JPH1121338A - 結晶化抑制型ポリエステル - Google Patents
結晶化抑制型ポリエステルInfo
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Abstract
結晶化の抑制されたPETを得ること。 【解決手段】 テレフタール酸を全酸成分に対して95
モル%以上の酸成分、エチレングリコールを全グリコー
ル成分に対して95モル%以上のグリコール成分とする
ポリエステルであり、該ポリエステル中に存在するSb
元素の量がポリエステル全量に対して60ppm〜38
0ppmであり、該ポリエステルはその熱特性、極限粘
度数、構成成分としてのジエチレングリコール成分及び
ポリエステル中のZn元素存在量について特定の条件を
満たすことを特徴とする結晶化抑制型ポリエステル。
Description
を抑制したり、紡糸性を良くすることが可能な、結晶性
をコントロールされたポリエチレンテレフタレート(以
下、PETと略することがある)に関し、さらに詳しく
は、イソフタル酸(以下、IAと略することがある)、
シクロヘキサンジメタノール(以下、CHDMと略する
ことがある)等の共重合成分を実質的に含まないポリエ
ステルであり、安価なSb系化合物を触媒に用いて得ら
れるPETであって、既存のホモPET生産設備で生産
可能なPETに関する。
るポリエステルは力学特性、耐熱性、耐候性、耐電気絶
縁性、耐薬品性に優れ、繊維、ボトル、フィルムその他
の成形品として広く使用されている。
求される特性が異なる。繊維、フィルム用途においては
配向結晶化が抑制され、高強度で、製糸性、製膜性に優
れたポリエステルが求められている。
りがなく透明性に優れたポリエステルが強く求められて
いる。
向上が課題とされている。強度の向上を困難にしている
原因の一つは、延伸成形時に充分な分子配向が起こる前
に、樹脂が結晶化してしまうことにある。
の一つは、成形時にポリエステルが結晶化するためであ
り、結晶化を抑制するようにポリマーをコントロールす
ることが重要である。
ポリエステル中で結晶核になり難く透明性良好なGeO
2触媒を使用することが日本国内では一般的である。
らより安価な素材が求められる傾向がいっそう強くなっ
ており、高価なGeO2の使用はポリマーの国際競争力
を低下させる原因となっており、安価な金属化合物を重
合触媒として使いこなす方法が求められている。
を持つ金属として例えばSb、Ti、Sn系触媒が知ら
れている。
いるが、重合中に還元されてSb金属を生成し、これが
ポリエステルに黒っぽい着色を与える他、樹脂を結晶化
し易くし、強度の低下、曇りの発生をもたらす。
いが、反面、副反応生成物の発生割合が高くポリマーの
着色が発生する。このため、透明性や色相が良好である
ことが特に求められる用途に使用することは困難であ
る。
−57692号公報にはSb化合物を重合触媒として用
い、Mg又はMn化合物とアルカリ化合物を所定量添加
して得た曇りのないボトル用のポリエステルが開示され
ている。しかし、発明者等の検討ではこのポリエステル
には低曇り性の付与や結晶化抑制の効果はほとんど認め
られない。
曇り性を付与し、結晶化を抑制する方法の一つとしてイ
ソフタル酸(IA)、シクロヘキサンジメタノール(C
HDM)、アルキルジカルボン酸や過剰のジエチレング
リコール(以下、DEGと略することがある)を共重合
する方法が知られている。この方法によれば、確かに低
曇り性の付与、結晶化抑制の効果がある。しかし、共重
合成分の存在により分子配向に乱れが生じ強度が低くな
ってしまう点で、強度を必要とする用途では問題が認め
られる。
と、充填物によっては匂いやフレーバー性が大きく変わ
ってしまう場合があり、ボトルや食品包装用フィルム用
途においては問題がある。
を解決することであり、触媒として安価なSb系触媒を
用いながらも結晶化の抑制されたPETを得ることであ
る。更に詳しくは、DEG以外の共重合成分を実質的に
含有すること無く、曇り、白化の少ない、結晶化の抑制
されたPETを得ることを課題とする。本発明の他の課
題はボトル用プリフォームとしたときに白化が少なく、
ボトルとしたときに曇りが少ない、結晶化の抑制された
PETを得ることである。
結果、包装用材料、例えばボトル用材料として、好まし
い低曇り性、低白化性を備えた結晶化の抑制されたPE
Tは、示差走査型熱量計(以下、DSCと略することが
ある)による測定においてポリマーの非晶状態からの昇
温時に検出される発熱ピーク(以下、Tciと称する場
合がある)と溶融状態からの降温時に検出される発熱ピ
ーク(以下、tcdと称する場合がある)の値が特定の
条件を満たすPETであることを見出した。
ステルは特定の調製法によりSb2O3から調製された重
縮合触媒化合物を所定量用いてPETを重合することに
より得ることができる。
して95モル%以上の酸成分、エチレングリコールを全
グリコール成分に対して95モル%以上のグリコール成
分とするポリエステルであり、該ポリエステル中に存在
するSb元素の量がポリエステル全量に対して60pp
m〜380ppmであり、該ポリエステルはその熱特性
について下記式(1)、(2)を満足し、該ポリエステ
ルは極限粘度数について下記式(3)を満足し、該ポリ
エステルはその構成成分としてのジエチレングリコール
成分について下記式(4)を満足し、該ポリエステル中
にはZn元素が存在し、その存在量が該ポリエステル中
に存在するSb元素に対するモル比として下記式(5)
の条件を満たすことを特徴とする結晶化抑制型ポリエス
テルである。 24.6/[η]+130.0≦Tcd≦24.6/[η]+142.0 (1) 34.5×[η]+130.0≦Tci≦34.5×[η]+142.0 (2) [TcdはDSCによる降温時の結晶化発熱ピーク温度
(℃)であり、TciはDSCによる昇温時の結晶化発熱
ピーク温度(℃)である。] 0.50≦[η]≦1.10 (3) [[η]は極限粘度数を表わし、[η]は、フェノール/テトラクロロエタン
(=3/2の成分比)の溶媒を用いて35℃で測定した溶液粘度
から算出する値である。] DEG≦2.50wt% (4) [但し、DEGはジエチレングリコール成分を表わし、数
値はポリマー全量を基準とする。] 0.05≦Zn/Sb≦5.0 (5) 以下に本発明について詳細に説明する。
るポリエステルはテレフタール酸を全酸成分に対して9
5モル%以上、好ましくは97モル%以上、さらに好ま
しくは99モル%以上、特に好ましくは99.5モル%
以上の酸成分とし、エチレングリコールを全グリコール
成分に対して95モル%以上、好ましくは96モル%以
上のグリコール成分とするPETである。
ングリコール、ジエチレングリコール以外の成分を3モ
ル%以下、好ましくは1モル%以下、さらに好ましくは
0.5モル%以下の範囲で含有することができるが、含
有量は本発明の目的を損なわない範囲であることを要す
る。第三成分は共重合されないことが特に好ましい。
て、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸などの芳香族ジカ
ルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジ
カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪酸ジカ
ルボン酸;トリエチレングリコール、テトラメチレング
リコール、ヘキサメチレングリコールなどの脂肪族ジオ
ール;シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタ
ノールなどの脂環族ジオール;ナフタレンジオール、ビ
スフェノールA、レゾルシンなどの芳香族ジオール;p
―オキシ安息香酸、m―オキシ安息香酸、サリチル酸、
マンデル酸、ヒドロアクリル酸、グリコール酸、3―オ
キシプロピオン酸、アシアチン酸、キノバ酸などオキシ
カルボン酸を例示することができる。
範囲内で3価以上の多官能基化合物、たとえばグリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリ
カルバリル酸、没食子酸などの成分が共重合されていて
もよく、要すれば単官能基化合物、たとえばo―ベンゾ
イル安息香酸、ナフトエ酸が少量割合、例えば1モル%
以下の割合で共重合成分として含有されていてもよい。
ステル重合触媒としてSb系触媒、好ましくはSb2O3
が用いられる。
素の量はポリエステル全量に対して60ppm〜380
ppm、好ましくは90ppm〜300ppmである。
Sb元素の量が60ppm未満だと重合活性が低く、溶
融重合時間がかかりすぎ現実的な生産性がない。Sb元
素の量が380ppmを超えるとポリマーの色相が悪化
するばかりか、本明細書に開示した方法で調製したSb
系重合触媒を用いてもTciやTcdをコントロールで
きなくなり、結晶化の速いポリマーしか得られない。
はその熱特性について下記式(1)及び(2)を満足す
る。 24.6/[η]+130.0≦Tcd≦24.6/[η]+142.0 (1) 34.5×[η]+130.0≦Tci≦34.5×[η]+142.0 (2)
温時の結晶化発熱ピーク温度(℃)であり、TciはDS
Cによる測定において昇温時の結晶化発熱ピーク温度
(℃)である。
状態のPETが冷却される段階で結晶化し易く成形時に
急激な結晶化が起こり、配向結晶化を抑制し曇りを抑制
することが困難となる。曇りの抑制は、特にボトル、フ
ィルム用途において重要である。
性が強すぎ、過度に柔軟なPETとなり、ボトル、フィ
ルム、工業用繊維用途には適さない。
される段階で結晶化し難い。成形品に適度な結晶状態を
付与するためには、その結晶化温度にあわせて高めの温
度雰囲気下で延伸が行われることが必要とされるが、延
伸工程は一般に空気存在下で行われることから、高温で
の延伸はPETの劣化の原因となる。
伸工程で結晶化が起こり、結晶化抑制や曇りのコントロ
ールが難しく、曇りの少ないPETが得られない。
ら、このTcd、Tciで表現される結晶性を備えたPETであ
る。従来のPETであってもポリマー全量に対して2.
5重量%を超えるジエチレングリコール(DEG)を共
重合することにより、Tci、Tcdについて、本発明と同様
の数値を達成することもできるが、DEGをポリマー全
量に対して2.5重量%を超えて共重合したPETでは
強伸度、収縮性、保香性、ガスバリア性が低下する。
途によってそれぞれ最適な範囲があるが、極限粘度が0.
5以下のポリマーではフィルム、フィラメント用途でも
成形品の強度が不足し製品としてユーザーに受け入れら
れない。極限粘度数が1.10以上であると成形工程での粘
度が高くなり、設備に負荷がかかるばかりか、剪断発熱
が大きくなりポリマーの劣化が目立ち品質上問題が生ず
る。
トとして好ましく用いられるが、この場合好ましい極限
粘度数は0.55〜0.68である。極限粘度数がこれ
より低いと強度が不足し、高いと衣料としたときの着心
地が悪くなる。
業繊維として好ましく用いられるが、この場合好ましい
極限粘度数は0.90〜1.10である。極限粘度数が
これより低いと強度が不足し、高いと安定して紡糸する
ことが困難になる。
て好ましく用いられるが、この場合好ましい極限粘度数
は0.65〜0.90である。極限粘度数がこれより低
いと強度が不足し、高いと成形性が低下する。
ましく用いられるが、この場合好ましい極限粘度数は
0.55〜0.68である。極限粘度数がこれより低い
と強度が不足し、高いと成形性が低下する。
中のジエチレングリコール(DEG)成分の存在量はポ
リマー全量に対して2.5重量%以下である。DEG成
分の存在量が2.5重量%を超える場合ポリエステル成
形物の強伸度、収縮性等の物性の変化が激しく、強伸
度、収縮性、保香性、ガスバリア性が低下する。特に包
装用途では充填物の匂いやフレーバー性が変わったり、
ガスバリア性が低下したりと悪影響が懸念される。
テル中に亜鉛元素が存在し、その存在量はポリエステル
中のSbに対するモル比として下記式(5)の条件を満
たす。 0.05≦Zn/Sb≦5.0 (5)
囲のTcd及びTciを有するポリマーを得ることがで
きない。このモル比が5.0を超えると耐熱性が低くな
ると同時にポリマー中の異物が多くなり、過剰の添加は
PETとしての物性を損なう結果となる。
塩であることが好ましく、酢酸亜鉛、安息香酸亜鉛に例
示されるZnの有機酸塩であることがさらに好ましく、
酢酸亜鉛であることが特に好ましい。
フタール酸とエチレングリコールとを直接エステル化し
た後、Sb系重縮合触媒とZn塩とを調製して得た触媒
溶液を添加し、続いて溶融重縮合することにより得るこ
とができる。
肝要であり、触媒溶液の調製は以下のように行なう。
に均一に溶解し、Zn塩を粉体または均一なエチレング
リコール溶液として、60℃〜140℃、好ましくは6
0℃〜120℃、特に好ましくは70℃〜100℃で、
20分間〜24時間、好ましくは30分間〜12時間、
特に好ましくは、1時間〜6時間加熱撹袢して触媒溶液
を得る。加熱撹袢の温度が60℃未満では得られるPE
TのTcdを本発明の範囲内にまで下げることができ
ず、PETの結晶化を抑制することができない。加熱撹
袢の温度が140℃以上では反応系の底に析出化合物が
生じたり、溶液面に浮遊物が生じたりと、触媒溶液の安
定性が低くなり、調製工程に備え付けられるフィルター
の寿命を低下させるおそれがある。
緒に調製され同時に反応系に添加される。一緒に調製さ
れ同時に添加されないとTcdを本発明の範囲にまで下
げることができず、PETの結晶化を抑制することがで
きない。
してリン化合物を添加することが好ましい。具体的な添
加量は反応装置により異なるため、適宜調製されるべき
である。
着色剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤
等を添加してもよい。
し、適当な冷媒、例えば水中で冷却して適当な大きさに
切断してチップ化する。チップは直方体でも、シリンダ
ー状でも、サイコロ状でも、球状でもよい。
合を施し、所望の極限粘度数のPETとするこもでき
る。
お、実施例中「部」は、重量部を意味する。また実施例
中で用いた特性の測定法を以下に示す。
ラクロロエタン(重量比60/40)の混合溶媒を用
い、35℃で測定した溶液粘度から算出した。
合割合:ポリマー200gと抱水ヒドラジン(ヒドラジ
ン1水和物)10mlを混合し、150℃で10分の条
件で完全にポリマーを分解した。その溶液をガスクロマ
トグラフィーで分析してその検出濃度からポリマー中に
共重合しているジエチレングリコールの割合を求めた。
ガスクロマトグラフィーには日立製作所社製ガスクロ2
63型を用いた。
析 TAインスツルメンツ社製サーマルアナリシス2200
型示差走査熱量計を用いて測定を行った。ポリマーチッ
プサンプル10.0mgをアルミパンの中にいれ、20
℃/minの昇温スピードで300℃まで加熱し、30
0℃に達してから2分間保持した後、素速く、氷浴につ
け込まれた試験管の中で、直接水に接触しないようにク
エンチした。その後再び20℃/minで昇温し、結晶
化温度Tci、融点Tmを求め、300℃に達した時点
で2分間そのまま保持し、その後10℃/minで降温
した。その際降温時の結晶化ピークをTcdとした。T
ci、Tm、Tcdはそれぞれピークの最大点を読みと
った。
中で熱処理して乾燥させたポリマーをカラーマシン社製
CMー7500型カラーマシンで測定した。
式会社製蛍光X線3270型)によって所定の方法にてポリマ
ー中の金属量(単位ppm)を測定した。
ーを160℃で乾燥し、280℃で溶融押し出し、40℃に保持し
たキャスティンク゛ト゛ラム上に急冷固化せしめて未延伸フィルムを
得た。この未延伸フィルムを縦延伸倍率3.5倍、横延伸倍
率4.0倍の条件で逐次2軸延伸を施し、更に熱処理温度215
℃の条件で厚さ25μmの2軸配向フィルムを得た。
を160℃、5時間乾燥した後、名機製作所製、射出成
形機ダイナメルターM―100DMを用い、シリンダー
温度285℃で50gのプリフォームを成形し、これを
ブロー延伸して、軸方向延伸倍率 約3倍、内容積1.5
リットル、胴部肉厚0.3mmのボトルとした。
ロンを使用し、その加熱条件は1から9ある加熱ヒーター
の目盛りを1 : 50%、 2〜4 : 45%、 5〜8 : 48%、 9 : 70%
にダイヤルを合わせ、ヘーズが最低になるような加熱時
間を選んでブロー成形を行った。
ーズメーターによってボトル胴部のヘーズを測定し、ボ
トルのヘーズとした。ヘーズメーターには日本電色工業
社製カラーアンドカラーディフェレンスメタルモデル1
001DP型を用いた。
して送り込み、10kg/分で昇圧し、ボトルが破裂した時
の圧力値を示す。
AGー100B型)プロスヘッドにボトルを直立に挟み込み500m
m/分の速度でプロスヘッドの幅を狭めてボトルに荷重を
加えた。その時、ボトルが大きく変形するまでの間に計測
された最大荷重の値を示す。成形幅とは、上記の加熱条
件にダイヤルを合わせボトルをブロー成形したとき、成
形されたボトル胴部のヘーズが1%以下になる最大の加
熱時間と最小の加熱時間の差(単位:秒)である。成形幅
の時間が大きいほど白化が抑制されたボトル用ポリマー
と言える。
℃、5時間乾燥した後、紡糸温度300℃、冷却風線速度
15m/分(26℃、相対湿度70%)引取速度3000m/
分で75デニール、36フィラメントの糸を紡糸した。こ
のときのポリマー1Tあたりの断糸数を観測した。この断
糸数は結晶化抑制による曳糸性向上の効果を反映する。
この紡糸条件のまま引取速度のみを200m/分の割合で
加速していき完全に糸が断糸したときの引取速度を全破
断巻取速度として記録した。
0個を有する紡糸口金を使用して吐出量80g/min、吐出温
度285℃、巻取り速度1200m/minで7日間溶融紡糸
した時の紡糸孔外周辺のSb金属を含んだ異物の高さ、及
び、その間のヘ゜ンテ゛ィンク゛の発生状態を観察して、ポリマー
の製糸性を評価した。口金面異物の高さが低いほど製糸
性が良好であり、ペンディングの発生が少ないほど製糸
性が良好である。
ルと酢酸亜鉛・2水和物0.01モルをエチレングリコ
ール329g中に存在せしめ、80℃で2時間加熱撹袢
して透明な触媒溶液を調製した。
ール2100部とを常温でスラリー化し、撹拌機付オー
トクレーブに仕込み、3kg/cm2の加圧下270℃
にて反応させた。留出水量が600部となった時点で放
圧し、更に常圧にて270℃で反応させた。更に留出水
量が740部以上となった時点で正燐酸0.21部を添
加して、その10分後に更に表1に示すアンチモン量と
亜鉛量になるように予め調製しておいた触媒溶液を添加
した。
圧下で重縮合反応を2.5時間実施して極限粘度数約
0.645のポリエチレンテレフタレートを得た。
リマーの熱特性(DSCによる測定)と色相を表2に示
す。このポリマーを用いたフィルムとしての物性を表3
に示す。
ルをエチレングリコール221gに添加し、155℃、
2時間加熱混合して触媒溶液を調製した。
を用い、他は実施例1と同様にしてポリエチレンテレフ
タレートを得た。
表1に示す。このポリマーの熱特性(DSCによる測定)
と色相を表2に示す。このポリマーを用いたフィルムと
しての物性を表3に示す。
媒溶液を調製した。次に、テレフタル酸3600部とエ
チレングリコール2100部とを常温でスラリー化し、
撹拌機付オートクレーブに仕込み、3kg/cm2の加
圧下270℃にて反応させた。留出水量が600部とな
った時点で放圧し、更に常圧にて270℃で反応させ
た。更に留出水量が740部以上となった時点で正燐酸
を0.21部とDEGを表1に示した量になるように添
加して、その10分後に更に先に調製しておいた透明な
触媒溶液を添加した。
圧下で重縮合反応を約1.8時間実施して極限粘度数約
0.56のポリエチレンテレフタレートを得た。このポ
リマーを更に0.5mmHgのN2雰囲気下で、210
℃で固相重合してポリマーの極限粘度数を約0.86ま
で高めた。
示す。熱特性(DSCによる測定)と色相を表2に示
す。このポリマーを用いて成形したボトルの品質を表4
に示す。
ルと酢酸亜鉛・2水和物0.005モルをエチレングリ
コール275g中に存在せしめて、80℃で2時間加熱
混合して透明な触媒溶液を調製した。
鉛・2水和物の混合触媒溶液に代えて使用する以外は実
施例2と同様にして極限粘度数約0.86のポリエチレ
ンテレフタレートを得た。
示す。熱特性(DSCによる測定)と色相を表2に示す。
このポリマーを用いて成形したボトルの品質を表4に示
す。
液を調製した。この触媒溶液を三酸化アンチモンと酢酸
亜鉛・2水和物の混合触媒溶液に代えて使用する以外は
実施例2と同様にしてポリエチレンテレフタレートを得
た。このポリマーの特性を表1に示す。このポリマーの
熱特性(DSCによる測定)と色相を表2に示す。このポ
リマーを用いて成形したボトルの品質は表4に示す。
ルと酢酸亜鉛・2水和物0.10モルをエチレングリコ
ール1297g中に存在せしめ、80℃で2時間加熱混
合して透明な触媒溶液を調製した。
を用い、他は実施例2と同様にして、ポリエチレンテレ
フタレートを得た。
SCによる測定)と色相を表2に示す。このポリマーを
用いて成形したボトルの品質を表4に示す。
溶液を調製した。実施例2の触媒溶液に代えてこの触媒
溶液を用いる他は実施例2と同様にしてポリエチレンテ
レフタレートを得た。このポリマーの物性を表1に示
す。このポリマーの熱特性(DSCによる測定)と色相
を表2に示す。このポリマーを用いて成形したボトルの
品質を表4に示す。
溶液を調製した。この触媒溶液を添加する直前に、酢酸
カリウム0.201部を5%のエチレングリコール溶液
として反応系に添加する以外は実施例2と同様にしてポ
リエチレンテレフタレートを得た。このポリマーの物性
を表1に示す。このポリマーの熱特性(DSCによる測
定)と色相を表2に示す。このポリマーを用いて成形し
たボトルの品質を表4に示す。
ルをエチレングリコール221gに溶解し、155℃、
2時間加熱混合して触媒溶液を調製した。
ングリコール108gに溶解し、35℃、2時間加熱混
合して触媒溶液を調製した。
グリコール2100部とを常温でスラリー化し、撹袢機
付オートクレーブに仕込み、3kg/cm2の加圧下2
70℃にて反応させた。留出水量が600部となった時
点で放圧し、更に常圧にて270℃で反応させた。更に
留出水量が740部以上となった時点で正燐酸を0.2
1部とDEGを表1に示した量になるように添加して、
その10分後に更に予め調製しておいた三酸化アンチモ
ンのエチレングリコール溶液である触媒溶液及び酢酸亜
鉛・2水和物のエチレングリコール溶液である触媒溶液
を添加した。この添加は添加する亜鉛及びアンチモンの
量が表1に示す量になるように行った。
圧下で重縮合反応を1.8時間実施して極限粘度数約
0.56のポリエチレンテレフタレートを得た。このポ
リマーを更に0.5mmHgのN2雰囲気下で、210
℃で固相重合してポリマーの極限粘度数を約0.86ま
で高めた。
示す。このポリマーの熱特性(DSCによる測定)と色
相を表2に示す。このポリマーを用いて成形したボトル
の品質を表4に示す。
触媒溶液を調製した。次に、テレフタル酸3600部と
エチレングリコール2100部とを常温でスラリー化
し、撹拌機付オートクレーブに仕込み、3kg/cm2
の加圧下270℃にて反応させた。留出水量が600部
となった時点で放圧し、更に常圧にて270℃で反応さ
せた。更に留出水量が740部以上となった時点で正燐
酸を0.21部とDEGを表1に示した量になるように
添加して、その10分後に更に予め調製しておいた透明
な触媒溶液を添加した。
圧下で重縮合反応を約2.5時間実施して極限粘度数約
0.64のポリエチレンテレフタレートを得た。このポ
リマーを更に0.5mmHgのN2雰囲気下で、210
℃で固相重合してポリマーの極限粘度数を約0.99ま
で高めた。
示す。熱特性(DSCによる測定)と色相を表2に示
す。このポリマーを用いて紡糸した繊維の品質と曳糸性
を表5に示す。
液を調製した。この触媒溶液を三酸化アンチモンと酢酸
マグネシウム・4水和物の混合溶液に代えて使用する以
外は実施例4と同様にしてポリエチレンテレフタレート
を得た。このポリマーの物性を表1に示す。
示す。熱特性(DSCによる測定)と色相を表2に示
す。このポリマーを用いて紡糸した繊維の品質と曳糸性
を表5に示す。
系触媒を用いながらも結晶化の抑制されたPETを得る
ことができ、共重合成分を実質的に含有すること無く、
曇り、白化の少ない結晶化の抑制されたPETを得るこ
とができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 テレフタール酸を全酸成分に対して95
モル%以上の酸成分、エチレングリコールを全グリコー
ル成分に対して95モル%以上のグリコール成分とする
ポリエステルであり、該ポリエステル中に存在するSb
元素の量がポリエステル全量に対して60ppm〜38
0ppmであり、該ポリエステルはその熱特性について
下記式(1)、(2)を満足し、該ポリエステルは極限
粘度数について下記式(3)を満足し、該ポリエステル
はその構成成分としてのジエチレングリコール成分につ
いて下記式(4)を満足し、該ポリエステル中にはZn
元素が存在し、その存在量が該ポリエステル中に存在す
るSb元素に対するモル比として下記式(5)の条件を
満たすことを特徴とする結晶化抑制型ポリエステル。 24.6/[η]+130.0≦Tcd≦24.6/[η]+142.0 (1) 34.5×[η]+130.0≦Tci≦34.5×[η]+142.0 (2) [TcdはDSCによる降温時の結晶化発熱ピーク温度
(℃)であり、TciはDSCによる昇温時の結晶化発熱
ピーク温度(℃)である。] 0.50≦[η]≦1.10 (3) [[η]は極限粘度数を表わし、[η]は、フェノール/テトラクロロエタン
(=3/2の成分比)の溶媒を用いて35℃で測定した溶液粘度
から算出する値である。] DEG≦2.50wt% (4) [但し、DEGはジエチレングリコール成分を表わし、数
値はポリマー全量を基準とする。] 0.05≦Zn/Sb≦5.0 (5) - 【請求項2】 Sb元素がポリエステル重合触媒として
用いられたSb化合物に由来する請求項1に記載のポリ
エステル。 - 【請求項3】 ポリエステルを構成するジオール成分が
エチレングリコール及びジエチレングリコールであり、
エチレングリコール及びジエチレングリコールがポリエ
ステルを構成する全ジオール成分に対して99.5モル
%以上である請求項1に記載のポリエステル。 - 【請求項4】 ポリエステルの極限粘度数[η]が0.55
〜0.68である請求項1に記載のポリエステルからなる衣
料用フィラメント。 - 【請求項5】 ポリエステルの極限粘度数[η]が0.90
〜1.10である請求項1に記載のポリエステルからなるタ
イヤコード用工業繊維。 - 【請求項6】 ポリエステルの極限粘度数[η]が0.65
〜0.90である請求項1に記載のポリエステルからなるボ
トル。 - 【請求項7】 ポリエステルの極限粘度数[η]が0.55
〜0.68である請求項1に記載のポリエステルからなるフ
ィルム。 - 【請求項8】 溶融重合後さらに固相重合を行って得ら
れた請求項1に記載のポリエステル。
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-
1997
- 1997-07-04 JP JP17969797A patent/JP3727145B2/ja not_active Expired - Fee Related
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