JPH11101632A - 超音波計測装置 - Google Patents

超音波計測装置

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JPH11101632A
JPH11101632A JP9276656A JP27665697A JPH11101632A JP H11101632 A JPH11101632 A JP H11101632A JP 9276656 A JP9276656 A JP 9276656A JP 27665697 A JP27665697 A JP 27665697A JP H11101632 A JPH11101632 A JP H11101632A
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ultrasonic
ultrasonic wave
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propagation
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誠 落合
Masahiko Otsuki
政彦 大槻
Takashi Butsuen
隆 仏円
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計測対象が小型であったり狭隘部にある場合
や溶接中の金属など高温の場合であっても、計測対象の
厚さ、相変化の位置、組成変化の状態を精度良く計測で
きる超音波計測装置を提供する。 【解決手段】 計測対象のある部分に非接触で超音波送
信手段から超音波を励起し、計測対象中を伝播した超音
波を非接触で超音波受信手段により検出する。そして、
伝播時間計測手段では、超音波を送信した送信時刻と超
音波を受信した受信時刻との時間差から超音波の伝播時
間を測定する。速度校正手段では、温度測定手段で測定
した測定対象の温度または温度分布から測定対象中の超
音波の伝播速度を校正し、伝播経路長測定手段では、伝
播時間計測手段で計測した伝播時間と速度校正手段で求
められる伝播速度とから超音波の伝播経路長を算出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を用いて、
計測対象の媒質の厚さ、深さ方向の相変化の境界位置、
深さ方向の組成状態を計測する超音波計測装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、計測対象の深さ方向の情報を計
測する計測手法としては、図15に示すような超音波エ
コー法が知られている。この超音波エコー法では、以下
のようにして計測対象の深さ方向の情報が計測される。
簡単のためここでは計測対象1が固体である場合につい
て説明する。
【0003】まず、計測対象1に対してカプラント2を
介して超音波探触子3を接触させる。この状態で送信器
4から電気信号を超音波探触子3に印加し、超音波探触
子3から計測対象1中に超音波5を送信する。送信され
た超音波5は計測対象1中を伝播し、裏面で反射されて
再び超音波探触子3の近傍に反射してくる。この反射波
は超音波探触子3で受信され、送信の逆作用によって電
気信号に変換されて信号検出器6に入力される。信号検
出器6には送信器4からの送信信号も入力されており、
信号検出器6における送信信号の受信時刻と受信信号の
受信時刻との時間差Δt、つまり計測対象1中を超音波
5が伝播した時間が計測される。
【0004】ここで、信号検出器6には予め計測対象1
中を伝わる超音波の伝播速度vsが入力されており、計
測した時間差Δtと超音波の伝播速度vsとから、計測
対象1の厚さdが(1)式の関係から算出される。
【0005】d=vs・Δt/2 …(1) 図15の例では、計測対象1は一様な固相であることを
仮定したが、計測対象1の一部が融解し液相7を呈して
いる場合には、図16に示すように、固相8と液相7と
の境界領域で発生する反射波9と、液相表面すなわち計
測対象1の裏面で発生する反射波10との双方について
計測することになる。
【0006】一方、非接触の超音波送信手法としては、
例えばレーザー光を用いた技術がある。これは短パルス
高エネルギーのレーザー光をある制御対象1に照射する
と、照射点付近にレーザーエネルギーの吸収による熱応
力あるいは気化(アブレーション)圧縮力が発生し、そ
の作用による歪みが超音波となって対象中を伝播すると
いう手法である。この手法はJ.D.Aussel("Generation
Acoustic Waves by Laser: Theoretical and Experimen
tal Study of the Emission Source," Ultrasonics, vo
l.24(1988), 246-255)らによって理論的かつ実験的に
明らかにされている。
【0007】また、レーザー光によって発生した超音波
の伝播方向(指向性)を制御する手法としては、例えば
光ファイバーを用いる方法がJ.Jarzynski("The Use of
Optical Fibers to Enhance the Laser Generation of
Ultrasonic Waves," Journalof the Acoustical Societ
y of America, Vol.85(1989), 158-162)らによって、
またブラッグ回折を用いる方法がR.F.Ing("Focusing a
nd Beamsteering of Laser Generated Ultrasound," IE
EE-1989 Ultrasonics Symposium, 539-544)らによって
明らかにされている。
【0008】また、非接触の超音波受信手段としても、
例えばレーザー光を用いた技術がある。これは超音波が
計測対象のある面に到達すると発生する微小振動を、レ
ーザー光の進行方向の変化(偏向)や反射光の位相差、
周波数遷移量などから計測するものであり、例えば山脇
("レーザ超音波と非接触材料評価," 溶接学会誌, 第64
巻(1995), 104-108)によって解説されている。また、
計測対象1内部の組成状態、例えば、固体試料中の粒界
寸法の分布状況などは、現在では試料を破壊し、その断
面をエッチング処理して顕微観察している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の超音
波探触子3を用いた計測手法は、簡便な深さ方向の情報
計測手段であり通常の計測対象に対しては有効である
が、超音波探触子3を設置する際にはカプラントの塗布
が必要であり、これは作業工程の増加につながる。ま
た、計測対象1が小型であったり狭隘部にある場合に
は、超音波探触子3を設置することが困難である。
【0010】さらに、計測対象1が溶接中の金属など高
温の場合には、カプラント2の蒸発や超音波探触子3の
温度による損傷を防止する特殊な機構が必要となる上、
媒質の温度あるいは温度勾配によって超音波の伝播速度
が変化し、正確な測定が困難になる。また、上記の破壊
法による計測対象1内部の組成状態計測手法は、手法
上、使用中の機器に対しては実施することができない。
【0011】本発明の目的は、計測対象が小型であった
り狭隘部にある場合や溶接中の金属など高温の場合であ
っても、計測対象の厚さ、相変化の位置、組成変化の状
態を精度良く計測できる超音波計測装置を提供すること
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わる
超音波計測装置は、計測対象のある部分に非接触で超音
波を励起する超音波送信手段と、計測対象中を伝播した
超音波を非接触で検出する超音波受信手段と、超音波送
信手段で超音波を送信した送信時刻と超音波受信手段が
超音波を受信した受信時刻の時間差から超音波の伝播時
間を測定する伝播時間計測手段と、計測対象の温度また
は温度分布を測定する温度測定手段と、温度測定手段で
測定した温度または温度分布から測定対象中の超音波の
伝播速度を校正する速度校正手段と、伝播時間計測手段
で計測した伝播時間と速度校正手段で求められる伝播速
度とから超音波の伝播経路長を算出する伝播経路長測定
手段とを具備したものである。
【0013】請求項1の発明に係わる超音波計測装置で
は、計測対象のある部分に非接触で超音波送信手段から
超音波を励起し、計測対象中を伝播した超音波を非接触
で超音波受信手段により検出する。そして、伝播時間計
測手段では、超音波送信手段から超音波を送信した送信
時刻と超音波受信手段が超音波を受信した受信時刻との
時間差から超音波の伝播時間を測定する。速度校正手段
では、温度測定手段で測定した測定対象の温度または温
度分布から測定対象中の超音波の伝播速度を校正し、伝
播経路長測定手段では、伝播時間計測手段で計測した伝
播時間と速度校正手段で求められる伝播速度とから超音
波の伝播経路長を算出する。これにより、測定対象の厚
さを検出する。
【0014】請求項2の発明に係わる超音波計測装置
は、計測対象のある部分に非接触で超音波を励起する超
音波送信手段と、計測対象中を伝播した超音波が伝播経
路上の音響特性変化領域で反射されて発生する反射波を
非接触で検出する超音波受信手段と、超音波送信手段で
超音波を送信した送信時刻と超音波受信手段が反射波を
受信した受信時刻との時間差から超音波の伝播時間を測
定する伝播時間計測手段と、計測対象の温度または温度
分布を測定する温度測定手段と、温度測定手段で測定し
た温度または温度分布から測定対象中の超音波の伝播速
度を校正する速度校正手段と、伝播時間計測手段で計測
した伝播時間と速度校正手段で求められる伝播速度とか
ら超音波の伝播経路長を算出する伝播経路長測定手段と
を具備したものである。
【0015】請求項2の発明に係わる超音波計測装置で
は、計測対象のある部分に非接触で超音波送信手段から
超音波を励起し、計測対象中を伝播した超音波が伝播経
路上の音響特性変化領域で反射されて発生する反射波を
非接触で超音波受信手段により検出する。そして、伝播
時間計測手段では、超音波送信手段で超音波を送信した
送信時刻と超音波受信手段が反射波を受信した受信時刻
の時間差から超音波の伝播時間を測定し、速度校正手段
では、温度測定手段で測定した計測対象の温度または温
度分布から測定対象中の超音波の伝播速度を校正する。
伝播経路長測定手段は、伝播時間計測手段で計測した伝
播時間と速度校正手段で求められる伝播速度とから超音
波の伝播経路長を算出する。これにより、音響特性変化
領域の厚さを検出する。
【0016】請求項3の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項1または請求項2に記載の超音波計測装置に
おいて、計測対象に対して超音波送信手段で超音波を励
起する位置または超音波の進行方向を任意に駆動するた
めの送信位置走査手段と、計測対象中を伝播した超音波
または反射波の超音波受信手段によるその検出位置を任
意に駆動するための受信位置走査手段と、送信位置走査
手段と受信位置走査手段とからその位置情報を入力され
各々の位置関係における伝播経路長測定手段の出力信号
を位置情報と対応づけて記録する記録手段と、記録手段
に記録された情報を数表またはグラフまたは画像として
表示する表示手段とを具備したものである。
【0017】請求項3の発明に係わる超音波計測装置で
は、請求項1または請求項2に記載の超音波計測装置の
作用に加え、送信位置走査手段は、計測対象に対して超
音波送信手段で超音波を励起する位置または超音波の進
行方向を任意に駆動し、受信位置走査手段は、計測対象
中を伝播した超音波または反射波の超音波受信手段によ
るその検出位置を任意に駆動する。そして、記録手段
は、送信位置走査手段と受信位置走査手段とからその位
置情報を入力し各々の位置関係における伝播経路長測定
手段の出力信号を位置情報と対応づけて記録する。ま
た、表示手段は、記録手段に記録された情報を数表また
はグラフまたは画像として表示する。
【0018】請求項4の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項1または請求項2に記載の超音波計測装置に
おいて、計測対象の超音波送信手段および超音波受信手
段に対する位置を駆動するための計測対象位置走査手段
と、計測対象位置走査手段からその位置情報を入力さ
れ、各々の位置関係における伝播経路長測定手段の出力
信号を位置情報と対応づけて記録する記録手段と、記録
手段に記録された情報を数表またはグラフまたは画像と
して表示する表示手段とを具備したものである。
【0019】請求項4の発明に係わる超音波計測装置で
は、請求項1または請求項2に記載の超音波計測装置の
作用に加え、計測対象位置走査手段は、計測対象の超音
波送信手段および超音波受信手段に対する位置を駆動
し、記録手段は、計測対象位置走査手段からその位置情
報を入力し各々の位置関係における伝播経路長測定手段
の出力信号を位置情報と対応づけて記録する。また、表
示手段は、記録手段に記録された情報を数表またはグラ
フまたは画像として表示する。
【0020】請求項5の発明に係わる超音波計測装置
は、計測対象のある部分に非接触で超音波を励起する超
音波送信手段と、計測対象中を伝播した超音波が伝播経
路上の音響特性変化領域で反射または散乱または回折ま
たは透過された超音波を非接触で検出する超音波受信手
段と、計測対象の温度または温度分布を測定する温度測
定手段と、温度測定手段で測定した温度または温度分布
から測定対象中の超音波の伝播速度を校正する速度校正
手段と、速度校正手段で求められる伝播速度を考慮して
超音波受信手段で受信した信号を予め用意したリファレ
ンス信号と比較する信号波形評価手段と、信号波形評価
手段の評価結果から超音波の伝播経路の状態を診断する
伝播経路診断手段とを具備したものである。
【0021】請求項5の発明に係わる超音波計測装置で
は、計測対象のある部分に非接触で超音波送信手段から
超音波を励起し、計測対象中を伝播した超音波が伝播経
路上の音響特性変化領域で反射または散乱または回折ま
たは透過された超音波を非接触で超音波受信手段により
検出する。そして、温度測定手段で測定した計測対象の
温度または温度分布から測定対象中の超音波の伝播速度
を速度校正手段で校正し、信号波評価手段では、速度校
正手段で求められる伝播速度を考慮して超音波受信手段
で受信した信号を予め用意したリファレンス信号と比較
し、伝播経路診断手段では、信号波形評価手段の評価結
果から超音波の伝播経路の状態を診断する。
【0022】請求項6の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項5に記載の超音波計測装置において、信号波
形評価手段においてリファレンス信号と受信信号との間
で比較される物理量は、信号のレベルまたは周波数スペ
クトルまたは位相またはパルス幅または伝播時間または
減衰率、あるいはそれら物理量の複数個の組み合わせと
したものである。
【0023】請求項6の発明に係わる超音波計測装置で
は、請求項5に記載の超音波計測装置の作用に加え、信
号波形評価手段では、信号のレベルまたは周波数スペク
トルまたは位相またはパルス幅または伝播時間または減
衰率、あるいはそれら物理量の複数個の組み合わせにつ
いて、リファレンス信号と比較する。
【0024】請求項7の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項5または請求項6に記載の超音波計測装置に
おいて、計測対象に対して超音波送信手段で超音波を励
起する位置または超音波の進行方向を任意に駆動するた
めの送信位置走査手段と、計測対象中を伝播した超音波
の超音波受信手段によるその検出位置を任意に駆動する
ための受信位置走査手段と、送信位置走査手段と受信位
置走査手段とからその位置情報を入力され各々の位置関
係における伝播経路診断手段の出力情報を位置情報と対
応づけて記録する記録手段と、記録手段に記録された情
報を数表またはグラフまたは画像として表示する表示手
段とを具備したものである。
【0025】請求項7の発明に係わる超音波計測装置で
は、請求項5または請求項6に記載の超音波計測装置の
作用に加え、送信位置走査手段は、計測対象に対して超
音波送信手段で超音波を励起する位置または超音波の進
行方向を任意に駆動し、受信位置走査手段は、計測対象
中を伝播した超音波の超音波受信手段によるその検出位
置を任意に駆動する。そして、記録手段は、送信位置走
査手段と受信位置走査手段とからその位置情報を入力し
各々の位置関係における伝播経路診断手段の出力情報を
位置情報と対応づけて記録し、表示手段は、記録手段に
記録された情報を数表またはグラフまたは画像として表
示する。
【0026】請求項8の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項5または請求項6に記載の超音波計測装置に
おいて、計測対象の超音波送信手段および超音波受信手
段に対する位置を駆動するための計測対象位置走査手段
と、計測対象位置走査手段からその位置情報を入力され
各々の位置関係における伝播経路診断手段の出力情報を
位置情報と対応づけて記録する記録手段と、記録手段に
記録された情報を数表またはグラフまたは画像として表
示する表示手段とを具備したものである。
【0027】請求項8の発明に係わる超音波計測装置で
は、請求項5または請求項6に記載の超音波計測装置の
作用に加え、計測位置走査手段は、計測対象の超音波送
信手段および超音波受信手段に対する位置を駆動し、記
録手段は、計測対象位置走査手段からその位置情報を入
力し各々の位置関係における伝播経路診断手段の出力情
報を位置情報と対応づけて記録し、表示手段は、記録手
段に記録された情報を数表またはグラフまたは画像とし
て表示する。
【0028】請求項9の発明に係わる超音波計測装置
は、計測対象のある部分に非接触で超音波を励起する超
音波送信手段と、計測対象中を伝播した超音波が伝播経
路上の音響特性変化領域で反射または散乱または回折ま
たは透過された超音波を非接触で検出する超音波受信手
段と、超音波送信手段で超音波を送信した送信時刻と超
音波受信手段が反射波を受信した受信時刻との時間差か
ら超音波の伝播時間を測定する伝播時間計測手段と、計
測対象の温度または温度分布を測定する温度測定手段
と、温度測定手段で測定した温度または温度分布と伝播
時間計測手段で計測した伝播時間とから計測対象内部の
超音波の伝播経路に沿った温度分布状態を推定する温度
分布推定手段とを具備したものである。
【0029】請求項9の発明に係わる超音波計測装置で
は、計測対象のある部分に非接触で超音波送信手段から
超音波を励起し、計測対象中を伝播した超音波が伝播経
路上の音響特性変化領域で反射または散乱または回折ま
たは透過された超音波を非接触で超音波受信手段により
検出する。伝播時間計測手段では、超音波送信手段で超
音波を送信した送信時刻と超音波受信手段が反射波を受
信した受信時刻との時間差から超音波の伝播時間を測定
し、温度分布推定手段では、温度測定手段で測定した計
測対象の温度または温度分布と伝播時間計測手段で計測
した伝播時間とから計測対象内部の超音波の伝播経路に
沿った温度分布状態を推定する。
【0030】請求項10の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項9に記載の超音波計測装置において、計測対
象に対して超音波送信手段で超音波を励起する位置また
は超音波の進行方向を任意に駆動するための送信位置走
査手段と、計測対象中を伝播した超音波の超音波受信手
段によるその検出位置を任意に駆動するための受信位置
走査手段と、送信位置走査手段と受信位置走査手段とか
らその位置情報を入力され各々の位置関係における温度
分布推定手段の出力情報を位置情報と対応づけて記録す
る記録手段と、記録手段に記録された情報を数表または
グラフまたは画像として表示する表示手段とを具備した
ものである。
【0031】請求項10の発明に係わる超音波計測装置
では、請求項9に記載の超音波計測装置の作用に加え、
送信位置走査手段は、計測対象に対して超音波送信手段
で超音波を励起する位置または超音波の進行方向を任意
に駆動し、受信位置走査手段は、計測対象中を伝播した
超音波の超音波受信手段によるその検出位置を任意に駆
動する。記録手段は、送信位置走査手段と受信位置走査
手段とからその位置情報を入力し各々の位置関係におけ
る温度分布推定手段の出力情報を位置情報と対応づけて
記録する。また、表示手段は、記録手段に記録された情
報を数表またはグラフまたは画像として表示する。
【0032】請求項11の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項9に記載の超音波計測装置において、計測対
象の超音波送信手段および超音波受信手段に対する位置
を駆動するための計測対象位置走査手段と、計測対象位
置走査手段からその位置情報を入力され各々の位置関係
における温度分布推定手段の出力情報を位置情報と対応
づけて記録する記録手段と、記録手段に記録された情報
を数表またはグラフまたは画像として表示する表示手段
とを具備したものである。
【0033】請求項11の発明に係わる超音波計測装置
では、請求項9に記載の超音波計測装置の作用に加え、
計測対象位置走査手段は、計測対象の超音波送信手段お
よび超音波受信手段に対する位置を駆動し、記録手段
は、計測対象位置走査手段からその位置情報を入力し各
々の位置関係における温度分布推定手段の出力情報を位
置情報と対応づけて記録する。また、表示手段は、記録
手段に記録された情報を数表またはグラフまたは画像と
して表示する。
【0034】請求項12の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項1乃至請求項4または請求項9乃至請求項1
1に記載の超音波計測装置において、伝播時間計測手段
は、予め用意した反射または散乱または回折または透過
された基本超音波波形を各々の反射波に関して発生時刻
の特定が可能な任意の信号波形に変換する信号変換機能
と、信号変換機能によって超音波受信手段の受信信号に
含まれる反射または散乱または回折または透過された超
音波の数だけの発生時刻の特定が可能な任意の信号波形
に変換された変換信号から各々の反射波の受信時刻を測
定する受信時刻測定機能と、送信時刻と受信時刻測定機
能からの受信時刻との時間差を検出する時間差検出機能
とを備えたものである。
【0035】請求項12の発明に係わる超音波計測装置
では、請求項1乃至請求項4または請求項9乃至請求項
11に記載の超音波計測装置の作用に加え、伝播時間計
測手段は、信号変換機能により、予め用意した反射また
は散乱または回折または透過された基本超音波波形を各
々の反射波に関して発生時刻の特定が可能な任意の信号
波形に変換し、信号変換機能によって超音波受信手段の
受信信号に含まれる反射または散乱または回折または透
過された超音波の数だけの発生時刻の特定が可能な任意
の信号波形に変換された変換信号から、受信時刻測定機
能は、各々の反射波の受信時刻を測定する。そして、時
間差検出機能は、送信時刻と受信時刻測定機能からの受
信時刻との時間差を検出する。
【0036】請求項13の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項1乃至請求項12に記載の超音波計測装置に
おいて、超音波送信手段は、時間的に間欠的または変調
波的なレーザー光であって、計測対象表面に熱歪みまた
はアブレーションを発生させるのに必要かつ十分なエネ
ルギー密度まで空間的に点状または円状または楕円状ま
たは線状または同心円状または点線状または格子状に集
光されたレーザー光を用いるようにしたものである。
【0037】請求項13の発明に係わる超音波計測装置
では、請求項1乃至請求項12に記載の超音波計測装置
の作用に加え、超音波送信手段からは、時間的に間欠的
または変調波的なレーザー光が送信される。また、この
レーザー光は、計測対象表面に熱歪みまたはアブレーシ
ョンを発生させるのに必要かつ十分なエネルギー密度を
有し、空間的に点状または円状または楕円状または線状
または同心円状または点線状または格子状に集光されて
照射される。
【0038】請求項14の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項13に記載の超音波計測装置において、超音
波送信手段として使われるレーザー光は、光ファイバー
によって光源から計測対象上の照射位置近傍まで導かれ
るようにしたものである。
【0039】請求項14の発明に係わる超音波計測装置
では、請求項13に記載の超音波計測装置の作用に加
え、超音波送信手段からのレーザー光は、光ファイバー
によって光源から計測対象上の照射位置近傍まで導かれ
る。
【0040】請求項15の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項1乃至請求項12に記載の超音波計測装置に
おいて、超音波受信手段における超音波の検出は、レー
ザー光の干渉現象または偏向現象を用いるようにしたも
のである。
【0041】請求項15の発明に係わる超音波計測装置
では、請求項1乃至請求項12に記載の超音波計測装置
の作用に加え、超音波受信手段は、レーザー光の干渉現
象または偏向現象を用いて超音波の検出を行う。
【0042】請求項16の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項15に記載の超音波計測装置において、超音
波受信手段として使われるレーザー光は、光ファイバー
によって光源から計測対象上の検出照射位置近傍まで導
かれ、かつその反射光が同一または別の光ファイバーに
よって干渉機構または偏向検知機構まで導かれるように
したものである。
【0043】請求項16の発明に係わる超音波計測装置
では、請求項15に記載の超音波計測装置の作用に加
え、超音波受信手段で使われるレーザー光は、光ファイ
バーによって光源から計測対象上の検出照射位置近傍ま
で導かれ、かつその反射光が同一または別の光ファイバ
ーによって干渉機構または偏向検知機構まで導かれる。
【0044】請求項17の発明に係わる超音波計測装置
は、請求項13乃至請求項16に記載の超音波計測装置
において、超音波送信手段のレーザー光による超音波送
信点と、超音波受信手段のレーザー光による超音波受信
点との間に遮蔽板を設けたものである。
【0045】請求項17の発明に係わる超音波計測装置
では、請求項13乃至請求項16に記載の超音波計測装
置の作用に加え、遮蔽板により計測対象の表面で発生す
る反射光や散乱光による外乱を防止できる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる超音波
計測装置の構成図である。
【0047】第1の実施の形態に係わる超音波計測装置
は、計測対象1のある面に非接触で超音波5を励起する
超音波送信手段11と、計測対象1中を伝播した超音波
5が伝播経路上の音響特性変化領域で反射されて発生す
る反射波9、10を非接触で検出する超音波受信手段1
2と、超音波送信手段11で超音波5を送信した送信時
刻t0と、超音波受信手段12が反射波9および10を
受信した受信時刻trの差から超音波5の伝播時間Δt
を測定する伝播時間計測手段13と、計測対象1の超音
波励起面またはその裏面の温度、あるいはその両方の温
度を測定する温度測定手段14と、温度測定手段14で
測定した温度Tから測定対象1中の超音波の伝播速度v
s(T)を校正する速度校正手段15と、伝播時間計測
手段13で計測した伝播時間Δtと速度校正手段15で
求められる伝播速度vs(T)から超音波5の伝播経路
長out1を算出する伝播経路長測定手段16とから構
成されている。
【0048】図1において、計測対象1に対して超音波
送信手段11から非接触で、しかも計測対象1の深さ方
向に指向性を持って超音波5は送信される。送信された
超音波5は計測対象1中を伝播し、計測対象1中の固相
8と液相7との境界領域、および液相表面すなわち計測
対象1の裏面で反射され、各々の位置から反射波9およ
び反射波10が発生する。これらの反射波9、10は、
超音波検出手段12によって非接触で検出される。
【0049】ここで、超音波送信手段11からは、時間
的に間欠的または変調波的に照射されるレーザー光が出
力される。そして、計測対象1の表面に熱歪みまたはア
ブレーションを発生させるのに必要かつ十分なエネルギ
ー密度まで、空間的に点状または円状または楕円状また
は線状または同心円状または点線状または格子状に集光
されたレーザー光が出力される。また、超音波受信手段
12における超音波の検出には、レーザー光の干渉現象
を用いたり、レーザー光の偏向現象を用いて行う。
【0050】非接触の超音波送信手段11および超音波
受信手段12にレーザー光を用いた場合の検出波形の1
例を図2に示す。図2において、時刻t0は送信用レー
ザー光の発振時刻、時刻tr9は固相8と液相7との境
界から反射されてきた超音波9の受信時刻、時刻tr1
0は計測対象裏面から反射されてきた超音波10の受信
時刻である。
【0051】超音波送受信がレーザー光を用いて行われ
た場合、光の伝播速度は超音波の伝播速度に比べて極め
て早いことから、超音波送信手段11内でレーザー光が
発振した時刻t0がすなわち超音波5が計測対象1表面
に励起された時刻、超音波受信手段12内のレーザー干
渉計またはレーザー偏向計が超音波を検出した時刻tr
がすなわち反射波9および10が計測対象1の表面に到
達した時刻と扱うことができる。
【0052】伝播時間計測手段13では時刻t0と時刻
tr9および時刻tr10の時間差Δt9および時刻Δ
t10が計測される。ここで、固相8を伝わる超音波の
伝播速度vsおよび液相7伝播速度vLが既知であれ
ば、(1)式の関係を用いて計測対象1中の固相8の厚
さdsおよび液相7の厚さdLを各々求めることができ
る。ここで、伝播時間計測手段13は、予め用意した反
射された基本超音波波形を各々の反射波9、10に関し
て発生時刻の特定が可能な任意の信号波形に変換する信
号変換機能と、この信号変換機能によって超音波受信手
段12の受信信号が反射波の数だけの発生時刻の特定が
可能な任意の信号波形に変換された変換信号から各々の
反射波の受信時刻を測定する受信時刻測定機能と、送信
時刻t0と受信時刻tr9、tr10との時間差を検出
する時間差検出機能とを備えている。これらの機能によ
り伝播時間を求める。
【0053】次に、媒質中の超音波の速度は、その媒質
の温度に依存することが知られている。1例としてアー
ムコ鉄中の超音波の伝播速度の温度依存性を示したグラ
フを図3に示す。図3に示した通り、超音波の音速vs
および音速vLは媒質の温度によって大きく変わり、こ
れを考慮しないと厚み測定上の誤差となって測定精度が
劣化する。そこで計測対象1の表面および裏面の温度を
温度測定手段14で測定し、予め図3のごとく求めてお
いた温度―伝播速度の関係から伝播速度を校正すること
で、厚み測定精度を向上させる。
【0054】なお、超音波送信手段11による超音波の
送信位置peと、超音波受信手段12による超音波の受
信位置prとの間の距離Lが、計測対象1の厚さdに比
べて十分小さい場合には、厚さdは音速の温度依存性を
考慮した(1)式で求められるが、Lがdに比べて無視
できない場合には、図4に示す通り、下記の(2)式に
よって厚さdを求める。
【0055】
【数1】
【0056】このような場合には、超音波送信手段11
内において、従来の技術で述べたように光ファイバーや
ブラッグ回折効果を用いて送信する超音波5に所望の角
度θの伝播指向性を付け、また超音波受信手段12内に
検出できる超音波レベルが最大となる計測地点を探索す
る機能を設けると、より信号検出が簡単になる。
【0057】また、図5に示すように、液相7と固相8
など相変化がない場合(単純な計測対象1の厚さを計測
する場合)には、超音波送信手段11と超音波受信手段
12とを互いに逆面に配置し、透過超音波5を計測する
ことになる。
【0058】以上述べたように、第1の実施の形態によ
れば、レーザー光などを用いた非接触の超音波送信手段
11および超音波受信手段12を設け、作業工程の短縮
と計測媒質の寸法や配置に依らない計測を可能とすると
ともに、温度測定手段14からの媒質の温度または温度
分布情報から速度校正手段15で媒質中の超音波の伝播
速度を校正し、測定値の精度を向上させることが可能と
なる。
【0059】ここで、以上の説明では、計測対象1中を
伝播した超音波5または液相7や液相と固相8との相変
化の境界箇所で反射した反射波9、10を非接触で検出
しそれらの厚さを検出するようにしているが、計測対象
1中を伝播した超音波が伝播経路上の音響特性変化領域
で反射されて発生する反射波を非接触で検出し、計測対
象1の厚さ(音響特性変化領域)を検出するようにして
も良い。
【0060】すなわち、溶接中あるいは溶接後の金属で
は、溶解に伴う金属結晶粒の大きさの変化などが発生
し、音響インピーダンスなど音響特性が変化することが
知られているので、このような音響特性変化領域を非接
触で検出しそれらの厚さを検出する。この場合も、第1
の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0061】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。図6は本発明の第2の実施の形態に係わる超音波計
測装置の構成図である。この第2の実施の形態は、図1
に示した第1の実施の形態に対し、計測対象1に対する
超音波送信手段11で超音波5を励起する深さ方向を含
まない2次元的な位置または超音波5の進行方向を任意
に駆動するための送信位置走査手段17と、計測対象1
中を伝播した超音波5または反射波9、10の超音波受
信手段12によるその深さ方向を含まない2次元的な検
出位置を任意に駆動するための受信位置走査手段18
と、送信位置走査手段17と受信位置走査手段18とか
らその位置情報out2を入力され各々の位置関係にお
ける伝播経路長測定手段16の出力信号out1を位置
情報out2と対応づけて記録する記録手段19と、記
録手段19に記録された情報を数表またはグラフまたは
画像として表示する表示手段20とを追加して設けたも
のである。これにより、液相7の分布形状を測定する。
【0062】また、送信位置走査手段17および受信位
置走査手段18における超音波の送信位置および受信位
置は固定のまま、計測対象1をその深さ方向を含まない
2次元的に走査する機構、すなわち計測対象位置走査手
段を設けることでも、同様に液相7の分布形状を測定で
きる。
【0063】図6において、送信位置走査手段17を設
け超音波送信手段11による超音波5の送信位置peを
任意に決定可能とし、受信位置走査手段18を設け超音
波受信送信手段12による超音波5の受信位置prを任
意に決定可能としている。これにより、各々の位置にお
ける厚さ情報dsおよびdLを求める。従って、固相8
と液相7との境界位置の2次元的な分布、あるいは固相
8および液相7の各々の3次元的な形状を計測すること
が可能となる。これにより、液相7や固相8の厚さが一
様でない場合に、その液相7や固相8の厚さの分布形状
の計測が可能となる。
【0064】以上述べたように、第2の実施の形態によ
れば、非接触の超音波送信手段11および超音波受信手
段12を用い、また送信位置走査手段17および受信位
置走査手段18を用いることで、計測対象1の媒質に対
する相対的な超音波の送信位置あるいは送信方向、超音
波の受信位置、その両方を2次元的に走査するので、媒
質あるいは相変化領域の形状を3次元的に再構成でき
る。
【0065】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
る。図7は本発明の第3の実施の形態に係わる超音波計
測装置の構成図である。この第3の実施の形態は、超音
波の伝播経路上の音響特性変化領域21の状態、例え
ば、溶解や熱影響の発生部位の厚さ、その程度を計測で
きるようにしたものである。
【0066】第3の実施の形態に係わる超音波計測装置
は、計測対象1のある面に非接触で超音波5を励起する
超音波送信手段11と、計測対象1中を伝播した超音波
5および超音波5が伝播経路上の音響特性変化領域21
で反射、散乱、回折、透過した超音波22、23を非接
触で検出する超音波受信手段12と、計測対象1の温度
を測定する温度測定手段14と、温度測定手段14で測
定した温度Tから測定対象1中の超音波の伝播速度vs
(T)を校正する速度校正手段15と、超音波受信手段
12で受信した信号を速度校正手段15で求められる伝
播速度を考慮して予めデータベース24に用意したリフ
ァレンス信号と比較する信号波形評価手段25と、信号
波形評価手段25の評価結果から超音波の伝播経路の状
態out3を診断する伝播経路診断手段26とから構成
される。これにより、伝播経路上の音響特性変化領域2
1の状態を計測する。
【0067】図7において、計測対象1に対して超音波
送信手段11から非接触で、しかも計測対象1の深さ方
向に指向性を持って超音波が送信される。送信された超
音波5は計測対象1中を伝播し、計測対象1中の音響特
性変化領域21に到達する。例えば、溶接中あるいは溶
接後の金属では、溶解に伴う金属結晶粒の大きさの変化
などが発生し、音響インピーダンスなど音響特性が変化
することが知られている。この領域における超音波5の
振舞いは以下のようになる。
【0068】すなわち、溶接前金属のように、結晶粒の
スケールが超音波5の波長に比べ十分小さい(音響特性
に変化がない)場合には、超音波5と結晶粒は相互作用
せず、超音波5は直進透過する。一方、結晶粒のスケー
ルが超音波5の波長に比べ無視できない(音響特性に変
化がある)場合には、超音波5と結晶粒は相互作用し、
超音波5の反射、散乱、回折などの現象が生じる。前者
の場合、送信した超音波はほぼその波形形状をとどめた
まま伝播し、検出されるのに対し、後者の場合には伝播
経路各点の粒界面における微小反射、金属粒界による小
角度散乱や回折などにより、送信超音波はその伝播経路
上でレベルの減衰、パルス幅の増加、位相の遅れ、周波
数スペクトルのブロード化、伝播時間の増加などの影響
を受け、異なる波形形状で検出される。
【0069】これらの超音波22、23は、超音波検出
手段12によって非接触で時系列信号の変化として検出
される。また、試料の表面および裏面の温度を温度測定
手段14で測定し、その伝播速度を校正した計測波形は
信号波形評価手段25に入力される。信号波形評価手段
25では、測定波形と予め記録されている波形データ
(リファレンス信号)とが比較され、溶解または熱影響
の発生部位の厚さやその程度に関する情報として伝播経
路診断手段26から出力される。
【0070】ここで、音響特性変化領域21を通過して
いない波形データは予めデータベース24に記録されて
いる。この波形データは、例えば、溶接前の同じ試料に
対して同じ装置で予め測定を行って採取しておくことも
可能であるし、また溶接中あるいは溶接後に、溶接によ
る熱影響や溶解が発生しない部分で同じあるいは別の装
置を用いて採取してもよい。または送信波形そのものを
何らかの手法で波形データとして記録しておいてもよ
い。つまり、データベース24には、信号のレベル、周
波数スペクトル、位相、パルス幅、伝播時間、減衰率、
あるいはそれら物理量の複数個の組み合わせのリファレ
ンス信号が記憶されている。
【0071】以上述べたように、第3の実施の形態によ
れば、ある媒質の深さ方向の組成状態を、その領域を伝
播した超音波の時系列信号の変化から計測することで、
非破壊で媒質内部の組成状態を評価できる。
【0072】次に、本発明の第4の実施の形態を説明す
る。図8は本発明の第4の実施の形態に係わる超音波計
測装置の構成図である。この第4の実施の形態は、図7
に示した第3の実施の形態に対し、音響特性変化領域2
1の分布形状を測定するようにしたものである。
【0073】すなわち、計測対象1に対する超音波送信
手段11で超音波5を励起する深さ方向を含まない2次
元的な位置または超音波5の進行方向を任意に駆動する
ための送信位置走査手段17と、計測対象1中を伝播し
た超音波5、22、23の超音波受信手段12によるそ
の深さ方向を含まない2次元的な検出位置を任意に駆動
するための受信位置走査手段18と、送信位置走査手段
17と受信位置走査手段18からその位置情報out2
を入力され各々の位置関係における伝播経路診断手段2
6の出力信号out3を位置情報out2と対応づけて
記録する記録手段19と、記録手段19に記録された情
報を数表またはグラフまたは画像として表示する表示手
段20とを追加して設けたものである。これにより、音
響特性変化領域21の分布形状を測定する。つまり、音
響特性変化領域21の厚さが一様でない場合に、その音
響特性変化領域21の厚さの分布形状の計測が可能とな
る。
【0074】また、送信位置走査手段17および受信位
置走査手段18における超音波の送信位置および受信位
置は固定のまま、計測対象1をその深さ方向を含まない
2次元的に走査する計測対象位置走査手段を設けること
でも、同様に音響特性変化領域21の分布形状を測定で
きる。
【0075】図8において、送信位置走査手段17を設
け超音波送信手段11による超音波5の送信位置peを
任意に決定可能とし、受信位置走査手段18を設け超音
波受信送信手段12による超音波5の受信位置prを任
意に決定可能としている。これにより、各々の位置にお
ける伝播経路の情報を求める。従って、音響特性変化領
域21の2次元的な分布、あるいは3次元的な形状を計
測することが可能となり、音響特性変化領域21の厚さ
が一様でない場合に、その音響特性変化領域21の厚さ
の分布形状の計測が可能となる。
【0076】以上述べたように、第4の実施の形態によ
れば、非接触の超音波送信手段11および超音波受信手
段12を用い、また送信位置走査手段17および受信位
置走査手段18を用いることで、計測対象1の媒質に対
する相対的な超音波の送信位置あるいは送信方向、超音
波の受信位置、その両方を2次元的に走査するので、媒
質内部の組成状態を3次元的に再構成できる。
【0077】次に、本発明の第5の実施の形態を説明す
る。図9は本発明の第9の実施の形態に係わる超音波計
測装置の説明図である。この第5の実施の形態は、計測
対象1中の相変化7(あるいは音響特性変化領域21)
に関する厚さ方向の情報をその温度分布から計測するよ
うにしたものである。
【0078】図9において、計測対象1のある面に非接
触で超音波5を励起する超音波送信手段11と、計測対
象1中を伝播した超音波5が伝播経路上の液相7(ある
いは音響特性変化領域21)で反射された超音波9、1
0、または散乱、回折、透過された超音波22、23を
非接触で検出する超音波受信手段12と、超音波送信手
段11で超音波5を送信した送信時刻t0と超音波受信
手段12が反射波9、10(あるいは超音波22、2
3)を受信した受信時刻trとの時間差から超音波の伝
播時間Δtを測定する伝播時間計測手段13と、計測対
象1の温度を測定する温度測定手段14と、温度測定手
段14で測定した温度と伝播時間計測手段13で計測し
た伝播時間Δtと予めデータベース27に用意した計測
対象1の厚さデータとから計測対象1内部の超音波5の
伝播経路に沿った温度分布状態out4を推定する温度
分布推定手段28とから構成される。これにより、計測
対象1中の相変化7(あるいは音響特性変化領域21)
に関する厚さ方向の情報を、その温度分布から計測す
る。
【0079】計測対象1のある面に超音波送信手段11
によって非接触で超音波5を励起すると、超音波5は計
測対象1中を伝播し、伝播経路上の液相7(あるいは音
響特性変化領域21)で反射(または散乱、回折、透
過)される。ここでは簡単のため、伝播経路上に液相7
が存在するとする。反射された超音波9、10は、超音
波受信手段12によって非接触で検出される。
【0080】ここで、伝播時間計測手段13において、
超音波送信手段11で超音波5を送信した送信時刻t0
と、超音波受信手段12が反射波9、10を受信した受
信時刻trの差から、超音波の伝播時間Δtが測定され
る。一方、計測対象1の表面および裏面の温度は温度測
定手段14によって計測される。
【0081】すなわち、伝播時間計測手段13は、予め
用意した反射または散乱または回折または透過された基
本超音波波形を各々の反射波に関して発生時刻の特定が
可能な任意の信号波形に変換する信号変換機能と、超音
波受信手段の受信信号が信号変換機能によって超音波受
信手段12からの受信信号に含まれる反射または散乱ま
たは回折または透過された超音波の数だけの発生時刻の
特定が可能な任意の信号波形に、信号変換機能によって
変換された変換信号から各々の反射波の受信時刻を測定
する受信時刻測定機能と、送信時刻t0と受信時刻tr
9、tr10(tr22、tr23)との時間差を検出
する時間差検出機能とを備えている。
【0082】いま、図10(a)に示すように、固相8
の厚さをds、液相7の厚さをdLとし、超音波の励起
検出面の温度をTs、裏面の温度をTr、固相8と液相
7の境界面の温度をTbとする。ここで、温度Tsと温
度Trは温度測定手段14によって測定される量であ
り、温度Tbは計測対象1の融点であるから、計測対象
の物性値として既知である。従って、この3個所の温度
と計測対象1の固相8と液相7における熱伝導率がわか
れば、図10(b)に示すように、測定すべき量ds、
dLを未知数として超音波5の伝播経路に沿った温度分
布を仮定することができる。
【0083】ここで、計測対象1の厚さdを予め測定し
ておき、液相7の発生による膨張が、dに比べて十分小
さいとすると、厚さdは下記(3)式で示される。そこ
で、計測対象1の厚さdを予めデータベース27に用意
しておけば未知数をdsまたはdLのどちらかいずれか
1つに減らすことができる。
【0084】d=ds+dL …(3) 次に、未知数dsまたはdLのいずれかが含まれる温度
分布T(x)の温度場を、厚さd(往復の場合2d)だ
け超音波が伝播する際に要する時間として、伝播時間計
測手段13においてΔtが求められているから、これら
の量から、温度分布推定手段28において未知数dsま
たはdLが求められる。
【0085】このように、第5の実施の形態では、超音
波の伝播情報と媒質の温度または温度分布情報から媒質
内部の温度分布状態を推定し、媒質の厚さあるいは深さ
方向の相変化の境界位置あるいは深さ方向の組成状態を
計測する。
【0086】次に、本発明の第6の実施の形態を説明す
る。図11は本発明の第6の実施の形態に係わる超音波
計測装置の構成図である。この第6の実施の形態は、図
9に示した第5の実施の形態に対し、計測対象1に対す
る超音波送信手段11で超音波5を励起する深さ方向を
含まない2次元的な位置または超音波5の進行方向を任
意に駆動するための送信位置走査手段17と、計測対象
1中を伝播した超音波5または反射波9、10(または
超音波21、22)の超音波受信手段12によるその深
さ方向を含まない2次元的な検出位置を任意に駆動する
ための受信位置走査手段18と、送信位置走査手段17
と受信位置走査手段18とからその位置情報out2を
入力され各々の位置関係における温度分布推定手段28
の出力信号out4を位置情報out2と対応づけて記
録する記録手段19と、記録手段19に記録された情報
を数表またはグラフまたは画像として表示する表示手段
20とを追加して設けたものである。これにより、液相
7(または音響特性変化領域21)の分布形状を測定す
る。
【0087】また、送信位置走査手段17および受信位
置走査手段18における超音波の送信位置および受信位
置は固定のまま、計測対象1をその深さ方向を含まない
2次元的に走査する計測対象位置走査手段を設けること
でも、同様に液相7(または音響特性変化領域21)の
分布形状を測定できる。
【0088】送信位置走査手段17を設け超音波送信手
段11による超音波5の送信位置peを任意に決定可能
とし、受信位置走査手段18を設け超音波受信送信手段
12による超音波5の受信位置prを任意に決定可能と
している。これにより、各々の位置における伝播経路の
温度分布を求める。従って、相変化位置あるいは音響特
性変化領域の2次元的な分布、あるいは3次元的な形状
を計測することが可能となる。
【0089】このように、第6の実施の形態では、非接
触の超音波送信手段11および超音波受信手段12を用
いることで、計測対象1の媒質に対する相対的な超音波
の送信位置あるいは送信方向、超音波の受信位置、その
両方を2次元的に走査し、媒質、あるいは相変化領域、
あるいは組成状態分布を3次元的に再構成する。
【0090】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図12
は、本発明の第1の実施例の構成図であり、図1に示し
た第1の実施の形態に関する実施例である。超音波送信
手段11は、Nd:YAGレーザー光源31、照射用光学系3
2、アナログ・デジタル変換器40bで構成され、超音
波受信手段12は、He-Neレーザー光源35、マイケル
ソン干渉計36、シグナルアベレージャ37、信号増幅
器38、バンドパスフィルター39、アナログ・デジタ
ル変換器40aで構成され、温度測定手段14aは、熱
電対42a、アナログ・デジタル変換器40cで構成さ
れ、温度測定手段4bは、熱電対42b、アナログ・デ
ジタル変換器40dで構成される。そして、デジタル計
算機41は、伝播時間計測手段13、速度校正手段1
5、伝播経路長測定手段16を達成する機能を有してい
る。
【0091】図12において、まず計測対象1は、角度
φで既知の寸法を持つ開先形状であり、その斜面がトー
チ29によって添加材30ともども溶解される系であ
る。計測対象1の上面のある点peに、QスイッチNd:Y
AGレーザー光源31から短パルス高エネルギーのレーザ
ー光を照射用光学系32を介して照射する。このように
すると、照射点peを音源とした超音波5が計測対象1
の内部に伝播する。
【0092】ここで、超音波5の指向性をある角度θに
決める手法は種々あるが、この機構は照射用光学系32
に含まれており、今超音波5の伝播指向性はφ<θの関
係になっているとする。またレーザー光源はNd:YAGを媒
質としたもの以外、赤外域で発振するCO2レーザー、紫
外域で発振するエキシマレーザー、小型な半導体レーザ
ーなども使用可能である。
【0093】また、計測対象1の寸法形状から適切に選
んだ照射点peから指向角度θで入射された超音波5
は、計測対象1中を伝播して計測対象1斜面の母材金属
33と溶融金属34の境界面に到達する。境界面に到達
した超音波5は反射の法則で決定される方位に反射さ
れ、幾何学的に決まる計測対象上面のある点prに到達
する。この点prには、He-Neレーザー光源35からマ
イケルソン干渉計36を介してレーザー光が照射されて
いる。点prにおいて反射された照射レーザー光は、再
びマイケルソン干渉計36へと戻るが、この際、もし点
prが超音波の到達によって微小振動すると、戻り光の
位相に時間的な差が生じ、マイケルソン干渉計36の出
力信号に時間変化として現れる。
【0094】ここで、計測用のレーザー光源は半導体レ
ーザーや半導体励起固体レーザーなども使用可能であ
り、また微小振動の計測は、偏向方位検出計(ナイフエ
ッジ法)、時間差干渉計、ヘテロダイン干渉計、透過型
あるいは反射型のファブリペロー干渉計などでも代替可
能である。マイケルソン干渉計36にて検出された超音
波信号は、シグナルアベレージャ37にてNd:YAGレーザ
ー光源31の発振タイミングを基準時間として平均化処
理され、信号増幅器38、バンドパスフィルター39ア
ナログ・デジタル変換器40aを介してデジタル計算機
41に入力される。
【0095】デジタル計算機41には、同様にアナログ
・デジタル変換器40bを介してNd:YAGレーザー光源3
1の発振タイミング信号も入力されている。また、計測
対象1の表面および裏面には熱電対42a、42bが設
置され、各々の設置点の温度を計測している。これらの
測定値もアナログ・デジタル変換器40c、40dを介
してデジタル計算機41に入力されている。計測対象1
の温度測定器としては、放射温度計や赤外線カメラなど
非接触の温度計も使用可能である。
【0096】さて、デジタル計算機41は3つの機能を
有している。すなわち、入力されたNd:YAGレーザー光源
31の発振タイミング信号と検出された超音波信号の時
間差Δtを求める伝播時間計測機能(伝播時間計測手段
13)と、入力された温度測定値と予め用意されていた
計測対象1の厚さや熱伝導率などのデータから温度分布
を推定し、これも予め用意されていた温度―音速関係を
示すデータから音速を校正する速度校正機能(速度校正
手段15)と、伝播時間計測機能と速度校正機能の出力
信号から伝播経路長を算出し、予め用意されていた計測
対象1の寸法形状データと比較して、母材金属33と溶
解金属34の境界面、すなわち溶解金属の溶け込み深さ
を計測する伝播経路長測定機能(伝播経路長測定手段1
6)である。従って、従来、高温・高電気ノイズなどの
影響で測定が困難であった溶接施工中の溶融金属の溶け
込み深さを計測することが可能となる。
【0097】次に、図13は、本発明の第2の実施例の
構成図であり、図6に示した第2の実施の形態に関する
実施例である。この本発明の第2の実施例は、図12に
示した第1の実施例に対し、送信位置走査手段17とし
て、2次元ガルバノミラー45、センサ47a、アナロ
グ・デジタル変換器40eを追加して設け、受信位置走
査手段18として、2次元ガルバノミラー46、センサ
47b、アナログ・デジタル変換器40fを追加して設
けたものである。これにより、溶融金属の溶け込み深さ
を分布として測定可能としたものである。
【0098】図13において、計測対象1の上面のQス
イッチNd:YAGレーザー光源31から短パルス高エネルギ
ーのレーザー光が照射用光学系32を介して照射される
点peを走査するための2次元ガルバノミラー45が設
置される。また、それに伴って、He-Neレーザー光源3
5からマイケルソン干渉計36を介してレーザー光が照
射される点prを走査するための2次元ガルバノミラー
46が設置される。
【0099】これら2次元ガルバノミラー45、46
は、2次元ポリゴンミラー、2次元音響光学偏向子など
でも代替可能であり、また2次元ガルバノミラー45に
関しては、照射点peの走査でなく、照射点は同位置と
し、入射する超音波5の指向角度θを走査することでも
置き換えることができる。これら2次元ガルバノミラー
45、46には、その照射点あるいは照射角度を検出す
るセンサ47a、47bが設置されており、これらの計
測結果はアナログ・デジタル変換器40e、40fを介
してデジタル計算機41に入力される。
【0100】デジタル計算機41は第1の実施例で示し
た3つの機能、すなわち伝播時間計測機能(伝播時間計
測手段13)、速度校正機能(速度校正手段15)、伝
播経路長測定機能(伝播経路長測定手段16)に加え、
伝播経路長測定機能(伝播経路長測定手段16)で計測
した測定データをセンサ47a、47bの測定データに
対応させて記憶するメモリー機能(記録手段19)と、
その結果を数表あるいはグラフあるいは画像として表示
装置49に表示する表示機能(表示手段20)を有して
いる。従って、溶接施工中の溶融金属の溶け込み深さ
を、3次元的に再構成することが可能となる。
【0101】次に、図14は、本発明の第3の実施例の
構成図であり、図6に示した第2の実施の形態に関する
実施例である。この本発明の第3の実施例は、図13に
示した第2の実施例に対し、2次元ガルバノミラー4
5、センサ47aに代えて、光ファイバ50、駆動機構
52、センサ47cを設け、2次元ガルバノミラー4
6、センサ47bに代えて、光ファイバー51、駆動機
構53、センサ47dを設けたものである。
【0102】図14において、QスイッチNd:YAGレーザ
ー光源31から発振した短パルス高エネルギーのレーザ
ー光は、光ファイバー50を介して照射用光学系32に
入射される。またHe-Neレーザー光源35からマイケル
ソン干渉計36を介して射出されるレーザー光は光ファ
イバー51を介して照射点prに照射される。
【0103】照射点peおよび照射点prの走査は、光
ファイバー50、51を機械的に駆動走査するモータ
ー、レール、ギアなどから構成される駆動機構52、5
3によって行われる。駆動機構52、53には各々その
照射点を知るためのセンサ47c、47dが取り付けら
れており、それらの出力信号から溶接施工中の溶融金属
の溶け込み深さを、3次元的に再構成することが可能と
なるのは第2の実施例と同様の作用である。このように
すれば、例えば狭隘部にある測定対象など、レーザー光
の取り回しが困難な部位でも測定が可能となる。
【0104】ここで、計測対象1の表面で発生する反射
光や散乱光による外乱を防止するために、超音波送信手
段11のレーザー光による超音波送信点と、超音波受信
手段12のレーザー光による超音波受信点との間に遮蔽
板を設けるようにしても良い。
【0105】レーザー光を用いて超音波を送信する場合
には、比較的高エネルギーのレーザー光を計測対象1に
照射する必要があるため、その反射光や散乱光、あるい
は計測対象表面が気化した場合に発する発光、疎密波、
粉塵などが、超音波受信側のレーザー装置(超音波受信
手段12)に外乱を与えることがある。そこで、超音波
の送信点と受信点との間に遮蔽板を設けることで、その
影響を避けることができる。
【0106】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、カ
プラントの塗布や超音波探触子の接触設置という作業工
程の簡略化が可能で、しかも計測対象が小型であったり
狭隘部にある場合や計測対象が溶接中金属など高温の場
合でも、媒質の温度あるいは温度勾配による超音波の伝
播速度の変化を補正でき、計測対象の厚さ、相変化の位
置計測、組成変化の状態計測を精度よく実施することが
可能となる。
【0107】すなわち、超音波を用いてある媒質の厚さ
あるいは深さ方向の相変化の境界位置あるいは深さ方向
の組成状態を計測する場合に、媒質の温度または温度分
布情報を用いて校正を加えるので、その測定精度を向上
できる。また、小型あるいは高温あるいは狭隘部など接
触やアクセスが困難な計測対象の板厚測定、あるいは溶
接施工中の金属母材と溶加材の3次元的な溶け込み形
状、あるいは溶接後の金属内部の熱影響部の分布状況
を、非接触かつ非破壊で高精度に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる超音波測定
装置の構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における超音波受信
手段で計測される信号波形の説明図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における速度校正手
段で校正される温度と伝播速度(音速)との関係を示す
特性図。
【図4】本発明の第1の実施の形態における超音波送信
手段による超音波の送信位置と超音波受信手段による超
音波の受信位置との間の距離を考慮して計測データの補
正を行う場合の説明図。
【図5】本発明の第1の実施の形態における計測対象が
液相と固相など相変化がない場合の超音波計測装置の説
明図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係わる超音波計測
装置の説明図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係わる超音波計測
装置の説明図。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係わる超音波計測
装置の説明図。
【図9】本発明の第5の実施の形態に係わる超音波計測
装置の説明図。
【図10】本発明の第5の実施の形態において温度分布
の推定方法の説明図。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係わる超音波計
測装置の説明図。
【図12】本発明の第1の実施例の構成図。
【図13】本発明の第2の実施例の構成図。
【図14】本発明の第3の実施例の構成図。
【図15】計測対象が固相である場合の従来の超音波計
測装置の説明図。
【図16】計測対象が固相と液相とを含む場合の従来の
超音波計測装置の説明図。
【符号の説明】
1 計測対象 2 カプラント 3 超音波探触子 4 送信器 5 超音波 6 信号検出器 7 液相 8 固相 9、10 反射波 11 超音波送信手段 12 超音波受信手段 13 伝播時間計測手段 14 温度測定手段 15 速度校正手段 16 伝播経路長測定手段 17 送信位置走査手段 18 受信位置走査手段 19 記録手段 20 表示手段 21 音響特性変化領域 22、23 超音波 24 データベース 25 信号波形評価手段 26 伝播経路診断手段 27 データベース 28 温度分布推定手段 29 トーチ 30 添加材 31 Nd:YAGレーザー光源 32 照射用光学系 33 母材金属 34 溶融金属 35 He-Neレーザー光源 36 マイケルソン干渉計 37 シグナルアベレージャ 38 信号増幅器 39 バンドパスフィルター 40 アナログ・デジタル変換器 41 デジタル計算機 42 熱電対 45、46 2次元ガルバノミラー 47 センサ 49 表示装置 50、51 光ファイバー 52、53 駆動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仏円 隆 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計測対象のある部分に非接触で超音波を
    励起する超音波送信手段と、前記計測対象中を伝播した
    前記超音波を非接触で検出する超音波受信手段と、前記
    超音波送信手段で前記超音波を送信した送信時刻と前記
    超音波受信手段が前記超音波を受信した受信時刻の時間
    差から前記超音波の伝播時間を測定する伝播時間計測手
    段と、前記計測対象の温度または温度分布を測定する温
    度測定手段と、前記温度測定手段で測定した温度または
    温度分布から前記測定対象中の超音波の伝播速度を校正
    する速度校正手段と、前記伝播時間計測手段で計測した
    伝播時間と前記速度校正手段で求められる伝播速度とか
    ら前記超音波の伝播経路長を算出する伝播経路長測定手
    段とを具備したことを特徴とする超音波計測装置。
  2. 【請求項2】 計測対象のある部分に非接触で超音波を
    励起する超音波送信手段と、前記計測対象中を伝播した
    前記超音波が伝播経路上の音響特性変化領域で反射され
    て発生する反射波を非接触で検出する超音波受信手段
    と、前記超音波送信手段で前記超音波を送信した送信時
    刻と前記超音波受信手段が前記反射波を受信した受信時
    刻との時間差から前記超音波の伝播時間を測定する伝播
    時間計測手段と、前記計測対象の温度または温度分布を
    測定する温度測定手段と、前記温度測定手段で測定した
    温度または温度分布から前記測定対象中の超音波の伝播
    速度を校正する速度校正手段と、前記伝播時間計測手段
    で計測した伝播時間と前記速度校正手段で求められる伝
    播速度とから前記超音波の伝播経路長を算出する伝播経
    路長測定手段とを具備したことを特徴とする超音波計測
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の超音波
    計測装置において、前記計測対象に対して前記超音波送
    信手段で超音波を励起する位置または超音波の進行方向
    を任意に駆動するための送信位置走査手段と、前記計測
    対象中を伝播した前記超音波または反射波の前記超音波
    受信手段によるその検出位置を任意に駆動するための受
    信位置走査手段と、前記送信位置走査手段と前記受信位
    置走査手段とからその位置情報を入力され各々の位置関
    係における前記伝播経路長測定手段の出力信号を前記位
    置情報と対応づけて記録する記録手段と、前記記録手段
    に記録された情報を数表またはグラフまたは画像として
    表示する表示手段とを具備したことを特徴とする超音波
    計測装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の超音波
    計測装置において、前記計測対象の前記超音波送信手段
    および前記超音波受信手段に対する位置を駆動するため
    の計測対象位置走査手段と、前記計測対象位置走査手段
    からその位置情報を入力され、各々の位置関係における
    前記伝播経路長測定手段の出力信号を前記位置情報と対
    応づけて記録する記録手段と、前記記録手段に記録され
    た情報を数表またはグラフまたは画像として表示する表
    示手段とを具備したことを特徴とする超音波計測装置。
  5. 【請求項5】 計測対象のある部分に非接触で超音波を
    励起する超音波送信手段と、前記計測対象中を伝播した
    前記超音波が伝播経路上の音響特性変化領域で反射また
    は散乱または回折または透過された超音波を非接触で検
    出する超音波受信手段と、前記計測対象の温度または温
    度分布を測定する温度測定手段と、前記温度測定手段で
    測定した温度または温度分布から前記測定対象中の超音
    波の伝播速度を校正する速度校正手段と、前記速度校正
    手段で求められる伝播速度を考慮して前記超音波受信手
    段で受信した信号を予め用意したリファレンス信号と比
    較する信号波形評価手段と、前記信号波形評価手段の評
    価結果から前記超音波の伝播経路の状態を診断する伝播
    経路診断手段とを具備したことを特徴とする超音波計測
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の超音波計測装置におい
    て、前記信号波形評価手段においてリファレンス信号と
    受信信号との間で比較される物理量が、信号のレベルま
    たは周波数スペクトルまたは位相またはパルス幅または
    伝播時間または減衰率、あるいはそれら物理量の複数個
    の組み合わせであることを特徴とする超音波計測装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載の超音波
    計測装置において、前記計測対象に対して前記超音波送
    信手段で超音波を励起する位置または超音波の進行方向
    を任意に駆動するための送信位置走査手段と、前記計測
    対象中を伝播した前記超音波の前記超音波受信手段によ
    るその検出位置を任意に駆動するための受信位置走査手
    段と、前記送信位置走査手段と前記受信位置走査手段と
    からその位置情報を入力され各々の位置関係における前
    記伝播経路診断手段の出力情報を前記位置情報と対応づ
    けて記録する記録手段と、前記記録手段に記録された情
    報を数表またはグラフまたは画像として表示する表示手
    段とを具備したことを特徴とする超音波計測装置。
  8. 【請求項8】 請求項5または請求項6に記載の超音波
    計測装置において、前記計測対象の前記超音波送信手段
    および前記超音波受信手段に対する位置を駆動するため
    の計測対象位置走査手段と、前記計測対象位置走査手段
    からその位置情報を入力され各々の位置関係における前
    記伝播経路診断手段の出力情報を前記位置情報と対応づ
    けて記録する記録手段と、前記記録手段に記録された情
    報を数表またはグラフまたは画像として表示する表示手
    段とを具備したことを特徴とする超音波計測装置。
  9. 【請求項9】 計測対象のある部分に非接触で超音波を
    励起する超音波送信手段と、前記計測対象中を伝播した
    前記超音波が伝播経路上の音響特性変化領域で反射また
    は散乱または回折または透過された超音波を非接触で検
    出する超音波受信手段と、前記超音波送信手段で前記超
    音波を送信した送信時刻と前記超音波受信手段が前記反
    射波を受信した受信時刻との時間差から前記超音波の伝
    播時間を測定する伝播時間計測手段と、前記計測対象の
    温度または温度分布を測定する温度測定手段と、前記温
    度測定手段で測定した温度または温度分布と前記伝播時
    間計測手段で計測した伝播時間とから前記計測対象内部
    の前記超音波の伝播経路に沿った温度分布状態を推定す
    る温度分布推定手段とを具備したことを特徴とする超音
    波計測装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の超音波計測装置にお
    いて、前記計測対象に対して前記超音波送信手段で超音
    波を励起する位置または超音波の進行方向を任意に駆動
    するための送信位置走査手段と、前記計測対象中を伝播
    した前記超音波の前記超音波受信手段によるその検出位
    置を任意に駆動するための受信位置走査手段と、前記送
    信位置走査手段と前記受信位置走査手段とからその位置
    情報を入力され各々の位置関係における前記温度分布推
    定手段の出力情報を前記位置情報と対応づけて記録する
    記録手段と、前記記録手段に記録された情報を数表また
    はグラフまたは画像として表示する表示手段とを具備し
    たことを特徴とする超音波計測装置。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の超音波計測装置にお
    いて、前記計測対象の前記超音波送信手段および前記超
    音波受信手段に対する位置を駆動するための計測対象位
    置走査手段と、前記計測対象位置走査手段からその位置
    情報を入力され各々の位置関係における前記温度分布推
    定手段の出力情報を前記位置情報と対応づけて記録する
    記録手段と、前記記録手段に記録された情報を数表また
    はグラフまたは画像として表示する表示手段とを具備し
    たことを特徴とする超音波計測装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項4または請求項9
    乃至請求項11に記載の超音波計測装置において、前記
    伝播時間計測手段は、予め用意した反射または散乱また
    は回折または透過された基本超音波波形を各々の反射波
    に関して発生時刻の特定が可能な任意の信号波形に変換
    する信号変換機能と、前記信号変換機能によって前記超
    音波受信手段の受信信号に含まれる反射または散乱また
    は回折または透過された超音波の数だけの前記発生時刻
    の特定が可能な任意の信号波形に変換された変換信号か
    ら各々の反射波の受信時刻を測定する受信時刻測定機能
    と、送信時刻と前記受信時刻測定機能からの受信時刻と
    の時間差を検出する時間差検出機能とを備えたことを特
    徴とする超音波計測装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項12に記載の超音
    波計測装置において、前記超音波送信手段は、時間的に
    間欠的または変調波的なレーザー光であって、前記計測
    対象表面に熱歪みまたはアブレーションを発生させるの
    に必要かつ十分なエネルギー密度まで空間的に点状また
    は円状または楕円状または線状または同心円状または点
    線状または格子状に集光されたレーザー光を用いるよう
    にしたことを特徴とする超音波計測装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の超音波計測装置に
    おいて、前記超音波送信手段として使われるレーザー光
    は、光ファイバーによって光源から前記計測対象上の照
    射位置近傍まで導かれることを特徴とする超音波計測装
    置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至請求項12に記載の超音
    波計測装置において、前記超音波受信手段における超音
    波の検出は、レーザー光の干渉現象または偏向現象を用
    いるようにしたことを特徴とする超音波計測装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の超音波計測装置に
    おいて、前記超音波受信手段として使われるレーザー光
    は、光ファイバーによって光源から前記計測対象上の検
    出照射位置近傍まで導かれ、かつその反射光が同一また
    は別の光ファイバーによって干渉機構または偏向検知機
    構まで導かれるようにしたことを特徴とする超音波計測
    装置。
  17. 【請求項17】 請求項13乃至請求項16に記載の超
    音波計測装置において、前記超音波送信手段のレーザー
    光による超音波送信点と、前記超音波受信手段のレーザ
    ー光による超音波受信点との間に遮蔽板を設けたことを
    特徴とする超音波計測装置。
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