JP2001284341A - 熱処理方法 - Google Patents

熱処理方法

Info

Publication number
JP2001284341A
JP2001284341A JP2001046431A JP2001046431A JP2001284341A JP 2001284341 A JP2001284341 A JP 2001284341A JP 2001046431 A JP2001046431 A JP 2001046431A JP 2001046431 A JP2001046431 A JP 2001046431A JP 2001284341 A JP2001284341 A JP 2001284341A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
semiconductor wafer
heat
planar
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001046431A
Other languages
English (en)
Inventor
Wataru Okase
亘 大加瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2001046431A priority Critical patent/JP2001284341A/ja
Publication of JP2001284341A publication Critical patent/JP2001284341A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 面状の被処理体の被処理面全体を高精度な温
度均一性で急速に加熱ないし熱処理すること。 【解決手段】 半導体ウエハと対向するように所定位置
に固定配置されている面状発熱源の温度を一定温度たと
えば1300゜Cに維持しておいて、窒素ガス(N2)
を流しながら、半導体ウエハの温度が室温から約500
゜C(第1の温度)に達するまで、半導体ウエハをたと
えば200mm/sec(第1の速度)で上昇(接近)
移動させる。そして、半導体ウエハの温度が約500゜
Cに達したなら、次に半導体ウエハの温度が約1200
゜C(第2の温度)に達するまで、半導体ウエハをたと
えば100mm/sec(第2の速度)でさらに上昇
(接近)移動させる。そして、半導体ウエハの温度が約
1200゜Cに達した後は、停止位置に固定した状態
で、窒素ガスの供給を停止し、代わりに酸素ガス(O
2)を半導体ウエハに供給しながら、酸化または拡散処
理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ、L
CD(液晶ディスプレイ)基板等の面状の被処理体を熱
処理するための熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスやLCD等の製造プロセ
スでは、酸化、拡散、ホットウォールCVD等の種々の
工程で熱処理が用いられている。最近のデザインルール
が0.4μmから0.2μmへとより微細化しており、
半導体ウエハが8インチから12インチへと大口径化し
ていることに伴なって、大面積の極薄膜形成技術に対応
できる急速熱処理装置の開発が緊急の課題となってい
る。
【0003】具体的には、たとえば50〜100Åレベ
ルの熱拡散ドーピングやゲート酸化膜、キャパシタ絶縁
膜等の極薄膜形成においては、サーマルバジェット(熱
履歴)を小さくするうえで急速つまり短時間の熱処理が
要求される。また、PN接合においても、PN接合面を
0.1μm以下と浅くして、低抵抗化や任意形状表面で
のPN接合形成を可能にするには、接合時の膜劣化や結
晶欠陥の発生を防止する必要があり、そのためには急速
または短時間の熱拡散処理が求められる。
【0004】また、LOCOS酸化膜の形成において
は、隣接するLOCOS酸化膜の圧縮応力が熱サイクル
による相乗効果で拡大すると、表面電位の変動、リーク
電流、耐圧性低下等を招きやすい。そこで、急速熱処理
により熱サイクルを低減することが必要とされている。
また、たとえば高誘電体材料を用いてキャパシタ絶縁膜
を形成する場合には、メタルオキサイド(Ta2O5
等)、ポリイミド(パッシベーション膜)等の成膜を可
能にするメタル成膜とドーピングとを温度の異なる熱処
理で行える複合プロセス処理が必要とされている。
【0005】そして、半導体ウエハの径が8インチから
12インチへと大径化しつつある原状においては、半導
体ウエハに生じやすいスリップ、歪、ソリの防止ないし
低減が求められており、そのためには半導体ウエハの中
央部と周辺部との温度差を小さくして均一に急速熱処理
を行う必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱処理法は、一般にバッチ処理型の縦型熱処理装置を使
用し、石英製のウエハボートに積層収容した半導体ウエ
ハを筒状の発熱源で取り囲むようにして周囲から、つま
り半導体ウエハの周辺部から中央部に向かって加熱する
方式を採っているため、急速に加熱しようとすると、ウ
エハの面内で(周辺部と中央部との間で)大きな温度勾
配が生じてしまい、均一な熱処理ができなくなるという
問題があった。
【0007】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み
てなされたもので、面状の被処理体の処理面全体を高精
度な温度均一性で急速に加熱ないし熱処理できるように
した熱処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の熱処理方法は、面状発熱源に対して面状
の被処理体の被処理面を対向させた状態で、前記被処理
体を前記面状発熱源に相対的に接近させて前記被処理体
を熱処理する熱処理方法であって、前記面状発熱源の温
度を所定温度に維持した状態で、前記被処理体の温度が
第1の温度に達するまで、前記被処理体を前記面状発熱
源に向かって第1の速度で相対的に移動させる工程と、
前記被処理体の温度が第1の温度に達した後、前記面状
発熱源の温度を前記所定温度に維持した状態で、前記被
処理体の温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度に
達するまで、前記被処理体を前記面状発熱源に向かって
第2の速度で相対的に移動させる工程とを有する。
【0009】本発明の熱処理方法では、面状被処理体の
処理面に面状発熱源からの放射熱をほぼ垂直に当てなが
ら、2段階の昇温・相対接近速度制御により被処理体を
面状発熱源に相対的に急速に接近させることにより、面
状被処理体の処理面に対する温度均一性かつ信頼性の高
い急速加熱を実現することができる。
【0010】本発明において、好ましくは、熱処理の
際、少なくとも2種以上のガスを時間的に切り替えて別
々に被処理体に供給してよい。そのような熱処理用のガ
スとして、たとえば窒素ガス(N2)および酸素ガス
(O2)を用いてよい。
【0011】また、本発明の熱処理方法においては、上
記第1の速度を上記第2の速度よりも大きな速度に設定
することが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図を参照して本発明の
好適な実施の形態を説明する。
【0013】図1に、本発明の熱処理方法における基本
原理を示す。図1に示すように、面状(概して平面状)
の発熱面を有する面状発熱源2と面状の被処理体たとえ
ば半導体ウエハ1とを相対向させ、この対向状態を保っ
たまま両者(1,2)を相対的に急速で接近移動させ
て、半導体ウエハ1に所望の熱処理を施す。
【0014】半導体ウエハ1と面状発熱源2との間の位
置関係は、図1のように処理面11を上に向けた半導体
ウエハ1の直上に面状発熱源2が発熱面を下向きにして
配置されてもよく、あるいは半導体ウエハ1が処理面1
1を下に向けてその真下に面状発熱源2が発熱面を上向
きにして配置されてもよい。
【0015】このような熱処理方法においては、面状発
熱源2からの放射熱が図1において矢印で示すように半
導体ウエハ1の処理面11の全体にほぼ垂直に向かうた
め、たとえば口径12インチの大型(大面積)の半導体
ウエハ1であっても処理面11の全体にわたって均一な
温度で加熱することができ、しかも、両者(1,2)を
対向させた状態で急速に相対接近させるので、急速加熱
が可能となる。
【0016】この熱処理方法において、半導体ウエハ1
と面状発熱源2とを相対的に急速に接近させる場合、面
状発熱源2を固定して半導体ウエハ1を急速に上昇させ
てもよいし、半導体ウエハ1を固定して面状発熱源2を
急速に下降させてもよい。相対的な接近速度は、半導体
ウエハ1の処理面11における温度の上昇速度がたとえ
ば20゜C/sec以上、特に100゜C/sec以上
となるような接近速度であることが好ましく、具体的に
はたとえば50〜200mm/sec以上が好ましい。
【0017】面状発熱源2の発熱面は、半導体ウエハ1
の処理面11と同様の形態(円形形状)を有しているこ
とと、半導体ウエハ1の外径の2倍以上の外径を有して
いることが好ましく、図示のように半導体ウエハ1と平
行に配置されることが好ましい。また、面状発熱源2の
発熱面は、全体が一様な平面であってもよいし、周辺部
が半導体ウエハ1に接近する方向に湾曲していてもよ
い。
【0018】この熱処理方法においては、半導体ウエハ
1と面状発熱源2とを相対的に急速に接近させて該半導
体ウエハ1に急速熱処理を施すに際して、半導体ウエハ
1と面状発熱源2との最短離間距離Lを種々の値に設定
または変更することにより、温度の異なる複数の熱処理
を行うことができる。
【0019】すなわち、半導体ウエハ1と面状発熱源2
との最短離間距離Lを適宜設定または変更することによ
り、急速熱処理において半導体ウエハ1を加熱する温度
の最高値を所望の値に選べるので、たとえば1200゜
C程度の高温処理や500゜C程度の低温処理を適宜選
択することができ、複合プロセス処理が可能となる。こ
こで、「最短離間距離」とは、面状発熱源2に対する半
導体ウエハ1の相対的な接近移動を停止して静止状態で
熱処理のプロセスを受けるときの位置(所定位置)から
面状発熱源2の発熱面までの距離をいう。
【0020】図2に、この実施形態の熱処理方法を実施
するための熱処理装置の構成を示す。この熱処理装置
は、特に酸化・拡散の熱処理に好適なものである。
【0021】この熱処理装置において、面状発熱源2は
上端が閉塞した筒状の保温材4の天井面(上部内壁)に
下向きで取り付けられている。この保温材4はたとえば
アルミナセラミックスからなり、半導体ウエハ1の移動
経路に沿って適当な温度勾配をもたせるためにその筒部
または胴部が下部に向かって肉薄になっている。つま
り、下部にいくほど保温効果が少なくなるようになって
いる。保温材4の下端部には、熱処理の終了後に半導体
ウエハ1を急速に冷却するための冷却手段(図示省略)
を設けることが好ましい。かかる冷却手段は、アンモニ
ア、二硫化イオウ、水等を冷媒に使用し、冷媒の潜熱を
利用してたとえば300〜400゜Cの温度まで半導体
ウエハ1を急速冷却してよい。保温材4の内径は、半導
体ウエハ1の口径を考慮して選択することが好ましく、
たとえば半導体ウエハ1が8インチの場合は、その2倍
程度の400〜500mmφ程度が好ましい。
【0022】保温材4および面状発熱源2の内側には筒
状の処理容器7が設けられている。この処理容器7は、
後述するウエハ保持具3およびこの保持具3に保持され
る半導体ウエハ1を面状発熱源2および保温材4から隔
離して、半導体ウエハ1を外部から分離された雰囲気中
に収容するようになっている。処理容器7内には、プロ
セスガスを導入するためのガス導入管8が引かれてい
る。このガス導入管8は、処理容器7の下端部から容器
内の上部まで引かれ、管先端のガス出口より半導体ウエ
ハ1に対して斜め上方からガスを供給するようになって
いる。また、処理容器7内にはガス排出管9も引かれて
いる。このガス排出管9は、処理容器7内の下部に管先
端の開口(排気口)を位置させている。
【0023】ウエハ保持具3は、その周縁部に複数個た
とえば3〜4個の保持突起31が一体に形成されてお
り、これらの保持突起31が半導体ウエハ1の処理面1
1とは反対側の面(裏面)に当接して、半導体ウエハ1
を保持するようになっている。ウエハ保持具3は、たと
えば高純度炭化ケイ素(SiC)等のように耐熱性に優
れ、かつ汚染されにくい材料により構成されるのが好ま
しい。特に、高純度炭化ケイ素(SiC)は石英(SiO
2)よりも優れた耐熱性を有しており、約1200゜C
の高温にも十分に耐えられるので、酸化・拡散処理用の
治具材料として好適なものである。
【0024】ウエハ保持具3は、昇降機構5により処理
容器7内で昇降可能であり、回転機構6により処理容器
7内で回転可能である。昇降機構5は、モータ51と、
駆動軸52と、駆動アーム53とで構成されている。モ
ータ51の回転軸が駆動軸52に連結されており、モー
タ51の回転に応じて駆動軸52が回転するようになっ
ている。駆動軸52にはネジ山(図示せず)が切られて
おり、この駆動軸52のネジ山に駆動アーム53の一端
部が螺合されている。駆動アーム53の他端部はモータ
61および回転軸62を介してウエハ保持具3に連結さ
れている。昇降機構5において、モータ51が駆動軸5
2を回転させると、その回転方向に応じて、駆動軸52
のネジの作用(送り)により駆動アーム53が上昇また
は下降移動し、駆動アーム53の移動に伴なってウエハ
保持具3が上昇または下降移動する。モータ51の回転
速度を制御回路(図示省略)が制御することにより、ウ
エハ保持具3の上昇速度または下降速度を適宜調整する
ことができる。ウエハ保持具3の移動距離はたとえば3
00〜600mm程度であり、移動速度を50〜200
mm/sec以上の高速とすることが好ましい。
【0025】回転機構6は、モータ61と回転軸62と
で構成されている。モータ61が回転軸62を回転させ
ることで、回転軸62の上端部に結合されているウエハ
保持具3が回転軸62と一体に回転するようになってい
る。
【0026】面状発熱源2は、たとえば二ケイ化モリブ
デン(MoSi2)、鉄(Fe)とクロム(Cr)とアルミ
ニウム(Al)の合金線であるカンタル(商品名)線等
の抵抗発熱体を発熱面と平行に面状に配置することによ
り構成されてよい。たとえば、二ケイ化モリブデン(M
oSi2)は単線として使用することができ、カンタル線
はコイルとして使用することができる。特に、二ケイ化
モリブデン(MoSi2)は約1800゜Cの高温にも十
分に耐えられるので、酸化・拡散処理用の発熱材料とし
て好適である。図4に、面状発熱源2の具体的構成例を
示す。この構成例は、たとえば二ケイ化モリブデンの単
線からなる抵抗発熱線21を螺旋状に巻いたものであ
る。
【0027】面状発熱源2の発熱面は、上記したよう
に、半導体ウエハ1の処理面11と同様の形態つまり円
形状であるのが好ましく、また、その外径が半導体ウエ
ハ1の外径の2倍以上であるのが好ましい。このような
発熱面の形状・サイズ条件を満たす面状発熱源2によれ
ば、半導体ウエハ1の中央部と周辺部との間の温度差を
十分に小さくし、半導体ウエハ1の処理面11の全体に
より均一な温度で熱処理を施すことができる。
【0028】面状発熱源2の発熱面は、上記したよう
に、ウエハ保持具3上の半導体ウエハ1と平行に対向す
るのが望ましく、発熱面の全体が一様な平面であっても
よく、周辺部が半導体ウエハ1に接近する方向に湾曲し
ていてもよい。
【0029】面状発熱源2の温度は、半導体ウエハ1の
最高使用温度よりも100〜300゜C高いことが好ま
しい。面状発熱源2の発熱は加熱制御部(図示省略)に
より制御されるが、その温度コントロールは面状発熱源
2付近の適宜の位置に熱電対等の温度センサ(図示省
略)を配置してそのセンサ出力信号(温度検出信号)に
基づいて行われてよい。
【0030】面状発熱源2は、位置的には、上記したよ
うにウエハ保持具3上の半導体ウエハ1の処理面11と
対向するように保温材4の上部内壁に固定配置される。
面状発熱源2と半導体ウエハ1とが最接近するときの間
隔または最短離間距離Lは、装置の小型化の観点からす
れば短い距離とした方がよいが、大面積の半導体ウエハ
1の全面を均一な温度に加熱する観点からすれば長い距
離とした方がよい。具体的には、小型化と温度均一性の
両条件をある程度両立し得る距離、たとえば300〜6
00mm程度に設定してよい。
【0031】また、図3に示すように、面状発熱源2と
半導体ウエハ1との間に面状の均熱部材23を配置する
構成としてもよい。この均熱部材23は、面状発熱源2
に発熱ムラが存在する場合に、その発熱ムラを解消して
(均して)、半導体ウエハ1に向かう放射熱を正しく垂
直方向に揃えるものである。均熱部材23をたとえば高
純度炭化ケイ素(SiC)等のように汚染され難い材料
で構成して、面状発熱源2を均熱部材23により処理空
間から隔離することにより、面状発熱源2を汚染の原因
となる重金属を含む材料で構成したとしても、該重金属
による汚染を効果的に防止することができる。
【0032】均熱部材23は、ウエハ保持具3上の半導
体ウエハ1の処理面11と対向するように配置され、面
状発熱源2と同様に半導体ウエハ1の外径の2倍以上の
外径を有するのが好ましい。また、均熱部材23の厚み
は、その中央部の厚みを周辺部の厚みよりも大きくする
ことが好ましく、このような厚み分布構造とすることに
より半導体ウエハ1の周辺部における熱放散を少なくし
て、ウエハの中央部と周辺部との間の温度均一性を一層
向上させることができる。また、均熱部材23の形状
を、その周辺部が半導体ウエハ1に接近する方向に湾曲
する形態としてもよい。均熱部材23の周辺部をそのよ
うに湾曲させることによっても、半導体ウエハ1の周辺
部における熱放散を少なくして、ウエハの中央部と周辺
部との間の温度差を小さくすることができる。
【0033】次に、この熱処理装置における処理の動作
を説明する。図5に、酸化または拡散処理の熱処理モー
ドにおける一実施形態の熱処理方法による処理温度特性
の一例を示す。
【0034】熱処理中は、面状発熱源2の温度を一定温
度たとえば1300゜Cに維持する。処理容器7は、半
導体ウエハ1が容器内に搬入または収容された後は密閉
される。そして、密閉状態の処理容器7内でガス導入管
8およびガス排気管9を通じて所望の処理ガスを流す。
【0035】この実施形態では、図5に示すように、最
初に窒素ガス(N2)を流しながら、半導体ウエハ1の
温度が室温から約500゜C(第1の温度)に達するま
で、昇降機構5によりウエハ保持具3をたとえば200
mm/sec(第1の速度)で上昇移動させる。そし
て、半導体ウエハ1の温度が約500゜Cに達したな
ら、次に半導体ウエハ1の温度が約1200゜C(第2
の温度)に達するまで、昇降機構5によりウエハ保持具
3をたとえば100mm/sec(第2の速度)でさら
に上昇移動させる。そして、半導体ウエハ1の温度が約
1200゜Cに達した後は、ウエハ保持具3を当該位置
に固定した状態で、窒素ガスの供給を停止し、代わりに
酸素ガス(O2)を半導体ウエハ1に供給しながら、酸
化または拡散処理を行う。
【0036】酸化または拡散処理が終了したなら、上記
の動作(上昇・昇温)と対称的な逆動作を行う。つま
り、最初に半導体ウエハ1の温度が約1200゜C(第
2の温度)から約500゜C(第1の温度)に下がるま
で、昇降機構5によりウエハ保持具3を100mm/s
ec(第2の速度)で下降させ、次いで半導体ウエハ1
の温度が約500゜C(第1の温度)から室温に下がる
まで、昇降機構5によりウエハ保持具3を200mm/
sec(第1の速度)で下降させる。なお、この下降・
降温の動作中は処理容器7内に窒素ガスを流す。こうし
て半導体ウエハ1の温度を室温まで下げて、1回の全熱
処理工程を終了する。
【0037】なお、上記のような酸化または拡散処理の
間に、回転機構6により半導体ウエハ1を回転運動させ
ることもできる。
【0038】上記したように、この実施形態の熱処理方
法では、処理容器7内で面状発熱源2に対して半導体ウ
エハ1の処理面11を対向させ、面状発熱源2の温度を
所定温度に維持した状態で、最初に半導体ウエハ1の温
度が第1の温度(たとえば約500゜C)に達するま
で、半導体ウエハ1を面状発熱源2に向かって第1の速
度(たとえば200mm/sec)で上昇移動させ、半
導体ウエハ1の温度が第1の温度に達した後に、半導体
ウエハ1の温度が第1の温度よりも高い第2の温度(た
とえば約1200゜C)に達するまで、半導体ウエハ1
を面状発熱源2に向かって第2の速度(たとえば100
mm/sec)でさらに上昇移動させるようにしてい
る。
【0039】このような急速加熱式の熱処理方法によれ
ば、半導体ウエハ1にスリップ、歪、ソリ等が生ぜず、
信頼性の高い熱処理が可能となり、さらには最近の半導
体プロセス技術におけるデザインルールの微細化、半導
体ウエハの大口径化に対応した急速熱処理が可能とな
る。したがって、たとえば50〜100Åのドーピング
処理、ゲート酸化膜やキャパシタ絶縁膜の極薄膜形成、
0.1μm以下の浅いPN接合の形成、LOCOS酸化
膜の形成、高誘電体材料を使用したキャパシタ絶縁膜の
形成等に用いられる種々の熱処理において、大なる効果
を発揮することができる。
【0040】本発明の熱処理方法は、常圧のプロセス、
減圧プロセス、真空プロセスのいずれにも適用すること
ができる。また、面状の被処理体としては、円型の半導
体ウエハに限定されず、LCD等の角型やその他の面状
の被処理体であってもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
面状の被処理体の処理面全体を高精度な温度均一性で急
速に加熱ないし熱処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本原理を説明するための図である。
【図2】一実施形態の熱処理方法を実施するための熱処
理装置の構成を示す略縦断面図である。
【図3】実施形態の熱処理装置において均熱部材を設け
る構成例を示す要部断面図である。
【図4】実施形態の熱処理装置における面状発熱部材の
一構成例を模式的に示す略平面図である。
【図5】一実施形態の熱処理方法による処理温度特性の
一例を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体ウエハ 2 面状発熱源 3 ウエハ保持具 4 保温材 5 昇降機構 6 回転機構 7 処理容器 8 ガス導入管 9 ガス排気管 11 (半導体ウエハの)処理面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面状発熱源に面状の被処理体の被処理面
    を対向させた状態で、前記被処理体を前記面状発熱源に
    相対的に接近させて前記被処理体を熱処理する熱処理方
    法であって、 前記面状発熱源の温度を所定温度に維持した状態で、前
    記被処理体の温度が第1の温度に達するまで、前記被処
    理体を前記面状発熱源に向かって第1の速度で相対的に
    移動させる工程と、 前記被処理体の温度が第1の温度に達した後、前記面状
    発熱源の温度を前記所定温度に維持した状態で、前記被
    処理体の温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度に
    達するまで、前記被処理体を前記面状発熱源に向かって
    第2の速度で相対的に移動させる工程とを有することを
    特徴とする熱処理方法。
  2. 【請求項2】 前記熱処理の際、少なくとも2種以上の
    ガスを時間的に切り替えて別々に前記被処理体に供給す
    ることを特徴とする請求項1に記載の熱処理方法。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも2種以上のガスは、窒素
    ガス(N2)および酸素ガス(O2)を含むことを特徴と
    する請求項2に記載の熱処理方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の速度が前記第2の速度よりも
    大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の熱処理装置。
JP2001046431A 2001-02-22 2001-02-22 熱処理方法 Pending JP2001284341A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001046431A JP2001284341A (ja) 2001-02-22 2001-02-22 熱処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001046431A JP2001284341A (ja) 2001-02-22 2001-02-22 熱処理方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22969491A Division JP3179806B2 (ja) 1991-08-16 1991-08-16 熱処理方法および熱処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001284341A true JP2001284341A (ja) 2001-10-12

Family

ID=18908057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001046431A Pending JP2001284341A (ja) 2001-02-22 2001-02-22 熱処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001284341A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9183986B2 (en) 2009-06-15 2015-11-10 Murata Manufacturing Co., Ltd. Laminated ceramic electronic component and manufacturing method therefor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9183986B2 (en) 2009-06-15 2015-11-10 Murata Manufacturing Co., Ltd. Laminated ceramic electronic component and manufacturing method therefor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190035654A1 (en) Substrate Processing Apparatus
US5536918A (en) Heat treatment apparatus utilizing flat heating elements for treating semiconductor wafers
US6774060B2 (en) Methods and apparatus for thermally processing wafers
JPH05121342A (ja) 熱処理装置
JP3138304B2 (ja) 熱処理装置
JP2001284341A (ja) 熱処理方法
JP3281018B2 (ja) 熱処理方法
JP3151022B2 (ja) 熱処理装置
JP3179806B2 (ja) 熱処理方法および熱処理装置
JP3126455B2 (ja) 熱処理装置
JP2001291710A (ja) 熱処理装置及び熱処理方法
JP3119706B2 (ja) 熱処理装置および熱処理方法
JP3451097B2 (ja) 熱処理装置
JP3464005B2 (ja) 熱処理方法
JP3182532B2 (ja) 熱処理装置
JP3553512B2 (ja) 熱処理装置及び熱処理方法
JP3507548B2 (ja) 熱処理方法
JPH05144758A (ja) 熱処理装置
JPH0547615A (ja) 半導体ウエハ
JP2001267258A (ja) 熱処理方法および熱処理装置
JPH05206047A (ja) 熱処理装置
JP2008311587A (ja) 基板処理装置
JPH0547691A (ja) 熱処理装置
JP4064911B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH09213646A (ja) 半導体熱処理方法およびそれに用いる装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040330