し出し、直径2.0mm、長さ250mmのスパゲッティ状麺線を得た。
実施例2
粗生地をローリングプレス機(さぬき麺機株式会社製)のローラ間に投入して円柱状の粗生地の集合物を得て、上記工程3を経ずに工程4の圧延ロールに通したこと以外は実施例1と同様にしてスパゲッティ状麺線(直径2.0mm、長さ250mm)を得た。
実施例3
上記工程3を経なかった(複合せず1枚の圧延生地に対して圧延を行った)こと以外は実施例1と同様にしてスパゲッティ状麺線(直径2.0mm、長さ250mm)を得た。
実施例4
上記工程3を経なかったこと、上記工程4の圧延回数を1回に変更してシート状の麺帯生地(厚さ5mm)を得たこと以外は実施例1と同様にしてスパゲッティ状麺線(直径2.0mm、長さ250mm)を得た。
実施例5
上記工程3及び4を経なかったこと以外は実施例1と同様にしてスパゲッティ状麺線(直径2.0mm、長さ250mm)を得た。各塊状生地は一片約9mmの略立方体状であった。
実施例6
上記工程6における押出圧を10MPaに変更したこと以外は実施例1と同様にしてスパゲッティ状麺線(直径2.0mm、長さ250mm)を得た。
比較例1(従来の押出麺の製造方法)
上記工程2~5を経ず、上記工程6において、粗生地を押出機に投入したこと以外は実施例1と同様にしてスパゲッティ麺線(直径2.0mm、長さ250mm)を得た。
比較例2
上記工程2~5を経ず、粗生地を押出機で直径3mm、長さ3cmの棒状生地に押し出しながら切断し、上記工程6において、得られた棒状生地を押出機に投入したこと以外は実施例1と同様にしてスパゲッティ状麺線(直径2.0mm、長さ250mm)を得た。
実施例1~6及び比較例1~2のスパゲッティ状麺線の製造工程を以下の表1に示す。
表1
Figure 0007362402000001
<生パスタの評価>
実施例1~6及び比較例1~2で得られた麺線を、麺線の質量の約15倍の茹で水(pHを5.5~6.0に調整)で4分間茹で、生パスタを得た。得られた生パスタを10名の熟練パネラーにより、以下の評価基準に従って評価した。なお、比較例1の方法に従って得られた麺線の評価を3点(コントロール)として評価した。
[硬さの評価]
5点:コントロールより硬い
4点:コントロールよりやや硬い
3点:コントロールと同等の硬さ
2点:コントロールよりやや柔らかい
1点:コントロールより柔らかい
[弾力感の評価]
5点:コントロールより弾力感が強い
4点:コントロールより弾力感がやや強い
3点:コントロールと同等の弾力感
2点:コントロールより弾力感がやや弱い
1点:コントロールより弾力感が弱い
評価結果を以下の表2に示す。表中、「SD」は標準偏差を表す。
表2
Figure 0007362402000002
実施例1~6及び比較例1の比較により、粗生地を圧延して得られた圧延生地を押し出す工程を経ていることにより、いずれも弾力感及び硬さに優れた麺が得られた。
また、実施例5及び比較例2から、粗生地を圧延して圧延生地を得る工程(工程2)を経ていることにより、弾力感及び硬さ、特に硬さが向上し、実施例1及び3から、複合工程(工程3)を経ることにより弾力感が向上し、実施例1及び6から、押出圧が高いほど硬さが増加し、実施例2及び3から、粗生地の集合物を圧延して圧延生地を得ることにより、弾力感及び硬さが向上し、実施例3~5から、圧延回数を増やすことにより、より弾力感及び硬さに優れた麺が得られることが分かった。
<乾素麺の製造>
実施例7~12、比較例3~4
上記工程1において、小麦粉として特寿(日本製粉株式会社製)を使用し、上記工程6において直径1.6mmとなるように押し出した以外は実施例1~6及び比較例1~2と同様にして生麺を得た。得られた生麺を竿掛けし、定法に従って調質乾燥することで乾素麺を得た。実施例7~12及び比較例3~4の乾素麺の製造工程を以下の表3に示す。
表3
Figure 0007362402000003
<素麺の評価>
実施例7~12及び比較例3~4で得られた乾素麺を、乾素麺の質量の約15倍の茹で水(pHを5.5~6.0に調整)で2分間茹で、素麺を得た。得られた素麺を10名の熟練パネラーにより、上記と同様の評価基準に従って評価した。なお、比較例3の方法に従って得られた麺線の評価を3点(コントロール)として評価した。評価結果を以下の表4に示す。表中、「SD」は標準偏差を表す。
表4
Figure 0007362402000004
表4から明らかなように、本発明の製造方法によって得られた素麺も、生パスタと同様の傾向が観察され、グルテン含有製麺原料及び水分を混練して粗生地を得る工程、粗生地又は粗生地の集合物を圧延して圧延生地を得る工程、及び圧延生地を押し出して押出麺類を得る工程を経ることにより、弾力感及び硬さに優れる素麺が得られることが分かった。

Claims (6)

  1. グルテン含有製麺原料及び水分を混練して粗生地を得る工程、
    前記粗生地又は前記粗生地の集合物を圧延して圧延生地を得る工程、及び
    前記圧延生地を8MPa以上の圧力で押し出して押出麺類を得る工程を含む、麺類の製造方法。
  2. 前記圧延生地を得る工程が前記粗生地又は前記粗生地の集合物を複数回圧延して圧延生地を得る工程を含む、請求項1に記載の麺類の製造方法。
  3. 前記圧延生地を複合する工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の麺類の製造方法。
  4. グルテン含有製麺原料及び水分を混練して粗生地を得る工程、
    前記粗生地又は前記粗生地の集合物を複数回圧延して圧延生地を得る工程、及び
    前記圧延生地を押し出して押出麺類を得る工程を含む、麺類の製造方法。
  5. グルテン含有製麺原料及び水分を混練して粗生地を得る工程、
    前記粗生地又は前記粗生地の集合物を圧延して圧延生地を得る工程、
    前記圧延生地を複合する工程、及び
    前記複合した圧延生地を押し出して押出麺類を得る工程を含む、麺類の製造方法。
  6. 前記粗生地又は前記粗生地の集合物を圧延して圧延生地を得る工程が、ローリングプレス機によって粗生地又は粗生地の集合物を圧延する工程である、請求項1~5のいずれか1項に記載の麺類の製造方法
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