JP2000077346A - 熱処理装置 - Google Patents

熱処理装置

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JP2000077346A
JP2000077346A JP10255995A JP25599598A JP2000077346A JP 2000077346 A JP2000077346 A JP 2000077346A JP 10255995 A JP10255995 A JP 10255995A JP 25599598 A JP25599598 A JP 25599598A JP 2000077346 A JP2000077346 A JP 2000077346A
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heat treatment
container
temperature
treatment apparatus
wafer
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JP10255995A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Yamamoto
博之 山本
Yasuyuki Okabe
庸之 岡部
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理容器に断面凸状の保護管収容部を設けて
処理容器の直径は小さくしつつ被処理体からの熱を直接
検出できるようにし、温度コントロールの迅速性と熱処
理の面内均一性を向上できるようにした熱処理装置を提
供する。 【解決手段】 所定のピッチで被処理体ボート30に載
置した複数の被処理体Wを、周囲に加熱手段54を配置
した縦型の熱処理容器28内に収容し、前記処理容器内
に処理ガスを流し、前記処理容器内に設けた温度測定手
段74A〜74Dの検出値に基づいて前記加熱手段への
電力を制御しつつ前記被処理体に所定の処理を施す熱処
理装置において、前記温度測定手段を保護管76内に収
容し、前記熱処理容器に前記保護管を収容するために半
径方向外方へ向けて凸状になされた保護管収容部72を
高さ方向に沿って設ける。これにより、保護管収容部に
保護管を収容し、処理容器の直径は小さくしつつ被処理
体からの熱を直接検出できるようにしたので、温度コン
トロールの迅速性と熱処理の面内均一性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体ウエ
ハ等の被処理体に成膜等の所定の処理を施す熱処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体集積回路を製造する場合
には、半導体ウエハやガラス基板の表面にシリコン膜や
シリコン酸化膜等の各種の成膜を施したり、或いは酸化
処理したり、各種の熱処理が施される。このような半導
体集積回路の特性を向上させる上で、中に組み込まれる
個々のトランジスタやキャパシタ等の特性を向上させる
ことは特に重要である。ところで、最近の半導体集積回
路の更なる高密度化、高集積化及び多層化の要請によ
り、一層の薄膜化が要求されている。このため、成膜さ
れる酸化膜や窒化膜等の各種の絶縁膜や金属膜に関して
はその電気的特性を高く維持するために、成膜時に膜厚
の高い面内均一性が要求される。例えば成膜処理の場合
には周知のように、膜厚は成膜ガスの流量、ガス組成
比、プロセス圧力、プロセス温度等の各種のパラメータ
によって制御される。例えばプロセス温度に例をとれ
ば、成膜中においては如何に成膜中の半導体ウエハの温
度を正確に測定し、この測定値に基づいて加熱ヒータを
精度良くコントロールできるかという点に、成膜プロセ
スの良否がかかっている。
【0003】例えば、縦型の処理容器として内筒とこれ
に同心状に配置された外筒とよりなる2重管構造のもの
を採用している場合には、内筒と外筒との間隙にゾーン
毎に対応した複数の熱電対を上下方向に適宜離間させて
配置し、この熱電対により内筒の内側に位置するウエハ
から内筒を透過してきた熱線等をウエハ温度として検出
し、これに基づいてゾーン毎の加熱ヒータの発熱量を制
御することにより所望のウエハ温度を維持するようにし
ている。また、膜厚の面内均一性の良否を決定する要因
としては、上記したような成膜温度の他に、ウエハ周縁
部を上昇或いは降下する成膜ガスの速度も大きく関係し
ている。すなわち、ウエハボート上に多段に載置されて
いるウエハ表面に膜が堆積する際に、例えば各ウエハの
外周側では成膜ガスは上昇し、各ウエハ間へは成膜ガス
は基本的には拡散により入って行く挙動をとる。この場
合、周知のように成膜ガスの流量を一定とした場合にお
いて、半導体ウエハの直径よりも内筒の直径の方がはる
かに大きく、このため成膜ガスの上昇速度が遅い時に
は、ウエハ面内の成膜に主として寄与する成膜ガスは、
拡散現象でウエハ間に侵入してくる成膜ガスの他に、ウ
エハの外周を低速で上昇する成膜ガスもウエハ周縁部の
成膜に大きく寄与する。このため、成膜ガスの上昇速度
が遅い場合には、ウエハ周縁部における膜厚が厚くな
り、ウエハ中心方向へ行くに従って、膜厚が次第に薄く
なるという現象が生じ、膜厚の面内均一性を劣化させて
しまう。
【0004】これに対して、半導体ウエハの直径よりも
内筒の直径の方が僅かに大きく、このため成膜ガスの上
昇速度が速い時には、ウエハ面内の成膜に主として寄与
する成膜ガスは、拡散現象でウエハ間に侵入してくる成
膜ガスのみとなるため、ウエハ周縁部に過剰の膜が付着
することがなくなり、膜厚の面内均一性を向上させるこ
とができる。以上の観点より、従来の通常の2重管構造
の熱処理装置にあっては、内筒の直径をできるだけ小さ
くしてこの内壁面をウエハ周縁部にできるだけ接近さ
せ、そして、前述のように熱電対は内筒と外筒との間隙
内に収容するようにしていた。この理由は、ウエハ温度
を検出するためには熱電対をできるだけウエハに接近さ
せて設置すること、すなわち内筒内に設置するのが好ま
しいが、上述のように内筒の直径を小さくした結果、内
筒内に熱電対の収容のためのスペースを確保できないた
めに、ウエハ温度をリアルタイムで検出し難い内筒と外
筒との間隙に熱電対をあえて設置している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ウエハWの
昇温速度がそれ程速くない場合には、上述のような熱電
対の配置でも問題はそれ程生じなかったが、最近、強力
な加熱ヒータを用いてウエハの昇温速度を50〜200
℃/minという高速昇温が可能となった熱処理装置が
開発されており、この装置にあっては、内筒の直径が大
きくなって成膜ガスの上昇速度が低下してしまうという
膜厚の面内均一性にとっては不利となる犠牲を払ってで
も、ウエハ温度をリアルタイムで測定することが要求さ
れるため、ウエハ温度測定用の熱電対を内筒の内側に配
置するようになっている。
【0006】図7はこのような高速昇降温用の熱処理装
置を示す概略構成図であり、処理容器2は内筒4とこれ
に同心状に配置された外筒6とにより構成され、この内
筒4内にウエハボート8に多段に支持された半導体ウエ
ハWが収容されている。そして、この内筒4とウエハボ
ート8との間隙に、複数の熱電対10を収容した石英製
の保護管12を高さ方向に沿って設けている。この熱電
対10の検出温度値を温度コントローラ14に入力し、
これに基づいて処理容器2の周囲にゾーン毎に区分して
配置した高速昇温用の各加熱ヒータ16の電力を制御
し、ウエハ温度をコントロールしている。図示例では、
高さ方向に4つのゾーンに分割している場合を示してい
る。
【0007】しかしながら、この場合には前述のように
ウエハWの温度をタイムラグがほとんどなく略リアルタ
イムで検出できるが、熱電対10が入っている保護管1
2の収容スペースを確保するために内筒4の直径D1を
ウエハWの直径D2よりある程度大きく設定しているの
で、成膜ガスの上昇速度がその分、遅くなってしまい、
ある程度の膜厚の面内均一性を向上できても、これを十
分に高く維持することができない、という問題が依然と
して発生していた。本発明は、以上のような問題点に着
目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。
本発明の目的は、処理容器に断面凸状の保護管収容部を
設けて処理容器の直径は小さくしつつ被処理体からの熱
を直接検出できるようにし、温度コントロールの迅速性
と熱処理の面内均一性を向上できるようにした熱処理装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、所定のピッチで被処理体ボートに載置
した複数の被処理体を、周囲に加熱手段を配置した縦型
の熱処理容器内に収容し、前記処理容器内に処理ガスを
流し、前記処理容器内に設けた温度測定手段の検出値に
基づいて前記加熱手段への電力を制御しつつ前記被処理
体に所定の処理を施す熱処理装置において、前記温度測
定手段を保護管内に収容し、前記熱処理容器に前記保護
管を収容するために半径方向外方へ向けて凸状になされ
た保護管収容部を高さ方向に沿って設けるように構成し
たものである。
【0009】これにより、保護管を保護管収容部内へ設
置するようにすれば、処理容器の直径を大きくすること
なく、しかも被処理体の温度を略直接温度測定手段によ
り検出することができる。このため、被処理体の温度或
いは温度変化をタイムラグを生ずることなく検出するこ
とができるで、温度制御の迅速性を増すことができ、し
かも、処理容器自体の直径(内径)は小さいままなの
で、処理ガスの上昇速度も速く保たれ、その結果、熱処
理の面内均一性も高く維持することが可能となる。処理
容器が、内筒と外筒とよりなる場合には、上記保護管収
容部は内筒に設けられる。これにより、温度測定手段を
収容した保護管の設置位置を被処理体を収容するエリア
と同一エリア内とし、被処理体からの熱線を略直接受け
ることができるようにする。
【0010】また、処理容器の下端部のみの直径を僅か
に大きくして、この部分に例えば処理ガス導入ノズルを
挿入するようにしてもよい。このような構造の処理容器
を、特に高速昇温及び高速降温が可能な熱処理装置に採
用することにより、一層その特性を引き出して熱処理の
面内均一性を確保することができる。特に、熱処理とし
て減圧熱CVD処理を行なう場合には、成膜された膜厚
の面内均一性を高く維持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る熱処理装置
の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発
明に係る熱処理装置を示す図、図2は熱処理装置内に収
容され、熱処理容器を構成する内筒を示す斜視図、図3
は該内筒を示す断面図である。ここでは、熱処理装置と
して例えば高速昇降温が可能な縦型熱処理装置を用いて
シリコン酸化膜を成膜する場合を例にとって説明する。
図示するようにこのバッチ式の縦型の熱処理装置20
は、透明な耐熱材料、例えば石英よりなる有天井であり
且つ底部が開口された円筒体状の外筒24とこの内側に
所定の間隔を隔てて同心状に配置された円筒状の内筒2
6とよりなる本発明の特徴とする熱処理容器28を有し
ており、2重管構造になっている。この熱処理容器28
の内部には被処理体ボートとして同じく石英製のウエハ
ボート30が下方より挿脱可能に設けられ、このウエハ
ボート30に上下方向に所定のピッチで多段に配置され
た被処理体としての半導体ウエハWが多数枚、例えば8
インチウエハが100〜150枚程度収容可能になされ
ている。
【0012】上記熱処理容器28の下端開口部にはこれ
を気密に開閉するフランジキャップ部32が設けられて
おり、このキャップ部32上に石英製の保温筒34を介
して上記ウエハボート30が載置される。そして、この
キャップ部32はボートエレベータ36にアーム38を
介して連結されており、これを昇降させることにより、
ウエハボート30に載置したウエハWを熱処理容器28
に対して挿脱可能としている。また、この保温筒34
は、回転軸40及び図示しない回転ベルトを介してモー
タ等に連結されており、回転可能になされている。従っ
て、熱処理時には、ウエハボート30と共にウエハWを
回転して熱処理の均一性を確保するようになっている。
【0013】また、熱処理容器28の外筒24の下部に
は、例えばステンレススチール製のマニホールド42が
設けられ、この内側に設けた突起部44により内筒26
の下端を支持している。そして、このマニホールド42
に、内筒26の内側下部に原料ガスとしてジクロルシラ
ン(SiH2 Cl2 )ガスを導入する直線状の成膜ガス
ノズル46やN2 Oガスを導入するガスノズル48が水
平方向へ挿通されている。また、このガスノズル48か
らはN2 ガスも導入できるようになっている。更に、こ
のマニホールド42には、図示しない真空ポンプに接続
された排気口50が設けられており、外筒24と内筒2
6との間の間隙から容器28内を所望の真空度まで真空
引きできるようになっている。
【0014】一方、上記熱処理容器28の外周には、こ
の側部及び天井部を覆って例えばセラミックファイバー
製断熱材よりなる円筒体状の断熱層52が設けられてお
り、この内側には、螺旋状或いは同軸的に筒体状に配列
された加熱手段としての例えば加熱ヒータ54が高い密
度で配列されている。この加熱ヒータ54は、例えば2
ケイ化モリブデン(MoSi2 )を主成分とした発熱抵
抗体(カンタル社製のカンタルスーパー加熱源)よりな
り、常温では抵抗値が非常に小さく、高温になると抵抗
値が大きくなる性質を有する。この加熱ヒータ54は、
従来のFeCrAl加熱源の表面負荷が1200℃にお
いて2W/cm2 であるのに対して10〜30W/cm
2 程度と非常に大きく、数倍〜10数倍の発熱量が得ら
れ、ウエハWに対して例えば50〜200℃/分の高速
昇温が可能となっている。この加熱ヒータ54は、高さ
方向に複数、例えば4つのゾーン54A〜54Dに分割
されており、各ゾーン毎に個別に温度制御が可能になさ
れている。
【0015】また、断熱層52の下部は、断熱シール部
材56を介して熱処理容器28の下部と接合され、この
下部にはその周方向に沿ってリング状の冷却ヘッダ58
が設けられる。この冷却ヘッダ58には、途中に送風フ
ァン60を介設した冷却気体導入通路62が接続される
と共に、この冷却ヘッダ58からは上記熱処理容器28
の外周壁と断熱層58の内壁との間隙内に延びる冷却ノ
ズル64が適当数設けられており、冷却機構66を構成
している。そして、この冷却ノズル64から熱処理終了
後の降温時に熱処理容器28の外周壁に冷却気体を吹き
付けることによりこれを高速で冷却してウエハWを高速
降温できるようになっている。この時の降温速度は例え
ば30〜100℃/分である。そして、この断熱層52
の天井部には、上記冷却気体を排出する排気口68が形
成されており、この排気口68には、ウエハWの熱処理
時にここを閉じる開閉可能になされたシャッタ70が設
けられる。
【0016】そして、本発明の特徴とする熱処理容器2
8の内筒26は、図2及び図3にも示すように、この内
筒26内を上昇する成膜ガスの上昇速度がある程度以上
速くなるようにその直径(内径)D1’がかなり小さく
設定され、ウエハWの直径D2よりも僅かに大きくなっ
ている。そして、この内筒26には、その半径方向外方
へ向けて凸状に突出させた断面略半円状の保護管収容部
72が高さ方向に沿って溝状に設けられている。そし
て、この断面略半円状の保護管収容部72の内側に、内
部に複数の温度測定手段として例えば4つの熱電対74
A〜74Dを収容した石英製の保護管76が設置されて
いる。この保護管76の下端部は、L字状に屈曲されて
マニホールド42に貫通させて取り付けられている。こ
の保護管76内に収容した4つの熱電対74A〜74D
は、その高さ方向に所定の間隔で配置されており、前記
加熱ヒータ54の各ゾーン54A〜54Dに対応させて
設けている。
【0017】このように、保護管76を収容するスペー
スとして断面略半円状の保護管収容部72を設けること
により、内筒26の直径D1’を、保護管76と干渉さ
せることなく小さく設定することが可能となる。実際に
は、ウエハサイズを8インチとすると、図7に示す内筒
4の直径D1が262mm程度であったのに対して、本
発明装置の内筒26の直径D1’は240mm程度であ
り、22mm程度小さくすることが可能である。また、
内筒26の全体に亘ってその厚みは3mm程度に設定さ
れている。そして、保護管76の直径D3は10mm程
度である。そして、上記各熱電対74A〜74Dにおけ
る検出値は、温度コントローラ78に入力されており、
これに基づいて各ゾーン毎の加熱ヒータ54A〜54D
の温度制御を個別に行ない得るようになっている。
【0018】次に、以上のように構成された装置を用い
て行なわれる成膜方法について説明する。まず、ウエハ
Wの熱処理容器28内へのウエハのロードに先立って、
熱処理容器28内をウエハWに対して自然酸化膜が付着
し難い温度である300〜600℃の範囲、例えば40
0℃に維持し、更に自然酸化膜の発生を抑制するために
熱処理容器28内にN2 ガスを所定の流量で供給し、こ
の状態で多数枚のウエハWを多段に保持したウエハボー
ト30をその下方よりロードして上昇させてこの容器内
へ収容し、下端開口部をキャップ部32で密閉して容器
28内を気密状態とする。尚、容器28の温度が300
℃よりも低いと、この後の昇温のために必要以上に時間
を要してしまうのでこれを300℃以上に予熱してお
く。
【0019】次に、N2 ガスの供給を停止して熱処理容
器28内を真空引きしてN2 ガスを排出し、そして、代
わりにN2 Oガスをガスノズル48から所定の流量で供
給し、しばらくしたならば各加熱ヒータ54A〜54D
への電力投入量を急増させてウエハWを50〜200℃
/分程度の速度で急速昇温し、これを800〜950℃
の温度範囲内、例えば875℃に維持して所定の時間だ
け放置することにより温度を安定化させる。そして、ウ
エハ温度が安定化したならば、成膜用の原料ガスとして
所定量のN2 OガスとSiH2 Cl2 ガスを供給し、ウ
エハWのポリシリコン膜上にSiO2 (シリコン酸化
膜)の成膜を所定の時間行なう。この時のシリコン酸化
膜の成膜条件は、圧力が0.1〜100Torrの範囲
内(減圧状態)で、例えば1.5Torr程度、N2
ガスの流量は10〜1000sccmの範囲内で、例え
ば500sccm程度、SiH2 Cl2 ガスの流量は、
1〜200sccmの範囲内で、例えば5sccm程度
である。
【0020】この時、下記の式による熱CVD成膜反応
によって、シリコン酸化膜(SiO2 )が減圧下にて形
成される。 SiH2 Cl2 +2N2 O→ SiO2 +2N2 +H2
+Cl2 成膜時間は形成すべき膜厚にもよるが、例えば膜厚が
5.5nmの場合には55分程度である。このようにし
てSiH2 Cl2 とN2 Oとよりなる原料ガスを用いて
熱CVD法によりシリコン酸化膜の成膜処理が終了した
ならば、N2 OガスとSiH2 Cl2 ガスの供給を停止
して熱処理容器28内を真空引きして残留ガスを排出
し、そして、サイクルパージを行なう。その後、冷却機
構66の各冷却ノズル64から冷風を外筒24の側面に
吹き付けることにより、ウエハWを例えば30〜100
℃/分の速度で急速降温してウエハWの自然酸化膜が発
生し難い温度、例えば400℃まで冷却する。その後
は、熱処理容器28内にN2 ガスを供給し、処理済みの
ウエハWをアンロードする。
【0021】この一連の成膜工程において、ウエハWの
温度は、内筒26の断面略半円状の保護管収容部72の
内側に位置させた保護管76内の熱電対74A〜74D
により検出されており、この検出値に基づいて温度コン
トローラ78は、各ゾーンに対応した加熱ヒータ54A
〜54Dを個別に制御し、所望の昇温速度やウエハ温度
を維持するようになっている。ここで、熱電対74A〜
74Dは、内筒26の内側に位置されてウエハWの位置
する領域と同一領域内に位置されているので、内筒と外
筒との間隙に熱電対を設けた場合と異なり、ウエハWの
昇温時にはほとんどタイムラグを生ずることなくウエハ
Wの実際の温度をリアルタイムで測定することができ
る。従って、温度コントローラ78を介して迅速にウエ
ハWの温度を制御することができる。すなわち、ウエハ
Wの温度が高速昇温中にあっても、その時のウエハWの
温度を略リアルタイムで正確に測定して温度制御に反映
させることができるので、ウエハWの迅速な温度制御が
可能となる。
【0022】また、成膜ガスノズル46から導入された
SiH2 Cl2 ガスやガスノズル48から導入されたN
2 Oガスは、内筒26内をこの内壁面とウエハボート3
0との間隙を上昇しつつ各ウエハW間に拡散して供給さ
れ、前述した反応式のように反応して膜がウエハ表面に
付着する。この場合、内筒26に関して保護管76を収
容する部分のみに半径方向外方へ断面半円状の保護管収
容部72を形成して、内筒26全体の直径D1’は図7
における内筒4の直径D1と比較して小さく設定できる
ので、その分、内筒26内のガス流路面積が小さくなっ
て成膜ガスの上昇速度を高く維持することができる。従
って、ウエハWの表面の成膜に寄与する成膜ガスはウエ
ハ間に拡散して拡がって行く成膜が主体的になり、成膜
ガスの上昇速度が遅いときのようにウエハWの周縁部に
過剰に膜が付着するという現象を抑制することができる
ので、膜厚の面内均一性を向上させることができる。換
言すれば、成膜ガスの上昇速度が速くなる結果、ウエハ
面内の成膜に主として寄与する成膜ガスは、拡散現象で
ウエハW間に侵入してくる成膜ガスのみとなるため、ウ
エハ周縁部に過剰の膜が付着することがなくなって膜厚
の面内均一性を向上させることができる。
【0023】特に、高速昇降温が可能な熱処理装置にあ
っては、ウエハ昇温時においてタイムラグを生ずること
なくウエハの温度を正確に検出することと、成膜ガスの
上昇速度を高く維持することを同時に満たすことができ
るので、ウエハ面内における膜厚の均一性を高く維持す
ることができる。上記実施例にあっては、内筒26は、
その直径D1’がその上端部から下端部まで同一であ
る、いわゆるストレート筒を用いる場合を例にとって説
明したが、これに限定されず、例えば図4乃至図6に示
すように内筒の直径を途中で変えるようにしてもよい。
【0024】すなわち、図4乃至図6に示す構造にあっ
ては、内筒26の上端部を含む大部分の直径を図2に示
す場合と同様にD1’とし、内筒26の下端部におい
て、内径が少しずつ拡大する傾斜部26Aと、それに続
いて内径が拡大された状態の拡大部26Bとを設けるよ
うにしてもよい。この場合、内筒26の上部(上端部)
の内径D1’は前述のように、例えば240mm程度で
あるのに対し、内筒26の下端部の拡大部26Bにおけ
る内径D4は262mm程度であり、これは図7に示す
従来の内筒4の内径D1と同じになるように設定されて
いる。また、この場合、保護管収容部72は、内径がD
1’に設定されて小さくなされた部分のみにおいては設
けられているが、内径がD4に設定されて大きくなされ
た拡大部26Bでは設けていない。これは、当然のこと
として内径を大きくすることによって保護管76を収容
するスペース確保できるようになったためである。ま
た、このように内筒26の下端部80に拡大部26Bを
設けてその内径を従来装置と同様な大きさとすることに
より、図4に示すように成膜ガスを導入する成膜ガスノ
ズル46やN2 Oガスを導入するガスノズル48とし
て、直線状のストレート管ではなくその先端をL字状に
屈曲させたL字管を用いて、その先端を上方に向けるこ
とができる。
【0025】そして、内筒26の内径が拡大する傾斜部
26Aの開始点P1を、ウエハボート30中の最下端の
ウエハ位置或いは製品ウエハの最下端の位置に対応する
ように設定しておけば、ウエハ載置領域における成膜ガ
スの上昇速度は図1に示した構造と同様の速度とするこ
とができる。従って、この場合には、膜厚の面内均一性
を向上させることができるという図1に示した装置と同
様な作用効果を発揮できるのみならず、内筒26の下端
部の拡大部26Bが図7に示す従来の構造と同一寸法な
ので、これを支持する突起部44のサイズや各ノズル4
6、48等の形状を変えることなく、そのまま採用する
ことが可能となる。尚、上記各実施例においては、処理
容器が内筒と外筒よりなる2重管構造の場合を例にとっ
て説明したが、これに限定されず、単管の場合にも適用
することができる。更には、ウエハ載置領域における成
膜ガスの流れ方向も上昇流に限定されず、下降流の場合
にも適用することができる。また、ここでは熱処理装置
として高速昇降温が可能な熱処理装置を用いたが、これ
に限定されず、通常の昇降温速度の装置にも適用するこ
とができる。更には、ここでは熱処理として成膜処理の
場合を例にとって説明したが、これに限定されず、酸化
処理、拡散処理、アニール処理等の場合にも適用するこ
とができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱処理装
置によれば、次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。被処理体を直接囲む処理容器(内筒)に保護
管収容部を設けて、この収容部に温度測定手段を収容し
た保護管を設置することにより、処理容器自体の内径を
小さくするようにしたので、被処理体の温度を正確に測
定でき、しかも、この温度変化を迅速に検出することが
できることから、温度の制御性を良好に維持することが
できるのみならず、被処理体収容領域における処理ガス
の流速も高く維持することができることから、熱処理の
面内均一性、例えば膜厚の面内均一性を高く維持するこ
とができる。また、処理容器の下端部の直径を大きくし
て従来装置と同一のサイズに設定しておくことにより、
従来装置に設計変更を加えることなく、本発明の特徴的
な処理容器を採用することができる。特に、被処理体の
高速昇降温が可能な熱処理装置に本発明を採用すること
により、良好な昇降温特性と熱処理の面内均一性を同時
に達成することができる。また、熱処理として減圧CV
D処理を行なうことにより、被処理体の表面に形成され
る膜厚の面内均一性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱処理装置を示す図である。
【図2】熱処理装置内に収容される内筒を示す斜視図で
ある。
【図3】内筒を示す断面図である。
【図4】本発明の熱処理装置の変形例を示す図である。
【図5】図4に示す熱処理装置内に収容される内筒を示
す斜視図である。
【図6】図5に示す内筒を示す断面図である。
【図7】従来の高速昇降温用の熱処理装置を示す概略構
成図である。
【符号の説明】
20 熱処理装置 24 外筒 26 内筒 28 熱処理容器 30 ウエハボート(被処理体ボート) 46 成膜ガスノズル 48 ガスノズル 54 加熱ヒータ(加熱手段) 54A〜54D ゾーン 62 冷却気体導入通路 64 冷却ノズル 66 冷却機構 72 保護管収容部 74A〜74D 熱電対(温度測定手段) 76 保護管 78 温度コントローラ 80 下端部 W 半導体ウエハ(被処理体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F045 AA06 AC05 AC15 AD08 BB02 DP19 EB02 EC02 GB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のピッチで被処理体ボートに載置し
    た複数の被処理体を、周囲に加熱手段を配置した縦型の
    熱処理容器内に収容し、前記処理容器内に処理ガスを流
    し、前記処理容器内に設けた温度測定手段の検出値に基
    づいて前記加熱手段への電力を制御しつつ前記被処理体
    に所定の処理を施す熱処理装置において、前記温度測定
    手段を保護管内に収容し、前記熱処理容器に前記保護管
    を収容するために半径方向外方へ向けて凸状になされた
    保護管収容部を高さ方向に沿って設けるように構成した
    ことを特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 前記処理容器は、前記被処理体ボートを
    その内側に直接囲む内筒と、この内筒の外周に所定の間
    隔を隔てて同心状に配置される外筒とよりなり、前記保
    護管収容部は前記内筒に設けられることを特徴とする請
    求項1記載の熱処理装置。
  3. 【請求項3】 前記処理容器は、その下端部において、
    上端部よりも直径が大きくなされていることを特徴とす
    る請求項1または2記載の熱処理装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱手段は、前記被処理体の高速昇
    温を可能とする構造であり、且つ前記被処理体の高速降
    温を可能とする冷却機構を有していることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の熱処理装置。
  5. 【請求項5】 前記熱処理は、減圧下において行なう熱
    CVDであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
    かに記載の熱処理装置。
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