JPH08335575A - 熱処理装置および方法 - Google Patents

熱処理装置および方法

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JPH08335575A
JPH08335575A JP16301195A JP16301195A JPH08335575A JP H08335575 A JPH08335575 A JP H08335575A JP 16301195 A JP16301195 A JP 16301195A JP 16301195 A JP16301195 A JP 16301195A JP H08335575 A JPH08335575 A JP H08335575A
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JP
Japan
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heat treatment
processed
wafer
substrate
control plate
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JP16301195A
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English (en)
Inventor
Wataru Okase
亘 大加瀬
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Tokyo Electron Ltd
Tokyo Electron Tohoku Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Tokyo Electron Tohoku Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反応容器の下方側から例えば半導体ウエハを
熱処理領域まで1枚づつ搬入して枚葉処理を行うにあた
って、ウエハ上に処理ガスを均一に供給し、熱処理の面
内均一性を高めること。 【構成】 光透過性材料により構成された下面開口の円
筒形状の制御板5をその上面がウエハWの被処理面と対
向するように配設し、熱処理の際には、処理ガスを反応
容器2の上部から下部へ向けて供給しながらこの制御板
5を昇降軸52により上昇させる。この制御板5の全面
には厚さ方向にガス通流孔51が形成されており、処理
ガスはガス通流孔51を通過してウエハW上へ到達す
る。従って処理ガスは制御板5により流量及び圧力を弱
められるのでこのためウエハの中心部における負圧の程
度が小さくなり、ウエハの表面におけるガス流れが均一
になって、面内均一性の高い熱処理が行なえる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱処理装置および方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造プロセスの中に、
高温下においてシリコンの表面部を酸化しこれにより酸
化膜(絶縁膜)を得る酸化処理や、不純物層を表面に形
成したシリコン層を加熱し、これにより不純物をシリコ
ン層内に熱拡散する拡散処理などがある。
【0003】この種の酸化、拡散を行う熱処理装置とし
てバッチ式である縦型熱処理装置が知られているが、例
えばキャパシタ絶縁膜の酸化膜やゲート酸化膜の形成あ
るいは不純物イオンの拡散処理では、極めて薄い膜や浅
い接合を得る場合、膜質、膜厚や拡散深さがサーマルバ
ジェット(熱履歴)の影響を大きく受け、バッチ式の熱
処理装置では、先に反応管内に搬入されたウエハと最後
の方に搬入されたウエハとではサーマルバジェットに大
きな差が生じてしまう。
【0004】そこで上述の熱処理炉を改良し、反応管内
の設定位置に1枚づつウエハを保持具に載せて搬入した
後急加熱する枚葉式の熱処理装置についても検討が進め
られている。このような枚葉式の熱処理装置について図
9に示す概略図を参照しながら説明すると、1は縦型の
反応管であり、熱処理領域を含む部分が断熱体10で囲
まれている。この反応管1には、上から下へ向って処理
ガスが流れるように処理ガス供給管11及び排気管12
が設けられている。
【0005】反応管1の中には、スループットを確保す
るために例えば150〜200mm/秒程度の速度で昇
降できるようにウエハ保持具13が設けられており、こ
のウエハ保持具13には反応管1の下方側の移載室14
にて図示しない搬送手段により1枚のウエハWが載置さ
れ、ウエハWが所定位置まで上昇した後抵抗発熱体15
a及び均熱体15bよりなる加熱部15により所定の熱
処理温度まで加熱されると共に処理ガス供給管11より
処理ガスが供給されて例えば常圧雰囲気で酸化処理され
る。
【0006】そして移載室14に移載された処理前のウ
エハWが加熱部15よりの輻射熱を直接受けることによ
る熱履歴の影響を軽減し、また処理済みのウエハについ
ても冷却させるために反応管1と移載室14との間に光
遮断バルブであるシャッタ16が左右両側にて進退自在
に設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら上述
の装置では、ウエハWの被処理面には処理ガスが直接に
正面から当たり、しかもウエハWの表面積が大きいため
ウエハWをウエハ保持具13にて移載室14から熱処理
領域まで上昇させる際、処理ガスの流れに対向して例え
ば150〜200mm/秒程度の高速度で上昇させる
と、ウエハWが大きな抵抗(風圧)を受ける。ウエハW
の表面では処理ガスの大部分がウエハWの表面に沿って
内方から外方へ向って流れるが、ウエハW表面における
風圧が大きいと、この表面に沿って流れるガス流が早
く、このためウエハW表面の中心部付近は、周縁部付近
に比べて負圧になり、これにより図10(a)に示すよ
うに、ウエハWの中心部付近では、表面あるいはその付
近に達したガスが外側に向わずに内側に巻き込むように
流れ、この負圧領域に一旦滞留するような状態になって
しまう。
【0008】このような状態ではウエハWの中心部付近
における処理ガスの供給量がその外方側の領域よりも少
なくなるので、ウエハWの被処理面上に形成される薄膜
Fの膜厚は、図10(b)に示すように中心付近で小さ
くなり、高い面内均一性が得られない。ここにこの種の
枚葉式熱処理装置は、半導体デバイスの微細化に対応す
るよう、極めて薄い膜を高精度に形成するために開発さ
れたものであり、またウエハサイズが今後大口径化して
いくことから、こうした現象は課題の一つになってい
る。
【0009】本発明は、このような事情の下になされた
ものであり、その目的は被処理基板の被処理面に処理ガ
スをできるだけ均一に供給し、面内均一性の高い熱処理
を行うことのできる熱処理装置および方法を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、反応
容器内の上部側のガス供給口から下部側へ向けて処理ガ
スを供給しながら、被処理基板を保持具に保持させて反
応容器内の下方側から熱処理領域まで上昇させ、反応容
器の外に設けられた加熱源からの輻射熱により熱処理す
る熱処理装置において、前記被処理基板と前記ガス供給
口との間に、その厚さ方向に複数のガス通流孔が形成さ
れた光透過性の制御板を、被処理基板と対向するように
昇降可能に設けたことを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、反応容器内の上部側の
ガス供給口から下部側へ向けて処理ガスを供給しなが
ら、被処理基板を保持具に保持させて反応容器内の下方
側から熱処理領域まで上昇させ、反応容器の外に設けら
れた加熱源からの輻射熱により熱処理する熱処理方法に
おいて、厚さ方向に複数のガス通流孔が形成された昇降
可能な光透過性の制御板を、前記被処理基板の近傍に被
処理面と対向するように位置させた状態で、前記保持具
を上昇させる工程を含むことを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、、反応容器内の上部側
のガス供給口から下部側へ向けて処理ガスを供給しなが
ら、被処理基板を保持具に保持させて反応容器内の下方
側から熱処理領域まで上昇させ、反応容器の外に設けら
れた加熱源からの輻射熱により熱処理する熱処理方法に
おいて、その厚さ方向に複数のガス通流孔が形成された
光透過性の制御板を、前記被処理基板の近傍に被処理面
と対向するように位置させた状態で、被処理基板を予熱
位置にて予熱する工程と、次いで前記被処理基板と前記
ガス供給孔との間に前記制御板を介在させた状態で前記
保持具を上昇させる工程と、を含むことを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、被処理基板を保持具に
保持させて反応容器内の下方側から熱処理領域まで上昇
させ、反応容器の外に設けられた加熱源からの輻射熱に
より熱処理する熱処理装置において、前記被処理基板の
上方に、昇降可能なガス供給部を設けたことを特徴とす
る。
【0014】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、ガス供給部は被処理基板と空間を介して対向配置さ
れた制御板と、前記空間に処理ガスを供給するガス供給
管とを含むことを特徴とする。
【0015】請求項6の発明は、被処理基板を保持具に
保持させて反応容器内の下方側から熱処理領域まで上昇
させ、反応容器の外に設けられた加熱源からの輻射熱に
より熱処理する熱処理方法において、前記被処理基板の
上方近傍に、昇降可能なガス供給部を位置させて、この
ガス供給部から被処理基板に向けて処理ガスを供給しな
がら、前記保持具を上昇させる工程を含むことを特徴と
する。
【0016】
【作用】ガス供給口から反応容器内に供給された処理ガ
スは、一旦制御板に当たり、一部は制御板の上面に沿っ
て周縁部から外方に流れ、他の一部はガス通流孔を介し
て下面側に流れ込む。従って処理ガスは制御板により弱
められて、つまり流量および圧力が通流孔の大きさや数
に応じて制御されて被処理基板に到達する。この結果被
処理基板の上昇速度が速くても、被処理基板の表面に沿
って内方から外方に向うガス流は弱く、このため被処理
基板の中心部付近の負圧の程度は小さいので、被処理基
板表面付近におけるガスの流れが均一になり、面内均一
性の高い熱処理を行なうことができる。
【0017】またガス供給部を被処理基板と共に昇降可
能に設けると、処理ガスはガス供給部の一部をなす制御
板に当たり、そのガス流が弱められて被処理基板に到達
するので、上述の効果が得られる。さらに被処理基板と
制御板との間の空間に処理ガスを供給するようにする
と、反応容器全体への処理ガスを拡散させる場合に比
べ、ガスの消費量を低減させることができる。
【0018】
【実施例】図1は本発明の実施例に係る熱処理方法を実
施するための熱処理装置を示す断面図である。図1中2
は例えば石英よりなる、下端部が開口した管状の反応容
器であり、この反応容器2により被処理基板例えば半導
体ウエハWに対して熱処理を行う処理室が構成されてい
る。この反応容器2は加熱炉20の中に配置されて5
り、この加熱炉20は、反応容器2の周囲及び上面を間
隙を介して覆うように設けられた例えば炭化ケイ素(S
iC)よりなる均熱部材21を備えている。
【0019】更に均熱部材21の外側には断熱体22及
び、水冷ジャケット23aを備えた外装体23が設けら
れている。また均熱部材21の上面と断熱体22との間
には、抵抗発熱体よりなる加熱源24が配置されてい
る。さらに、前記反応容器2には、図示しない処理ガス
供給源からの処理ガスを、後述するウエハ保持具3上の
ウエハWに供給するように、反応容器2内部の上部側に
開口するガス供給口25aをその先端部に有する処理ガ
ス供給管25が設けられると共に、反応容器2の下部側
には反応容器2内を排気する排気管26が接続されてい
る。
【0020】前記反応容器2内には被処理基板の保持具
であるウエハ保持具3が設けられており、このウエハ保
持具3は回転軸31の頂部に取り付けられ、モータMに
より回転軸31を介して回転できるようになっている。
そしてこの回転軸31は、第1の昇降軸42の内部に軸
受け42aを介して貫通されており、この昇降軸42は
筒状体の下端部にてボールネジなどの第1の昇降機構4
3により昇降できるように構成されている。
【0021】前記昇降軸42の頂部には、例えば図2に
示すように石英等の光透過性材料よりなるウエハWより
も直径が大きい円板状の第1の制御板41がウエハWの
裏面と所定の空間を介して対向するように設けられてい
る。
【0022】前記ウエハ保持具3と前記ガス供給口25
aとの間には、例えば石英等の光透過性材料により構成
された第2の制御板5がウエハ保持具3上のウエハWの
被処理面と対向するように設けられている。この第2の
制御板5は、ウエハを覆う位置にあるときにはウエハW
の裏面付近に位置することになる側壁が周縁に形成さ
れ、ウエハWよりも直径が大きい円筒構造に作られてお
り、その上面と側壁には厚さ方向に多数のガス通流孔5
1が形成されている。第2の制御板5は第2の昇降軸5
2で支持されており、この昇降軸52は筒状体6の下端
部にてボールネジなどの第2の昇降機構53により昇降
できるように構成されている。
【0023】前記反応容器2の下方側には、上端部が反
応容器2の下端部に気密に接続され、内部空間が反応容
器2内の空間に連続する、水冷ジャケットを有する筒状
体6が配設されている。この筒状体6には前記ウエハ保
持具3と外部との間でウエハの移載を行うための移載室
61が形成されており、この移載室61の側壁部にはゲ
ートバルブにより開閉されるウエハWの搬入出口62が
形成されている。
【0024】また移載室61の上部両側には、反応容器
2側からの輻射熱を遮断するためのシャッタS1、S2
が設けられると共に、移載室61の下部両側にも、筒状
体6の底部側との間を遮断するように、シャッタS3、
S4が設けられており、シャッタS3、S4は閉じたと
きに第1の昇降軸42及び第2の昇降軸52を囲む切り
欠きが先端に形成されている。63、64、65、66
はシャッタの待機室である。
【0025】次に上述実施例の作用について図3を参照
しながら述べる。先ず図3(a)に示すようにウエハ保
持具3を鎖線の如く移載室61内に位置させておき、図
1に示した搬入出口62より図示しないアームにより被
処理基板であるウエハWを搬入してウエハ保持具3上に
載置する。一方加熱源24よりの輻射熱が均熱体21を
通じて反応容器2内に入射し、所定温度の均熱領域が形
成される。また処理ガスが反応容器2内を上部側から下
部側へ向けて流れるように、反応容器2内を排気管26
を介して排気しながら処理ガス供給管25から処理ガス
例えばO2 ガス及びHClガスの混合ガスが反応容器2
内に供給される。このときシャッタS1、S2、及びS
3、S4は閉じられており、反応容器2からの輻射熱が
シャッタS1、S2で遮られている。
【0026】次いで図3(b)に示すようにシャッタ
(S1、S2)を開いた後、ウエハ保持具3を回転軸3
1を介して回転させながら、第1の昇降軸42により予
熱領域Bまで上昇させるが、このときウエハ保持具3と
共に第2の制御板5も、制御板5の下面とウエハWの被
処理面との間に所定の距離を保つように、例えばウエハ
保持具3と同じ速度で第2の昇降軸52により上昇させ
る。
【0027】続いてウエハ保持具3を予熱領域Bに待機
させた状態で、図3(c)に示すように、第2の制御板
5を熱処理領域Aの若干上方位置まで上昇させ、この後
図3(d)に示すようにウエハ保持具3を予熱領域Bか
ら熱処理領域Aまで上昇させる。この熱処理領域Aにウ
エハWが位置しているときには、ウエハWと制御板5と
は上述の距離が保たれる。
【0028】ここでウエハ保持具3と第2の制御板5と
の上昇パターンとしては、先ずウエハ保持具3と第2の
制御板5とを一緒に予熱領域Bまで上昇させ、第2の制
御板5を熱処理領域Aの途中位置まで上昇させた後、ウ
エハ保持具3を第2の制御板5の近傍位置まで上昇さ
せ、続いてウエハ保持具3と第2の制御板5とを熱処理
領域Aの所定位置まで一緒に上昇させるようにしてもよ
いし、ウエハ保持具3と第2の制御板5とを予熱領域B
から熱処理領域Aの所定位置で一緒に上昇させるように
してもよい。またウエハ保持具3と第2の制御板5とを
予熱領域Bまで一緒に上昇させた後、第2の制御板5の
上昇速度をウエハ保持具3の上昇速度より速くして上昇
させるようにしてもよい。
【0029】このようにしてウエハ保持具3と第2の制
御板5とを上昇させると、処理ガスは図4(a)に示す
ように、一旦第2の制御板5に当たり、その一部は制御
板5の上面に沿って周縁部から外方に流れ、他の一部は
ガス通流孔51を通過して制御板5の下面側に流れ込
む。このため処理ガスは、その流量や圧力が制御板5に
より弱められてウエハWの被処理面に到達する。
【0030】従って表面積の大きいウエハWを高速で上
昇させても、ウエハWの表面における風圧が小さくなる
ので、この表面に沿って内方から外方へ向って流れるガ
ス流が遅くなり、このためウエハWの中心部付近におけ
る負圧の程度は小さくなる。この結果、ウエハW中心部
の負圧領域においても処理ガスは滞留せずに外方へ向っ
て流れていくので、ウエハWの中心部付近とその外方側
の領域では処理ガスの供給量がほぼ均一になる。
【0031】一方加熱源24からの熱線は制御板5を透
過してウエハWに到達し、これによりウエハWが所定温
度例えば1100℃まで昇温する。そしてウエハ保持具
3を熱処理領域に所定時間停止させておくことによりウ
エハWの表面に例えば厚さ数十オングストロームの酸化
膜が形成される。
【0032】このような熱処理装置では、上述のように
ウエハWの被処理面付近における処理ガスのガス流がほ
ぼ均一になるので、ウエハW上に形成される膜厚の面内
均一性を高めることができる。また予熱領域Bから熱処
理領域AまでウエハWを上昇させるにあたって、制御板
5をウエハ保持具3より先に上昇させた場合には、ウエ
ハ保持具3を上昇させる際、ウエハWはその周囲からも
熱線を受けるため温度上昇が速くなり、所定温度へ速や
かに安定するので、酸化膜の成長を左右する熱履歴のば
らつきが抑えられてより膜厚の面内均一性が高くなる。
【0033】さらに加熱源24からの熱線は第2の制御
板5を透過してウエハWへ到達するが、この際制御板5
も加熱し、加熱された制御板5からの輻射熱もウエハW
へ到達する。このためウエハWから見れば制御板5も加
熱源となるが、制御板5全体から輻射される熱線は制御
板5の近傍に置かれたウエハWの被処理面の表面にほぼ
均一に到達するので、結果として加熱源24からの熱線
が制御板5によりならされることになり、これによりウ
エハW表面全体における温度上昇が揃ってくるので、面
内均一性の高い熱処理を行なうことができる。
【0034】さらにまた処理ガスは加熱源24により加
熱されると共に、制御板5によっても加熱されるのでウ
エハWに到達するまでの間に暖められる。従って温度の
低い処理ガスが原因となる、ウエハWの温度低下による
膜質の悪下や、ウエハWの局部的な温度低下による面内
均一性の悪下等を抑えることができる。そしてまた第1
の制御板41を設けることにより、ウエハWの下方側か
ら処理ガスがウエハWの裏面側へ流れ込むことを抑え
て、この裏面側への膜の付着を防止することができる。
【0035】次に本実施例の他の例について図5により
説明する。この例の熱処理装置では、反応容器7の頂部
に、加熱炉20を貫通する昇降軸の支持管71が配設さ
れると共に、この支持管71の内部には、下端部に第2
の制御板5が取り付けられた第2の昇降軸72が図示し
ない軸受けを介して挿通されている。またこの第2の昇
降軸72の基端側は支持管71から反応容器7の外部に
突出しており、アーム74を介して図示しない昇降機構
に接続されている。その他の構成は、図1に示す熱処理
装置と同様である。このような構成の熱処理装置では、
第2の制御板5は図示しない昇降機構により第2の昇降
軸72を介して上述の昇降パターンでウエハ保持具3と
独立に昇降されるので、上述した効果が得られる。
【0036】以上において本実施例の熱処理装置では、
第1の制御板41及び第2の制御板5として図1、2に
示す例に限らず、図6に示すような構成例を適用しても
よい。図6(a)に示す例は、第1の制御板44の周縁
部を起立させたものであり、第2の制御板5をウエハW
を覆う位置に配置したときには、第2の制御板5の側壁
端部と前記周縁部端部との間にはガス通流孔を兼ねる空
間が設けられるように構成されている。また図6(b)
に示す例は、第2の制御板54をウエハWより直径の大
きい円板状に構成したものである。図示はしていない
が、この第2の制御板54と図1に示す第1の制御板4
1を組み合わせて適用してもよい。そして図6(c)に
示す例は第1の制御板45と第2の制御板54とでウエ
ハWの周囲を取り囲む円筒体を形成するように構成した
ものである。これらの第1の制御板45、第2の制御板
5、54に形成される夫々のガス通流孔45a、51、
54aは、処理ガスの流量や圧力を所望の大きさに制御
するように、その大きさや数が設定される。なお本発明
では第2の制御板5をウエハ保持具3に対して独立に昇
降させる構成とすることに限らず、例えばウエハ保持具
の昇降軸に固定部材を介して固定するようにしてもよ
い。また処理ガスの供給部については、反応容器を二重
管構造とし、内管の頂部中央に処理ガスのガス供給口を
形成するようにしてもよい。
【0037】次に本発明の他の実施例について説明す
る。本実施例の熱処理装置は、図7に示すように、反応
容器8の頂部に、図示しない加熱炉を貫通する支持管8
1が配設されると共に、この支持管81の内部には、下
端部に光透過性材料例えば石英製のガス拡散部82が設
けられた昇降軸83が図示しない軸受けを介して挿通さ
れている。前記ガス拡散部82は、ウエハWと対向する
ように設けられ、ウエハWよりも径の大きい下端開口の
円筒体84と、この円筒体84の中に、上面との間に気
密な空間を形成するように設けられたガス拡散板85と
からなり、ガス拡散板85には厚さ方向にガスの通流孔
86が穿設されている。また前記昇降軸83の中には処
理ガスを供給するガス供給管87が配管されており、こ
のガス供給管87の先端はガス拡散部82の前記空間に
開口している。この実施例では、ガス拡散板85、及び
円筒体84の側壁の一部(ガス拡散板85よりも下方側
部分)が制御板に相当する。その他の構成は図5に示す
熱処理装置と同様である。
【0038】このような熱処理装置では、ガス供給管8
7から処理ガスをガス拡散部83を介してウエハWへ向
けて供給しながら、昇降軸82によりウエハ保持具3と
独立に例えば所定の距離を維持しながら上昇させて熱処
理が行なわれる。この実施例においてはガス供給部自体
もウエハ保持具3と共に上昇するので、ウエハ表面の風
圧が小さくなり、また処理ガスは制御板(ガス拡散板8
5及び円筒体84の側壁)により、ウエハWに均一に供
給されるようにガス流が制御されてウエハW上へ到達す
る。このためウエハWの被処理面付近における処理ガス
の流れは面全体に亘ってほぼ均一になり、この結果高い
面内均一性で熱処理を行うことができる。また処理ガス
は制御板により囲まれた狭い空間に供給されるので、反
応容器8内全体へのガスの拡散が抑えられ、結果として
処理ガスの供給量を少なくすることができる。
【0039】続いて本実施例の他の例を図8により述べ
ると、図8(a)の例は光透過性材料により形成された
下面開口の円筒形状の制御板91をウエハWに対向して
被処理面の上方付近を覆うように、取り付け部材93を
介して昇降軸42に固定して設けると共に、昇降軸42
の内部にガス供給管92を設け、このガス供給管92の
先端部を、ウエハWと制御板91との間の空間に開口さ
せるように構成されている。
【0040】図8(b)の例は図8(a)のガス供給管
92の代わりに、ウエハWと制御板91との間の空間に
おいて、ウエハの周方向に沿って複数例えば2本のガス
供給管94、95をウエハWを挟んで対向して設けるよ
うに構成されており、図8(c)の例は、ガス供給管9
6が制御板91の下面側の空間に開口するように制御板
91の上面に接続して構成されている。これらの例にお
いては、制御板91とガス供給管92、94、95、9
6によりガス供給部が構成されている。この場合におい
てもガス供給部は昇降可能に設けられており、ガス供給
管により第2の制御板91とウエハWとの間の空間に処
理ガスを供給しながらウエハ保持具3と共に制御板91
を上昇させて熱処理が行なわれる。
【0041】なお以上において本発明は酸化膜の形成に
限らず他の熱処理例えば不純物イオンの拡散処理やCV
D処理などの熱処理を行う場合に適用することができ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、被処理基板の上方に昇
降可能な制御板を設け、この制御板を介して処理ガスを
被処理基板上に供給するようにしたので、処理ガスの流
量や圧力が制御板により制御され、被処理基板の表面付
近にガスがほぼ均一に供給され、この結果面内均一性の
高い熱処理を行うことができる。また被処理基板の上方
にガス供給部を昇降可能に設けると、反応容器全体への
ガスの拡散が抑えられ、ガスの消費量を低減することが
できるという効果が更に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に用いられる熱処理装置を示
す断面図である。
【図2】本発明の第1の制御板、ウエハ保持具、第2の
制御板を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例の工程を示す説明図である。
【図4】図1に示す熱処理装置の作用を示す説明図であ
る。
【図5】図1の実施例の他の例に用いられる熱処理装置
を示す断面図である。
【図6】図1の実施例で用いられる第2の制御板の他の
例を示す断面図である。
【図7】本発明の他の実施例に用いられる反応容器の断
面図である。
【図8】図7の実施例で用いられるガス供給部の他の例
を示す断面図である。
【図9】従来の熱処理装置を示す概略断面図である。
【図10】従来の熱処理装置における、(a)はウエハ
の被処理面近傍のガス流れを示す説明図、(b)はウエ
ハ上に形成される薄膜の状態図である。
【符号の説明】
2 反応管 24 抵抗発熱体 25、85、92、94、95、96 処理ガス供給
管 3 ウエハ保持具 41、45 第1の制御板 42 第2の昇降軸 5、54、83、91 第2の制御板 52、72、82、93 第2の昇降軸 45a、51、54a、84a ガス通流孔 84 ガス供給板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応容器内の上部側のガス供給口から下
    部側へ向けて処理ガスを供給しながら、被処理基板を保
    持具に保持させて反応容器内の下方側から熱処理領域ま
    で上昇させ、反応容器の外に設けられた加熱源からの輻
    射熱により熱処理する熱処理装置において、 前記被処理基板と前記ガス供給口との間に、その厚さ方
    向に複数のガス通流孔が形成された光透過性の制御板
    を、被処理基板と対向するように昇降可能に設けたこと
    を特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 反応容器内の上部側のガス供給口から下
    部側へ向けて処理ガスを供給しながら、被処理基板を保
    持具に保持させて反応容器内の下方側から熱処理領域ま
    で上昇させ、反応容器の外に設けられた加熱源からの輻
    射熱により熱処理する熱処理方法において、 厚さ方向に複数のガス通流孔が形成された昇降可能な光
    透過性の制御板を、前記被処理基板の近傍に被処理面と
    対向するように位置させた状態で、前記保持具を上昇さ
    せる工程を含むことを特徴とする熱処理方法。
  3. 【請求項3】 反応容器内の上部側のガス供給口から下
    部側へ向けて処理ガスを供給しながら、被処理基板を保
    持具に保持させて反応容器内の下方側から熱処理領域ま
    で上昇させ、反応容器の外に設けられた加熱源からの輻
    射熱により熱処理する熱処理方法において、 その厚さ方向に複数のガス通流孔が形成された光透過性
    の制御板を、前記被処理基板の近傍に被処理面と対向す
    るように位置させた状態で、被処理基板を予熱位置にて
    予熱する工程と、 次いで前記被処理基板と前記ガス供給孔との間に前記制
    御板を介在させた状態で前記保持具を上昇させる工程
    と、 を含むことを特徴とする熱処理方法。
  4. 【請求項4】 被処理基板を保持具に保持させて反応容
    器内の下方側から熱処理領域まで上昇させ、反応容器の
    外に設けられた加熱源からの輻射熱により熱処理する熱
    処理装置において、 前記被処理基板の上方に、昇降可能なガス供給部を設け
    たことを特徴とする熱処理装置。
  5. 【請求項5】 ガス供給部は被処理基板と空間を介して
    対向配置された制御板と、前記空間に処理ガスを供給す
    るガス供給管とを含むことを特徴とする請求項4記載の
    熱処理装置。
  6. 【請求項6】 被処理基板を保持具に保持させて反応容
    器内の下方側から熱処理領域まで上昇させ、反応容器の
    外に設けられた加熱源からの輻射熱により熱処理する熱
    処理方法において、 前記被処理基板の上方近傍に、昇降可能なガス供給部を
    位置させて、このガス供給部から被処理基板に向けて処
    理ガスを供給しながら、前記保持具を上昇させる工程を
    含むことを特徴とする熱処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6473993B1 (en) 1999-03-31 2002-11-05 Tokyo Electron Limited Thermal treatment method and apparatus
KR100513434B1 (ko) * 1998-09-08 2006-01-27 삼성전자주식회사 반도체 제조설비의 실린더 가동막대 가이드
JP2009021534A (ja) * 2007-06-15 2009-01-29 Nuflare Technology Inc 気相成長装置及び気相成長方法

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