JP2005197373A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】降温速度を向上させ、ウエハ間およびウエハ面内の温度差を抑制する。
【解決手段】アウタチューブとインナチューブとを有しウエハ1を処理する処理室を構成したプロセスチューブと、プロセスチューブの内部を加熱するヒータユニットと、ボートエレベータによって昇降されて処理室を開閉するシールキャップ29と、シールキャップ29の上に立脚されたボート30とを備えているCVD装置において、シールキャップ29のボート30の外側には長いノズル66と短いノズル67とが立脚されており、各ノズル66、67には噴射口66a、67aが複数個、窒素ガスをウエハ1群の方向に噴射するように開設されている。ボートアンローディング時に、窒素ガスをノズルから吹き出してウエハ群に直接的に吹き付けることにより、ウエハ群を急速、かつ、均一に降温できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、基板処理装置に関し、例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)の製造方法に使用されるCVD装置や拡散装置、酸化装置およびアニール装置等の熱処理装置(furnace )に利用して有効なものに関する。
ICの製造方法において、半導体素子を含む集積回路が作り込まれる半導体ウエハ(以下、ウエハという。)に窒化シリコン(Si34 )や酸化シリコンおよびポリシリコン等のCVD膜を形成するのに、バッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置が広く使用されている。バッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置(以下、CVD装置という。)は、ウエハが搬入されるインナチューブおよびインナチューブを取り囲むアウタチューブから構成されて縦形に設置されたプロセスチューブと、プロセスチューブによって形成された処理室に処理ガスとしての成膜ガスを供給するガス供給管と、処理室を真空排気する排気管と、プロセスチューブ外に敷設されて処理室を加熱するヒータユニットと、ボートエレベータによって昇降されて処理室の炉口を開閉するシールキャップと、シールキャップの上に垂直に設置されて複数枚のウエハを保持するボートとを備えており、複数枚のウエハがボートによって垂直方向に整列されて保持された状態で処理室に下端の炉口から搬入(ボートローディング)され、シールキャップによって炉口が閉塞された状態で、処理室に成膜ガスがガス供給管から供給されるとともに、ヒータユニットによって処理室が加熱されることにより、ウエハの上にCVD膜を堆積させるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−110556号公報
一般に、CVD装置においては、成膜後に処理室が窒素ガスパージされて所定の温度まで降温された後に、ボートが処理室から搬出(ボートアンローディング)される。これは、処理温度のままでボートアンローディングすると、ウエハ相互間の温度偏差やウエハ面内温度偏差が大きくなってICの特性に悪影響が及ぶのを防止するためである。そして、窒素ガスはマニホールドに固定されたガス供給管によって処理室へ供給される。
しかしながら、窒素ガスはマニホールドに固定されたガス供給管によって処理室に供給されるために、ウエハ群の降温が不均一になるという問題点がある。すなわち、ガス供給管は処理室のボートの下方の一箇所に配置されているために、ウエハ群に対して均一の流れをもって接触することはできない。つまり、窒素ガスの流れが不均一になるために、ウエハ群の領域やウエハ面内において不均一に冷却され、窒素ガスの流速の大きい領域のウエハやウエハ面内だけが冷却されてしまう。
本発明の目的は、降温速度を向上させることができるとともに、基板間および基板面内の温度偏差を防止することができる基板処理装置を提供することにある。
本発明に係る基板処理装置は、基板を基板保持体に保持して処理する処理室と、この処理室周りに設置され前記基板を加熱するヒータユニットと、前記処理室に処理ガスを供給するガス供給管と、前記処理室を排気する排気管と、前記基板保持体を保持したシールキャップを昇降させるエレベータと、前記シールキャップと共に昇降し前記基板に冷却ガスを噴射する冷却ガスノズルと、この冷却ガスノズルの下降する際の噴射を制御するガス流量制御部と、を備えていることを特徴とする。
本願において開示されるその他の発明のうち代表的なものは、次の通りである。
(1)前記基板保持体の近傍には前記エレベータによって昇降され前記基板の温度を検出する温度センサが設置されており、前記ガス流量制御部はこの温度センサが検出した温度に基づいてガス流量を制御するように構成されていることを特徴とする基板処理装置。
(2)前記基板の主面に対して垂直方向に長さの異なる複数本の前記冷却ガスノズルが設置されており、これらの冷却ガスノズルが前記ガス流量制御部を備えていることを特徴とする前項(1)に記載の基板処理装置。
(3)基板を基板保持体に保持して処理する処理室と、この処理室周りに設置され前記基板を加熱するヒータユニットと、前記処理室に処理ガスを供給するガス供給管と、前記処理室を排気する排気管と、前記基板保持体を保持したシールキャップを昇降させるエレベータと、前記シールキャップと共に昇降し前記基板に冷却ガスを噴射する冷却ガスノズルと、この冷却ガスノズルの下降する際の噴射を制御するガス流量制御部とを備えている基板処理装置を用いて前記基板を処理する半導体装置の製造方法において、
処理済みの前記基板保持体が前記エレベータによって下降されるステップと、前記ガス流量制御部が前記冷却ガスノズルから冷却ガスを噴射させるステップと、前記冷却ガスノズルが前記基板に到達するステップと、前記冷却ガスが前記基板を冷却するステップとを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
前記した手段によれば、冷却ガスノズルから冷却ガスを噴射することにより、処理済みの基板を急速かつ均一に降温させることができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
本実施の形態において、図1、図2および図3に示されているように、本発明に係る基板処理装置はICの製造方法における成膜工程を実施するCVD装置(バッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置)10として構成されている。なお、このCVD装置においては、ウエハ1を搬送するウエハキャリアとしてFOUP(front opening unified pod 。以下、ポッドという。)2が使用されている。
図1〜図3に示されているように、CVD装置10は型鋼や鋼板等によって直方体の箱形状に構築された筐体11を備えている。筐体11の正面壁にはポッド搬入搬出口12が筐体11の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口12はフロントシャッタ13によって開閉されるようになっている。ポッド搬入搬出口12の手前にはポッドステージ14が設置されており、ポッドステージ14はポッド2を載置されて位置合わせを実行するように構成されている。ポッド2はポッドステージ14の上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、かつまた、ポッドステージ14の上から搬出されるようになっている。
筐体11内の前後方向の略中央部における上部には回転式ポッド棚15が設置されており、回転式ポッド棚15は複数個のポッド2を保管するように構成されている。すなわち、回転式ポッド棚15は垂直に立設されて水平面内で間欠回転される支柱16と、支柱16に上中下段の各位置において放射状に支持された複数枚の棚板17とを備えており、複数枚の棚板17はポッド2を複数個宛それぞれ載置した状態で保持するように構成されている。筐体11内におけるポッドステージ14と回転式ポッド棚15との間にはポッド搬送装置18が設置されており、ポッド搬送装置18はポッドステージ14と回転式ポッド棚15との間および回転式ポッド棚15とポッドオープナ21との間で、ポッド2を搬送するように構成されている。
筐体11内の前後方向の略中央部における下部には、サブ筐体19が後端にわたって構築されている。サブ筐体19の正面壁にはウエハ1をサブ筐体19内に対して搬入搬出するためのウエハ搬入搬出口20が一対、垂直方向に上下二段に並べられて開設されており、上下段のウエハ搬入搬出口20、20には一対のポッドオープナ21、21がそれぞれ設置されている。ポッドオープナ21はポッド2を載置する載置台22と、載置台22に載置されたポッド2のキャップを着脱するキャップ着脱機構23とを備えており、載置台22に載置されたポッド2のキャップをキャップ着脱機構23によって着脱することにより、ポッド2のウエハ出し入れ口を開閉するように構成されている。ポッドオープナ21の載置台22に対してはポッド2がポッド搬送装置18によって搬入および搬出されるようになっている。
サブ筐体19内の前側領域にはウエハ移載装置25が設置された移載室24が形成されている。ウエハ移載装置25はボート30に対してウエハ1を装填(チャージング)および脱装(ディスチャージング)するように構成されている。サブ筐体19内の後端部にはボートを収容して待機させる待機室26が形成されている。待機室26にはボートを昇降させるためのボートエレベータ27が設置されている。ボートエレベータ27はモータ駆動の送りねじ軸装置やベローズ等によって構成されている。ボートエレベータ27の昇降台に連結されたアーム28にはシールキャップ29が水平に据え付けられており、シールキャップ29はボート30を垂直に支持するように構成されている。ボート30は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、五十枚程度〜百五十枚程度)のウエハ1をその中心を揃えて水平に支持した状態で、保持するように構成されている。
図3に示されているように、CVD装置10は中心線が垂直になるように縦に配されて支持された縦形のプロセスチューブ31を備えており、プロセスチューブ31は互いに同心円に配置されたアウタチューブ32とインナチューブ33とから構成されている。アウタチューブ32は後記する加熱ランプの熱線(赤外線や遠赤外線等)を透過する材料の一例である石英(SiO2 )が使用されて、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に一体成形されている。インナチューブ33は上下両端が開口した円筒形状に形成されており、インナチューブ33の筒中空部はボート30によって長く整列した状態に保持された複数枚のウエハが搬入される処理室34を実質的に形成している。インナチューブ33の下端開口はウエハを出し入れするための炉口35を実質的に構成しており、インナチューブ33の内径は取り扱うウエハの最大外径(例えば、直径300mm)よりも大きくなるように設定されている。
アウタチューブ32とインナチューブ33との間の下端部は、略円筒形状に構築されたマニホールド36によって気密封止されており、マニホールド36はアウタチューブ32およびインナチューブ33の交換等のために、アウタチューブ32およびインナチューブ33にそれぞれ着脱自在に取り付けられている。マニホールド36がサブ筐体19に支持されることにより、プロセスチューブ31は垂直に据え付けられた状態になっている。
アウタチューブ32とインナチューブ33との隙間によって排気路37が、横断面形状が一定幅の円形リング形状に構成されている。マニホールド36の側壁の上部には排気管38の一端が接続されており、排気管38は排気路37の最下端部に連通した状態になっている。排気管38の他端には圧力コントローラ41によって制御される排気装置39が接続されており、排気管38の途中には圧力センサ40が接続されている。圧力コントローラ41は圧力センサ40からの測定結果に基づいて排気装置39をフィードバック制御するように構成されている。
マニホールド36の下部にはガス供給管42がインナチューブ33の炉口35に連通するように接続されており、ガス供給管42にはガス流量コントローラ44によって制御される原料ガス供給装置および不活性ガス供給装置(以下、ガス供給装置という。)43が接続されている。ガス供給管42によって炉口35に導入されたガスは、インナチューブ33の処理室34内を流通して排気路37を通って排気管38によって排気される。
マニホールド36の下端開口にはマニホールド36の外径と略等しい円盤形状に構築されたシールキャップ29が、垂直方向下側から当接して閉塞するようになっている。シールキャップ29の中心線上には回転軸45が挿通されて回転自在に支承されており、回転軸45は駆動コントローラ46によって制御されるモータ47によって回転駆動されるように構成されている。ちなみに、駆動コントローラ46はボートエレベータ27のモータ27aも制御するように構成されている。回転軸45の上端にはボート30が垂直に立脚されて支持されている。シールキャップ29とボート30との間には断熱キャップ部48が配置されている。すなわち、ボート30はその下端が炉口35の位置から適当な距離だけ離間するようにシールキャップ29の上面から持ち上げられた状態で回転軸45に支持されており、断熱キャップ部48はそのボート30の下端とシールキャップ29との間を埋めるキャップ部を構成している。
プロセスチューブ31の外側にはヒータユニット50が設置されている。ヒータユニット50はプロセスチューブ31を全体的に被覆する熱容量の小さい断熱槽51を備えており、断熱槽51はサブ筐体19に垂直に支持されている。断熱槽51の内側には加熱手段としてのL管形ハロゲンランプ(以下、加熱ランプという。)52が複数本、周方向に等間隔に配置されて同心円に設備されている。加熱ランプ52群は長さが異なる複数規格のものが組み合わされて配置されており、熱の逃げ易いプロセスチューブ31の上部および下部の発熱量が増加するように構成されている。各加熱ランプ52の端子52aはプロセスチューブ31の上部および下部にそれぞれ配置されており、端子52aの介在による発熱量の低下が回避されている。加熱ランプ52はカーボンやタングステン等のフィラメントを石英(SiO2 )のL管によって被覆し、不活性ガスまたは真空雰囲気に封止して構成されている。加熱ランプ52は熱エネルギーのピーク波長が1.0μm〜2.0μm程度の熱線を照射するように構成され、アウタチューブ32を殆ど加熱することなく、ウエハ1を輻射によって加熱することができるように設定されている。
図3および図4に示されているように、断熱槽51の天井面の下側における中央部にはL管形ハロゲンランプ(以下、天井加熱ランプという。)53が複数本、互いに平行で両端を揃えられて敷設されており、天井加熱ランプ53群はボート30に保持されたウエハ1群をプロセスチューブ31の上方から加熱するように構成されている。天井加熱ランプ53はカーボンやタングステン等のフィラメントを石英(SiO2 )のL管によって被覆し、不活性ガスまたは真空雰囲気に封止して構成されている。天井加熱ランプ53は熱エネルギーのピーク波長が1.0μm〜2.0μm程度の熱線を照射するように構成されており、アウタチューブ32を殆ど加熱することなく、ウエハ1を輻射によって加熱することができるように設定されている。同様に、ボート30と断熱キャップ部48との間にはキャップ加熱ランプ53A群が、ウエハ1群とプロセスチューブ31の下方から加熱するように構成されている。
図3に示されているように、加熱ランプ52群や天井加熱ランプ53群およびキャップ加熱ランプ53A群は加熱ランプ駆動装置54に接続されており、加熱ランプ駆動装置54は温度コントローラ55によって制御されるように構成されている。インナチューブ33の内側にはカスケード熱電対56が垂直方向に敷設されており、カスケード熱電対56は計測結果を温度コントローラ55に送信するようになっている。温度コントローラ55はカスケード熱電対56からの計測温度によって加熱ランプ駆動装置54をフィードバック制御するようになっている。すなわち、温度コントローラ55は加熱ランプ駆動装置54の目標温度とカスケード熱電対56の計測温度との誤差を求めて、誤差がある場合には誤差を解消させるフィードバック制御を実行するようになっている。また、温度コントローラ55は加熱ランプ52群をゾーン制御するように構成されている。
図3および図4に示されているように、加熱ランプ52群の外側には円筒形状に形成されたリフレクタ(反射板)57がプロセスチューブ31と同心円に設置されており、リフレクタ57は加熱ランプ52群からの熱線をプロセスチューブ31の方向に全て反射させるように構成されている。リフレクタ57はステンレス鋼板に石英(SiO2 )をコーティングして形成された材料のように耐酸化性、耐熱性および耐熱衝撃性に優れた材料によって構成されている。リフレクタ57の外周面には冷却水配管58が螺旋状に敷設されており、冷却水配管58はリフレクタ57をリフレクタ表面の石英(SiO2 )コーティングの耐熱温度である300℃以下に冷却するように設定されている。リフレクタ57は300℃を超えると、酸化等によって劣化し易くなるが、リフレクタ57を300℃以下に冷却することにより、リフレクタ57の耐久性を向上させることができるとともに、リフレクタ57の劣化に伴うパーティクルの発生を抑制することができる。また、断熱槽51の内部の温度を低下させる際に、リフレクタ57を冷却することにより、冷却効果を向上させることができる。さらに、冷却水配管58はリフレクタ57の冷却領域を上中下段のゾーンに分けてそれぞれ制御し得るように構成されている。冷却水配管58をゾーン制御することにより、プロセスチューブ31の温度を降下させる際に、プロセスチューブ31のゾーンに対応して冷却することができる。例えば、ウエハ群が置かれたゾーンは熱容量がウエハ群の分だけ大きくなることにより、ウエハ群が置かれないゾーンに比べて冷却し難くなるために、冷却水配管58のウエハ群に対応するゾーンを優先的に冷却するようにゾーン制御することができる。
図3および図4に示されているように、断熱槽51の天井面には円板形状に形成された天井リフレクタ59がプロセスチューブ31と同心円に設置されており、天井リフレクタ59は天井加熱ランプ53群からの熱線をプロセスチューブ31の方向に全て反射させるように構成されている。天井リフレクタ59も耐酸化性、耐熱性および耐熱衝撃性に優れた材料によって構成されている。天井リフレクタ59の上面には冷却水配管60が蛇行状に敷設されており、冷却水配管60は天井リフレクタ59を300℃以下に冷却するように設定されている。天井リフレクタ59は300℃を超えると、酸化等によって劣化し易くなるが、天井リフレクタ59を300℃以下に冷却することにより、天井リフレクタ59の耐久性を向上させることができるとともに、天井リフレクタ59の劣化に伴うパーティクルの発生を抑制することができる。また、断熱槽51の内部の温度を低下させる際に、天井リフレクタ59を冷却することにより、冷却効果を向上させることができる。
図3および図4に示されているように、断熱槽51とプロセスチューブ31との間には冷却ガスとしての冷却エアを流通させる冷却エア通路61が、プロセスチューブ31を全体的に包囲するように形成されている。断熱槽51の下端部には冷却エアを冷却エア通路61に供給する給気管62が接続されており、給気管62に供給された冷却エアは冷却エア通路61の全周に拡散するようになっている。断熱槽51の天井壁の中央部には冷却エアを冷却エア通路61から排出する排気口63が開設されており、排気口63には排気装置に接続された排気路(図示せず)が接続されている。断熱槽51の天井壁の排気口63の下側には排気口63と連通するバッファ部64が大きく形成されており、バッファ部64の底面における周辺部にはサブ排気口65が複数、バッファ部64と冷却エア通路61とを連絡するように開設されている。これらサブ排気口65により、冷却エア通路61を効率よく排気することができるようになっている。また、サブ排気口65を断熱槽51の天井壁の周辺部に配置することにより、天井加熱ランプ53を断熱槽51の天井面の中央部に敷設することができるとともに、天井加熱ランプ53を排気流路から退避させて排気流による応力や化学反応を防止することにより、天井加熱ランプ53の劣化を抑制することができる。
図5に示されているように、シールキャップ29の周辺部には長いノズル66と短いノズル67とが同一半径上で周方向に間隔を置かれてそれぞれ垂直に立脚されており、長いノズル66および短いノズル67はいずれも冷却ガスとしての窒素ガスを噴射する冷却ガスノズルとして構成されている。長いノズル66および短いノズル67には複数個の噴射口66a、67aが、窒素ガスをボート30の中心に向けて半径方向へ噴射するようにそれぞれ開設されている。噴射口66a、67aのそれぞれから噴射される窒素ガスの流速が長いノズル66および短いノズル67の全長にわたって可及的に均等になるように、各噴射口66a、67aの開口形状(真円形や長円形等)や口径および開口面積等が設定されている。長手方向に整列した噴射口からの噴射流をノズルの全長にわたって等流量に設定するには、各噴射口のサイズを下流に行くに従って徐々に大きく設定することが一般的である。しかし、ボート30に整列したウエハ1群を全長にわたって均一に冷却させるためには、各噴射口からの流速を高め、かつ、一定に制御する必要がある。このためには、噴射口66a、67aのサイズは同一に設定し、長いノズル66および短いノズル67の内径(流路断面積)を徐々に大きく設定することにより、内部コンダクタンスを調整することが望ましい。また、長いノズル66および短いノズル67の内径(流路断面積)を全長にわたって充分に大きく設定することにより、流路抵抗による圧力損失を防止することが望ましい。
図5に示されているように、長いノズル66および短いノズル67には窒素ガス供給装置68が接続されており、窒素ガス供給装置68は流量調整コントローラ69によって制御されるように構成されている。長いノズル66および短いノズル67による冷却能力は窒素ガスの噴射量を窒素ガス供給装置68によって制御することにより調整することができる。また、長いノズル66の流量と短いノズル67の流量とを独立して制御することにより、長いノズル66および短いノズル67による冷却能力をゾーン制御することができる。長いノズル66と短いノズル67との間には、ボート30と共に移動する熱電対70が垂直方向に立脚されており、熱電対70は計測結果を流量調整コントローラ69に送信するようになっている。流量調整コントローラ69は窒素ガス供給装置68を熱電対70からの計測温度に基づくPID制御等によってフィードバック制御するようになっている。すなわち、流量調整コントローラ69は予め設定された目標温度と熱電対70の計測温度との誤差を求めて、誤差がある場合には誤差を解消させるように、窒素ガス供給装置68による長いノズル66および短いノズル67に対する窒素ガスの供給流量を増減するフィードバック制御を実行するようになっている。例えば、ガス流量が最大流量に達していない場合は単に設定温度を下げる方法でも充分効果は得られるが、最も低い領域の温度を設定温度とするような制御パターンを設けて制御すると、より一層均一に速く冷却することができる。
前記構成に係るCVD装置によるICの製造方法における成膜工程を説明する。
図1および図2に示されているように、ポッド2がポッドステージ14に供給されると、ポッド搬入搬出口12がフロントシャッタ13によって開放され、ポッドステージ14の上のポッド2はポッド搬送装置18によって筐体11の内部へポッド搬入搬出口12から搬入される。搬入されたポッド2は回転式ポッド棚15の指定された棚板17へポッド搬送装置18によって自動的に搬送されて受け渡され、その棚板17に一時的に保管される。保管されたポッド2はポッド搬送装置18によって一方のポッドオープナ21に搬送されて載置台22に移載される。この際、ポッドオープナ21のウエハ搬入搬出口20はキャップ着脱機構23によって閉じられており、移載室24には窒素ガスが流通されることによって充満されている。すなわち、移載室24の酸素濃度は20ppm以下と、筐体11の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遙に低く設定されている。
載置台42に載置されたポッド2はその開口側端面がサブ筐体19の正面におけるウエハ搬入搬出口20の開口縁辺部に押し付けられるとともに、そのキャップがキャップ着脱機構23によって取り外され、ウエハ出し入れ口を開放される。ポッド2に収納された複数枚のウエハ1はウエハ移載装置25によって掬い取られ、ウエハ搬入搬出口20から移載室24を通じて待機室26へ搬入され、ボート30に装填(チャージング)される。ボート30にウエハ1を受け渡したウエハ移載装置25はポッド2に戻り、次のウエハ1をボート30に装填する。以降、前記ウエハ移載装置25の作動が繰り返されることにより、一方のポッドオープナ21の載置台22の上のポッド2の全てのウエハ1がボート30に順次装填されて行く。
この一方(上段または下段)のポッドオープナ21におけるウエハ移載装置25によるウエハのボート30への装填作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ21には回転式ポッド棚15から別のポッド2がポッド搬送装置18によって搬送されて移載され、ポッドオープナ21によるポッド2の開放作業が同時進行される。このように他方のポッドオープナ21において開放作業が同時進行されていると、一方のポッドオープナ21におけるウエハ1のボート30への装填作業の終了と同時に、他方のポッドオープナ21にセットされたポッド2についてのウエハ移載装置25によるウエハのボート30への装填作業を開始することができる。すなわち、ウエハ移載装置25はポッド2の入替え作業についての待ち時間を浪費することなくウエハのボート30への装填作業を連続して実施することができるため、CVD装置10のスループットを高めることができる。
図3に示されているように、予め指定された枚数のウエハ1がボート30に装填されると、ウエハ1群を保持したボート30はシールキャップ29がボートエレベータ27によって上昇されることにより、インナチューブ33の処理室34に搬入(ボートローディング)されて行き、シールキャップ29に支持されたままの状態で処理室34に存置される。図4に示されているように、上限に達したシールキャップ29はマニホールド36に押接することにより、プロセスチューブ31の内部をシールした状態になる。
続いて、プロセスチューブ31の内部が排気管38によって排気されるとともに、加熱ランプ52群および天井加熱ランプ53群によって温度コントローラ55のシーケンス制御の目標温度に加熱される。加熱ランプ52群や天井加熱ランプ53群およびキャップ加熱ランプ53A群の加熱によるプロセスチューブ31の内部の実際の上昇温度と、加熱ランプ52群や天井加熱ランプ53群およびキャップ加熱ランプ53A群のシーケンス制御の目標温度との誤差は、カスケード熱電対56の計測結果に基づくフィードバック制御によって補正される。また、ボート30がモータ47によって回転される。
プロセスチューブ31の内圧および温度、ボート30の回転が全体的に一定の安定した状態になると、プロセスチューブ31の処理室34には原料ガスがガス供給装置43によってガス供給管42から導入される。ガス供給管42によって導入された原料ガスは、インナチューブ33の処理室34内を流通して排気路37を通って排気管38によって排気される。処理室34を流通する際に、原料ガスが所定の処理温度に加熱されたウエハ1に接触することによる熱CVD反応により、ウエハ1にはCVD膜が形成される。ちなみに、窒化珪素(Si34 )が成膜される場合の処理条件の一例は、次の通りである。処理温度は700〜800℃、原料ガスとしてのSiH2 Cl2 の流量は0.1〜0.5SLM(スタンダード・リットル毎分)、NH3 の流量は0.3〜5SLM、処理圧力は20〜100Paである。
ところで、アウタチューブ32およびヒータユニット50の温度は処理温度以上に維持する必要がないばかりでなく、処理温度未満に下げることがかえって好ましいために、成膜ステップにおいては、図4に示されているように、冷却エアが給気管62から供給されてサブ排気口65、バッファ部64および排気口63から排気されることにより、冷却エア通路61に流通される。この際、断熱槽51は熱容量が通例に比べて小さく設定されているので、急速に冷却することができる。なお、冷却エア通路61は処理室34から隔離されているので、冷媒として冷却エアを使用することができるが、冷却効果をより一層高めるためや、エア内の不純物による高温下での腐食を防止するために、窒素ガス等の不活性ガスを冷媒ガスとして使用してもよい。このように冷却エア通路61における冷却エアの流通によってアウタチューブ32およびヒータユニット50を強制的に冷却することにより、例えば、シリコン窒化膜であればNH4 Clの付着を防止することができる150℃程度にアウタチューブ32の温度を維持することができる。
所定の処理時間が経過すると、処理ガスの導入が停止された後に、窒素ガスがプロセスチューブ31の内部にガス供給管42から導入されるとともに、長いノズル66の噴射口66aおよび短いノズル67の噴射口67aからウエハ1群に吹き付けられる。処理室34における窒素ガスの流通およびウエハ1群への吹き付けにより、ウエハ1群が直接的に冷却されるために、ウエハ1群の温度は大きいレート(速度)をもって急速に下降するとともに、ウエハ1群の全長およびウエハ1の面内において均一に下降する。
続いて、シールキャップ29に支持されたボート30はボートエレベータ27によって下降されることにより、処理室34から搬出(ボートアンローディング)される。このボートアンローディングに際しては、長いノズル66の噴射口66aおよび短いノズル67の噴射口67aからウエハ1群に吹き付けられることにより、ウエハ1群の温度が大きいレート(速度)をもって急速に下降されるとともに、ウエハ1群の全長およびウエハ1の面内において均一に下降される。この際、ウエハ1群の全長にわたる温度が長いノズル66と短いノズル67との間に立脚された熱電対70によって計測されるとともに、この計測温度に基づく流量調整コントローラ69による窒素ガス供給装置68によって、長いノズル66および短いノズル67に対する窒素ガスの供給流量が制御されることにより、ウエハ1群の全長およびウエハ1の面内における温度が均一に維持される。なお、熱電対70は好ましくは、複数測定ポイントを設けるようにすると、より一層温度が均一に維持される。
待機室26に搬出されたボート30の処理済みウエハ1は、ボート30からウエハ移載装置25によって脱装(ディスチャージング)され、ポッドオープナ21において開放されているポッド2に挿入されて収納される。処理済みウエハ1のボート30からの脱装作業の際も、ボート30がバッチ処理したウエハ1の枚数は一台の空のポッド2に収納するウエハ1の枚数よりも何倍も多いため、複数台のポッド2が上下のポッドオープナ21、21に交互にポッド搬送装置18によって繰り返し供給されることになる。この場合にも、一方(上段または下段)のポッドオープナ21へのウエハ移載作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ21への空のポッド2への搬送や準備作業が同時進行されることにより、ウエハ移載装置25はポッド2の入替え作業についての待ち時間を浪費することなく脱装作業を連続して実施することができるため、CVD装置10のスループットを高めることができる。
所定枚数の処理済みのウエハ1が収納されると、ポッド2はポッドオープナ21によってキャップを装着されて閉じられる。続いて、処理済みのウエハ1が収納されたポッド2はポッドオープナ21の載置台22から回転式ポッド棚15の指定された棚板17にポッド搬送装置18によって搬送されて一時的に保管される。その後、処理済みのウエハ1を収納したポッド2は回転式ポッド棚15からポッド搬入搬出口12へポッド搬送装置18により搬送され、ポッド搬入搬出口12から筐体11の外部に搬出されてポッドステージ14の上に載置される。ポッドステージ14の上に載置されたポッド2は次工程へ工程内搬送装置によって搬送される。なお、新旧のポッド2についてのポッドステージ14への搬入搬出作業およびポッドステージ14と回転式ポッド棚15との間の入替え作業は、処理室34におけるボート30の搬入搬出作業や成膜処理の間に同時に進行されるため、CVD装置10の全体としての作業時間が延長されるのを防止することができる。
以降、前記作用が繰り返されることにより、CVD装置10によってウエハ1に対する成膜処理が実施されて行く。
ところで、一般に、ウエハが処理室に存置されている間は、処理室の温度および冷却ガスである窒素ガスの流量によってウエハの降温特性が決定される。しかし、ウエハが処理室から搬出(ボートアンローディング)される過程においては、処理室(加熱源)から離れたウエハから温度が順次に降下するために、ウエハ群におけるウエハ相互間において温度差が発生する。ウエハ群におけるウエハ相互間に温度差があると、例えば、ボートの上段に位置したウエハから取得されるICの特性と、ボートの下段に位置したウエハから取得されるICの特性との間で差が発生してしまう。また、ウエハ面内の温度差があると、例えば、ウエハの高温領域から取得されるICの特性と、ウエハの低温領域から取得されるICの特性との間で差が発生してしまう。さらに、ウエハ相互間の温度差およびウエハ面内の温度差が顕著であると、ウエハの熱履歴によってICの特性に悪影響が及ぶ。また、熱を帯びたウエハが酸素(O2 )を多く含んだ雰囲気に晒されると、自然酸化膜がウエハに生成され易い。
本実施の形態においては、ボートアンローディングに際して、窒素ガスがウエハ1群に長いノズル66の噴射口66aおよび短いノズル67の噴射口67aから吹き付けられることにより、ウエハ1群の温度が大きいレート(速度)をもって急速に下降されるとともに、ウエハ1群の全長およびウエハ1の面内において均一に下降されるので、ウエハ群におけるウエハ相互間に温度差およびウエハ面内の温度差がICの特性に及ぼす悪影響を回避することができる。また、ボートアンローディングに際して、ウエハ1群の温度を充分降温させることができるので、熱を帯びたウエハ1が酸素を多く含んだ雰囲気に晒されることによる自然酸化膜の生成を防止することができる。
実際の測定値を以下に示す。
図6〜図9は各条件下におけるボートの高さ方向の位置と、各高さにおけるウエハ周縁部と中心部との温度および温度偏差と、時間との関係を示したグラフである。なお、温度測定手段としてはダミーウエハの周縁部と中心部とに熱電対を埋め込んだ温度測定器を複数枚使用し、これらをボートの下から62段目、36段目および10段目にそれぞれ配置した。各グラフにおいて、横軸は時間を示し、左縦軸は各段目の温度測定器によって測定されたウエハ周縁部および中心部の温度(曲線A〜F)を示し、右縦軸は各段目の温度測定器によって測定されたウエハ周辺部と中心部との温度差(曲線G〜I)を示している。処理室34の温度は、600℃に設定し、加熱ランプと天井加熱ランプを温度制御し、キャップ加熱ランプはオフにした。また、ボートの下降速度は、600mm/分に設定した。
図6は従来例を示しており、ボートの下降時に窒素ガスを200l(リットル)/分流し続けた場合における降温特性を示すグラフである。このグラフを見ると判るように、例えば、62段目が、150℃まで降温するのに、4分間も要している。また、62段目の温度偏差は、−160℃にもなっている。
図7はボートの下降時に長いノズルだけを使用して、窒素ガスを200l/分流し続けた場合における降温特性を示すグラフである。このグラフを見ると判るように、例えば、62段目が、150℃まで降温するのに、3分間に減少している。また、62段目の温度偏差は、−80℃に減少している。
図8はボートの下降時に長いノズルおよび短いノズルを使用して、窒素ガスを200l/分流し続けた場合における降温特性を示すグラフである。このグラフを見ると判るように、例えば、62段目が、150℃まで降温するのに、2.5分間に減少している。また、62段目の温度偏差は、−60℃に減少している。
図9はボートの下降時に長いノズルを使用して、窒素ガスを300l/分流し続けた場合における降温特性を示すグラフである。このグラフを見ると判るように、例えば、62段目が、150℃まで降温するのに、2分間に減少している。また、62段目の温度偏差は、−70℃に減少している。
これらのグラフを見て判るように、ボートアンローディングに際して、窒素ガスをウエハ1群にシールキャップ29に立脚されたノズル66、67によって吹き付けることにより、ウエハ1群の降温速度を高めることができるとともに、ウエハ1の面内温度の均一性を高めることができる。
また、窒素ガスのウエハ1への吹き付けに際して、ボート30をモータ47によって回転させると、ウエハ1の面内の温度差をより一層低減することができる。すなわち、窒素ガスをウエハ1に浴びせながらウエハ1をボート30ごと回転させることにより、窒素ガスをウエハ1の全周にわたって均等に吹きかけることができるために、ウエハ1の面内の温度差を低減させることができる。
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
1) ボートアンローディングに際して、窒素ガスをウエハ群にシールキャップに立脚されたノズルによって吹き付けることにより、ウエハ群の降温速度を高めることができるとともに、ウエハ1の面内温度の均一性を高めることができる。
2) ボートアンローディングに際して、ウエハ群におけるウエハ相互間の温度差およびウエハ面内の温度差の発生を防止することにより、ICの特性に及ぼす悪影響を回避することができ、また、ウエハ群の温度を充分に降温させることができるので、熱を帯びたウエハが酸素を多く含んだ雰囲気に晒されることによる自然酸化膜の生成を防止することができる。
3) ボートアンローディング時にウエハ群を充分に降温させることにより、ボートアンローディング後の降温待機時間を省略ないしは短縮することができるので、CVD装置のスループットを向上させることができる。
4) 複数本のノズルをシールキャップに周方向に間隔を置いて配置して垂直方向に立脚し、各ノズルには複数個の噴射口を窒素ガスをボートの中心方向に向けて半径方向へ噴射するようにそれぞれ開設することにより、ウエハ群を大きいレート(速度)をもってより一層急速に降温させることができるので、CVD装置のスループットをより一層向上させることができ、また、ウエハの熱履歴を小さくすることにより、ICの歩留りを向上させることができる。
5) ノズルに窒素ガスを供給する窒素ガス供給装置を流量調整コントローラによって制御するように構成することにより、ノズルからの窒素ガスの噴射量を窒素ガス供給装置によって制御することができるので、ノズルによる冷却能力を調整することができる。
6) 長さの異なるノズルをシールキャップに設けることにより、窒素ガスの噴射流量をゾーン制御することができるので、ノズルの冷却能力をゾーン制御することができ、ウエハ群を全体的に均一に冷却したり、冷却分布を調整して冷却することができる。
7) 窒素ガスのウエハへの吹き付けに際して、ボートをモータによって回転させることにより、窒素ガスをウエハの全周にわたって均等に吹きかけることができるので、ウエハの面内の温度差をより一層確実に低減させることができる。
8) シールキャップにノズルと共に熱電対を立脚することにより、窒素ガスのノズルからの噴射流量をフィードバック制御することができるので、ウエハ相互間の温度差およびウエハ面内の温度差を確実に防止することができる。また、ウエハの現実の温度を熱電対によってモニタリングすることができるので、ウエハのボートからの脱装作業を適正な温度かつ時期に実施することができ、その結果、CVD装置のスループットをより一層向上させることができる。
9) 成膜ステップ後に断熱槽とプロセスチューブの間の空間に冷却エアを流通することにより、断熱槽およびプロセスチューブを大きいレート(速度)をもって急速に降温させることができるので、CVD装置のスループットをより一層向上させることができる。
10) 断熱槽とアウタチューブの間の空間に冷却エアを流通することにより、アウタチューブの内面に成膜されたり副生成物が付着したりするのを防止することができるので、パーティクルの発生を防止することができるとともに、クリーニング時間を短縮することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、シールキャップに設けられたノズルによる窒素ガスのウエハへの吹き付けは、ボートローディング開始時から実行してもよい。ウエハの昇温時におけるウエハ面内の周縁部の温度は中心部の温度よりも高くなる傾向があり、膜質や膜厚の均一性、温度偏差に悪影響を及ぼすが、ノズルによる窒素ガスのウエハへの吹き付けをボートローディング開始時から実行すると、ウエハ面内の昇温分布を均一化することができるので、この悪影響を防止することができる。冷却ガスノズルは、2本として例示したが、3本以上でもよいし、1本でもよい。
加熱手段としては、熱エネルギーのピーク波長が1.0μmのハロゲンランプを使用するに限らず、熱線(赤外線や遠赤外線等)の波長(例えば、0.5〜3.5μm)を照射する他の加熱ランプ(例えば、カーボンランプ)を使用してもよいし、誘導加熱ヒータ、珪化モリブデンやFe−Cr−Al合金等の金属発熱体を使用してもよい。
加熱手段(ヒータユニット)は,加熱ランプ52群、天井加熱ランプ53群、キャップ加熱ランプ53A群としたが、加熱ランプ52群のみでもよく、また、加熱ランプ52群と天井加熱ランプ53群のみまたは、加熱ランプ52群とキャップ加熱ランプ53A群の構成でもよい。
アウタチューブは石英によって形成するに限らず、熱線の波長を透過することができる材料であって、ウエハの汚染を防止することができる材料によって形成してもよい。
前記実施の形態においては、CVD装置について説明したが、酸化・拡散装置やアニール装置等の基板処理装置全般に適用することができる。
被処理基板はウエハに限らず、ホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよび磁気ディスク等であってもよい。
本発明の一実施の形態であるCVD装置を示す一部省略斜視図である。 その側面断面図である。 その背面断面図である。 主要部を示す一部省略背面断面図である。 主要部を示す斜視図である。 比較例の降温特性を示すグラフである。 一本のノズルを使用した場合の降温特性を示すグラフである。 複数本のノズルを使用した場合の降温特性を示すグラフである。 窒素ガスの流量を増加した場合の降温特性を示すグラフである。
符号の説明
1…ウエハ(基板)、2…ポッド、10…CVD装置(基板処理装置)、11…筐体、12…ポッド搬入搬出口、13…フロントシャッタ、14…ポッドステージ、15…回転式ポッド棚、16…支柱、17…棚板、18…ポッド搬送装置、19…サブ筐体、20…ウエハ搬入搬出口、21…ポッドオープナ、22…載置台、23…キャップ着脱機構、24…移載室、25…ウエハ移載装置、26…待機室、27…ボートエレベータ、28…アーム、29…シールキャップ、30…ボート(基板保持体)、31…プロセスチューブ、32…アウタチューブ、33…インナチューブ、34…処理室、35…炉口、36…マニホールド、37…排気路、38…排気管、39…排気装置、40…圧力センサ、41…圧力コントローラ、42…ガス供給管、43…ガス供給装置、44…ガス流量コントローラ、45…回転軸、46…駆動コントローラ、47…モータ、48…断熱キャップ部、50…ヒータユニット、51…断熱槽、52…加熱ランプ(加熱手段)、53…天井加熱ランプ、53A…キャップ加熱ランプ、54…加熱ランプ駆動装置、55…温度コントローラ、56…カスケード熱電対、57…リフレクタ、58…冷却水配管、59…天井リフレクタ、60…冷却水配管、61…冷却エア通路、62…給気管、63…排気口、64…バッファ部、65…サブ排気口、66…長いノズル(冷却ガスノズル)、66a…噴射口、67…短いノズル(冷却ガスノズル)、67a…噴射口、68…窒素ガス供給装置、69…流量調整コントローラ、70…熱電対(温度測定器)。

Claims (1)

  1. 基板を基板保持体に保持して処理する処理室と、この処理室周りに設置され前記基板を加熱するヒータユニットと、前記処理室に処理ガスを供給するガス供給管と、前記処理室を排気する排気管と、前記基板保持体を保持したシールキャップを昇降させるエレベータと、前記シールキャップと共に昇降し前記基板に冷却ガスを噴射する冷却ガスノズルと、この冷却ガスノズルの下降する際の噴射を制御するガス流量制御部と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
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