JPH11106492A - ポリエステル - Google Patents

ポリエステル

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JPH11106492A
JPH11106492A JP26878797A JP26878797A JPH11106492A JP H11106492 A JPH11106492 A JP H11106492A JP 26878797 A JP26878797 A JP 26878797A JP 26878797 A JP26878797 A JP 26878797A JP H11106492 A JPH11106492 A JP H11106492A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester
acid component
mol
intrinsic viscosity
transparency
Prior art date
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Pending
Application number
JP26878797A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Suzuki
稔 鈴木
Kimihiko Sato
公彦 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
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Publication of JPH11106492A publication Critical patent/JPH11106492A/ja
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱安定性が良好でしかも色相、透明性、ガス
バリア性に優れたポリエステルを提供する。 【解決手段】 酸成分としてナフタレンジカルボン酸成
分を97〜91モル%、イソフタル酸成分を3〜9モル
%、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分と
し、ガラス転移温度Tg(℃)及び融点Tm(℃)が下
記式(1)、(2)を満たすポリエステル。 110≦Tg (1) Tm≦263℃ (2)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱安定性が良好で色
相、透明性及びガスバリア性に優れた包装材料に適した
ポリエステルに関し、特に飲料用ボトル用樹脂として有
用なポリエステルに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンナフタレート(以下、PE
Nと略記することがある)はポリエチレンテレフタレー
ト(以下、PETと略記することがある)に比べUV
(紫外線)カット性、耐熱性、ガスバリア−性、耐薬品
性等の基本物性が優れていることからボトル(容器)や
シート材等の包装材料として有用であることは予想され
ており数多くの提案が行われている。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】PENはPETに比べ
色相、透明性において十分とは言えない。PET成分を
ブレンド及び共重合することによって色相、透明性をあ
る程度改善することができると推定されるが、この場合
にはガスバリア性の低下があり物性面での不具合があ
る。本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意検討した結果、
イソフタル酸成分を共重合又はブレンドし、ポリマーの
融点及びガラス転移点について特定の条件を満たすポリ
エステルは熱安定性が良好で、しかも色相、透明性、ガ
スバリア性に優れたポリエステルであり、包装用、特に
飲料用ボトル用の樹脂として優れた性質を備えることを
見出し本発明に達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸成分として
ナフタレンジカルボン酸成分を97〜91モル%及びイ
ソフタル酸成分を3〜9モル%並びにジオール成分とし
てエチレングリコールからなるポリエステルであり、ガ
ラス転移温度Tg(℃)及び融点Tm(℃)が下記式
(1)、(2)を満たす包装材料用ポリエステル
【0005】
【数4】 110℃≦Tg (1) Tm≦263℃ (2) である。
【0006】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明のポリエステルの場合、酸成分としてナフタレンジ
カルボン酸成分を97〜91モル%及びイソフタル酸成
分を3〜9モル%含有する。イソフタル酸成分が9モル
%を超えるとポリエステルの非晶性が強くなり、成形時
及び固相重合時の結晶化及び乾燥が困難である。イソフ
タル酸成分が3モル%未満であるとポリエステルの融点
が高く、成形温度低下ができず熱安定性の悪化もたらし
たり、透明性が悪い。
【0007】本発明におけるポリエステルは従来より知
られているポリエステルの製法に従って、ナフタレンジ
カルボン酸もしくはその低級アルキルエステル及びイソ
フタル酸もしくはその低級アルキルエステルとエチレン
グレコールとを触媒の存在下に重縮合することによって
得ることができる。
【0008】尚、エチレングリコール成分の一部を例え
ばトリメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、
1,1ーシクロヘキサンジメタノール、1,4ーシクロヘ
キサンジメタノール、2,2ービス(4‘ーβーヒドロ
キシフェニル)プロパン、ビス(4’ーβーヒドロキシ
エトキシフェニル)スルホン酸等の多官能化合物の1種
以上で置換して10重量%未満の範囲で共重合せしめた
コポリマーであってもよい。
【0009】本発明において用いられるエステル交換触
媒は、例えば亜鉛化合物、カルシウム化合物、マグネシ
ウム化合物、マンガン化合物が挙げられる。酢酸塩、酸
化物、塩化物、炭酸塩、カルボン酸塩として用いること
が可能である。
【0010】安定剤としてリン化合物を添加するが、リ
ン化合物として例えばトリメチルホスフェート、トリエ
チレンホスフェート又はトリーnーブチルホスフェート
及び正リン酸が挙げられる。重合反応触媒としては、ゲ
ルマニウム化合物、アンチモン化合物が挙げられる。
【0011】本発明のポリエステルはガラス転移温度T
g(℃)及び融点Tm(℃)について、下記式(1)及
び(2)を満たすことが必要である。
【0012】
【数5】 110℃≦Tg (1) Tm≦263℃ (2)
【0013】ガラス転移温度(以下、Tgと略すること
がある)が110℃より低いと耐熱性が不十分である。
融点(以下、Tmと略することがある)が263℃より
高いと成形温度が高く熱安定性が悪い。
【0014】溶融重合によって得られるポリエステルの
固有粘度[η]は下記式(3)を満たすことが好まし
い。
【0015】
【数6】0.45≦[η]≦0.63 (3)
【0016】固有粘度が0.45より低いとチップ化す
る際にチップ割れが多く、生産上好ましくない。0.6
3より高いと熱劣化による着色が大きく好ましくない。
【0017】本発明に於いては、溶融重合によって得ら
れるポリエステルをプレポリマーとして、このプレポリ
マーに対して固相重合を行い、ポリマーの固有粘度[η]
を下記式(4)を満たす範囲にすることが好ましい。固
相重合は公知の方法で行なうことができる。
【0018】
【数7】0.65≦[η]≦0.90 (4)
【0019】固有粘度[η]が0.65未満又は0.90
を超える場合、ボトル成形時の透明性の悪化又はボトル
形状の悪化をもたらす為、好ましくない。
【0020】本発明においては上述のポリエステルを包
装用材料に用いるのであるが、成形品、特に中空成形
体、容器、シート及びフィルムとして用いる。中空成形
体として具体的には飲料用ボトルを挙げることができ
る。これらの成形品を製造するにあたっては従来より知
られている成形方法を用いることができる。例えば、中
空成形体を得る方法としてはコールドパリソン法、ホッ
トパリソン法、押出しブロー法、インジェクションブロ
ー法、真空成形法、ガスアシスト法等が挙げられる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。 (1)固有粘度(η): テトラクロロエタン:フェノ−ル=4:6の混合溶媒と
して35℃で測定した。
【0022】(2)Col−L、b(色相):ポリマー
を160度×90分乾燥機中で熱処理し、結晶化させた
後、カラーマシン社製CM−7500型カラーマシンで
測定した。
【0023】(3)ヘーズ(透明性):ポリマーを16
0℃で5時間乾燥した後、名機制作所製の射出成形機1
00DMを用い成形温度300℃で55gのプリフォー
ムを成形し、これをブロー延伸し内容積1.5l、胴部
肉厚300μmのボトルとした。このボトル胴部のヘー
ズを日本電色工業社製濁度計にて測定した。
【0024】(4)ガスバリア性(ガス透過係数):ポ
リマーを160℃で5時間乾燥した後、製膜機を用い成
形温度300℃で無延伸フィルムを成形し、これを2軸
延伸し、20μmの延伸フィルムを成形して試験片を得
た。ガス透過係数測定装置にて酸素、二酸化炭素透過係
数を測定した。試験片に用いたフィルムの延伸条件は縦
横3×3倍である。結果を表2に示す。
【0025】(5)耐熱性:上記(3)にて成形したボ
トルに90℃の熱水を充填し3分後に水冷。処理前後の
容積収縮率を測定した。結果を表3に示す。
【0026】[実施例1]2,6ーナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルエステル(NDCと略記する)227部、
ジメチルイソフタレート(DMIと略記する)14部、
エチレングリコール(EGと略記する)62部とを酢酸
カルシウム一水塩(Caと略記する)0.035部及び
酢酸マグネシウム四水塩(Mgと略記する)0.107
部をエステル交換触媒として用い、常法に従ってエステ
ル交換反応させ、非晶性二酸化ゲルマニウム(Geと略
記する)のEG1%溶液3.1部を添加したのち、トリ
メチルフォスフェート(Pと略記する)0.14部を添
加し、エステル交換反応を終了せしめた。次に引き続き
常法通り高温高真空下で重縮合反応を行い、その後スト
ランド型のチップとした。得られたポリマーの固有粘度
は0.5で有り、重合時間は70分であった。このポリ
マーをプレポリマーとして更に常法によりプレポリマー
を固相重合した。得られたポリエステルの固有粘度は
0.7であった。
【0027】[実施例2、3および比較例1、2]2,
6ーナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル、ジメチ
ルイソフタレートの比率を表1に示す様に変更する以外
は、実施例1と同様に行った。また、これらの得られた
ポリエステルのポリマー品質及び各評価結果についても
併せて表1に示した。
【0028】[比較例3]2,6ーナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルエステル、ジメチルテレフタレートの比率
を表1に示す様に変更する以外は、実施例1と同様に行
った。また、これらの得られたポリエステルのポリマー
品質及び各評価結果についても併せて表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】本発明のポリエステルは熱安定性が良好
で色相、透明性、耐熱性及びガスバリア性に優れ包装材
料に適した商品価値の高い製品となりうる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸成分としてナフタレンジカルボン酸成
    分を97〜91モル%及びイソフタル酸成分を3〜9モ
    ル%並びにジオール成分としてエチレングリコールから
    なるポリエステルであり、ガラス転移温度Tg(℃)及
    び融点Tm(℃)が下記式(1)、(2)を満たす包装
    材料用ポリエステル。 【数1】 110℃≦Tg (1) Tm≦263℃ (2)
  2. 【請求項2】 固有粘度[η]が下記式(3)を満たす
    請求項1に記載のポリエステル。 【数2】0.45≦[η]≦0.63 (3)
  3. 【請求項3】 固有粘度[η]が下記式(4)を満たす請
    求項1に記載のポリエステル。 【数3】0.65≦[η]≦0.90 (4)
  4. 【請求項4】 溶融重合によって得られた請求項2に記
    載のポリエステル。
  5. 【請求項5】 溶融重合によって得られたプレポリマー
    を固相重合することによって製造された請求項3に記載
    のポリエステル。
JP26878797A 1997-10-01 1997-10-01 ポリエステル Pending JPH11106492A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002275252A (ja) * 2001-03-22 2002-09-25 Kanebo Ltd 共重合ポリエステル樹脂およびそれからなる中空成形体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002275252A (ja) * 2001-03-22 2002-09-25 Kanebo Ltd 共重合ポリエステル樹脂およびそれからなる中空成形体

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