JPH11111709A - 熱処理方法 - Google Patents

熱処理方法

Info

Publication number
JPH11111709A
JPH11111709A JP28607097A JP28607097A JPH11111709A JP H11111709 A JPH11111709 A JP H11111709A JP 28607097 A JP28607097 A JP 28607097A JP 28607097 A JP28607097 A JP 28607097A JP H11111709 A JPH11111709 A JP H11111709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat treatment
temperature
wafer
container
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28607097A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Tsunoda
武 角田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP28607097A priority Critical patent/JPH11111709A/ja
Publication of JPH11111709A publication Critical patent/JPH11111709A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 界面準位密度を減少させてデバイス特性を向
上させることができる熱処理方法を提供する。 【解決手段】 熱処理容器18,60内において被処理
体2に対して所定の熱処理を施すに際して、前記被処理
体を、700℃以下の温度領域においては水分の濃度
(体積ベース)が1000PPM以上の雰囲気中で降温
させる。これにより、界面準位密度を減少させてデバイ
ス特性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ等の
被処理体の酸化処理やアニール処理等の熱処理方法に係
り、特に、降温方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体集積回路を製造する場合
には、半導体ウエハやガラス基板の表面にシリコン膜や
シリコン酸化膜等の各種の成膜を施したり、或いは酸化
処理したり、各種の熱処理が施される。このような半導
体集積回路の特性を向上させる上で、中に組み込まれる
個々のトランジスタの特性を向上させることは特に重要
である。図8は半導体ウエハ表面に形成される一般的な
トランジスタの構造を示す図である。図中において、2
は例えば単結晶シリコンよりなる被処理体としての半導
体ウエハであり、この表面にソース4とドレイン6を形
成し、両者の間に、例えばSiO2 よりなるゲート酸化
膜8を介して多結晶シリコンよりなるゲート電極10を
形成し、1つのトランジスタを形成している。このゲー
ト電極10に、所定の電圧を印加することにより、ゲー
ト酸化膜8の下層のウエハ表面に反転層が形成されてソ
ース4とドレイン6の間を結ぶチャネル12が発生す
る。
【0003】このトランジスタの特性を向上させるため
には、特に、チャネルを流れる電子や正孔を円滑に流す
必要があり、そのためにはチャネル部分の電気的特性を
高く維持しなければならない。一般に、成膜処理、酸化
処理、或いは拡散処理等の熱処理を行なった場合には、
成膜中やその界面等において結晶組成に欠陥が生ずるこ
とは避け難いが、この欠陥を修復するためにアニール処
理を行なう場合がある。半導体ウエハに対して、バッチ
処理により酸化処理やアニール処理を高温で行なった時
は、処理直後の例えば850℃程度の高温状態のウエハ
を5℃/min程度の速度で炉内で降温させ、ある程度
の温度、例えば800℃程度まで温度が下がったなら
ば、スループットを向上させるためにウエハを炉内か
ら、この下方にコンタミネーション及びパーティクルの
発生防止のために設けたロードロック室であるローディ
ング室へアンロードして例えば室温まで自然冷却してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デザインル
ールがそれ程厳しくなかった従来においてはそれ程問題
とはならなかったが、高集積化及び高微細化の要請が更
に厳しくなった今日においては、チャネル部分の特性の
向上が強く望まれるようになった。すなわち、従来の熱
処理方法にあっては、ゲート酸化膜8とウエハ表面との
界面部分14、すなわちチャネル12の上部に相当する
部分に界面準位密度の増加が起こり、このため、素子の
寿命を縮めて特性を劣化させるという問題があった。こ
の界面準位に関する問題は、ウエハをアニール処理して
も十分に解決できるものではなかった。本発明は、以上
のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案
されたものである。本発明の目的は、界面準位密度を減
少させてデバイス特性を向上させることができる熱処理
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、界面準位に
ついて鋭意研究した結果、熱処理を行なって被処理体を
降温させる際に、これを所定の濃度以上の水蒸気雰囲気
下で行なうことにより界面準位密度を小さくすることが
できる、という知見を得ることにより、本発明に至った
ものである。本発明は、熱処理容器内において被処理体
に対して所定の熱処理を施すに際して、前記被処理体
を、700℃以下の温度領域においては水分の濃度(体
積ベース)が1000PPM以上の雰囲気中で降温させ
るようにしたものである。
【0006】このように、熱処理を行なって被処理体の
温度を降温させる時に、700℃以下の温度領域では水
分濃度(体積ベース)が1000PPM以上の雰囲気中
で降温させることにより、界面準位密度を小さくでき、
デバイスの特性を向上させることが可能となる。このよ
うな熱処理は、例えばゲート酸化膜を形成する時の酸化
処理や、その後に行なわれるアニール処理に対応し、こ
れらの処理を行なった時に、上述のように所定の水分濃
度以上の雰囲気下で降温を行なう。このような降温操作
は、熱処理容器内または、その下方に設けられたローデ
ィング室内で行なう。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る熱処理方法
の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発
明方法を実施するための熱処理装置を示す図、図2は被
処理体の温度変化と水分の供給のタイミングを示す図で
ある。まず、この熱処理装置について説明する。ここで
は例えば被処理体である半導体ウエハの高速昇温及び高
速降温を可能とするために、熱処理装置として例えば高
速昇降温が可能な縦型熱処理装置を用いている。図示す
るようにこのバッチ式の縦型熱処理装置16は、透明な
耐熱材料例えば石英よりなる有天井の且つ底部が開口さ
れた円筒体状の熱処理容器18を有しており、この内部
には同じく石英製のウエハボート20に上下方向に所定
のピッチで多段に配置された被処理体としての半導体ウ
エハ2が多数枚、例えば150枚程度収容可能になされ
ている。
【0008】上記熱処理容器18の下端開口部にはこれ
を気密に開閉するフランジキャップ部22が設けられて
おり、このキャップ部22上に石英製の保温筒24を介
して上記ウエハボート20が載置される。そして、この
キャップ部22はボートエレベータ26にアーム26A
を介して連結されており、これを昇降させることによ
り、ウエハボート20に載置したウエハ2を熱処理容器
18に対して挿脱可能としている。また、この保温筒2
4は、回転軸28及び図示しない回転ベルトを介してモ
ータ等に連結されており、回転可能になされている。従
って、熱処理時には、ウエハボート20と共にウエハW
を回転して熱処理の均一性を確保するようになってい
る。また、熱処理容器18の下部には、例えばステンレ
ススチール製のマニホールド30が設けられ、この部分
から、内部に処理ガスやN2 ガスなどの不活性ガスや水
分等を導入するガス導入パイプ32が導入されると共に
このパイプ32は容器内壁に沿って上方に向かい、その
先端は容器天井部の中心に位置されている。また、この
マニホールド30には、図示しない真空ポンプに接続さ
れた排気ノズル34が設けられており容器18内を所望
の真空度まで真空引きできるようになっている。
【0009】一方、上記熱処理容器18の外周には、こ
の側部及び天井部を覆って例えばセラミックファイバー
製断熱材よりなる円筒体状の断熱層36が設けられてお
り、この内側には、螺旋状或いは同軸的に筒体状に配列
された加熱源としての例えば加熱ヒータ38が高い密度
で配列されている。この加熱ヒータ38は、例えば2ケ
イ化モリブデン(MoSi2 )を主成分とした発熱抵抗
体(カンタル社製のカンタルスーパー加熱源)よりな
り、常温では抵抗値が非常に小さく、高温になると抵抗
値が大きくなる性質を有する。この加熱ヒータ38は、
従来のFeCrAl加熱源の表面負荷が1200℃にお
いて2W/cm2 であるのに対して10〜30W/cm
2 程度と非常に大きく、数倍〜10数倍の発熱量が得ら
れ、ウエハに対して例えば50℃/分の高温昇温が可能
となっている。
【0010】また、断熱層36の下部は、断熱シール部
材40を介して熱処理容器18の下部と接合され、この
下部にはその周方向に沿ってリング状の冷却ヘッダ42
が設けられる。この冷却ヘッダ42には、途中に送風フ
ァン44を介設した冷却気体導入通路46が接続される
と共に、この冷却ヘッダ42からは上記熱処理容器18
の外周壁と断熱層36の内壁との間隙内に延びる冷却ノ
ズル48が適当数設けられており、熱処理終了後の降温
時に熱処理容器18の外周壁に冷却気体を吹き付けるこ
とによりこれを高速で冷却してウエハを高速降温できる
ようになっている。そして、この断熱層36の天井部に
は、上記冷却気体を排出する排気口50が形成されてお
り、この排気口50には、ウエハの熱処理時にここを閉
じる開閉可能になされたシャッタ52が設けられる。
【0011】次に、以上のように構成された装置を用い
て行なわれる本発明方法について説明する。図2はこの
時の半導体ウエハの温度変化と水分の供給のタイミング
を示す。半導体ウエハ2の表面に形成されたシリコンか
らゲート酸化膜を形成するために酸化処理を行なう場合
や、ウエハ2をアニール処理する場合には、多数のウエ
ハWを多段に保持したウエハボート20を熱処理容器1
8の下方よりロードして上昇させてこの容器内に収容
し、下端開口部をキャップ部22で密閉して容器内を気
密状態とする。そして、容器内を排気して所定のプロセ
ス圧力に維持すると共に加熱ヒータ38を駆動すること
により熱処理容器18内を、酸化の場合には酸化処理用
のプロセス温度、例えば850℃に設定し、この容器1
8内にガス導入パイプ42を介して処理ガス、例えば水
蒸気を導入してウエハWの酸化処理を行なう。この時の
プロセス圧力は、例えば760Torr程度である。ア
ニールの場合には、温度は例えば850℃に設定し、窒
素ガスを処理ガスとして流す。この場合、プロセス圧力
は760Torr程度である。
【0012】ウエハ2或いは熱処理容器18の昇温に際
しては、このMoSi2 製の加熱ヒータ38の単位面積
当たりの発熱量は、従来のヒータと比較して前述のよう
に非常に大きいので、高速で昇温することができる。こ
のようにして所定の時間、酸化処理或いはアニール処理
を行なったならば、加熱ヒータ38への給電を停止する
と共に処理ガスの供給を停止し、例えば処理ガスの供給
に代えて自然酸化膜等の発生を抑制するため及び冷却を
行なうために例えば窒素ガスをガス導入パイプから導入
する。これと同時に、冷却気体導入通路46及び冷却ノ
ズル48を介して冷却空気を熱処理容器18の外壁とそ
の外周の断熱層36の間隙内にブロワして強制的に供給
し、熱処理容器18や加熱ヒータ38を強制的に空冷し
て高速でウエハを降温させる。供給された冷却空気は、
断熱層36の天井部に設けたシャッタ52を開くことに
より、系外へ排出されることになる。この降温の際、ウ
エハ温度が700℃以上の時点で例えば窒素ガスに僅か
に水分を混入させることを開始する。このようにして少
なくとも700℃以下では所定の水分濃度以上の雰囲気
中でウエハを冷却させる。この時の容器内の圧力は常圧
程度である。
【0013】このようにウエハを所定の水分濃度雰囲気
中にて高速で降温させて、略300℃〜室温程度になっ
たならば、ウエハをアンロードし、これを熱処理容器1
8から取り出す。300℃以下とした理由は、ウエハ温
度が300℃程度以下になれば高温による有機物や金属
などのコンタミネーションの発生、及びSiやSiO 2
との反応付着が防げるからである。また、この時の降温
速度は40℃/min程度である。ここで、示したよう
にウエハの降温を行なうに際して、700℃以下では所
定の水分濃度以上の雰囲気中で、すなわち水分濃度(体
積ベース)が1000PPM以上の雰囲気中で降温させ
ることにより、ゲート酸化膜8とウエハ表面との界面部
分14における界面準位密度を小さくしてデバイス特性
を向上させることが可能となる。図2においては、ウエ
ハ温度が700℃の時点で水分の供給を開始している
が、水分供給開始点が700℃以上であれば特に問題は
ない。ここでは、降温時の不活性ガスとしてN2 ガスを
用いたが、これに限定されず、他の不活性ガス、例えば
ArガスやHeガス等を用いてもよい。
【0014】以下に、この点について詳しく説明する。
図3は半導体ウエハの降温時の水分の濃度(対数目盛)
と界面準位密度(対数目盛)との関係を示すグラフであ
る。尚、水分の濃度は水銀柱760mmにおける圧力下
において体積ベースで示される。ここでは、例えば8イ
ンチの半導体ウエハを850℃に昇温しておき、これよ
りドライN2 ガスに制御された水分(水蒸気)を僅かに
添加させて降温させた時の評価を行なった。界面準位密
度は、デバイス特性を評価するための1つの指標であ
り、ここでは例えば非接触CV測定装置(Keithl
ey社製[Quantox])を用いて測定している。
この界面準位密度は、約5×1010個/cm2 ・eV以
下であることが望ましい。水分濃度を6PPM、80P
PM、1000PPM、11000PPM及び1600
0PPMと種々変更して評価を行なったところ、100
0PPMの水分濃度以上の雰囲気でウエハを冷却すれば
界面準位密度は約5×1010個/cm2 ・eV以下とな
って良好なデバイス特性を得られることが判明した。
尚、水分濃度6PPMや80PPMは、通常、液体窒素
から得られるN2 ガス中の水分濃度に相当する。
【0015】次に、水分供給の開始点について検討す
る。図4は水分供給の開始時の温度とCLT(Carr
ier Life Time:キャリア寿命)、特にM
CLT(Minority Carrier Life
Time:少数キャリア寿命)との関係を示すグラフ
である。尚、MCLTとは、通常LT(Life Ti
me)と略称し、デバイス特性を評価するための1つの
指標であり、ここではμ−PCD法(光導電減衰法)を
用いて測定している。この場合、MCLTは界面準位密
度と相関があり、MCLTが小さいときは界面準位密度
が多くなることがわかっている。入炉条件は800℃で
あり、100%濃度の酸素(O2 )中で1000℃にて
26分の酸化処理を行ない、その後、各水分供給開始時
の温度にて2時間保持した後、N2 ガスと水分の供給を
開始して略11000PPMの水分濃度の雰囲気を維持
して高速降温を行なった。尚、1000℃から水分供給
の開始温度までは5℃/minで降温し、その後の降温
速度は、例えば100℃/min程度である。また、ア
ンロード速度は100mm/secである。これによれ
ば、水分供給の開始温度が高い程良く、700℃〜80
0℃の範囲でMCLTは良好な結果を示しているが、水
分供給の開始温度が600℃以下になると、MCLTは
極端に低くなり、界面準位密度が増大することが判明し
た。すなわち、この結果より、界面準位密度を減らしデ
バイス特性を良好にするためには700℃以上の温度領
域において水分の供給を開始して700℃以下の温度領
域においては所定の水分濃度に維持した状態で降温させ
なければならないことが判明する。
【0016】ここで、酸化処理後の高速降温時に所定の
水分の供給を行なった時と行なわなかった時のゲート電
圧とキャパシタンスとの関係を評価した結果について説
明する。図5は高速昇降温用の熱処理容器内において酸
化処理を行なった時の降温時の水分濃度の依存性を示す
グラフであり、ゲート電極に印加する表面電圧を変動さ
せた時のキャパシタンスの変化を示している。キャパシ
タンスの低下が大きい程、界面準位密度が小さくて特性
として良好である。尚、降温開始温度は850℃であ
る。ここでは、図1に示すような高速昇降温型の熱処理
容器内において降温操作を行ない、この際、容器内にN
2 ガス、O2 ガス、水分等を添加供給することで評価を
行なった。尚、高温速度は40℃/minである。
【0017】図5(A)は降温時に熱処理容器内にN2
ガスを供給した時の状態を示し、この時の水分濃度は約
80PPM程度である。図5(B)は降温時に熱処理容
器内にN2 ガスとO2 ガスとをそれぞれ適当量供給した
時の状態を示し、この時の水分の等は略80PPM程度
である。これらのグラフから明らかなように、キャパシ
タンスの落ち込みが1×10-7F以下にはなっておら
ず、デバイス特性がそれ程良好ではない。これに対し
て、図5(C)は降温時に熱処理容器内に微量な水分
(水蒸気)が添加されたN2 ガスを供給した時の状態を
示し、この時の水分濃度は略16000PPM程度であ
る。これによれば、グラフから明らかなようにキャパシ
タンスがかなり落ち込んで1×10-7F以下になってお
り、界面準位密度が小さくてデバイス特性が良好である
ことが判明する。尚、ここではバッチ式の高速昇降温が
可能な縦型熱処理装置を用いて本発明方法を説明した
が、これに限定されず、通常のバッチ式の縦型熱処理装
置を用いて行なってもよいのは勿論である。
【0018】図6は上記した通常のバッチ式の縦型熱処
理装置の概略構成図を示している。ここでは縦型の石英
製の熱処理容器60の外周は、高速昇温用ではない通常
の加熱ヒータ62により囲まれている。熱処理容器60
の下方には、ボートエレベータ64により昇降されるウ
エハボート66を収容できる大きさで外側の大気より仕
切られた例えばステンレス製のロードロック室であるロ
ーディング室68が設置されている。このローディング
室68を設けることによって、熱処理直後の高温状態の
ウエハ2が大気雰囲気と直接接触することを防止してコ
ンタミネーションや自然酸化膜が発生することを阻止し
ている。このため、このローディング室68の区画壁に
は、ガス導入口70とガス排気口72が設けられ、この
室内に清浄な不活性ガス、例えばN2 ガスを必要に応じ
て供給できるようになっている。尚、このローディング
室68の側壁には、この中にウエハ或いはウエハボート
を搬入・搬出させるゲートバルブ74が設けられる。
【0019】このような装置を用いて本発明方法を実施
するには、熱処理直後にウエハ2が高温状態、例えば8
00℃程度のままでボートエレベータ64を下方へ駆動
することにより、熱処理容器60内からウエハボート6
6を降下させて、これをローディング室68内へアンロ
ードする。そして、この状態でアンロード室68内へN
2 ガスと所定の水分濃度になる微量な水分(水蒸気)を
ローディング室68内へ導入して、この雰囲気下で降温
処理を行なえばよい。この場合にも当然のこととしてロ
ーディング室68内の雰囲気の水分濃度(体積ベース)
を1000PPM以上に設定するのは勿論である。この
場合にも、ゲート酸化膜とウエハ表面の界面部分におけ
る界面準位密度を小さくしてデバイス特性を向上させる
ことができる。
【0020】次に、酸化処理後にローディング室68内
で降温した時に所定の水分の供給を行なった時と行なわ
ない時のゲート電圧とキャパシタンスとの関係を評価し
た結果について説明する。図7はローディング室内にお
いて降温する時の水分濃度の依存性を示すグラフであ
る。尚、このローディング室内における降温速度は10
0℃/min程度である。図7(A)は降温時にローデ
ィング室内にN2 ガスを供給した時の状態を示し、この
時の水分濃度は約80PPM程度である。図7(B)は
降温時にローディング室内にN2 ガスとO2 ガスとをそ
れぞれ適当量供給した時の状態を示し、この時の水分の
等は略80PPM程度である。これらのグラフから明ら
かなように、キャパシタンスの落ち込みが1×10-7
以下にはなっておらず、界面準位密度が多いことがわか
る。従ってデバイス特性がそれ程良好ではない。
【0021】これに対して、図7(C)は降温時に熱処
理容器内に微量な水分(水蒸気)が添加されたN2 ガス
を供給した時の状態を示し、この時の水分濃度は約11
000PPM程度である。これによれば、グラフから明
らかなようにキャパシタンスがかなり落ち込んで1×1
-7F以下になっており、界面準位密度が小さくてデバ
イス特性が良好であることが判明する。尚、本実施例で
は、縦型の単管式の高速昇降温熱処理装置或いは通常の
縦型の単管式の熱処理装置を用いて行なった場合を例に
とって説明したが、2重管構造の多管構造の装置でもよ
く、更には本発明にて規定した条件を実現できるなら
ば、どのような装置或いは方法を用いてもよいのは勿論
である。また、被処理体として半導体ウエハに限定され
ず、ガラス基板、LCD基板にも本発明方法を適用する
ことができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱処理方
法によれば次のように優れた作用効果を発揮することが
できる。被処理体に対して熱処理を施して降温するに際
して、700℃以下の温度領域においては被処理体を水
分の濃度(体積ベース)が1000PPM以上の雰囲気
中で降温させるようにしたので、界面準位密度を小さく
してデバイス特性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための熱処理装置を示す
図である。
【図2】被処理体の温度変化と水分の供給のタイミング
を示す図である。
【図3】半導体ウエハの降温時の水分の濃度(対数目
盛)と界面準位密度(対数目盛)との関係を示すグラフ
である。
【図4】水分供給の開始時の温度とMCLTとの関係を
示すグラフである。
【図5】高速昇降温用の熱処理容器内において酸化処理
を行なった時の降温時の水分濃度の依存性を示すグラフ
である。
【図6】通常のバッチ式の縦型熱処理装置を示す概略構
成図である。
【図7】ローディング室内において降温する時の水分濃
度の依存性を示すグラフである。
【図8】半導体ウエハ表面に形成される一般的なトラン
ジスタの構造を示す図である。
【符号の説明】
2 半導体ウエハ(被処理体) 4 ソース 6 ドレイン 8 ゲート酸化膜 10 ゲート電極 12 チャネル 14 界面部分 18,60 熱処理容器 38,62 加熱ヒータ 68 ローディング室

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱処理容器内において被処理体に対して
    所定の熱処理を施すに際して、前記被処理体を、700
    ℃以下の温度領域においては水分の濃度(体積ベース)
    が1000PPM以上の雰囲気中で降温させるようにし
    たことを特徴とする熱処理方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の熱処理は、酸化処理またはア
    ニール処理であることを特徴とする請求項1記載の熱処
    理方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の熱処理は、ゲート酸化膜に対
    する熱処理であることを特徴とする請求項1または2記
    載の熱処理方法。
  4. 【請求項4】 前記所定の熱処理は、複数の前記被処理
    体を一度に熱処理することができるバッチ式の熱処理容
    器内で行なわれることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の熱処理方法。
  5. 【請求項5】 前記熱処理容器は、高速の昇降温が可能
    な熱処理容器であり、前記降温操作は前記熱処理容器内
    で行なうようにしたことを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載の熱処理方法。
  6. 【請求項6】 前記熱処理容器は、この下方に被処理体
    を前記熱処理容器内へ搬入・搬出させるために大気から
    仕切られたロードロック室が連結されており、前記降温
    操作は前記ロードロック室内で行なうようにしたことを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の熱処理方
    法。
JP28607097A 1997-10-02 1997-10-02 熱処理方法 Pending JPH11111709A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28607097A JPH11111709A (ja) 1997-10-02 1997-10-02 熱処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28607097A JPH11111709A (ja) 1997-10-02 1997-10-02 熱処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11111709A true JPH11111709A (ja) 1999-04-23

Family

ID=17699572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28607097A Pending JPH11111709A (ja) 1997-10-02 1997-10-02 熱処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11111709A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001210637A (ja) * 1999-11-18 2001-08-03 Denso Corp 炭化珪素半導体装置の製造方法
KR20020059455A (ko) * 2001-01-06 2002-07-13 고미야 히로요시 열처리 장치, 열처리 방법 및 반도체 장치 제조 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001210637A (ja) * 1999-11-18 2001-08-03 Denso Corp 炭化珪素半導体装置の製造方法
KR20020059455A (ko) * 2001-01-06 2002-07-13 고미야 히로요시 열처리 장치, 열처리 방법 및 반도체 장치 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100627919B1 (ko) 실리콘웨이퍼의 열처리방법 및 실리콘웨이퍼
KR0139793B1 (ko) 막형성 방법
WO2006049199A1 (ja) 絶縁膜形成方法および基板処理方法
JP2001196363A (ja) 基板を加熱及び冷却する方法及び装置
JPH05291158A (ja) 熱処理装置
JPH0982655A (ja) 熱処理方法
US20080090389A1 (en) Manufacturing method of semiconductor device and substrate processing apparatus
JP5036172B2 (ja) 基板処理装置、基板処理方法および半導体装置の製造方法
KR100248566B1 (ko) 열처리 방법
JPH05121342A (ja) 熱処理装置
JP3207402B2 (ja) 半導体用熱処理装置および半導体基板の熱処理方法
JPH11111709A (ja) 熱処理方法
JP2005197373A (ja) 基板処理装置
JPH1167782A (ja) 熱処理方法
JP3534001B2 (ja) シリコン酸化膜およびシリコン窒化酸化膜の形成方法ならびにシリコンウエーハ
JP3081886B2 (ja) 成膜方法
JPH07153695A (ja) 成膜方法
JPH11186257A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH1092754A (ja) 枚葉式の熱処理装置及び熱処理方法
JP2001156011A (ja) 半導体ウェーハ熱処理装置
JPH0766193A (ja) 半導体装置における酸化膜の形成方法
WO2004079804A1 (ja) 基板処理装置および半導体装置の製造方法
JPH05206048A (ja) ランプアニール装置
JP2000077346A (ja) 熱処理装置
JP3287308B2 (ja) 酸化膜の作製方法