JPH0931217A - ポリエステルフィルム - Google Patents
ポリエステルフィルムInfo
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- JPH0931217A JPH0931217A JP20751795A JP20751795A JPH0931217A JP H0931217 A JPH0931217 A JP H0931217A JP 20751795 A JP20751795 A JP 20751795A JP 20751795 A JP20751795 A JP 20751795A JP H0931217 A JPH0931217 A JP H0931217A
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- Japan
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- polyester
- film
- antimony trioxide
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 食品包装用などに好適に利用できる透明性に
優れたポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、
ジオール成分としてアルキレングリコールを主成分と
し、3官能以上の多官能化合物を含有し、三酸化アンチ
モンを重縮合触媒として製造したポリエステルからなる
フィルムであって、三酸化アンチモンの含有量と多官能
化合物の含有量が下記式〜を満足し、極限粘度が
0.5dl/g以上であるポリエステルフィルム。 1×10-4≦a≦5×10-4 5×10-4≦b≦ 300×10-4 5≦b/a ここで、aはポリエステルを構成する酸成分1モルに対
する三酸化アンチモンの含有量(モル)、bはポリエス
テルを構成する酸成分1モルに対する多官能化合物の含
有量(モル)を表す。
優れたポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、
ジオール成分としてアルキレングリコールを主成分と
し、3官能以上の多官能化合物を含有し、三酸化アンチ
モンを重縮合触媒として製造したポリエステルからなる
フィルムであって、三酸化アンチモンの含有量と多官能
化合物の含有量が下記式〜を満足し、極限粘度が
0.5dl/g以上であるポリエステルフィルム。 1×10-4≦a≦5×10-4 5×10-4≦b≦ 300×10-4 5≦b/a ここで、aはポリエステルを構成する酸成分1モルに対
する三酸化アンチモンの含有量(モル)、bはポリエス
テルを構成する酸成分1モルに対する多官能化合物の含
有量(モル)を表す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品包装用などに
好適に利用できる透明性に優れたポリエステルフィルム
に関するものである。
好適に利用できる透明性に優れたポリエステルフィルム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PET)
は、機械的強度、化学的安定性、透明性などに優れてお
り、また軽量、安価であるため、各種のシート、フィル
ム、容器などに幅広く用いられている。近年、食品包装
用分野や磁気テープ、写真フィルム、ディスクフィル
ム、フィルムコンデンサーなどの工業用分野で、PET
フィルムが多用されているが、特に、食品包装用として
用いる場合には、透明性に優れたものが必要とされる。
は、機械的強度、化学的安定性、透明性などに優れてお
り、また軽量、安価であるため、各種のシート、フィル
ム、容器などに幅広く用いられている。近年、食品包装
用分野や磁気テープ、写真フィルム、ディスクフィル
ム、フィルムコンデンサーなどの工業用分野で、PET
フィルムが多用されているが、特に、食品包装用として
用いる場合には、透明性に優れたものが必要とされる。
【0003】従来、重縮合触媒や添加剤などによりPE
Tの透明性を向上させる方法が検討されてきた。例え
ば、三酸化アンチモンはPETの重縮合触媒として広く
用いられているが、三酸化アンチモンがPETに溶解し
ないため、その添加量を多くすると灰色を帯び易く、フ
ィルムにしたときに透明性が劣るという問題があった。
Tの透明性を向上させる方法が検討されてきた。例え
ば、三酸化アンチモンはPETの重縮合触媒として広く
用いられているが、三酸化アンチモンがPETに溶解し
ないため、その添加量を多くすると灰色を帯び易く、フ
ィルムにしたときに透明性が劣るという問題があった。
【0004】一方、二酸化ゲルマニウムはPETの透明
性を向上させる重縮合触媒として知られているが、非常
に高価でありコスト面で問題があった。
性を向上させる重縮合触媒として知られているが、非常
に高価でありコスト面で問題があった。
【0005】このような背景から、特開平 6−279579号
公報には、アンチモン化合物とリン化合物とを特定の割
合で配合したものを重縮合させることにより、透明なP
ETを安価に製造する方法が開示されているが、透明性
を向上させる効果は十分ではなかった。
公報には、アンチモン化合物とリン化合物とを特定の割
合で配合したものを重縮合させることにより、透明なP
ETを安価に製造する方法が開示されているが、透明性
を向上させる効果は十分ではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、重縮合触媒
として三酸化アンチモンを用いて製造したポリアルキレ
ンテレフタレートを主体とするポリエステルからなる透
明度の高いフィルムを提供しようとするものである。
として三酸化アンチモンを用いて製造したポリアルキレ
ンテレフタレートを主体とするポリエステルからなる透
明度の高いフィルムを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきことに、
3官能以上の多官能化合物を特定の範囲で含有させるこ
とにより、重縮合触媒として三酸化アンチモンを用いて
も透明性に優れたポリエステルフィルムを得ることが可
能であることを見出し、本発明に到達した。
を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきことに、
3官能以上の多官能化合物を特定の範囲で含有させるこ
とにより、重縮合触媒として三酸化アンチモンを用いて
も透明性に優れたポリエステルフィルムを得ることが可
能であることを見出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、ジカルボン酸
成分としてテレフタル酸、ジオール成分としてアルキレ
ングリコールを主成分とし、3官能以上の多官能化合物
を含有し、三酸化アンチモンを重縮合触媒として製造し
たポリエステルからなるフィルムであって、三酸化アン
チモンの含有量と多官能化合物の含有量が下記式〜
を満足し、極限粘度が 0.5dl/g以上であることを特徴と
するポリエステルフィルムにある。 1×10-4≦a≦5×10-4 5×10-4≦b≦ 300×10-4 5≦b/a ここで、aはポリエステルを構成する酸成分1モルに対
する三酸化アンチモンの含有量(モル)、bはポリエス
テルを構成する酸成分1モルに対する多官能化合物の含
有量(モル)を表す。
成分としてテレフタル酸、ジオール成分としてアルキレ
ングリコールを主成分とし、3官能以上の多官能化合物
を含有し、三酸化アンチモンを重縮合触媒として製造し
たポリエステルからなるフィルムであって、三酸化アン
チモンの含有量と多官能化合物の含有量が下記式〜
を満足し、極限粘度が 0.5dl/g以上であることを特徴と
するポリエステルフィルムにある。 1×10-4≦a≦5×10-4 5×10-4≦b≦ 300×10-4 5≦b/a ここで、aはポリエステルを構成する酸成分1モルに対
する三酸化アンチモンの含有量(モル)、bはポリエス
テルを構成する酸成分1モルに対する多官能化合物の含
有量(モル)を表す。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0010】本発明におけるポリエステルは、テレフタ
ル酸成分とアルキレングリコール成分とを主成分とし、
3官能以上の多官能化合物を少量含有したものである。
アルキレングリコール成分としては、エチレングリコー
ル、1,2 −プロパンジオール、1,3 −プロパンジオー
ル、1,4 −ブタンジオールなどが挙げられるが、中でも
エチレングリコールが好ましい。
ル酸成分とアルキレングリコール成分とを主成分とし、
3官能以上の多官能化合物を少量含有したものである。
アルキレングリコール成分としては、エチレングリコー
ル、1,2 −プロパンジオール、1,3 −プロパンジオー
ル、1,4 −ブタンジオールなどが挙げられるが、中でも
エチレングリコールが好ましい。
【0011】本発明におけるポリエステルには、その特
性を損なわない範囲で上記以外の成分が共重合されてい
てもよい。そのような共重合成分としては、無水フタル
酸、イソフタル酸、2,6 −ナフタレンジカルボン酸、コ
ハク酸、アジピン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、グリコ
ール酸、ε−カプロラクトン、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチレングリコール、1,4 −シクロヘキサンジメ
タノール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどが
挙げられるが、中でもジエチレングリコールを少量共重
合するとフィルムにしたときに白化するのを防止するこ
とができる。
性を損なわない範囲で上記以外の成分が共重合されてい
てもよい。そのような共重合成分としては、無水フタル
酸、イソフタル酸、2,6 −ナフタレンジカルボン酸、コ
ハク酸、アジピン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、グリコ
ール酸、ε−カプロラクトン、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチレングリコール、1,4 −シクロヘキサンジメ
タノール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどが
挙げられるが、中でもジエチレングリコールを少量共重
合するとフィルムにしたときに白化するのを防止するこ
とができる。
【0012】本発明におけるポリエステルは、重縮合触
媒として三酸化アンチモンを用いて製造される。そし
て、ポリエステル中の三酸化アンチモンの含有量aが、
式の範囲、すなわち、ポリエステルを構成する酸成分
1モルに対し、1×10-4〜5×10-4モルの範囲とするこ
とが必要であり、好ましくは2×10-4〜 2.5×10-4モル
の範囲とすることが望ましい。三酸化アンチモンの含有
量が1×10-4未満ではポリエステル製造時の重縮合反応
速度が遅く、一方、5×10-4モルを超えると重縮合触媒
としての効果が飽和するばかりか、フィルムの色調が悪
化するため好ましくない。
媒として三酸化アンチモンを用いて製造される。そし
て、ポリエステル中の三酸化アンチモンの含有量aが、
式の範囲、すなわち、ポリエステルを構成する酸成分
1モルに対し、1×10-4〜5×10-4モルの範囲とするこ
とが必要であり、好ましくは2×10-4〜 2.5×10-4モル
の範囲とすることが望ましい。三酸化アンチモンの含有
量が1×10-4未満ではポリエステル製造時の重縮合反応
速度が遅く、一方、5×10-4モルを超えると重縮合触媒
としての効果が飽和するばかりか、フィルムの色調が悪
化するため好ましくない。
【0013】重縮合触媒として三酸化アンチモンを用い
て透明性に優れたポリエステルからなるフィルムを得る
には、多官能化合物を含有させることが不可欠である。
多官能化合物の具体例としては、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、グリセリン、トリメリット
酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ジメチロールブタ
ン酸などがあり、コストや透明性の改良効果などの点か
らトリメチロールプロパンが好ましい。
て透明性に優れたポリエステルからなるフィルムを得る
には、多官能化合物を含有させることが不可欠である。
多官能化合物の具体例としては、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、グリセリン、トリメリット
酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ジメチロールブタ
ン酸などがあり、コストや透明性の改良効果などの点か
らトリメチロールプロパンが好ましい。
【0014】多官能化合物の含有量bは、式の範囲、
すなわち、ポリエステルを構成する酸成分1モルに対し
て、5×10-4〜 300×10-4モルの範囲とすることが必要
である。多官能化合物の含有量が5×10-4未満では透明
性改良効果が不十分であり、一方、 300×10-4モルを超
えるとポリエステルが三次元化し、機械的強度が低下し
たり、フィルムの成形が不可能になったりして好ましく
ない。
すなわち、ポリエステルを構成する酸成分1モルに対し
て、5×10-4〜 300×10-4モルの範囲とすることが必要
である。多官能化合物の含有量が5×10-4未満では透明
性改良効果が不十分であり、一方、 300×10-4モルを超
えるとポリエステルが三次元化し、機械的強度が低下し
たり、フィルムの成形が不可能になったりして好ましく
ない。
【0015】三酸化アンチモンと多官能化合物の含有量
が、式及びを満足するようにするだけでは透明性及
び機械的強度が良好なフィルムとするには不十分であ
り、両者の割合が式を満足するようにすることが必要
である。すなわち、b/aの値が5以上となるようにす
ることが必要であり、この値が5未満であると三酸化ア
ンチモンによる色調悪化を多官能化合物による透明性向
上効果で補って、透明性の良好なフィルムとすることが
できない。
が、式及びを満足するようにするだけでは透明性及
び機械的強度が良好なフィルムとするには不十分であ
り、両者の割合が式を満足するようにすることが必要
である。すなわち、b/aの値が5以上となるようにす
ることが必要であり、この値が5未満であると三酸化ア
ンチモンによる色調悪化を多官能化合物による透明性向
上効果で補って、透明性の良好なフィルムとすることが
できない。
【0016】これまで透明性に問題があった三酸化アン
チモンを重縮合触媒として用いても、多官能化合物を併
用することにより、二酸化ゲルマニウムを重縮合触媒と
して用いた場合と同レベルの透明性フィルムが得られる
ということはまさに驚くべきことである。
チモンを重縮合触媒として用いても、多官能化合物を併
用することにより、二酸化ゲルマニウムを重縮合触媒と
して用いた場合と同レベルの透明性フィルムが得られる
ということはまさに驚くべきことである。
【0017】さらに、本発明のフィルムを構成するポリ
エステルは、極限粘度が 0.5dl/g以上であることが必要
である。極限粘度が 0.5dl/g未満であると、得られるフ
ィルムの強度が低く、フィルムとして実用に供すること
ができない。
エステルは、極限粘度が 0.5dl/g以上であることが必要
である。極限粘度が 0.5dl/g未満であると、得られるフ
ィルムの強度が低く、フィルムとして実用に供すること
ができない。
【0018】ポリエステルには、本発明の効果を損なわ
ない範囲で、リン化合物のような安定剤、滑剤、酸化防
止剤、難燃剤、消泡剤、静電ピニング性付与剤などの添
加剤を含有させることができる。
ない範囲で、リン化合物のような安定剤、滑剤、酸化防
止剤、難燃剤、消泡剤、静電ピニング性付与剤などの添
加剤を含有させることができる。
【0019】フィルムの製造は、従来のPETを用いる
場合と同様にして行うことができる。すなわち、重縮合
反応により得られたポリエステル樹脂を溶融した後、押
出法やカレンダー法などによりフィルム状に成形すれば
よい。具体的には、例えば、チップ状に裁断したポリエ
ステル樹脂を十分に乾燥させた後、溶融押出機に入れ、
ポリエステルの融点より10〜80℃高い温度で溶融してか
ら、T型あるいは円形口金などを用いてシート状または
円筒状に押出し、次いで、冷却ロールまたは水などの冷
媒中に導いて冷却固化させることにより未延伸フィルム
を得る。続いて、この未延伸フィルムをオーブンもしく
は延伸ロールなどを用いることにより延伸して本発明の
フィルムとする。延伸方法としては、未延伸フィルムの
幅方向にのみ延伸する一軸延伸法、未延伸フィルムの長
手方向に延伸してから幅方向に延伸する逐次二軸延伸
法、あるいは未延伸フィルムの両軸方向を同時に延伸す
る同時二軸延伸法が採用される。
場合と同様にして行うことができる。すなわち、重縮合
反応により得られたポリエステル樹脂を溶融した後、押
出法やカレンダー法などによりフィルム状に成形すれば
よい。具体的には、例えば、チップ状に裁断したポリエ
ステル樹脂を十分に乾燥させた後、溶融押出機に入れ、
ポリエステルの融点より10〜80℃高い温度で溶融してか
ら、T型あるいは円形口金などを用いてシート状または
円筒状に押出し、次いで、冷却ロールまたは水などの冷
媒中に導いて冷却固化させることにより未延伸フィルム
を得る。続いて、この未延伸フィルムをオーブンもしく
は延伸ロールなどを用いることにより延伸して本発明の
フィルムとする。延伸方法としては、未延伸フィルムの
幅方向にのみ延伸する一軸延伸法、未延伸フィルムの長
手方向に延伸してから幅方向に延伸する逐次二軸延伸
法、あるいは未延伸フィルムの両軸方向を同時に延伸す
る同時二軸延伸法が採用される。
【0020】延伸温度は、70〜120 ℃、好ましくは80〜
110 ℃で、延伸倍率はフィルムの少なくとも一軸方向に
2〜5倍の範囲とするのが好ましい。さらに延伸後に、
熱処理や表面処理工程などを行ってもよい。
110 ℃で、延伸倍率はフィルムの少なくとも一軸方向に
2〜5倍の範囲とするのが好ましい。さらに延伸後に、
熱処理や表面処理工程などを行ってもよい。
【0021】また、本発明においては、上記したポリエ
ステルと相溶性のあるポリマーが一種以上混合されたフ
ィルムであってもよいし、上記したポリエステルからな
るフィルムが積層されたものであってもよい。
ステルと相溶性のあるポリマーが一種以上混合されたフ
ィルムであってもよいし、上記したポリエステルからな
るフィルムが積層されたものであってもよい。
【0022】
【作用】本発明のフィルムを構成するポリエステルが、
重縮合触媒として三酸化アンチモンを用いているにもか
かわらず、優れた透明性を示す理由は明らかではない
が、アンチモン原子と多官能化合物の間になんらかの相
互作用が生じることにより、三酸化アンチモンのポリエ
ステル中への溶解性が向上するためであると考えられ
る。
重縮合触媒として三酸化アンチモンを用いているにもか
かわらず、優れた透明性を示す理由は明らかではない
が、アンチモン原子と多官能化合物の間になんらかの相
互作用が生じることにより、三酸化アンチモンのポリエ
ステル中への溶解性が向上するためであると考えられ
る。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、実施例において特性値は次のようにして測
定した。 (a) アンチモン含有量 ポリエステル樹脂を円盤状に溶融成形し、リガク社製の
X線スペクトロメータ3270を用いて測定した。 (b) 多官能化合物含有量 ポリエステル樹脂を 230℃で 2.5時間メタノール分解し
た後、ガスクロマトグラフィーにより多官能化合物を定
量した。 (c) 極限粘度(〔η〕) フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20.0℃で測定した。 (d) ジエチレングリコール含有量(Dモル%) ポリエステル樹脂をアルカリ加水分解後、ガスクロマト
グラフィーによりエチレングリコール(EG)とジエチ
レングリコール(DEG)のモル数を定量し、次式によ
り算出した。 Dモル%=〔DEGのモル数/(EGのモル数+DEG
のモル数)〕× 100 (e) ポリエステル樹脂の色調(L値) 日本電色工業社製の色差計ND−Σ80型を用いて測定し
た。色調の判定は、ハンターのLab表色計でL値によ
り行った。L値は明度の指標で、値が大きい程明るいこ
とを意味し、L値が50以上であれば合格である。 (f) フィルムヘーズ 厚さ12μmのフィルムに成形し、東京電色社製ヘーズメ
ータで測定した。フィルムヘーズ値が2未満であれば合
格である。 (g) 引張強度 ASTM D− 882に準じて測定した。
する。なお、実施例において特性値は次のようにして測
定した。 (a) アンチモン含有量 ポリエステル樹脂を円盤状に溶融成形し、リガク社製の
X線スペクトロメータ3270を用いて測定した。 (b) 多官能化合物含有量 ポリエステル樹脂を 230℃で 2.5時間メタノール分解し
た後、ガスクロマトグラフィーにより多官能化合物を定
量した。 (c) 極限粘度(〔η〕) フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20.0℃で測定した。 (d) ジエチレングリコール含有量(Dモル%) ポリエステル樹脂をアルカリ加水分解後、ガスクロマト
グラフィーによりエチレングリコール(EG)とジエチ
レングリコール(DEG)のモル数を定量し、次式によ
り算出した。 Dモル%=〔DEGのモル数/(EGのモル数+DEG
のモル数)〕× 100 (e) ポリエステル樹脂の色調(L値) 日本電色工業社製の色差計ND−Σ80型を用いて測定し
た。色調の判定は、ハンターのLab表色計でL値によ
り行った。L値は明度の指標で、値が大きい程明るいこ
とを意味し、L値が50以上であれば合格である。 (f) フィルムヘーズ 厚さ12μmのフィルムに成形し、東京電色社製ヘーズメ
ータで測定した。フィルムヘーズ値が2未満であれば合
格である。 (g) 引張強度 ASTM D− 882に準じて測定した。
【0024】実施例1 ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート及びその
低重合体の存在するエステル化反応缶に、テレフタル酸
(TPA)とエチレングリコール(EG)とのモル比1
/1.6 のスラリーを連続的に供給し、温度 250℃、圧力
50 hPaGの条件で反応させ、滞留時間8時間として平均
重合度7のポリエステルオリゴマーを連続的に得た。こ
のオリゴマー60kg、トリメチロールプロパン(TMP)
0.20kgを重縮合反応器に仕込み、重縮合触媒として酸成
分1モルに対して2×10-4モルの三酸化アンチモンを加
え、温度 280℃、圧力 0.9 hPaで、2時間重縮合反応を
行い、極限粘度0.60dl/g、L値59.5のポリエステル樹脂
を得た。このポリエステル樹脂をチップ状に裁断し、真
空乾燥機で乾燥後、溶融押出機を用いて温度 285℃で溶
融押出し、次いで急冷固化して、平均厚さ 170μmの未
延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを長手方向
(MD)に90℃で4倍に延伸した後、テンターに導き、
105 ℃に加熱して幅方向(TD)に4倍に延伸した。次
いで、235 ℃で熱処理を行ってから冷却して巻取り、平
均厚さ約12μmの透明性の良好なフィルムを得た。得ら
れたポリエステル樹脂及びフィルムの特性値を表1に示
す。
低重合体の存在するエステル化反応缶に、テレフタル酸
(TPA)とエチレングリコール(EG)とのモル比1
/1.6 のスラリーを連続的に供給し、温度 250℃、圧力
50 hPaGの条件で反応させ、滞留時間8時間として平均
重合度7のポリエステルオリゴマーを連続的に得た。こ
のオリゴマー60kg、トリメチロールプロパン(TMP)
0.20kgを重縮合反応器に仕込み、重縮合触媒として酸成
分1モルに対して2×10-4モルの三酸化アンチモンを加
え、温度 280℃、圧力 0.9 hPaで、2時間重縮合反応を
行い、極限粘度0.60dl/g、L値59.5のポリエステル樹脂
を得た。このポリエステル樹脂をチップ状に裁断し、真
空乾燥機で乾燥後、溶融押出機を用いて温度 285℃で溶
融押出し、次いで急冷固化して、平均厚さ 170μmの未
延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを長手方向
(MD)に90℃で4倍に延伸した後、テンターに導き、
105 ℃に加熱して幅方向(TD)に4倍に延伸した。次
いで、235 ℃で熱処理を行ってから冷却して巻取り、平
均厚さ約12μmの透明性の良好なフィルムを得た。得ら
れたポリエステル樹脂及びフィルムの特性値を表1に示
す。
【0025】実施例2〜8、比較例1〜6 多官能化合物及び三酸化アンチモンの含有量を変えた以
外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を製造
し、それよりフィルムを得た。得られたポリエステル樹
脂及びフィルムの特性値を表1に示す。
外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を製造
し、それよりフィルムを得た。得られたポリエステル樹
脂及びフィルムの特性値を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、二酸化ゲルマニウムに
較べて安価な三酸化アンチモンを重縮合触媒として用い
ても、フィルムヘーズ値の小さな透明性に優れたポリエ
ステルフィルムを得ることができるので、食品包装用フ
ィルムなどに好適に利用できる。
較べて安価な三酸化アンチモンを重縮合触媒として用い
ても、フィルムヘーズ値の小さな透明性に優れたポリエ
ステルフィルムを得ることができるので、食品包装用フ
ィルムなどに好適に利用できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、
ジオール成分としてアルキレングリコールを主成分と
し、3官能以上の多官能化合物を含有し、三酸化アンチ
モンを重縮合触媒として製造したポリエステルからなる
フィルムであって、三酸化アンチモンの含有量と多官能
化合物の含有量が下記式〜を満足し、極限粘度が
0.5dl/g以上であることを特徴とするポリエステルフィ
ルム。 1×10-4≦a≦5×10-4 5×10-4≦b≦ 300×10-4 5≦b/a ここで、aはポリエステルを構成する酸成分1モルに対
する三酸化アンチモンの含有量(モル)、bはポリエス
テルを構成する酸成分1モルに対する多官能化合物の含
有量(モル)を表す。 - 【請求項2】 フィルムヘーズ値が2以下であることを
特徴とする請求項1記載のポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20751795A JPH0931217A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20751795A JPH0931217A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | ポリエステルフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0931217A true JPH0931217A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16541035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20751795A Pending JPH0931217A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0931217A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011037361A3 (ko) * | 2009-09-24 | 2011-11-03 | 에스케이씨 주식회사 | 폴리에스터 조성물 및 이의 제조방법 |
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1995
- 1995-07-20 JP JP20751795A patent/JPH0931217A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011037361A3 (ko) * | 2009-09-24 | 2011-11-03 | 에스케이씨 주식회사 | 폴리에스터 조성물 및 이의 제조방법 |
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