JPH09292509A - カラーフイルタの製造法 - Google Patents

カラーフイルタの製造法

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JPH09292509A
JPH09292509A JP10597696A JP10597696A JPH09292509A JP H09292509 A JPH09292509 A JP H09292509A JP 10597696 A JP10597696 A JP 10597696A JP 10597696 A JP10597696 A JP 10597696A JP H09292509 A JPH09292509 A JP H09292509A
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JP
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photosensitive resin
film
resin layer
pixels
pixel
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JP10597696A
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Inventor
Yasuki Mori
靖樹 森
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性フイルムの追随性、作業性よく基板上
に均一な厚さの高精度の多色の微細パターンの形成され
た優れた耐熱性を有するカラーフイルタの製造法を提供
する。 【解決手段】 透明基板上に、ベースフイルムと着色さ
れた感光性樹脂層とからなる感光性フイルムを、(1)
着色された感光性樹脂層が前記基板に面するように貼り
合わせる工程、(2)パターン状に露光する工程及び
(3)現像工程を含む工程を繰り返して多色パターンを
形成させるカラーフィルタの製造法であって、二色目以
降の着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
に、画素間に空間を形成して貼り合わせる工程を行い、
二色目以降の着色された感光性樹脂層をベースフイルム
から画素間の空間へ加熱によって移行させる移行工程を
行うことにより多色パターンを形成させ、画素の幅を5
0μm以下、同色画素の繰り返しの周期を150μm以
下とすることを特徴とするカラーフイルタの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフイルタの
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフイルタは、ガラス等の光学的に
透明基板の表面に2種以上の色相を異にする極めて微細
なストライプ状又はモザイク状のパターンを一定の間隔
を開けて、平行又は交差して並べた物である。
【0003】ベースフイルムと感光性樹脂層とからなる
感光性フイルムを使用した多色の微細なストライプ状又
はモザイク状のパターンを簡単に高精度で形成できるカ
ラーフイルタの製造法が知られている。透明基板上にベ
ースフイルムと着色された感光性樹脂層とからなる感光
性フイルムを、着色された感光性樹脂層が基板に面する
ように貼り合わせる工程、パターン状に露光する工程及
び前記ベースフイルムを剥がして現像する工程を繰り返
して多色パターンを形成させてカラーフイルタが製造さ
れる。着色された感光性樹脂層をベースフイルムに塗布
乾燥した感光性フイルムの感光性樹脂層を透明な基板の
上に転写して、所定のパターンのマスクを介して露光、
現像してパターンを形成する方法が特開昭61−991
02号公報、特開平4−301602号公報、特開平5
−2107号公報等に開示されている。
【0004】プリント回路板の凹凸への追随性について
も詳細な研究が行われていて、実用化されている。感光
性フイルムはその感光性樹脂層が半固体状であるので、
追随性向上のため液体に近い(液状レジストに近い)状
態を作るのにラミネート(熱圧着)が重要とされてい
る。凹凸に追随するには充分低粘度になるようなラミネ
ートの温度設定が必要とされている。感光性樹脂層の流
動性が大き過ぎると室温での保存安定性が劣る傾向があ
り、コールドフローを起こすので、あまり低粘度には出
来ないとされている。凹部を埋め込むには感光性樹脂層
の厚みは厚いほうが有利とされている(例えば、ソリッ
ド・ステート・テクノロジイ(Solid State Technolog
y)29巻6号 153頁 1986年発行、プリント回路学会学術
講演大会 講演論文集 83頁 1989年)。
【0005】従来のフイルム法によるカラーフイルタの
製造法では、二色目以降の層を形成する際に、既に形成
された着色層(前置画素)上の二色目以降の着色層と前
記基板上に直接接触する着色層との間に段差が生ずる。
この段差は既に形成された着色層9の厚さ(1〜5μ
m)によって決まる。この段差があるために新着色層が
下地(透明ガラス)に接触せず、また不充分な接着圧力
の為、接着力が不充分となり、新着色層が下地に密着せ
ず、ベースフイルムを剥離すると、ベースフイルムとと
もに剥離されて、下地に新着色層が付着しない部分が生
ずる。また、そのまま露光現像すると、着色層が存在し
ない部分を露光する等の不都合が生じ、所望のカラーフ
イルタが得られない欠点がある。
【0006】スピンコータ、ロールコータ等を用いて液
状の感光液を塗工して作成するカラーフイルタの製造法
として、染色法、顔料分散レジスト法及びその変形の方
法があるが、これらの方法でも二色目以降の層を形成す
る際に、既に形成された着色層(前置画素)上の二色目
以降の着色層と前記基板上に直接接触する着色層との間
に段差が生ずる欠点があった。
【0007】さらに詳しく説明すると、特に、カラーフ
イルタがストライプ状の三原色(赤、緑及び青)の画素
から構成されている場合には、一色目のストライプ状の
画素が、例えば、厚さ2.0μm、幅70μm及び間隔
300μmで透明基板上に構成されている上に二色目の
着色層を貼り合わせると、前置画素により、2.0μm
前後の凹凸があるため、透明基板と着色層の間に接触不
充分の部分が生じ、二色目の着色層がこの凹凸に充分に
追随しない欠点があった。
【0008】また、二色目以降の画素上では、一色目の
画素上に乗っていた着色感光性樹脂層の一部が流れ込ん
できて、二色目では、一色目の画素に近い端が持ち上が
り、画素表面が斜めになり、その断面はいわゆるJ状、
n状になる。三色目の画素は両隣の画素からの着色感光
性樹脂層の流れ込みがあるため画素の両端が持ち上が
り、いわゆるM状の断面となる。図2にJ状、n状およ
びM状の画素の断面の模式図を示す。図2において6は
一色目の画素、7は二色目の画素及び8は三色目の画素
を示す。J状等の持ち上がりがあると、三色の画素の表
面の不均一を招き、所望の平坦性が得られず、持ち上が
った端が対極と接触して、画像不良が生じ、さらには色
ムラを発生させるなどの欠点があった。
【0009】段差は画素の端に行くほど高くなるので、
高さを制限するために画素間の間隔を広げ、つまり、画
素面積を小さくし(これに伴い開口部面積も小さくな
る)、結果として開口率〔開口部面積÷(開口部面積+
ブラックマトリクスの面積)〕を低く押さえて、段差の
持ち上がりを小さくする工夫が液晶用カラーフイルタの
設計では行われている。例えば、一つの画素の開口部寸
法を70μm×270μmとし、着色層の画素を80μ
m×280μmとして、隣あう画素の間隔を100μm
周期とすると、隣あった着色層の間隔は20μmとな
り、段差は0.2μm以下にできる。これを例えば、一
つの画素の開口部の寸法を90μm×290μmとし、
着色層の画素を95μm×295μmとして、隣あう画
素の間隔を100μm周期とすると、隣あった着色層の
間隔は5μmとなり、段差は0.5μm以上になる。ス
トライプのパターンでは周期を300μmとして三原色
の各色の開口部の幅は95μm、画素幅は97.5μ
m、ブラックストライプの幅は画素単位で5μmが可能
である。
【0010】従来は開口率を高くすると段差が大きくな
り実用に耐え得なかったが、開口率は高いほうがカラー
フイルタの明るさが向上し性能が優れるので、上記の段
差制限の解除が望まれていた。基板を加熱後、前記の感
光性フイルムの着色感光性樹脂層を基板と接着させて加
圧ロールを通す(ラミネートする)だけでは、フイルム
追随性は改善できず、段差の低減も困難であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、ガラス板等の透明基板上に作業性が良く、しかも高
精度で多色の微細パターンを形成することができるカラ
ーフイルタの製造法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明基板上
に、ベースフイルムと着色された感光性樹脂層とからな
る感光性フイルムを、(1)着色された感光性樹脂層が
前記基板に面するように貼り合わせる工程、(2)パタ
ーン状に露光する工程及び(3)現像工程を含む工程を
繰り返して多色パターンを形成させるカラーフィルタの
製造法であって、二色目以降の着色された感光性樹脂層
が前記基板に面するように、画素間に空間を形成して貼
り合わせる工程を行い、二色目以降の着色された感光性
樹脂層をベースフイルムから画素間の空間へ加熱によっ
て移行させる移行工程を行うことにより多色パターンを
形成させ、画素の幅を50μm以下、同色画素の繰り返
しの周期を150μm以下とすることを特徴とするカラ
ーフイルタの製造法に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の製造法によれば、画素に
よる凹凸に二色目以降の感光性フイルムの着色感光性樹
脂層が良好に追随する。即ち、前記(2)の工程後、前
記(3)の工程前に二色目以降の着色された感光性樹脂
層をベースフイルムから基板表面に加熱により移行させ
る移行工程により、前記欠点である画素表面の凹凸が減
少する。
【0014】例えば、感光性フイルムを前置画素を表面
に有する透明基板に貼り合わせてから、二色目以降の着
色された感光性樹脂層をベースフイルムから基板表面に
前記(2)の工程後前記(3)の工程前に加熱して移行
させると、前記の欠点である画素表面の凹凸を減少させ
ることができる。従来の方法では前置画素上の感光性樹
脂層が広がって、二色目及び三色目の画素の上に乗って
来ることで画素表面に凹凸が発生する現象が生じたが、
本発明の製造法により凹凸のない画素表面が製造でき
る。画素表面の凹凸をなくすには、二色目以降の着色さ
れた感光性樹脂層を前置画素上に貼り合わせる際に前置
画素のない部分に空間を残して平坦に貼り合わせること
が好ましい。即ち、前置画素のない部分を前置画素の膜
厚と同じ高さに保つことが好ましい。基板表面から一色
目の画素の膜厚と同じ高さだけ浮かすことになり、二色
目の着色感光性樹脂層は基板とは接触しない。
【0015】以下、本発明を図を用いて説明する。図1
は本発明の製造法を示す略図であって、ベースフイルム
(PET)1がポリエチレンテレフタレートフイルム
で、着色感光性樹脂層(前置画素(赤))を(R)、着
色感光性樹脂層(緑)を(G)の順に形成していく場合
を例にとって説明する。
【0016】(a)はベースフイルム(PET)1(ポ
リエチレンテレフタレートフイルム)と着色感光性樹脂
層(緑)2からなる感光性フイルムの着色感光性樹脂層
(緑)2と前置画素(赤)3が整然と配列されている透
明基板4(ここではブラックマトリクスは省略してあ
る。なおブラックマトリクスを最初に基板に形成してか
ら画素を形成してもよいし、画素を形成し終ってから最
後に形成してもよいし、途中で形成してもよい)が面し
ている状態を示す。
【0017】(b)は感光性フイルムの着色感光性樹脂
層(緑)2と前置画素(赤)3が整然と配列されている
基板との画素間に空間5を形成した貼り合わせを示して
いる。この工程は前記工程(a)の後の状態を示してい
る。この時、着色感光性樹脂層(緑)2は前置画素
(赤)3及び透明基板4に追随せず、平坦なままで、前
置画素(赤)3との間に空間5を残して前置画素(赤)
3の表面に接触していることが好ましい。ここで、空間
5と表示してある部分は、着色感光性樹脂層(緑)2も
前置画素(赤)3も存在していない前置画素(赤)3の
間の空間の部分であって、真空中でラミネートした場合
は真空の部分、窒素気流中でラミネートしたときは窒素
が充満した部分、空気中でラミネートしたときは空気が
充満した部分になる。
【0018】(c)は本発明における移行工程後の状態
を示し、移行工程は工程(2)の工程後(3)の工程前
に行われ、着色感光性樹脂層(緑)2と空間5とを置換
する工程である。(b)の状態でラミネート直後は、着
色感光性樹脂層(緑)2はベースフイルム1に密着して
いるが、移行工程により、流動性が増大し、透明基板4
表面に移行される。着色感光性樹脂層(緑)2はベース
フイルム(PET)1よりも透明基板4に対する密着力
が大きい、即ち着色感光性樹脂層(緑)2の接触角がベ
ースフイルム(PET)1の接触角よりも透明基板4に
対して大きいと推察できるので、前置画素(赤)3の壁
を伝って流れ落ちる場合、ベースフイルム(PET)1
の面で液滴を作って増大し、透明基板4と接触して後、
透明基板4の上に広がって移行を完了する場合がある。
移行工程を完了すると、着色感光性樹脂層(緑)2は透
明基板4の表面上の空間5に移行を完了し、その表面上
に空間5が出現し、着色感光性樹脂層(緑)2と空間5
が入れ替わる。
【0019】このとき、着色感光性樹脂層(緑)2はそ
の表面張力によって均一化しているので、表面の平坦性
は優れたものであり、現像後の画素は一色目とほとんど
同一の断面形状を持つ。以上、一色目が赤、二色目が緑
の場合を例として説明したが、色の順序はこれに制限さ
れない。赤、緑、青及び黒の順序以外に、黒、青、緑及
び赤、黒、赤、青及び緑等、本発明ではどのような色順
序も可能である。
【0020】(d)は着色感光性樹脂層(緑)2の露光
後に現像した後のカラーフイルタの画素の断面の形状を
示す。ベースフイルム(PET)1の剥離は、露光工程
後現像工程前又は露光工程前に行われる。
【0021】着色感光性樹脂層(緑)2の空間部分への
移行は加熱によって行う。加熱は、室温以上で、着色感
光性樹脂層(緑)2が熱硬化反応を開始する温度以下で
行う。低温では長時間、高温では短時間で移行は完了
し、移行した着色感光性樹脂層(緑)2の表面は高度の
平坦性を有する。加熱は、熱板加熱、温風吹き付け(ド
ライヤで温める)、オーブン加熱、超音波加熱、赤外線
加熱、電磁誘導加熱、温水浸漬、水中昇温、熱水流延
(お湯をかける)、温油浸漬、摩擦熱加熱、基板側から
の摩擦熱加熱、圧力オーブン内での加温、真空容器中で
の加熱等によって行われる。
【0022】次に、本発明における画素の幅を50μm
以下、画素の繰り返しの周期を150μm以下とする理
由について一例によって説明する。図3はブラックマト
リクスの模式図、図4は三原色のストライプ(パター
ン)の模式図である。図3中、aとbは開口部の大きさ
を示す。cとdはブラックマトリクスの幅を示す。図4
中、eは三原色の画素のある一色のストライプの幅を示
し、fは前記ストライプの長さ(この長さは、ディスプ
レイ画面の大きさに依存し、通常、1〜200cmであ
る)を示し、gはある一色のストライプの周期を示す。
【0023】従来のカラーフイルタではストライプは、
周期gを300μmとし、三原色各色の幅eは80μ
m、開口部の幅aは70μmで幅bは270μm、ブラ
ックマトリクスの幅cとdは30μmであった。例え
ば、幅eを80μm以上にすると、画素の間隔が狭くな
るので二色目以降ではM状、J状の段差が急激に大きく
なり液晶の誤動作、対抗電極との短絡などの問題が生じ
る。
【0024】本発明の製造法のカラーフルイタでは画素
に段差が発生しないので、前記問題がなく、ストライプ
では周期gを150μmとして三原色各色の幅eは45
μm、開口部の幅aは40μmで幅bは40μm、画素
間隔は5μmとすることが可能である。現状の露光装置
の精度では5μmの余裕があれば、三原色のストライプ
の位置合わせは容易であって、位置ずれはなく、位置ず
れ不良品の発生はない。
【0025】本発明のカラーフイルタの製造法では画素
に段差が発生しないので、透明保護膜いわゆるオーバコ
ート膜は特に必要でなく、省略することができ、簡易型
のカラーフイルタが実現する。本発明のカラーフイルタ
の製造法では画素表面に段差は発生しないので、透明導
電膜(ITO)を画素の上に直接画素の長手方向に設け
ることができる。この理由は、画素に段差がなく、表面
が均一なためITOの欠け、断線の恐れがないためであ
る。画素の周期を150μm以下と対抗電極は画素のス
トライプに直交させればよく、対向電極の作成が従来に
比べて格段に容易になる。本発明では画素を50μm以
下の幅としたので、従来品にくらべて、画素数が6倍以
上となり、高精細で、中間調再現に優れた液晶パネルが
得られる。特にSTN方式では、色再現が精細となる。
ディサ法による色再現も可能となり、液晶パネルの画質
向上に多大の効果を発揮する。
【0026】本発明に用いられる感光性フイルムは、透
明なベースフイルム、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート等のフイルム上に、一色に着色された感光性樹脂組
成物を塗布し、乾燥させて一色に着色された感光性樹脂
層を形成させたものである。この着色感光性樹脂層は未
硬化であり、柔軟で、粘着性を有するため、この上にさ
らにポリエチレンフイルム等の保護フイルムを貼り合わ
せて外部からの損傷、異物の付着等を防止することが望
ましい。感光性フイルムに形成された着色感光性樹脂層
は、保護フイルムを剥がしながら透明基板上に貼り合わ
され、また、該着色感光性樹脂層表面のベースフイルム
は、所定パターンのネガパターンを通じて露光した後に
除去される。
【0027】感光性樹脂組成物としては、特に制限なく
公知のものを使用できるが、例えば、エチレン性不飽和
化合物(a)、カルボキシル基含有フイルム付与性ポリ
マ(b)、光重合開始剤(c)及び顔料又は染料(d)
を含むものが好ましい。
【0028】エチレン性不飽和化合物(a)としては、
例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を
付加して得られる化合物(トリメチロールプロパンジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート等)、グリシジル基含有化
合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化
合物(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル
トリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエー
テルジアクリレート等)、多価カルボン酸(無水フタル
酸等)と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物
(β−ヒドロキシエチルアクリレート等)とのエステル
化物、アクリル酸のアルキルエステル(アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
2−エチルヘキシル等)、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアナートと2価アルコールと2価のアクリル酸モ
ノエステルとを反応させて得られるウレタンジアクリレ
ート化合物、これらに対応するメタクリレートなどが挙
げられる。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組
み合わせて使用される。光感度、現像性の点から、
(a)成分の配合量は(a)成分と(b)成分の総量を
100重量部として90〜50重量部とされることが好
ましい。
【0029】カルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
ー(b)としては、例えば、アクリル酸アルキルエステ
ル又はメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸又は
メタクリル酸との共重合体、アクリル酸アルキルエステ
ル又はメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸又は
メタクリル酸とこれらと共重合し得るビニルモノマーと
の共重合体等が挙げられる。
【0030】アクリル酸アルキルエステルとしては、例
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられ
る。また、メタクリル酸アルキルエステルとしては、前
記アクリル酸アルキルエステルに対応するものが挙げら
れる。共重合し得るビニルモノマーとしては、例えば、
アクリル酸ジメチルアミノエチルアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、アミノエチルアクリレ
ート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、これらに対応するメタクリレート、アクリルアミ
ド、メタクリルアミドジアセトンアクリルアミド、スチ
レン、ビニルトルエン等が挙げられる。
【0031】(b)カルボキシル基含有フイルム性付与
ポリマーとして、例えば、テレフタル酸、イソフタル
酸、セバシン酸等を用いたポリエステル、ブタジエンと
アクリロニトリルとの共重合体、セルロースアセテー
ト、セルロースアセテートブチレート、メチルセルロー
ス、エチルセルロース等も併用することができる。
(b)成分の使用によって、塗膜性や硬化物の膜特性が
向上し、その配合量は、(a)成分及び(b)成分の総
量を100重量部として、10〜50重量部が好まし
い。配合量が10重量部未満では、エチレン性不飽和化
合物が多くなるため光感度が低下する傾向があり、50
重量部を超えると、光硬化物が脆くなる傾向がある。ま
た、(b)成分の重量平均分子量は、前記塗膜性や膜強
度の点から10,000〜500,000であることが
好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミェーシ
ョンクロマトグラフィ測定により、ポリスチレン換算し
た値である。
【0032】光重合開始剤(c)としては、例えば、芳
香族ケトン(ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル
−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーのケト
ン)、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェ
ノン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−
エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等)、ベ
ンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル
等)、ベンゾイン(メチルベンゾイン、エチルベンゾイ
ン等)、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量
体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニル
イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−
4,5−ジ(m−メトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メ
トキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプト
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
等)、アクリジン誘導体(1,7−ビス(9−アクリジ
ニル)ヘプタン等)などが用いられる。これらの化合物
は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0033】(c)成分の配合量は、(a)成分及び
(b)成分の総量100重量部に対して、0.1〜10
重量部が好ましい。この配合量が、0.1重量部未満で
は、光感度が不充分となる傾向があり、10重量部を超
えると、露光の際に組成物の表面での光吸収が増大し、
内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
【0034】前記顔料又は染料(d)としては、一般に
知られている着色剤が使用でき、感光性樹脂層、特にエ
チレン性不飽和化合物又はカルボキシル基含有フイルム
性付与ポリマーに対する相溶性、目標とする色相、光透
過性等を考慮して選択される。カラーフイルタに使用で
きる顔料としては、各種の化合物が使用でき、例えば、
硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫酸鉛、酸化チタン、ベンガ
ラ、カーボンブラック、グラファイト、酸化クロムなど
の無機顔料、下記の有機顔料(カラーインデックス番
号)などがある。
【0035】黄色顔料:C.I.ピグメントイエロー20、
24、83、86、93、109、110、117、1
25、137、138、139、147、148、15
3、154、166、168 オレンジ顔料:C.I.ピグメントオレンジ36、43、5
1、55、59、61 赤色顔料:C.I.ピグメントレッド9、97、122、1
23、149、168、177、180、092、21
5、216、217、220、223、224、22
6、227、228、240、48:1 バイオレット顔料:C.I.ピグメントバイオレット19、
23、29、30、37、40、50 青色顔料:C.I.ピグメントブルー15、15:6、2
2、60、64 緑色顔料:C.I.ピグメントグリーン7、36 黒色顔料:C.I.ピグメントブラック7
【0036】(d)成分の配合量は、(a)成分及び
(b)及びの総量100重量部に対して、1〜50重量
部とすることが好ましい。この配合量が、1重量部未満
では、着色が不充分となる傾向があり、50重量部を超
えると、光透過率が低下する傾向がある。
【0037】前記着色感光性樹脂層には、加熱硬化性を
高めるためにカルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
ーのカルボキシル基と熱反応するメラミン樹脂及び/又
はエポキシ樹脂を、(a)成分と(b)成分の総量10
0重量部に対して、1〜20重量部添加し、加熱するこ
とが好ましい。加熱温度は、130〜200℃とするこ
とが好ましく、加熱時間は、30〜60分とすることが
着色層の架橋密度向上、耐熱性向上等の点から好まし
い。
【0038】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。 実施例1 (1)着色感光性樹脂層用塗工液の製造 表1の材料を均一に溶解した溶液200重量部に表2の
いずれかの顔料ペースト135重量部、メラミン樹脂5
重量部及びシランカップリング剤5重量部をそれぞれ添
加し、溶解分散して着色感光性樹脂層用の塗工液を得
た。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】メラミン樹脂 サイメル300(ヘキサメトキシメチルメラミンの商品
名、三井東圧化学(株)製) シランカップリング剤 KBM503(信越化学工業(株)製) 塗工液の調整 塗工液は使用直前に超音波で2.5時間分散して調整し
た。
【0042】(2)感光性フイルムの製造得られた塗工
液を、厚さ23μmのポリエチレンテレフタレートフイ
ルム(テイジン社製テトロンフイルムG23)上に均一
な厚さにキスタッチリバース方式の塗工機を用いて塗布
し、100℃の乾燥機で2分間乾燥した。保護フイルム
として厚さ30μmのポリエチレンフイルムを貼り合わ
せて感光性フイルムを得た。乾燥後の感光性樹脂層の厚
さは、赤、青及び緑ともにそれぞれ2.0μmであっ
た。
【0043】(3)カラーフイルタの製造 パターンの説明(図3、図4) 図3でブラックマトリクスの開口部はaが45μm、b
が45μmで、c及びdが10μmである。図4で三原
色の画素は、周期gが150μm、ストライプ状でeが
45μmで、fが15cmであり、三原色の間隔が5μm
で、赤、緑、青が繰り返されることになる。
【0044】(a)基板加熱工程 カラーフイルタ用の下地基板にブラックマトリクスとし
てクロムの金属ストライプ(厚さ0.2μm)を作成
し、80℃で10分間加熱した。 (b)貼り合わせ工程 前記感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着
色感光性樹脂層を前記カラーフイルタ用の下地基板上に
下記条件でラミネートした。 ロール温度 60℃ ロール圧 1.0kgf/cm2 速度 2.5m/分
【0045】(c)露光工程 所定のパターンのネガマスクを通して露光機HMW−2
01B(3kW、超高圧水銀灯、オーク製作所製)で露光
した。 (d)移行工程 60℃で15分間加熱を行い、空間を介していた着色感
光性樹脂層を基板表面に移行させた。 (e)剥離工程 ポリエチレンテレフタレートフイルムを除去した。 (f)現像工程 30℃で0.08重量%のNa2CO3水溶液で15秒ス
プレー現像をして未露光部を除去し一色の着色パターン
を形成した。
【0046】この(a)から(e)の着色パターンの形
成工程を、赤、青及び緑の順に各色の感光性フイルムを
用いて繰り返し行った。二色目の青と三色目の緑のラミ
ネートの時にフイルムの送り方向を前置画素の赤のスト
ライプ状のパターンに直交させてフイルムを送った。得
られた青フイルム付きの基板の表面は平坦であり、斜め
に透かしても光の散乱はなく平坦であった。表面の粗さ
を測定したところフイルム表面の平坦性は貼り合わせを
行う前と同一で、前置画素による変形は認められなかっ
た。多色のパターンを形成した。この際の露光量は、
赤、青及び緑色の感光性樹脂層に対しては50mJ/cm2
した。得られた多色パターンに紫外線照射機(ランプH
5600L/2、東芝電材社製)を用いて3J/cm2の照
射を行った後、150℃で45分間加熱してカラーフイ
ルタを得た。得られたカラーフイルタは、赤、青及び緑
色のパターン(ストライプ状のパターン)が整然と並ん
でおり、追随性は良好であった。また、画素間隔が5μ
mしかなくても画素の段差はなく、画素の断面ではM状
もJ状も認められなかった。
【0047】実施例2 実施例1のカラーフイルタにITOを90μm幅でスパ
ツタし透明電極としたところ、ITO電極間の短絡はな
く、断線も認められなかった。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載のカラーフィルタの製造法
によれば、感光性フイルムの追随性、作業性よく基板上
に均一な厚さの高精度の多色の微細パターンの形成され
た優れた耐熱性を有するカラーフイルタを製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法を示す略図である。
【図2】従来のカラーフイルタの画素の断面の模式図で
ある。
【図3】ブラックマトリックスの模式図である。
【図4】三原色のストライプ(パターン)の模式図であ
る。
【符号の説明】
1 ベースフイルム(PET) 2 着色感光性樹脂層(緑) 3 前置画素(赤) 4 透明基板 5 空間 6 一色目の画素 7 二色目の画素 8 三色目の画素

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、ベースフイルムと着色さ
    れた感光性樹脂層とからなる感光性フイルムを、(1)
    着色された感光性樹脂層が前記基板に面するように貼り
    合わせる工程、(2)パターン状に露光する工程及び
    (3)現像工程を含む工程を繰り返して多色パターンを
    形成させるカラーフィルタの製造法であって、二色目以
    降の着色された感光性樹脂層が前記基板に面するよう
    に、画素間に空間を形成して貼り合わせる工程を行い、
    二色目以降の着色された感光性樹脂層をベースフイルム
    から画素間の空間へ加熱によって移行させる移行工程を
    行うことにより多色パターンを形成させ、画素の幅を5
    0μm以下、同色画素の繰り返しの周期を150μm以
    下とすることを特徴とするカラーフイルタの製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016171978A1 (en) * 2015-04-23 2016-10-27 Pixelteq, Inc. Spectral gradient filter production using surface applied array optimized 3d shadow masks

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