JPH09258019A - カラーフイルタの製造法 - Google Patents

カラーフイルタの製造法

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JPH09258019A
JPH09258019A JP7157096A JP7157096A JPH09258019A JP H09258019 A JPH09258019 A JP H09258019A JP 7157096 A JP7157096 A JP 7157096A JP 7157096 A JP7157096 A JP 7157096A JP H09258019 A JPH09258019 A JP H09258019A
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JP
Japan
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resin layer
green
film
photosensitive resin
color
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JP7157096A
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Inventor
Yasuki Mori
靖樹 森
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性フイルムの作業性よく基板上に均一な
厚さの高精度の段差、追随性不良のない、画素の欠落の
ない画素端がテーパ状となる多色の微細パターンの形成
された優れた耐熱性を有するカラーフイルタの製造法を
提供する。 【解決手段】 透明基板上にベースフイルムと一色に着
色された感光性樹脂層とからなる感光性フイルムを、 (1)着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
に貼り合わせる工程 (2)パターン状に露光する工程及び (3)現像工程を含む工程を繰り返して多色パターンを
形成させるカラーフイルタの製造法において、(a)二
色目以降の着色された感光性樹脂層が前記基板に面する
ように、画素間に空間を形成して貼り合わせる工程
(b)前記(2)の工程に続いて加熱し、次いでベース
フイルムを剥離する工程を含むことを特徴とするカラー
フイルタの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフイルタの
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフイルタは、ガラス等の光学的に
透明な基板の表面に、2種以上の色相を異にする極めて
微細なストライプ状又はモザイク状のパターンを、一定
の間隔を開けて、平行又は交差して並べた物である。こ
れらのパターンは、色相を所定の順序に所定の間隔をお
いて整然と配置し、厚さムラの少ない均一な層とする必
要があり、スクリーン印刷法、フォトリソグラフィ法、
染色法等のカラーフイルタの製造法が提案されている。
カラーフイルタは、ガラス等の光学的に透明な基板の表
面に、2種以上の色相を異にする極めて微細なストライ
プ状又はモザイク状のパターンを、一定の間隔を開けて
平行又は交差して並べた物である。これらのパターン
は、色相を所定の順序に所定の間隔をおいて整然と配置
し、厚さムラの少ない均一な層とする必要があり、スク
リーン印刷法、フォトリソグラフィ法、染色法等のカラ
ーフイルタの製造法が提案されている。
【0003】また、ベースフイルム及び感光性樹脂層を
有する感光性フイルムを使用した、多色の微細なストラ
イプ状又はモザイク状のパターンを簡単に高精度で形成
できるカラーフイルタの製造法が知られている。
【0004】感光性フイルムを用いてカラーフイルタを
作成する方法としては、一色に着色された感光性樹脂組
成物をベースフイルムに塗布乾燥した感光性フイルムの
感光性樹脂層を、透明な基板の上に転写して、所定のパ
ターンマスクを介して露光、現像してパターンを形成す
る方法(特開昭61−99102号公報、特開平3−1
60454号公報、特開平3−111802号公報、特
開平2−151805号公報、特開平4−212161
号公報、特開平4−301602号公報、特開平5−2
107号公報等)が知られている。
【0005】感光性フイルムは、良好なパターンを得る
ために、その基板への追従性を向上させることが必要で
ある。感光性フイルムの基板への追従性を向上させる方
法としては、例えば、基板に段差があっても、その基板
を正確に微細加工できることを特徴とする三層レジスト
法(J.Vac.Sci.Technol.,16巻1620頁 1968年発行等)、
現像前で露光後に感光性レジスト層を50〜150℃、
30〜60秒の条件で加熱して、UV光が充分に当たら
ない下層部分の反応を促進させるアフタベーク法(特開
平3−196596号公報等)が挙げられる。
【0006】従来のカラーフイルタの製造法では、赤、
緑、青及び黒の画素の端がシャープになることまたは持
ち上がることによって、後で設ける電極(ITOなど)
が断線して良好なカラーパネルが得られなくなることが
問題となっており、解決のための各種の提案がなされて
いる。従来のカラーフイルタの製造法(例えば、染色
法、顔料分散液状レジスト法、印刷法、ロールコータ
法、顔料分散フイルムレジスト法等)では、二色目以降
の層を形成する際に、既に形成された着色層(前置画素
ともいう)上の二色目以降の着色層と前記基板上に直接
接触する着色層との間に段差が生ずる。この段差は、最
大で1.0μmを超え、この上に直接ITOをスパッタ
リングするとITOの断線や液晶を挾む電極間の距離が
不均一になり、良好なカラーデスプレイが得られないた
めに、一般には、保護膜又はオーバコート膜と称する2
〜5μmの膜を形成し、表面を均一化することが行われ
ており、例えば、特開平2−12103号公報と特開平
2−79002号公報に開示されている。
【0007】フイルム法では、この段差は既に形成され
た着色層の厚さ(1〜5μm)により決まり、この段差
があるために新着色層が下地(透明ガラス)に接触しに
くく、また、接着圧力が不充分であることにより、新着
色層が下地に密着せず、ベースフイルムを剥離すると、
ベースフイルムとともに剥離されて、下地に新着色層が
付着しない部分が発生し、そのまま露光現像すると、新
着色層が存在しない部分を露光する等の不都合が生じ、
所望のカラーフイルタが得られない欠点がある。また、
二色目以降の画素上では、一色目の画素上に乗っていた
着色感光性樹脂層の一部が流れ込んできて、二色目で
は、一色目の画素に近い端が持ち上がり、画素表面が斜
めになる(J状、n状の断面になる)。三色目の画素上
では、両隣の画素からの着色感光性樹脂層の流れ込みが
あるため画素の両端が持ち上がる(M状の断面とな
る)。図2は、従来のカラーフイルタの画素の断面の模
式図であり、J状、n状及びM状の画素の断面を示す。
J状やM状の持ち上がりがあると、三色の画素の表面の
不均一を招き、所望の平坦性が得られず、持ち上がった
端が対極と接触して、画像不良を生じ、色ムラを発生さ
せる等の欠点があった。
【0008】また、画素の端がM状やJ状では、かどが
鋭くなりITOの切断の原因となるので画素の両端をテ
ーパ状にする(ストライプ状の画素であれば画素の長さ
方向に垂直な断面が台形(上底<下底)となるようにす
る)ことが提案されている(フラットパネルディスプレ
イ 1995、P180〜186、日経Bp社発行)。画素の端に
テーパをつける(テーパ状にする)提案としては、特開
平7−84248号公報が開示されている。いずれも、
M状、J状などの画素端が鋭角化されている(かどの持
ち上がり)ことは記載されておらず、M状やJ状の現象
の解決することは示されない。また、現像時にいわゆる
オーバ現像を行い、画素端を溶解してテーパ状とする提
案もあるが、画素端がぎざぎざになる不都合がある。ぎ
ざぎざが発生すると、端部に凹凸が発生し、液晶の配向
がうまくゆかず、液晶ディスプレイが誤動作することが
おこる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、感光性フイルム、作業性よく基板上に均一な厚さの
高精度の段差、追随性不良のない、画素の欠落のない画
素端がテーパ状となる多色の微細パターンの形成された
優れた耐熱性を有するカラーフイルタの製造法を提供す
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明基板上に
ベースフイルムと一色に着色された感光性樹脂層とから
なる感光性フイルムを、 (1)着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
に貼り合わせる工程 (2)パターン状に露光する工程及び (3)現像工程を含む工程を繰り返して多色パターンを
形成させるカラーフイルタの製造法において、(a)二
色目以降の着色された感光性樹脂層が前記基板に面する
ように、画素間に空間を形成して貼り合わせる工程
(b)前記(2)の工程に続いて加熱し、次いでベース
フイルムを剥離する工程を含むことを特徴とするカラー
フイルタの製造法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の製造法を示すフイ
ルム及びフイルタの断面図であり、ベースフイルム1が
PET(ポリエチレンテレフタレートフイルム)で、着
色感光性樹脂層は赤、緑の順に形成していく場合を例に
とって説明する。
【0012】図1の(a)はベースフイルム1(PET
(ポリエチレンテレフタレートフイルム))と着色感光
性樹脂層(緑)2からなる感光性フイルムの着色感光性
樹脂層(緑)2と前置画素(赤)3が整然と配列されて
いる透明基板4が面している状態を示す。図1の(b)
は、感光性フイルムの着色感光性樹脂層(緑)2と少な
くとも一色の前置画素(赤)3が整然と配列されている
透明基板4との画素間に、空間5を形成した貼り合わせ
を示している。
【0013】着色感光性樹脂層(緑)2は、前置画素
(赤)3及び透明基板4に追随している必要はなく、完
全に平坦なままで、前置画素(赤)4の表面に接触して
いることが好ましい。
【0014】図1の(c)は、本発明で(2)パターン
状に露光する工程に続いて加熱を行った後の状態を示す
図であり、加熱により着色感光性樹脂層(緑)2と空間
5が置換される。すなわち、加熱により着色感光性樹脂
層(緑)2が空間5部分へ移行する。図1の(b)の状
態で貼り合わせ直後は、着色感光性樹脂層(緑)2はベ
ースフイルム1に密着しているが、加熱により流動性が
増大し、透明基板4とベースフイルム1と着色感光性樹
脂層(緑)2の表面張力の差によって又は重力によって
透明基板4表面上の空間5内に移行を始める。着色感光
性樹脂層(緑)2は、ベースフイルム1よりも透明基板
4に対する密着力が大きく、着色感光性樹脂層(緑)2
の接触角がベースフイルム1の接触角よりも透明基板4
に対して大きいので、前置画素(赤)3の壁を伝って流
れ落ちる場合、ベースフイルム1で液滴を作って増大
し、透明基板4と接触した後、透明基板4上に広がって
移行を終了する場合がある。
【0015】移行が終了すると、着色感光性樹脂層
(緑)2は、透明基板4表面上の空間5に移行を終了
し、その表面上に空間が出現し、着色感光性樹脂層
(緑)2と空間5が入れ変わる。このとき着色感光性樹
脂層(緑)2は、その表面張力によって均一化している
ので、表面の平坦性は優れたものであり、現像後の画素
は一色目とほとんど同一の断面形状を持つ。以上、一色
目が赤、二色目が緑の場合を例として説明したが、色の
順序はこれに限定されず、赤、緑、青及び黒の順序以外
に、黒、青、緑及び赤、黒、赤、青及び緑等どのような
色順序も可能である。
【0016】加熱は室温以上で、着色感光性樹脂層が熱
硬化反応を開始する温度以下で行い、低温では長時間、
高温では短時間で移行は完了し、移行した着色感光性樹
脂層表面は高度の平坦性を有する。加熱には、熱板加
熱、オーブン加熱、超音波加熱、赤外線加熱、電磁誘導
加熱、摩擦熱加熱等があるが、これらに制限されない。
【0017】図1の(d)は、着色感光性樹脂層(緑)
2をパターン状に露光後、加熱し、次いでベースフイル
ムを剥離した後に現像した後のカラーフイルタの画素の
断面の形状を示す。本発明では二色目以降の着色された
感光性樹脂層が基板に面するように、画素間に空間を形
成して貼り合わせる方式であり、加熱による移行によ
り、段差の発生はないが、移行が不十分の画素がある
と、基板と感光性樹脂層との間に空間が残り、ピンホー
ルの発生原因となる。
【0018】次に画素端をテーパ状にする作用について
説明する。画素は三色とも平坦性に優れているが、かな
らずしもテーパ状にはならないので、ITOなどの電極
が均一になり、電界の集中や断線を防ぐためにテーパ状
にすることが望まれる。図3は、画素端がテーパ状の画
素の断面の模式図であって、ストライプ状の画素で画素
の長さ方向に垂直な断面が台形(上底<下底)であり、
画素端(かどの部分)が鋭角化されておらず丸みを有し
ているものの一例を示している。テーパ状の画素端とし
ては画素の膜厚が1〜3μmであるので、テーパ状の画
素端の傾斜部分の幅は画素の両端から1〜3μmだけ内
側につければ充分であるが、1〜5μm程度あってもよ
い。あまり傾斜部分の幅が内側に大きく入りこんでくる
と膜厚のうすい部分ができることになり、カラーパネル
の色がわるくなる恐れがある。
【0019】本発明において画素端がテーパ状の画素の
形成はパターン状の露光後に加熱を行い、この加熱終了
後速やかにベースフイルムを剥離することにより達成さ
れる。
【0020】これは次の理由による。露光後、露光部の
着色感光性樹脂層は重合、架橋、高分子化等により、モ
ノマが反応して消費され、モノマの総量が減少する。す
なわちモノマの濃度が露光部で小、未露光部で大とな
る。モノマには全体のモノマ濃度を均一化する作用があ
り、モノマは未露光部から露光部に移動する。モノマの
移動(マイグレーション)は高温ほどすみやかに行われ
る。この現象はモノマ均一化となるまで続く。それによ
って露光部の密度が増大し、さらには膜厚の増大をまね
く。ところで、露光後移動してきたモノマは光開始剤が
光エネルギーをうけることによって発生したラジカルが
生きている間は、反応して高分子化するが、それが止ま
るとモノマのままで存在し、この未反応のモノマは現像
時に溶解する。そのために、本発明では露光後で前記ラ
ジカルが活性な間に加熱しモノマの移動を促進する。そ
の後、ベースフイルムを剥離すると、酸素阻害がすみや
かに起こり前記ラジカルが消失してモノマの反応が止ま
る。
【0021】以上の理由から明らかであるが、本発明の
効果の1つである画素の両端をテーパ状にする効果は、
露光後の加熱の温度/時間を最適に選ぶことと(通常、
露光後1時間以内に、60〜100℃/1〜30分
間)、加熱後の速やかなベースフイルムの剥離(通常、
加熱終了後1分以内、好ましくは10秒以内、より好ま
しくは直ちに)が重要である。すなわち、モノマは未露
光部から露光部に移行するのであるから温度/時間によ
ってモノマの濃度差が生ずるからである。
【0022】本発明における反応系では、重合反応の速
度よりもモノマの移動の方が早いことが推察される。そ
の結果、膜厚は両端の方が中央部よりうすくなる。モノ
マの濃度の均一化はベースフイルムを剥離した後も引続
いて進行し、中央部と端部では端部の方がモノマが多く
存在する。現像するとモノマは画素外に溶け出していく
ので、中央より両端の方が結果的に膜厚が減少すること
になり、画素はテーパ状となる。
【0023】本発明に用いられる感光性フイルムは、透
明なベースフイルム、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート等のフイルム上に、一色に着色された感光性樹脂組
成物を塗布し、乾燥させて一色に着色された感光性樹脂
層を形成させたものである。この着色感光性樹脂層は未
硬化であり、柔軟で、粘着性を有するため、この上にさ
らにポリエチレンフイルム等の保護フイルムを貼り合わ
せて外部からの損傷、異物の付着等を防止することが望
ましい。感光性フイルムに形成された着色感光性樹脂層
は、保護フイルムを剥がしながら透明基板上に貼り合わ
され、また、該着色感光性樹脂層表面のベースフイルム
は、所定パターンのネガパターンを通じて露光した後に
除去される。
【0024】感光性樹脂組成物としては、特に制限なく
公知のものを使用できるが、例えば、エチレン性不飽和
化合物(a)、カルボキシル基含有フイルム付与性ポリ
マ(b)、光重合開始剤(c)及び顔料又は染料(d)
を含むものが好ましい。
【0025】エチレン性不飽和化合物(a)としては、
例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を
付加して得られる化合物(トリメチロールプロパンジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート等)、グリシジル基含有化
合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化
合物(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル
トリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエー
テルジアクリレート等)、多価カルボン酸(無水フタル
酸等)と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物
(β−ヒドロキシエチルアクリレート等)とのエステル
化物、アクリル酸のアルキルエステル(アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
2−エチルヘキシル等)、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアナートと2価アルコールと2価のアクリル酸モ
ノエステルとを反応させて得られるウレタンジアクリレ
ート化合物、これらに対応するメタクリレートなどが挙
げられる。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組
み合わせて使用される。光感度、現像性の点から、
(a)成分の配合量は(a)成分と(b)成分の総量を
100重量部として90〜50重量部とされることが好
ましい。
【0026】カルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
ー(b)としては、例えば、アクリル酸アルキルエステ
ル又はメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸又は
メタクリル酸との共重合体、アクリル酸アルキルエステ
ル又はメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸又は
メタクリル酸とこれらと共重合し得るビニルモノマーと
の共重合体等が挙げられる。
【0027】アクリル酸アルキルエステルとしては、例
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられ
る。また、メタクリル酸アルキルエステルとしては、前
記アクリル酸アルキルエステルに対応するものが挙げら
れる。共重合し得るビニルモノマーとしては、例えば、
アクリル酸ジメチルアミノエチルアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、アミノエチルアクリレ
ート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、これらに対応するメタクリレート、アクリルアミ
ド、メタクリルアミドジアセトンアクリルアミド、スチ
レン、ビニルトルエン等が挙げられる。
【0028】(b)カルボキシル基含有フイルム性付与
ポリマーとして、例えば、テレフタル酸、イソフタル
酸、セバシン酸等を用いたポリエステル、ブタジエンと
アクリロニトリルとの共重合体、セルロースアセテー
ト、セルロースアセテートブチレート、メチルセルロー
ス、エチルセルロース等も併用することができる。
(b)成分の使用によって、塗膜性や硬化物の膜特性が
向上し、その配合量は、(a)成分及び(b)成分の総
量を100重量部として、10〜50重量部が好まし
い。配合量が10重量部未満では、エチレン性不飽和化
合物が多くなるため光感度が低下する傾向があり、50
重量部を超えると、光硬化物が脆くなる傾向がある。ま
た、(b)成分の重量平均分子量は、前記塗膜性や膜強
度の点から10,000〜500,000であることが
好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミェーシ
ョンクロマトグラフィ測定により、ポリスチレン換算し
た値である。
【0029】光重合開始剤(c)としては、例えば、芳
香族ケトン(ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル
−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーのケト
ン)、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェ
ノン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−
エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等)、ベ
ンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル
等)、ベンゾイン(メチルベンゾイン、エチルベンゾイ
ン等)、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量
体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニル
イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−
4,5−ジ(m−メトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メ
トキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプト
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
等)、アクリジン誘導体(1,7−ビス(9−アクリジ
ニル)ヘプタン等)などが用いられる。これらの化合物
は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0030】(c)成分の配合量は、(a)成分及び
(b)成分の総量100重量部に対して、0.1〜10
重量部が好ましい。この配合量が、0.1重量部未満で
は、光感度が不充分となる傾向があり、10重量部を超
えると、露光の際に組成物の表面での光吸収が増大し、
内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
【0031】前記顔料又は染料(d)としては、一般に
知られている着色剤が使用でき、感光性樹脂層、特にエ
チレン性不飽和化合物又はカルボキシル基含有フイルム
性付与ポリマーに対する相溶性、目標とする色相、光透
過性等を考慮して選択される。カラーフイルタに使用で
きる顔料としては、各種の化合物が使用でき、例えば、
硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫酸鉛、酸化チタン、ベンガ
ラ、カーボンブラック、グラファイト、酸化クロムなど
の無機顔料、下記の有機顔料(カラーインデックス番
号)などがある。
【0032】黄色顔料:C.I.ピグメントイエロー20、
24、83、86、93、109、110、117、1
25、137、138、139、147、148、15
3、154、166、168 オレンジ顔料:C.I.ピグメントオレンジ36、43、5
1、55、59、61 赤色顔料:C.I.ピグメントレッド9、97、122、1
23、149、168、177、180、092、21
5、216、217、220、223、224、22
6、227、228、240、48:1 バイオレット顔料:C.I.ピグメントバイオレット19、
23、29、30、37、40、50 青色顔料:C.I.ピグメントブルー15、15:6、2
2、60、64 緑色顔料:C.I.ピグメントグリーン7、36 黒色顔料:C.I.ピグメントブラック7
【0033】(d)成分の配合量は、(a)成分及び
(b)及びの総量100重量部に対して、1〜50重量
部とすることが好ましい。この配合量が、1重量部未満
では、着色が不充分となる傾向があり、50重量部を超
えると、光透過率が低下する傾向がある。
【0034】前記着色感光性樹脂層には、加熱硬化性を
高めるためにカルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
ーのカルボキシル基と熱反応するメラミン樹脂及び/又
はエポキシ樹脂を、(a)成分と(b)成分の総量10
0重量部に対して、1〜20重量部添加し、加熱するこ
とが好ましい。加熱温度は、130〜200℃とするこ
とが好ましく、加熱時間は、30〜60分とすることが
着色層の架橋密度向上、耐熱性向上等の点から好まし
い。
【0035】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。 実施例1 (1)着色感光性樹脂層用の塗工液の製造 表1の材料を均一に溶解した溶液200重量部に表2の
いずれかの顔料ペースト135重量部、メラミン樹脂5
重量部及びシランカップリング剤5重量部をそれぞれ添
加し、溶解分散して着色感光性樹脂層用の塗工液を得
た。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】メラミン樹脂 サイメル300(三井東圧化学(株)製、ヘキサメトキシ
メチルメラミンの商品名) シランカップリング剤 KBM503(信越化学工業(株)製) 塗工液の調整 塗工液を使用直前に超音波で2.5時間分散して調整し
た。
【0039】(2)感光性フイルムの製造 得られた塗工液を、厚さ23μmのポリエチレンテレフ
タレートフイルム(テイジン社製テトロンフイルムS2
3)上に均一な厚さにキスタッチリバース方式の塗工機
を用いて塗布し、100℃の乾燥機で2分間乾燥した。
保護フイルムとして厚さ30μmのポリエチレンフイル
ムを貼り合わせて感光性フイルムを得た。乾燥後の感光
性樹脂層の厚さは赤、青及び緑はすべて2.0μmであ
った。
【0040】(3)カラーフイルタの製造 (a)基板加熱工程 カラーフイルタ用の下地基板(コーニング7074 コ
ーニング社製)を80℃で10分間加熱した。 (b)貼り合わせ工程 前記感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着
色感光性樹脂層を前記カラーフイルタ用の下地基板上に
下記条件でラミネートした。 ロール温度 80℃ ロール圧 4.0kg/cm2 速度 1.5m/分
【0041】(c)露光工程 所定のパターン(通常のストライプ状のパターン。幅が
87.5μm、長さ150mmの仕上がりで、赤、青及び
緑の順に繰り返しているように300μm周期で設計さ
れたストライプ状のパターン)のネガマスクを通して露
光機HMW−201B(3kW、超高圧水銀灯、オーク製
作所製)で露光した。 (d)加熱工程 一色目の赤については、前記(c)露光工程の後直ちに
60℃で15分間加熱を行った。また、二色目の青と三
色目の緑については、前記(c)露光工程の後直ちに6
0℃で15分間加熱を行った。このとき、空間を介して
いた着色感光性樹脂層が基板表面に移行した。なお、第
一色目の赤について加熱後、サンプルをとり出して観察
したところ、未露光部のモノマが露光部に移動してい
て、露光部の膜厚の増大がポリエチレンテレフタレート
フィルムを通して観察できた。すなわち、基板上のフイ
ルムをすかしてみると前記ストライプパターンが浮きだ
して、その輪郭がかすかに見えてきていた。
【0042】(e)剥離工程 前記(d)加熱工程の後直ちにポリエチレンテレフタレ
ートフイルムを剥離して除去した。その後で感光層表面
を観察したところ所定のパターンが浮きだして見えた。
表面粗さ計で表面の凹凸を測定したところ、幅が80μ
mで高くなっている部分が観察できた。二色目の青につ
いては、前置画素の赤の間が200μmあいていて、そ
の中に青が貼り付いていて、その半分(80μm)が露
光されているので、未露光部と露光部の差が色の濃淡で
識別できた。表面の凹凸を測定したところ、露光部が
0.3μm程度もり上がっていた。 (f)現像工程 すべての色について現像液として、30℃の0.08重
量%のNa2CO3水溶液を用いた。赤は15秒間スプレ
ーにより現像し、未露光部を除去し一色目の赤の着色パ
ターンを形成した。青と緑は各々20秒間スプレーによ
り現像をし、未露光部を除去し二色目の青と三色目の緑
の着色パターンを形成した。
【0043】この(a)から(f)の着色パターンの形
成工程を、赤、青及び緑の順に各色の感光性フイルムを
用いて繰り返し行った。二色目の青のラミネートの時
に、フイルムの送り方向を前置画素の赤のストライプ状
のパターンに並行させてフイルムを送った。なお、露光
量は赤、青及び緑色の感光性樹脂層に対しては50mJ/c
m2とした。使用したマスクのパターンはストライプが画
素ごとに独立した長方形を形成しストライプの長手方向
に隙間を設けたものである。得られたパターンに紫外線
照射機(ランプH5600L/2、東芝電材社製)を用
いて3J/cm2で照射した後、150℃で45分間加熱し
てカラーフイルタを得た。得られたカラーフイルタは
赤、青及び緑色のパターンが整然と並んでおり、三色と
も画素形状はその両端はテーパ状となっていた。
【0044】実施例2 表1の材料に代えて、次の表3の材料を使用した以外は
実施例1と同様に行った。
【0045】
【表3】
【0046】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターンが整然と並び、三色ともその画素の両端はテ
ーパ状であった。
【0047】実施例3 表1の材料に代えて、次の表4の材料を使用した以外は
実施例1と同様に行った。
【0048】
【表4】
【0049】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターンが整然と並び、両端はテーパ状であった。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載のカラーフイルタの製造法
によれば、感光性フイルムの追随性、作業性よく基板上
に均一な厚さの高精度の多色の微細パターンの形成され
た優れた耐熱性を有するカラーフイルタを製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法を示す略図である。
【図2】従来のカラーフイルタの画素の断面の模式図で
ある。
【図3】テーパ状の画素の断面の模式図である。
【符号の説明】
1 ベースフイルム(PET) 2 着色感光性樹脂層(緑) 3 前置画素(赤) 4 透明基板 5 空間 6 一色目の画素 7 二色目の画素 8 三色目の画素 9 画素

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上にベースフイルムと一色に着
    色された感光性樹脂層とからなる感光性フイルムを、 (1)着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
    に貼り合わせる工程 (2)パターン状に露光する工程及び (3)現像工程を含む工程を繰り返して多色パターンを
    形成させるカラーフイルタの製造法において、(a)二
    色目以降の着色された感光性樹脂層が前記基板に面する
    ように、画素間に空間を形成して貼り合わせる工程
    (b)前記(2)の工程に続いて加熱し、次いでベース
    フイルムを剥離する工程を含むことを特徴とするカラー
    フイルタの製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010169934A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Hitachi Chem Co Ltd 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、画像表示装置の隔壁の形成方法及び画像表示装置の製造方法

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JP2010169934A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Hitachi Chem Co Ltd 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、画像表示装置の隔壁の形成方法及び画像表示装置の製造方法

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