JPH11111294A - リチウム二次電池 - Google Patents
リチウム二次電池Info
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Abstract
W及び/又はFe、MBはSi、Ge、P、As、S
b、Zr及びVよりなる群から選ばれた少なくとも一種
の元素、0.1≦b≦5である。〕で表される実質的に
非晶質の酸化物をリチウムイオン吸蔵材とする負極を備
える。 【効果】放電容量が大きく、しかも充放電サイクル特性
の良いリチウム二次電池が提供される。
Description
イオン吸蔵材を有する負極と、非水電解質とを備えるリ
チウム二次電池に係わり、詳しくは放電容量が大きく、
しかも充放電サイクル特性が良いリチウム二次電池を提
供することを目的とした、負極に用いるリチウムイオン
吸蔵材の改良に関する。
ム二次電池の負極のリチウムイオン吸蔵材としては、当
初、金属リチウムが考えられていた。しかし、金属リチ
ウムを使用した場合、充電時に負極の表面に樹枝状のリ
チウムが電析し、この電析リチウムの成長に因り内部短
絡が起こる虞れがある。
は樹枝状のリチウムが電析する虞れが無い、リチウムイ
オンを電気化学的に吸蔵及び放出することが可能な炭素
材料が使用されている。
大きい黒鉛でも、370mAh/gであり、比較的小さ
い。このため、近年、携帯機器用電源などに対する充電
間隔の長期化の要請から、比容量の大きいリチウムイオ
ン吸蔵材の研究が盛んに行われている。
は、リチウムイオン吸蔵材として、炭素材料に比べて比
容量の大きいSnO又はSnO2 を含む複合酸化物が、
負極のリチウムイオン吸蔵材として提案されている。
果、これらの酸化物を使用した場合には、充放電する
と、すなわちリチウムイオンの挿入・脱離を繰り返す
と、これらの酸化物の構造破壊が急激に進み、比容量が
短サイクル裡に減少することが分かった。すなわち、同
公報に開示の複合酸化物には、充放電サイクルにおける
安定性に特に課題があることが分かった。
は、SnO又はSnO2 を含む複合酸化物以外に、Nb
2 O5 、WO2 などが提案されている(特開平6−21
5770号公報、特開平6−215770号公報、特開
平5−275079号公報参照)。しかし、それらの多
くは充電時に吸蔵したリチウムイオンを放電時に殆ど放
出することができないために比容量が極めて小さい。
しかも充放電サイクルにおける安定性の良い酸化物をリ
チウムイオン吸蔵材として使用することにより、放電容
量が大きく、しかも充放電サイクル特性が良いリチウム
二次電池を提供することを目的とする。
るリチウム二次電池(以下、「第1電池」と称する。)
は、負極のリチウムイオン吸蔵材が、組成式MA MB b
Ox 〔式中、MA はW及び/又はFe、MB はSi、G
e、P、As、Sb、Zr及びVよりなる群から選ばれ
た少なくとも一種の元素、0.1≦b≦5である。〕で
表される実質的に非晶質の酸化物であることを特徴とす
る。
池(以下、「第2電池」と称する。)は、負極のリチウ
ムイオン吸蔵材が、組成式MA MB b MC c Ox 〔式
中、MA はW及び/又はFe、MB はSi、Ge、P、
As、Sb、Zr及びVよりなる群から選ばれた少なく
とも一種の元素、MC はZn、Ti、Cd、In、Pb
及びAlよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元
素、0.1≦b≦5、0.01≦c≦5である。〕で表
される実質的に非晶質の酸化物であることを特徴とす
る。
池(以下、「第3電池」と称する。)は、負極のリチウ
ムイオン吸蔵材が、組成式MA MB b MD d Ox 〔式
中、MA はW及び/又はFe、MB はSi、Ge、P、
As、Sb、Zr及びVよりなる群から選ばれた少なく
とも一種の元素、MD はLi、Na、K、Mg、Ca及
びBaよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、
0.1≦b≦5、0.01≦d≦5である。〕で表され
る実質的に非晶質の酸化物であることを特徴とする。
池(以下、「第4電池」と称する。)は、負極のリチウ
ムイオン吸蔵材が、組成式MA MB b MC c MD d Ox
〔式中、MA はW及び/又はFe、MB はSi、Ge、
P、As、Sb、Zr及びVよりなる群から選ばれた少
なくとも一種の元素、MC はZn、Ti、Cd、In、
Pb及びAlよりなる群から選ばれた少なくとも一種の
元素、MD はLi、Na、K、Mg、Ca及びBaより
なる群から選ばれた少なくとも一種の元素、0.1≦b
≦5、0.01≦c≦5、0.01≦d≦5である。〕
で表される実質的に非晶質の酸化物であることを特徴と
する。この明細書では、第1電池〜第4電池とを、本発
明電池と総称することがある。
る実質的に非晶質(アモルファス)の酸化物は、M
A (W及び/又はFe)の酸化物と、MB (Si、G
e、P、As、Sb、Zr及びVよりなる群から選ばれ
た少なくとも一種の元素)の酸化物とを、充分に攪拌混
合しながら加熱溶融させた後、10°C/分以上の冷却
速度で冷却することにより、作製することができる。M
A の酸化物のみを使用したのでは非晶質の酸化物を得る
ことは困難であるが、MB の酸化物を少量併用すること
により、実質的に非晶質の酸化物を容易に作製すること
ができる。MA の酸化物としては、比容量及び充放電サ
イクルにおける安定性の良い非晶質の酸化物を作製する
上で、WO2 及びFe2 O3 を使用することが好まし
い。MB の酸化物は、陽イオン−酸素結合強度が330
kJ/モル以上であり、非晶質の酸化物の網目骨格を形
成する。冷却手段としては、融液を容器ごと放冷しても
良いし、ロール急冷法や噴霧急冷法を用いても良い。第
1電池の非晶質の酸化物は、上述した溶融冷却法の外、
ゾル−ゲル法によっても作製することができる。また、
第1電池の非晶質の酸化物は、CVD(化学蒸着)法又
はスパッタリング法により、薄膜として、得ることがで
きる。以下に述べる第2電池〜第4電池の非晶質の酸化
物も、溶融冷却法、ゾル−ゲル法、CVD法、スパッタ
リング法などによって作製することができる。
表される実質的に非晶質の酸化物は、MA (W及び/又
はFe)の酸化物と、MB (Si、Ge、P、As、S
b、Zr及びVよりなる群から選ばれた少なくとも一種
の元素)の酸化物と、MC (Zn、Ti、Cd、In、
Pb及びAlよりなる群から選ばれた少なくとも一種の
元素)の酸化物とを、充分に攪拌混合しながら加熱溶融
させた後、10°C/分以上の冷却速度で冷却すること
により、作製することができる。非晶質の酸化物にMC
の酸化物を含有せしめることにより、非晶質の酸化物の
構造が安定化して充放電サイクルにおける劣化が抑制さ
れる。
3電池の如くMD (Li、Na、K、Mg、Ca及びB
aよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素)の酸
化物を含有せしめてもよく、第4電池の如く、MC の酸
化物とMD の酸化物との両方を含有せしめてもよい。非
晶質の酸化物にMD の酸化物を含有せしめることによ
り、非晶質の酸化物の構造が安定化して、充放電サイク
ルにおける劣化が抑制される。また、MD の酸化物に
は、非晶質相の生成を容易にする働きもある。
ンの2θ=20°〜50°の領域に非晶質相に由来する
ブロードなピークを有し、且つそのブロードなピークの
回折強度が、結晶相に由来するピーク(2θ=10°〜
80°の領域に現れるピークのうちで回折強度の最も大
きいピーク)の回折強度に比べて、大きい点に特徴があ
り、結晶相に由来するピークの回折強度が非晶質相に由
来するピークの回折強度の1/10以下のものが、比容
量及び充放電サイクルにおける安定性の点で好ましい。
ウムイオン吸蔵材の改良に関する。それゆえ、正極活物
質、電解液、セパレータなどの電池を構成する他の部材
・要素については、リチウム二次電池用として従来公知
の材料を特に制限なく使用することができる。
NiO2 、LiFeO2 、LiTiO2 、LiMn2 O
4 等のリチウム・遷移金属複合酸化物が例示される。
プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート等の有機溶媒に、LiPF6 、LIC
lO4 、LiCF3 SO3 、LiN(CF3 SO2 )2
等の溶質(電解質塩)を0.7〜1.5モル/リットル
溶かした溶液が例示される。電解液に代えて固体電解質
を用いることも可能である。
放電サイクルにおける安定な3次元網目構造を有する特
定の非晶質の酸化物を負極のリチウムイオン吸蔵材とし
て使用しているので、放電容量が大きく、しかも充放電
サイクル特性が良い。
するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるもので
はなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施
することが可能なものである。
較電池を作製し、各電池の放電容量及び充放電サイクル
特性を調べた。
ての人造黒鉛との重量比18:1の混合物95重量部
と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン5重量部のN
−メチル−2−ピロリドン溶液とを混練してスラリーを
調製し、このスラリーを集電体としてのアルミニウム箔
の両面にドクターブレード法により塗布した後、150
°Cで2時間真空乾燥して、正極を作製した。
nOに、SiO2 、GeO2 、P2 O5 、As2 O5 、
Sb2 O5 、ZrO2 又はV2 O5 を、W、Fe又はS
nとSi、Ge、P、As、Sb、Zr又はVの原子比
1:1で加え、乾燥アルゴン雰囲気下で充分に混合し、
アルゴン雰囲気の溶解炉にて、300°Cで脱水乾燥し
た後、1200°Cに3〜5時間加熱保持して溶融させ
て、融液を調製した。
2 及びZrO2 を、W、Fe又はSnとSiとZrの原
子比1:0.5:0.5で加え、乾燥アルゴン雰囲気下
で充分に混合し、アルゴン雰囲気の溶解炉にて、300
°Cで脱水乾燥した後、1200°Cに3〜5時間加熱
保持して溶融させて、融液を調製した。
5 及びZrO2 を、W、Fe又はSnとPとZrの原子
比1:0.5:0.5で加え、乾燥アルゴン雰囲気下で
充分に混合し、アルゴン雰囲気の溶解炉にて、300°
Cで脱水乾燥した後、1200°Cに3〜5時間加熱保
持して溶融させて、融液を調製した。
5 及びV2 O5 を、W、Fe又はSnとPとVの原子比
1:0.5:0.5で加え、乾燥アルゴン雰囲気下で充
分に混合し、アルゴン雰囲気の溶解炉にて、300°C
で脱水乾燥した後、1200°Cに3〜5時間加熱保持
して溶融させて、融液を調製した。
上に展延して急冷し、光沢性を有する塊状の非晶質の酸
化物を作製し、次いでこれを粉砕し、分級して、粒径5
〜20μmの粉末とした。X線回折により、これらの各
粉末がX線回折パターンに明確なピークを有しない非晶
質の酸化物粉末であることを確認した。また、ICP発
光分析により、各粉末の元素組成が、原料酸化物中に含
まれる各元素の比に等しいことを確認した。なお、IC
P発光分析とは、高周波誘導により励起したアルゴンプ
ラズマ中に溶媒に溶かした試料を噴霧し、このとき励起
された原子が発するスペクトル線を分析することにより
定性又は定量分析する方法である。
オン吸蔵材)と人造黒鉛との重量比9:1の混合物95
重量部と、ポリフッ化ビニリデン5重量部のN−メチル
−2−ピロリドン溶液とを混練してスラリーを調製し、
このスラリーを集電体としての銅箔の両面にドクターブ
レード法により塗布した後、150°Cで2時間真空乾
燥して、負極を作製した。また、非晶質の酸化物粉末に
代えて結晶質のWO2、Fe2 O3 又はSnOをリチウ
ムイオン吸蔵材として使用したこと以外は上記と同様に
して、負極を作製した。
ジエチルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒に、
LiPF6 を1モル/リットル溶かして電解液を調製し
た。
水電解液を用いてAAサイズの円筒形リチウム二次電池
A1〜A11(第1電池),B1〜B11(第1電
池),C1〜C11,A0,B0,C0(比較電池)を
作製した。正極と負極の容量比を1:1.2とした。セ
パレータにはポリプロピレン製の微多孔膜を用いた。電
池寸法は、直径18mm;高さ65mmである。
00サイクル目までの1サイクル当たりの平均容量劣化
率〕各電池について、室温(25°C)にて、200m
Aで4.1Vまで充電した後、200mAで2.75V
まで放電する工程を1サイクルとする充放電サイクル試
験を行い、各電池の1サイクル目の放電容量(mAh)
及び下式で定義される200サイクル目までの1サイク
ル当たりの平均容量劣化率(%/サイクル)を求めた。
第1電池A1〜A11,B1〜B11及び比較電池C1
〜C11についての結果を表1に、また比較電池A0,
B0,C0についての結果を表2に、それぞれ示す。表
1中の電池符号の下に示した数字が放電容量であり、放
電容量の下に示した数字が平均容量劣化率である。表2
に平均容量劣化率が示されていないのは、比較電池A
0,B0,C0は数回程度の充放電しかできなかったか
らである。
サイクル目の放電容量−200サイクル目の放電容量)
/1サイクル目の放電容量}÷充放電サイクル(199
サイクル)×100
1,B1〜B11は、比較電池C1〜C11に比べて、
1サイクル目の放電容量が大きく、平均容量劣化率が小
さい。表2に示すように、比較電池A0,B0,C0
は、1サイクル目の放電容量が、第1電池A1〜A1
1,B1〜B11に比べて遙に小さい。なお、第1電池
A6,A7,B6,B7の平均容量劣化率が他の第1電
池に比べて大きいことから、MB 原料としてZrO2 又
はV2 O5 を使用する場合は、第1電池A8〜A11,
B8〜B11における如く、SiO2 、P2 O5 等の他
のMB 原料を併用することが好ましいことが分かる。
し、各電池の放電容量及び充放電サイクル特性を調べ
た。
WとPの原子比1:1の混合物に、ZnO、TiO2 、
CdO、In2 O3 、PbO又はAl2 O3 を、WとZ
n、Ti、Cd、In、Pb又はAlの原子比0.1で
加え、乾燥アルゴン雰囲気下で充分に混合し、アルゴン
雰囲気の溶解炉にて、300°Cで脱水乾燥した後、1
200°Cに3〜5時間加熱保持して溶融させて、融液
を調製した。負極の作製においてこれらの各融液を急冷
して得た酸化物粉末をリチウムイオン吸蔵材として使用
したこと以外は実験1と同様にして、第2電池D1〜D
6を作製した。X線回折により、リチウムイオン吸蔵材
として使用した各酸化物粉末が非晶質の酸化物粉末であ
ることを確認した。また、ICP発光分析により、各酸
化物粉末の元素組成が、原料酸化物中に含まれる各元素
の比に等しいことを確認した。
の原子比1:1の混合物に、ZnO、TiO2 、Cd
O、In2 O3 、PbO又はAl2 O3 を、FeとZ
n、Ti、Cd、In、Pb又はAlの原子比0.1で
加え、乾燥アルゴン雰囲気下で充分に混合し、アルゴン
雰囲気の溶解炉にて、300°Cで脱水乾燥した後、1
200°Cに3〜5時間加熱保持して溶融させて、融液
を調製した。負極の作製においてこれらの各融液を急冷
して得た非晶質の酸化物粉末をリチウムイオン吸蔵材と
して使用したこと以外は実験1と同様にして、第2電池
E1〜E6を作製した。X線回折により、リチウムイオ
ン吸蔵材として使用した各酸化物粉末が非晶質の酸化物
粉末であることを確認した。また、ICP発光分析によ
り、各酸化物粉末の元素組成が、原料酸化物中に含まれ
る各元素の比に等しいことを確認した。
00サイクル目までの1サイクル当たりの平均容量劣化
率〕各電池について実験1で行ったものと同じ条件の充
放電サイクル試験を行い、各電池の1サイクル目の放電
容量(mAh)及び200サイクル目までの1サイクル
当たりの平均容量劣化率(%/サイクル)を求めた。結
果を表3に示す。
E6は、それぞれ表1に示す第1電池A3及びB3に比
べて、平均容量劣化率が小さく、充放電サイクル特性が
良い。
4電池を作製し、各電池の放電容量及び充放電サイクル
特性を調べた。
WとPの原子比1:1の混合物に、Li2 O、K2 O、
Na2 O、MgO、CaO又はBaOを、WとLi、
K、Na、Mg、Ca又はBaの原子比0.1で加え、
乾燥アルゴン雰囲気下で充分に混合し、アルゴン雰囲気
の溶解炉にて、300°Cで脱水乾燥した後、1200
°Cに3〜5時間加熱保持して溶融させて、融液を調製
した。負極の作製においてこれらの各融液を急冷して得
た酸化物粉末をリチウムイオン吸蔵材として使用したこ
と以外は実験1と同様にして、第3電池F1〜F6を作
製した。X線回折により、リチウムイオン吸蔵材として
使用した各酸化物粉末が非晶質の酸化物粉末であること
を確認した。また、ICP発光分析により、各酸化物粉
末の元素組成が、原料酸化物中に含まれる各元素の比に
等しいことを確認した。
の原子比1:1の混合物に、Li2O、K2 O、Na2
O、MgO、CaO又はBaOを、WとLi、K、N
a、Mg、Ca又はBaの原子比0.1で加え、乾燥ア
ルゴン雰囲気下で充分に混合し、アルゴン雰囲気の溶解
炉にて、300°Cで脱水乾燥した後、1200°Cに
3〜5時間加熱保持して溶融させて、融液を調製した。
負極の作製においてこれらの各融液を急冷して得た非晶
質の酸化物粉末をリチウムイオン吸蔵材として使用した
こと以外は実験1と同様にして、第3電池G1〜G6を
作製した。X線回折により、リチウムイオン吸蔵材とし
て使用した各酸化物粉末が非晶質の酸化物粉末であるこ
とを確認した。また、ICP発光分析により、各酸化物
粉末の元素組成が、原料酸化物中に含まれる各元素の比
に等しいことを確認した。
bOとのWとPとPbの原子比1:1:0.1の混合物
に、Li2 O、K2 O、Na2 O、MgO、CaO又は
BaOを、WとLi、K、Na、Mg、Ca又はBaの
原子比0.1で加え、乾燥アルゴン雰囲気下で充分に混
合し、アルゴン雰囲気の溶解炉にて、300°Cで脱水
乾燥した後、1200°Cに3〜5時間加熱保持して溶
融させて、融液を調製した。負極の作製においてこれら
の各融液を急冷して得た酸化物粉末をリチウムイオン吸
蔵材として使用したこと以外は実験1と同様にして、第
4電池H1〜H6を作製した。X線回折により、リチウ
ムイオン吸蔵材として使用した各酸化物粉末が非晶質の
酸化物粉末であることを確認した。また、ICP発光分
析と原子吸光分析により、各酸化物粉末の元素組成が、
原料酸化物中に含まれる各元素の比に等しいことを確認
した。
00サイクル目までの1サイクル当たりの平均容量劣化
率〕各電池について実験1で行ったものと同じ条件の充
放電サイクル試験を行い、各電池の1サイクル目の放電
容量(mAh)及び200サイクル目までの1サイクル
当たりの平均容量劣化率(%/サイクル)を求めた。結
果を表4に示す。
G6及び第4電池H1〜H6は、表3に示す第2電池D
1〜D6,E1〜E6に比べて、平均容量劣化率が概ね
小さく、充放電サイクル特性が良い。
b MD d Ox で表される非晶質の酸化物の組成式中のb
及びdと、放電容量及び充放電サイクル特性の関係を調
べた。
とを、乾燥アルゴン雰囲気下にて、P/W=0、0.0
1、0.1、1、5又は10、K/W=0、0.01、
0.1、1、5又は10で充分に混合し、アルゴン雰囲
気の溶解炉にて、300°Cで脱水乾燥した後、120
0°Cに3〜5時間加熱保持して溶融させて、融液を調
製した。負極の作製においてこれらの各融液を急冷して
得た酸化物粉末をリチウムイオン吸蔵材として使用した
こと以外は実験1と同様にして、電池L1〜L36を作
製した。X線回折により、リチウムイオン吸蔵材として
使用した各酸化物粉末が非晶質の酸化物粉末であること
を確認した。また、ICP発光分析と原子吸光分析によ
り、各酸化物粉末の元素組成が、原料酸化物中に含まれ
る各元素の比に等しいことを確認した。したがって、P
/Wは組成式中のbに相当し、K/Wは組成式中のdに
相当する。
を、乾燥アルゴン雰囲気下にて、P/Fe=0、0.0
1、0.1、1、5又は10、K/Fe=0、0.0
1、0.1、1、5又は10で充分に混合し、アルゴン
雰囲気の溶解炉にて、300°Cで脱水乾燥した後、1
200°Cに3〜5時間加熱保持して溶融させて、融液
を調製した。負極の作製においてこれらの各融液を急冷
して得た酸化物粉末をリチウムイオン吸蔵材として使用
したこと以外は実験1と同様にして、電池M1〜M36
を作製した。X線回折により、リチウムイオン吸蔵材と
して使用した各酸化物粉末が非晶質の酸化物粉末である
ことを確認した。また、ICP発光分析と原子吸光分析
により、各酸化物粉末の元素組成が、原料酸化物中に含
まれる各元素の比に等しいことを確認した。したがっ
て、P/Feは組成式中のbに相当し、K/Feは組成
式中のdに相当する。
00サイクル目までの1サイクル当たりの平均容量劣化
率〕各電池について実験1で行ったものと同じ条件の充
放電サイクル試験を行い、各電池の1サイクル目の放電
容量(mAh)及び200サイクル目までの1サイクル
当たりの平均容量劣化率(%/サイクル)を求めた。第
3電池L1〜L36についての結果を表5に、また第3
電池M1〜M36についての結果を表6に、それぞれ示
す。
/W=0.01〜5である非晶質の酸化物を使用した場
合に、放電容量が1900mAh以上で、しかも平均容
量劣化率の小さいリチウム二次電池が得られることが分
かる。また、表6より、P/Fe=0.1〜5で、且つ
K/Fe=0.01〜5である非晶質の酸化物を使用し
た場合に、放電容量が1900mAh以上で、しかも平
均容量劣化率の小さいリチウム二次電池が得られること
が分かる。
O5 を、MD の酸化物としてK2 Oを使用したが、他の
MB の酸化物及び他のMD の酸化物を使用する場合も、
MB/(MA すなわち、W又はFe)=0.1〜5、且
つMD /(MA すなわち、W又はFe)=0.01〜5
の非晶質の酸化物を使用した場合に、放電容量が大き
く、しかも平均容量劣化率の小さい電池(第3電池)が
得られることを確認した。
晶質の酸化物をリチウムイオン吸蔵材とする第1電池、
組成式MA MB b MC c Ox で表される非晶質の酸化物
をリチウムイオン吸蔵材とする第2電池及び組成式MA
MB b MC c MD d Ox で表される非晶質の酸化物をリ
チウムイオン吸蔵材とする第4電池についても、MB/
MA =0.1〜5、MC /MA =0.01〜5、MD /
MA =0.01〜5の非晶質の酸化物を使用した場合
に、放電容量が大きく、しかも平均容量劣化率の小さい
電池が得られることを確認した。
ル特性が良いリチウム二次電池が提供される。
Claims (6)
- 【請求項1】正極と、リチウムイオン吸蔵材を有する負
極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池におい
て、前記リチウムイオン吸蔵材が、組成式MA MB b O
x 〔式中、MA はW及び/又はFe、MB はSi、G
e、P、As、Sb、Zr及びVよりなる群から選ばれ
た少なくとも一種の元素、0.1≦b≦5である。〕で
表される実質的に非晶質の酸化物であることを特徴とす
るリチウム二次電池。 - 【請求項2】正極と、リチウムイオン吸蔵材を有する負
極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池におい
て、前記リチウムイオン吸蔵材が、組成式MA MB b M
C c Ox 〔式中、MA はW及び/又はFe、MB はS
i、Ge、P、As、Sb、Zr及びVよりなる群から
選ばれた少なくとも一種の元素、MC はZn、Ti、C
d、In、Pb及びAlよりなる群から選ばれた少なく
とも一種の元素、0.1≦b≦5、0.01≦c≦5で
ある。〕で表される実質的に非晶質の酸化物であること
を特徴とするリチウム二次電池。 - 【請求項3】正極と、リチウムイオン吸蔵材を有する負
極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池におい
て、前記リチウムイオン吸蔵材が、組成式MA MB b M
D d Ox 〔式中、MA はW及び/又はFe、MB はS
i、Ge、P、As、Sb、Zr及びVよりなる群から
選ばれた少なくとも一種の元素、MD はLi、Na、
K、Mg、Ca及びBaよりなる群から選ばれた少なく
とも一種の元素、0.1≦b≦5、0.01≦d≦5で
ある。〕で表される実質的に非晶質の酸化物であること
を特徴とするリチウム二次電池。 - 【請求項4】正極と、リチウムイオン吸蔵材を有する負
極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池におい
て、前記リチウムイオン吸蔵材が、組成式MA MB b M
C c MD d Ox 〔式中、MA はW及び/又はFe、MB
はSi、Ge、P、As、Sb、Zr及びVよりなる群
から選ばれた少なくとも一種の元素、MC はZn、T
i、Cd、In、Pb及びAlよりなる群から選ばれた
少なくとも一種の元素、MD はLi、Na、K、Mg、
Ca及びBaよりなる群から選ばれた少なくとも一種の
元素、0.1≦b≦5、0.01≦c≦5、0.01≦
d≦5である。〕で表される実質的に非晶質の酸化物で
あることを特徴とするリチウム二次電池。 - 【請求項5】前記実質的に非晶質の酸化物が、MA 原料
としてWO2 及び/又はFe2 O3を使用して作製され
たものである請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム
二次電池。 - 【請求項6】前記実質的に非晶質の酸化物は、結晶相に
由来するピークの回折強度が非晶質相に由来するピーク
の回折強度の1/10以下である請求項1〜4のいずれ
かに記載のリチウム二次電池。
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