JPH08313715A - カラーフイルタの製造法 - Google Patents

カラーフイルタの製造法

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JPH08313715A
JPH08313715A JP12004395A JP12004395A JPH08313715A JP H08313715 A JPH08313715 A JP H08313715A JP 12004395 A JP12004395 A JP 12004395A JP 12004395 A JP12004395 A JP 12004395A JP H08313715 A JPH08313715 A JP H08313715A
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color
photosensitive resin
resin layer
film
substrate
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JP12004395A
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Yasuki Mori
靖樹 森
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の製造法によれば、感光性フイルムの
追随性、作業性よく基板上に均一な厚さの高精度の多色
の微細パターンの形成された優れた消偏コントラストと
明るさの優れた耐熱性を有するカラーフイルタを製造す
ることができる。 【構成】 透明基板上に、ベースフイルムと一色に着色
された感光性樹脂層とからなる感光性フイルムを、
(1)着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
に貼り合わせる工程、(2)パターン状に露光する工程
及び(3)現像工程を少なくとも含む工程を繰り返して
多色パターンを形成させるカラーフイルタの製造法にお
いて、二色目以降の前記着色された感光性樹脂層が前記
基板に面するように、画素間に空間を形成して貼り合わ
せ、前記(1)と(3)の工程の間に、加熱による二色
目以降の感光性樹脂層のベースフイルムから画素間空間
への移行工程を含み、最初の工程の色が黒であって、最
終の工程の色が緑であることを特徴とするカラーフイル
タの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーフイルタの製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフイルタは、ガラスなどの光学的
に透明基板の表面に2種以上の色相を異にする極めて微
細なストライプ状又モザイク状のパターンを一定の間隔
を開けて、平行又は交差して並べた物である。これらの
パターンは色相を所定の順序に所定の間隔をおいて整然
と配置し、しかも厚さムラの少ない均一な層とする必要
があり、種々のカラーフイルタの製造法が提案されてい
る。スクリーン印刷法、またフォトリソグラフィ技術を
用いる方法、染色する方法がある。
【0003】ベースフイルム及び感光性樹脂層から成る
感光性フイルムを使用した多色の微細なストライプ状又
はモザイク状のパターンを簡単に高精度で形成できるカ
ラーフイルタの製造法が知られている。
【0004】感光性フイルムを用いて、カラーフイルタ
を作成する方法としては、一色に着色された感光性樹脂
層をベースフイルムに塗布乾燥した感光性フイルムの感
光性樹脂層を透明な基板の上に転写して、所定のパター
ンのマスクを介して露光、現像してパターンを形成する
方法(特開昭61−99102号公報、特開平3−16
0454号公報、特開平3−111802号公報、特開
平2−151805号公報、特開平4−212161号
公報、特開平4−301602号公報、特開平5−21
07号公報)等が知られている。
【0005】また、感光性フイルムの追従性を向上させ
てパターン精度を高めることが行われてきた。基板に段
差があってもその基板を正確に微細加工できることを特
徴とする三層レジスト法がベル研究所の研究者によって
開発されている(例えば、J.Vac.Sci.Technol.,16巻162
0頁 1968年発行)。露光工程の後加熱することが一般に
行われていて、アフタベークといわれている。例えば、
顔料分散フォトポリマーを用いたカラーフイルタ(J.Ph
otopolym.Sci.Technol.,Vol.2,No.2,1989年 244頁〜248
頁)では、光開始剤のラジカルにより誘起したモノマー
ラジカルの発生とその重合連鎖反応を促進し、スピンナ
ーを用いて感光性レジスト層を塗布するが、溶剤除去の
ためプリベーク(例えば、85℃で5分間)を行うこと
も一般的である。フイルム法ではフイルム形成時に溶剤
除去を行うので、一般にはこのようなプリベークは行わ
ない。また、現像前で、露光後に感光性レジスト層を5
0〜150℃、30秒〜60秒の条件で加熱して、UV
光が十分に当たらない下層部分の反応を促進させること
(特開平3−196596号公報)も行われている。
【0006】従来のカラーフイルタの製造法、例えば、
染色法、顔料分散液状レジスト法、印刷法、ロールコー
タ法、フイルム法などでは、二色目以降の層を形成する
際に、既に形成された着色層上の二色目以降の着色層と
前記基板上に直接接触する着色層との間に段差が生ず
る。この段差は、最大で1.0μmを超える。そのため
に、この上に直接ITOをスパッタリングするとITO
の断線や液晶を挾む電極間の距離が不均一になり、良好
なカラーデスプレイが得られない。そこで、一般には、
保護膜またはオーバコート膜と称する2〜5μmの膜を
形成し表面を均一化することが行われている。フイルム
法では、この段差は既に形成された着色層の厚さ(1〜
5μm)によって決まる。この段差があるために新着色
層が下地(透明ガラス基板)に接触せず、また不十分な
接着圧力の為、接着力が不十分となり、着色層が下地に
密着せず、ベースフイルムを剥離すると、ベースフイル
ムとともに剥離されて、下地に着色層が付着しない部分
が生ずる。またそのまま、露光現像すると、着色像が存
在しない部分を露光する等の不都合が生じ、所望のカラ
ーフイルタが得られない欠点がある。
【0007】また、二色目以降の画素上では、一色目の
画素上に乗っていた着色感光性樹脂層の一部が流れ込ん
できて、二色目では、一色目の画素に近い端が持ち上が
り、画素表面が斜めになり、その断面はいわゆるJ状、
n状になる。三色目の画素は両隣の画素からの着色感光
性樹脂層の流れ込みがあるため画素の両端が持ち上が
り、いわゆるM状の断面となる。図2にJ状、n状及び
M状の画素の断面の模式図を示す。J状やM状の持ち上
がりがあると、三色の画素の表面の不均一を招き、所望
の平坦性が得られず、持ち上がった端が対極と接触し
て、画像不良を生じ、さらには色ムラを発生させる。
【0008】フイルム法では、基板を加熱後、前記の感
光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着色感光
性樹脂層を基板と接着させて加圧ロールを通す(ラミネ
ートする)だけではフイルム追随性は改善できない。従
来、このような段差の発生をあらかじめ除去する方法が
ないために、カラーフイルタの形成後に均一化を目的と
するオーバコート膜を塗布して段差の影響が液晶の誤動
作を招かないようにする工夫が行われており、工程増を
招いている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来の技術の問題を解消し、ガラス板等の透明基板上に作
業性が良く、しかも高精度で多色の微細パターンを形成
することができる耐熱性、消偏コントラスト、明るさ等
の優れたカラーフイルタの製造法を提供するものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明基板上
に、ベースフイルムと一色に着色された感光性樹脂層と
からなる感光性フイルムを、(1)着色された感光性樹
脂層が前記基板に面するように貼り合わせる工程、
(2)パターン状に露光する工程及び(3)現像工程を
少なくとも含む工程を繰り返して多色パターンを形成さ
せるカラーフイルタの製造法において、二色目以降の前
記着色された感光性樹脂層が前記基板に面するように、
画素間に空間を形成して貼り合わせ、前記(1)と
(3)の工程の間に、加熱による二色目以降の感光性樹
脂層のベースフイルムから画素間空間への移行工程を含
み、最初の工程の色が黒であって、最終の工程の色が緑
であることを特徴とするカラーフイルタの製造法に関す
る。
【0011】前記(1)と(3)の工程の間で、二色目
以降の感光性樹脂層をベースフイルムから基板表面上の
空間に移行させる移行工程の態様についてさらに詳細に
図1を用いて説明する。図1は本発明の製造法を示す感
光性フイルム及びフイルタの断面図であって、ベースフ
イルム1がPET(ポリエチレンテレフタレートフイル
ム)で、着色感光性樹脂層は黒、赤の順に形成していく
場合を例にとって説明する。図1の(a)はベースフイ
ルム1(PET ポリエチレンテレフタレートフイル
ム)と着色感光性樹脂層(赤)2からなる感光性フイル
ムの着色感光性樹脂層と前置画素(黒)3が整然と配列
されている透明基板4が面している状態を示す。
【0012】図1の(b)は感光性フイルムの着色感光
性樹脂層と一色の前置画素が整然と配列されている基板
との画素間に空間を形成した貼り合わせを示している。
この時、着色感光性樹脂層は前置画素及び基板に追随し
ている必要はなく、完全に平坦なままで、前置の画素表
面に接触していることが好ましい。図1(b)は赤色の
着色感光性樹脂層が前置画素である黒に密着した様子を
示したものである。ここで、空間と表示してある部分は
緑着色感光性樹脂層も赤着色感光性樹脂層も存在してい
ない空間の部分であって、真空中でラミネートした場合
は真空の部分、窒素気流中でラミネートしたときは窒素
が充満した部分、空気中でラミネートしたときは空気が
充満した部分になる。
【0013】図1(c)は本発明における移行工程が終
了した様子を示したものである。移行工程は上記の
(1)〜(3)の工程の間に入り、着色感光性樹脂層
(赤)2と空間を置換せしめる工程である。着色感光性
樹脂層(赤)2の空間部分への移行は加熱によって行
う。図1(b)の状態で貼り合わせ直後は着色感光性樹
脂層(赤)2はベースフイルム1に密着しているが、加
熱により、流動性が増大し、重力によって基板表面上の
空間内に移行を始める。着色感光性樹脂層(赤)2はベ
ースフイルム1よりも基板に対する密着力が大きい、即
ち着色感光性樹脂層(赤)2の接触角がPET(ポリエ
チレンテレフタレート)の接触角よりも基板に対して大
きいと推察できるので、黒の前置画素3の壁を伝って流
れ落ちる場合、ベースフイルム1の面で液滴を作って増
大し基板と接触した後、基板上に広がって移行を終了す
る場合がある。移行工程が終了すると着色感光性樹脂層
(赤)2は基板表面上の空間に移行し、その表面上に空
間が出現し、着色感光性樹脂層と空間が入れ替わる。こ
のとき、着色感光性樹脂層はその表面張力によって均一
化しているので、表面の平坦性は優れたものであり、現
像後の画素は一色目とほとんど同一の断面形状を持つ。
【0014】以上に一色目が黒、二色目が赤の場合を例
として説明したが、色の順序はこれに限定されない。本
発明では黒が第一色目で緑が最終色(通常は、第四色
目)であれば、黒、青、赤及び緑、黒、赤、青及び緑等
のどのような色順序も可能である。黒と緑の順序が前記
以外であると、明るさ及び消偏コントラストが劣る。着
色感光性樹脂層(赤)2の空間部分への移行は加熱によ
って行う。加熱は室温以上で、着色感光性樹脂層が熱硬
化反応を開始する温度以下で行う。低温では長時間、高
温では短時間で移行は完了し、移行した着色感光性樹脂
層表面は高度の平坦性を有する。加熱には、熱板加熱、
オーブン加熱、超音波加熱、赤外線加熱、電磁誘導加
熱、温水浸漬、摩擦熱加熱、圧力オーブン内での加温、
真空容器中での加温などがあり、これらに限定されな
い。移行工程は上記の(1)〜(3)の間で実施され、
(2)の露光工程の前でも後でも良く、露光工程の前と
後の二回実施しても良く、また、露光工程において行う
ことも可能である。
【0015】移行工程は上記ではベースフイルムが存在
する状態での移行工程を説明したがベースフイルムの剥
離後に前記移行工程を実施することもできる。すなわ
ち、ベースフイルムの存在が無くても着色感光性樹脂層
の画素間の空間への移動は可能で、基板表面に最終的に
密着させることができる。
【0016】図1(d)は着色感光性樹脂層(赤)露光
後に現像した後のカラーフイルタの画素の断面の形状を
示す。ベースフイルムの剥離は、露光工程後現像工程前
又は露光工程前に行われる。
【0017】一色に着色された感光性樹脂層は、エチレ
ン性不飽和化合物(a)、カルボキシル基含有フイルム
性付与ポリマー(b)、光重合開始剤(c)及び顔料又
は染料(d)を含有することが好ましく、層の厚さは
0.5〜15μmであることが好ましい。
【0018】エチレン性不飽和化合物(a)としては、
例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を
付加して得られる化合物(トリメチロールプロパンジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート、これらに対応するメタク
リレート等)、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽
和カルボン酸を付加して得られる化合物、多価カルボン
酸(無水フタル酸等)と水酸基及びエチレン性不飽和基
を有する化合物(2−ヒドロキシエチルアクリレート
等)との反応物なども用いられる。これらの化合物は2
種以上を組み合わせて使用される。(a)成分の配合量
は(a)成分と(b)成分の総量を100重量部として
好ましくは90〜50重量部とされる。
【0019】カルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
ー(b)としては、例えば、アクリル酸アルキルエステ
ル又はメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸又は
メタクリル酸との共重合体、アクリル酸アルキルエステ
ル若しくはメタクリル酸アルキルエステル又はアクリル
酸若しくはメタクリル酸エステルとこれらと共重合し得
るビニルモノマーとの共重合体等が挙げられる。アクリ
ル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。また、メタクリ
ル酸アルキルエステルとして、前記したアクリル酸アル
キルエステルに対応するものが挙げられる。
【0020】(b)成分の使用によって、塗膜性や硬化
物の膜特性が向上し、その配合量は、(a)成分と
(b)成分の総量を100重量部として好ましくは10
〜50重量部である。該配合量が10重量部未満では、
エチレン性不飽和化合物が多くなるため光感度が低下
し、50重量部を超えると、光硬化物が脆くなる傾向が
ある。また、(b)成分の重量平均分子量(例えば、G
PC測定し、ポリスチレン換算したもの)は、前記塗膜
性や膜強度の点から10,000以上が好ましい。
【0021】光重合開始剤(c)としては、例えば、ベ
ンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジ
アミノベンゾフェノン(ミヒラーのケトン)、N,N′
−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、
4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、
4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−エチル
アントラキノン、フェナントレンキノン等の芳香族ケト
ン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタンなどが
用いられる。(c)の配合量は(a)と(b)の総量1
00重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部であ
る。この配合量が0.1重量部未満では光感度が不十分
となり、10重量部を超えると露光の際に組成物の表面
での光吸収が増大し、内部の光硬化が不十分となる傾向
がある。
【0022】前記顔料又は染料(d)としては、一般に
知られている着色剤が使用でき、感光性樹脂層、特にエ
チレン性不飽和化合物またはカルボキシル基含有フイル
ム性付与ポリマーに対する相溶性、目標とする色相、光
透過性等を考慮して選択される。カラーフイルタに使用
できる顔料は各種の化合物が使用でき、例えば、硫酸バ
リウム、酸化亜鉛、硫酸鉛、酸化チタン、ベンガラ、カ
ーボンブラック、グラファイト、酸化クロムなどの無機
顔料、下記の有機顔料(カラーインデックス番号)など
がある。
【0023】黄色顔料:C.I.ピグメントイエロー20、
24、83、86、93、109、110、117、1
25、137、138、139、147、148、15
3、154、166、168 オレンジ顔料:C.I.ピグメントオレンジ36、43、5
1、55、59、61 赤色顔料:C.I.ピグメントレッド9、97、122、1
23、149、168、177、180、092、21
5、216、217、220、223、224、22
6、227、228、240、48:1 バイオレット顔料:C.I.ピグメントバイオレット19、
23、29、30、37、40、50 青色顔料:C.I.ピグメントブルー15、15:6、2
2、60、64 緑色顔料:C.I.ピグメントグリーン7、36 黒色顔料:C.I.ピグメントブラック7
【0024】(d)成分の配合量は、(a)成分と
(b)成分の総量100重量部に対して好ましくは1〜
50重量部である。この配合量が1重量部未満では着色
が不十分であり、50重量部を超えると光透過率が低下
する傾向がある。
【0025】前記着色感光性樹脂層には、加熱硬化性を
高めるためにカルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
のカルボキシル基と熱反応するメラミン樹脂及び/又は
エポキシ樹脂を、(a)成分と(b)成分の総量100
重量部に対して1〜20重量部添加することが好まし
い。これらを添加して130〜200℃で30〜60分
加熱することによって着色層の架橋密度を向上させ、耐
熱性を著しく向上させることができる。透明基板上に貼
付られた着色感光性樹脂層で細線を形成する場合は、現
像液に耐えうる最少の露光量で露光するため、現像後の
着色層が柔軟なことがあり、現像後にさらに紫外線照射
か熱処理によって、また電子線照射によって完全に着色
層を硬化させて強度及び耐熱性を付与する。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 実施例1 (1)着色感光性樹脂層用塗工液の製造 表1の材料を均一に溶解した溶液200重量部に表2の
いずれかの顔料ペースト135重量部、メラミン樹脂5
重量部及びシランカップリング剤5重量部をそれぞれ添
加し、溶解分散して着色感光性樹脂層用塗工液を得た。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】メラミン樹脂 サイメル300(ヘキサメトキシメチルメラミンの商品
名、三井東圧化学(株)製) シランカップリング剤 KBM503(信越化学工業(株)製) 塗工液の調整 塗工液はそれぞれの材料を超音波で2.5時間分散して
調整した。
【0030】(2)感光性フイルムの製造 得られた塗工液を、厚さ6μmのポリエチレンテレフタ
レートフイルム(テイジン社製テトロンフイルムS6)
上に均一な厚さにキスタッチリバース方式の塗工機を用
いて塗布し、100℃の乾燥機で2分間乾燥した。保護
フイルムとして厚さ30μmのポリエチレンフイルムを
貼り合わせて感光性フイルムを得た。乾燥後の感光性樹
脂層の厚さは、赤、青及び緑は2.0μm、黒は1.5
μmであった。
【0031】(3)カラーフイルタの製造 (a)基板加熱工程 前記カラーフイルタ用の下地基板を80℃で10分間加
熱した。 (b)貼り合わせ工程 感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着色感
光性樹脂層を前記カラーフイルタ用の下地基板上に下記
条件でラミネートした。 ロール温度 60℃ ロール圧 1.0kgf/cm2 速度 2.5m/分 (c)露光工程 所定のパターン(通常のストライプ状のパターンで、7
0μm(白)/230μm(黒)で長さ150mmのスト
ライプ状、黒にたいしてはこのパターンで形成される三
原色の赤緑青の画素の間を埋めるブラックマトリックス
パターンである)のネガマスクを通して露光機HMW−
201B(3kW、超高圧水銀灯、オーク製作所製)で露
光した。
【0032】(d)剥離工程 室温でポリエチレンテレフタレートフイルムを除去し
た。自動剥離装置(自家製試作品、両面テープを貼り合
わせたロールでポリエチレンテレフタレートフイルムを
剥離する装置)で剥離した。 (e)移行工程 黒以外の三色の画素形成時には、剥離工程の後に60℃
で15分間加熱を行い、空間を介していた着色感光性樹
脂層を赤の基板表面に移行させた。 (f)現像工程 30℃で0.08重量%のNa2CO3水溶液で15秒ス
プレー現像をして未露光部を除去し、現像後水洗し、オ
ーブン加熱乾燥し、着色パターンを形成した。
【0033】この(a)から(f)の着色パターンの形
成工程を、黒、赤、青及び緑の順に各色の感光性フイル
ムを用いて繰り返し行った。三色目の青のラミネートの
時にフイルムの送り方向を前置画素の赤のストライプ状
のパターンに直交させてフイルムを送った。得られた青
フイルム付きの基板の表面は平坦であり、斜めに透かし
ても光の散乱はなく平坦であった。表面の粗さを測定し
たところフイルム表面の平坦性は貼り合わせを行う前と
同一で、前置画素による変形は認められなかった。四色
目の緑についても同様とし、多色のパターンを形成し
た。この際の露光量は、黒の感光性樹脂層に対しては、
800mJ/cm2とし、赤、青及び緑色の感光性樹脂層に対
しては50mJ/cm2とした。使用したマスクのパターンは
ストライプが画素ごとに独立した長方形を形成しストラ
イプの長手方向に隙間を設けたものである。
【0034】得られた多色パターンに紫外線照射機(ラ
ンプH5600L/2、東芝電材(株)製)を用いて3J/
cm2で照射した後、150℃で45分間加熱してカラー
フイルタを得た。得られたカラーフイルタは赤、青及び
緑色のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並
んでいた。追随性は良好であった。また、画素の段差は
なく、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。
緑の形成工程が最終であるため、緑の画素には他の色の
形成工程時の影響による画素の欠陥はなく、消偏コント
ラストが1100及び明るさが52と優れていた。な
お、消偏コントラストは、液晶表示素子用偏光板を用い
て、平行(明)及び直交(暗)の比をとって、消偏コン
トラストとし、明るさは、トプコンルミナンスメータ
BM−5(東京光学(株)製の輝度計)を用いて測定し、
クロマ表示(Y,x,y)の数値で評価した。
【0035】実施例2 表1の材料に換えて下記表3の材料とした以外は実施例
1と同様に行った。
【表3】
【0036】表3の材料と、得られたカラーフイルタは
赤、青及び緑色のパターンが整然と並んでいた。追随性
は良好であり、画素の段差はなく、画素の断面ではM状
もJ状も認められなかった。
【0037】実施例3 表1の材料に換えて下記の表4の材料とした以外は実施
例1と同様に行った。
【表4】
【0038】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んで
いた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。緑
の画素には他の色の形成工程時の影響による画素の欠陥
はなく、実施例1と同様に消偏コントラスト及び明るさ
が優れていた。
【0039】実施例4 表1の材料に換えて下記の表5の材料とした以外は実施
例1と同様に実施した。
【表5】
【0040】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んで
いた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。緑
の画素には他の色の形成工程時の影響による画素の欠陥
はなく、実施例1と同様に消偏コントラスト及び明るさ
が優れていた。
【0041】実施例5 表1の材料に換えて下記の表6の材料とした以外は実施
例1と同様に実施した。
【表6】
【0042】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んで
いた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。緑
の画素には他の色の形成工程時の影響による画素の欠陥
はなく、実施例1と同様に消偏コントラスト及び明るさ
が優れていた。
【0043】実施例6 表1の材料に換えて下記の表7の材料とした以外は実施
例1と同様に実施した。
【表7】
【0044】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んで
いた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。緑
の画素には他の色の形成工程時の影響による画素の欠陥
はなく、実施例1と同様に消偏コントラスト及び明るさ
が優れていた。
【0045】実施例7 表1の材料に換えて下記の表8の材料とした以外は実施
例1と同様に実施した。
【表8】
【0046】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んで
いた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。緑
の画素には他の色の形成工程時の影響による画素の欠陥
はなく、実施例1と同様に消偏コントラスト及び明るさ
が優れていた。
【0047】実施例8 表1の材料に換えて下記の表9の材料とした以外は実施
例1と同様に実施した。
【表9】
【0048】得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色
のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んで
いた。追随性は良好であった。また、画素の段差はな
く、画素の断面ではM状もJ状も認められなかった。緑
の画素には他の色の形成工程時の影響による画素の欠陥
はな、実施例1と同様に消偏コントラスト及び明るさが
優れていた。
【0049】比較例1 黒、緑、赤、青の順に各色の感光性フイルムを用いて繰
り返し行う以外は実施例1と同様にして行った。緑の画
素形成を赤、青よりも先に行ったので、赤と青の現像時
の現像液の影響と貼付時のゴミ等の混入のために、実施
例1のカラーフイルタに比べて消偏コントラスト及び明
るさがともに約10%低下した。
【0050】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、感光性フイル
ムの追随性、作業性よく基板上に均一な厚さの高精度の
多色の微細パターンの形成された優れた耐熱性を有す
る、消偏コントラストと明るさの優れたカラーフイルタ
を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法を示す略図である。
【図2】従来のカラーフイルタの画素の断面の摸式図で
ある。
【符号の説明】
1 ベースフイルム(PET) 2 着色感光性樹脂層(赤) 3 前置画素(黒) 4 透明基板 5 空間 6 一色目の画素 7 二色目の画素 8 三色目の画素

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、ベースフイルムと一色に
    着色された感光性樹脂層とからなる感光性フイルムを、
    (1)着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
    に貼り合わせる工程、(2)パターン状に露光する工程
    及び(3)現像工程を少なくとも含む工程を繰り返して
    多色パターンを形成させるカラーフイルタの製造法にお
    いて、二色目以降の前記着色された感光性樹脂層が前記
    基板に面するように、画素間に空間を形成して貼り合わ
    せ、前記(1)と(3)の工程の間に、加熱による二色
    目以降の感光性樹脂層のベースフイルムから画素間空間
    への移行工程を含み、最初の工程の色が黒であって、最
    終の工程の色が緑であることを特徴とするカラーフイル
    タの製造法。
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