JP2004209621A - スナップリング組付装置 - Google Patents

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JP2004209621A JP2003002711A JP2003002711A JP2004209621A JP 2004209621 A JP2004209621 A JP 2004209621A JP 2003002711 A JP2003002711 A JP 2003002711A JP 2003002711 A JP2003002711 A JP 2003002711A JP 2004209621 A JP2004209621 A JP 2004209621A
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Yasuhiro Ono
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Abstract

【課題】キャップと軸の位置合わせを容易に行うことができるスナップリング組付装置を提供すること。
【解決手段】スナップリング組付装置は、キャップ20、キャップ保持部30、キャップ押え部、スナップリング押込み部50、移載部を備える。キャップ押え部は、キャップ20の端面に設けられたセンター穴に係合するセンターピン22を有する。このセンターピン22をキャップ20のセンター穴に係合させてキャップ20の位置合わせを行った状態で、キャップ20の円錐状の外周面にセットされたスナップリング1を押し込んで、ワーク2の外周溝にスナップリング1を嵌入する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークの外周溝にスナップリング(サークリップ)を嵌入して組付けるスナップリング組付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の機械装置の中には、回転軸に組み付けた部品の軸方向に沿った移動を規制するために、回転軸に周方向に溝を形成してスナップリングを装着しているものがある。例えば、車両のスタータの回転軸には、クラッチ機構を構成する一部の部品を押さえるためにスナップリングが装着されている。従来から、このようなサークリップの回転軸への組み付けを自動化するものとして自動組付け装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この自動組付け装置では、サークリップの組付け対象となる軸の先端に先細りのキャップ(アーバ)を被せ、このキャップの途中まで仮装着したサークリップを押込み部材で装着溝まで圧入している。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−304823号公報(第2頁、図12)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した特許文献1に開示された組付け装置では、サークリップの組付け対象となる軸の先端にキャップを被せる必要があるが、ここで用いられているキャップは単純なカップ形状を有しているため、軸の先端にキャップを取り付けるためには軸の先端とキャップの凹部とを正確に合わせる必要があり、位置合わせが難しいという問題があった。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、キャップと軸の位置合わせを容易に行うことができるスナップリング組付装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明のスナップリング組付装置は、端面および外周面を有する軸の外周溝にスナップリングを嵌入して組み付けるために、軸の端面を覆って係合する係合部と、係合部に向かって外径を漸増させてスナップリングの移動を案内する第1の案内面とを有するキャップと、キャップの軸心の位置合わせを行う第1の位置合わせ手段と、係合部を軸の端面に押圧するキャップ押え手段と、スナップリングを第1の案内面および軸の外周面に沿って移動させることにより、外周溝にスナップリングを組み付けるスナップリング押込み手段とを備えている。第1の位置合わせ手段を用いてキャップの位置合わせを行うことにより、スナップリングの取付対象となる軸に対するキャップの位置合わせを容易に行うことが可能になる。
【0007】
また、上述したキャップは、係合部と反対側端面に位置決め用の第1のセンター穴を有しており、第1の位置合わせ手段は、キャップ押え手段に設けられて第1のセンター穴に係合する第1のセンターピンであることが望ましい。これにより、高精度なキャップの位置合わせを容易に行うことが可能になる。
【0008】
また、上述した軸の端面の位置合わせを行う第2の位置合わせ手段をさらに備えることが望ましい。これにより、キャップと軸の両方の位置合わせを行うことが可能になり、これらの間の相対的な位置精度を高めることができる。
また、本発明のスナップリング組付装置は、端面および外周面を有する軸の外周溝にスナップリングを嵌入して組み付けるために、軸の端面を覆って係合する係合部と、係合部に向かってスナップリングの移動を案内する第1の案内面とを有するキャップと、係合部を軸の端面に押圧するキャップ押え手段と、軸の端面の位置合わせを行う第2の位置合わせ手段と、スナップリングを第1の案内面および軸の外周面に沿って移動させることにより、外周溝にスナップリングを組み付けるスナップリング押込み手段とを備えている。これにより、キャップに対する軸の位置合わせを容易に行うことが可能になる。
【0009】
また、上述した軸の端面中央には第2のセンター穴が形成されており、第2の位置合わせ手段は、キャップに設けられて第2のセンター穴に係合する第2のセンターピンであることが望ましい。これにより、高精度な軸の位置合わせを容易に行うことが可能になる。
【0010】
また、上述したスナップリング押込み手段は、スナップリングに当接する当て部と、当て部を押圧することによりスナップリングを移動させるガイド部とを有することが望ましい。スナップリングを押圧する部分は大きなストレスを受けるため摩耗(窪み)が著しいが、本発明では、当て部のみを交換すればよく、しかも当て部のみを高精度に加工すればよいため、当て部およびガイド部の加工がしやすくなり、製造コストの低減が可能になる。
【0011】
また、キャップを保持するとともに、キャップの係合部よりも軸側に軸の端面外周を規制して位置決めを行う円錐状の凹形状の第2の案内面を有するキャップ保持手段をさらに備えることが望ましい。これにより、キャップと軸との間の相対的な位置合わせをさらに容易に行うことが可能になる。
【0012】
また、上述したキャップ、キャップ押え手段およびスナップリング押込み手段を一体にして、キャップの係合部を軸の端面に連接可能に移載する移載手段をさらに備えることが望ましい。これにより、軸を固定する治具やパレットなどを移動する必要がなく、軸の取出しが容易になるため、作業性を向上させることができる。
【0013】
また、上述したキャップの係合部は、軸の端面を覆う凹部であることが望ましい。これにより、スナップリングの端部(切欠け部)が軸の端面を傷つけることを防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した一実施形態のスナップリング組付装置について、図面を参照しながら説明する。
(1)スナップリング組付装置の構造
図1は、本実施形態のスナップリング組付装置の全体構造を示す正面図である。また、図2は本実施形態のスナップリング組付装置の全体構成を示す側面図である。
【0015】
図1および図2に示すように、本実施形態のスナップリング組付装置は、装置本体ベース12、スタンド13、ベース14、キャップ20、キャップ保持部30、キャップ押え部40、スナップリング押込み部50、移載部60を含んで構成されている。装置本体ベース12に、垂設したスタンド13を介してベース14が装置本体ベース12と平行に設けられている。
【0016】
また、ベース14には移載部60が設けられており、この移載部60は、キャップ20、キャップ保持部30、キャップ押え部40およびスナップリング押込み部50を一体にして、キャップ20をワーク2に連接可能に移動して載置する。
【0017】
図3および図4は、本実施形態のスナップリング組付装置によって組み付けられるスナップリングの外観図である。また、図5はスナップリングをワークの外周溝に組み付けする概要を示した図である。
図3に示すように、本実施形態のスナップリング組付装置によって組み付けられるスナップリング1は、丸線材1dを丸めてリング状にしたものであり、切断加工された鋭利な切欠け部1aを有している。また、スナップリング1は、ワーク2に組付前の内径がD1に設定されている。なお、図3に示したスナップリング1では、切欠け部1aが開いた状態に形成されているが、図4に示すように、ほぼ閉じた状態の切欠け部1bが形成されたスナップリング1を用いるようにしてもよい。
【0018】
図5に示すように、本実施形態のスナップリング組付装置は、組付対象のスナップリング1をワーク(軸)2の外周溝2aに嵌入して組付けるためのものである。ワーク2は、装置本体ベース12に位置決めされたパレット等の治具によって、ワーク2の軸心を垂直に、組付部である外周溝2aを上方にした姿勢で、位置決めされている。
【0019】
(1a)移載部60の詳細構造
図6は、移載部60近傍の詳細構造を示す側面図である。また、図7は移載部60近傍の詳細構造を示す正面図である。
図2、図6および図7に示すように、移載部60は、シリンダ61、ジョイント62、プレート63、シャフト64、軸受け65を含んで構成されている。
【0020】
移載部60のシリンダ61は、ロッドを下向きにベース14に設けられている。また、シリンダ61のロッドには、プレート63がジョイント62を介して取り付けられている。
また、図7に示すように、ベース14には軸受け65が垂直に貫入されており、プレート63にはシャフト64が上方に垂設してあって、軸受け65の軸受け穴に上下褶動可能に貫入されている。これにより、シリンダ61を駆動すると、プレート63が上下動作をする。
【0021】
(1b)キャップ20の詳細構造
図8は、キャップ20およびキャップ押え部40の詳細構造を示す断面図である。
図8に示すように、キャップ20は、キャップ本体21、センターピン22、蓋23、スプリング24、スプリングピン25を含んで構成されている。
【0022】
キャップ20は、キャップ本体21の軸芯に空けた穴に褶動可能な状態で貫入した段付きのセンターピン22を有している。このセンターピン22は、キャップ本体21の穴に貫入した状態で、反挿入側端面をスプリング24で押さえながら蓋23によって弾設されている。この蓋23は、キャップ本体21にスプリングピン25を打ち込むことにより止められている。
【0023】
また、キャップ本体21は、外周がテーパ状(円錐状)になっており、その大径部の外径D5は、ワーク2の外径D2と同径又はやや大きい径に設定されている。また、キャップ本体21の小径部は、スナップリング1の内径D1よりも小径に設定されている。
【0024】
蓋23の端部には、センター穴23aが設けられており、キャップ本体21の大径部先端には、ワーク2の先端面取部2bに係合する凹部27が設けられている。センターピン22が外力によってキャップ本体21の穴に押し込まれると、スプリング24を縮めて褶動可能になっており、センターピン22の尖った先端は、凹部27からワーク2のセンター穴2cを芯だし可能なように突出する。
【0025】
(1c)キャップ保持部30の詳細構造
図9は、キャップ保持部30の詳細構造を示す平面図である。また、図10はキャップ保持部30の詳細構造を示す正面図である。図11は、キャップ保持部30の詳細構造を示す側面図である。
【0026】
図6および図9〜図11に示すように、キャップ保持部30は、ブラケット31、プレート32、ストッパ33、直動ガイド34、エンドプレート35、スプリング36、ホルダー37を含んで構成されている。
キャップ保持部30のプレート32は、プレート63の下方にブラケット31を介して取り付けられている。このプレート32の下面には直動ガイド34が設けられており、直動ガイド34に沿って相互に平行移動させてキャップ20の外径を把持して保持可能なように、ホルダー37が直動ガイド34の可動部に各々設けられている。
【0027】
また、直動ガイド34の両端側にあっては、プレート32の端面にエンドプレート35が各々設けられており、一方端がこのエンドプレート35に当接した各スプリング36によって各々のホルダー37を内方向に付勢している。また、プレート32の中央部にはストッパ33が設けられており、どちらか一つのホルダー37の内側をこのストッパ33にストッパボルトを介して当接させることにより、キャップ20の把持位置を決めるようになっている。なお、スプリング36の力(ばね定数)は、ストッパ33に当接させる側がもう一方よりも強く設定されている。
【0028】
また、ホルダー37の下方にはワーク2の外径D2を規制してセンタリングするために円錐状にくり貫いた凹部の案内面を有するワークガイド70が各々設けられており、このワークガイド70に隣接して、各々ステー38を介してキャップ20の軸心から外側にカムフォロア39が設けられている。ワークガイド70に円錐状の案内面を形成することにより、キャップ20とワーク2との間の相対的な位置合わせを容易に行うことが可能になる。
【0029】
(1d)スナップリング押込み部50の詳細構造
図1に示すように、スナップリング押込み部50は、シャフト51、軸受け52、プレート53、シリンダ54、ジョイント55、プレート56、プッシャガイド57、ガイド58を含んで構成されている。
【0030】
プレート63の上方に、垂設したシャフト51を介してプレート53が設けられており、プレート53の上方にはシリンダ54がロッドを下向きに取り付けられている。このシリンダ54のロッドには、プレート56がジョイント55を介して取り付けられている。
【0031】
また、プレート56には、軸受け穴が垂直になるように軸受け52が設けられており、この軸受け52の軸受け穴にはシャフト51が上下褶動可能な状態で取り付けられている。このため、シリンダ54を駆動すると、プレート56を上下方向に移動させることができる。
【0032】
プレート56には、カムバー71がシャフト51に隣接して各々下向きに取り付けられており、下方のプレート63には、軸受け穴が垂直になるように軸受け69が各々設けられている。軸受け69は、カムバー71の外周を軸受け穴に沿って上下褶動可能にガイドしている。シリンダ54を駆動してプレート56を下降させると、カムバー71の先端の傾斜したカム部がカムフォロア39の外周部に係合して、カムフォロア39を各々外側に開くようになっており、反対にプレート56を上昇させると、カムフォロア39が各々スプリング36の力で内側に閉じるようになっている。したがって、カムフォロア39は、ホルダー37と一体に、カムバー71の上下移動量に応じて開閉しており、カムバー71のカムの変化範囲内において、ホルダー37の移動量(開き量)を任意に設定することができる。
【0033】
図1に示すように、スナップリング押込み部50は、プレート56の中央にプッシャガイド57がワーク2の組付方向側に垂直に取り付けられている。プレート63の上面には、ガイド58がプレート63に対して垂直に設けてあって、プッシャガイド57は、ガイド58のガイド部に褶動可能に貫入されている。
【0034】
また、図8に詳細に示すように、プッシャガイド57の下方は同軸芯上にキャップガイド57aが分割されて設けられている。このキャップガイド57aの下端部には、当て部59が同軸芯上に設けられている。キャップガイド57aは、リング状に構成されており、外径はガイド58のガイド部に褶動可能であり、内径はワーク2の外径D2およびキャップ本体21の大径D5より大きい外径D6に設定されている。
【0035】
また、当て部59の外径は、キャップガイド57aの外径よりやや小径に設定されており、内径はワーク2の外径D2およびキャップ本体21の大径D5よりやや大きく、かつ、内径D1のスナップリング1に当て部59が係合して押し込み可能なように内径D4に設定されている。
【0036】
(1e)キャップ押え部40の詳細構造
また、キャップ押え部40は、図8に示すように、プッシャガイド57およびキャップガイド57aに埋設されており、プッシャガイド57の下方に座グリ穴を設けてスプリング81が納められている。
【0037】
さらに、キャップガイド57aの内径D6に褶動可能な外径のプッシャ41が設けられ、スプリング81で下方にこのプッシャ41を付勢している。プッシャ41は段付き形状を有しており、段付き部の小径は、当て部59の内径D4よりやや小径に設定されており、プッシャ41の段付きの大径端部を当て部59の上面に当接して止めるようにしてある。
【0038】
図8に示すように、プッシャ41の中心軸には、座グリ穴を設けてスプリング44で下方に向けて押すように、センターピン42が褶動可能に貫入されている。このセンターピン42の下方への飛び出しは、プッシャ41とセンターピン42とに貫入したピン43で止めてある。
【0039】
プッシャ41を下降させると、センターピン42のセンター部がキャップ20のセンター穴23aに係合して、センターピン42を奥に沈ませながらキャップ20の芯だしを行い、更にプッシャ41の下端面がキャップ20の蓋23上面に当接して、キャップ20をワーク2に押し付けるようになっている。
【0040】
上述したセンターピン42が第1の位置合わせ手段に、キャップ押え部40がキャップ押え手段に、スナップリング押込み部50がスナップリング押込み手段に、センター穴23aが第1のセンター穴にそれぞれ対応する。また、センターピン22が第2の位置合わせ手段に、センター穴2cが第2のセンター穴に、プッシャガイド57、キャップガイド57aがガイド部に、キャップ保持部30がキャップ保持手段に、移載部60が移載手段にそれぞれ対応する。また、凹部27がキャップ20の係合部に、キャップ20のテーパ状の外周面が第1の案内面に、ワークガイド70の円錐状にくり貫いた凹形状の案内面が第2の案内面にそれぞれ対応する。
【0041】
(2)スナップリング組付装置の動作
本実施形態のスナップリング組付装置は、このような構造を有しており、次にスナップリング1をワーク2に組み付ける一連の動作について説明する。
本実施形態のスナップリング組付装置は、原位置において、ワーク2が装置本体ベース12にパレット等の治具によって組付部である外周溝2aを上方にした姿勢で位置決めされている。
【0042】
一方、キャップ保持部30では、スプリング36の弾力によってホルダー37を閉じる方向に相互に力が加わっており、キャップ20の外径D5の外周部を把持して垂直に保持した状態にある。キャップ20とその上部のキャップ押え部40との間には適切な空間が確保されている。ロボットハンド等を使用して、この空間からスナップリング1を差し入れてキャップ20へ貫入(セット)した後、図示しない制御装置の制御によって、以下に示すスナップリング1の組付サイクルが開始される。
【0043】
(2a)まず、図2および図6に示した移載部60のシリンダ61を駆動してプレート63を下降させることにより、キャップ20を保持した状態のキャップ保持部30、キャップ押え部40、スナップリング押込み部50がプレート63と一体になって下降する。このとき、ホルダー37の下方にあるワークガイド70の円錐状にくり貫いたテーパ部でワーク2の先端の外径部を規制しながらセンターの位置決めが行われる。
【0044】
そして、プレート63の下降端においては、キャップ保持部30に保持されたキャップ20のセンターピン22のセンターが、ワーク2のセンター穴2cに係合する。これにより、キャップ20の凹部27が、ワーク2の先端面取2bに係合する状態となる。
【0045】
(2b)次に、スナップリング押込み部50のシリンダ54を駆動してプレート56を下降させる。図12は、スナップリング押込み部50およびキャップ保持部30の動作状態を示す正面図である。
プレート56の下降に伴って、プレート56に取り付けられたキャップ押え部40を含むプッシャガイド57とカムバー71が下降するので、キャップ押え部40のセンターピン42のセンター部がキャップ20のセンター穴23aに係合し、センターピン42を奥に沈ませながらキャップ20の芯だしをする。さらに、プッシャ41の下端面がキャップ20の蓋23上面に当接して、キャップ20の凹部27をワーク2の先端面取2bに押し付ける。
【0046】
そうすると、キャップ押え部40はキャップ20を支持するとともに、キャップ20のセンターピン22のセンターでワーク2のセンター穴2cをセンタリングし、キャップ20の凹部27をワーク2の先端面取2bにしっかりと係合させることができる。
【0047】
一方、カムバー71が下降すると、カムバー71の先端の傾斜したカム部がキャップ保持部30のカムフォロア39の外径部に係合する。カムフォロア39は、ホルダー37と一体に外側に開きはじめ、カム部の変化部から平行部に移行すると、ホルダー37が外側にスプリング36を縮めながら押し広げられた状態に維持され、キャップ20はホルダー37から開放されてキャップ押え部40のプッシャ41によるワーク2への押し付けのみによって保持されることになる。
【0048】
(2c)次に、スナップリング押込み部50が下降すると、キャップガイド57aがキャップ20の外周を覆いはじめ、当て部59の当接部がキャップ20にセットしてあるスナップリング1の上面を均一に押圧する。このとき、スナップリング1は、キャップ20のテーパ状の案内部に沿って徐々に押し拡げられつつ押し下げられ、ワーク2に移し替えられる。したがって、スナップリング押込み部50の下降端においては、スナップリング1がワーク2の外周溝2aに縮径して嵌り、組み付けられる。
【0049】
(2d)次に、シリンダ54を駆動してプレート56を上昇させると、スナップリング押込み部50が上昇をはじめる。これに伴って、当て部59の当接部がスナップリング1の上面から離れはじめると、当て部59に干渉しないタイミングにおいてカムバー71が上昇する。カムバー71の先端のカム部がカムフォロア39の外径部に係合すると、カムフォロア39はスプリング36の力で、ホルダー37と一体に内側に閉じはじめる。さらにカム部の平行部から変化部に戻ると、ホルダー37が内側の原位置に戻され、キャップ20は元通りにホルダー37によって保持される。
【0050】
また、スナップリング押込み部50とともにキャップ押え部40のプッシャ41も上昇するので、センターピン42もスプリング44によって元に戻され、キャップ押え部40はキャップ20から離れるとともに、キャップ20のセンタリングを解除することになり、スナップリング押込み部50が上昇位置において原位置に戻ったことなる。
【0051】
(2e)次に、移載部60のシリンダ61を駆動してプレート63を上昇させることにより、キャップ20を保持した状態のキャップ保持部30、キャップ押え部40、スナップリング押込み部50とを一体に上昇させると、移載部60が上昇位置において原位置に戻る。このようにして、スナップリング1の一連の組付サイクルが終了する。
【0052】
このように、本実施形態のスナップリング組付装置は、手組みでも使用可能なキャップ20を使用してスナップリング1の組み付けを行う簡単な構成を有しており、安価に製作することができる。
また、キャップ押え部40に備わったセンターピン42をキャップ20のセンター穴23aに係合させてキャップ20の位置合わせを行うことにより、スナップリング1の取付対象となるワーク2に対するキャップ20の位置合わせを容易かつ高精度で行うことが可能になる。また、キャップ20に備わったセンターピン22をワーク2のセンター穴2cに係合させてワーク2の位置合わせを行うことにより、ワーク2の位置合わせを容易かつ高精度で行うことが可能になる。特に、これら2種類のセンターピン42、22を用いて位置合わせを行うことにより、キャップ20とワーク2との間の相対的な位置精度を高めることが可能になる。
【0053】
また、キャップ保持部30では、スプリング36の弾力によってホルダー37を閉じる方向に両側から力を加え、キャップ20の外径を把持して保持しているので、特別な工具を用いることなく容易にキャップ20の交換ができ、メンテナンス性がよい。
【0054】
また、キャップ20とキャップ押え部40との間には適宜な空間を設けてあり、この空間からスナップリング1を差し入れてキャップ20へ貫入(セット)することが可能であり、本実施形態のようにロボットハンド等を用いなくても、人手によってスナップリング1をセットすることも可能である。したがって、本実施形態のスナップリング組付装置は、全自動のみならず、半自動機にも適用することが可能であり、エアーシリンダ54を用いる代わりにアーバープレス等に組付治具として取り付けることによって、スナップリング1の組み付けを人手によって行うこともできるので適用範囲を広げることが可能になる。
【0055】
また、移載部60を用いれば、キャップ20を離れたところからワーク2の先端面取部2bにキャップ20の凹部27を係合(連接)可能に移載できるので、ワーク2を固定する治具やパレットなどを移動する必要がなく、ワーク2の取出しが容易にでき、作業性を向上させることができる。
【0056】
また、キャップ押え部40を用いることによりセンターピン42でキャップ20の軸芯の位置合わせを行うことができるうえ、プッシャ41でキャップ20を押圧して、キャップ20の凹部27をワーク2の先端面取部2bに押圧(連接)してキャップ20の軸芯に対するワーク2の軸芯の位置合わせを行うことができる。
【0057】
また、スナップリング押込み部40を用いることにより、キャップ20の凹部27に内設したスプリング1の押し圧でキャップ20のセンタ−ピン22をワーク2のセンターに押圧してキャップ20に対するワーク2の軸芯の位置合わせを行うことができる。
【0058】
また、キャップ保持部30に設けたワークガイド70のガイド部(円錐状にくり貫くように形成した部分)によって、スナップリング押込み部50でワーク2の軸芯の位置合わせをする前に、ワーク2の先端部外周を規制してワーク2の軸心を合わせることができるので、対象ワーク2の軸心が傾きやすく芯ずれが常に発生する状態であっても、効率よくワーク2の軸芯の位置合わせを行うことができる。
【0059】
また、スナップリング押込み部50を用いることにより、スナップリング1をキャップ20の案内部に沿って徐々に押し拡げながら押込む際に、スナップリング1は閉じる方向に大きな力が生じる。しかし、キャップ20の凹部27がワーク2の先端面取部2bに係合して全周を覆っているため、スナップリング1の鋭利な切欠け部1a(あるいは1b)がワーク2の先端面取部2bに喰い込むことなく、ワーク2に品質的に有害な深い傷を付けることなくスナップリング1を移し替えすることができる。
【0060】
また、スナップリング押込み部50を用いることにより、キャップ20にセットしたスナップリング1の上面をリング状(継目無し)の当て部59で均一に押圧するため、スナップリング1の切欠け部1a(1b)が上下方向に捩じれることなく、小さな推力でスナップリング1をワーク2の外周溝2aに確実に組み付けることができる。
【0061】
また、スナップリング押込み部50のプッシャ部は移動ストロークが長い為、深い穴加工が必要であり、高い加工精度も要求されるので製造コストが高く、一般的にスナップリング1の当接面であるプッシャ部の当て部は局部的に常に大きなストレスを受けることになり、その影響による摩耗(窪み)が著しく、当て部を定期的に保守交換の必要がある。
【0062】
上述のようなことから、プッシャ部を当て部59とそれ以外の部品とに分割した構造にすることにより、当て部59を製作しやすいリング状の分割部品とすることができ、製造コストを下げて保守交換を容易にすることが可能になる。
また、上述したプッシャ部をさらにプッシャガイド57とキャップガイド57aと当て部59とに3分割することにより、プッシャガイド57は精度の良い深い穴加工が不要になって加工が簡単にできるうえ、当て部59のみを極めて精度良く加工することが容易になり、さらにプッシャの製造コストを下げることができる。
【0063】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、ワーク2の先端端面の外周部に先端面取部2bを形成するとともに、キャップ20の係合部を凹部27としたが、先端面取部2bをなくしてワーク2の先端端面と外周面とが直角をなすようにするとともに、キャップ20の係合部を単純な平面としてもよい。また、キャップ20の凹部27の先端をワーク2の外周面側に延長して、キャップ20の係合部でワーク2を部分的に覆うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のスナップリング組付装置の全体構造を示す正面図である。
【図2】本実施形態のスナップリング組付装置の全体構成を示す側面図である。
【図3】本実施形態のスナップリング組付装置によって組み付けられるスナップリングの外観図である。
【図4】本実施形態のスナップリング組付装置によって組み付けられるスナップリングの外観図である。
【図5】スナップリングをワークの外周溝に組み付けする概要を示した図である。
【図6】移載部近傍の詳細構造を示す側面図である。
【図7】移載部近傍の詳細構造を示す正面図である。
【図8】キャップおよびキャップ押え部の詳細構造を示す断面図である。
【図9】キャップ保持部の詳細構造を示す平面図である。
【図10】キャップ保持部の詳細構造を示す正面図である。
【図11】キャップ保持部の詳細構造を示す側面図である。
【図12】スナップリング押込み部およびキャップ保持部の動作状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 スナップリング
1a、1b 切欠け部
2 ワーク
2a 外周溝
2b 先端面取部
2c センター穴
12 装置本体ベース
13 スタンド
14 ベース
20 キャップ
21 キャップ本体
22 センターピン
23a センター穴
27 凹部
30 キャップ保持部
40 キャップ押え部
42 センターピン
50 スナップリング押込み部
57 プッシャガイド
57a キャップガイド
59 当て部
60 移載部
70 ワークガイド

Claims (9)

  1. 端面および外周面を有する軸の外周溝にスナップリングを嵌入して組み付けるスナップリング組付装置であって、
    前記軸の端面を覆って係合する係合部と、前記係合部に向かって外径を漸増させて前記スナップリングの移動を案内する第1の案内面とを有するキャップと、
    前記キャップの軸心の位置合わせを行う第1の位置合わせ手段と、
    前記係合部を前記軸の端面に押圧するキャップ押え手段と、
    前記スナップリングを前記第1の案内面および前記軸の外周面に沿って移動させることにより、前記外周溝に前記スナップリングを組み付けるスナップリング押込み手段と、
    を備えることを特徴とするスナップリング組付装置。
  2. 請求項1において、
    前記キャップは、前記係合部と反対側端面に位置決め用の第1のセンター穴を有しており、
    前記第1の位置合わせ手段は、前記キャップ押え手段に設けられて前記第1のセンター穴に係合する第1のセンターピンであることを特徴とするスナップリング組付装置。
  3. 端面および外周面を有する軸の外周溝にスナップリングを嵌入して組み付けるスナップリング組付装置であって、
    前記軸の端面を覆って係合する係合部と、前記係合部に向かって前記スナップリングの移動を案内する第1の案内面とを有するキャップと、
    前記係合部を前記軸の端面に押圧するキャップ押え手段と、
    前記軸の端面の位置合わせを行う第2の位置合わせ手段と、
    前記スナップリングを前記第1の案内面および前記軸の外周面に沿って移動させることにより、前記外周溝に前記スナップリングを組み付けるスナップリング押込み手段と、
    を備えることを特徴とするスナップリング組付装置。
  4. 請求項1または2において、
    前記軸の端面の位置合わせを行う第2の位置合わせ手段をさらに備えることを特徴とするスナップリング組付装置。
  5. 請求項3または4において、
    前記軸の端面中央には第2のセンター穴が形成されており、
    前記第2の位置合わせ手段は、前記キャップに設けられて前記第2のセンター穴に係合する第2のセンターピンであることを特徴とするスナップリング組付装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記スナップリング押込み手段は、前記スナップリングに当接する当て部と、前記当て部を押圧することにより前記スナップリングを移動させるガイド部とを有することを特徴とするスナップリング組付装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記キャップを保持するとともに、前記キャップの係合部よりも前記軸側に前記軸の端面外周を規制して位置決めを行う円錐状の凹形状の第2の案内面を有するキャップ保持手段をさらに備えることを特徴とするスナップリング組付装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかにおいて、
    前記キャップ、前記キャップ押え手段および前記スナップリング押込み手段を一体にして、前記キャップの係合部を前記軸の端面に連接可能に移載する移載手段をさらに備えることを特徴とするスナップリング組付装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかにおいて、
    前記キャップの係合部は、前記軸の端面を覆う凹部であることを特徴とするスナップリング組付装置。
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