JPH11107789A - 排気制御装置 - Google Patents

排気制御装置

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JPH11107789A
JPH11107789A JP9291639A JP29163997A JPH11107789A JP H11107789 A JPH11107789 A JP H11107789A JP 9291639 A JP9291639 A JP 9291639A JP 29163997 A JP29163997 A JP 29163997A JP H11107789 A JPH11107789 A JP H11107789A
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JP
Japan
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float valve
exhaust
exhaust pipe
exhaust gas
control device
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JP9291639A
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Inventor
Makoto Kuwabara
誠 桑原
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Individual
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Characterised By The Charging Evacuation (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気管流路の断面積を長い区間で滑らかに徐
々に変化させることによって、内燃機関の運転状態の変
化に応答性を良く、スムーズに追従して、運転状態に適
した排気脈動効果を得ることが可能で、更には、排気管
流路の断面積に加えて、マフラー容積も同時に変化させ
ることによって、共鳴周波数を広い範囲で増減させるこ
とができる排気制御装置を提供する。 【解決手段】 マフラー10a内に、流線形状のフロー
ト弁20を配置して、運転状態に応じて該フロート弁2
0を前後に駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気制御装置に関
し、詳しくは二行程又は四行程エンジン等の排気或いは
作動ガスを外部に排出する排気を制御するものに係り、
特に広い範囲の回転域で、排気を制御する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、排気管流路に断面積変化機構
を設けてエンジンの運転状態に応じて排気管流路の断面
積を増減し、排気吹き出しによって発生する圧力波の周
波数に応じて排気管流路の共鳴周波数を変化させること
によって、所望の排気脈動効果を得て、それによって背
圧を低減して、吸排気効率、出力、及び燃費の向上を図
る技術が開示されている(特開昭54−155330号
公報、特開昭62−218616号公報、特公平4−7
8816号公報)。
【0003】特に、二行程エンジンにおいては排気バル
ブを有しないため、排気脈動効果は有効に働く。この場
合の排気管流路の共鳴周波数fは、近似的には図15に
示すように、 f=c/2π×√A , A=S/lw 〔ただし、 c;音速、 S;排気管流路断面積、 l;排気管管長、 w;拡径部(マフラー部)容積 で表される。つまり、排気管を装着する部分の一般的な
構造からして、どうしても排気管管長lが一定となるた
め、排気管流路の断面積Sを変化させることによって、
排気管の共鳴周波数fをエンジン回転数等の運転状態に
追従させて、排気行程中は背圧が低くなるように、また
排気行程終了後は背圧が高くなるように制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来技術では、図16に示すように、マフラーa内に
配置されて排気ガスの流れに大きな抵抗となる形状から
なるバルブ(図示略)や遮蔽部材bを用いて排気管c流
路の断面積Sを変化させている。そのため、排気ガスの
流れが阻害され、バルブを通過する排気ガスの水頭の損
失が大きくなって背圧の原因となったり、また渦d等の
発生も予想される。
【0005】また、バルブの回動や遮蔽部材bの移動に
よって、短い区間で排気管c流路の断面積を変化させて
いるため、バルブ駆動時に排気ガス流に乱れが生じ、そ
の乱れが収束するのにある程度の時間を要するために、
急激なエンジン回転数等の変動があった場合に、応答性
良くスムーズに運転状態に適した排気脈動効果を得るこ
とが困難であった。更に、バルブや遮蔽部材bの角部分
等を排気ガスが通過することによって、風切り音等の異
音が発生するおそれがあった。
【0006】更に、上記した排気管の共鳴周波数fを変
化させるパラメーターとしては、排気管c流路の断面積
Sのみであるため、排気管cの太さによっては共鳴周波
数fを増減させることができる量に制約があるため、広
い範囲のエンジン回転域に対応することができなかっ
た。
【0007】そこで、本発明は、排気ガスの流れを阻害
しないため通過する排気ガスの水頭の損失を抑え、背圧
の発生を抑えることができるとともに、排気管流路の断
面積を長い区間で滑らかに徐々に変化させることによっ
て、内燃機関の運転状態の変化に応答性良くスムーズに
追従して、運転状態に適した排気脈動効果を得ることが
可能で、また異音の発生も抑えることが可能であり、更
には、排気管の共鳴周波数fを変化させるパラメーター
として、排気管流路の断面積Sに加えて、図15に示
す、排気ガス流に対して略空気バネとして働く拡径部
(マフラー部)容積wをも同時に変化させることによっ
て、共鳴周波数fを広い範囲で増減させることができ、
広い範囲のエンジン回転域に対応することが可能な技術
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するために創作されたものであって、第1には、燃焼
室から吐出する排気ガスを外部に排出する排気管の排気
ガス流路内に、外面が略流線形状のフロート弁を排気管
管長方向に移動自在に支持して内設するとともに、該フ
ロート弁を排気管管長方向に駆動する駆動手段を有する
ことを特徴とする。この第1の構成の排気制御装置にお
いては、流線形のフロート弁を用いて排気管の断面積を
変化させるため、排気ガスの流れが阻害されることがな
く、バルブを通過する排気ガスの水頭の損失が大きくな
らないため背圧の原因となることがないとともに、異音
の発生も抑えることができる。
【0009】また、第2には、上記第1の構成におい
て、上記排気管に排気ガス流路断面積が拡径する拡径部
を設け、該拡径部に上記フロート弁を挿設するととも
に、上記フロート弁外面に排気管管長方向へ長手なテー
パ面を形成したことを特徴とする。また、第3には、上
記第1又は第2の構成において、上記フロート弁を、略
円錐形状に形成したことを特徴とする。また、第4に
は、上記第1又は第2の構成において、上記フロート弁
を、略紡錘形状に形成したことを特徴とする。また、第
5には、上記拡径部内面形状と上記フロート弁外面形状
とを、略相似形に形成したことを特徴とする。
【0010】この第2又は第3又は第4又は第5の構成
の排気制御装置においては、フロート弁外面に排気管管
長方向へ長手なテーパ面を形成し、排気管流路の断面積
を長い区間で滑らかに徐々に変化させているため、内燃
機関の運転状態の変化に応答性良くスムーズに追従する
ことが可能で、運転状態に適した排気脈動効果を得るこ
とができる。また、拡径部容積wをも同時に変化させる
ことができるため、共鳴周波数fを広い範囲で増減させ
ることができ、広い範囲のエンジン回転域に対応するこ
とが可能になる。
【0011】また、第6には、上記第1又は第2又は第
3又は第4又は第5の構成において、上記駆動手段によ
る上記フロート弁の駆動が、リンク機構を用いたもので
あることを特徴とする。よって、フロート弁を排気管流
路の中心部に配置することが具体的に可能となるため、
フロート弁の回り全周に排気ガスの流れを形成すること
ができるとともに、フロート弁の排気管管長方向への移
動を簡略な構成で具体的に可能にする。
【0012】また、第7には、上記第6の構成におい
て、上記リンク機構のリンクアーム軸を、上記排気管内
部から外部へ突出させて設けるとともに、該リンクアー
ム軸外周部に排気管を封止するシール部を形成したこと
を特徴とする。この第7の構成の排気制御装置において
は、上記リンク機構のリンクアーム軸のみが、上記排気
管内部から外部へ突出するため、排気管の開口面積を極
めて少量に抑えられるとともに、上記リンク機構のリン
クアーム軸外周部に排気管を封止するシール部を形成し
ているため、シールを施す部分が僅かな部分に限定さ
れ、熱膨脹や振動による影響も抑えられるため、良好な
シール性を有する状態で外部からフロート弁の駆動を制
御することが可能になる。
【0013】また、第8には、上記第1又は第2又は第
3又は第4又は第5又は第6又は第7の構成において、
上記駆動手段によるフロート弁の駆動を、内燃機関の運
転状態に応じて制御する制御手段を有することを特徴と
する。また、第9には、上記第8の構成において、上記
制御手段によるフロート弁の駆動制御が、内燃機関のア
クセル開度に応じて制御を行うものであることを特徴と
する。また、第10には、上記第8の構成において、上
記制御手段によるフロート弁の駆動制御が、内燃機関の
機関回転数に応じて制御を行うものであることを特徴と
する。また、第11には、上記第8の構成において、上
記制御手段によるフロート弁の駆動制御が、排気ガスの
状態に応じて制御を行うものであることを特徴とする。
この第8又は第9又は第10又は第11の構成の排気制
御装置においては、内燃機関の運転状態或いは排気ガス
の状態に応じて、制御手段によってフロート弁の駆動制
御が行われるため、各状態において好適にフロート弁の
制御を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態としての第1
実施例を図面を利用して説明する。尚、本第1実施例
は、自動二輪車における二行程エンジンの場合を示す例
である。本第1実施例に基づく排気制御装置Aは、図1
に示されるように、排気管10と、フロート弁20と、
リンク機構30と、リンク機構40と、駆動部(駆動手
段)A1と、マイクロコンピュータ(制御手段)Cとを
有している。排気管10は、略パイプ状に形成され内側
空間に排気ガス流路12を有する。そして、シリンダB
の排出孔Baに接続されて、排気ガスを外部に排出す
る。また、排気脈動効果或いは消音効果を得るべく、排
気管10の内面形状の径(断面積)を徐々に拡大する拡
径部(以下マフラー10aという。)が設けらる。この
マフラー10aは、徐々に径が拡大した後、一定の径の
部分が所定長さ連続し、更にその下流側では、径が徐々
に縮小する。そして、その下流部には連続してテールパ
イプ10bが設けられる。
【0015】また、フロート弁20は、図2に示される
ように、マフラー10aの排気ガス流路12内に、排気
管管長方向に移動可能に設置される。また、フロート弁
20は、外面形状が排気ガスの上流側から下流側へ向か
って浅い角度となる略流線形であるとともに、円柱の両
端部が尖った略紡錘形状に形成される。従って、両端部
に排気管10の管長方向に長手なテーパ面20aとテー
パ面20bが設けられる。そのため、マフラー10aの
径が徐々に拡大し、更に徐々に縮小しているのと相俟っ
て、フロート弁20の外面形状とマフラー10aの内面
形状は、共に略紡錘形状である相似した形状となる。フ
ロート弁20を駆動する駆動部A1は、リンク機構30
と、リンク機構40と、パルスモータ50から構成さ
れ、パルスモータ50が発生する回転力をリンク機構3
0とリンク機構40によって略直線運動に変換し、フロ
ート弁20を排気管管長方向に駆動する。尚、リンク機
構30とリンク機構40は、フロート弁20を駆動する
働きと、フロート弁20を排気ガス流路12の略中間部
に配置する支持部材としての役割を合わせ持つ。
【0016】また、図3に示されるように、フロート弁
20の上流側と下流側の端部近傍に設けられた嵌合孔2
0cに、軸20dが回転自在に挿通され、後述するリン
ク機構30とリンク機構40のリンク軸として用いられ
る。尚、フロート弁20の内部は、中空であっても構わ
ない。また、マフラー10aは、鉄やステンレス等の鋼
板によって形成され、フロート弁20を内設する場合の
必要に応じて2分割などに形成して、フロート弁20を
設置後に溶接等によって封止することもできる。リンク
機構30は、図4に示すように、一対のリンクアーム3
2がフロート弁20の上流端左右に設置されて構成され
る。具体的には、それぞれのリンクアーム32の両端部
の嵌合孔32aに、上述した軸20dとリンクアーム軸
34の両端部が嵌合され、溶接が施されてリンクアーム
32が固定される。またリンクアーム軸34の中央部
は、パイプ状のカラー36のパイプ孔に回転自在に挿通
される。従って、リンクアーム32はカラー36に対し
て回動自在であり、またフロート弁20はリンクアーム
32に対して回動自在となる。そして、カラー36は、
図2に示すように、マフラー10aに形成されたリンク
固定部10cに溶接等によって固定される。
【0017】リンク機構40は、リンク機構30と略同
一な構成であり、図5に示すように、後述する駆動部A
1に接続されるべく、リンクアーム軸44の一方の端部
がマフラー10aの外部へ突出するまで延長されている
点が異なる。具体的には一対のリンクアーム42がフロ
ート弁20下流端の左右に設置されて構成される。つま
り、それぞれのリンクアーム42両端部の嵌合孔42a
に、上述した軸20dとリンクアーム軸44の両端部が
嵌合されて、それぞれ溶接によってリンクアーム42に
固定される。またリンクアーム軸44の中央部は、パイ
プ状のカラー46のパイプ孔に回転自在に挿通される。
従って、リンクアーム42はカラー46に対して回動自
在であり、またフロート弁20はリンクアーム42に対
して回動自在となる。そして、カラー46は、マフラー
10aに形成されたリンク固定部10cに溶接等によっ
て固定される。
【0018】また、マフラー10aのリンク固定部10
cと同軸上にリンク軸シール部10dが設けられる。該
リンク軸シール部10dの中央部には、嵌合孔10e
(開口部)が設けられ、この嵌合部10eから上述した
ようにリンクアーム軸44の一端がマフラー10aの外
部へ突出されて設けられる。そして、このリンクアーム
軸44の端部を、リンクアーム48の下端に設けられた
嵌合孔48aに嵌合して溶接等によって固定する。この
時に、リンク軸シール部10dの嵌合孔10eは、小さ
い径に対して長さが長いため、排気ガスも抜けにくい。
従って、図6に示すように、嵌合孔10eにシールを施
すことによって、シールが必要な部位がリンク軸シール
部10dの嵌合孔10eのみであるため、摺動する部位
が小さく、高温になるマフラー10aの歪み、膨脹、或
いは振動に対しても十分なシール性を得ることができ
る。
【0019】また、図5に示すように、リンクアーム4
8の上端には、ピン48bが溶接によって固定される。
そして、このピン48bに、連接シャフト70の一方の
端部74に固定されたリング部76を挿通し、この外側
に止め輪48cを嵌合することによって、連接シャフト
70がリンクアーム48に回動自在に枢支される。ま
た、図7に示すように、リンクアーム60の下端に溶接
されたピン62に、連接シャフト70の他方の端部74
に固定されたリング部76を挿通し、この外側に止め輪
64を嵌合することによって、連接シャフト70にリン
クアーム60を回動自在に枢支する。更に、パルスモー
タ50の四角形の回動軸52に、リンクアーム60の上
端に設けられたリング部66を嵌合することによって、
リンクアーム60をパルスモータ50の回動軸52に固
定する。
【0020】以上の構成によって、パルスモータ50が
回動すると、回動軸52が回動するのにともなって連接
シャフト70が前後に移動し、続いてリンクアーム48
が回動し、更にリンクアーム軸44が回動し、続いてリ
ンクアーム42が回動して、フロート弁20が前後に駆
動される。また、この動きに、リンク機構30が追従し
て、フロート弁20の前部を支持する。
【0021】また、上記したリンク機構30とリンク機
構40を作動させるパルスモータ50は、マイクロコン
ピュータCによって駆動制御される。この場合に、パル
スモータ50の制御を、図示略のアクセルの開度を検出
し、その開度に応じて制御することができる。また、エ
ンジンの回転数を検出し、その回転数に応じて制御する
ことができる。更に、排気ガスの状態(排気ガス温度、
排気ガス圧力等)を検出し、その状態に応じて制御する
ことができる。
【0022】次に、本第1実施例の作動を説明する。排
気管に可変機構を設けないとした場合は一般に、排気脈
動効果は従来例で述べた理論によって、図8に示すよう
に、低回転域で所定の排気脈動効果を得ようとする場合
には、排気管10の径Sを小さく設定し、マフラー10
aの体積Vを大きく設定する。また、高い回転域で所定
の排気脈動効果を得ようとする場合には、排気管10の
径Sを大きく設定し、マフラー10aの体積Vを小さく
設定する。
【0023】従って、本実施例では図9(a)に示すよ
うに、低回転域ではフロート弁20を排気ガス流路12
の上流側へ前進させる方向へ、高回転域ではフロート弁
20を排気ガス流路12の下流側へ後退させる方向へ駆
動する。そのため、フロート弁20の前進時は、図9
(b)に示す形状の大きな体積Vを有するマフラーと略
同一で、フロート弁20の後退時は、図9(c)に示す
形状の小さい体積Vを有するマフラーと略同一の特性を
有することになる。更に、フロート弁20の前進時に
は、フロート弁20の先端部がマフラー10aの前部を
塞ぐ方向に動くため、排気管流路12の断面積Sを小さ
くすることになる。また、この場合に、フロート弁20
が流線形であるため、排気ガスの流れを阻害することは
無く、渦等も発生しない。
【0024】以上のように、フロート弁20の前進及び
後退によって、図10に示すように出力特性を変化させ
ることが可能になる。つまり、排気管10の共鳴周波数
fを変化させるパラメーターとして、排気管流路12の
断面積Sに加えて、マフラー10aの体積V(容積)を
も同時に変化させる。そのため、共鳴周波数fを広い範
囲で増減させることができ、広い範囲のエンジン回転域
に対応することができる。
【0025】具体的には、マイクロコンピュータCによ
って、アクセルの開度又はエンジン回転数又は排気ガス
の状態(排気ガス温度、排気ガス圧力)を検出し、アク
セルの開度又はエンジン回転数が増大した場合には、パ
ルスモータ50を正転させる。そのため、リンクアーム
60と連接シャフト70を介して、リンク機構40が排
気ガス流路12の下流側に回動して、フロート弁20を
後退させる。従って、断面積Sは大きくなり、体積Vが
小さくなる。また、アクセルの開度又はエンジン回転数
が減少した場合には、パルスモータ50を逆転させて、
リンクアーム60と連接シャフト70を介して、リンク
機構40が排気ガス流路12の上流側に回動して、フロ
ート弁20を前進させる。従って、断面積Sが小さくな
り、体積Vは大きくなる。
【0026】尚、上記アクセルの開度又はエンジン回転
数の検出は、いづれか一方のみの構成でも構わない。ま
た、排気ガスの状態は、従来例で述べた排気管の共鳴周
波数を得る数式における音速cを変化させる因子である
ため、排気ガスの状態を検出し、その状態に応じて予め
格納されたマップ等に従って音速cの数値を補正するた
めに用いるものであり、車両の特徴(高出力を必要とす
るレース用等)に応じて、適宜設定する。そして、上記
したようにフロート弁20を前進及び後退させて制御す
ることによって、フロート弁20の前進時の先端部から
後退時の後端部までの間で、長い区間で滑らかに徐々に
変化させているため、急激な断面積変化とならず、アク
セルの開度又はエンジン回転数の変化に追従して、最適
な排気脈動効果を得ることが可能になる。
【0027】次に、本発明の第2〜第4実施例を説明す
る。尚、本第2〜第4実施例の主要な構造、作用、及び
効果等は第1実施例と略同一であるため、相違する部分
のみに説明を限定する。本第2実施例は、パルスモータ
50の駆動力をリンク機構40に伝達する第1実施例に
おけるリンクアーム60と連接シャフト70からなるリ
ンク機構に換えて、図11に示すようなワイヤーを用い
た機構とするものである。
【0028】詳しくは、2本のワイヤー90とワイヤー
92を設け、その両端部には各々、略球体の止め玉90
aと止め玉92aを接続する。また、パルスモータ50
の駆動軸52に2か所の嵌合溝80aを有するプーリー
80を接合し、またリンク機構40のリンクアーム軸4
4に2か所の嵌合溝82aを有するプーリー82を接合
する。そして、その嵌合溝80aと嵌合溝82aに、前
記止め玉90aと止め玉92aを嵌め込む。そのため、
パルスモータ50の正転と逆転を、プーリー80とワイ
ヤー90又はワイヤー92とプーリー82を介して、リ
ンク機構40に伝達することができる。従って、上記し
た第1実施例におけるリンクアーム60と連接シャフト
70からなるリンク機構の場合と略同一な、パルスモー
タ50の回転の伝達作用を得ることができる。
【0029】尚、パルスモータ50とリンク機構40が
比較的近い位置に設置可能である場合等には、ギヤを介
してパルスモータ50の駆動力を伝達する機構とするこ
とも可能である。
【0030】本第3実施例は、第1実施例におけるフロ
ート弁20の形状が略紡錘形状であるのに対して、図1
2に示されるように、略円錐形状に形成したフロート弁
200とするものである。
【0031】この場合に、リンク機構30は第1実施例
と同じ構成であるが、リンク機構40は図12に示すよ
うに、マフラー10aの略中央部に配置する。また、リ
ンクアーム42のフロート弁200への組み付け部分
が、フロート弁200の大径部に当たるため、フロート
弁200の左右に一対に溝200aを設けて、その内部
に軸200d及びリンクアーム42を配置する。そし
て、第1実施例と同様にリンクアーム42に連接シャフ
ト70を接続することによって、パルスモータ50の駆
動力がリンク機構40に伝達される。尚、当然ながら、
第2実施例の如く、ワイヤーを用いたリンク機構40の
駆動、或いはギヤを用いたリンク機構40の駆動とする
ことも可能である。以上のように、本第3実施例では、
上記した如くフロート弁200を略円錐形状に形成して
いる。これは、上記第1実施例におけるフロート弁20
の形状が略紡錘形状であるが、本発明はそれのみに限定
されるものではなく、本第3実施例で示すように、排気
ガスの流れを阻害しない略流線形状であれば適用可能で
あることを示す実施例である。
【0032】本第4実施例は、第1実施例におけるフロ
ート弁20が前後移動するときの、フロート弁20の姿
勢を保持する案内を設けた実施例である。図13に示す
ように、フロート弁20の前後の先端部にガイドピン2
0fが設けられ、マフラー10aには案内板10fが設
けられる。一対の案内板10fは嵌合孔10gを有し、
該嵌合孔10gに前記ガイドピン20fを、図14に示
すように挿通して用いる。また、リンク機構40のリン
クアーム42は、下端部に略コの字状のフォーク部42
aを有し、該フォーク部42aに対応する位置のフロー
ト弁20内部に、横方向にピン20eが設けられて、フ
ォーク部42aとピン20eが嵌合される。
【0033】以上のような構成からなる第4実施例で
は、リンク機構40が回動すると、リンクアーム42に
設けられたフォーク部42aによって、ピン20eに駆
動力が伝達され、フロート弁20を前後に移動させる。
この場合に、ガイドピン20fは嵌合孔10gに挿通さ
れているため、フロート弁20は案内板10fに案内さ
れて、常にマフラー10aの管長方向と平行に移動す
る。尚、第1実施例におけるフロート弁20は、リンク
機構40の回転も伝達されるため、マフラー10aの管
長方向に対して多少傾斜することになるが、性能的には
問題はない。
【0034】以上のように、第1〜第4実施例によれ
ば、フロート弁20,200が略流線形であるため、排
気ガスの流れを阻害しない。そのため通過する排気ガス
の水頭の損失を抑え、背圧の発生を抑えることができ
る。また、排気管流路12の断面積を長い区間で滑らか
に徐々に変化させるため、エンジンの運転状態の変化に
応答性良くスムーズに追従することができ、運転状態に
適した排気脈動効果を得ることが可能となる。また、フ
ロート弁20,200が流線形であり角部が無いため、
渦が発生しにくいとともに、角部を排気ガス流が通過す
ることによって発生する風切り音などの、異音の発生も
抑えることができる。
【0035】また、マフラー10aの体積をも同時に変
化させることができるため、共鳴周波数fを広い範囲で
増減させることができ、広い範囲のエンジン回転域に対
応することが可能になる。更に、リンク機構40のリン
クアーム軸44のみが、マフラー10a内部から外部へ
突出するため、嵌合孔10eの面積が極めて小さく、リ
ンクアーム軸44外周部にシール部を形成しているた
め、シールを施す部分が僅かな部分に限定され、熱膨脹
や振動による影響も抑えられる。そのため、良好なシー
ル性を有する状態で外部からフロート弁20,200の
駆動を制御することが可能になる。
【0036】尚、本第1〜第4実施例では、アクセル開
度を検出して、その開度に応じてマイクロコンピュータ
Cがパルスモータ50を制御してフロート弁20を駆動
する構成としているが、アクセルを開閉する図示略のア
クセルケーブルから分岐するケーブル等を設けてリンク
機構40に接続し、アクセルケーブルによって直接フロ
ート弁20を駆動する構成とすることも可能である。ま
た、上記第1〜第4実施例では、パルスモータ50を用
いた構成としているが、本発明はそれのみに限定される
ものではなく、フロート弁20,200を連続的に駆動
できるものであれば良く、例えばソレノイド等のリニア
駆動のアクチュエータを用いることもできる。更に、上
記第1〜第4実施例では、フロート弁20,200の動
きをアクセル開度等に応じて連続的に制御しているが、
所定の低回転域と高回転域のみの2段階、或いは多段階
に断続的に制御することも可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明に基づく排気制御装置によれば、
流線形のフロート弁を用いて排気管の断面積を変化させ
るため、排気ガスの流れが阻害されることがなく、バル
ブを通過する排気ガスの水頭の損失が大きくならないた
め背圧の原因となることがないとともに、異音の発生も
抑えることができる。
【0038】また、特に、請求項2及び3及び4及び5
に記載の排気制御装置によれば、フロート弁外面に排気
管管長方向へ長手なテーパ面を形成し、排気管流路の断
面積を長い区間で滑らかに徐々に変化させているため、
内燃機関の運転状態の変化に応答性良くスムーズに追従
することが可能で、運転状態に適した排気脈動効果を得
ることができる。また、拡径部容積をも同時に変化させ
ることができるため、共鳴周波数を広い範囲で増減させ
ることができ、広い範囲のエンジン回転域に対応するこ
とが可能になる。
【0039】また、特に、請求項6に記載の排気制御装
置によれば、フロート弁を排気管流路の中心部に配置す
ることが具体的に可能となるため、フロート弁の回り全
周に排気ガスの流れを形成することができるとともに、
フロート弁の排気管管長方向への移動を簡略な構成で具
体的に可能にする。
【0040】また、特に、請求項7に記載の排気制御装
置によれば、上記リンク機構のリンクアーム軸のみが、
上記排気管内部から外部へ突出するため、排気管の開口
面積を極めて少量に抑えられるとともに、上記リンク機
構のリンクアーム軸外周部に排気管を封止するシール部
を形成しているため、シールを施す部分が僅かな部分に
限定され、熱膨脹や振動による影響も抑えられるため、
良好なシール性を有する状態で外部からフロート弁の駆
動を制御することが可能になる。
【0041】また、特に、請求項8及び第9及び第10
及び第11に記載の排気制御装置によれば。内燃機関の
運転状態或いは排気ガスの状態に応じて、制御手段によ
ってフロート弁の駆動制御が行われるため、各状態にお
いて好適にフロート弁の制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の要部と関連部との配設状態
を示す断面図である。
【図2】第1実施例の要部を示す断面図である。
【図3】第1実施例のフロート弁へリンク機構を組み込
む状態を示す斜視図である。
【図4】第1実施例のフロート弁へリンク機構を組み込
む状態を示す斜視図である。
【図5】第1実施例のフロート弁へリンク機構を組み込
む状態を示す斜視図である。
【図6】第1実施例のリンクアーム軸の配設状態を示す
断面図である。
【図7】第1実施例のパルスモータの連結状態を示す斜
視図である。
【図8】本発明の特性を比較するための説明図である。
【図9】(a)、(b)、(c)は、本発明の特性を示
す説明図である。
【図10】本発明のフロート弁の移動前後のエンジン出
力を示す特性図である。
【図11】本発明第2実施例の要部を示す斜視図であ
る。
【図12】本発明第3実施例の要部を示す断面図であ
る。
【図13】本発明第4実施例の要部を示す断面図であ
る。
【図14】第4実施例のフロート弁先端部の配設状態を
示す斜視図である。
【図15】従来の排気管流路の共鳴周波数を、近似的に
算出するための説明図である。
【図16】従来例の排気管構造の要部を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
A 排気制御装置 A1 駆動部 C 制御手段 10 排気管 10a 拡径部 10d リンク軸シール部 10e、10g、20c、32a、48a 嵌合孔 12 排気ガス流路 20 フロート弁 20a、20b テーパ部 30、40 リンク機構 32、42、48、60 リンクアーム 34、44 リンクアーム軸 50 パルスモータ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室から吐出する排気ガスを外部に排
    出する排気管の排気ガス流路内に、外面が略流線形状の
    フロート弁を排気管管長方向に移動自在に支持して内設
    するとともに、該フロート弁を排気管管長方向に駆動す
    る駆動手段を有することを特徴とする排気制御装置。
  2. 【請求項2】 上記排気管に排気ガス流路断面積が拡径
    する拡径部を設け、該拡径部に上記フロート弁を挿設す
    るとともに、上記フロート弁外面に排気管管長方向へ長
    手なテーパ面を形成したことを特徴とする請求項1に記
    載の排気制御装置。
  3. 【請求項3】 上記フロート弁を、略円錐形状に形成し
    たことを特徴とするを請求項1又は2に記載の排気制御
    装置。
  4. 【請求項4】 上記フロート弁を、略紡錘形状に形成し
    たことを特徴とするを請求項1又は2に記載の排気制御
    装置。
  5. 【請求項5】 上記拡径部内面形状と上記フロート弁外
    面形状とを、略相似形に形成したことを特徴とする請求
    項2又は3又は4に記載の排気制御装置。
  6. 【請求項6】 上記駆動手段による上記フロート弁の駆
    動が、リンク機構を用いたものであることを特徴とする
    請求項1又は2又は3又は4又は5に記載の排気制御装
    置。
  7. 【請求項7】 上記リンク機構のリンクアーム軸を、上
    記排気管内部から外部へ突出させて設けるとともに、該
    リンクアーム軸外周部に排気管を封止するシール部を形
    成したことを特徴とする請求項6に記載の排気制御装
    置。
  8. 【請求項8】 上記駆動手段によるフロート弁の駆動
    を、内燃機関の運転状態に応じて制御する制御手段を有
    することを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は
    5又は6又は7に記載の排気制御装置。
  9. 【請求項9】 上記制御手段によるフロート弁の駆動制
    御が、内燃機関のアクセル開度に応じて制御を行うもの
    であることを特徴とする請求項8に記載の排気制御装
    置。
  10. 【請求項10】 上記制御手段によるフロート弁の駆動
    制御が、内燃機関の機関回転数に応じて制御を行うもの
    であることを特徴とする請求項8に記載の排気制御装
    置。
  11. 【請求項11】 上記制御手段によるフロート弁の駆動
    制御が、排気ガスの状態に応じて制御を行うものである
    ことを特徴とする請求項8に記載の排気制御装置。
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Cited By (7)

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JPWO2003103464A1 (ja) * 2002-06-10 2005-10-06 九州電力株式会社 電熱式無煙ロースター
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