JPH11109124A - カラーフィルター用感光性フィルム - Google Patents

カラーフィルター用感光性フィルム

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JPH11109124A
JPH11109124A JP26755797A JP26755797A JPH11109124A JP H11109124 A JPH11109124 A JP H11109124A JP 26755797 A JP26755797 A JP 26755797A JP 26755797 A JP26755797 A JP 26755797A JP H11109124 A JPH11109124 A JP H11109124A
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JP
Japan
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film
color filter
photosensitive
weight
thermoplastic resin
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JP26755797A
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Hiroshi Yamazaki
宏 山崎
Manabu Saito
学 斎藤
Hiromi Furubayashi
寛己 古林
Tadahiro Tanigawa
直裕 谷川
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 段差の少ないパターンを容易に形成できるカ
ラーフィルターを製造できるカラーフィルター用感光性
フィルムを提供する。 【解決手段】 (a)支持体フィルム、(b)着色され
た感光性樹脂層及び(c)保護フィルムの順に積層され
たカラーフィルター用感光性フィルムにおいて、(a)
支持体フィルムとしてポリエステルフィルム上に85〜
95重量%のエチレンを含有するビニルモノマーを共重
合した熱可塑性樹脂のフィルムを積層したものを用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置等に用いられるカラーフィルター用感光性フィルム、
詳しくはパターンの段差の少ないカラーフィルターの得
られるカラーフィルター用感光性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶カラーテレビ、液晶カラー表示のコ
ンピューターなどが実用化されているが、これらの液晶
表示装置は、透明電極を設けたガラス等の透明な基板を
1〜10μm程度の間隔を設けて、その間に液晶物質を
封入し、電極間に印加した電圧により液晶物質を配向さ
せその濃淡により表示する仕組になっている。さらに、
カラー表示のため、ガラスなどの光学的に透明な基板の
表面に2種以上の色相を異にする極めて微細なストライ
プ状又はモザイク状のパターンを一定間隔に開けて、平
行又は交差して並べたカラーフィルターを設置してい
る。
【0003】カラーフィルターは、通常、透明基板、着
色パターン、保護膜、透明電極の順に形成されている。
着色パターンは2種以上の色相を異にする極めて微細な
ストライプ状又はモザイク状のパターンからなるもので
ある。
【0004】これらのパターンは色相を所定の順序に所
定の間隔をおいて整然と配置し、しかも厚さむらの少な
い均一な層とする必要があり、種々のカラーフィルター
の製造法が提案されている。例えばスクリーン印刷法で
は低コストのカラーフィルターの形成が可能である。ま
たフォトリソグラフィ技術を用いる方法、すなわち、カ
ラーフィルター用基板上に形成された透明膜に、所定の
ネガマスクを通して紫外線照射し、未露光部を除去した
のち、防染層を形成しながら染色する方法がある。
【0005】前記の方法の改良方法として、基板上に着
色した溶液状感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥した後、
露光・現像して一色のパターンを形成させ、該工程を他
の色についても同様に繰り返し行ってカラーフィルター
を形成する方法がある。また、現在プリント配線板製造
時のエッチングレジスト、めっきレジスト、ソルダレジ
スト等に一般に使用されている支持体フィルム及び感光
性樹脂層からなる感光性フィルムを使用した多色の微細
なストライプ状又はモザイク状のパターンを簡単に高精
度で形成できるカラーフィルターの製造法が知られてい
る。
【0006】この方法においては、透明基板上に支持体
フィルムと一色に着色された感光性樹脂層とから成る感
光性フィルムを、着色された感光性樹脂層が基板に面す
るように貼り合わせる工程、露光して所定のパターンを
形成させる工程及び前記支持体フィルムを剥がして現像
する工程を繰り返して多色パターンを形成させてカラー
フィルターが製造される。
【0007】例えば、一つの色相着色剤を含む感光性樹
脂層を支持体フィルムに塗布乾燥した感光性フィルムの
感光性樹脂層を透明基板上に転写して、所定のパターン
のマスクを介して露光・現像してパターンを形成する方
法(特開昭61−99102号公報)が知られている。
また、このフィルムに所定のパターンのマスクを介して
露光・現像してパターンを形成したのちに、透明基板上
に転写してカラーフィルターのパターンを形成する方法
(特開昭61−99103号公報)及びこのフィルムを
透明基板上に加熱圧着して、所定のパターンのマスクを
介して露光して、支持体フィルムを剥離し、現像して透
明着色の画像パターンを形成する方法(特開昭63−1
87203号公報)が知られている。また、着色感光性
樹脂層の上にポリ酢酸ビニル共重合体の接着体を構成し
た感光性フィルムを用いて特開昭63−187203号
公報と同様の方法でカラーフィルターのパターンを形成
する方法(特開平2−24624号公報)が知られてい
る。
【0008】しかしながら、感光性フィルムを用いたカ
ラーフィルターの製造においては、多色の内2色目以降
を感光性フィルムのラミネート(積層)で形成するた
め、どうしても既に形成されたパターンが影響し表面に
段差が発生する問題がある。この段差は後工程の透明樹
脂からなるオーバーコート層の塗布むらやその後のスパ
ッタリングによるIn23−SnO2系の電極形成不良
による高抵抗化の問題を生ずる。また、直接に画像の荒
れとして現れることもある。この段差を低減するため
に、着色感光性樹脂層と支持体の間に熱可塑性の樹脂層
を設け、ラミネート時の圧力と温度で平坦化する方法
(特開平4−208940号公報、特開平7−2030
9号公報)が提案されている。この方法では、着色感光
性樹脂層と熱可塑性樹脂層が密着しているため、熱可塑
性樹脂層の上に所定のパターンのマスクを介して露光し
なければならなく、著しい解像度不足を招く結果となっ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来の技術の問題を解消し、段差の少ないパターンを容易
に形成できるカラーフィルターを製造できるカラーフィ
ルター用感光性フィルムを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)支持体
フィルム、(b)着色された感光性樹脂層及び(c)保
護フィルムの順に積層されたカラーフィルター用感光性
フィルムにおいて、(a)支持体フィルムがポリエステ
ルフィルム上に85〜95重量%のエチレンを含有する
ビニルモノマーを共重合した熱可塑性樹脂のフィルムを
積層したものであることを特徴とするカラーフィルター
用感光性フィルムを提供するものである。
【0011】本発明における感光性フィルムの支持体フ
ィルムは、好ましくは10〜100μm、より好ましく
は20〜75μmのポリエステルフィルム、例えば、帝
人製テトロンフィルム、デュポン社製マイラーフィルム
等のポリエステルフィルムの上に85〜95重量%、好
ましくは85〜90重量%のエチレンを含有するビニル
モノマーを共重合した熱可塑性樹脂のフィルムを接着剤
を介して貼合わせたり、押し出したりして積層したフィ
ルムである。押し出しはT型ダイなどを用い、必要に応
じて加熱し、好ましくは10〜100μm、より好まし
くは20〜50μmの厚さに押し出す。厚さが10μm
未満であると段差が発生する傾向があり、厚さが100
μmを超えるとフィルムが固くなって取り扱い性が悪く
なる傾向がある。また、冷却時に表面平滑なロールで熱
可塑性樹脂面を平滑化することが好ましい。ポリエステ
ルフィルムと熱可塑性樹脂のフィルムとの密着性を上げ
るために押し出し前にポリエステルフィルムの押し出し
を行う面にコロナ処理やさらにエポキシ系やアクリル系
の接着剤を用いることも好ましい。
【0012】用いる熱可塑性樹脂のエチレンの共重合量
が85重量%未満の場合は、フィルムの製膜性が低くな
り、表面の平滑な支持体フィルムが得られなく、また、
95重量%を超えると熱可塑性樹脂が剛直になり、ラミ
ネート性が低くなり十分に追従できずにピンホール欠陥
になりやすい。熱可塑性樹脂を共重合するビニルモノマ
ーのエチレン以外のものとしては、酢酸ビニル、アクリ
ル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル
等が用いられる。これらの中で酢酸ビニルを5〜15重
量%使用することが好ましい。
【0013】本発明における感光性フィルムの感光性樹
脂は、紫外線により露光され、アルカリ水溶液で現像可
能な樹脂であればよく、より好ましくは、(A)カルボ
キシル基を有する分子量20,000〜300,000
有機高分子化合物、(B)エチレン性不飽和基を有する
光重合性化合物及び(C)光重合開始剤及び(D)顔料
又は染料を含有するものである。
【0014】(A)カルボキシル基を有する分子量2
0,000〜300,000有機高分子化合物として
は、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(メ
タ)アクリル酸との共重合体((メタ)アクリル酸は、
アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。以下、同
じ。)、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(メ
タ)アクリル酸とこれらと共重合し得るビニルモノマー
との共重合体等が挙げられる。(メタ)アクリル酸アル
キルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げ
られる。また、(メタ)アクリル酸アルキルエステルや
(メタ)アクリル酸とこれらと共重合し得るビニルモノ
マーとしては、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メ
タ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、2,2,2−
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,
3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチ
レン、ビニルトルエン等が挙げられる。さらに(メタ)
アクリル酸を共重合成分として含むテレフタル酸、イソ
フタル酸、セバシン酸等のポリエステル、ブタジエンと
アクリロニトリルの共重合体、セルロースアセテート、
セルロースアセテートブチレート、メチルセルロース、
エチルセルロース等も用いることが出来る。
【0015】(A)成分の配合量は(A)成分と(B)
成分の総量100重量部に対して好ましくは20〜60
重量部である。この配合量が20重量部未満では塗膜性
が不十分となり、60重量部を超えると硬化物の膜特性
が低下する傾向がある。
【0016】(B)エチレン性不飽和基を有する光重合
性化合物としては、少なくとも2個のエチレン性不飽和
基を有する化合物が好ましく用いられる。例えば、多価
アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を付加して得ら
れる化合物(トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ビスフェノールAポリアルキレンオキシジ(メタ)
アクリレート等)、グリシジル基含有化合物にα,β−
不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物(トリメチ
ロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレー
ト、ビスフェノールΑジグリシジルエーテルジ(メタ)
アクリレート等)、多価カルボン酸(無水フタル酸等)
と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物(β−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等)とのエステ
ル化合物、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル
((メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル等)、トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアナートと2価アルコールと(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシモノエステルとを反応させて得られるウレタン
ジアクリレート化合物等が挙げられる。これらの化合物
は2種以上用いてもよい。
【0017】(B)成分の配合量は(A)成分と(B)
成分の総量100重量部に対して好ましくは40〜80
重量部である。この配合量が40重量部未満では光感度
が不十分で硬化物の膜特性が低下し、80重量部を超え
ると塗膜性が不十分となる傾向がある。
【0018】(C)光重合開始剤としては、例えば、ベ
ンゾフェノン、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノ
ン(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエチルアミノベン
ゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベン
ゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレ
ンキノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン等の芳香族ケ
トン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾイン、
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5
−ジ(m−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイ
ミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−
4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メ
トキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二
量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフ
ェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2,4−
ジ(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾール二量体、2−ジ(p−メチルメルカプトフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,
4,5−トリアリールイミダゾール二量体等が用いられ
る。
【0019】(C)成分の配合量は(A)成分と(B)
成分の総量100重量部に対して好ましくは0.1〜1
0重量部である。この配合量が0.1重量部未満では光
感度が不十分となり、10重量部を超えると露光の際感
光性樹脂層の表面での光吸収が増大し、内部の光硬化が
不十分となる傾向がある。
【0020】(D)成分の顔料又は染料としては、公知
の着色剤が使用でき、感光性樹脂層の成分、特にカルボ
キシル基を有する分子量20,000〜300,00有
機高分子化合物又はエチレン性不飽和基を有する光重合
性化合物に対する相溶性、目標とする色相、光透過性を
考慮して選択される。
【0021】(D)成分の配合量は(A)成分と(B)
成分の総量100重量部に対して好ましくは1〜50重
量部である。この配合量が1重量部未満では着色が不十
分となり、50重量部を超えると光透過率が低下する傾
向がある。
【0022】その他、感光性樹脂層には、ハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどの熱重合性
成分安定剤、メラミン樹脂やヘキサメトキシメチルメラ
ミンなどの熱硬化性樹脂等を含有しても構わない。
【0023】なお、感光性樹脂層の保護のため保護フィ
ルムを用いることが好ましい。この保護フィルムとして
は、例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフ
ィルム等が用いられるが、価格、柔軟性、強度、硬度等
の面から、ポリオレフィンフィルム、中でもポリエチレ
ンフィルムが好ましい。また、その厚みは、10〜40
μmであることが好ましく、10μm未満では取扱性に
劣る傾向にあり、40μmを超えると、コストアップと
なる傾向にある。
【0024】本発明のカラーフィルター用感光性フィル
ムは、支持体フィルムの熱可塑性樹脂のフィルム面上に
感光性樹脂のメチルエチルケトン、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル等の溶液をロールコータ、コンマ
コータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコ
ータ、バーコータなどで塗布し乾燥後に保護フィルムを
積層することで製造される。
【0025】本発明のカラーフィルター用フィルムを用
いたカラーフィルターは次のようにして製造される。ま
ず、必要に応じてブラックマトリックスを形成した透明
基板上を、必要に応じて加熱(100〜200℃、3〜
30分間)した後、その基板上に感光性フィルムの保護
フィルムを剥がしながら感光性樹脂層をラミネート(貼
合わせ)し、感光性樹脂層の表面の支持体フィルムを剥
離した後、感光性樹脂層上に所定パターンのネガマスク
を乗せて露光する。次いで未露光部分が現像液で現像さ
れ着色パターンが形成される。この着色パターンの形成
工程を色の異なる感光性フィルムを用いて所定回数繰り
返すことで多色の着色パターンを形成させカラーフィル
ターが得られる。
【0026】基板は、透明であれば特に制限はなく、そ
の材質として例えばガラス、プラスチック等が挙げられ
る。
【0027】ラミネート工程は、一般にホットロールと
呼ばれる加熱可能なロール又はヒートシューと呼ばれる
加熱用のジャケットとラミネートロールと呼ばれるロー
ルにより、感光性樹脂層を加熱し軟化しながら行う。本
発明の感光性フィルムを用いると2色目以降の着色パタ
ーンを形成する際に、特別な処理をすることなくパター
ンの段差を低減できる。
【0028】露光工程は、一般に専用の露光機があり、
接触又は非接触型のものを用いて行う。ランプとして
は、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドラン
プ、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射するものを
用いることができる。
【0029】現像方法は、ディップ法、スプレー法等が
挙げられ、高解像度化には高圧スプレー法が最適であ
る。現像液は、アルカリ現像型では1重量%の炭酸ナト
リウム水溶液を用いるのが一般的である。
【0030】
【発明の実施の形態】
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0032】実施例 ポリエステルフィルム(50μm厚)と酢酸ビニル6重
量%及びエチレン94重量%を共重合した熱可塑性樹脂
(20μm厚)とを押し出し積層したフィルム(支持体
フィルム(a))の熱可塑性樹脂のフィルム面に、表1
の感光性樹脂組成物の溶液を均一に塗布し、100℃の
熱風対流式乾燥機で約10分間乾燥して乾燥後の膜厚が
1.8μm厚の感光性樹脂層(b)を形成した後、30
μm厚のポリエチレンフィルムを保護フィルム(c)と
して積層し、本発明の感光性フィルムを得た。得られた
感光性フィルムをその保護フィルムを剥がしながら、感
光性樹脂層を150℃で予め加熱したガラス基板上にロ
ール温度150℃、ロール圧6×105Pa、速度1.
0m/分でラミネートした。次いで、ポリエステルフィ
ルムと熱可塑性樹脂を積層した支持体フィルムを除去
し、所定のパターンのネガマスクを通して露光機HMW
−201B(3kW、超高圧水銀灯、オーク製作所製)
で露光した後、30℃で0.05重量%の炭酸ナトリウ
ム水溶液で10〜20秒スプレー現像して未露光部を除
去し、一色目の着色パターンを作製した。この着色パタ
ーンの形成工程を赤、青、緑の順に各色の感光性フィル
ムを用いて3回繰り返し行い、図1に示す多色パターン
を作製した。
【0033】この際の露光量は、200mJ/cm2
した。得られた多色パターンに150℃で45分間加熱
してカラーフィルターを得た。得られたカラーフィルタ
ーの表面荒さを測定(表面荒さ計として小坂製作所製、
商品名サーフコーダー30Dを用いた)したところ、パ
ターン内及びパターン間ともに最大表面荒さ(段差)が
0.1μmと良好であった。後工程のオーバーコート層
の塗布における塗布むらもなかった。
【0034】比較例 支持体フィルムとして20μm厚のポリエステルフィル
ム(帝人製、商品名テトロンフィルムGS−20)を用
いた以外は実施例と同様に感光性フィルムを作製し、さ
らに得られた感光性フィルムを用いて実施例と同様にカ
ラーフィルターを作製した。得られたカラーフィルター
の最大表面荒さ(段差)は0.45μmと大きなもので
あった。オーバーコート層は塗布むらを生じ、得られた
カラーフィルターは実用にならないものであった。
【0035】
【表1】 配合量は重量部 イルガキュアー907:2−メチル−[4−(メチルチ
オ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン
【0036】
【発明の効果】本発明のカラーフィルター用感光性フィ
ルムを使用すれば、パターンの段差が少なく優れた品質
のカラーフィルターを容易に作業性良く製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光性フィルムを用いて得られたカラ
ーフィルターの着色パターンを示す説明図。
【符号の説明】
1 透明基板 2 着色パターン 3 赤 4 緑 5 青
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷川 直裕 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)支持体フィルム、(b)着色され
    た感光性樹脂層及び(c)保護フィルムの順に積層され
    たカラーフィルター用感光性フィルムにおいて、(a)
    支持体フィルムがポリエステルフィルム上に85〜95
    重量%のエチレンを含有するビニルモノマーを共重合し
    た熱可塑性樹脂のフィルムを積層したものであることを
    特徴とするカラーフィルター用感光性フィルム。
  2. 【請求項2】 (a)支持体フィルムがポリエステルフ
    ィルム上に接着剤を塗布後、熱可塑性樹脂のフィルムを
    貼付し積層したものである請求項1に記載のカラーフィ
    ルター用感光性フィルム。
  3. 【請求項3】 (a)支持体フィルムがポリエステルフ
    ィルム上に熱可塑性樹脂のフィルムを押し出して積層し
    たものである請求項1に記載のカラーフィルター用感光
    性フィルム。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂が85〜95重量%のエチ
    レンと5〜15重量%の酢酸ビニルを共重合した樹脂で
    ある請求項1、請求項2又は請求項3に記載のカラーフ
    ィルター用感光性フィルム。
  5. 【請求項5】 (b)着色された感光性樹脂層の感光性
    樹脂が、(A)カルボキシル基を有する分子量20,0
    00〜300,000有機高分子化合物、(B)エチレ
    ン性不飽和基を有する光重合性化合物(C)光重合開始
    剤及び(D)顔料又は染料を含有しアルカリ水溶液で現
    像可能な樹脂である請求項1乃至4いずれかに記載のカ
    ラーフィルター用感光性フィルム。
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