JPH1110457A - スナップリングの組付方法および組付装置 - Google Patents

スナップリングの組付方法および組付装置

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JPH1110457A
JPH1110457A JP15953697A JP15953697A JPH1110457A JP H1110457 A JPH1110457 A JP H1110457A JP 15953697 A JP15953697 A JP 15953697A JP 15953697 A JP15953697 A JP 15953697A JP H1110457 A JPH1110457 A JP H1110457A
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JP
Japan
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snap ring
retainer groove
fitting
work
pressing
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JP15953697A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Nagata
哲也 永田
Masakazu Miyahara
正和 宮原
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スナップリングの組付けに際し、確実な組付
けと、組付け後の確実な組付状態の確認を可能とする。 【解決手段】 ワーク側リテーナ溝に対してスナップリ
ングを嵌合固定するスナップリングの組付方法および装
置であって、スナップリングガイド治具を介して上記ス
ナップリングを弾性変形させながら上記ワークの軸方向
に押圧移動させ、上記リテーナ溝部分で弾性復帰させる
ことにより嵌合させた後、該リテーナ溝に嵌合されたス
ナップリングを当該リテーナ溝内部への嵌合方向に押圧
手段で押圧し、さらに該押圧手段による押圧後、スナッ
プリング嵌合状態確認手段によって上記スナップリング
の相互に直交する径方向2方向の径を測定することによ
り上記リテーナ溝に対する上記スナップリングの嵌合状
態を確認するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、スナップリング
の組付方法および組付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動変速機のトランスケース内ク
ラッチドラムのクラッチ板の係止に見られるように、所
定の円筒体ワークの内周面に凹状のリテーナ溝を形成
し、該リテーナ溝にスナップリングを嵌合してクラッチ
板等所定の部材をリテーニング支持することが、従来か
ら広く行われている。
【0003】従来、このようなワーク側リテーナ溝に対
するスナップリングの組付(嵌合固定)は、例えば先ず
図6の(a)〜(c)に示すように、先ず組付用のスナ
ップリングガイド治具1を使用して内嵌されたスナップ
リング4を縮径方向に弾性変形させながら軸方向に押圧
移動させてワーク側クラッチドラム2のリテーナ溝3内
に弾性復帰させることによって嵌合する。
【0004】次に、上記組付用のスナップリングガイド
治具1を取り外した後、図6の(d),(e)に示すよ
うに半径方向の外側と内側の両位置に各々第1,第2の
ON,OFFスイッチ5a,5bを備えたスナップリン
グ確認装置5を挿入して、半径方向内側の第2のON,
OFFスイッチ5bが、上記嵌合されているスナップリ
ング4に当たらずにOFFで、他方半径方向外側の第1
のON,OFFスイッチ5aが同スナップリング4に当
ってONとなるようなON,OFF関係となるか否かに
よって、スナップリング4が適切にリテーナ溝内に嵌合
されて組付けられているか否かを判定するようになって
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上のよう
なスナップリングの組付方法および組付装置の構成を採
用した場合、例えばスナップリング4が図7のように完
全にリテーナ溝3内に入っていない組付不良の状態にあ
る時にも、上記第1のON,OFFスイッチ5aがO
N、第2のON,OFFスイッチ5bがOFFの状態と
なって組付OKと判定されてしまう問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記のよう
な問題を解決するためになされたもので、スナップリン
グを組付けるとともに、該組付後に組付状態の如何にか
かわらず当該組付けられたスナップリングに径方向の押
圧力を加えて当該スナップリングを確実にリテーナ溝の
嵌合方向に押し込むことにより最終的に嵌合させ、さら
にはその上でスナップリングの組付状態を確認できるよ
うにしたスナップリングの組付方法および組付装置を提
供することを目的とするものである。
【0007】すなわち、先ず本願発明のスナップリング
の組付方法は、ワーク側リテーナ溝に対してスナップリ
ングを嵌合固定するスナップリングの組付方法におい
て、スナップリングガイド治具を介して上記スナップリ
ングを径方向に弾性変形させながら軸方向押圧手段によ
り上記ワークの軸方向に押圧移動させ、上記リテーナ溝
部分で径方向に弾性復帰させることにより嵌合させた
後、さらに該リテーナ溝に嵌合されたスナップリングを
当該リテーナ溝内部への嵌合方向に径方向押圧手段で押
圧して嵌合固定するようになっている。
【0008】すなわち、該構成では、先ずスナップリン
グガイド治具を介して径方向に弾性変形させながら、ワ
ーク側リテーナ溝まで軸方向に押圧移動させてスナップ
リングをワーク側リテーナ溝内に嵌合させる。そして、
該嵌合後にその嵌合状態の如何にかかわらず当該嵌合さ
れたスナップリングを径方向押圧手段によってリテーナ
溝内部への嵌合方向に押し込んで最終的な嵌合固定を行
う。
【0009】したがって、該構成によれば、仮に軸方向
押圧手段による軸方向リテーナ溝への押圧移動後の弾性
復帰による嵌合が十分でなかったとしても、必ず最終的
には確実な嵌合状態が実現されるようになる。
【0010】また、本願発明のスナップリングの組付方
法では、上記径方向押圧手段によるスナップリング嵌合
方向への押圧後、スナップリング嵌合状態確認手段によ
り、ワーク側リテーナ溝に対するスナップリングの実際
の嵌合状態を確認するようにしている。
【0011】したがって、該構成によれば、上記のよう
にして確実な嵌合状態を実現した上で、さらに最終的
に、その実際の嵌合状態を確認判定することになるの
で、嵌合状態確認結果の信頼性が向上し、組付完了後の
製品の歩留りが良くなる。
【0012】また、本願発明のスナップリングの組付方
法では、上記構成において、さらに上記構成において、
さらに上記スナップリング嵌合状態確認手段によるスナ
ップリングの嵌合状態の確認は、スナップリングの相互
に直交する径方向2方向の径を測定することによりなさ
れるようにしている。
【0013】したがって、該構成によれば、ワーク側リ
テーナ溝のセンターを中心として相互に直交する径方向
2方向の径が等しいか、又は相違するかによって正確か
つ容易にスナップリング嵌合状態の良否が確認判定され
る。
【0014】一方、本願発明のスナップリング組付装置
は、ワーク側リテーナ溝に対してスナップリングを嵌合
固定するスナップリングの組付装置において、ワークに
連接して使用され、ワーク側リテーナ溝にスナップリン
グを嵌合ガイドするスナップリングガイド治具と、該ス
ナップリングガイド治具を介して当該スナップリングガ
イド治具に嵌合された上記スナップリングを径方向に弾
性変形させながら上記ワークの軸方向に押圧移動させる
軸方向押圧手段と、該軸方向押圧手段により押圧移動さ
れ、上記リテーナ溝部分で弾性復帰することによりリテ
ーナ溝に嵌合されたスナップリングを、さらに当該リテ
ーナ溝内部に嵌合する方向に押圧する径方向押圧手段と
を備えて構成されている。
【0015】すなわち、該構成では、先ずスナップリン
グガイド治具を介して径方向に弾性変形させながら、ワ
ーク側リテーナ溝まで軸方向に押圧移動させてスナップ
リングをワーク側リテーナ溝内に嵌合させる。そして、
該嵌合後にその嵌合状態の如何にかかわらず当該嵌合さ
れたスナップリングを径方向押圧手段によってリテーナ
溝内部への嵌合方向に押し込んで最終的な嵌合固定を行
う。
【0016】したがって、該構成によれば、仮に軸方向
押圧手段による軸方向リテーナ溝への押圧移動後の弾性
復帰による嵌合が十分でなかったとしても、必ず最終的
には確実な嵌合状態が実現されるようになる。
【0017】また、本願発明のスナップリング組付装置
は、上記構成において、さらに上記径方向押圧手段によ
る嵌合方向への押圧後、ワーク側リテーナ溝に対するス
ナップリングの嵌合状態を確認するスナップリング嵌合
状態確認手段を設けている。
【0018】したがって、該構成によれば、上記のよう
にして確実な嵌合状態を実現した上で、最終的に、その
実際の嵌合状態を確認判定することになるので、嵌合状
態確認結果の信頼性が向上し、組付完了後の製品の歩留
りが良くなる。
【0019】また、本願発明のスナップリングの組付装
置は、上記構成において、さらに上記スナップリング嵌
合状態確認手段は、スナップリングの相互に直交する径
方向2方向の径を測定する測定手段を備えて構成されて
いる。
【0020】したがって、該構成によれば、当該測定手
段により測定されたワーク側リテーナ溝のセンターを中
心として相互に直交する径方向2方向の径が等しいか、
又は相違するかによって正確かつ容易にスナップリング
嵌合状態の良否が確認判定される。
【0021】さらに、また本願発明のスナップリング組
付装置は、上記各構成において、上記の軸方向押圧手段
と、径方向押圧手段と、スナップリング嵌合状態確認手
段とを、それぞれワークに対して昇降可能な昇降ヘッド
に設けて構成している。
【0022】したがって、該構成では、ワークに対して
昇降ヘッドを昇降作動させることによって、上述の作用
が容易に実現されるようになる。
【0023】
【発明の効果】以上の結果、本願発明のスナップリング
の組付方法および組付装置によると、次のような有益な
効果を得ることができる。
【0024】(1) スナップリングが確実にリテーナ
溝に嵌合されるようになる。
【0025】(2) 正確なスナップリング嵌合状態の
確認が可能となる。
【0026】(3) スナップリング使用製品の歩留
り、信頼性が向上する。
【0027】
【発明の実施の形態】図1〜図5は、本願発明の実施の
形態に係るスナップリングの組付方法を実施するスナッ
プリング組付装置の構成を示している。
【0028】先ず図1は、該スナップリング組付装置1
0の全体的な構成を示している。該スナップリング組付
装置10は、例えば車両用自動変速機組立ラインにおけ
るトランスケースのクラッチドラム組付ステーションに
位置して設置されている。
【0029】該スナップリング組付装置10において、
先ず符号11は、後述する各種組付機構を昇降および水
平移動可能に備えた枠体であり、該枠体11は基台12
から上方に立設された前後左右4本の支柱13a,13
b、13c,13dと、該支柱13a,13b、13
c,13dの内の右側の前後2本のガイド支柱13b、
13dの中間部分側方に位置して同じく基台12から所
定高さ上方に立設されたベルトコンベア支持支柱14と
から構成されている(後方側左右の支柱13c,13d
は図示省略)。
【0030】上記後方側左右の支柱13c,13d間に
は、第1の支持ビーム6が架橋され、この第1の支持ビ
ーム6によりスナップリング挿入ヘッド15を備えた第
1の昇降機構16が水平移動可能に支持されている。ま
た前方側左右の支柱13a,13b間には、第2の支持
ビーム7が架橋され、該第2の支持ビーム7によりスナ
ップリング挿入ガイド17およびスナップリングだめ押
し確認ヘッド18を備えた第2の昇降機構19とスナッ
プリング搬送ローダ35とが水平移動可能に支持されて
いる。
【0031】また、上記ベルトコンベア支持支柱14の
上部にはベルトコンベア21が設けられており、側端部
のスナップリングマガジン22から供給されるスナップ
リング8を上記スナップリング搬送ローダ35のスナッ
プリング把持機構34の下部に移送する。
【0032】一方、符号30はワーク搬送用のパレット
であり、上記自動変速機組立ラインを形成している搬送
レール31,31上に自走可能に支持されている。そし
て、同パレット30のワーク載置面30a上に上述した
トランスケース等のスナップリング嵌合用のワークが搭
載されている(図示省略)。
【0033】ところで、上記スナップリング搬送ローダ
35、スナップリング挿入ガイド17、スナップリング
挿入ヘッド15、スナップリングだめ押し確認ヘッド1
8は、それぞれ次のように構成されており、順次以下の
ような工程でワーク25に対してスナップリング8を嵌
合する。
【0034】先ず、スナップリング搬送ローダ35は昇
降シリンダ部下部にスナップリング把持機構34を備え
ており、同スナップリング把持機構34により、上記ベ
ルトコンベア21によって移送されてきたスナップリン
グ8を把持して上方に持ち上げ、該状態で待機する。
【0035】次に、スナップリング挿入ガイド17が作
動する。該スナップリング挿入ガイド17は、例えば図
2および図3の中央部位置に示されているようなスナッ
プリング挿入用のガイド治具43を有しており、パレッ
ト30上のワーク25上まで移動した後に下降して同ガ
イド治具43を当該ワーク25上に図2に示すような状
態でセットする。このガイド治具43は、その内周面が
上方から下方にかけて内径が小さくなるテーパ面(ガイ
ド面)43aに形成されている。
【0036】さらに、以上のようにしてワーク25に対
してガイド治具43がセットされると、続いてスナップ
リング挿入ヘッド15が下降する。このスナップリング
挿入ヘッド15は、筒状のホルダー部40と、該ホルダ
ー部40の本体部40a内側に摺動用のガイドスリーブ
41を介して昇降自在に設けられたスナップリング挿入
機構(押し込み機構)42とからなっている。上記ホル
ダー部40の下部は、ワーク25側開口部25aに当接
して保持されるスナップリング挿入用のガイド治具43
の開口寸法に略対応した所定内径寸法の大径の筒体部4
0bに形成されている。一方、スナップリング挿入機構
42は、上方側の昇降シリンダ9に対し、ボルト44を
介して固定された軸体状の昇降摺動部材45と、該昇降
摺動部材45の下端部に一体に設けられ、上記ホルダー
部40下部の筒体部40bに内接して昇降摺動するスナ
ップリング押圧部46と、上記昇降摺動部材45の中央
部下端に緩衝バネ47を介して設けられたストッパ48
とから構成されている。
【0037】上記スナップリング押圧部46は、上記昇
降摺動部材45の下端部に一体形成された筒体部46a
の周壁部に、その円周方向に所定の間隔(90°毎)を
保って半径方向に開口して形成された複数個(4個)の
スリット部49,49・・・を有し、該スリット部4
9,49・・・内には下端側長片部50aが半径方向内
側に傾動可能となるように軸56によって枢支された押
圧レバー50,50・・・がそれぞれ介装されている。
該押圧レバー50,50・・・は、それぞれ上端側短片
50bの外周に例えばCリング構造のリングバネ51が
挟圧力を有して嵌合されており、その収縮弾性力によっ
て上記下端側長片50aが常時半径方向外方に拡開され
るように付勢されている。
【0038】該押圧レバー50の下端側長片50aは、
上記スナップリング押圧部46の筒体部46aと同じ上
下長さを有し、その下端面は同筒体部46aの周壁部下
端面と同じ水平面位置にあり、同様にスナップリング8
の押圧面を形成している。
【0039】そして、上記筒体部46aおよび押圧レバ
ー50は、上記昇降シリンダ9の下降作動に応じた昇降
摺動部材45の昇降に応じて図2の状態から図3の状態
に下降し、上記ワークパレット30のワーク載置面30
a上に載置されているワーク25に対して上記スナップ
リング挿入用のガイド治具43のテーパ面43aを介し
て図2から図3のようにスナップリング8をワーク25
内側のスナップリング嵌合用のリテーナ溝26方向に弾
性変形させながら押圧移動させ、最終的にリテーナ溝2
6内に嵌合させた時点で弾性復帰させることによって嵌
合する。
【0040】この時、上記押圧レバー50,50・・・
の下端側長片50a,50a・・・が上記スナップリン
グ挿入用ガイド治具43のテーパ面43aに沿って内側
に傾動しながら追従し、最終的にリテーナ溝26内に嵌
合する位置まで確実に押圧する。この状態になると、上
記ストッパ48が、ワーク25の上端部25bに当接し
て位置規制され、上記昇降摺動部材45の下降がとま
る。
【0041】以上のようにしてスナップリング8がワー
ク25のリテーナ溝26内に嵌合されると、先ず上記昇
降摺動部材45が上昇せしめられ、続いてホルダー部4
6を含むスナップリング挿入ヘッド15全体が上方に移
動せしめられる。
【0042】その後、さらに上記スナップリングだめ押
し確認ヘッド18が下降して上記スナップリング8のだ
め押しによる確実な押圧嵌合と当該押圧後の嵌合状態の
確認が行われる。該だめ押し確認ヘッド18は、図4お
よび図5に示すように、スナップリングだめ押し機構6
1とスナップリング嵌合状態確認装置62とを一体化し
て構成されている。
【0043】このスナップリングだめ押し確認ヘッド1
8のスナップリングだめ押し機構61は、図示のよう
に、ヘッド側支持部に対し、固定支持された前後左右4
組の支軸63a〜63d(但し、前後のもの63c,6
3dは図示省略)と、該複数の支軸63a〜63dの下
端60に各々分割状態でX−Y水平面方向にスライド自
在に設けられた4組の割爪部64a〜64dと、該割爪
部64a〜64d間の中央に上方から挿入される先端6
5a側の径が細く、途中から上方部65bの径が太くな
った割爪部拡開軸65とからなり、上記相互に対向する
4組の割爪部64a〜64dの上部間には、各々伸縮軸
66a,67aおよびストッパ壁66b,67bよりな
るX軸方向内径センサ66、Y軸方向内径センサ67が
設けられている。また、上記割爪部64a〜64dは、
それぞれストッパ片71を介しスプリング70によって
通常時は縮径方向に押圧付勢されている。
【0044】そして、上記割爪部64a〜64dを図示
のように、割爪部拡開軸65が上方に抜かれている状態
において、上記スナップリング嵌合後のワーク25内に
上方から挿入し、その後、該割爪部64a〜64d間中
央の開口穴80に上記割爪拡開軸65を上方から下方に
挿入すると、その大径の上方部65bによって当該割爪
部64a〜64dが、それぞれ半径方向外方に均等に拡
開され、その押圧力によって上記スナップリング8を半
径方向外方に均等に拡開押圧してリテーナ溝26内に確
実に圧入嵌合させる。
【0045】そして、それに対応して伸縮された上記X
Y方向2組の伸縮軸66a,67aの伸長長さによって
決定されるリニアゲージ構造の各内径センサ66,67
の出力からスナップリング嵌合状態の適否が最終的に判
定される。
【0046】以上のように、先ず本願発明のスナップリ
ングの組付方法は、ワーク25側リテーナ溝26に対し
てスナップリング8を嵌合固定するスナップリングの組
付方法において、スナップリング挿入用ガイド治具43
を介して上記スナップリング8を径方向に弾性変形させ
ながら軸方向押圧手段であるスナップリング挿入ヘッド
15のスナップリング挿入機構42により上記ワーク2
5内の軸方向に押圧移動させ、上記リテーナ溝26部分
で径方向に弾性復帰させることにより嵌合させた後、さ
らに該リテーナ溝26に嵌合されたスナップリング8を
当該リテーナ溝26内部への嵌合方向に径方向押圧手段
であるスナップリングだめ押し機構61で押圧して嵌合
固定するようになっている。
【0047】すなわち、該構成では、先ずスナップリン
グ挿入用ガイド治具43を介して径方向に弾性変形させ
ながら、ワーク25側リテーナ溝26までスナップリン
グ挿入機構42で軸方向に押圧移動させてスナップリン
グ8をワーク25側リテーナ溝26内に嵌合させる。そ
して、該嵌合後にその嵌合状態の如何にかかわらず当該
嵌合されたスナップリング8を径方向押圧手段であるス
ナップリングだめ押し機構61によってリテーナ溝26
内部への嵌合方向に押し込んで最終的な嵌合固定を行
う。
【0048】したがって、該構成によれば、仮に軸方向
押圧手段であるスナップリング挿入機構42による軸方
向リテーナ溝26への押圧移動後の弾性復帰による嵌合
が十分でなかったとしても、必ず最終的には確実な嵌合
状態が実現されるようになる。
【0049】また、本願発明のスナップリングの組付方
法では、上記径方向押圧手段であるスナップリングだめ
押し機構61によるスナップリング嵌合方向への押圧
後、スナップリング嵌合状態確認手段であるスナップリ
ング嵌合状態確認装置62により、ワーク25側リテー
ナ溝26に対するスナップリング8の実際の嵌合状態を
確認するようにしている。
【0050】したがって、該構成によれば、上記のよう
にして確実な嵌合状態を実現した上で、さらに最終的
に、その実際の嵌合状態を確認判定することになるの
で、嵌合状態確認結果の信頼性が向上し、組付完了後の
製品の歩留りが良くなる。
【0051】また、本願発明のスナップリングの組付方
法では、上記構成において、さらに上記スナップリング
嵌合状態確認装置62によるスナップリング8の嵌合状
態の確認は、スナップリング8の相互に直交する径方向
2方向(X−Y方向)の径を測定することによりなされ
るようにしている。
【0052】したがって、該構成によれば、ワーク25
側リテーナ溝26のセンターを中心として相互に直交す
る径方向2方向の径が等しいか、又は相違するかによっ
て正確かつ容易にスナップリング嵌合状態の良否が確認
判定される。従って、より高精度な確認が可能となる。
【0053】一方、本願発明のスナップリング組付装置
は、ワーク25側リテーナ溝26に対してスナップリン
グ8を嵌合固定するスナップリングの組付装置におい
て、ワーク25に連接して使用され、ワーク25側リテ
ーナ溝26にスナップリング8を嵌合ガイドするスナッ
プリング挿入用ガイド治具43と、該スナップリング挿
入用ガイド治具43を介して当該スナップリング挿入用
ガイド治具43に嵌合された上記スナップリング8を径
方向に弾性変形させながら上記ワーク25の軸方向に押
圧移動させる軸方向押圧手段であるスナップリング挿入
機構42と、該軸方向押圧手段であるスナップリング挿
入機構42により押圧移動され、上記リテーナ溝26部
分で弾性復帰することによりリテーナ溝26に嵌合され
たスナップリング8を、さらに当該リテーナ溝26内部
に嵌合する方向に押圧する径方向押圧手段であるスナッ
プリングだめ押し機構61とを備えて構成されている。
【0054】すなわち、該構成では、先ずスナップリン
グ挿入用ガイド治具43を介して径方向に弾性変形させ
ながら、ワーク25側リテーナ溝26まで軸方向に押圧
移動させてスナップリング8をワーク25側リテーナ溝
26内に嵌合させる。そして、該嵌合後にその嵌合状態
の如何にかかわらず当該嵌合されたスナップリング8を
径方向押圧手段であるスナップリングだめ押し機構61
によってリテーナ溝26内部への嵌合方向に押し込んで
最終的な嵌合固定を行う。
【0055】したがって、該構成によれば、仮に軸方向
押圧手段であるスナップリング挿入機構42による軸方
向リテーナ溝26への押圧移動後の弾性復帰による嵌合
が十分でなかったとしても、必ず最終的には確実な嵌合
状態が実現されるようになる。
【0056】また、本願発明のスナップリング組付装置
は、上記構成において、さらに上記径方向押圧手段であ
るスナップリングだめ押し機構61による嵌合方向への
押圧後、ワーク側リテーナ溝26に対するスナップリン
グ8の嵌合状態を確認するスナップリング嵌合状態確認
手段としてのスナップリング嵌合状態確認装置62を設
けている。
【0057】したがって、該構成によれば、上記のよう
にして確実な嵌合状態を実現した上で、最終的に、その
実際の嵌合状態を確認判定することになるので、嵌合状
態確認結果の信頼性が向上し、組付完了後の製品の歩留
りが良くなる。
【0058】また、本願発明のスナップリングの組付装
置は、上記構成において、さらに上記スナップリング嵌
合状態確認装置62は、スナップリング8の相互に直交
する径方向2方向(X−Y方向)の径を測定する測定手
段である内径センサ66,67を備えて構成されてい
る。
【0059】したがって、該構成によれば、当該測定手
段である内径センサ66,67により測定されたワーク
25側リテーナ溝26のセンターを中心として相互に直
交する径方向(X−Y方向)2方向の径が等しいか、又
は相違するかによって正確かつ容易にスナップリング嵌
合状態の良否が確認判定される。
【0060】さらに、また本願発明のスナップリング組
付装置は、上記各構成において、上記の軸方向押圧手段
であるスナップリング挿入機構42と、径方向押圧手段
であるスナップリングだめ押し機構61と、スナップリ
ング嵌合状態確認手段である嵌合状態確認装置62と
を、それぞれワーク25に対して昇降可能なスナップリ
ング昇降ヘッド15、スナップリングだめ押し確認ヘッ
ド18に設けて構成している。
【0061】したがって、該構成では、ワーク25に対
して、それら各ヘッド15,18を水平移動並びに昇降
作動させることによって、上述の作用が容易に実現され
るようになる。
【0062】これらの結果、本願発明のスナップリング
の組付方法および組付装置によると、次のような有益な
効果を得ることができる。
【0063】(1) スナップリングが確実にリテーナ
溝に嵌合されるようになる。
【0064】(2) 正確なスナップリング嵌合状態の
確認が可能となる。
【0065】(3) スナップリング使用製品の歩留
り、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係るスナップリング組
付装置の全体的な構成を示す正面図である。
【図2】同装置の要部の構成を示すスナップリング組付
前の断面図である。
【図3】同装置の要部の構成を示すスナップリング組付
後の断面図である。
【図4】同装置の要部の構成と作用を示す一部切欠側面
図である。
【図5】同装置の要部の構成を示す底面図である。
【図6】従来例のスナップリングの組付方法および組付
装置の構成を示す工程図である。
【図7】同従来例の場合の問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
8はスナップリング、10はスナップリング組付装置、
11は枠体、12は基台、13a,13b、13c,1
3dは支柱、15はスナップリング挿入ヘッド、17は
スナップリング挿入ガイド、18はスナップリングだめ
押し確認ヘッド、25はワーク、26はリテーナ溝、4
3はガイド治具である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワーク側リテーナ溝に対してスナップリ
    ングを嵌合固定するスナップリングの組付方法であっ
    て、スナップリングガイド治具を介して上記スナップリ
    ングを径方向に弾性変形させながら軸方向押圧手段によ
    り上記ワークの軸方向に押圧移動させ、上記リテーナ溝
    部分で径方向に弾性復帰させることにより嵌合させた
    後、さらに該リテーナ溝に嵌合されたスナップリングを
    当該リテーナ溝内部への嵌合方向に径方向押圧手段で押
    圧して嵌合固定するようにしたことを特徴とするスナッ
    プリングの組付方法。
  2. 【請求項2】 径方向押圧手段による嵌合方向への押圧
    後、スナップリング嵌合状態確認手段により、ワーク側
    リテーナ溝に対するスナップリングの嵌合状態を確認す
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載のスナップ
    リングの組付方法。
  3. 【請求項3】 スナップリング嵌合状態確認手段による
    スナップリングの嵌合状態の確認は、スナップリングの
    相互に直交する径方向2方向の径を測定することにより
    なされるようになっていることを特徴とする請求項2記
    載のスナップリングの組付方法。
  4. 【請求項4】 ワーク側リテーナ溝に対してスナップリ
    ングを嵌合固定するスナップリングの組付装置であっ
    て、ワークに連接して使用され、ワーク側リテーナ溝に
    スナップリングを嵌合ガイドするスナップリングガイド
    治具と、該スナップリングガイド治具を介して当該スナ
    ップリングガイド治具に嵌合された上記スナップリング
    を径方向に弾性変形させながら上記ワークの軸方向に押
    圧移動させる軸方向押圧手段と、該軸方向押圧手段によ
    り押圧移動され、上記リテーナ溝部分で弾性復帰するこ
    とによりリテーナ溝に嵌合されたスナップリングを、さ
    らに当該リテーナ溝内部に嵌合する方向に押圧する径方
    向押圧手段とを備えたことを特徴とするスナップリング
    の組付装置。
  5. 【請求項5】 径方向押圧手段による嵌合方向への押圧
    後、ワーク側リテーナ溝に対するスナップリングの嵌合
    状態を確認するスナップリング嵌合状態確認手段を設け
    たことを特徴とする請求項4記載のスナップリングの組
    付装置。
  6. 【請求項6】 スナップリング嵌合状態確認手段は、ス
    ナップリングの相互に直交する径方向2方向の径を測定
    する測定手段を備えて構成されていることを特徴とする
    請求項4又は記5載のスナップリングの組付装置。
  7. 【請求項7】 軸方向押圧手段と、径方向押圧手段と、
    スナップリング嵌合状態確認手段とを、それぞれワーク
    に対して昇降可能な昇降ヘッドに設けたことを特徴とす
    る請求項4,5又は6記載のスナップリング組付装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7401400B2 (en) 2005-12-01 2008-07-22 Kia Motors Corporation System for mounting a snap ring
CN102501216A (zh) * 2011-11-04 2012-06-20 河南中分仪器股份有限公司 为喷嘴固定定位圈的装置
KR101241006B1 (ko) * 2006-05-03 2013-03-08 현대자동차주식회사 클러치 리테이너 구조
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