JP2650224B2 - ナメクジ類の駆除剤 - Google Patents

ナメクジ類の駆除剤

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JP2650224B2
JP2650224B2 JP7224593A JP22459395A JP2650224B2 JP 2650224 B2 JP2650224 B2 JP 2650224B2 JP 7224593 A JP7224593 A JP 7224593A JP 22459395 A JP22459395 A JP 22459395A JP 2650224 B2 JP2650224 B2 JP 2650224B2
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bacillus
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和夫 山口
和雄 椿
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はナメクジ類の駆除剤に関
し、特に蘭などのナメクジ類による食害等の病虫害の防
除に有効なナメクジ類の駆除剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】植物の病虫害の防除には各種の農薬が使
用され、例えば野菜の根こぶ病にはPCNB(ペンタク
ロルニトロベンゼン)が特効薬とされ、芝のブラウンパ
ッチにはチウラム、キャプタン、チオファネートメチ
ル、ベノミル、メプロニル、イプロジオン、クロロネ
ブ、ラージパッチにはトルクロホスメチル、イソプロチ
オラン・フルトラニル、キャプタン、イプロジオン等の
殺菌剤が知られている。
【0003】アブラムシに対する防除剤には主として有
機りん剤や合成ピレスロイド剤が用いられており、ナメ
クジにはメタアルデヒド剤が有効なことが知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の防除剤はいずれも化学薬品であり、これらの農薬は程
度の差はあれ使用の際又は残留濃度による人畜毒性(呼
吸器障害、皮膚障害、発ガン性、催奇性など)や排水の
魚毒性などの環境衛生のために使用規準が定められてい
るが、近時残留毒性による環境汚染が問題とされ、農薬
の使用は制限される方向にあり、特にゴルフ場について
は地方自治体の規制が厳しくなりつつあり、農薬使用の
全面禁止の例まである。
【0005】微生物を用いる植物の病害防除としては、
伝統的な発酵型利用に加えて、近時、直接的に有害動植
物に作用する拮抗微生物の利用が行なわれるようになっ
たがその実用領域はまだ限られている。
【0006】また、例えばバチルス・チュウリンゲンシ
スに属する菌体の生産物がりん翅目昆虫の殺虫剤として
利用されてはいるが、蚕に対する毒性のためその利用は
制約されている。
【0007】本発明は、これまでその利用が知られてい
なかった特定の微生物の培養液を各種の病虫害の防除剤
として提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはさきにバチ
ルス・スフェリカス(Bacillus sphaericus )T−1菌
を発見し、その芽胞含有培養物を家畜のフンに発生する
ハエの発生及び悪臭を防止する効果により、特願昭59-2
00182 号(特公平3-20号公報)で家畜用飼料添加物とし
て出願し、また、特願昭60-46082号(特公昭63-404号公
報)では殺線虫剤としても出願したが、その後、該バチ
ルスの有効利用につき種々実験を行なった結果、各種植
物の病虫害に対しても有効な防除作用を有することを見
出した。
【0009】すなわち、本発明はバチルス・スフェリカ
ス(Bacillus sphaericus )T−1菌の芽胞含有培養物
よりなるナメクジ類の駆除剤である。
【0010】本発明に使用するバチルス・スフェリカス
T−1菌は微生物工業技術研究所に微工研菌寄第7820号
(FERM P-7820 )として受託され、その菌学的性質は上
記特願昭59-200182 号(特公平3-20号公報明細書)に記
載されている。
【0011】本発明の「培養物」とはバチルス・スフェ
リカスT−1菌を液体培地に培養した培養液自身又はそ
の濃縮物若しくは乾燥物を意味し、ここで培養液とは菌
体を含む培養液及び菌体を濾過等により除去した培養液
の両者を意味する。
【0012】上記の液体培地としては通常バチルス属細
菌の増殖する液体培地であればよく、特に限定されない
が、普通ブイヨンあるいはトリプトソイブイヨン等が適
当である。
【0013】本発明の培養物は、前記特公平3-20号公報
明細書に記載されているとおり、養鶏、養豚等家畜の飼
料に用いることができる人畜無害のものであるが、各種
植物の病虫害の防除に有効である。例えば、蘭などのナ
メクジやカタツムリによる食害も防除作用を有する。
【0014】本発明の培養物は、培養液ないしはその乾
燥粉末ををそのまま、あるいは適宜希釈した液で施用さ
れるが、通常、土壌に散布又はその菌体数が10710/m
lの培養液を10〜1000倍に希釈して散布又は噴霧により
施用される。散布量は原液換算で10〜100 ml/m2で、例
えば10〜50倍希釈液を1l/m2の割合で散布し、必要に応
じて数回施用される。
【0015】なお、植物の葉の上から直接散布すること
もできるが、その場合には、水を散布して葉の表面を洗
うことが好ましい。
【0016】また本発明の培養物は単独で用いられるほ
か、各種肥料に配合して用いることができる。
【0017】
【作用】本発明の培養物が各種の病虫害を防除する作用
機構は必ずしも明らかではないが、バチルス属にはバチ
ルス・サブリチス、バチルス・チュウリンゲンシス、バ
チルス・セレウスなど糸状菌に対する抗菌物質を生産す
る細菌が知られており、本発明のバチルス・スフェリカ
スT−1菌もそのような性質を有するものと推定される
が、バチルス・チュウリンゲンシスとは異なり、蚕に対
する害はなく、また、魚毒のないことが確認されてい
る。
【0018】ナメクジ、カタツムリのような害虫に対す
る作用についてはなお一層不明であるが、ある種の有害
物質を生産するとしても、人体、哺乳類、鳥類に無害で
あり、さらに、鑑賞魚の飼料であるミジンコやイトミミ
ズをはじめ土壌有用生物のミミズに対する害の無いこと
が確かめられており、その特異性は極めて顕著である。
【0019】
【実施例】次に実施例によって本発明の効果を説明する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0020】以下の各種植物の防除例において用いた本
発明のバチルス・スフェリカスT−1菌の芽胞含有培養
液(以下、単に培養液という)は実施例1に準じた方法
で製造したものである。
【0021】実施例1 (培養液の製造)バチルス・スフェリカスT−1菌を普
通寒天培養地に斜面培養して保存菌種とし、この斜面培
養から一白金耳を普通ブイヨン(pH7.2) 10mlに接種し、
35℃で48時間培養した後、上記と同じ普通ブイヨン200m
l に移して同条件で48時間培養し、この培養液をさらに
上記と同じ普通ブイヨン4000mlに移し、小型のジャーフ
ァーメンターで35℃、48時間通気培養し、細菌数108
10/mlの培養液を得た。
【0022】実施例2 (ナメクジ、カタツムリの防除)洋ラン(カトレア)、
エビネ、オモト、サツキの茎、幹の回りに培養液(菌数
約108/ml)の10倍希釈液をそれぞれ1l/m2の割合で散布
し、その外側にナメクジ及びカタツムリを置いてその動
きを観察した。いずれも散布エリアには入らず逃げて行
った。
【0023】鉢植の場合、鉢下のくぼみ部分に隠れてい
たナメクジは、培養液散布の 3日後にはいなくなってい
た。
【0024】その効果を確認するため、土を入れたビー
カーに、ナメクジ10匹とカタツムリ10匹を別々に入れ、
それぞれのビーカーの内側面に培養液の10倍希釈液を霧
吹で散布した。24時間後にはナメクジもカタツムリも10
匹全部が死んでいることが確認された。
【0025】
【発明の効果】本発明の培養物は植物のナメクジ、カタ
ツムリ等による病虫害に対し広い範囲にわたり駆除効果
を有し、しかも人畜無害で魚毒性を有せず、環境汚染の
おそれがない。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バチルス・スフェリカス(Bacillus sph
    aericus )T−1菌の芽胞含有培養物よりなるナメクジ
    類の駆除剤。
JP7224593A 1995-08-10 1995-08-10 ナメクジ類の駆除剤 Expired - Lifetime JP2650224B2 (ja)

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