JPH10282655A - 感光性フィルム - Google Patents

感光性フィルム

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JPH10282655A
JPH10282655A JP8500497A JP8500497A JPH10282655A JP H10282655 A JPH10282655 A JP H10282655A JP 8500497 A JP8500497 A JP 8500497A JP 8500497 A JP8500497 A JP 8500497A JP H10282655 A JPH10282655 A JP H10282655A
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JP
Japan
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film
photosensitive
resin layer
photosensitive resin
photosensitive film
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JP8500497A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Yamazaki
宏 山崎
Hiromi Furubayashi
寛巳 古林
Manabu Saito
学 斎藤
Tadahiro Tanigawa
直裕 谷川
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性樹脂層の積層時に空気の巻き込みを少
なくし高精細パターンを歩留まり良く形成できる感光性
フィルムを提供するものである。 【解決手段】 (a)支持体フィルム、(b)膜厚が
0.5〜18μmの感光性樹脂層及び(c)保護フィル
ムの順に積層された感光性フィルムにおいて、(c)保
護フィルムがポリエステルフィルム又はポリプロピレン
フィルム上に熱可塑性樹脂層を有するもので、熱可塑性
樹脂層の感光性樹脂層と接する表面の平均表面荒さが
0.03μm以下のものであることを特徴とする感光性
フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置のカラー画素の形成、金属エッチング等に好適な感光
性フィルム、詳しくは感光性フィルムの積層時の気泡巻
き込みを少なくし、微細パターンを容易に形成できる感
光性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶カラーテレビ、液晶カラー表示のコ
ンピューターなどが実用化されているが、これらの液晶
表示装置は、透明電極を設けたガラス等の透明な基板を
1から10μm程度の間隔をもうけて、その間に液晶物
質を封入し、電極間の印加した電圧により液晶物質を配
向しその濃淡により表示する仕組になっている。さら
に、カラー表示のため、ガラスなどの光学的に透明な基
板の表面に2種以上の色相を異にする極めて微細なスト
ライプ状又はモザイク状のパターンを一定間隔に開け
て、平行又は交差して並べたカラーフィルターを設置し
ている。
【0003】カラーフィルターは、通常、透明基板、着
色パターン、保護膜、透明電極の順に形成されている。
着色パターンは2種以上の色相を異にする極めて微細な
ストライプ状またはモザイク状のパターンからなるもの
である。これらのパターンは色相を所定の順序に所定の
間隔をおいて整然と配置し、しかも厚さむらの少ない均
一な層とする必要があり、種々のカラーフィルターの製
造法が提案されている。例えば、スクリーン印刷法では
低コストのカラーフィルターの形成が可能である。また
フォトリソグラフィ技術を用いる方法、すなわち、カラ
ーフィルター用基板上に形成された透明膜に、所定のネ
ガマスクを通して紫外線照射し、未露光部を除去したの
ち、防染層を形成しながら染色する方法が有る。前記の
方法の改良方法として、基板上に着色した溶液状感光性
樹脂組成物を塗布し、乾燥した後、露光・現像して一色
のパターンを形成させ、該工程を他の色についても同様
に繰り返し行ってカラーフィルターを形成する方法があ
る。また、現在プリント配線板製造時のエッチングレジ
スト、めっきレジスト、ソルダレジスト等に一般に使用
されている透明支持体フィルム及び感光性樹脂層から成
る感光性フィルムを使用した多色の微細なストライプ状
またはモザイク状のパターンを簡単に高精度で形成でき
るカラーフィルターの製造法が知られている。
【0004】透明基板上に支持体フィルムと一色に着色
された感光性樹脂層とから成る感光性フィルムを、着色
された感光性樹脂層が基板に面するように貼り合わせる
工程、露光して所定のパターンを形成させる工程及び前
記支持体フィルムを剥がして現像する工程を繰り返して
多色パターンを形成させてカラーフィルターが製造され
る。例えば、一つの色相着色剤を含む感光性樹脂層を透
明支持体フィルムに塗布乾燥した感光性フィルムの感光
性樹脂層を透明基板上に転写して、所定のパターンのマ
スクを介して露光・現像してパターンを形成する方法
(特開昭61−99102号公報)が知られている。ま
た、このフィルムに所定のパターンのマスクを介して露
光・現像してパターンを形成したのちに、透明基板上に
転写してカラーフィルターのパターンを形成する方法
(特開昭61−99103号公報)及びこのフィルムを
透明基板上に加熱圧着して、所定のパターンのマスクを
介して露光して、支持体フィルムを剥離し、現像して透
明着色の画像パターンを形成する方法(特開昭63−1
87203号公報)が知られている。また、着色感光性
樹脂層の上にポリ酢酸ビニル共重合体の接着体を構成し
た感光性フィルムを用いて特開昭63−187203号
公報と同様の方法でカラーフィルターのパターンを形成
する方法(特開平2−24624号公報)が知られてい
る。
【0005】しかしながら、感光性フィルムを用いたカ
ラーフィルターの製造においては、着色感光性樹脂層の
厚みが約2μmと薄膜であるため感光性フィルムに用い
る保護フィルムに凹凸があるとこの凹凸が着色感光性樹
脂層に転写され、ラミネート(積層)時に空気の巻き込
みを起こし着色感光性樹脂層の空気を巻き込んだ部分の
光反応が不充分となることに起因して画素形成に不具合
をもたらす結果となっている。また、半導体素子のリー
ドフレームなど微細なパターンを金属エッチングで形成
することがなされており、これら金属エッチング用のレ
ジストに感光性フィルムが用いられているが、微細化工
のために感光性樹脂層がおおよそ15μm以下の薄膜に
なっており、用いる保護フィルムに凹凸があると上記と
同様にラミネート(積層)時に空気の巻き込みを起こし
エッチング時に不具合を招く結果となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の感光性
フィルムは、感光性樹脂層の積層時に空気の巻き込みを
少なくし高精細パターンを歩留まり良く形成できる感光
性フィルムを提供するものである。請求項2記載の感光
性フィルムは、請求項1記載の発明の効果を奏し、さら
に、その製造が容易な感光性フィルムを提供するもので
ある。請求項3記載の感光性フィルムは、請求項1又は
2記載の発明の効果を奏し、さらに、被積層体の凹凸へ
の追従性が優れ、また感光性樹脂層と保護層の剥離性が
優れる感光性フィルムを提供するものである。請求項4
記載の感光性フィルムは、請求項1、2又は3記載の発
明の効果を奏し、さらに、環境衛生性、取り扱い性が優
れる感光性フィルムを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)透明支
持体フィルム、(b)膜厚が0.5〜18μm以下の感
光性樹脂層及び(c)保護フィルムの順に積層された感
光性フィルムにおいて、(c)保護フィルムがポリエス
テルフィルム又はポリプロピレンフィルム上に熱可塑性
樹脂層を有するもので、熱可塑性樹脂層の感光性樹脂層
と接する表面の平均表面荒さが0.03μm以下のもの
であることを特徴とした感光性フィルムに関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の感光性フィルムに使用さ
れる(a)支持体フィルムとしては、例えば、厚さ2〜
100μm程度のプラスチックフィルムが挙げられ、具
体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ
プロピレンフィルム等が挙げられる。本発明の感光性フ
ィルムに使用される(b)感光性樹脂層は、特に制限な
く、従来フォトリソグラフィーに使用されるネガ型又は
ポジ型の感光性樹脂組成物からなる層を使用しうるが、
環境衛生性、取り扱い性等の点から、(A)有機高分子
化合物、(B)エチレン性不飽和基を有する光重合性化
合物及び(C)光重合開始剤(D)染料又は顔料を含有
してなるものが好ましい。
【0009】上記(A)有機高分子化合物としては、例
えば、アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸ア
ルキルエステルとアクリル酸又はメタクリル酸との共重
合体、アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸ア
ルキルエステルとアクリル酸又はメタクリル酸とこれら
と共重合し得るビニルモノマーとの共重合体等が挙げら
れる。アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられ、メタ
クリル酸アルキルエステルとしては、これらに対応する
ものが挙げられる。また、前記共重合し得るビニルモノ
マーとしては、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アク
リル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸2,2,2
−トリフルオロエチル、アクリル酸2,2,3,3−テ
トラフルオロプロピル、アクリルアミド、これらに対応
するメタクリル酸エステル、スチレン、ビニルトルエン
等が挙げられる。
【0010】(A)有機高分子化合物の分子量は、特に
制限されないが、塗工性、膜形成性、機械強度等の点か
ら、重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィーで測定し標準ポリスチレン換算した値)が2
0,000〜300,000であることが好ましい。ま
た、感光性樹脂層をネガ型のアルカリ現像タイプとする
場合、現像性の点で、(A)有機高分子化合物の酸価を
50〜140とすることが好ましい。(A)成分の配合
量は(A)成分と(B)成分の総量100重量部に対し
て40〜75重量部であることが好ましい。この配合量
が40重量部未満では塗膜性が不十分となる傾向があ
り、70重量部を超えると硬化物の膜特性が低下する傾
向がある。
【0011】(B)エチレン性不飽和基を有する光重合
性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−
不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物(トリメチ
ロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、これらに対応するメタクリレート等)、グリシジル
基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得
られる化合物(トリメチロールプロパントリグリシジル
エーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテルジアクリレート、これらに対応するメタク
リレート等)、多価カルボン酸(無水フタル酸等)と水
酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物(β−ヒド
ロキシアルキルアクリレート、β−ヒドロキシアルキル
メタクリレート等)とのエステル化合物、アクリル酸又
はメタクリル酸のアルキルエステル(アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
2−エチルヘキシル、これらに対応するメタクリ酸アル
キル等)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート
と2価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸のヒド
ロキシアルキルエステルとを反応させて得られるウレタ
ンジアクリレート化合物、2,2−ビス(アクリルオキ
シポリアルキルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(メタクリルオキシポリアルキルオキシフェニル)プ
ロパンなどが挙げられる。これらの化合物は単独で又は
2種以上を組み合わせて用いられる。
【0012】(B)成分の配合量は(A)成分と(B)
成分の総量100重量部に対して15〜60重量部であ
ることが好ましい。この配合量が15重量部未満では光
感度が不十分で硬化物の膜特性が低下する傾向があり、
60重量部を超えると塗膜性が不十分となる傾向があ
る。
【0013】(C)光重合開始剤としては、例えば、芳
香族ケトン(ベンゾフェノン、4,4′−ジメチルアミ
ノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエ
チルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメ
チルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノ
ン、フェナントレンキノン等)、ベンゾイン(ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾ
インフェニルエーテル等)、トリアリールイミダゾール
二量体(2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)
−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)−4,5−ジフ
ェニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メ
トキシフェニル)−5−ジフェニルイミダゾール二量
体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−4,5−ジ
フェニルイミダゾール二量体、2−ジ(p−メチルメル
カプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二
量体等)、アクリジン化合物(1,7−ビス(9−アク
リジニル)ヘプタン等)などが挙げられる。これらの化
合物は単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
【0014】(C)成分の配合量は(A)成分と(B)
成分の総量100重量部に対して好ましくは1.0〜3
0重量部である。この配合量が1.0重量部未満では光
感度が不十分となる傾向があり、30重量部を超えると
露光の際感光性樹脂層の表面での光吸収が増大し、内部
の光硬化が不十分となること及び感光性樹脂層の安定性
が低下するなどの問題が発生する傾向がある。
【0015】成分(D)の染料又は顔料としては、マラ
カイトグリーン、ロイコクリスタルバイオレット等があ
げられるが、これらに制限されず公知のものが使用で
き、相容性、目標とする色相、光透過性等を考慮して選
択される。(D)成分の配合量は(A)成分と(B)成
分の総量100重量部に対して0.01〜35重量部と
することが好ましい。この配合量が0.01重量部未満
では着色が不十分となる傾向があり、35重量部を超え
ると光透過率が低下する傾向がある。
【0016】本発明の感光性フィルムに使用される
(b)感光性樹脂層には、基板との密着性の点から、上
記の(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成
分の他に、さらに(E)シランカップリング剤を含有さ
せることが好ましい。このような(E)シランカップリ
ング剤としては、特に制限なく公知のものが使用でき、
例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリ(β−メ
トキシエトキシシラン)、ビニルトリエトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、トリ
フルオロプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられ
る。(E)成分の配合量は(A)成分と(B)成分の総
量100重量部に対して0.1〜20重量部であること
が好ましい。この配合量が0.1重量部未満では上に形
成された金属を主成分とする薄膜と(b)感光性樹脂層
の密着性が不十分で所望の効果が得られなくなる傾向が
あり、20重量部を超えると微細な現像残りが発生する
傾向や安定性が著しく低下する傾向がある。
【0017】その他、(b)感光性樹脂層には、熱重合
禁止剤、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂などを添加する
ことができる。
【0018】本発明の感光性フィルムにおける(b)感
光性樹脂層は、膜厚が0.5〜18μmとされる。この
膜厚が0.5μm未満では塗膜性が不十分となり、抜け
すじ及び膜厚むらが発生し、18μmを超えると光感
度、解像度等が低下し、また、コストアップになる。
【0019】本発明の感光性フィルムは、(a)支持体
フィルム上に感光性樹脂組成物のトルエン、メチルエチ
ルケトン等の有機溶剤溶液をロールコータ、コンマコー
タ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコー
タ、バーコータ等で塗布し、乾燥して(b)感光性樹脂
層を形成後、この(b)感光性樹脂層の上に上記本発明
における(c)保護フィルムを積層して製造することが
できる。
【0020】本発明の感光性フィルムにおける(c)保
護フィルムとしては、ポリエステルフィルム又はポリプ
ロピレンフィルム上に熱可塑性樹脂を積層したもので、
熱可塑性樹脂層の感光性樹脂層と接する表面の平均表面
荒さが0.03μm以下のものが用いられる。この平均
表面荒さが、0.03μmを超えると本発明の空気の巻
き込みを少なくするという効果が不充分となる。この値
は0.02μm以下であることが好ましい。平均表面荒
さは、接触式の表面粗さ測定器を用いてJIS B06
01に準拠して測定できる。この場合、測定に供するサ
ンプルは(c)保護フィルム(通常は、幅30〜300
cm、長さ300〜30,000mのものを巻いたロール
形態である)から無作為に一定の大きさの試料片をn枚
(nは、好ましくは5〜100)切り出し、それぞれに
ついて測定しRaをn個求め、これを平均した値を採用
すればよい。なお、n個の値の中に異常値があるとき等
の必要な場合はその値を除外してから平均する。
【0021】(c)保護フィルムは、ポリエステルフィ
ルム又はポリプロピレンフィルム上に、必要に応じて接
着剤を塗布した後に、熱可塑性樹脂100〜300℃程
度の温度で溶融押しだし積層した後に、積層された熱可
塑性樹脂が可塑性を有する温度で、平均表面荒さが0.
03μm以下のポリエステルフィルムまたはポリプロピ
レンフィルムを貼り合わせ、冷却して、熱可塑性樹脂層
の表面の平滑性を確保し、次いで、貼り合わせしたポリ
エステルフィルム又はポリプロピレンフィルムを剥離す
ることで容易に製造することができる。用いるポリエス
テルフィルム又はポリプロピレンフィルムの厚みは5〜
100μmが好ましく、5μm以下では取扱いが困難に
なり、しわなどの発生を招きやすくなる。100μmを
超えるとコストアップとなる傾向がある。熱可塑性樹脂
としては、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル樹脂、エ
チレンとエチルアクリレートの共重合樹脂、ナイロン樹
脂、ポリビニルアルコール等が挙げられるが、感光性樹
脂層との剥離性の点でポリエチレンが好ましい。また、
この熱可塑性樹脂層の厚みは、5〜40μmであること
が好ましく、5μm未満では表面粗さ0.03μm以下
を確保できなくなる傾向があり、40μmを超えるとコ
ストアップとなる傾向がある。
【0022】本発明の感光性フィルムは、(a)支持体
フィルム上に感光性樹脂の溶液をロールコータ、コンマ
コータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコ
ータ、バーコータなどで塗布し乾燥して(b)膜厚が
0.5〜18μmの感光性樹脂層を形成後、(c)保護
フィルムを積層することで製造される。
【0023】本発明の感光性フィルムを用いて、カラー
フィルターは次のようにして製造できる。まず、透明基
板上に必要に応じてブラックマトリックスを形成したも
のに、必要に応じてこの基板を加熱(100〜200
℃、3〜30分間)した後、その基板上に感光性フィル
ムの(c)保護フィルムを剥がしながら(b)感光性樹
脂層をラミネート(貼合わせ)し、必要に応じて感光性
樹脂層の表面の(a)支持体フィルムを剥離した後、
(a)感光性樹脂層に所定パターンのネガマスクを介し
て活性光を照射することによりイメージ状に露光する。
次いで未露光部分又は露光部分が現像液で現像除去され
着色パターンが形成される。この着色パターンの形成工
程を色の異なる感光性樹脂層を有する感光性フィルムを
用いて所定回数繰り返すことで多色の着色パターンを形
成させカラーフィルターが得られる。
【0024】上記積層(ラミネート)は、一般にホット
ロールと呼ばれる加熱可能なロール又はヒートシューと
呼ばれる加熱用のジャケットとラミネートロールと呼ば
れるロールにより、感光性樹脂層を加熱し軟化しながら
行うことができる。上記イメージ状の露光で使用する活
性光線の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メ
タルハライドランプ、キセノンランプ等の紫外線を有効
に放射するものが挙げられる。使用する露光機は平行光
線露光機、プロキシミティ露光機などが挙げられるがこ
れらに限定されない。このイメージ状の露光では、
(b)感光性樹脂層の表面の(a)透明支持体フィルム
を剥離した後(b)感光性樹脂層上に直接所定パターン
のネガマスクを載せて、そのネガマスクの上から活性光
線を照射すること等により、(b)感光性樹脂層をイメ
ージ露光することが、解像度の点から好ましい。上記現
像の方法としては、ディップ法、スプレー法等があげら
れ、高解像度化にはスプレー法が適している。現像液
は、使用される感光性樹脂組成物に応じて適宜決定され
るが、アルカリ現像型の感光性樹脂組成物では、0.5
〜1重量%の炭酸ナトリウム水溶液又は0.1〜2重量
%のほう砂水溶液を用いるのが一般的である。上記にお
いて、ラミネート後、露光後、現像後及び剥離後の加熱
処理、薬液処理及び電気的処理を必要に応じて行っても
よい。
【0025】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明する。 実施例1 表1の感光性樹脂組成物の溶液を支持体フィルム(a)
としてのポリエステルフィルム(帝人製、商品名テトロ
ンフィルムGS−20、20μm厚)上に均一に塗布
し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して乾
燥後の膜厚が1.8μm厚の感光性樹脂層(b)を形成
した後、20μm厚のポリエステルフィルム上に押し出
しラミネータを用いて250℃でポリエチレンフィルム
(20μm厚)を積層したフィルム((b)層側の平均
表面粗さ0.02μm)を保護フィルム(c)として積
層し本発明の感光性フィルムを得た。なお、保護フィル
ム(c)の作製時に、ポリエチレンフィルムの積層後、
貼り合わせて圧着され、後に剥離するフィルムとして、
平均表面荒さが0.03μm以下のポリエステルフィル
ムである東洋紡績(株)製の商品名A4100の50μm
厚フィルムを用いた。
【0026】得られた感光性フィルムをその保護フィル
ム(c)を剥がしながら、感光性樹脂層(b)を150
℃で予め加熱したガラス基板上にロール温度150℃、
ロール圧6×105Pa、速度1.0m/分でラミネート
した。次いで、ポリエステルフィルムを除去し、所定の
パターンのネガマスクを通して露光機HMW−201B
(3KW、超高圧水銀灯、オーク製作所製)で露光した
後、30℃で0.05重量%の炭酸ナトリウム水溶液で
15秒スプレー現像して未露光部を除去し、一色目の着
色パターンを作製した。この着色パターンの形成工程を
赤、青、緑の順に各色の感光性フィルムを用いて3回繰
り返し行い、多色パターンを作製した。この際の露光量
は、200mJ/cm2とした。得られた多色パターンを15
0℃で45分間加熱してカラーフィルターを得た。得ら
れたカラーフィルターの外観を観察した結果、気泡を巻
き込んだことに起因する画素の欠陥はなかった。
【0027】比較例1 保護フィルムとして28μm厚のポリエチレンフィルム
((b)層側の平均表面粗さ0.07μm)を用いた以
外は実施例と同様に感光性フィルムを作製し、さらに得
られた感光性フィルムを用いて実施例と同様にカラーフ
ィルターを作製した。得られたカラーフィルターには、
無数の気泡巻き込みがあり、実用に耐えられないもので
あった。
【0028】なお、実施例1及び比較例1において、平
均表面粗さは、接触式の表面粗さ測定器((株)小坂研究
所製の商品名サーフコーダSE−30D)を用いて、J
ISB0601に準拠し、中心線平均粗さ(Ra)を求
めた(カットオフ値(λc):0.08mm、測定長さ
(l):2.5mm、触針先端半径:R2μm、触針送り
速さ:0.1mm/sec、測定力:0.7mN。なお、測定に
供したサンプルはフィルムから一辺10cmの正方形を無
作為に10枚切り出し、それぞれほぼ中心を測定してR
aを10個求めこれを平均した値を採用した)。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の感光性フィルムは、感光
性樹脂層の積層時に空気の巻き込みを少なくし高精細パ
ターンを歩留まり良く形成できる感光性フィルムを提供
するものである。請求項2記載の感光性フィルムは、請
求項1記載の発明の効果を奏し、さらに、その製造が容
易な感光性フィルムを提供するものである。請求項3記
載の感光性フィルムは、請求項1又は2記載の発明の効
果を奏し、さらに、被積層体の凹凸への追従性が優れ、
また感光性樹脂層と保護層の剥離性が優れる感光性フィ
ルムを提供するものである。請求項4記載の感光性フィ
ルムは、請求項1、2又は3記載の発明の効果を奏し、
さらに、環境衛生性、取り扱い性が優れる感光性フィル
ムを提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 学 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社半導体・液晶材料事業部開 発センタ内 (72)発明者 谷川 直裕 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社半導体・液晶材料事業部開 発センタ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)支持体フィルム、(b)膜厚が
    0.5〜18μmの感光性樹脂層及び(c)保護フィル
    ムの順に積層された感光性フィルムにおいて、(c)保
    護フィルムがポリエステルフィルム又はポリプロピレン
    フィルム上に熱可塑性樹脂層を有するもので、熱可塑性
    樹脂層の感光性樹脂層と接する表面の平均表面荒さが
    0.03μm以下のものであることを特徴とする感光性
    フィルム。
  2. 【請求項2】 (c)保護フィルムがポリエステルフィ
    ルム又はポリプロピレンフィルム上に熱可塑性樹脂を溶
    融押し出し積層し、次いで、平均表面荒さが0.03μ
    m以下のポリエステルフィルム又はポリプロピレンフィ
    ルムを圧着して貼り合わせ、冷却した後、貼り合わせし
    たポリエステルフィルム又はポリプロピレンフィルムを
    剥離して製造されたものである請求項1に記載の感光性
    フィルム。
  3. 【請求項3】 (c)保護フィルムの熱可塑性樹脂がポ
    リエチレンである請求項1又は2に記載の感光性フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 (b)膜厚が0.5〜18μmの感光性
    樹脂層が、(A)有機高分子化合物、(B)エチレン性
    不飽和基を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤
    及び(D)染料又は顔料を含有する層である請求項1、
    2又は3記載の感光性フィルム。
JP8500497A 1997-04-03 1997-04-03 感光性フィルム Pending JPH10282655A (ja)

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