JPH09292512A - カラーフイルタの製造法 - Google Patents

カラーフイルタの製造法

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JPH09292512A
JPH09292512A JP10586296A JP10586296A JPH09292512A JP H09292512 A JPH09292512 A JP H09292512A JP 10586296 A JP10586296 A JP 10586296A JP 10586296 A JP10586296 A JP 10586296A JP H09292512 A JPH09292512 A JP H09292512A
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JP
Japan
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photosensitive resin
resin layer
green
colored photosensitive
film
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JP10586296A
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English (en)
Inventor
Yasuki Mori
靖樹 森
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 請求項1記載の発明は、ガラス板等の透明基
板上に作業性が良く、しかも高精度で多色の微細パター
ンを形成することができるカラーフイルタの製造法を提
供する。 【解決手段】 透明基板上に、ベースフイルムと一色に
着色された感光性樹脂層とからなる感光性フイルムを、
(1)着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
に貼り合わせる工程、(2)パターン状に露光する工程
及び(3)現像工程を含む工程を繰り返して多色パター
ンを形成させ、二色目以降の前記着色された感光性樹脂
層が前記基板に面するように、画素間に空間を形成して
貼り合わせ、(A)溶融した着色された感光性樹脂層の
表面張力(γ1)と前記透明基板の表面張力(γ2)とベ
ースフイルムの表面張力(γ3)が、γ3<γ2かつγ1
γ2となるように、前記透明基板の表面を前処理するこ
とにより、前記(1)の工程と同時に二色目以降の感光
性樹脂層をベースフイルムから画素間空間へ移行させる
ことを特徴とするカラーフイルタの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフイルタの
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフイルタは、ガラスなどの光学的
に透明基板の表面に2種以上の色相を異にする極めて微
細なストライプ状又モザイク状のパターンを一定の間隔
を開けて、平行又は交差して並べた物である。これらの
パターンは色相を所定の順序に所定の間隔をおいて整然
と配置し、しかも厚さムラの少ない均一な層とする必要
があり、種々のカラーフイルタの製造法が提案されてい
る。スクリーン印刷法、またフォトリソグラフィ技術を
用いる方法、染色する方法がある。電子写真技術を利用
する方法、インクジェット方式、熱転写方式、フォトク
ロミック技術を利用する方式などがある。
【0003】ベースフイルム及び感光性樹脂層から成る
感光性フイルムを使用した多色の微細なストライプ状又
はモザイク状のパターンを簡単に高精度で形成できるカ
ラーフイルタの製造法が知られている。感光性フイルム
は公知であり、基本的な組成及び構成とその作用は特公
昭45−25231号公報に詳細が公開されている。
【0004】感光性フイルムを用いて、カラーフイルタ
を作成する方法としては、一色に着色された感光性樹脂
層をベースフイルムに塗布乾燥した感光性フイルムの感
光性樹脂層を透明な基板の上に転写して、所定のパター
ンのマスクを介して露光、現像してパターンを形成する
方法(特開昭61−99102号公報)、特開平3−1
60454号公報、特開平3−111802号公報、特
開平2−151805号公報、特開平4−212161
号公報、特開平4−301602号公報、特開平5−2
107号公報等が知られている。
【0005】感光性フイルムの追従性に関しては、良い
パターンを得るためにはその解決が必要で、良い感光性
フイルムの追従性を得る工夫が古くから行われてきた。
基板に段差があってもその基板を正確に微細加工できる
ことを特徴とする三層レジスト法がベル研究所の研究者
によって開発されている。(例えば、J.Vac.Sci.Tecno
l.,16巻1620頁 1968年発行)。露光工程の後加熱するこ
とが一般に行われていて、アフタベークといわれてい
る。例えば、顔料分散フォトポリマーを用いたカラーフ
イルタ(J.Photopolym.Sci.Technol.,Vol.2,No.2,1989
年 244頁〜248頁)では、光開始剤のラジカルにより誘
起したモノマーラジカルの発生とその重合連鎖反応を促
進し、スピンナーを用いて感光性レジスト層を塗布する
が、溶剤除去のためプリベーク(例えば、85℃で5分
間)を行うことも一般的である。フイルム法ではフイル
ム形成時に溶剤除去を行うので、一般にはこのようなプ
リベークは行わない。また、現像前で、露光後に感光性
レジスト層を50〜150℃、30秒〜60秒の条件で
加熱して、UV光が十分に当たらない下層部分の反応を
促進させること(特開平3−196596号公報)も行
われている。
【0006】ガラス基板と感光性樹脂層の密着性を改良
するために基板上にシランカップリング剤の層を設ける
技術が知られている。特開昭63−237002号公報
は印刷法に関するものである。特開平2−239205
号にはフイルムの転写法において、シランカップリング
剤の層中への添加やガラス基板への下塗がガラス基板と
感光性樹脂層の密着性向上に効果があることが記載され
ている。また、アミノシランカップリング剤の層を水溶
液中に浸漬してその後水洗いして乾燥することを特徴と
する例(特開平4−317001号公報)がある。
【0007】従来のカラーフイルタの製造法、例えば、
染色法、顔料分散液状レジスト法、印刷法、ロールコー
タ法、顔料分散フイルムレジスト法などでは、二色目以
降の層を形成する際に、既に形成された着色層上の二色
目以降の着色層と前記基板上に直接接触する着色層との
間に段差が生ずる。この段差は、最大で1.0μmを超
える。そのために、この上に直接ITOをスパッタリン
グするとITOの断線や液晶を挟む電極間の距離が不均
一になり、良好なカラーデスプレイが得られない。その
ために一般には、保護膜またはオーバコート膜と称する
2〜5μmの膜を形成し表面を均一化することが行われ
ている。例えば、特開平2−12103号公報 特開平
2−79002号公報に開示されている。また、染色法
による画素内段差であるM状、J状の開示もある。図2
と同様である。
【0008】フイルム法では、この段差は既に形成され
た着色層の厚さ(1〜5μm)によって決まる。この段
差があるために新着色層が下地(透明ガラス)に接触せ
ず、また不充分な接着圧力の為、接着力が不充分とな
り、着色層が下地に密着せず、ベースフイルムを剥離す
ると、ベースフイルムとともに剥離されて、下地に着色
層が付着しない部分が生ずる。またそのまま、露光現像
すると、着色像が存在しない部分を露光する等の不都合
が生じ、所望のカラーフイルタが得られない欠点があ
る。
【0009】また、二色目以降の画素上では、一色目の
画素上に乗っていた着色感光性樹脂層の一部が流れ込ん
できて、二色目では、一色目の画素に近い端が持ち上が
り、画素表面が斜めになり、その断面はいわゆるJ状、
n状になる。三色目の画素は両隣の画素からの着色感光
性樹脂層の流れ込みがあるため画素の両端が持ち上が
り、いわゆるM状の断面となる。図2にJ状、n状及び
M状の画素の断面の模式図を示す。J状やM状の持ち上
がりがあると、三色の画素の表面の不均一を招き、所望
の平坦性が得られず、持ち上がった端が対極と接触し
て、画像不良を生じ、さらには色ムラを発生させるなど
の欠点があった。基板を加熱後、前記の感光性フイルム
の保護フイルムを剥がしながら、着色感光性樹脂層を基
板と接着させて加圧ロールを通す(ラミネートする)だ
けでは、フイルム追随性は改善できない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、ガラス板等の透明基板上に作業性が良く、しかも高
精度で多色の微細パターンを形成することができるカラ
ーフイルタの製造法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明基板上
に、ベースフイルムと一色に着色された感光性樹脂層と
からなる感光性フイルムを、(1)着色された感光性樹
脂層が前記基板に面するように貼り合わせ工程、(2)
パターン状に露光する工程及び(3)現像工程を含む工
程を繰り返して多色パターンを形成させ、二色目以降の
前記着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
に、画素間に空間を形成して貼り合わせ、(A)溶融し
た着色された感光性樹脂層の表面張力(γ1)と前記透
明基板の表面張力(γ2)とベースフイルムの表面張力
(γ3)が、γ3<γ2かつγ1<γ2となるように、前記
透明基板の表面を前処理することにより、前記(1)の
工程と同時に二色目以降の感光性樹脂層をベースフイル
ムから画素間空間へ移行させることを特徴とするカラー
フイルタの製造法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】二色目以降のカラーフイルタの画
素の表面を平坦化するために前記(1)の工程と同時に
二色目以降の感光性樹脂層をベースフイルムから基板表
面上の空間に移行させる移行工程の態様についてさらに
詳細に図1を用いて説明する。図1は本発明の製造法を
示すフイルム及びフイルタの断面図であって、ベースフ
イルム1がPET(ポリエチレンテレフタレートフイル
ム)で、着色感光性樹脂層は赤(R)、緑(G)の順に
形成していく場合を例にとって説明する。
【0013】(a)はベースフイルム(PET ポリエ
チレンテレフタレートフイルム)1と着色感光性樹脂層
(緑)2からなる感光性フイルムの着色感光性樹脂層
(緑)2と前置画素(赤)3が整然と配列されている透
明基板4が面している状態を示す。ここで、溶融した着
色された感光性樹脂層の表面張力(γ1)と前記透明基
板の表面張力(γ2)とベースフイルムの表面張力
(γ3)が、γ3<γ2かつγ1<γ2となるように、前記
透明基板4の表面を前処理する。(b)は感光性フイル
ムの着色感光性樹脂層(緑)2とすくなくとも一色の前
置画素(赤)3が整然と配列されている透明基板4との
画素間に空間5を形成した貼り合わせを示している。こ
の時、着色感光性樹脂層(緑)2は前置画素(赤)3及
び透明基板4に追随している必要はなく、完全に平坦な
ままで、前置画素(赤)3の表面に接触していることが
肝要である。
【0014】(b)では、着色感光性樹脂層(緑)2が
前置画素(赤)3に密着した様子を示したものである。
ここで、空間5と表示してある部分は、着色感光性樹脂
層(緑)2も前置画素(赤)3も存在していない空間の
部分であって、真空中でラミネートした場合は真空の部
分、窒素気流中でラミネートしたときは窒素が充満した
部分、空気中でラミネートしたときは空気が充満した部
分になる。
【0015】(c)は本発明の移行工程が終了した様子
を示し、移行工程は、着色感光性樹脂層(緑)2と空間
5を置換する工程である。着色感光性樹脂層(緑)2の
空間5部分への移行は加熱によって行うが、上記の
(1)の工程で着色感光性樹脂層(緑)2は溶融軟化す
るので、(b)の状態で貼り合わせ直後は、着色感光性
樹脂層(緑)2はベースフイルム(PET)1に密着し
ているが、貼付時の加熱により、流動性が増大し、表面
張力の働き及び/又は重力によって基板表面上の空間内
に移行を始める。着色感光性樹脂層(緑)2はベースフ
イルム(PET)1よりも透明基板4に対する密着力が
大きい、即ち、着色感光性樹脂層(緑)2の接触角がベ
ースフイルム(PET)1の接触角よりも透明基板4に
対して大きいと推察できるので、前置画素(赤)3の壁
を伝って流れ落ちる場合、ベースフイルム(PET)1
面で液滴を作って増大し、透明基板4と接触した後、透
明基板4上に広がって移行を終了する場合がある。
【0016】(c)の移行工程が終了すると、着色感光
性樹脂層(緑)2は透明基板4の表面上の空間5に移行
を完了し、その表面上に空間5が出現し、着色感光性樹
脂層(緑)2と空間5が入れ替わる。このとき、着色感
光性樹脂層(緑)2はその表面張力によって均一化して
いるので、表面の平坦性は優れたものであり、現像後の
画素は一色目とほとんど同一の断面形状を持つ。以上に
一色目が赤、二色目が緑の場合を例として説明したが、
色の順序はこれに限定されない。赤、緑、青及び黒の順
序以外に、黒、青、緑及び赤、黒、赤、青及び緑など本
発明ではどのような色順序も可能である。
【0017】着色感光性樹脂層(緑)2の空間5の部分
への移行は貼付時の加熱によって行われる。加熱は室温
以上で、着色感光性樹脂層(緑)2が熱硬化反応を開始
する温度以下で行う。低温では長時間、高温では短時間
で移行は終了し、移行した着色感光性樹脂層(緑)2の
表面は高度の平坦性を有する。
【0018】移行工程は、着色感光性樹脂層(緑)2が
表面張力により透明基板4の表面に密着する現象である
から、着色感光性樹脂層(緑)2が溶融軟化するまで高
温に保つのが望ましい。一般に表面張力は高温ほど低い
値を示すので、着色感光性樹脂層(緑)2の表面は濡れ
やすくなり、より透明基板4表面に移行密着する。
【0019】透明基板4とベースフイルム(PET)1
の表面の表面張力は、純水との接触角の測定によって求
めることが出来る。また、前記着色感光性樹脂層(緑)
2の表面の表面張力は純水との接触角によって求めるこ
とが出来る。また、透明基板4とベースフイルム(PE
T)1の表面に前記着色感光性樹脂層(緑)2を溶融し
て接触させて、その時の前記着色感光性樹脂層(緑)2
の接触角によって求めることが出来る。
【0020】前記着色感光性樹脂層(緑)2のベースフ
イルム(PET)1の表面から、透明基板4の表面への
移行の態様を説明すると、ベースフイルム(PET)1
の表面張力(γ3)よりも透明基板4の表面張力(γ2
の方が大きいので、前記着色感光性樹脂層(緑)2はベ
ースフイルム(PET)1の表面から透明基板4の表面
に移行する。即ち、前記着色感光性樹脂層(緑)2はベ
ースフイルム(PET)1の表面からはじかれるので、
また、透明基板4の表面に濡れるので、ベースフイルム
(PET)1の表面から透明基板4の表面に移行する。
濡れる濡れないは着色感光性樹脂層(緑)2の表面張力
(γ1)によってきまる。γ1<γ3のときは、着色感光
性樹脂層(緑)2はベースフイルム(PET)1に濡れ
る。γ1<γ2のときは、着色感光性樹脂層(緑)2は透
明基板4の表面に濡れる。着色感光性樹脂層(緑)2が
ベースフイルム(PET)1の表面からはじかれて透明
基板4の表面に濡れていく即ち透明基板4の表面に移行
していく。
【0021】例としてベースフイルム(PET)1にポ
リエチレンテレフタレートフイルムと透明基板4として
石英ガラスを用いた場合、PETの表面張力は、41〜
43dyn/cmである。ガラスは通常の使用状態ではその表
面張力は、50〜60dyn/cmである。本発明ではガラス
はその表面張力が、40dyn/cm以上であれば本発明の移
行工程が良好に行われる。着色感光性樹脂層(緑)2
は、その主成分がアクリル系のポリマであり、これにま
た顔料を含むので、35〜45dyn/cmの表面張力を示
す。この場合の表面張力の大小関係を式で表すと、γ1
<γ3、γ1<γ2、γ3<γ2となり、これは本発明の移
行工程が良好に作動する条件である。
【0022】加熱による二色目以降の着色感光性樹脂層
(緑)2のベースフイルム(PET)1から空間5への
移行工程を含むカラーフイルタの製造法においては、加
熱により溶融した着色感光性樹脂層(緑)2の表面張力
(γ1)と前記透明基板4の表面張力(γ2)とベースフ
イルム(PET)1の表面張力(γ3)の関係によっ
て、着色感光性樹脂層(緑)2のベースフイルム(PE
T)1から空間5への移行が容易に行われる場合と、移
行が困難な場合があることを本発明の発明者は見出し
た。深くその原因を調査実験解析した結果、着色感光性
樹脂層(緑)2のベースフイルム(PET)1から空間
5への移行が容易に行われる場合は下記の条件を満足す
る着色感光性樹脂層(緑)2の特性とベースフイルム
(PET)1の特性と透明基板4の特性が必須であるこ
とを見出した。
【0023】即ち、γ2(透明基板4の表面張力)とγ3
(ベースフイルム(PET)1の表面張力)の大きさ
が、
【数1】 である時に、着色感光性樹脂層(緑)2のベースフイル
ム(PET)1から空間5への移行が容易に行われる。
この式は、加熱により溶融した前記着色感光性樹脂層
(緑)2が透明基板4に濡れて密着し、加熱により溶融
した前記着色感光性樹脂層(緑)2がベースフイルム
(PET)1から、剥離することを表している。
【0024】透明基板4の表面張力の例としてガラスを
とると、ガラスは通常の使用状態ではその表面張力は、
50〜60dyn/cmであるが、本発明の場合は、多数回の
繰り返し、すなわち、工程を繰り返して多色パターンを
形成させるので、また、最初の基板の表面の来歴が種々
雑多なので、加熱により溶融した着色感光性樹脂層
(緑)2の表面張力(γ1)と前記透明基板4の表面張
力(γ2)が、γ1<γ2とならないのが通常である。こ
れは、前記透明基板4の表面張力(γ2)が種々の汚染
により、下がっていることが多い。そのため、前記透明
基板4の表面をあらかじめ処理することが必要である。
【0025】即ち、
【数2】 であってなおかつ
【数3】 となるγ2を得るために透明基板4の表面の処理をしな
ければならない。γ2(透明基板4の表面張力)を高く
して、前記の条件を満足する範囲に入れるには、いわゆ
る透明基板4の前処理が必要である。
【0026】本発明のもう一つの要点は、二色目以降の
前記着色感光性樹脂層(緑)2が前記透明基板4に面す
るように、画素間に空間5を形成して貼り合わせ、前記
(1)の工程と同時に二色目以降の着色感光性樹脂層
(緑)2をベースフイルム(PET)1から空間5へ移
行させることを特徴とすることであり、このための前記
透明基板4の表面を前処理することである。
【0027】前記透明基板4の表面を前処理する太陽に
ついて具体例を以下に示す。シランカップリング剤、界
面活性剤による前処理が効果がある。シランカップリン
グ剤がビニルトリエトキシシラン(γc=25dyn/c
m)、ビニルトリス(−メトキシエトキシシラン)(γ
c=25dyn/cm)、ビニルトリアセトキシシラン(γc
=25dyn/cm)、γ−メタクリルオキシプロピルトリメ
トキシシラン(γc=28dyn/cm)、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン(γc=35dyn/cm)、γ−(ア
ミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン(γc
=33.5dyn/cm)、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン(γc=35dyn/cm)、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン(γc=41dyn/cm)、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン(γc=35dyn/cm)、γ−クロロプロピルト
リメトキシシラン(γc=40.5dyn/cm)等の場合に
特に効果がある。
【0028】γcはそれぞれの化合物の臨界表面張力で
あり、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)
1の臨界表面張力は43dyn/cmである。シランカップリ
ング剤の層中への添加の程度により、着色感光性樹脂層
(緑)2の表面張力は連続的に変化することが知られて
いて、表面張力の制御が出来る。また、ガラス基板への
下塗においても、その表面張力は上記のシランカップリ
ング剤の選択とその塗布量の制御により、所望の表面張
力を得ることが出来る。また、二種以上のシランカップ
リング剤の選択とその塗布量の制御により、所望の表面
張力を得ることが出来る。これらのシランカップリング
剤の透明基板4への下塗には、そのまま又は溶剤に溶解
して、噴霧法、塗布法がある。透明基板4の浸漬時間は
1秒以上必要とされる。本発明では、二色目以降の着色
感光性樹脂層(緑)2をベースフイルム(PET)1か
ら空間5へ移行させることを必須としているので、その
ための効果を大きくするには、二色目以降の着色感光性
樹脂層(緑)2の貼付の工程の前に前置画素(赤)3の
ある透明基板4に下塗を施すことも優れた効果を示す。
【0029】界面活性剤の例としては、カチオン性、ア
ニオン性、両性の界面活性剤が効果がある。その使用方
法はシランカップリング剤の場合と同様である。
【0030】本発明に用いられる感光性フイルムは、透
明なベースフイルム、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート等のフイルム上に、一色に着色された感光性樹脂組
成物を塗布し、乾燥させて一色に着色された感光性樹脂
層を形成させたものである。この着色感光性樹脂層は未
硬化であり、柔軟で、粘着性を有するため、この上にさ
らにポリエチレンフイルム等の保護フイルムを貼り合わ
せて外部からの損傷、異物の付着等を防止することが望
ましい。感光性フイルムに形成された着色感光性樹脂層
は、保護フイルムを剥がしながら透明基板上に貼り合わ
され、また、該着色感光性樹脂層表面のベースフイルム
は、所定パターンのネガパターンを通じて露光した後に
除去される。
【0031】感光性樹脂組成物としては、特に制限なく
公知のものを使用できるが、例えば、エチレン性不飽和
化合物(a)、カルボキシル基含有フイルム付与性ポリ
マ(b)、光重合開始剤(c)及び顔料又は染料(d)
を含むものが好ましい。
【0032】エチレン性不飽和化合物(a)としては、
例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を
付加して得られる化合物(トリメチロールプロパンジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート等)、グリシジル基含有化
合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化
合物(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル
トリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエー
テルジアクリレート等)、多価カルボン酸(無水フタル
酸等)と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物
(β−ヒドロキシエチルアクリレート等)とのエステル
化物、アクリル酸のアルキルエステル(アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
2−エチルヘキシル等)、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアナートと2価アルコールと2価のアクリル酸モ
ノエステルとを反応させて得られるウレタンジアクリレ
ート化合物、これらに対応するメタクリレートなどが挙
げられる。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組
み合わせて使用される。光感度、現像性の点から、
(a)成分の配合量は(a)成分と(b)成分の総量を
100重量部として90〜50重量部とされることが好
ましい。
【0033】カルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
ー(b)としては、例えば、アクリル酸アルキルエステ
ル又はメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸又は
メタクリル酸との共重合体、アクリル酸アルキルエステ
ル又はメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸又は
メタクリル酸とこれらと共重合し得るビニルモノマーと
の共重合体等が挙げられる。
【0034】アクリル酸アルキルエステルとしては、例
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられ
る。また、メタクリル酸アルキルエステルとしては、前
記アクリル酸アルキルエステルに対応するものが挙げら
れる。共重合し得るビニルモノマーとしては、例えば、
アクリル酸ジメチルアミノエチルアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、アミノエチルアクリレ
ート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、これらに対応するメタクリレート、アクリルアミ
ド、メタクリルアミドジアセトンアクリルアミド、スチ
レン、ビニルトルエン等が挙げられる。
【0035】(b)カルボキシル基含有フイルム性付与
ポリマーとして、例えば、テレフタル酸、イソフタル
酸、セバシン酸等を用いたポリエステル、ブタジエンと
アクリロニトリルとの共重合体、セルロースアセテー
ト、セルロースアセテートブチレート、メチルセルロー
ス、エチルセルロース等も併用することができる。
(b)成分の使用によって、塗膜性や硬化物の膜特性が
向上し、その配合量は、(a)成分及び(b)成分の総
量を100重量部として、10〜50重量部が好まし
い。配合量が10重量部未満では、エチレン性不飽和化
合物が多くなるため光感度が低下する傾向があり、50
重量部を超えると、光硬化物が脆くなる傾向がある。ま
た、(b)成分の重量平均分子量は、前記塗膜性や膜強
度の点から10,000〜500,000であることが
好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミェーシ
ョンクロマトグラフィ測定により、ポリスチレン換算し
た値である。
【0036】光重合開始剤(c)としては、例えば、芳
香族ケトン(ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル
−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーのケト
ン)、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェ
ノン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−
エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等)、ベ
ンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル
等)、ベンゾイン(メチルベンゾイン、エチルベンゾイ
ン等)、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量
体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニル
イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−
4,5−ジ(m−メトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メ
トキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプト
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
等)、アクリジン誘導体(1,7−ビス(9−アクリジ
ニル)ヘプタン等)などが用いられる。これらの化合物
は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0037】(c)成分の配合量は、(a)成分及び
(b)成分の総量100重量部に対して、0.1〜10
重量部が好ましい。この配合量が、0.1重量部未満で
は、光感度が不充分となる傾向があり、10重量部を超
えると、露光の際に組成物の表面での光吸収が増大し、
内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
【0038】前記顔料又は染料(d)としては、一般に
知られている着色剤が使用でき、感光性樹脂層、特にエ
チレン性不飽和化合物又はカルボキシル基含有フイルム
性付与ポリマーに対する相溶性、目標とする色相、光透
過性等を考慮して選択される。カラーフイルタに使用で
きる顔料としては、各種の化合物が使用でき、例えば、
硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫酸鉛、酸化チタン、ベンガ
ラ、カーボンブラック、グラファイト、酸化クロムなど
の無機顔料、下記の有機顔料(カラーインデックス番
号)などがある。
【0039】黄色顔料:C.I.ピグメントイエロー20、
24、83、86、93、109、110、117、1
25、137、138、139、147、148、15
3、154、166、168 オレンジ顔料:C.I.ピグメントオレンジ36、43、5
1、55、59、61 赤色顔料:C.I.ピグメントレッド9、97、122、1
23、149、168、177、180、092、21
5、216、217、220、223、224、22
6、227、228、240、48:1 バイオレット顔料:C.I.ピグメントバイオレット19、
23、29、30、37、40、50 青色顔料:C.I.ピグメントブルー15、15:6、2
2、60、64 緑色顔料:C.I.ピグメントグリーン7、36 黒色顔料:C.I.ピグメントブラック7
【0040】(d)成分の配合量は、(a)成分及び
(b)及びの総量100重量部に対して、1〜50重量
部とすることが好ましい。この配合量が、1重量部未満
では、着色が不充分となる傾向があり、50重量部を超
えると、光透過率が低下する傾向がある。
【0041】前記着色感光性樹脂層には、加熱硬化性を
高めるためにカルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
ーのカルボキシル基と熱反応するメラミン樹脂及び/又
はエポキシ樹脂を、(a)成分と(b)成分の総量10
0重量部に対して、1〜20重量部添加し、加熱するこ
とが好ましい。加熱温度は、130〜200℃とするこ
とが好ましく、加熱時間は、30〜60分とすることが
着色層の架橋密度向上、耐熱性向上等の点から好まし
い。
【0042】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。 実施例1 (1)着色感光性樹脂層塗工液の製造 表1の材料を均一に溶解した溶液200重量部に表2の
いずれかの顔料ペースト135重量部、メラミン樹脂5
重量部及びシランカップリング剤5重量部をそれぞれ添
加し、溶解分散して着色感光性樹脂層塗工液を得た。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】メラミン樹脂 サイメル300(ヘキサメトキシメチルメラミンの商品
名、三井東圧化学(株)製) シランカップリング剤 KBM503(γ−メタクロイルオキシプロピルトリメ
トキシシランの商品名、信越化学工業(株)製) 塗工液の調整 塗工液の調整はそれぞれの材料を超音波で2.5時間分
散して調整した。
【0046】(2)感光性フイルムの製造 得られた溶液を、厚さ23μmのポリエチレンテレフタ
レートフイルム(テイジン社製テトロンフイルムF23
臨界表面張力 43dyn/cm)上に均一な厚さにキスタ
ッチリバース方式の塗工機を用いて塗布し、100℃の
乾燥機で2分間乾燥した。保護フイルムとして厚さ30
μmのポリエチレンフイルム(臨界表面張力 31dyn/
cm)を貼り合わせて感光性フイルムを得た。乾燥後の感
光性樹脂層の厚さは、赤、青及び緑は2.0μm、黒は
1.5μmであった。
【0047】(3)カラーフイルタの製造 (a)基板加熱工程 前記カラーフイルタ用の下地基板(パイレックスガラス
厚さ1.1mm 臨界表面張力 59dyn/cm)をシラン
カップリング剤KBM503(γ−メタクロイルオキシ
プロピルトリメトキシシラン)を1重量%含むエタノー
ル溶液に2分間浸漬し、水洗いして、80℃で10分間
加熱乾燥した。 (b)貼り合わせ工程 前記カラーフイルタ用の感光性フイルムの保護フイルム
を剥がしながら、着色感光性樹脂層を前記カラーフイル
タ用の下地基板上に下記条件でラミネートした。 ロール温度 60℃ ロール圧 1.0kgf/cm2 速度 2.5m/分
【0048】(c)露光工程 所定のパターン(通常のストライプ状のパターンで、8
0μm(白)/220μm(黒)で長さ150mmのスト
ライプ状、黒にたいしてはこのパターンで形成される三
原色の赤緑青の画素の間を埋めるブラックマトリックス
パターンである)のネガマスクを通して露光機HMW−
201B(3kW、超高圧水銀灯、オーク製作所製)で露
光した。 (d)移行工程 黒以外の三色の画素形成時には、剥離工程の後に60℃
で15分間加熱を行い、空間を介していた着色感光性樹
脂層を赤の基板表面に移行させる。
【0049】(e)剥離工程 室温でポリエチレンテレフタレートフイルムを除去し
た。自動剥離装置(自家製試作品、両面テープを貼り合
わせたロールでポリエチレンテレフタレートフイルムを
剥離する装置)で剥離した。 (f)現像工程 30℃で0.08重量%のNa2CO3水溶液で15秒ス
プレー現像をして未露光部を除去し、現像後水洗し、オ
ーブン加熱乾燥し、着色パターンを形成した。
【0050】この(a)から(f)の着色パターンの形
成工程を黒、赤、青及び緑の順に各色の感光性フイルム
を用いて繰り返し行った。多色のパターンを形成した。
この際の露光量は赤、青及び緑色の着色感光性樹脂層に
対しては、50mJ/cm2とした。得られた多色パターンに
紫外線照射機(ランプH5600L/2、東芝電材社
製)を用いて3J/cm2で照射した後、150℃で45分
間加熱してカラーフイルタを得た。得られたカラーフイ
ルタは赤、青及び緑色のパターン(ストライプ状のパタ
ーン)が整然と並んでいた。追随性は良好であった。ま
た、画素の段差はなく、画素の断面ではM状もJ状も認
められなかった。緑の形成工程が最終であるため、緑の
画素には他の色の形成工程時の影響による画素の欠陥は
なかった。着色感光性樹脂層の移行は良好に行われた。
赤、緑及び青の着色感光性樹脂層の移行工程の温度(6
0℃)での表面張力は、赤、緑及び青についてそれぞ
れ、36dyn/cm、33dyn/cm及び33dyn/cmであった。
消偏コントラストは1250であった。
【0051】実施例2 表3の材料とした以外は実施例1と同様に行った。
【表3】
【0052】表3の材料と、本実施例の(b)の貼り合
わせ工程のラミネート条件の組合せにより、得られた青
フイルム付きの基板の表面は平坦であり、斜めに透かし
ても光の散乱はなく平坦であった。表面の粗さを測定し
たところフイルム表面の平坦性は貼り合わせを行う前と
同一で、実施例1と同様に前置画素による変形は認めら
れなかった。得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターンが整然と並んでいた。追随性は良好であり、
画素の段差はなく、画素の断面ではM状もJ状も認めら
れなかった。着色感光性樹脂層の移行は良好に行われ
た。赤、緑及び青の着色感光性樹脂層の移行工程の温度
(60℃)での表面張力は赤、緑及び青についてそれぞ
れ36dyn/cm、33dyn/cm及び33dyn/cmであった。
【0053】実施例3 下記の表4の材料を表1の材料に置き換えた以外は実施
例1と同様に行った。
【表4】
【0054】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んで
いた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。緑
の形成工程が最終であるため、緑の画素には他の色の形
成工程時の影響による画素の欠陥はなかった。赤、緑及
び青の着色感光性樹脂層の移行工程の温度(60℃)で
の表面張力は赤、緑及び青についてそれぞれ、36dyn/
cm、33dyn/cm及び33dyn/cmであった。
【0055】実施例4 基板をシランカップリング剤KBM503(γ−メタク
ロイルオキシプロピルトリメトキシシラン:信越化学社
製)を10重量%含むエタノール溶液に2分間浸漬し、
水洗して、80℃で10分間加熱乾燥した。シランカッ
プリング剤KBM503(信越化学社製)の塗液への添
加量を3重量部とした以外は実施例1と同様に行った。
赤、緑及び青の着色感光性樹脂層の移行工程の温度(6
0℃)での表面張力は、赤、緑及び青についてそれぞ
れ、37dyn/cm、33dyn/cm及び33dyn/cmであった。
【0056】実施例5 シランカップリング剤KBM503の塗液への添加量を
1重量部とした以外は実施例2と同様に行った。赤、緑
及び青の着色感光性樹脂層の移行工程の温度(60℃)
での表面張力は、赤、緑及び青についてそれぞれ、37
dyn/cm、34dyn/cm及び34dyn/cmであった。
【0057】実施例6 シランカップリング剤KBM503の塗液への添加量を
1重量部とした以外は実施例3と同様に行った。赤、緑
及び青の着色感光性樹脂層の移行工程の温度(60℃)
での表面張力は、赤、緑及び青についてそれぞれ、37
dyn/cm、34dyn/cm及び33dyn/cmであった。
【0058】実施例7 シランカップリング剤KBM503の塗液への添加量を
0.5重量部とした以外は実施例1と同様に行った。
赤、緑及び青の着色感光性樹脂層の移行工程の温度(6
0℃)での表面張力は、赤、緑及び青についてそれぞ
れ、39dyn/cm、36dyn/cm及び36dyn/cmであった。
【0059】実施例8 シランカップリング剤KBM503の塗液への添加量を
3重量部とした以外は実施例3と同様に行った。赤、緑
及び青の着色感光性樹脂層の移行工程の温度(60℃)
での表面張力は、赤、緑及び青についてそれぞれ、36
dyn/cm、33dyn/cm及び33dyn/cmであった。
【0060】実施例9 下記の表5の材料を表1の材料に置き換えた以外は実施
例1と同様に実施した。
【表5】
【0061】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んで
いた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。緑
の形成工程が最終であるため、緑の画素には他の色の形
成工程時の影響による画素の欠陥はなかった。
【0062】実施例10 下記の表6の材料を表1の材料に置き換えた以外は実施
例1と同様に実施した。
【表6】
【0063】得られたカラーフイルタは、赤、青及び緑
色のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並ん
でいた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。緑
の形成工程が最終であるため、緑の画素には他の色の形
成工程時の影響による画素の欠陥はなかった。
【0064】実施例11 下記の表7の材料を表1の材料に置き換えた以外は実施
例1と同様に実施した。
【表7】
【0065】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んで
いた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。
【0066】実施例12 下記の表8の材料を表1の材料に置き換えた以外は実施
例1と同様に実施した。
【表8】
【0067】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んで
いた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。
【0068】実施例13 基板の前処理に用いるシランカップリング剤をγ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM50
3:信越化学工業(株)製)の替わりにビニルトリス(−
メトキシエトキシシラン)を用いた以外は実施例1と同
様に実施した。得られたカラーフイルタは赤、青及び緑
色のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並ん
でいた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。基
板と着色感光性樹脂層との密着は良好で、ベースフイル
ムの剥離時に部分的に着色感光性樹脂層が剥離すること
がなかった。
【0069】 実施例14基板の前処理に用いるシランカップリング剤
をγ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン
(KBM503:信越化学工業(株)製)の替わりにビニ
ルトリアセトキシシランを用いた以外は実施例1と同様
に実施した。得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んで
いた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。基
板と着色感光性樹脂層との密着は良好で、ベースフイル
ムの剥離時に部分的に着色感光性樹脂層が剥離すること
がなかった。
【0070】実施例15 基板の前処理に用いるシランカップリング剤をγ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM50
3:信越化学工業(株)製)の替わりにγ−アミノプロピ
ルトリエトキシシランを用いた以外は実施例1と同様に
実施した。得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色の
パターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んでい
た。追随性は良好であった。また、画素の段差はなく、
画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。基板と
着色感光性樹脂層との密着は良好で、ベースフイルムの
剥離時に部分的に着色感光性樹脂層が剥離することがな
かった。
【0071】実施例16 基板の前処理に用いるシランカップリング剤をγ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM50
3:信越化学工業(株)製)の替わりにγ−(アミノエチ
ル)アミノプロピルトリエトキシシラン(KBM60
3:信越化学工業(株)製)を用いた以外は実施例1と同
様に実施した。得られたカラーフイルタは赤、青及び緑
色のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並ん
でいた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。基
板と着色感光性樹脂層との密着は良好で、ベースフイル
ムの剥離時に部分的に着色感光性樹脂層が剥離すること
がなかった。
【0072】実施例17 基板の前処理に用いるシランカップリング剤をγ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM50
3:信越化学工業(株)製)の替わりにγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランを用いた以外は実施例1と
同様に実施した。得られたカラーフイルタは赤、青及び
緑色のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並
んでいた。追随性は良好であった。また、画素の段差は
なく、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。
基板と着色感光性樹脂層との密着は良好で、ベースフイ
ルムの剥離時に部分的に着色感光性樹脂層が剥離するこ
とがなかった。
【0073】実施例18 基板の前処理に用いるシランカップリング剤をγ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM50
3:信越化学工業(株)製)の替わりにγ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシランを用いた以外は実施例1と同
様に実施した。得られたカラーフイルタは赤、青及び緑
色のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並ん
でいた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。基
板と着色感光性樹脂層との密着は良好で、ベースフイル
ムの剥離時に部分的に着色感光性樹脂層が剥離すること
がなかった。
【0074】実施例19 基板の前処理に用いるシランカップリング剤をγ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM50
3:信越化学工業(株)製)の替わりにβ−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(K
BM303:信越化学工業(株)製)を用いた以外は実施
例1と同様に実施した。得られたカラーフイルタは赤、
青及び緑色のパターン(ストライプ状のパターン)が整
然と並んでいた。追随性は良好であった。また、画素の
段差はなく、画素の断面ではM状もJ状も認められなか
った。基板と着色感光性樹脂層との密着は良好で、ベー
スフイルムの剥離時に部分的に着色感光性樹脂層が剥離
することがなかった。
【0075】実施例20 基板の前処理に用いるシランカップリング剤をγ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM50
3:信越化学工業(株)製)の替わりにγ−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン(KBM703:信越化学工業
(株)製)を用いた以外は実施例1と同様に実施した。得
られたカラーフイルタは赤、青及び緑色のパターン(ス
トライプ状のパターン)が整然と並んでいた。追随性は
良好であった。また、画素の段差はなく、画素の断面で
はM状もJ状も認められなかった。基板と着色感光性樹
脂層との密着は良好で、ベースフイルムの剥離時に部分
的に着色感光性樹脂層が剥離することがなかった。
【0076】実施例21 基板の前処理に用いるシランカップリング剤をγ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM50
3:信越化学工業(株)製)の替わりにビニルトリエトキ
シシランとγ−(アミノエチル)アミノプロピルトリエ
トキシシラン(KBM603:信越化学工業(株)製)を
用いた以外は実施例1と同様に実施した。得られたカラ
ーフイルタは赤、青及び緑色のパターン(ストライプ状
のパターン)が整然と並んでいた。追随性は良好であっ
た。また、画素の段差はなく、画素の断面ではM状もJ
状も認められなかった。基板と着色感光性樹脂層との密
着は良好で、ベースフイルムの剥離時に部分的に着色感
光性樹脂層が剥離することがなかった。
【0077】実施例22 基板の前処理に用いるシランカップリング剤をγ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM50
3:信越化学工業(株)製)の替わりにビニルトリエトキ
シシランを用いた以外は実施例1と同様に実施した。得
られたカラーフイルタは赤、青及び緑色のパターン(ス
トライプ状のパターン)が整然と並んでいた。追随性は
良好であった。また、画素の段差はなく、画素の断面で
はM状もJ状も認められなかった。基板と着色感光性樹
脂層との密着は良好で、ベースフイルムの剥離時に部分
的に着色感光性樹脂層が剥離することがなかった。
【0078】比較例1 実施例1と同様にして行ったが、塗液にシランカップリ
ング剤を添加しなかった。又、基板の前処理の時に、シ
ランカップリング剤を入れた溶液で浸漬しなかった。ベ
ースフイルムの剥離時に密着不良の個所が発生した。現
像の時に画素の一部が流れだした。現像後の水洗いの時
に現像液が除去される前に画素の一部が剥離した。
【0079】
【発明の効果】請求項1記載のカラーフイルタの製造法
によれば、感光性フイルムの追随性、作業性よく基板上
に均一な厚さの高精度の多色の微細パターンの形成され
た優れた耐熱性を有するカラーフイルタを製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法を示す略図である。
【図2】従来のカラーフイルタの画素の断面の摸式図で
ある。
【符号の説明】
1 ベースフイルム(PET) 2 着色感光性樹脂(緑) 3 前置画素(赤) 4 透明基板 5 空間 6 一色目の画素 7 二色目の画素 8 三色目の画素

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、ベースフイルムと一色に
    着色された感光性樹脂層とからなる感光性フイルムを、
    (1)着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
    に貼り合わせる工程、(2)パターン状に露光する工程
    及び(3)現像工程を含む工程を繰り返して多色パター
    ンを形成させ、二色目以降の前記着色された感光性樹脂
    層が前記基板に面するように、画素間に空間を形成して
    貼り合わせ、(A)溶融した着色された感光性樹脂層の
    表面張力(γ1)と前記透明基板の表面張力(γ2)とベ
    ースフイルムの表面張力(γ3)が、γ3<γ2かつγ1
    γ2となるように、前記透明基板の表面を前処理するこ
    とにより、前記(1)の工程と同時に二色目以降の感光
    性樹脂層をベースフイルムから画素間空間へ移行させる
    ことを特徴とするカラーフイルタの製造法。
JP10586296A 1996-04-25 1996-04-25 カラーフイルタの製造法 Pending JPH09292512A (ja)

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Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007164049A (ja) * 2005-12-16 2007-06-28 Fujifilm Corp カラーフィルタ基板および液晶表示装置
JP2017519249A (ja) * 2014-04-04 2017-07-13 コーニング インコーポレイテッド 接着性を改善するためのガラス表面の処理

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007164049A (ja) * 2005-12-16 2007-06-28 Fujifilm Corp カラーフィルタ基板および液晶表示装置
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