JPH11106306A - 植物病原菌用防除材およびその製造方法ならびにその使用方法 - Google Patents

植物病原菌用防除材およびその製造方法ならびにその使用方法

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JPH11106306A
JPH11106306A JP10219782A JP21978298A JPH11106306A JP H11106306 A JPH11106306 A JP H11106306A JP 10219782 A JP10219782 A JP 10219782A JP 21978298 A JP21978298 A JP 21978298A JP H11106306 A JPH11106306 A JP H11106306A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 農薬を使用する以外に有効な方法がなかった
植物病原菌の防除を、安全で確実に行うことができる植
物病原菌用防除材およびその製造方法ならびにその使用
方法を提供する。 【解決手段】 植物病原菌用防除材は、被担持体とし
て、少なくとも、植物病原菌拮抗微生物が多孔性担体に
担持されている。また、キチン系物質がさらに多孔性担
体に担持されていることが望ましい。前記多孔性担体
は、活性炭であることが望ましい。この防除材によれ
ば、拮抗微生物を担体に担持させ、この担体を介して拮
抗微生物を植物の葉面上で長期間にわたって棲息かつ増
殖させることにより、従来不可能であった葉面上での拮
抗微生物による植物病原菌の防除が可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物病原菌用防除
材、特に通常植物葉面上では生息できない植物病原菌拮
抗微生物によって植物病原菌を防除することができる植
物病原菌用防除材およびその製造方法ならびにその使用
方法に関する。
【0002】
【背景技術】現在、人類の主食である農産物の増産をは
かる目的のもとに、農薬の使用が広く行われている。特
に近年では、病原菌の農薬耐性が向上し、これと相まっ
て、大量の農薬が使用されるにいたっている。こうした
ことを背景に、農作物の残留農薬が大きな問題となって
いる。例えば人の健康面でも、食物アレルギーの多発
や、免疫力の低下が指摘されている。また、環境面で
も、水の汚染や生態系の破壊など、深刻な問題が生じて
いる。そのため、農薬の使用量の削減は農業での最も大
きな課題のひとつとなっている。しかし、現状では、農
薬を使用せずに農作物を安定的に生産することは困難で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、農薬
を使用する以外に有効な方法がなかった植物病原菌の防
除を安全で確実に行うことができる植物病原菌用防除材
およびその製造方法ならびにその使用方法を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る植物病原菌
用防除材は、被担持体として、少なくとも、植物病原菌
拮抗微生物が多孔性担体に担持されたことを特徴とす
る。
【0005】また、本発明に係る植物病原菌用防除材
は、被担持体として、さらにキチン系物質が担持されて
いることが望ましい。
【0006】本発明の植物病原菌用防除材の存在形態
は、固体状の形態(以下「固体状の植物病原菌用防除
材」という)であってもよいし、固体状の植物病原菌用
防除材を水系媒質中に分散させた形態(以下「水系の植
物病原菌用防除材」という)であってもよい。
【0007】本発明の植物病原菌用防除材によれば、多
孔性担体に担持された植物病原菌拮抗微生物(以下、こ
れを「拮抗微生物」ともいう)が植物病原菌を分解して
死滅させ、さらに拮抗微生物の種類によっては農薬に相
当する抗菌物質を生産することから、植物病原菌を農薬
を使用することなく、安全かつ確実に防除することがで
きる。以下にその理由をさらに詳細に説明する。
【0008】植物病原菌のほとんどは、その細胞壁にキ
チン,キトサンなどのキチン系物質を含有している。そ
して、これらの病原菌類はキチンを作ったり、分解しな
がら生長を続ける。これに対して、拮抗微生物は、これ
らの病原菌のキチン合成を阻害したり、またキチン質細
胞壁を分解してこれを炭素源としている。従って、拮抗
微生物が病原菌を十分に分解,死滅させるためには、拮
抗微生物が長期間にわたって病原菌と共存し、同時にそ
の活性を持ち続けることが重要である。本発明の防除材
の最も大きな特徴は、多孔性担体、好ましくは活性炭に
拮抗微生物および拮抗微生物の生息に必要なもの、例え
ば少なくとキチン系物質および必要に応じて加えられる
栄養素や付着促進剤を担持させ、さらに拮抗微生物を増
殖させて固定化することにより、安全かつ確実に植物病
原菌の駆除を行うことができる。
【0009】特に、植物の葉面においては通常拮抗微生
物が存在することができないため、このような葉面にお
ける植物病原菌の駆除に本発明の防除材は極めて有用で
ある。すなわち、通常、植物病原菌も拮抗微生物も土壌
で生息しており、病害防除の目的のもとに土壌の中に拮
抗微生物を混入させることが考えられる。しかし、土壌
に植物が植え付けられると植物病原菌は土壌中から植物
上に移動し、植物体を餌として増殖する。また、外部か
らの飛散や接触によっても植物病原菌は植物体に生息す
る。しかし、拮抗微生物、特に植物病原菌に対して有用
な放線菌は栄養源も炭素源もない葉面上で生息すること
はできない。
【0010】本発明の防除材によれば、拮抗微生物を担
体に担持させ、この担体を介して拮抗微生物を植物の葉
面上で長期間にわたって棲息かつ増殖させることによ
り、従来不可能であった葉面上での拮抗微生物による植
物病原菌の防除が可能となった。
【0011】
【発明の実施の形態】
(固体状の植物病原菌用防除材)本発明においては、前
記多孔性担体は活性炭が最も好ましい。活性炭は多くの
微細な孔を有し、その比表面積が大きいため、被担持体
を効率よく担持することができる。さらに、活性炭は、
表面に微細な多くの突起を有するため、植物の葉面など
の細毛に良好に付着することができ、病原菌糸に対して
もからみつくように良好に付着する点で、散布面におい
て長期間にわたって存在することができるため、利点も
大きい。
【0012】さらに、活性炭は、植物体に対して悪影響
を及ぼさない点から担持体として好ましいものである。
【0013】多孔性担体としては、上述のように拮抗微
生物の担持および培養を行うことができ、かつ植物体に
対して悪影響を与えない範囲で選択することができ、活
性炭の他にも、例えば、木炭、木材質粉体、ピートモ
ス、鉱物質粉体などを使用することも可能である。
【0014】多孔性担体に担持される被担持体として
は、少なくとも、植物病原菌を防除するための植物病原
菌拮抗微生物を含み、さらにこの拮抗微生物の栄養源と
なるキチン系物質が含まれことが望ましい。
【0015】前記キチン系物質としては、キチン,キト
サンまたはそれらの誘導体を用いることができ、特にキ
トサンが好ましい。キトサンは、糸状菌に対する抗菌作
用があり、植物の自己防衛能を高める作用があることか
ら、拮抗微生物との相乗効果を期待できる。また、キト
サン分解物は、植物の成長を促進する働きがあり、拮抗
微生物によって生じたキトサン分解物は、植物の栄養源
となる利点がある。
【0016】前記拮抗微生物としては、キチン系物質を
分解することができ、かつ抗菌活性のあるもの、または
抗菌物質を分泌するものであれば特に限定されないが、
例えば放線菌、バチルス菌、乳酸菌などが例示され、特
に放線菌が好ましい。また複数の拮抗微生物を混合して
用いてもよい。特に、放線菌は、キチン系物質を分解す
るだけでなく、放線菌によるキチン系物質の分解物は植
物にとって栄養素となる利点もある。
【0017】また、被担持体としての拮抗微生物の栄養
素としては、例えば窒素,リン酸,カリウム,マグネシ
ウム,カルシウムなどを例示することができ、通常これ
らは塩の状態で用いられる。また、拮抗微生物の栄養素
は、多孔性担体での雑菌の付着,増殖の防止の点から、
有機化合物の少ないものが望ましい。
【0018】さらに、被担持体としての付着促進剤は、
特に葉面散布用の防除材に有用であり、拮抗微生物の生
育に支障のないものであれば特に限定されないが、例え
ばアルギン酸,モロヘイヤ抽出液,生分解性界面活性剤
等の、ある程度粘性ないしは粘着性を有するものが好ま
しい。この付着促進剤を用いることにより、被担持体の
多孔性担体への固定をより確実に行うことができる。
【0019】各種被担持体の多孔性担体に対する割合は
特に限定されず、用途,材質,材質の大きさ,製造方法
などによって適宜選択されるが、拮抗微生物の増殖,定
着が効率よく行われる範囲で特定されることが望まし
い。たとえば、キチン系物質は、多孔性担体に対して、
好ましくは0.01〜15重量%、より好ましくは1〜
5重量%の割合で用いられることが望ましい。また、水
分は、多孔性担体に対して7〜20重量%程度含まれる
ことが望ましい。
【0020】固体状の植物病原菌用防除材の大きさは、
用途によって適宜選択される。たとえば、防除材を葉面
散布に用いる場合には、散布機による散布が可能であっ
て、さらに葉面において安定に存在できるような粒径、
たとえば好ましくは0.001〜0.3mm、より好ま
しくは0.01〜0.1mm程度に調整される。また、
防除材を土壌中に混合する場合には、散布用と異なり特
に制限されず、広範囲の粒径、たとえば0.01〜5m
m程度に調整される。
【0021】(固体状の植物病原菌用防除材の製造方
法)本発明の植物病原菌用防除材は、少なくとも、被担
持体としての、粉体状もしくは溶液状のキチン系物質お
よび植物病原菌拮抗微生物と、粒状の多孔性担体と、水
と、を混合した後、前記植物病原菌拮抗微生物を培養し
て多孔性担体に定着させることを特徴とする。
【0022】この製造方法によれば、主として、被担持
体と担持体との混合工程、および拮抗微生物の培養工程
による比較的簡易な工程によって製造することができ
る。拮抗微生物の培養工程の後に、必要に応じて、乾燥
工程および担体の粉砕工程を含むことができる。
【0023】前記拮抗微生物の培養は、10〜45℃の
温度条件下が望ましい。また、拮抗微生物の培養が効率
よく行われるためには、被担持体、多孔性担体および水
の混合物をゆっくり攪拌しながら混合することが望まし
い。拮抗微生物の培養時間は、培養条件によって異なる
が、たとえば好ましくは5〜2000時間、より好まし
くは70〜700時間が望ましい。また、水の混合割合
は、多孔性担体に対し、好ましくは10〜100重量
%、より好ましくは20〜40重量%が望ましい。
【0024】また、粒状の多孔性担体の粒径は、特に限
定されないが、拮抗微生物の培養の効率,混合効率など
を考慮すると、好ましくは0.01〜10mm、より好
ましくは1〜5mmが望ましい。キチン系物質は、粉体
で使用する場合には、その粒径は、多孔性担体への固定
のしやすさ,拮抗微生物の培養の効率などを考慮する
と、好ましくは0.001〜1mm、より好ましくは
0.035〜0.01mmが望ましい。
【0025】前記キチン系物質は、固体あるいは液体状
のいずれでもよいが、特にキトサンの酸性溶液が望まし
い。具体的には、キトサンを任意な濃度、例えば3〜5
重量%の濃度で酸(例えば酢酸などの有機酸)に溶解し
た溶液を、さらに10〜2000倍に希釈して用いるこ
とが望ましい。
【0026】(水系の植物病原菌用防除材)上述の固体
状の植物病原菌用防除材は、水系媒質中に分散すること
ができる。このように、固体状の植物病原菌用防除材を
水系媒質に分散させることにより、固体状の植物病原菌
用防除材と比べて、計量および使用の面において簡便化
を図ることができる。
【0027】また、拮抗菌、特に放射菌は、水系では、
特性変化、すなわち、拮抗物質を生産しなくなるなどの
本来の性質が変化する傾向がある。本発明において、拮
抗菌は、多孔性担体に固定されているため、水中におい
ても、前述の拮抗菌の特性の変化を最小限に抑えること
ができる。その結果、水系における拮抗菌の保存期間を
長くすることができる。
【0028】水系媒質としては、水または水溶液などを
挙げることができる。
【0029】水溶液は、植物および拮抗微生物の生育に
悪影響を与えないものであれば、特に限定されない。好
ましい水溶液としては、水系媒質中に、拮抗菌の炭素源
であるキチン系物質を確保し、拮抗菌の増殖および活性
の維持を確実に図ることを目的として、水溶性のキチン
系物質、たとえばキトサンが溶解した水溶液が好まし
い。また、水系媒質中に、不溶性のキチン系物質、たと
えばキチンが分散されていてもよい。
【0030】また、上述した拮抗微生物の栄養素が水系
媒質中に溶解または分散されていてもよい。
【0031】水系媒質に対する固体状の植物病原菌用防
除材の割合は、たとえば1〜50重量%の範囲で特定さ
れる。
【0032】固体状の植物病原菌用防除材を水系媒質中
に分散させる場合には、固体状の植物病原菌用防除材の
粒径は、特に限定されるものではないが、分散度を高め
るために、好ましくは、0.001〜0.1mm程度に
調整される。
【0033】水系の植物病原菌用防除材には、固体状の
植物病原菌用防除材の他に、さらに、窒素、リン酸、カ
リウム、マグネシウム、カルシウムなどの栄養素、アル
ギン酸などの付着剤などが分散されていてもよい。
【0034】(植物病原菌用防除材の適用)本発明の植
物病原菌用防除材は、植物病原菌の極めて多くのもの、
具体的には植物病原菌の約85%以上を占める糸状菌類
に全て適用できるものである。そして、土壌中へ混入す
る方法で使用できることはもちろんであるが、特に、い
ままで困難とされていた植物葉面上への散布によって使
用することができる点で極めて有用である。
【0035】以上述べたように、本発明の植物病原菌用
防除材およびそれが分散された水系分散体によれば、大
量の拮抗微生物を活力のある状態で土壌中あるいは植物
葉面上に付着させることが可能となり、農薬に近い即効
性を有しながら、安全かつ確実に植物病原菌を防除する
ことができ、大幅な農薬の削減が期待できる。
【0036】
【実施例】以下、本発明に係る実施例について説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものでない。
【0037】(実施例1)活性炭(粒径約1〜5mm)
1kgに対して、放線菌培養液1g、キトサン(粒径約
0.10〜0.35mm)50g、栄養素(アンモニウ
ム,ナトリウム,マグネシウム,リン酸などの混合物)
3g、付着促進剤(アルギンサン)2g、および水30
0gをミキサーでよく混合し、その後混合物を27〜3
0℃の温度下において約170時間ゆっくりと混合し、
放線菌を充分に増殖させた。その後、得られた混合物を
乾燥させ、担体の含有水分量を約12重量%とした。さ
らに、混合物を粉砕装置を用いて粉砕し、多孔性担体の
粒径が約0.01〜0.1mm程度の微粉末の植物病原
菌用防除材を得た。
【0038】さらに、本実施例の防除材には、葉面上で
の拮抗微生物の増殖を促進させる物質として、キトサン
溶液(0.5重量%の酢酸溶液)を300倍に希釈した
ものが加えられている。
【0039】(実施例2)本実施例では、2種の拮抗微
生物を葉面に定着することができる防除材を調製した。
具体的には、まず、実施例1と同様にして、多孔性担体
として活性炭を用い、これに放線菌を担持させて第1の
防除材を調製した。これと別途、乳酸菌を担持させた第
2の防除材を調製した。
【0040】第2の防除材は、以下のようにして得た。
すなわち、活性炭(粒径約1〜5mm)1kgに対し
て、乳酸菌培養液10g、キトサン溶液(3重量%の酢
酸溶液)150cc、グルコース20g、栄養素(チッ
ソ,リン,カリウム,マグネシウム、スキンミルクなど
の混合物)3g、付着促進剤(アルギンサン)2g、お
よび水150gを混合し、その後混合物を27〜30℃
の温度下においてゆっくりと混合しながら、乳酸菌を充
分に増殖させた。その後、得られた混合物を乾燥させ、
担体の含有水分量を約10〜12重量%として第2の防
除材を得た。
【0041】さらに、得られた第2の防除材を前記第1
の防除材と混合した後、この混合物を粉砕装置を用いて
粉砕し、多孔性担体の粒径が約0.01〜0.1mm程
度の微粉末状の防除材を得た。この防除材では、2種の
拮抗微生物が安定に共存することができる。例えば、本
実施例の防除材は、乳酸菌は乳酸を生産することにより
植物病原菌を予防し、放線菌は植物病原菌を分解して病
害を防止することができ、異なる機能を有する拮抗微生
物を共存させることができる利点を有する。
【0042】(実施例3)活性炭(粒径約1〜5mm)
1kgに対して、放射菌培養液1g、キトサン(粒径約
0.10〜0.35mm)50g、栄養素(アンモニウ
ム、カルシウム、マグネシウム、リン酸などの混合物)
3g、付着促進剤(アルギンサン)2gおよび水300
gをミキサーでよく混合し、その後、混合物を27〜3
0℃の温度下において、170時間ゆっくりと混合し、
拮抗微生物を充分に増殖させた。その後、得られた混合
物を乾燥させ、担体の含有水分量を約12重量%とす
る。さらに、混合物を粉砕装置を用いて粉砕し、多孔性
担体の粒径が約0.01〜0.1mm程度の微粉末の植
物病原菌用防除材を得る。
【0043】次に、これとは別に、キトサン溶液、具体
的には、アスコルビン酸2gを溶解した水50gにキト
サン2gをさらに溶解した溶液に栄養素(アンモニウ
ム、カリウム、リん酸、マグネシウム、カルシウム、ア
ルギンサンなどの混合物)10gを添加した水溶液を調
整する。
【0044】さらに、ここで調整した水溶液に、先で微
粉末化した固体状の植物病原菌用防除材を分散させた液
状の植物病原菌用防除材を得る。
【0045】(適用例1)次に、本実施例の防除材を用
いて行った、植物病原菌の防除効果の実験について説明
する。
【0046】(1)ウドンコ病 実施例1で得られた防除材を重量で500倍の水に分散
させて散布剤を調製した。この散布剤をウドンコ病が発
症した苺の葉面に散布したところ、散布後約4日目でウ
ドンコ病の症状が消失した。比較のために、防除材を散
布しなかったウドンコ病発症葉について観察したとこ
ろ、さらにウドンコ病が広がっているのが確認された。
【0047】このことをより明確に示すために、図1お
よび図2に葉面の顕微鏡写真(倍率400倍)を示す。
図1は、防除材を散布する直前の葉面のウドンコ病菌を
示している。図2は、4日後における葉面の顕微鏡写真
である。両者を比較することによって、ウドンコ病菌が
ほぼ完全に消失していることが確認された。なお、図1
および図2において、黒い点は多孔性担体として用いら
れた活性炭である。
【0048】(2)ハイイロカビ病(ボトリチス) 実施例1で得られた防除材を重量で500倍の水に分散
させて散布剤を調製した。この散布剤をハイイロカビ病
が発生した茄子の葉面に散布したところ、約4日でカビ
の消失が確認された。これに対し、防除材を散布しない
比較例においてはカビの発生がさらに広がっていること
が確認された。
【0049】このことをより明確に示すために、顕微鏡
写真(倍率400倍)の観察結果を示す。図3は、防除
材を散布する直前のハイイロカビ病菌の顕微鏡写真であ
り、図4は4日後の顕微鏡写真である。両者を比較する
と、防除材を散布したことによってハイイロカビ病の病
原菌がほとんど消失していることが確認された。なお、
図4において、黒い小さな点は活性炭であり、その周囲
に拮抗微生物が生長していることがわかる。
【0050】(3)フザリューム菌 実施例1で得られた防除材を重量で500倍の水に分散
させて散布剤を調製した。この散布剤をフザリューム菌
が増殖したミルトニアについて散布したところ、約15
日でフザリューム菌の消失が確認された。
【0051】このことをより明確に示すために、顕微鏡
写真(倍率400倍)の観察結果を図5および図6に示
す。図5は、防除材を散布しないときのものであり、フ
ザリューム菌が多数見られる。これに対し、散布後15
日目の顕微鏡写真においては、フザリューム菌がほとん
ど消失し、さらにフザリューム菌の周囲に拮抗微生物が
増殖していることが確認された。なお、図5および図6
において黒い点は活性炭である。
【0052】(4)ススカビ病 実施例1で得られた防除材を重量で500倍の水に分散
させて散布剤を調製した。この散布剤をススカビ病が発
症したナスの葉面に散布したところ、散布後約11日目
でススカビ病の症状がかなり消失した。比較のために、
防除材を散布しなかったススカビ病の発症葉について観
察したところ、さらにススカビ病が広がっているのが確
認された。
【0053】このことをより明確に示すために、図7お
よび図8に葉面の顕微鏡写真(倍率400倍)を示す。
図7は、防除材を散布する直前の葉面のススカビ病菌を
示している。図8は、11日後における葉面の顕微鏡写
真である。両者を比較することによって、ススカビ病菌
がかなり消失していることが確認された。なお、図7お
よび図8において、黒い点は多孔性担体として用いられ
た活性炭である。
【0054】(5)紋枯病 実施例1で得られた防除材を重量で500倍の水に分散
させて散布剤を調製した。この散布剤を紋枯病が発症し
たイネ(こしひかり)の葉面に散布したところ、散布後
約3日目で紋枯病の症状がかなり消失した。比較のため
に、防除材を散布しなかった紋枯病の発症葉について観
察したところ、さらに紋枯病が広がっているのが確認さ
れた。
【0055】このことをより明確に示すために、図9お
よび図10に葉面の顕微鏡写真(倍率400倍)を示
す。図9は、防除材を散布する直前の葉面の紋枯病菌を
示している。図10は、3日後における葉面の顕微鏡写
真である。両者を比較することによって、紋枯病菌がか
なり消失していることが確認された。なお、図9および
図10において、黒い点は多孔性担体として用いられた
活性炭である。
【0056】(適用例2)実施例3の防除材を用いて行
った、植物病原菌および害虫の防除効果の実験について
説明する。
【0057】(1)ちちぐさ(俗名)のウドンコ病 実施例3で得た水系の植物病原菌用防除材を100倍に
希釈し、展着剤を0.02重量%濃度になるように添加
した散布剤を調整した。ここで、展着剤とは、界面活性
剤を主成分とするもので、上記の防除材を葉面に均一に
付着させる機能を有するものをいう。本適用例では、展
着剤として、生分解性天然素材のものを使用した。
【0058】この散布剤を、ウドンコ病が発症した葉面
に散布した。これとは別に対照葉を設定した。対照葉と
は、ウドンコ病が発症しており、散布剤が散布されてい
ない葉をいう。
【0059】散布剤を散布した葉面は、8日後には、ウ
ドンコ病が消滅した。一方、対照葉は、病状が進行して
ウドンコ病により、葉の損失が見られ、被害が拡大し
た。
【0060】このことを明確に示すために、図11およ
び図12に葉面の顕微鏡写真(倍率400倍)を示す。
図11は、散布後8日目の散布剤が散布された葉面にお
けるウドンコ病菌の状態を示す顕微鏡写真を、図12
は、散布後8日目の対照葉の葉面におけるウドンコ病菌
の状態を示す顕微鏡写真を示す。
【0061】散布剤が散布された葉面において、病原菌
は、図11に示すように、消滅していた。一方、対照葉
においては、図12に示すように、病原菌の胞子まで発
生している。
【0062】以上のことから、適用例2においても、適
用例1における(1)と同様の効果が得られた。このた
め、水系の植物病原菌用防除材においても、効果に変化
が生じないことが確認された。
【0063】(2)ナス ススカビ病 (1)と同様の散布剤を、ススカビ病が発症した葉面に
散布した。
【0064】散布してから2週間を経過した後、散布剤
が散布された葉面は、ススカビ病の症状が消失した。
【0065】このことをより明確に示すために、図13
および図14に葉面の顕微鏡写真(倍率400倍)を示
す。図13は、散布剤散布前のススカビ病菌の状態を示
す顕微鏡写真である。図14は、散布剤散布後2週間目
におけるススカビ病菌の状態を示す顕微鏡写真である。
両者を比較することによって、散布してから2週間を経
過した後、ススカビ病菌は、原形をとどめない程に消滅
していたことがわかる。なお、顕微鏡写真に示されてい
る黒い点は、レンズに付着した汚れである。
【0066】本適用例においても、適用例1における
(4)と同様の効果が得られた。このため、水系の植物
病原菌用防除材においても、効果に変化が生じないこと
が確認された。
【0067】(3)アブラ虫 (1)と同様の散布剤をアブラ虫が繁殖しているちちぐ
さに散布した。散布してから8日目には、花に白い点が
付着している。白い点は、アブラ虫が死に、白いカビが
生えたものである。
【0068】この結果により、害虫に対しても防除効果
が認められた。
【0069】上記のように、本発明の水系の植物病原菌
用防除材は、病気および害虫を同時に防除する性質を有
している。また、拮抗菌、特に放射菌は、一般に、水系
において特性変化をきたすとされているが、本発明の水
系の植物病原菌用防除材によれば、その変化が生じなか
った。そのため、本発明の水系の植物病原菌用防除材に
よれば、水系においても拮抗菌の能力を低減させること
はない。
【0070】
【図面の簡単な説明】
【図1】防除材散布前のウドンコ病菌の状態を示す顕微
鏡写真である。
【図2】防除材散布後4日目におけるウドンコ病菌の状
態を示す顕微鏡写真である。
【図3】防除材散布前のハイイロカビ病菌の状態を示す
顕微鏡写真である。
【図4】防除材散布後4日目のハイイロカビ病菌の状態
を示す顕微鏡写真である。
【図5】防除材散布前のフザリューム菌の発生した状態
を示す顕微鏡写真である。
【図6】防除材散布後15日目のフザリューム菌の状態
を示す顕微鏡写真である。
【図7】防除材散布前のススカビ菌の発生した状態を示
す顕微鏡写真である。
【図8】防除材散布後11日目のススカビ病菌の状態を
示す顕微鏡写真である。
【図9】防除材散布前の紋枯病菌の発生した状態を示す
顕微鏡写真である。
【図10】防除材散布後3日目の紋枯病菌の状態を示す
顕微鏡写真である。
【図11】散布剤散布後8日目の散布された葉面におけ
るウドンコ病菌の状態を示す顕微鏡写真である。
【図12】散布剤散布後8日目の対照葉の葉面における
ウドンコ病菌の状態を示す顕微鏡写真である。
【図13】散布剤散布前のススカビ病菌の状態を示す顕
微鏡写真である。
【図14】散布剤散布後2週間目におけるススカビ病菌
の状態を示す顕微鏡写真である。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被担持体として、少なくとも、植物病原
    菌拮抗微生物が多孔性担体に担持されたことを特徴とす
    る植物病原菌用防除材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 被担持体として、さらにキチン系物質が担持されたこと
    を特徴とする植物病原菌用防除材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記多孔性担体は、活性炭であることを特徴とする植物
    病原菌用防除材。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、 前記多孔性担体に、被担持体として、さらに植物病原菌
    拮抗微生物の栄養素が担持されたことを特徴とする植物
    病原菌用防除材。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、 前記多孔性担体に、被担持体として、さらに付着促進剤
    が担持されたことを特徴とする植物病原菌用防除材。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の植
    物病原菌用防除材が水系媒質中に分散されていることを
    特徴とする水系の植物病原菌用防除材。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記水系媒質中に、キチン系物質が溶解または分散され
    ていることを特徴とする水系の植物病原菌用防除材。
  8. 【請求項8】 請求項6または7において、 前記水系媒質中に、植物病原菌用拮抗微生物の栄養素が
    溶解または分散されていることを特徴とする水系の植物
    病原菌用防除材。
  9. 【請求項9】 少なくとも植物病原菌拮抗微生物を含む
    被担持体と、粒状の多孔性担体と、水と、を混合した
    後、前記植物病原菌拮抗微生物を培養して前記多孔性担
    体に定着させることを特徴とする植物病原菌用防除材の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記被担持体として、さらにキチン系物質が含まれるこ
    とを特徴とする植物病原菌用防除材の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10において、 前記多孔性担体は、活性炭であることを特徴とする植物
    病原菌用防除材の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項9ないし11のいずれかにおい
    て、 前記被担持体として、さらに、植物病原菌拮抗微生物の
    栄養素および付着促進剤の少なくとも一方が含まれるこ
    とを特徴とする植物病原菌用防除材の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし請求項8のいずれかに
    記載の植物病原菌用防除材を植物の葉面に散布すること
    を特徴とする植物病原菌用防除材の使用方法。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし請求項8のいずれかに
    記載の植物病原菌用防除材を土壌中に混入することを特
    徴とする植物病原菌用防除材の使用方法。
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