JPH05121342A - 熱処理装置 - Google Patents

熱処理装置

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Publication number
JPH05121342A
JPH05121342A JP30719891A JP30719891A JPH05121342A JP H05121342 A JPH05121342 A JP H05121342A JP 30719891 A JP30719891 A JP 30719891A JP 30719891 A JP30719891 A JP 30719891A JP H05121342 A JPH05121342 A JP H05121342A
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JP
Japan
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semiconductor wafer
heat
planar
temperature
heat treatment
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JP30719891A
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Inventor
Wataru Okase
亘 大加瀬
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Tokyo Electron Sagami Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Sagami Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 面状の被処理体の全面を均一な温度で熱処理
することができる熱処理装置を提供することにある。 【構成】 面状の被処理体の処理面に対向するよう配置
された面状発熱源と、前記面状の被処理体の処理面とは
反対側の裏面に対向する位置に配置された、当該面状の
被処理体の外周縁を超えて伸びる大きさの補助加熱源と
を備えてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体ウエハ、
LCD(液晶ディスプレイ)等の面状の被処理体を熱処
理するための熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体デバイスの製造において
は、半導体ウエハの酸化・拡散処理、CVD処理等が行
われる。特に、最近においては、0.4μmから0.2
μmへと半導体デバイスのデザインルールの微細化が進
み、また、半導体ウエハについても8インチから12イ
ンチへと大径化が進み、このような大面積の極薄膜形成
技術に対応すべく急速熱処理装置の開発が緊急の課題と
なっている。
【0003】具体的に説明すると、半導体ウエハのプロ
セス処理では、サーマルバジェット(熱履歴)を小さく
することが必須の条件であり、例えば50〜100Åの
ドーピング処理、ゲート酸化膜やキャパシター絶縁膜の
極薄膜形成においては、急速熱処理すなわち短時間で熱
処理を行うことが不可欠である。また、例えばPN接合
を0.1μm以下と浅くして、低抵抗化を図り、任意形
状表面への接合形成を可能にするためには、接合時の膜
劣化や結晶欠陥の発生を防止する必要があるが、PN接
合の活性領域が狭いために急速熱処理を行うことが必要
である。
【0004】また、例えばLOCOS酸化膜の形成にお
いては、隣接するLOCOS酸化膜の圧縮応力が熱サイ
クルによる相乗効果で拡大し、表面電位の変動、リーク
電流、耐圧等の信頼性の低減が生じやすいが、これを防
止するためには急速熱処理により熱サイクルを低減する
ことが必要である。また、例えば高誘電体材料を使用し
てキャパシター絶縁膜を形成する場合には、メタルオキ
サイド(Ta2 5 等)、ポリイミド(パッシベーショ
ン膜)等の成膜を可能にするメタル成膜とドーピングが
できる複合プロセス処理が可能なシステムが必要とされ
るに至った。
【0005】そして、半導体ウエハの径が8インチから
12インチへと大径化しつつある現状においては、半導
体ウエハの中央部と周辺部との温度差を小さくして均一
に急速に熱処理ができ、半導体ウエハに生じやすいスリ
ップ、歪、ソリの低減化を図り、半導体デバイスの製作
上不都合が生じないようにする必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の縦型の
バッチ処理型熱処理装置においては、石英製のウエハボ
ートに積層収納された半導体ウエハを取り囲むように筒
状の発熱源を配置して、半導体ウエハの周辺部から中央
部に向かって加熱するようにしているため、半導体ウエ
ハを急速に加熱しようとすると、半導体ウエハの中央部
と周辺部との間に大きな温度勾配が生じて、均一な熱処
理ができない問題がある。そこで、本発明の目的は、面
状の被処理体の全面を均一な温度で熱処理することがで
きる熱処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明の熱処理装置は、面状の被処理体の処理面に
対向するよう配置された面状発熱源と、前記面状の被処
理体の処理面とは反対側の裏面に対向する位置に配置さ
れた、当該面状の被処理体の外周縁を超えて伸びる大き
さの補助加熱源とを備えてなることを特徴とする。ま
た、補助加熱源が、中空の板状体の内部にヒーターが密
閉されてなることを特徴とする。また、前記ヒーター
が、複数のゾーンに分割されており、各ゾーンごとに独
立して加熱制御できることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明においては、面状発熱源により面状の被
処理体をある程度均一に加熱することができるうえ、面
状の被処理体をその裏面側の近接位置から加熱制御でき
る補助加熱源を配置したので、面状の被処理体の面内温
度の均一性をさらに高めることができる。特に、面状の
被処理体の上昇または下降時においては、面状の被処理
体の中央部に比して外周部の放熱が大きいため、面状の
被処理体の面内温度の均一性が低下しやすいが、面状の
被処理体の裏面側から補助加熱源によって面状の被処理
体の外周の放熱を補償するように加熱することによって
面状の被処理体の面内温度の均一性を格段に向上させる
ことができる。また、補助加熱源を、中空の板状体の内
部にヒーターを密閉する構造とすることにより、汚染物
質の発生を有効に防止することができる。さらに、前記
ヒーターを、複数のゾーンに分割して、各ゾーンごとに
独立して加熱制御することにより、面状の被処理体の面
内温度の均一性をさらに高めることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。なお、以
下の実施例は面状の被処理体として半導体ウエハを使用
した例であるが、本発明においては、半導体ウエハに限
定されることはなく、例えばLCD等のようにその他の
面状の被処理体を用いることもできる。
【0010】〔実施例1〕この実施例では、特に、半導
体ウエハの酸化・拡散処理を行う場合に好適な熱処理装
置について説明する。図1は本実施例に係る熱処理装置
の概略図であり、1は面状の被処理体としての半導体ウ
エハ、2は面状発熱源、3はウエハ保持具、30は補助
加熱源、4は保温材、5は移動機構、6は回転機構、7
は処理容器、8はガス導入管、9はガス排出管である。
半導体ウエハ1の処理面11に対向するよう例えば直上
部において保温材4の上部内壁に面状発熱源2が固定配
置されている。なお、この面状発熱源2は、図1のよう
に半導体ウエハ1の直上に配置してもよいし、あるいは
半導体ウエハ1の処理面11を下方にしてその直下に配
置してもよい。
【0011】半導体ウエハ1の処理面11とは反対側の
裏面12に対向する位置には、当該半導体ウエハ1の外
周縁13を超えて伸びる大きさの補助加熱源30が配置
されている。補助加熱源30の具体的構成は特に限定さ
れないが、図2のように、中空の板状体31の内部にヒ
ーター32が密閉されている構造のものが好ましい。中
空の板状体31の材料としては、耐熱性が高く、汚染物
質を発生しない材料が好ましく、例えば石英、炭化ケイ
素(SiC)等が挙げられる。板状体31の大きさは、
上記のように半導体ウエハ1の外周縁13を超えて伸び
る大きさであれば十分であるが、具体的には、図1に示
すように、板状体31の外径Dが、半導体ウエハ1の外
径Wよりも例えば50mm以上大きいことが好ましい。
例えば半導体ウエハ1の外径Wが8インチの場合は、D
は300mm以上が好ましく、例えば外径Wが12イン
チの場合は、Dは400mm以上が好ましい。また、板
状体31と半導体ウエハ1の離間距離Lは、板状体31
の延長部分の長さD1 との関係において、0.5D1
L≦1.0D1 の範囲が好ましい。板状体31の形状
は、半導体ウエハ1の面と同様の形状が好ましく、通常
は円形とされる。
【0012】ヒーター32は、例えば二ケイ化モリブデ
ン(MoSi2 )、鉄(Fe)とクロム(Cr)とアル
ミニウム(Al)の合金線であるカンタル(商品名)線
等の抵抗発熱体により構成することができる。例えば二
ケイ化モリブデン(MoSi2 )は、単線として使用す
ることができ、カンタル線はコイルとして使用すること
ができる。特に、二ケイ化モリブデン(MoSi2 )は
約1800℃の高温にも十分に耐えることができるの
で、酸化・拡散処理の材料としては好適である。特に、
汚染の少ない材料としては、高純度炭化ケイ素(Si
C)、グラファイト(C)の表面を炭化ケイ素(Si
C)で被覆したもの等が挙げられる。ヒーター32の配
置形状は、特に限定されないが、例えば螺旋状、複数の
同心円状、複数を一方向に平行に配置した形状、複数を
縦横に配置した形状等を採用することができる。
【0013】ヒーター32は、図3に示すように、複数
のゾーン32A〜32Eに分割し、各ゾーンごとに独立
して加熱制御できる構造のものが好ましい。このような
複数のゾーンごとに加熱制御を行うことにより、半導体
ウエハ1の面内温度の均一性をさらに高めることができ
る。33A〜33Eは、例えば熱電対等の温度センサー
であり、この温度センサーの検出信号に基づいて加熱制
御部34によりヒーター32が各ゾーンごとに加熱制御
される。なお、半導体ウエハ1の裏面12の温度を熱電
対等の温度センサーにより直接測定して、その検出値に
基づいて加熱制御部34により加熱制御するようにして
もよい。
【0014】ウエハ保持具3は、補助加熱源30と一体
化されていてもよいし、別体であってもよい。すなわ
ち、補助加熱源30は、図1のように、ウエハ保持具3
の一部を兼ねていてもよい。ウエハ保持具3は、半導体
ウエハ1を数点例えば3〜5点で保持する保持突起35
を有し、この保持突起35が補助加熱源30に固定され
ている。36はストッパーである。保持突起35の先端
は、半導体ウエハ1を傷つけないようにするために丸み
がつけられている。
【0015】保持突起35およびストッパー36は、例
えば高純度炭化ケイ素(SiC)等のように耐熱性が優
れ、かつ、汚染の少ない材料により構成することが好ま
しい。特に、高純度炭化ケイ素(SiC)は石英(Si
2 )よりも耐熱性が優れており、約1200℃の高温
にも十分に耐えることができるので、酸化・拡散処理装
置用の材料として好適なものである。
【0016】面状発熱源2は、半導体ウエハ1の少なく
とも直上部に位置するよう保温材4の上部内壁に固定配
置されている。この面状発熱源2は、例えば二ケイ化モ
リブデン(MoSi2 )、鉄(Fe)とクロム(Cr)
とアルミニウム(Al)の合金線であるカンタル(商品
名)線等の抵抗発熱体を面状に配置することにより構成
することができる。例えば二ケイ化モリブデン(MoS
2 )は、単線として使用することができ、カンタル線
はコイルとして使用することができる。特に、二ケイ化
モリブデン(MoSi2 )は約1800℃の高温にも十
分に耐えることができるので、酸化・拡散処理装置用の
材料としては好適である。特に、汚染の少ない材料とし
ては、高純度炭化ケイ素(SiC)、グラファイト
(C)の表面を炭化ケイ素(SiC)で被覆したもの等
が挙げられる。
【0017】この面状発熱源2の発熱面は、半導体ウエ
ハ1の処理面11と同様の形態、すなわち円形状である
ことが好ましく、また、その外径が半導体ウエハ1の外
径の2倍以上であることが好ましい。このような条件を
満たす面状発熱源2によれば、半導体ウエハ1の中央部
と周辺部との間の温度差を十分に小さくすることがで
き、半導体ウエハ1の処理面11の全面をさらに均一な
温度で熱処理することができる。
【0018】面状発熱源2と半導体ウエハ1との最短離
間距離は、装置を小型化する観点からは短い方がよい
が、大面積の半導体ウエハ1の全面を均一な温度で加熱
する観点からは長い方がよい。具体的には、両条件をあ
る程度満足し得る距離、例えば50〜150mm程度と
される。ここで「最短離間距離」とは、半導体ウエハ1
の接近が停止されて静止した状態でプロセス処理される
ときの所定位置から面状発熱源2までの距離をいう。
【0019】面状発熱源2は、半導体ウエハ1の裏面1
2の温度を検出する温度センサー(図示省略)を利用し
て、この温度センサーからの信号に基づいて、加熱制御
部(図示省略)により温度コントロールされることが好
ましい。なお、熱電対のほかに放射温度計を用いて半導
体ウエハ1の温度を直接測定するようにしてもよい。
【0020】面状発熱源2の発熱面は、半導体ウエハ1
と平行に配置されることが好ましい。また、面状発熱源
2の発熱面は、全体が一様な平面であってもよいし、周
辺部が半導体ウエハ1に接近する方向に湾曲していても
よい。面状発熱源2の温度は、半導体ウエハ1の最高使
用温度よりも100〜300℃高いことが好ましい。
【0021】また、面状発熱源2と半導体ウエハ1との
間に面状の均熱部材を配置するようにしてもよい。この
均熱部材は、面状発熱源2に発熱ムラが存在する場合に
この発熱ムラを解消して半導体ウエハ1に向かう放射熱
を十分に垂直方向に制御するものである。また、均熱部
材を例えば高純度炭化ケイ素(SiC)等のように汚染
の少ない材料により構成し、さらにこの均熱部材により
面状発熱源2を処理空間から完全に隔離することによ
り、面状発熱源2が汚染の原因となる重金属を含む材料
により構成されている場合にも、当該重金属による汚染
を有効に防止することができる。
【0022】この均熱部材は半導体ウエハ1の少なくと
も直上部に位置するよう配置され、その外径は面状発熱
源2の場合と同様に半導体ウエハ1の外径の2倍以上で
あることが好ましい。また、この均熱部材は、その中央
部の肉厚が周辺部の肉厚より厚いことが好ましい。この
ような肉厚とすることにより、半導体ウエハ1の周辺部
の熱放散を少なくして中央部と周辺部との間の温度の均
一性をさらに高めることができる。また、この均熱部材
は、その周辺部が半導体ウエハ1に接近する方向に湾曲
する形態としてもよい。このような湾曲した周辺部を有
することにより、半導体ウエハ1の周辺部の熱放散を少
なくして中央部と周辺部との温度差を小さくすることが
できる。
【0023】図1の5は移動機構であり、この移動機構
5は、ウエハ保持具3を面状発熱源2に対して急速に接
近移動させ、次いで急速に後退移動させるものであり、
モータ51と、駆動軸52と、駆動アーム53とにより
構成されている。モータ51は駆動軸52に連結されて
いて、モータ51により駆動軸52が回転制御される。
駆動軸52にはネジが設けられており、このネジを介し
て駆動アーム53の一端と螺合されている。駆動アーム
53の他端は後述するモータ61を介してウエハ保持具
3に連結されている。モータ51が駆動軸52を回転さ
せると、この駆動軸52に設けられたネジの作用により
駆動アーム53が上昇または下降移動し、この駆動アー
ム53の移動に伴ってウエハ保持具3が上昇または下降
移動する。従って、モータ51の回転を制御回路により
制御することにより、ウエハ保持具3の上昇速度または
下降速度を適宜調整することができる。ウエハ保持具3
の移動距離は例えば300〜600mm程度であり、移
動速度は50〜200mm/sec以上の急速とするの
が好ましい。
【0024】酸化・拡散処理における熱処理モードの一
例においては、面状発熱源2の温度を例えば1300℃
の一定温度とした状態で、窒素ガス(N2 )を流しなが
ら、半導体ウエハ1の温度が室温から約500℃に到達
するように、例えば200mm/secの上昇速度でウ
エハ保持具3を上昇移動させる。この間、例えば温度セ
ンサーにより半導体ウエハ1の温度を検出しながら、補
助加熱源30により半導体ウエハ1の面内温度の均一化
を図る。半導体ウエハ1の温度が約500℃に到達した
ら、さらに半導体ウエハ1の温度が約1200℃に到達
するように、例えば100mm/secの上昇速度でウ
エハ保持具3をさらに上昇移動させる。この間も同様に
して補助加熱源30により半導体ウエハ1の面内温度の
均一化を図る。半導体ウエハ1の温度が約1200℃に
到達したら、ウエハ保持具3を当該位置に固定した状態
で、窒素ガスの供給を停止し、次いで酸素ガス(O2
を供給しながら、酸化・拡散処理を行う。この間は、面
状発熱源2のみにより半導体ウエハ1の面内温度を十分
に均一化できるので、補助加熱源30は停止させてもよ
い。また、必要に応じて補助加熱源30による加熱制御
を行ってもよい。酸化・拡散処理が終了したら、上記の
工程を逆の順番で繰返すことにより、半導体ウエハ1の
温度を室温まで冷却する。
【0025】半導体ウエハ1の酸化・拡散処理中は、回
転機構6により半導体ウエハ1がその中心を軸として回
転移動される。回転機構6において、モータ61は半導
体ウエハ1をウエハ保持具3と共に回転するものであ
る。
【0026】保温材4は、例えばアルミナセラミックス
からなり、半導体ウエハ1の移動方向に沿って適正な温
度勾配をもたせるために、下部に向かうに従って肉厚が
薄くなっている。すなわち、下部に至るほど保温効果を
少なくしている。保温材4の下端部には、熱処理の終了
後に半導体ウエハ1を急速に冷却するための冷却手段
(図示省略)を設けることが好ましい。冷却手段として
は、アンモニア、二硫化イオウ、水等の冷媒を用いるこ
とができる。冷媒の潜熱を利用して例えば300〜40
0℃の温度に冷却する。保温材4の内径は、半導体ウエ
ハの温度を考慮して定めることが好ましいが、例えば半
導体ウエハが8インチの場合には、その2倍程度の40
0〜500mmφが好ましい。
【0027】処理容器7は、例えば石英(SiO2 )に
より形成されている。この処理容器7は下端に開口を有
する筒状の形態を有しており、ウエハ保持具3および半
導体ウエハ1を面状発熱源2および保温材4から隔離し
て半導体ウエハ1の雰囲気を外部から分離するものであ
る。
【0028】ガス導入管8は、その一端が処理容器7の
下部から外部に突出し、その他端が処理容器7の内部に
おいて上方に伸長して半導体ウエハ1の斜め上方に位置
されている。このガス導入管8は、処理容器7に対して
例えばOリングをネジにより締め付けることにより気密
に固定されている。
【0029】ガス排出管9は、処理容器7の下部におい
て処理容器7の内外を貫通するように設けられている。
移動機構5によってウエハ保持具3が上昇し、半導体ウ
エハ1が完全に処理容器7内に収納された状態で、処理
容器7がすべて密閉された状態となるようにしている。
ガス導入管8から処理容器7内にプロセスガスを導入
し、面状発熱源2による放射熱によって処理容器7内の
温度を酸化・拡散処理に必要な所定温度にする。処理容
器7内の温度は、面状発熱源2からの距離が一定であれ
ば、一定の温度となるので、半導体ウエハ1の最高位置
をあらかじめ設定しておくことにより、酸化・拡散処理
に必要な所定温度(例えば1200℃)とすることがで
きる。半導体ウエハ1は、加熱下でのプロセスガスの反
応により酸化・拡散処理がなされる。
【0030】このような熱処理装置によれば、面状発熱
源2よりの放射熱が、半導体ウエハ1の処理面(上面)
11にほぼ垂直に向かうようになる。しかも、補助加熱
源30により半導体ウエハ1が近接位置から加熱制御さ
れるので、半導体ウエハ1の外周側の放熱を抑制するこ
とができ、半導体ウエハ1の中央部と外周部との温度差
を小さくすることができる。従って、半導体ウエハ1の
外径が例えば12インチと大面積であってもその処理面
11の全体にわたって均一な温度で熱処理することがで
きる。その結果、半導体ウエハ1にスリップ、歪、ソリ
等が生ぜず、信頼性の高い熱処理が可能となり、また、
最近の半導体デバイスのデザインルールの微細化、半導
体ウエハの大径化に対応した急速熱処理が可能となる。
従って、例えば50〜100Åのドーピング処理、ゲー
ト酸化膜やキャパシター絶縁膜の極薄膜形成、0.1μ
m以下の浅いPN接合の形成、LOCOS酸化膜の形
成、高誘電体材料を使用したキャパシター絶縁膜の形成
等の種々の熱処理において、著しく優れた効果を発揮す
る。
【0031】半導体ウエハ1と面状発熱源2とを相対的
に急速に接近させる場合、面状発熱源2を固定して半導
体ウエハ1を上昇させてもよいし、半導体ウエハ1を固
定配置して面状発熱源2を下降させるようにしてもよ
い。相対的な接近速度は、半導体ウエハ1の処理面11
の温度上昇速度が例えば20℃/sec以上、特に、1
00℃/sec以上となるような速度であることが好ま
しい。具体的な接近速度としては、50〜200mm/
sec以上が好ましい。
【0032】なお、半導体ウエハ1と面状発熱源2とを
相対的に急速に接近させて当該半導体ウエハ1を加熱す
るに際して、半導体ウエハ1と面状発熱源2との最短離
間距離の設定値を変更することにより、温度の異なる複
数の熱処理を行うこともできる。すなわち、半導体ウエ
ハ1と面状発熱源2との最短離間距離を変更することに
より、半導体ウエハ1の加熱温度の最高値を所望値に設
定することができるので、例えば温度1200℃程度の
高温処理や温度500℃程度の低温処理を適宜選択して
行うことができ、複合プロセス処理が可能となる。
【0033】〔実施例2〕本実施例では、特に、半導体
ウエハのCVD処理を行う場合に好適な熱処理装置につ
いて説明する。図4は、当該熱処理装置の概略を示し、
ウエハ保持具3、補助加熱源30、移動機構5、回転機
構6は、図1に示した実施例1と同様の構成である。面
状発熱源2は、その周辺部が半導体ウエハ1に接近する
方向に湾曲した形態を有している。通常半導体ウエハ1
の中央部よりも周辺部が放熱効果が大きいが、このよう
に面状発熱源2の周辺部を半導体ウエハ1に接近する方
向に湾曲させることにより半導体ウエハ1の周辺部の放
熱を抑制することができ、半導体ウエハ1の全面の温度
をさらに均一化することができる。保温材4の上部内壁
は、面状発熱源2の湾曲した周辺部を受容し得る形態と
なっている。
【0034】処理容器7は、外管71と内管72とを備
えた二重管構造になっており、外管71は、石英(Si
2 )等の耐熱性材料からなり、上端が閉塞され、下端
に開口を有する円筒状の形態である。内管72は、上端
および下端の両端に開口を有する円筒状の形態を有し、
外管71内に間隔をおいて同心円状に配置されている。
内管72の上部開口から上昇したガスは、内管72と外
管71との間の間隙を介して系外へ排出されるようにな
っている。外管71および内管72の下端開口には、例
えばステンレス等よりなるマニホールド73が係合さ
れ、このマニホールド73に外管71および内管72が
保持されている。このマニホールド73は基台(図示省
略)に固定されている。
【0035】外管71の下端部およびマニホールド73
の上部開口端部には、それぞれ環状のフランジ71Aお
よび73Aが設けられ、フランジ71A,73A間には
弾性部材よりなるOリング74が配置され、両者の間が
気密封止されている。内管72の下端部は、マニホール
ド73の内壁の中段より内方へ突出させて形成した保持
部75により保持されている。
【0036】マニホールド73の下段の一側には、上方
の熱処理部に向けて屈曲された例えば石英からなる第1
のガス導入管76がシール部材(図示省略)を介して貫
通しており、処理容器7内に成膜用ガス、例えばジクロ
ルシラン(SiH2 Cl2 )ガスが供給されるようにな
っている。この第1のガス導入管76は、ガス供給源
(図示省略)に接続されている。マニホールド73の下
段の他側には、上方の熱処理部に向けて屈曲された例え
ば石英からなる第2のガス導入管77がシール部材(図
示省略)を介して貫通しており、処理容器7内に成膜用
ガス、例えばアンモニア(NH3 )ガスが供給されるよ
うになっている。この第2のガス導入管77は、ガス供
給源に接続されている。
【0037】マニホールド73の上段には、真空ポンプ
(図示省略)等の排気系に接続された排気管78が接続
されており、内管72と外管71との間の間隙を流下す
る処理済ガスを系外に排出し、処理容器7内を所定の圧
力の減圧雰囲気に設定し得るようになっている。マニホ
ールド73の下端開口部には、例えばステンレス等より
なる円盤状のキャップ部79が、弾性部材よりなるOリ
ング80を介して気密封止可能に着脱自在に取付けられ
ている。
【0038】このキャップ部79のほぼ中心部には、例
えば磁気シールにより気密な状態で回転可能な回転軸6
2が貫通している。この回転軸62はウエハ保持具3の
回転軸であって、その下端部には、これを所定の速度で
もって回転させるためのモータ61が接続されている。
このモータ61は、移動機構5の駆動アーム53に固定
されており、駆動アーム53の昇降により、キャップ部
79と回転軸62とが一体的に昇降して、ウエハ保持具
3をロード、アンロードするようになっている。
【0039】図4の熱処理装置を用いたCVD処理の一
例を説明すると、まず、移動機構5によりウエハ保持具
3を下降させてアンロードにする。ウエハ保持具3に1
枚の半導体ウエハ1を保持する。次いで、面状発熱源2
を駆動して発熱させ、ウエハ保持具3の最高位置の雰囲
気を例えば700℃の均熱状態にする。移動機構5によ
り、ウエハ保持具3を上昇させて処理容器7内にロード
し、処理容器7の内部温度を例えば700℃に維持す
る。半導体ウエハ1の上昇中において、補助加熱源30
により半導体ウエハ1の面内温度をコントロールする。
処理容器7内を所定の真空状態まで排気した後、回転機
構6を駆動して、ウエハ保持具3を回転させてその上に
保持された半導体ウエハ1を一体的に回転する。
【0040】同時に、第1のガス導入管76から成膜用
ガス例えばジクロルシラン(SiH2 Cl2 )ガスを供
給し、第2のガス導入管77から成膜用ガス例えばアン
モニア(NH3 )ガスを供給する。供給された成膜用ガ
スは、処理容器7内を上昇し、半導体ウエハ1の上方か
ら半導体ウエハ1に対して均等に供給される。処理容器
7内は、排気系(図示省略)により排気され、0.1〜
0.5Torrの範囲内、例えば0.5Torrになる
ように圧力が制御され、所定時間成膜処理を行う。
【0041】このようにして成膜処理が終了すると、次
の半導体ウエハの成膜処理に移るべく、処理容器7内の
処理ガスをN2 等の不活性ガスと置換するとともに、内
部圧力を常圧まで高め、その後、移動機構5を下降させ
て、ウエハ保持具3および処理済の半導体ウエハ1を処
理容器7から取り出す。半導体ウエハ1の下降中におい
て、補助加熱源30により半導体ウエハ1の面内温度を
コントロールする。処理容器7からアンロードされたウ
エハ保持具3上の処理済の半導体ウエハ1は、未処理の
半導体ウエハと交換され、再度前述と同様にして処理容
器7内にロードされ、成膜処理がなされる。図4に示し
た熱処理装置において、ウエハ保持具3を固定して、面
状発熱源2を昇降させるようにしてもよい。また、処理
済の半導体ウエハ1を取り出す際には、まず、面状発熱
源2と保温材25と外管71とを上昇させ、次いで、内
管72を上昇させるようにすることが好ましい。このよ
うにウエハ保持具3を固定する場合には、半導体ウエハ
1が受ける機械的衝撃力が少なくなるので、半導体ウエ
ハ1上の薄膜にダメージを与えないようにすることがで
き、また、マニホールド73を移動させる必要がないこ
とから、装置の構成を簡単にすることができる。
【0042】以上、本発明を実施例に基づいて説明した
が、本発明の熱処理装置は、常圧のプロセス、減圧プロ
セス、真空プロセスのいずれにも適用することができ
る。また、酸化処理、拡散処理、CVD処理、アニール
等の各種の熱処理に適用することができる。また、面状
の被処理体としては、円型の半導体ウエハに限定され
ず、LCD等角型のその他の面状の被処理体であっても
よい。また、面状発熱源を下方に配置し、その上方に半
導体ウエハを配置するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
面状の被処理体の全面を均一な温度で熱処理することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体ウエハの酸化・拡散処理を行う場合に好
適な熱処理装置の説明図である。
【図2】補助加熱源の一例を示す断面図である。
【図3】補助加熱源の他の例を示す平面図である。
【図4】半導体ウエハのCVD処理を行う場合に好適な
熱処理装置の説明図である。
【符号の説明】
1 半導体ウエハ 11 処理面 12 裏面 13 外周縁 2 面状発熱源 3 ウエハ
保持具 30 補助加熱源 31 板状体 32 ヒーター 32A〜32E
ヒーター 33A〜33E 温度センサー 34 加熱制
御部 35 保持突起 36 ストッ
パー 4 保温材 5 移動機
構 51 モータ 52 駆動軸 53 駆動アーム 6 回転機
構 61 モータ 62 回転軸 7 処理容器 71 外管 72 内管 73 マニホ
ールド 71A フランジ 73A フラン
ジ 74 Oリング 75 保持部 76 第1のガス導入管 77 第2の
ガス導入管 78 排気管 79 キャッ
プ部 8 ガス導入管 80 Oリン
グ 9 ガス排出管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面状の被処理体の処理面に対向するよう
    配置された面状発熱源と、 前記面状の被処理体の処理面とは反対側の裏面に対向す
    る位置に配置された、当該面状の被処理体の外周縁を超
    えて伸びる大きさの補助加熱源とを備えてなることを特
    徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の補助加熱源が、中空の
    板状体の内部にヒーターが密閉されてなることを特徴と
    する熱処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のヒーターが、複数のゾ
    ーンに分割されており、各ゾーンごとに独立して加熱制
    御できることを特徴とする熱処理装置。
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