JP4498210B2 - 基板処理装置およびicの製造方法 - Google Patents

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本発明は、基板処理装置に関し、例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)の製造方法に使用されるアニール装置や拡散装置、酸化装置およびCVD装置等の熱処理装置(furnace )に利用して有効なものに関する。
ICの製造方法において、半導体素子を含む集積回路が作り込まれる半導体ウエハ(以下、ウエハという。)に窒化シリコン(Si34 )や酸化シリコンおよびポリシリコン等のCVD膜を形成する成膜工程には、バッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置が広く使用されている。
バッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置(以下、CVD装置という。)は、プロセスチューブが縦形に設置されており、プロセスチューブは処理室を形成するインナチューブとインナチューブを取り囲むアウタチューブとから構成されている。
プロセスチューブ外には処理室を加熱するヒータユニットが敷設されている。また、プロセスチューブを支持するマニホールドには、処理室内に処理ガスとしての成膜ガスを供給するガス供給管と、処理室を真空排気する排気管とがそれぞれ接続されている。
プロセスチューブの下側には待機室が形成されており、待機室にはシールキャップを介してボートを昇降させるボートエレベータが設置されている。シールキャップはボートエレベータによって昇降されてプロセスチューブの下端開口を開閉するように構成されている。ボートは複数枚のウエハを中心を揃えて垂直方向に整列させた状態でそれぞれ水平に保持するように構成されており、シールキャップの上に垂直に設置されている。
そして、複数枚のウエハがボートによって垂直方向に整列されて保持された状態で、プロセスチューブの下端開口から処理室に搬入(ボートローディング)され、シールキャップによって炉口が閉塞された状態で、処理室に成膜ガスがガス供給管から供給されるとともに、ヒータユニットによって処理室が加熱されることにより、CVD膜がウエハの上に堆積される。(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−110556号公報
一般に、CVD装置等の熱処理装置においては、熱処理後に処理室が窒素ガスパージされて所定の温度まで降温された後に、ボートが処理室から搬出(ボートアンローディング)される。
これは、処理温度のままでボートアンローディングすると、ウエハ相互間の温度偏差やウエハ面内の温度偏差が大きくなってICの特性に悪影響が及ぶという現象を防止するためである。
そして、従来のこの種の熱処理装置においては、噴出口がボートよりも下方に位置されたガス供給管がマニホールドに固定されており、このガス供給管によって窒素ガスが処理室へ供給されるようになっている。
しかしながら、従来のこの種の熱処理装置においては、噴出口がボートよりも下方に位置されたガス供給管によって窒素ガスが処理室に供給されるために、ウエハ群の降温が不均一になるという問題点がある。
すなわち、ガス供給管は処理室のボートの下方の一箇所に噴出口が位置するように配置されているために、窒素ガスはウエハ群に対して均一の流れをもって接触することはできない。つまり、窒素ガスの流れが不均一になるために、ウエハ群は領域やウエハ面内において不均一に冷却される状況になり、窒素ガスの流速の大きい領域のウエハやウエハ面内だけが冷却されてしまう。
本発明の目的は、降温速度を向上させることができるとともに、基板間および基板面内の温度偏差を防止することができる基板処理装置を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものは、次の通りである。
(1)複数枚の基板を保持したボートを収容して複数枚の基板を処理する処理室と、
前記処理室周りに設置されて前記基板を加熱するヒータユニットと、
前記処理室内に収容された前記ボートの基板保持領域よりも高い位置に噴出口が位置するように配置されており、この噴出口が前記処理室の天井に向けて冷却ガスを流すように開口されている冷却ガス供給手段と、
この冷却ガス供給手段と前記基板を挟んで対向する位置に、前記処理室内に収容された少なくとも前記ボートの基板載置領域に噴出孔が位置するように配置されており、この噴出孔が前記基板の主面に対して水平方向に冷却ガスを流すように開口されている冷却ガス供給具と、
前記処理室の下部に配置された排気口によって前記処理室を排気する排気手段と、
を備えていることを特徴とする基板処理装置。
(2)前記噴出口と前記排気口とは、前記処理室の垂直方向に略同じ位置に配置されることを特徴とする前記(1)に記載の基板処理装置。
前記(1)によれば、冷却ガス供給手段および冷却ガス供給具から冷却ガスを噴き出すことにより、処理済みの基板を急速かつ均一に降温させることができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
本実施の形態において、図1、図2および図3に示されているように、本発明に係る基板処理装置はICの製造方法におけるアニール工程を実施するアニール装置(バッチ式縦形ホットウオール形アニール装置)10として構成されている。
なお、このアニール装置においては、ウエハ1を搬送するウエハキャリアとしては、FOUP(front opening unified pod 。以下、ポッドという。)2が使用されている。
図1〜図3に示されているように、アニール装置10は型鋼や鋼板等によって直方体の箱形状に構築された筐体11を備えている。筐体11の正面壁にはポッド搬入搬出口12が筐体11の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口12はフロントシャッタ13によって開閉されるようになっている。
ポッド搬入搬出口12の手前にはポッドステージ14が設置されており、ポッドステージ14はポッド2を載置されて位置合わせを実行するように構成されている。ポッド2はポッドステージ14の上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、かつまた、ポッドステージ14の上から搬出されるようになっている。
筐体11内の前後方向の略中央部における上部には、回転式ポッド棚15が設置されており、回転式ポッド棚15は複数個のポッド2を保管するように構成されている。すなわち、回転式ポッド棚15は垂直に立設されて水平面内で間欠回転される支柱16と、支柱16に上中下段の各位置において放射状に支持された複数枚の棚板17とを備えており、複数枚の棚板17はポッド2を複数個宛それぞれ載置した状態で保持するように構成されている。
筐体11内におけるポッドステージ14と回転式ポッド棚15との間には、ポッド搬送装置18が設置されており、ポッド搬送装置18はポッドステージ14と回転式ポッド棚15との間および回転式ポッド棚15とポッドオープナ21との間で、ポッド2を搬送するように構成されている。
筐体11内の前後方向の略中央部における下部には、サブ筐体19が後端にわたって構築されている。サブ筐体19の正面壁にはウエハ1をサブ筐体19内に対して搬入搬出するためのウエハ搬入搬出口20が一対、垂直方向に上下二段に並べられて開設されており、上下段のウエハ搬入搬出口20、20には一対のポッドオープナ21、21がそれぞれ設置されている。
ポッドオープナ21はポッド2を載置する載置台22と、ポッド2のキャップを着脱するキャップ着脱機構23とを備えている。ポッドオープナ21は載置台22に載置されたポッド2のキャップをキャップ着脱機構23によって着脱することにより、ポッド2のウエハ出し入れ口を開閉するように構成されている。
ポッドオープナ21の載置台22に対してはポッド2がポッド搬送装置18によって搬入および搬出されるようになっている。
サブ筐体19内の前側領域には移載室24が形成されており、移載室24にはウエハ移載装置25が設置されている。ウエハ移載装置25はボート30に対してウエハ1を装填(チャージング)および脱装(ディスチャージング)するように構成されている。
サブ筐体19内の後側領域には、ボートを収容して待機させる待機室26が形成されている。待機室26にはボートを昇降させるためのボートエレベータ27が設置されている。ボートエレベータ27はモータ駆動の送りねじ軸装置やベローズ等によって構成されている。
ボートエレベータ27の昇降台に連結されたアーム28にはシールキャップ29が水平に据え付けられており、シールキャップ29はボート30を垂直に支持するように構成されている。
ボート30は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、五十枚程度〜百五十枚程度)のウエハ1をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成されている。
図3に示されているように、アニール装置10は中心線が垂直になるように縦に配されて支持された縦形のプロセスチューブ31を備えている。プロセスチューブ31は後記する加熱ランプの熱線(赤外線や遠赤外線等)を透過する材料の一例である石英(SiO2 )が使用されて、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に一体成形されている。
プロセスチューブ31の筒中空部は、ボート30によって長く整列した状態に保持された複数枚のウエハが搬入される処理室32を形成している。プロセスチューブ31の内径は取り扱うウエハの最大外径(例えば、直径300mm)よりも大きくなるように設定されている。
プロセスチューブ31の下端は略円筒形状に構築されたマニホールド36に支持されており、マニホールド36の下端開口は炉口35を構成している。マニホールド36はプロセスチューブ31の交換等のために、プロセスチューブ31にそれぞれ着脱自在に取り付けられている。マニホールド36がサブ筐体19に支持されることにより、プロセスチューブ31は垂直に据え付けられた状態になっている。
図3に示されているように、マニホールド36には排気口37が開設されており、排気口37には処理室32を排気する排気管38の一端部が接続されている。排気管38の他端部は圧力コントローラ41によって制御される排気装置39が圧力センサ40を介して接続されている。
圧力コントローラ41は圧力センサ40からの測定結果に基づいて排気装置39をフィードバック制御するように構成されている。
プロセスチューブ31の下方にはガス供給管42が処理室32に連通するように配管されており、ガス供給管42には制御手段としてのガス流量コントローラ44によって制御されるアニール用ガス供給装置および不活性ガス供給装置(以下、ガス供給装置という。)43が接続されている。ガス供給管42によって炉口35に導入されたガスは、処理室32を流通して排気管38によって排気される。
マニホールド36の下端面には、炉口35を閉塞するシールキャップ29が垂直方向下側から当接するようになっており、シールキャップ29はマニホールド36の外径と略等しい円盤形状に形成されている。
シールキャップ29の中心線上には、回転軸45が挿通されて回転自在に支承されており、回転軸45は駆動コントローラ46によって制御されるモータ47によって回転駆動されるように構成されている。
なお、駆動コントローラ46はボートエレベータ27のモータ27aも制御するように構成されている。
回転軸45の上端にはボート30が垂直に立脚されて支持されており、シールキャップ29とボート30との間には断熱キャップ部48が配置されている。ボート30はその下端が炉口35の位置から適当な距離だけ離間するようにシールキャップ29の上面から持ち上げられた状態で回転軸45に支持されており、断熱キャップ部48はそのボート30の下端とシールキャップ29との間を埋めるように構成されている。
プロセスチューブ31の外側にはヒータユニット50が設置されている。
ヒータユニット50はプロセスチューブ31を全体的に被覆する熱容量の小さい断熱槽51を備えており、断熱槽51はサブ筐体19に垂直に支持されている。断熱槽51の内側には加熱手段としてのL管形ハロゲンランプ(以下、加熱ランプという。)52が複数本、周方向に等間隔に配置されて同心円に設備されている。加熱ランプ52群は長さが異なる複数規格のものが組み合わされて同心円上に配置されており、熱の逃げ易いプロセスチューブ31の上部および下部の発熱量が増加するように構成されている。
各加熱ランプ52の端子52aはプロセスチューブ31の上部および下部にそれぞれ配置されており、端子52aの介在による発熱量の低下が回避されている。加熱ランプ52はカーボンやタングステン等のフィラメントをL字形状の石英管によって被覆し、石英管内が不活性ガスまたは真空雰囲気に封止されて構成されている。
また、加熱ランプ52は熱エネルギーのピーク波長が1.0μm〜2.0μm程度の熱線を照射するように構成されており、プロセスチューブ31を殆ど加熱することなく、ウエハ1を輻射によって加熱することができるように設定されている。
図3に示されているように、断熱槽51の天井面の下側における中央部にはL管形ハロゲンランプ(以下、天井加熱ランプという。)53が複数本、互いに平行で両端を揃えられて敷設されている。天井加熱ランプ53群はボート30に保持されたウエハ1群をプロセスチューブ31の上方から加熱するように構成されている。
天井加熱ランプ53はカーボンやタングステン等のフィラメントをL字形状の石英管によって被覆し、石英管内が不活性ガスまたは真空雰囲気に封止されて構成されている。
また、天井加熱ランプ53は熱エネルギーのピーク波長が1.0μm〜2.0μm程度の熱線を照射するように構成されており、プロセスチューブ31を殆ど加熱することなく、ウエハ1を輻射によって加熱することができるように設定されている。
なお、ボート30と断熱キャップ部48との間にはキャップ加熱ランプ53A群が、ウエハ1群をプロセスチューブ31の下方から加熱するように構成されている。
図3に示されているように、加熱ランプ52群や天井加熱ランプ53群およびキャップ加熱ランプ53A群は、加熱ランプ駆動装置54に接続されており、加熱ランプ駆動装置54は温度コントローラ55によって制御されるように構成されている。
プロセスチューブ31の内側にはカスケード熱電対56が垂直方向に敷設されており、カスケード熱電対56は計測結果を温度コントローラ55に送信するようになっている。温度コントローラ55はカスケード熱電対56からの計測温度に基づいて加熱ランプ駆動装置54をフィードバック制御するように構成されている。
すなわち、温度コントローラ55は加熱ランプ駆動装置54の目標温度とカスケード熱電対56の計測温度との誤差を求めて、誤差がある場合には誤差を解消させるフィードバック制御を実行するようになっている。
さらに、温度コントローラ55は加熱ランプ52群をゾーン制御するように構成されている。
ここで、ゾーン制御とは、加熱ランプを上下に複数の範囲毎に分割して配置し、それぞれのゾーン(範囲)にカスケード熱電対の計測点を配置し、それぞれのゾーン毎にカスケード熱電対の計測する温度に基づくフィードバック制御を独立ないし相関させて制御する方法、である。
図3および図4に示されているように、加熱ランプ52群の外側には円筒形状に形成されたリフレクタ(反射板)57が、プロセスチューブ31と同心円に設置されており、リフレクタ57は加熱ランプ52群からの熱線をプロセスチューブ31の方向に全て反射させるように構成されている。リフレクタ57はステンレス鋼板に石英をコーティングして形成された材料のように耐酸化性、耐熱性および耐熱衝撃性に優れた材料によって構成されている。
リフレクタ57の外周面には冷却水が流通する冷却水配管58が螺旋状に敷設されている。冷却水配管58はリフレクタ57をリフレクタ表面の石英コーティングの耐熱温度である300℃以下に冷却するように設定されている。
リフレクタ57は300℃を超えると、酸化等によって劣化し易くなるが、リフレクタ57を300℃以下に冷却することにより、リフレクタ57の耐久性を向上させることができるとともに、リフレクタ57の劣化に伴うパーティクルの発生を抑制することができる。また、断熱槽51の内部の温度を低下させる際に、リフレクタ57を冷却することにより、冷却効果を向上させることができる。
さらに、冷却水配管58はリフレクタ57の冷却領域を上中下段のゾーンに分けてそれぞれ制御し得るように構成されている。冷却水配管58をゾーン制御することにより、プロセスチューブ31の温度を降下させる際に、プロセスチューブ31のゾーンに対応して冷却することができる。例えば、ウエハ群が置かれたゾーンは熱容量がウエハ群の分だけ大きくなることにより、ウエハ群が置かれないゾーンに比べて冷却し難くなるために、冷却水配管58のウエハ群に対応するゾーンを優先的に冷却するようにゾーン制御することができる。
また、ヒータのゾーンと冷却水配管のゾーンとを同様に配置し、ヒータのゾーンの制御に合わせて冷却水配管のゾーンの制御をするように構成することができる。これにより、より一層昇温降温の制御性やスピード(レート)が向上する。
図3に示されているように、断熱槽51の天井面には円板形状に形成された天井リフレクタ59がプロセスチューブ31と同心円に設置されており、天井リフレクタ59は天井加熱ランプ53群からの熱線をプロセスチューブ31の方向に全て反射させるように構成されている。天井リフレクタ59も耐酸化性や耐熱性および耐熱衝撃性に優れた材料によって構成されている。
天井リフレクタ59の上面には冷却水配管60が蛇行状に敷設されており、冷却水配管60は天井リフレクタ59を300℃以下に冷却するように設定されている。
天井リフレクタ59は300℃を超えると、酸化等によって劣化し易くなるが、天井リフレクタ59を300℃以下に冷却することにより、天井リフレクタ59の耐久性を向上させることができるとともに、天井リフレクタ59の劣化に伴うパーティクルの発生を抑制することができる。また、断熱槽51の内部の温度を低下させる際に、天井リフレクタ59を冷却することにより、冷却効果を向上させることができる。
図3および図4に示されているように、断熱槽51とプロセスチューブ31との間には冷却ガスとしての冷却エアを流通させる冷却エア通路61が、プロセスチューブ31を全体的に包囲するように形成されている。断熱槽51の下端部には冷却エアを冷却エア通路61に供給する給気管62が接続されており、給気管62に供給された冷却エアは冷却エア通路61の全周に拡散するようになっている。
断熱槽51の天井壁における中央部には、冷却エアを冷却エア通路61から排出する排気口63が開設されており、排気口63には排気装置に接続された排気ダクト(図示せず)が接続されている。断熱槽51の天井壁における排気口63の下側には排気口63と連通するバッファ部64が大きく形成されており、バッファ部64の底面における周辺部にはサブ排気口65が複数、バッファ部64と冷却エア通路61とを連絡するように開設されている。
これらサブ排気口65により、冷却エア通路61を効率よく排気することができるようになっている。また、サブ排気口65を断熱槽51の天井壁の周辺部に配置することにより、天井加熱ランプ53を断熱槽51の天井面の中央部に敷設することができるとともに、天井加熱ランプ53を排気流路から退避させて排気流による応力や化学反応を防止することにより、天井加熱ランプ53の劣化を抑制することができる。
図3に示されているように、マニホールド36における排気口37の真上の位置には、処理室32に冷却ガスを供給する冷却ガス供給管70が半径方向かつ水平に挿通されている。冷却ガス供給管70の外側端には冷却ガス供給ライン71の一端が接続されており、冷却ガス供給ライン71の他端には窒素ガス供給装置72が接続されている。窒素ガス供給装置72は冷却ガスとしての窒素ガスを供給するように構成されており、窒素ガスの供給や供給の停止および供給流量等を流量調整コントローラ73によって制御されるように構成されている。
冷却ガス供給管70の内側端には直管形状のノズル(以下、直管ノズルという。)74の一端が連結されており、直管ノズル74は処理室32の内周面に沿うように垂直に敷設されている。直管ノズル74の上端に形成された噴出口74aは、処理室32内に収容されたボート30におけるウエハ1の保持領域よりも高い位置であるボート30の天板よりも高い位置に配置されているとともに、処理室32の天井壁の下面に向けて冷却ガスを流すように構成されている。
図4に示されているように、マニホールド36における直管ノズル74とボート30を挟んで対向する位置には、処理室32に冷却ガスを供給する一対の冷却ガス供給管80A、80Bが半径方向かつ水平に挿通されている。両冷却ガス供給管80A、80Bの外側端には一対の冷却ガス供給ライン81A、81Bの一端がそれぞれ接続されており、両冷却ガス供給ライン81A、81Bの他端には一対の窒素ガス供給装置82A、82Bがそれぞれ接続されている。両窒素ガス供給装置82A、82Bは冷却ガスとしての窒素ガスをそれぞれ供給するように構成されており、窒素ガスの供給や供給の停止および供給流量等を一対の流量調整コントローラ83A、83Bによって制御されるように構成されている。
両冷却ガス供給管80A、80Bの内側端部には、いずれもウエハ1の主面に対して水平方向に冷却ガスを流す第一ノズル(以下、第一横ノズルという。)84の一端と第二ノズル(以下、第二横ノズルという。)85の一端とがそれぞれ連結されている。冷却ガス供給具としての第一横ノズル84および第二横ノズル85はいずれも、処理室32の内周面に沿うように垂直にそれぞれ敷設されている。
第一横ノズル84の上部には噴出孔84aが、処理室32内に収容されたボート30のウエハ載置領域のうち上側半分の領域に水平に冷却ガスである窒素ガスを噴出するように開口されている。また、噴出孔84aは上下方向に細長いスリット形状に形成されている。
第二横ノズル85の下部には噴出孔85aが、処理室32内に収容されたボート30のウエハ載置領域のうち下側半分の領域に水平に冷却ガスである窒素ガスを噴出するように開口されている。また、噴出孔85aは上下方向に細長いスリット形状に形成されている。
次に、前記構成に係るアニール装置によるICの製造方法におけるアニール工程を説明する。
図1および図2に示されているように、ポッド2がポッドステージ14に供給されると、ポッド搬入搬出口12がフロントシャッタ13によって開放され、ポッドステージ14の上のポッド2はポッド搬送装置18によって筐体11の内部へポッド搬入搬出口12から搬入される。
搬入されたポッド2は回転式ポッド棚15の指定された棚板17へポッド搬送装置18によって自動的に搬送されて受け渡され、その棚板17に一時的に保管される。
保管されたポッド2はポッド搬送装置18によって一方のポッドオープナ21に搬送されて載置台22に移載される。この際、ポッドオープナ21のウエハ搬入搬出口20はキャップ着脱機構23によって閉じられており、移載室24には窒素ガスが流通されることによって充満されている。例えば、移載室24の酸素濃度は20ppm以下と、筐体11の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遙に低く設定されている。
載置台22に載置されたポッド2はその開口側端面がサブ筐体19の正面におけるウエハ搬入搬出口20の開口縁辺部に押し付けられるとともに、そのキャップがキャップ着脱機構23によって取り外され、ウエハ出し入れ口を開放される。
ポッド2に収納された複数枚のウエハ1はウエハ移載装置25によって掬い取られ、ウエハ搬入搬出口20から移載室24を通じて待機室26へ搬入され、ボート30に装填(チャージング)される。ボート30にウエハ1を受け渡したウエハ移載装置25はポッド2に戻り、次のウエハ1をボート30に装填する。
以降、以上のウエハ移載装置25の作動が繰り返されることにより、一方のポッドオープナ21の載置台22の上のポッド2の全てのウエハ1がボート30に順次装填されて行く。
この一方(上段または下段)のポッドオープナ21におけるウエハ移載装置25によるウエハのボート30への装填作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ21には回転式ポッド棚15から別のポッド2がポッド搬送装置18によって搬送されて移載され、ポッドオープナ21によるポッド2の開放作業が同時進行される。
このように他方のポッドオープナ21において開放作業が同時進行されていると、一方のポッドオープナ21におけるウエハ1のボート30への装填作業の終了と同時に、他方のポッドオープナ21にセットされたポッド2についてのウエハ移載装置25によるウエハのボート30への装填作業を開始することができる。すなわち、ウエハ移載装置25はポッド2の入替え作業についての待ち時間を浪費することなく、ウエハのボート30への装填作業を連続して実施することができるので、アニール装置10のスループットを高めることができる。
図3に示されているように、予め指定された枚数のウエハ1がボート30に装填されると、ウエハ1群を保持したボート30はシールキャップ29がボートエレベータ27によって上昇されることにより、プロセスチューブ31の処理室32に搬入(ボートローディング)されて行く。
図5で参照されるように、上限に達すると、シールキャップ29はマニホールド36に押接することにより、プロセスチューブ31の内部をシールした状態になる。ボート30はシールキャップ29に支持されたままの状態で、処理室32に存置される。
続いて、不活性ガスがガス供給装置43によってガス供給管42から導入されつつ、プロセスチューブ31の内部が排気口37によって排気されるとともに、加熱ランプ52群および天井加熱ランプ53群によって温度コントローラ55のシーケンス制御の目標温度に加熱される。
加熱ランプ52群や天井加熱ランプ53群およびキャップ加熱ランプ53A群の加熱によるプロセスチューブ31の内部の実際の上昇温度と、加熱ランプ52群や天井加熱ランプ53群およびキャップ加熱ランプ53A群のシーケンス制御の目標温度との誤差は、カスケード熱電対56の計測結果に基づくフィードバック制御によって補正される。
また、ボート30がモータ47によって回転される。
プロセスチューブ31の内圧や温度およびボート30の回転が全体的に一定の安定した状態になると、プロセスチューブ31の処理室32にはアニール用ガスがガス供給装置43によってガス供給管42から導入される。ガス供給管42によって導入されたアニール用ガスは、プロセスチューブ31の処理室32内を流通して排気口37によって排気される。
処理室32を流通する際に、アニール用ガスが所定の処理温度に加熱されたウエハ1に接触することによる熱反応により、ウエハ1にはアニール処理が施される。
この熱処理が施される場合の処理条件の一例は、次の通りである。
処理温度は100〜400℃の間で選択される所定の温度、例えば、200℃で少なくとも処理中は一定に維持される。
アニール時に使用されるガスとしては、次のうちから選択される一つが使用される。
(1)窒素(N2 )ガスのみ
(2)窒素ガスと水素(H2 )ガスとの混合ガス
(3)水素ガスのみ
(4)窒素ガスと重水素ガスとの混合ガス
(5)重水素ガスのみ
(6)アルゴン(Ar)ガスのみ
また、処理圧力は、13Pa〜101000Paの間で選択される所定の圧力、例えば、100000Paで、少なくとも処理中は一定に維持される。
ところで、プロセスチューブ31およびヒータユニット50の温度は処理温度以上に維持する必要がないばかりでなく、処理温度未満に下げることがかえって好ましいので、アニールステップにおいては、冷却エアが給気管62から供給されて、サブ排気口65、バッファ部64および排気口63から排気されることにより、冷却エア通路61に流通される。
この際、断熱槽51は熱容量が通例に比べて小さく設定されているので、急速に冷却することができる。
このように冷却エア通路61における冷却エアの流通によってプロセスチューブ31およびヒータユニット50を強制的に冷却することにより、例えば、窒素ガスによるアニール処理であれば、ローディングおよびアンローディング時の処理室内の温度である50℃程度にプロセスチューブ31の温度を維持することができる。
なお、冷却エア通路61は処理室32から隔離されているので、冷媒ガスとして冷却エアを使用することができる。
但し、冷却効果をより一層高めるためや、エア内の不純物による高温下での腐食を防止するためには、窒素ガス等の不活性ガスを冷媒ガスとして使用してもよい。
所定の処理時間が経過すると、処理ガスの導入が停止された後に、図4、図5および図6に示されているように、冷却ガスとしての窒素ガス90が各冷却ガス供給管70、80A、80Bから直管ノズル74と第一横ノズル84および第二横ノズル85とにそれぞれ供給される。この際の窒素ガス90の供給流量は、流量調整コントローラ73、83A、83Bによってそれぞれ最適値に制御される。
直管ノズル74と第一横ノズル84および第二横ノズル85とにそれぞれ供給された窒素ガス90は、直管ノズル74の噴出口74aと第一横ノズル84の噴出孔84aおよび第二横ノズル85の噴出孔85aとからそれぞれ噴出し、処理室32にボート30によって存置されたウエハ1群に均等に接触し、処理室32の下端部における排気口37によって吸引されて排気される。
図5および図6に示されているように、冷却ガス供給管70から直管ノズル74に供給された窒素ガス90は、直管ノズル74の上端の噴出口74aから処理室32の天井面に向かって噴出する。処理室32の天井面に直接吹き付けられた窒素ガス90は、プロセスチューブ31の天井壁をきわめて効果的に冷却する。
ところで、直管ノズル74の噴出口74aがボート30の上側端板よりも低い位置に配置されていると、上方向への流れがウエハ1をばたつかせる現象(びびり現象。ウエハがボートの上で微振動を起こす現象。)が発生する。
ウエハ1がばたつくと、ウエハ1のボート30に対する位置ずれによるウエハ1の移載ミスや、ウエハ1とボート30との摩擦によるウエハ裏面のスクラッチおよびパーティクルの発生が起こる可能性がある。
しかし、本実施の形態においては、直管ノズル74の噴出口74aはボート30の上側端板よりも高い位置に配置されているとともに、窒素ガス90を処理室32の天井面に向かって噴出するように設定されていることにより、直管ノズル74の噴出口74aから噴出した窒素ガス90は処理室32の天井面に衝突した後に層流となって拡散するので、ウエハ1をばたつかせることはない。
ここで、直管ノズル74の噴出口74aから噴出する窒素ガス90の噴出速度が速すぎる場合には、噴出口74aから噴出して天井面に勢いよく衝突した窒素ガス90の流れが拡散せずに偏った流れになり、この偏った流れがボート30の上部に保持されたウエハ1、1間を流れる場合がある。
このように、窒素ガス90がボート30の上部に保持されたウエハ1、1間を層流として流れることは、最も冷却され難いボート30の上部に保持されたウエハ1群に対する冷却効率を高める効果が得られると、期待される。
しかし、直管ノズル74の噴出口74aから噴出する窒素ガス90の噴出速度が過度に速すぎる場合には、ボート30の上部に保持されたウエハ1群におけるウエハ1をばたつかせる原因になるので、注意が必要である。
なお、この際の窒素ガス90の供給流量は、流量調整コントローラ73によって100〜200リットル毎分にて制御される。
本実施の形態においては、直管ノズル74は第一横ノズル84および第二横ノズル85と対向する位置に配設されており、直管ノズル74の噴出口74aから噴出して天井面に衝突する窒素ガス90の流速を適度に抑制することができるので、窒素ガス90の流速が速いことに起因するボート30の上部に保持されたウエハ1群におけるウエハ1のばたつきの発生は防止することができる。
ちなみに、処理室32の天井面に衝突する窒素ガス90の流速や角度を最適値に設定するために、直管ノズル74の上端部は斜めにカットする場合もある。
ところで、窒素ガス90の直管ノズル74からの噴出によってウエハ面間の温度偏差を小さくすることができるが、窒素ガス90の直管ノズル74からの噴出だけでは、ウエハ1の周辺部ばかりが冷却されることにより、ウエハ面内の温度偏差が大きくなる。
そこで、本実施の形態においては、ボート30の側方に第一横ノズル84および第二横ノズル85を配置することにより、窒素ガス90をウエハ1の側方から上下で隣り合うウエハ1、1間に均一に流すことにしている。
すなわち、図4、図5および図6に示されているように、第一横ノズル84および第二横ノズル85にそれぞれ供給された窒素ガス90は、第一横ノズル84の噴出孔84aおよび第二横ノズル85の噴出孔85aから処理室32にそれぞれ水平に噴出することにより、ウエハ1の側方から上下で隣り合うウエハ1、1間にそれぞれ均一に流れる。
このとき、第一横ノズル84および第二横ノズル85は直管ノズル74と対向する位置にそれぞれ配設されているので、前述したように、窒素ガス90の流速が速いことに起因するボート30の上部に保持されたウエハ1群におけるウエハ1のばたつきの発生は防止することができる。
また、第一横ノズル84の噴出孔84aおよび第二横ノズル85の噴出孔85aは上下方向に細長いスリット形状にそれぞれ形成されているので、窒素ガス90の流量や処理室32内の圧力について広範囲に対応することができる。
例えば、第一横ノズル84の噴出孔84aおよび第二横ノズル85の噴出孔85aを、これらから処理室32にそれぞれ噴出する窒素ガス90の流速を遅くなるように、設定することにより、窒素ガス90をウエハ1群にゆっくりと接触させることができるので、ウエハ1の熱を効率良く奪うことができる。
このとき、第一横ノズル84の噴出孔84aはボート30のウエハ保持領域の上半分に対向するように開設されているので、窒素ガス90はボート30のウエハ保持領域の上半分に噴出する状態になる。
他方、第二横ノズル85の噴出孔85aはボート30のウエハ保持領域の下半分に対向するように開設されているので、窒素ガス90はボート30のウエハ保持領域の下半分に噴出する状態になる。
したがって、第一横ノズル84の噴出孔84aから噴出する窒素ガス90の流速と、第二横ノズル85の噴出孔85aから噴出する窒素ガス90の流速とを均等に設定することにより、窒素ガス90をウエハ1群を全長にわたって均等に冷却することができる。
なお、この際の窒素ガス90の供給流量は、流量調整コントローラ83A、83Bによってそれぞれ50〜100リットル毎分にて制御される。
好ましくは、直管ノズル74の流量を150リットル毎分とし、第一横ノズル84および第二横ノズル85の流量をそれぞれ75リットル毎分とするとよい。
また、好ましくは、直管ノズル74と(第一横ノズル84+第二横ノズル85)との流量比を、1対1、と設定するとよい。
なお、窒素ガス90のウエハ1群への吹き付けに際して、ボート30をモータ47によって回転させると、ウエハ1の面内の温度差をより一層低減させることができる。
すなわち、窒素ガス90をウエハ1に浴びせながらウエハ1をボート30ごと回転させることにより、窒素ガス90をウエハ1の全周にわたって均等に接触させることができるために、ウエハ1の面内の温度差を低減させることができる。
以上のようにして、窒素ガス90はウエハ1に直接的に接触して熱を奪い、かつ、ウエハ1群の全長にわたって均等に接触するので、ウエハ1群の温度は大きいレート(速度)をもって急速に下降するとともに、ウエハ1群の全長およびウエハ1の面内において均一に下降する。
ウエハ1群が窒素ガス90によって強制的に冷却された後に、シールキャップ29に支持されたボート30はボートエレベータ27によって下降されることにより、処理室32から搬出(ボートアンローディング)される。
このボートアンローディングに際しても、窒素ガス90が第一横ノズル84の噴出孔84aおよび第二横ノズル85の噴出孔85aによってウエハ1群に吹き付けられることにより、ウエハ1群の温度が大きいレート(速度)をもって急速に下降されるとともに、ウエハ1群の全長およびウエハ1の面内において均一に下降される。
このボート30の下降に際して、ボート30に保持されたウエハ1群列の上下において温度差が発生するのを防止するために、ボート30のウエハ保持領域の上半分に対向するように開設された第一横ノズル84の噴出孔84aからの窒素ガス90の噴出流量と、ボート30のウエハ保持領域の下半分に対向するように開設された第二横ノズル85の噴出孔85aからの窒素ガス90の噴出流量とを適宜に制御することにより、窒素ガス90による冷却速度をボート30の上下方向においてゾーン制御する。
待機室26に搬出されたボート30の処理済みウエハ1は、ボート30からウエハ移載装置25によって脱装(ディスチャージング)され、ポッドオープナ21において開放されているポッド2に挿入されて収納される。
処理済みウエハ1のボート30からの脱装作業の際も、ボート30がバッチ処理したウエハ1の枚数は一台の空のポッド2に収納するウエハ1の枚数よりも何倍も多いために、複数台のポッド2が上下のポッドオープナ21、21に交互にポッド搬送装置18によって繰り返し供給されることになる。
この場合にも、一方(上段または下段)のポッドオープナ21へのウエハ移載作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ21への空のポッド2への搬送や準備作業が同時進行されることにより、ウエハ移載装置25はポッド2の入替え作業についての待ち時間を浪費することなく脱装作業を連続して実施することができるため、アニール装置10のスループットを高めることができる。
所定枚数の処理済みのウエハ1が収納されると、ポッド2はポッドオープナ21によってキャップを装着されて閉じられる。
続いて、処理済みのウエハ1が収納されたポッド2はポッドオープナ21の載置台22から回転式ポッド棚15の指定された棚板17にポッド搬送装置18によって搬送されて一時的に保管される。
その後、処理済みのウエハ1を収納したポッド2は回転式ポッド棚15からポッド搬入搬出口12へポッド搬送装置18により搬送され、ポッド搬入搬出口12から筐体11の外部に搬出されてポッドステージ14の上に載置される。ポッドステージ14の上に載置されたポッド2は次工程へ工程内搬送装置によって搬送される。
なお、新旧のポッド2についてのポッドステージ14への搬入搬出作業およびポッドステージ14と回転式ポッド棚15との間の入替え作業は、処理室32におけるボート30の搬入搬出作業やアニール処理の間に同時に進行されるため、アニール装置10の全体としての作業時間が延長されるのを防止することができる。
以降、前記作用が繰り返されることにより、アニール装置10によってウエハ1に対するアニール処理が実施されて行く。
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
1) 熱処理後に、冷却ガスとしての窒素ガスを直管ノズルと第一横ノズルおよび第二横ノズルとによってウエハ群に吹き付けることにより、ウエハ群を直接かつ全長にわたって均等に冷却することができるので、ウエハ群の降温速度を高めることができるとともに、ウエハ相互間およびウエハの面内温度の均一性を高めることができる。
2) ウエハ群におけるウエハ相互間の温度差およびウエハ面内の温度差の発生を防止することにより、ICの特性に及ぼす悪影響を回避することができ、また、ウエハ群の温度を充分に降温させることができるので、熱を帯びたウエハが酸素を多く含んだ雰囲気に晒されることによる自然酸化膜の生成を防止することができ、また、膜質を向上させることができる。
特に、銅(Cu)配線等のパターンが形成されているウエハ群を処理室内で水素ガスのみ、もしくは見做し水素ガスを含んだ状態でアニール処理した後に、処理室内でウエハを強制的に冷却することができるので、銅結晶の欠陥(VOID)を減少させることができる。
3) 熱処理後およびボートアンローディング時にウエハ群を充分に降温させることにより、ボートアンローディング後の降温待機時間を省略ないしは短縮することができるので、アニール装置のスループットを向上させることができる。
4) 直管ノズルの上端の噴出口から窒素ガスを処理室の天井面に向かって噴出させることにより、窒素ガスを処理室の天井面に直接吹き付けることができるので、プロセスチューブの天井壁をきわめて効果的に冷却することができる。
5) 直管ノズルの噴出口をボートの上側端板よりも高い位置に配置して窒素ガスを処理室の天井面に向かって噴出するように設定することにより、直管ノズルの噴出口から噴出した窒素ガスを処理室の天井面に衝突した後に層流として拡散させることができるので、窒素ガスがウエハをばたつかせる現象が発生するのを防止することができる。
6) 第一横ノズルおよび第二横ノズルを直管ノズルと対向する位置に配設することにより、直管ノズルの噴出口から噴出して天井面に衝突する窒素ガスの流速を適度に抑制することができるので、窒素ガスの流速が速いことに起因するボートの上部に保持されたウエハ群におけるウエハのばたつきの発生を防止することができる。
7) 横ノズルを複数本設けることにより、窒素ガスの噴出エリアを垂直方向に複数設定することができるので、処理室のウエハ群を全長にわたって均等に冷却することができ、また、ボートアンローディングに際して、窒素ガスによる冷却速度をゾーン制御することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、横ノズルは二本を配設するに限らず、一本または三本以上配設してもよい。
また、冷却ガスとしての窒素ガスの噴出エリアは、上下二つに設定するに限らず、一つまたは三つ以上に設定してもよい。
横ノズルの噴出孔は、同一幅のスリット形状に形成するに限らず、上下方向で幅が増減するスリット形状に形成してもよいし、円形や角形の複数個の貫通孔によって構成してもよい。
窒素ガス供給源は直管ノズルや第一横ノズルおよび第二横ノズル85との間において、兼用するように構成してもよい。
加熱手段としては、熱エネルギーのピーク波長が1.0μmのハロゲンランプを使用するに限らず、熱線(赤外線や遠赤外線等)の波長(例えば、0.5〜3.5μm)を照射する他の加熱ランプ(例えば、カーボンランプ)を使用してもよいし、誘導加熱ヒータ、珪化モリブデンやFe−Cr−Al合金等の金属発熱体を使用してもよい。
前記実施の形態においては、アニール装置について説明したが、酸化・拡散装置やCVD装置等の基板処理装置全般に適用することができる。
被処理基板はウエハに限らず、ホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよび磁気ディスク等であってもよい。
本発明の一実施の形態であるアニール装置を示す一部省略斜視図である。 その側面断面図である。 その背面断面図である。 冷却ステップを示す主要部の平面断面図である。 同じく一部省略背面断面図である。 同じく一部省略斜視図である。
符号の説明
1…ウエハ(基板)、2…ポッド、10…アニール装置(基板処理装置)、11…筐体、12…ポッド搬入搬出口、13…フロントシャッタ、14…ポッドステージ、15…回転式ポッド棚、16…支柱、17…棚板、18…ポッド搬送装置、19…サブ筐体、20…ウエハ搬入搬出口、21…ポッドオープナ、22…載置台、23…キャップ着脱機構、24…移載室、25…ウエハ移載装置、26…待機室、27…ボートエレベータ、28…アーム、29…シールキャップ、30…ボート(基板保持体)、31…プロセスチューブ、32…処理室、35…炉口、36…マニホールド、37…排気口、38…排気管、39…排気装置、40…圧力センサ、41…圧力コントローラ、42…ガス供給管、43…ガス供給装置、44…ガス流量コントローラ、45…回転軸、46…駆動コントローラ、47…モータ、48…断熱キャップ部、50…ヒータユニット、51…断熱槽、52…加熱ランプ(加熱手段)、53…天井加熱ランプ、53A…キャップ加熱ランプ、54…加熱ランプ駆動装置、55…温度コントローラ、56…カスケード熱電対、57…リフレクタ、58…冷却水配管、59…天井リフレクタ、60…冷却水配管、61…冷却エア通路、62…給気管、63…排気口、64…バッファ部、65…サブ排気口、70…冷却ガス供給管、71…冷却ガス供給ライン、72…窒素ガス供給装置、73…流量調整コントローラ、74…直管ノズル、74a…噴出口、80A、80B…冷却ガス供給管、81A、81B…冷却ガス供給ライン、82A、82B…窒素ガス供給装置、83A、83B…流量調整コントローラ、84…第一横ノズル、84a…噴出孔、85…第二横ノズル、85a…噴出孔、90…窒素ガス(冷却ガス)。

Claims (2)

  1. 複数枚の基板を保持した基板保持体を収容して複数枚の基板を処理する処理室と、
    前記処理室周りに設置されて前記基板を加熱するヒータユニットと、
    前記処理室内に収容された前記基板保持体の基板保持領域よりも高い位置に噴出口が位置するように配置されており、この噴出口が前記処理室の天井に向けて冷却ガスを流すように開口されている冷却ガス供給手段と、
    この冷却ガス供給手段と前記基板を挟んで対向する位置に、前記処理室内に収容された少なくとも前記基板保持体の基板載置領域に噴出孔が位置するように配置されており、この噴出孔は前記基板の主面に対して水平方向に冷却ガスを流すように開口されている冷却ガス供給具と、
    前記処理室の下部に配置された排気口によって前記処理室を排気する排気手段と、
    を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 処理室内に複数枚の基板を保持した基板保持体を収容して前記処理室周りに設置されたヒータユニットで前記基板を加熱する工程と、
    前記基板保持体の基板保持領域よりも高い位置に噴出口が位置するように配置されている冷却ガス供給手段の噴出口から前記処理室の天井に向けて冷却ガスを流し、この冷却ガス供給手段と前記基板を挟んで対向する位置に、前記処理室内に収容された少なくとも前記基板保持体の基板載置領域に噴出孔が位置するように配置されている冷却ガス供給具の噴出孔から前記基板の主面に対して水平方向に冷却ガスを流し、前記処理室の下部に配置された排気口によって前記処理室を排気する工程と、
    を有することを特徴とするICの製造方法。
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